小説作品一覧
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-東京の下町で居酒屋「北国」を営む合田勝郎。彼がどこで生まれ、どこで育ったのか、どんな経歴かを、周囲の誰も知らなかった。その彼のもとに、訳ありげな若い女・水沼江美が転がり込む。だが食事に誘おうとした日に、突如失踪してしまう。女も自分と同じ小樽出身であることを男が知った翌日、新小樽新聞の東京支社長・池永実が四谷の支社内で何者かに殺される。池永は小樽出身の作家・小野寺圭に新聞連載「小樽ストーリー」を依頼し、資料集めに奔走していた。この作品で、小野寺は、明治時代の政治家で北海道開拓長官を務めた黒田清隆はじめ、小樽の問題点を正面から書くと勢い込んでいた。ふたつの事件につながりはあるのか? 男はなぜ故郷を追われたのか? 捜査を開始した十津川警部は、事件の真相を探るため小樽に飛ぶが、新聞社の周辺ではさらに不審な動きが……。
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3.4風見窓子は33歳。会社の給料は決して高くないけれど、自宅通勤なので不自由はないし、寿退社する後輩を妬むこともない。友人以上恋人未満の交際相手と結婚するつもりもない。しかし、世間体を気にする両親からは、「こうして家にいられるのも、干支三回り=36歳が限度」との宣告がなされる。そんな窓子に「しないの、結婚?」と声をかけてきたのは、やり手の独身女性上司、47歳の有磯潮美。東京下町・三ノ輪で居酒屋を営む潮美の実家との交流を機に、窓子の日常は突如変容をみせる。八方塞がりのヒロイン・窓子が選ぶ、しあわせのかたちとは……? サスペンスの女王が「イヤミス」を封印して放つ新境地。“脱力系”未婚女性の居場所探しの物語。
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3.6キャリアとか、恋とか、結婚とか、子どもとか――30歳の岐路に立つ男女のこたえ探し。学生時代を同じゼミで過ごした裕人と理香子の結婚式に、仲間たちが集まった。かつて横並びだった男女6人は、30歳を迎え、仕事も生活環境もそれぞれ。アパレルメーカーに勤め、気ままな生活を謳歌している鈴子、映画監督を目指し、ハードな日々を送る亮、バツイチで年の離れた彼との恋や結婚に揺れる奈緒、家庭を持ち大学職員として堅実な日々を送る章太郎――。それぞれが、旧友との再会によって自分の生き方を振り返り、仲間の生き方に自分を重ねて未来を見つめる。揺れる世代の瑞々しい感情を、ていねいに描いた連作長編。
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3.9並はずれた守銭奴で知られるスクルージは、クリスマス・イヴにかつての盟友で亡きマーリーの亡霊と対面する。マーリーの予言通りに3人の精霊に導かれて、自らの辛い過去と対面し、クリスマスを祝う、貧しく清らかな人々の姿を見せられる。そして最後に自分の未来を知ることに――。話題の映画原作を古典新訳で!【光文社古典新訳文庫】
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3.8見るだけですぐに症状がわかる二人の天才医師、「痛み」の感覚をまったく持たない男、別れた妻を執拗に追い回すストーカー、殺人容疑のまま施設を脱走した 十四歳少女、そして刑事たちに立ちはだかる刑法39条――。神戸市内の閑静な住宅地で、これ以上ありえないほど凄惨な一家四人残虐殺害事件が起こった。凶器のハンマー他、Sサイズの帽子、LLサイズの靴痕跡など多くの遺留品があるにもかかわらず、捜査本部は具体的な犯人像を絞り込むことができなかった。そして八カ月後、精神障害児童施設に収容されている十四歳の少女が、あの事件の犯人は自分だと告白した、が……。
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-短篇連作「美しいかけらの物語」シリーズは、ファンタジックストーリー、ラブストーリー中心の、短い小さなお話ばかりです。読んでくださった方の心に、何かしら小さな美しいかけらを届けることができたなら、と著者の北森みおさんが数年来、書き続けています。このお話たちにイラストレータの恩田好子さんが、「大人の女性が、終わっていない思春期を宝箱の中にちょびっと保存しているような感じかしら? 美しいお話のかけらのそれぞれに、違う光り方をする絵のかけらもくっついているような本にしたい」とステキな挿絵を描いてくださいました。 第一集『ワニと薬指』には、表題作以外に「美しい人差し指」「中指コンプレックス」「小指をかまれた女」「熱いからだを持ってはいけない」「パラソル」「黄色いジャンパー」「月曜日のランナー」「シーツの番号」「三月一日」「雪の日、ふきこは言った」「青いツバサ」「僕は切符を切る」を収録。
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3.3罪とは何かを問い、読者の潜在意識に眠る欲望をあぶり出し、 人間が本質的に抱える矛盾を突きつけ、 今一度「罪とは何か」と考えるきっかけを与えてくれる。 人間が本質的に抱える矛盾 そこから生まれる罪のスガタを浮かび上がらせる イタリアの知られざる巨匠 作家・映画監督アゴスティの話題作! 親愛なるアゴスティ 僕が思うに、これは映画化にもってこいの実に魅力的な物語だよ フェデリーコ・フェッリーニ
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-オイルショックの余波を受ける、昭和五十年の北九州・小倉。小学三年生の靖洋(やすひろ)は、誤解が元で、親友の博史とけんかしてしまったまま、夏休みを迎えていた。二学期になると、博史やクラスの大半の児童が転校してしまうことを知った靖洋に、クラス担任の横川ひろえは、分け合って食べると、仲直りができて、いつまでも友達でいられるという「ポポの実」の話を伝える。横川のはからいで友情を回復した二人は、全国に散ってしまうクラスメイト全員が、いつまでも友達でいられるように、八月九日の登校日に、原っぱに生えたポポの実を分け合って食べようと提案する。だが、約束の日に、横川は学校に出てこなかった。不安にさわぐ児童たちが知ったのは、横川が、かつて長崎に投下された原爆のために白血病を患っており、病状が悪化して入院したという事実だった。史実では語られない原爆の投下目標だった街「北九州・小倉」を舞台に、新たな視点で戦争の矛盾と命の尊さ、人のつながりの暖かさを描いた物語。
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5.0「この千年間、あなたに再び巡り合うために生きていました」 幼いころ両親を亡くした弥白は、引き取られた叔父の家で虐げられて育った。 ある日身体の中に眠っていた弥白の前世・カグヤと入れ替わり、2人は協力して苦難を乗り越えようとする。 その後名家の主・氷雨が求婚に訪れ、前世の記憶を思い出すよう迫った。 彼は前世の宿敵であり恋人で、カグヤと再び巡り合うために千年の時を生きているという――。 一章 カグヤ姫の結婚 二章 結婚生活 幕間 千年の孤独 三章 帝都での買い物 四章 鬼の呼びかけ 幕間 氷雨と帝 五章 月からの使者 幕間 氷雨の決意 六章 目覚め 七章 カグヤの死 幕間 弥白の初恋 八章 最期の願い 九章 月の都 2016年『お前を、祝ってやろうか!?』で第5回講談社ラノベ文庫新人賞の佳作を受賞し、作家デビュー。2018年第1回小説家になろう×スターツ出版文庫大賞で『あやかし食堂の思い出料理帖』がほっこり人情部門を受賞。 著書に『狼様の運命の花嫁』『蛇神様の不都合な運命』(マイナビ出版)、『白龍神と月下後宮の生贄姫』(スターツ出版)、『鬼束くんと神様のケーキ』(アルファポリス)などがある。
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3.0少女は癒しを与え、青年は剣を取る。形だけの婚姻から始まる、和風シンデレラストーリー。 相馬家の長女・澪は家族で唯一異能を持たず、家族から蔑まれて生きてきた。 そんな時突然、秋月公爵家当主・暁斗から、形だけの花嫁として澪を迎えると伝えられる。 彼は顔を覆う傷と失明した片目を隠すため、仮面をかぶって暮らしているという。 一緒に暮らすうちに、2人の距離は少しずつ近づいていく。 ある日、澪はあやかしに負わされた傷を治す、癒しの力を持っていることに気づき――。 4月13日生まれ。「江戸の花魁と入れ替わったので、花街の頂点を目指してみる」シリーズ(富士見L文庫)にて第5回カクヨムWeb小説コンテスト キャラクター文芸部門大賞を受賞しデビュー。著書に『あやかし乙女のご縁組~神託から始まる契約結婚~』(集英社オレンジ文庫)などがある。
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3.0黒衣と白衣。真逆のふたりが都を走り難事怪事を解決! 時は平安。邪な心を持つ人間から都の平穏を護るため、本来なら交わるはずもない検非違使と陰陽師が手を組むことになった。しかし、猪より速い足が自慢だがはぐれ者の検非違使・三浦貞頼と、安倍晴明の再来と誉れ高い陰陽師・安倍菊月は、何かといがみ合い相容れない。しかも、菊月は男装の麗人だが、兄弟子死亡の暗い影を纏っていて……。異色のバディが都の難事怪事を解決する平安ファンタジー。 序 第一章 白き陰陽師と黒き検非違使 第二章 蔵人所の変異と届かない言葉 第三章 女御への呪い 第四章 安倍晴明の再来と消えた絹布 結び ◆著者 遠藤遼(えんどう・りょう) 東京都生まれ。著作に「平安あかしあやかし陰陽師」「平安後宮の薄紅姫」(どちらも富士見L文庫)、「平安姫君の随筆がかり」(講談社タイガ)、「晴明の事件帖」(ハルキ文庫)、「源氏物語あやとき草子」(双葉文庫)各シリーズのほか、『きみの最後の一カ月、恋はオパール色になって』(二見サラ文庫)、『夫婦包丁のおしながき』(ポプラ文庫)など多数。 ◆イラスト 春野薫久(はるの・たく)
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4.2江戸の町で人外のものを狩り鎮める、謎めいた美しき男がいた――。 「江戸版陰陽師」ここに開幕! 江戸時代、凶悪犯を取り締まる火附盗賊改の裏組織が存在した。 専ら人外(にんがい)のものを狩り鎮めるその名は、火龍改。 満開の桜の下で茶会を催していた一行から悲鳴が上がった。 見れば大店のお女将の髪が逆立って、身体ごと持ち上がっていき、すっかり桜の花に隠れてしまった。 見上げる者たちの顔に点々と血が振りかかり、ぞぶ、ぞぶ、ごり、という音のあと、 どさり、と毛氈の上に女の首が落ちてきた――。 遊斎は、飴売りの土平、平賀源内らとともに、この怪奇な事件の謎を追う(「桜怪談」)。 短篇「遊斎の語」「手鬼眼童」「首無し幽霊」も併録。
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4.4自分以外、全員敵。 掟破りの裁判が始まる。 杉浦小麦、25歳。新人女性弁護士。 彼女にとっての初めての刑事裁判は、1日で公判が終わるような仲間内で起きた傷害事件。 被疑者との面会を終えて拘置所を出た小麦は、大勢のマスコミに囲まれてしまう。 「あなたは殺人犯のアリバイ作りに協力しているんですか!?」 --えっ! なに? どういうこと!? 彼女が引き受けた取るに足らない国選弁護の仕事は、やがて世間を震撼させる大事件へと変貌する。 敵は法律を知り尽くした悪党と、司法の穴。 それでも、私は、私の正義のために闘う。 捜査機関にはできなくて、弁護人にはできることは。
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4.51963年3月21日、翌年の東京オリンピック開催を前に、公式記録映画の監督を務めることになっていた黒澤明が降板した。博打をしのぎにしている白壁一家の人見稀郎は、親分からの指示を受け、中堅監督の錦田を後任にねじ込んで、興行界に打って出るべく動き出す。オリンピック組織委員会には政治家、財界関係者が名を連ねており、その下には土建業者や右翼、ヤクザ、さらには警察までもが蠢いており、あらゆる業種が莫大な利権に群がっている。稀郎は記録映画の監督選定に権限を持つ委員たちの周辺を洗い、金や女を使って言うことを聞かせようとする。東京が、日本が劇的に変貌を遂げた昭和の東京オリンピックをモチーフに、現代エンターテインメント小説の旗手が放つ、長編社会派クライムノベル。
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