あらすじ
大学を出たばかりの新任教師・小谷芙美先生が受け持ったのは、学校では一言も口をきこうとしない一年生・鉄三。決して心を開かない鉄三に打ちのめされる小谷先生だったが、鉄三の祖父・バクじいさんや同僚の「教員ヤクザ」足立先生、そして学校の子どもたちとのふれ合いの中で、鉄三の中に隠された可能性の豊かさに気づいていくのだった……。すべての人の魂に、生涯消えない圧倒的な感動を刻みつける、灰谷健次郎の代表作。(C)KAMAWANU CO.,LTD.All Rights Reserved
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「最近の若いのは」という言葉をよく耳にする。
実際に使ったことがある人も、少なくないだろう。
言葉こそ違えど同じニュアンスの文言は、明治の文豪たちの作品にも垣間見られる。
つまり、この言葉は昔からずっと、時代毎の若者が浴びてきた罵倒の言葉である。
では、現代に生きる若者は、明治に生きた若者より相当質が落ちているのであろうか。
決してそんなことはない。
そして、悪いのは子どもではない。
悪いのは、いつの時代もその状況を作り出した大人である。
どれぐらい子どものことを知っているか。
その心に直接的な関心を持って接しているか。
そこに生きるかけがえのない命を心底大事に想っているか、また、扱っているか。
本書は児童文学ですが、大人の方こそ読むべき作品です。
「美しい心」とは何なのか、「生きる」って何なのか。
そして、生きていく上で、また、人と接する上で、一番大切なことを本書は学ばせてくれます。
感情タグBEST3
出会えて良かった
灰谷さんの名前は知っていても児童文学の認識で、著作を手に取ることはなかった。偶然とはいえ、この本との出会いは人生の喜びである。まさに読まずに死ねるかであった。
何回読んだだろう
引っ越しの時失くしてしまった。灰谷健次郎の文庫本はほとんど残っているのに
「兎の目」が無くなっていた。
しっかり覚えているが、やはり感動を新たにした。自分自身、教職歴34年。管理職を目指すことなく、子供と多く接した。同感する事が、多々ある。
ほっこりと人間的に成長できる
担任の若い先生・子供たちが、問題児との交流を通してさまざまな困難を乗り越えながら、その親たちを含め、まわりの皆が人間的に成長していく過程が心地よい。