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Posted by ブクログ 2018年02月05日
乾いた文体と乾いた思想。
教室の隅で唯我独尊、相当に捻じれた考えを持った少女がそのまま中年女性になったような主人公。
痛みを好む。子供以上に子供的な振る舞い。ずっと続く弟へのプラトニックな愛。付き合う男はどこか精神的に不健康で、しばしば現れる乾いた性へ言及。
乾いた表面のひび割れの中に、何かが隠れて...続きを読む
Posted by ブクログ 2014年08月23日
【本の内容】
40歳の永遠子は、もう晩年期じゃないかと思いつつ、生への執着はなまじっかじゃない。
恋人の寿一郎を手放せばあとがないけれど、恋愛が終わるとわかっていればそれでいい。
しかし恋愛は思いがけずしてしまうもの―。
自らの体で感じる痛みを確かめながら生きる永遠子の愛のかたち。
ドゥマゴ文学賞受...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年08月04日
大道珠貴「傷口にはウォッカ」、2008.2発行、文庫。テンポがよく読みやすかったです。彦野永遠子(とわこ)の40歳までの性に関する追憶か。13歳で初めて性交、その後は自慰。14歳で盲腸を切る。21歳の時、痔の手術を。34歳、44歳の童貞男性と1年半付き合い結婚寸前まで。40歳の今、恋人と4回目のテ...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年07月12日
「肛門様だね、まさに。働くときは役割をちゃんと果たして終わったらまたきゅっと寡黙になる。括約筋のあの皺はデリケートで伸縮自在。」いつもと変わらぬ大道節は健在。相変わらずストーリーには感情的高揚もなくただ漫然とした時間が流れてゆくだけ。この退嬰的でなげやりな感じが何とも良い。あくせく毎日蟻みたいに生き...続きを読む
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