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新シリーズ創刊!最注目の歌人10名による書き下ろしの新作短歌アンソロジー歌集。 榊原紘 伊藤紺 千種創一 柴田葵 堂園昌彦 谷川電話 吉田恭大 菊竹胡乃美 宇都宮敦 初谷むい 【収録作品】 榊原紘「Classic」 伊藤紺「雪の匂い」 千種創一「White Train」 柴田葵「おさしみ」 堂園昌彦「春は水さえとろけさせる」 谷川電話「夢を縫う、たき火を保つ」 吉田恭大「フェイルセーフ」 菊竹胡乃美「火のぬいぐるみ」 宇都宮敦「羊毛期の到来(ウール、ウール、ウール)」 初谷むい「天国紀行」 【目次】 榊原紘 Classic 伊藤紺 雪の匂い 千種創一 White Train 柴田葵 おさしみ 堂園昌彦 春は水さえとろけさせる 谷川電話 夢を縫う、たき火を保つ 𠮷田恭大 フェイルセーフ 菊竹胡乃美 火のぬいぐるみ 宇都宮敦 羊毛期の到来(ウール、ウール、ウール) 初谷むい 天国紀行 執筆者プロフィール 【著者】 榊原紘 1992年愛知県生まれ。奈良県在住。第2回笹井宏之賞大賞受賞。2020年、第一歌集『悪友』刊行。ゆにここオンラインカルチャースクールで「推しと短歌」の講師を務める。短詩集団「砕氷船」の一員。 伊藤紺 歌人。1993年生まれ。横浜在住。著書に歌集『肌に流れる透明な気持ち』『満ちる腕』(いずれも短歌研究社)、ミニ歌集『hologram』(CPcenter)。 千種創一 1988年愛知県生まれ。2015年、『砂丘律』。2016年、日本歌人クラブ新人賞、日本一行詩大賞新人賞。2020年、『千夜曳獏』。2021年、現代詩「ユリイカの新人」に選出。2022年、『イギ』、ちくま文庫版『砂丘律』。 柴田葵 歌人、ライター。第2回石井僚一短歌賞次席。第1回笹井宏之賞大賞受賞により、第一歌集『母の愛、僕のラブ』(書肆侃侃房)を出版。東京都在住。身長164センチ。 堂園昌彦 1983年東京都生まれ。早稲田短歌会を経て、現在、短歌同人誌「pool」所属。2013年、第一歌集『やがて秋茄子へと到る』(港の人)刊行。ブログに歌書紹介サイト「短歌のピーナツ」。 谷川電話 1986年愛知県生まれ。2014年、角川短歌賞を受賞。歌集に『恋人不死身説』(2017年、書肆侃侃房)、『深呼吸広場』(2022年、書肆侃侃房)。 吉田恭大 1989年鳥取県生まれ。「塔短歌会」「早稲田短歌会」で短歌を学ぶ。2019年第一歌集『光と私語』(いぬのせなか座)を刊行。同年より詩歌の一箱書店「うたとポルスカ」を運営。 菊竹胡乃美 1995年福岡県生まれ。2015年から短歌を始める。第一歌集『心は胸のふくらみの中』(書肆侃侃房、2023年)。 宇都宮敦 1974年千葉県生まれ。歌集『ピクニック』(2018年、現代短歌社)。ブログ「Waiting for Tuesday」(https://blog.goo.ne.jp/utsuno)。 初谷むい 1996年生まれ、札幌市在住。第一歌集『花は泡、そこにいたって会いたいよ』(書肆侃侃房、2018年)、第二歌集『わたしの嫌いな桃源郷』(書肆侃侃房、2022年)。
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メディアは日々、評論家、教授、作家、コメンテーター、ジャーナリスト……を登場させるが、誰が、何が、正しいのか危うい情報を垂れ流している。 SNSでは誰もが好き勝手な言論を拡散させている。 多くの人は、日々流れてくるトピックや現象、用語をなんとなくは知っているつもりだが、正確には理解できていないものである。 「学生時代にもっと勉強しておけばよかった……」あるいは、 「いまから改めて学びたいが何を読めばいいのかわからない」…… そんな知識ゼロからスタートする読者が、何が本当なのかを見極めるためのまっとうな方法論を伝える本を出そう。 そうしてできた本書は、学生ならば学科を超えたアカデミアへ誘い、ビジネスマンやシニア層の学び直し欲求にも応える教養シリーズ、第一弾のテーマは「現代中国」。 古典から実用書まで、「まったくその界隈に知見のない大学一年生に対して提示する本を挙げる」という設定で著者が選んだブックガイドです。 こんな大学の授業を受けてみたかった!と学びのとびらを開かれる一冊。 「第一線級の著者の皆さんが、基本的な知見がない読者にも向けて 書いている本を多く選んでみました」 ──中川コージ 「本書は、飛ばさずに最初から順番に読んでほしい。どの順番に学んでほしいかも中川先生が練りに練っているので」 ──倉山 満 <目次> Chapter1 現代中国を「どこから学べばよいのか?」がわかる概論書 Chapter2 中国の政治について理解するための入門書 Chapter3 現代中国=共産党という視点で「中国経済」を読み解く Chapter4 中国語を本格的に勉強してみる Chapter5 サイバー領域と安全保障 Chapter6 リアルな現代中国の人々 Chapter7 中国人の歴史観、思想形成の背景を知る Chapter8 台湾問題とは何か
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※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 北海道から沖縄までの47人の詩人たちによる、「生活語(方言)」で書かれた詩の数々を収録。その豊穣な土壌に、新しい風と光を招く作品が満載。多彩で豊かな風土から生まれた、ことばの結晶が輝く一冊。
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ミステリーから幻想小説まで極上の11編! 2021年、文芸誌に発表された数多くの短篇から、日本文藝家協会の編纂委員が審査を重ねて厳正にセレクト。 収録した作品は、爆笑家族小説から手に汗握る近未来ミステリー、背筋も凍る怪奇幻想小説まで、非常にバラエティに富んだ高品質なラインアップ。 作中にはマスク警察やマスク拒否男など、コロナ禍だから生まれたキャラクターもいて、まさに現在の日本の短篇小説がどのような方向に発展を遂げているかを1冊で窺える、大変お得なアンソロジーです。 収録作家は、井上荒野「何ひとつ間違っていない」、荻原 浩「マスク・オブ・モンスターズ」、小田雅久仁「裸婦と裸夫」、黒木あるじ「春と殺し屋と七不思議」、小池真理子「ミソサザイ」、佐々木 愛「加賀はとっても頭がいい」、 新川帆立「接待麻雀士」、中島京子「オリーブの実るころ」、パリュスあや子「呼ぶ骨」、湊 ナオ「キドさんとドローン」、矢樹 純「魂疫」の11名。 解説は文芸評論家・杉江松恋。
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大人のための児童文学。 終戦直後の大阪郊外。製粉工場を買い取り事業を始める父、そこで雇われたインテリの経理、シベリア帰りで共産思想の叔父さん、子連れで食べ物を乞う深夜の訪問者、進駐軍の横流し物資を持ってくる伊達者などなど、敗戦直後の個性的な大人に囲まれ、少年はトンボや鯉をつかまえ、全身で自然を満喫して育ちます。 しかし好事魔多し、当時は死病とされる結核菌に襲われます。ストレプトマイシンが効を奏し、一命はとりとめたものの、学校は長期休暇、毎日寝て過ごさなくてはなりません。 病床の楽しみはラジオや新聞の絵物語。とくに山川惣治や樺島勝一の絵に魅了されます。そんなある日、従兄弟のお兄さんが持って来たのが昆虫標本でした。少年は「木組みがほぞ穴にはまる」ような快い衝撃を受けます。病床であるが故につのる昆虫採集への憧れ。戦前の図鑑を見ながら、遠く台湾への想いを深くする日々。 ひと昔前の日本人と社会風俗、そして少年の心象風景とあいまって、のちに虫好きフランス文学者の少年期が鮮やかに描かれます。ギンヤンマ、絵物語、カウボーイ、進駐軍、ラジオ……、懐かしいものがいっぱい詰まった「大人のための児童文学」です。
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テロ事件に巻き込まれ、記憶を失った真夜(まや)と大雅(たいが)は、仮初(仮面)の夫婦生活を強いられる。事件解決に繋がる記憶が蘇るごとに、また一人、また一人、と大切な人が消えていくのだった。 いつか終わる夫婦生活の中で、揺れ動く男女の不器用な想い。 仮面夫婦×連続死のミステリー。 ※本作は鞍馬榊音の個人誌作品の電子書籍版となります。【314ページ】
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95年ぶりに電子全集として復刊! シェイクスピアの喜劇『真夏の夜の夢』から昔話「浦島太郎」、新聞連載小説『松のうち』まで、多彩なジャンル作品を収録。 昭和初期の1928年に創刊された『現代ユウモア全集』は、当時大ヒットを記録。「ユーモア小説」が大衆文学の一ジャンルとして認知されていく初期の過程で、大変重要な役割を果たした。その全24巻が95年ぶりに電子版で完全復刻。 その記念すべき第1巻は大作家、坪内逍遙。古今東西の笑いの理論にも親炙していた逍遥は、「悲哀と好笑は表裏一体、悲しみと可笑しみが縄のごとく絡まり合うのが人情あるいは世態風俗であり、それを写す小説にあっても、両者が好対照となればこそすぐれた効果を発揮する。そうした好笑の機微を理解せず、ただ『馬鹿笑ひ』できる話を求める作者読者のなんと多いことか」と嘆く。 W・シェイクスピアの喜劇『真夏の夜の夢』やN・ホーソーンの小説「ハイデッガー博士の実験」を翻案した戯曲『回春泉の試験』に始まり、昔話「浦島太郎」や「竹取物語」を翻案した舞踏劇、「読売新聞」に連載され後に単行本化された小説『松のうち』、さらには「忠義な鷹」、「チリの油壺」など海外童話を翻案した短編戯曲(13篇)に至るまで、様々なジャンルの作品を収録。 解説文は追手門学院大学准教授・佐藤貴之。付録には、月報や全集のラインアップ広告など、貴重な資料も収録する。 第1巻の巻末には雑文家・平山周吉も特別寄稿する。 ※本文は発刊当時の旧字体総ルビを再現。また、より読みやすいように、新字体バージョンも新たに追加しました。 (電子版 2024年11月29日配信開始) ※この作品は一部カラーが含まれます。
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資料価値も高い、100年前のヨーロッパ主要都市の社会風俗を日本人画家・漫画家が細かく描写した貴重な337話を収録。 近藤浩一路は、大正期に読売新聞や雑誌に漫画漫文を精力的に発表。岡本一平とともに大正デモクラシー期の漫画文化の強力な発信者である。大正4年には、日本最初の漫画家団体「東京漫画会」も結成、「漫画祭」と称する派手なイベントや展覧会を開催して、日本に「漫画」を普及させた。大正5年には東京美術学校同級生の池部鈞、岡本一平らと漫画雑誌『トバヱ』を発行し、美校出身の漫画家たちを中心に美術としての漫画を創造しようとも試みた。 本巻は、雑誌『主婦之友』大正11年1月号~大正12年11月号まで連載された、彼の代表作、『異国膝栗毛』を初めて書籍化したもの。神戸を出発してアジア経由でヨーロッパまで船旅をする紀行文。100年前のヨーロッパ主要都市の社会風俗を日本人画家・漫画家が細かく描写し、その資料的価値は極めて高い。第1回~第12回まで、全337話を収録。第1回から第4回「大阪一の美人」までは、下稽古と洋行準備の話。第4回「出立の日」から第6回までが、船上とアジア寄港地の話。第7回で、いよいよフランスに到着。第9回から第10回でドイツへ移動し、第11回は、スペインとイタリアの駆け足旅行、第12回ではローマ経由でフランス・パリに戻る。 発刊当時の旧字体総ルビに加えて、より読みやすくした新字体バージョンも新たに追加収録している。解説文は日本のユーモア文学研究の第一人者・浦 和男。付録には、外箱や表紙や裏表紙など、当時の貴重な資料を収録する。 (電子版 2025年7月25日配信開始) ※この作品は一部カラーが含まれます。
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大正期を代表するユーモア&「中間読物」作家が、絶頂期に発表した貴重なユーモア作品28編を収録。 明治末から東京朝日新聞などの記者として活躍し、大正期には「ユーモア作家」として多数の記事を書いた、いわゆる「中間読物」作家の代表格。昭和になって『中央公論』から発表の場を奪われたが、「雑文」作家として活躍しながら社会批判を続けた。生方のまとまった評伝はなく、戦前に諷刺家として社会に警笛を鳴らしてきたが、今も読める著作はほとんどなく、埋もれた作家でもある。 今回、表題作「東京上り」をはじめ、第一部小説から、第二部対話、第三部警句、第四部随筆までバラエティー豊かな全28編を収録。中でも、「下女の時代」は、架空の大正20年代を舞台にした未来小説という形で当時の女性問題を諷刺する。生方は女性問題にも積極的な発言をし、日本の社会をよくするためには女性の力が必要だと考えていた。「子供と女性諸君とにうつたへて将来の時代を造るより他はないのです」と述べる。 さらに、「誰にも分りよきやうに面白くユーモラスに書いてはありますが、諸君はただ笑って読みすごすばかりでなく、この笑いの中に潜んでいる著者の赤誠と著者の社会改造の意図とをくみ出して、世に宣伝し世を改造するやうに努力あられんことを希望するものであります」と説明する。生方の諷刺ユーモアの意図は、ここにある。 発刊当時の旧字体総ルビに加えて、より読みやすくした新字体バージョンも新たに追加収録している。解説文は日本のユーモア文学研究の第一人者・浦 和男。付録には、当時の月報ほか、貴重な資料を収録する。 (電子版 2025年3月28日配信開始) ※この作品は一部カラーが含まれます。
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大正時代、文化人ネットワークの中心にいた著者の、もっとも読み応えのあるユウモア随筆52点を収録。 文芸評論、随筆家、翻訳者、英文学者、英語教師でもあった戸川秋骨が、精力的に活躍した36歳から57歳までのもっとも読み応えのある随筆、計52点を収録。 全体は4部構成。[スケッチ]では、日常の風景を別の角度からながめ、単調な日々に新しい価値を付与しておもしろくする、まさに「ユウモア」文章のお手本となる作品が並ぶ。[追想]では、小泉八雲、夏目漱石ら恩師を中心に同時代の人々との交流を描いている。[紀行]では行く先々での出来事を秋骨流の手さばきで、貴重な思い出となる出来事へと変身させられる。[パラドクス]は、一見すると矛盾するが、そこにある種の真理があることを意味する。思わぬつながりに「なるほど」と感じることで、パラドクスとなる対象の差が大きくなると、そこに笑いが生じる。特にこの章は、現代ユウモア全集全体の面目を躍如させる章でもある。英語を生業としている秋骨が、「翻訳は不可能」、「英語なぞやるのが馬鹿々々しい」と述べる。それ自体に大きな矛盾を感じるが、ここで秋骨が述べていることは、約100年後の今も、なるほどと思ってしまうことばかりだ。 また、大正時代の雰囲気を醸しだし、「大正レトロ」の味わいを伝えると同時に、古き良き東京の様子、とくに関東大震災前後の様子を描き出した貴重な記録としても、読む価値は高い。同時に、秋骨を中心とする当時の文化人の、意外なネットワークを現代に伝える役割を担っているので、ただの「ユウモア随筆」ではない。近代文化人の隠れた精神史を明らかにする「貴重な歴史書」にもなっている。 解説文は日本のユーモア文学研究の第一人者・浦 和男。付録には、当時の月報ほか、貴重な資料を収録する。 (電子版 2025年1月31日配信) ※この作品は一部カラーが含まれます。
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知る人ぞ知る、埋もれた作家唯一の創作集を含め、随筆、雑文など、貴重な全53篇を収録。 高田義一郞はこれまで「医学博士」ということ以外あまり知られていなかった。創作は少なく、医学的な随筆や通俗的な医学記事が多く、まとまった創作作品集は、本巻『らく我記』だけということで、埋もれた作家となっていた。 しかし、2015年に、彼が1929年の国立大学町都市開発初期、国立市に建築した貴重な文化住宅、旧高田邸が取り壊されることになり、邸宅の記録保存に関わる人たちによって、突然、義一郎の名前や経歴がクローズアップされるようになった。 本巻には、創作をはじめ、随筆、雑文など全53篇を収録している。勤務していた大学病院の裏話や通俗雑誌の医療相談欄の記事をおもしろおかしく評する一方、SF調の2作品、「人造人間」では、[試験管ベビー]を扱い、「人間の卵」では、[薬品で卵生化させての出産]をテーマに深刻かつユーモラスにまとめるなど、100年後の今でも考えなければならない問題をすでにこの時代に提示する鋭い洞察力にも溢れている作品も多い。 発刊当時の旧字体総ルビに加えて、より読みやすくした新字体バージョンも新たに追加収録している。解説文は日本のユーモア文学研究の第一人者・浦 和男。付録には、外箱や表紙や裏表紙など、当時の貴重な資料を収録する。 (電子版 2025年9月26日配信開始) ※この作品は一部カラーが含まれます。
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文学史に登場しない幻の作家の代表作「俺の自叙伝」をはじめ、珠玉の滑稽小説7作品を完全収録。 大泉黒石は正統な日本近代文学史に登場しない、幻の作家である。1919年に『俺の自叙伝』を刊行すると、たちまち売れっ子作家となる。しかし、学閥的文壇に属さないため、芥川龍之介、佐藤春夫など、当時の帝大、慶応卒などのエリート作家たちから疎まれ、文壇排斥運動を起こされ、短期間で姿を消すことになる。ちなみに黒石の三男は、昭和の怪優・大泉滉で、次女・洽(あい)の娘は、アメリカの大富豪で2023年に急死した、アナ・シェイだ。 代表作「俺の自叙伝」は、ロシア人外交官を父に持ち、若くしてヨーロッパを彷徨い、ロシア革命から逃れて日本に帰国。東京の下層社会で極貧生活を送りながら旺盛な執筆活動を始める……、ドラマチックな展開が続くが、実は、この作品は「自叙伝」ではなく、「俺の自叙伝」という創作だからややこしい。 「俺の自叙伝」以外には、「剣劇役者」、「恋愛禁物会」、「裏と裏」、「砥石の袋」、「毛皮の褌」、「酸と亜爾加里」の貴重な滑稽小説6篇も収録されている。文芸評論家・志村有弘は、「黒石の滑稽小説には、落語の落ちの手法が用いられ、深い虚無思想を根底としながらも、無類の饒舌とユーモアに特色がある」と指摘している。 発刊当時の旧字体総ルビに加えて、より読みやすくした新字体バージョンも新たに追加収録している。解説文は日本のユーモア文学研究の第一人者・浦 和男。付録には、外箱や表紙や裏表紙など、当時の貴重な資料を収録する。 (電子版 2025年8月29日配信開始) ※この作品は一部カラーが含まれます。
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ラジオ放送の初期から視覚の聴覚化にいち早く取り組み、新聞漫画家と油絵画家の二刀流で活躍した画家の貴重な作品集、全22篇。 池部鈞は、油絵の洋画家と新聞漫画家の二刀流で活躍したが、まとまった画集や作品集はなく、伝説の画家となっている。画家としては昭和三年の第九回帝展で「少女球戯図」が特選に選ばれて注目を集め、新聞漫画家としては、「国民新聞」、「東京日日新聞」などで活躍し、 東京漫画会結成にも参加するなど、日本漫画界の礎を築くのにも貢献した。 本巻には、「閣下のユウモア」、「ノミキン論文作成の事」、「自伝漫談 小判から漫画家が生まれる迄」、「漫画落語 職工代議士」、「ラヂオ風景」など、政治家の似顔絵付きで人柄を語るエッセイ、自伝、ドタバタの落語風物語、ラジオの放送台本まで、貴重でユニークな22作品が並ぶ。 彼が当時の漫画家たちと最も異なる点は、視覚の聴覚化にも早くから取り組んだことにある。テレビさえなかった時代に、漫画的作品をラジオ放送化して聴覚に訴える、本作「凸凹放送局」に取り組んだ功績は、今後きちんと顕彰すべきだろう。 発刊当時の旧字体総ルビに加えて、より読みやすくした新字体バージョンも新たに追加収録している。解説文は日本のユーモア文学研究の第一人者・浦 和男。付録には、外箱や表紙や裏表紙など、当時の貴重な資料も収録する。 (電子版 2026年5月29日配信開始)
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日本SF界の先駆者とも呼ばれ、画家、漫画家、随筆家など多彩な顔を持つ作家、唯一の作品集。全18篇を収録。 水島爾保布は日本SF界の先駆者とも呼ばれ、画家、漫画家、随筆家など多彩な顔も持つ作家。特に本巻収録の『人造人間時代』は古典SFファンには有名で、SF作家・今日泊亜蘭の父としても知られている。東京美術学校(現東京芸術大学)を卒業しているが、『日露戦争実記第八号』(育英社 明治37年4月)には、「水島爾」名義で新体詩「火鳥の賦」が掲載されるなど、在学中から絵より文芸活動が目立っていた。 本巻には「人造人間時代」をはじめ、表題作「見物左衞門」「漫画小説 結婚と馬鈴薯」「まがひ黄表紙 臥薪瓢箪」「葉巻とチョコレート」「服飾愚談」「女優と犬」など、SF小説から随筆、欧米ジョークの翻案まで、新聞・雑誌に連載された作品を中心に全18篇が収録されている。 彼の作品の多くは未来予想を描きながら、当代の世相を諷刺するエッセイのようなスタイル。例えば、醜い幼虫から華麗な成虫への成長を描く場合も、さりげなくモガ・モボ批判、政界批判を含んでいる。また、「服飾愚談」では、ありし日の出身地、東京・根岸界隈を詳細に記述して、写真のない時代の貴重な記録ともなっている。さらに画家として、本巻の挿絵はほぼすべて連載時から描き直しも行っている。 発刊当時の旧字体総ルビに加えて、より読みやすくした新字体バージョンも新たに追加収録している。解説文は日本のユーモア文学研究の第一人者・浦 和男。付録には、外箱や表紙や裏表紙など、当時の貴重な資料を収録する。 (電子版 2026年1月30日配信開始) ※この作品はカラーが含まれます。
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【ご注意】※この電子書籍は紙の本のイメージで作成されており、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 大正~昭和にかけて一世を風靡した人気漫画・漫文家の、女性をテーマとした初期作品、全13篇を収録。 田中比左良は大正時代にデビューし、昭和にかけて一世を風靡した漫画・漫文家で、特に女性を描いた作品で知られる。彼の作品は、当時の女性の生き方や風俗を反映し、95年ぶりに電子書籍として本巻が復刊するのは、昭和の記録の復活と同時に、田中比左良という漫画家の復活としても、大きな意義を持つ。 本巻には、特に貴重な初期作品、全13篇を収録。代表作「連續漫畫 モガ子とモボ郞 上巻」をはじめ、当時の女性のたくましい生き方に感動する「海女の生活」、松竹や東宝の俳優審査委員に就任したことで、女性の外面、内面の美しさを絵と文でほのぼのと説明する「京美人禮讃記」、[漫彫]と称するレリーフ式漫画を自ら考案した「漫彫三十三個」、実際の出来事を小説風の人名に置き換えて書かれている表題作「涙の値打」、子供向けの、一種教訓的な漫画物語「一本足のピヨン太郎」「Pちやんとムク」まで、バラエティー豊かな漫画・漫文作品が並ぶ。 発刊当時の書籍を新たに全ページスキャニングしているので、本巻はリフローではなく、FIX形式。本文の旧字体総ルビはもちろん、ユニークなデザインもそのまま忠実に再現している。解説文は日本のユーモア文学研究の第一人者・浦 和男。付録には、外箱や表紙や裏表紙など、当時の貴重な資料を収録する。 (電子版 2025年11月28日配信開始) ※この作品はカラーが含まれます。
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【ご注意】※この電子書籍は紙の本のイメージで作成されており、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 新聞連載漫画の草分けとして、現在の4コマ漫画の基礎を築いた漫画家。代表作「ノンキナトーサン」を含め全9作品を収録。 麻生 豊は大正~昭和期に活躍し、新聞連載漫画の草分けとして、現在の4コマ漫画の基礎を築いた、日本の漫画史において重要な位置を占める漫画家。本巻には代表作「ノンキナトーサン」、をはじめ、「嫁を探して」、「ジャヅ狂時代」、「外遊漫談」、「子供をめぐつて」、「拾遺忠臣蔵 九郎兵衛忠義」など、全9作品を収録している。 「ノンキナトーサン」(初出以後は「ノンキナトウサン」)は1929年2月の『サンデー毎日』の連載から始まった漫画で、報知新聞、読売新聞で連載が続く。のんきで世間にうまく適応できない父親の姿をユーモラスに描き、全国的な人気を博し、キャラクターグッズやアニメ化、舞台化もされるなど、日本漫画のIPビジネスの先駆けとなった。「嫁を探しに」は「ノンキナトーサン」を終了させ、その印税で欧州旅行をした紀行文。実は麻生が「ノンキナトーサン」の仕事に追われ、ノイローゼ状態になり、仕事からの逃避と慰安が本当の目的だった。「ジャヅ狂時代」はモボ(当時の流行語でモダンボーイの略)に憧れるが、うまく時代に乗れない自称不良少年の二人の行動を通して、昭和初期の世相を諷刺する漫画。「外遊漫談」は芸術研究の目的で渡欧した人たちが回想を寄せるエッセイ。特に麻生がローマでムッソリーニに面会した際の記述は今では貴重な記録なっている。 発刊当時の書籍を新たに全ページスキャニングしているので、本巻はリフローではなく、FIX形式。本文の旧字体総ルビはもちろん、ユニークなデザインもそのまま忠実に再現している。解説文は日本のユーモア文学研究の第一人者・浦 和男。付録には、外箱や表紙や裏表紙など、当時の貴重な資料を収録する。 (電子版 2026年3月27日配信開始) ※この作品はカラーが含まれます。
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多筆名作家で、[文壇のモンスター]と呼ばれた破格の作家のユーモア短編、一口噺、アメリカン・ジョークなど全54篇を収録。 牧逸馬は谷譲次、林不忘、賴市彦、阿多羅緒兒など複数の名義で活躍。翻訳、小説、紀行文、ルポルタージュなど多ジャンルを手がけ、「文壇のモンスター」と呼ばれた破格の作家。 「牧逸馬」は現代通俗・探偵・恋愛小説や欧米コントの翻訳、「谷譲次」はアメリカでの体験に基づいた[めりけん・じゃっぷ]物や海外ルポルタージュ、「林不忘」は歴史小説や時代物で知られていく。特に林不忘名義で執筆した丹下左膳シリーズは、芝居・映画化もされ大ヒットした。父は政治ジャーナリストで教育者。兄弟もそれぞれ文学・芸術分野で活躍した。若くして米国へ渡り、大学中退後に放浪生活。多様な職業を経験し、異文化体験が創作に活かされた。 本巻には、1925年から1928年に発表された、軽妙なユーモア短編、[めりけん・じゃっぷ]物、一口噺、連作笑話、アメリカン・ジョーク集など54篇を収録。谷譲次、林不忘名義作品も混在している。英語と日本語を自在に混ぜた独特な文体で、クレオール女性や移民日本人など、異文化のズレや階級・人種など境界的存在の交錯を描き、ストーリーを語りつつ観客目線で解説もする活動弁士的な語り口は、昭和初頭のモダニズム文学にも影響を与えている。 発刊当時の旧字体総ルビに加えて、より読みやすくした新字体バージョンも新たに追加収録している。解説文は日本のユーモア文学研究者で追手門学院大学准教授・佐藤貴之。付録には、外箱や表紙や裏表紙など、当時の貴重な資料を収録する。 (電子版 2025年10月31日配信開始) ※この作品は一部カラーが含まれます。
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映画界のスター、徳川夢聲、岡田時彦、古川緑波によるエッセイ、回想記など昭和初頭当時の大衆芸能の空気を封じ込めた全34篇。 大正末から昭和初頭の映画界のスター、徳川夢聲、岡田時彦、古川緑波の3名によるエッセイや回想記、小説など全34篇を収録。「現代ユウモア全集」では初の複数の著者で構成した1巻。 徳川夢聲は活動弁士として名を馳せ、後に漫談家・俳優・放送司会者などマルチタレントとして活躍した。収録作品は「見習諸勇列傳の巻」、「ヂンタ」、「ドブで眠る」、「通夜」など、単なる映画四方山話ではなく、夢聲の語りの実験が種々に凝らされた意欲的な14篇。 岡田時彦は美貌の青年俳優として活躍し30歳で急死した伝説の映画スター。芸名は谷崎潤一郎、佐藤春夫の両名による命名。本巻刊行時の彼は全盛期で俳優業のかたわら、モダンなエッセイや小説を発表し、多方面に活躍する天才モダンボーイという話題性から本全集に採用されたが、現在では、岡田時彦名義の文章の多くは代作だったことが明らかになっている。「僞眼のマドンナ」、「時彦戀懺悔」など5篇を収録。 古川緑波は昭和戦前を代表する喜劇役者、映画俳優、劇団座長などで活躍。特に映画や演芸の舞台で、エノケンこと榎本健一と競い合い、喜劇といえば「エノケン・ロッパ」と呼ばれる一時代を築いた。ただし、本巻刊行時はまだ素人演芸を披露しているだけの雑誌編集者に過ぎない。「映畫説明今昔物語」、「當世流行もの總まくり」など15篇を収録。 発刊当時の旧字体総ルビに加えて、より読みやすくした新字体バージョンも新たに追加収録している。解説文は追手門学院大学准教授・佐藤貴之。付録には、付録には、創刊当時に同梱されていた月報や外箱、表紙&裏表紙など、当時の貴重な資料も収録する。 (電子版 2026年4月24日配信開始)
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明治~大正~昭和に活躍した人気漫画家&挿絵画家で俳人、唯一の作品集。その貴重な作品16篇を収録。 細木原靑起は明治時代にデビューし、大正~昭和にかけて人気を博した漫画家、挿絵画家、俳人。現代では、「日本の漫画家の嚆矢は彼の(鳥獣戯画の)鳥羽僧正」と論じた、『日本漫画史』(1924年)で知られる。高浜虚子、伊藤左千夫、伊藤晴雨などの小説の挿絵を描き、新傾向自由律俳句の俳人としても活躍。1928年には日本挿画家協会の創立に協力し、長らく委員も務めた。 作品集の存在しない靑起にとって本巻の収録作品は貴重。巻頭の「女房を拾ふまで」から、明治期の浄瑠璃作品のパロディ「再生のお里澤市」、漫画脚本形式の「エレキの威力」、酒乱の[夫]が禁酒に成功するまでの酒飲みの苦労を笑う「禁酒」など、シャープで艶のある独特な挿絵とともに楽しめる16篇を収録。 本巻が発行された昭和4年は世界恐慌が起こり、日本でも昭和恐慌が始まる。当時の暗く厳しい状況では、靑起の作品のような庶民が軽く読めて気軽に笑える作品が根強い人気を得ていたようだ。 発刊当時の旧字体総ルビに加えて、より読みやすくした新字体バージョンも新たに追加収録している。解説文は日本のユーモア文学研究の第一人者・浦 和男。付録には、外箱や表紙や裏表紙など、当時の貴重な資料を収録する。 (電子版 2025年12月26日配信開始) ※この作品はカラーが含まれます。
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日本のユーモア小説の先駆けにして第一人者の貴重な作品集第2弾。「ぐうたら道中記」をはじめ、全3篇を収録。 本全集第6巻に続き、佐々木邦の2作目作品集。日本のユーモア小説の先駆けにして第一人者の3作品を収録。 「ぐうたら道中記」は、40歳にもなっても寝て本ばかり読んで定職を持たない、愚迂多羅兵衛こと村岡清一郎と奇想瓢逸な團仙吉、三輪哲彦の大学の同窓生三人が、二人の子供まで連れた大勢で、東海道を江戸から振り出しに、名古屋から伊勢参宮、大阪、さらに九州は鹿児島まで、ぐうたらな旅をするお話。しかも、道中記の語り手は、愚迂多羅兵衛の息子、中学生の村岡謙一となっている。「箱根の彼方から始めて二週間に行けるところまで行く」など、計画性はなく、どこでまでもぐうたらな旅が続いていく。 「豪い人の話」は、『面白倶楽部』(講談社)大正十四年十月号に「諧謔小説 豪い人の話」として掲載された。銀行の頭取、陸軍大将、前大臣が、倶楽部で国家の問題を語りあった後で、「頗る際どい話」をする。国家の重鎮三人が密かに会談するので張り込んだ記者に、前大臣は「君達に話すやうなことぢやないよ。」と答える。一種の下ネタ話も、最後の「実に意味ありげである。」が、物語のおもしろさを増す仕掛け。 「或る良人の惨敗」も『面白倶楽部』に「諧謔小説 或良人の惨敗」として大正十五年二月号に掲載された。妻をたしなめるつもりの良人(おっと)が逆にやり込められる夫婦の物語。 一見亭主関白そうだが妻に弱いという男性が、邦の作品にはよく登場する。邦自身がそうだったようだ。 発刊当時の旧字体総ルビに加えて、より読みやすくした新字体バージョンも新たに追加収録している。解説文は日本のユーモア文学研究の第一人者・浦 和男。付録には、外箱や表紙や裏表紙、「ぐうたら道中記」の雑誌「主婦の友」(初出)連載時と弘学館版の別バージョンのイラストなど、当時の貴重な資料を収録する。 (電子版 2026年2月27日配信開始) ※この作品はカラーが含まれます。
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【ご注意】※この電子書籍は紙の本のイメージで作成されており、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 日本近代漫画の礎を築いた、ストーリー漫画の先駆者が描いた大正期の傑作15作品を収録。 岡本一平は、大正期から昭和初期に朝日新聞の紙面で「漫画漫文」作者として活躍した、当時最も人気の漫画家。近代漫画の礎を築き、ストーリー漫画の原型は一平に始まると言われている。妻・かの子は歌人で小説家。一人息子の太郎は「芸術は爆発だ」という名言を残し、大阪の万博記念公園に建つ「太陽の塔」を生んだ。まさに芸術を爆発させた家族だった。 本巻は、「戀の彌次喜多」~「刀を抜いて」、「無銭不戦」、「笑いの斷片」まで15作品。一平の大正期の傑作ばかりで、自身もお気に入りの作品を収めた傑作集の趣がある。従って、当時の雑誌、新聞に発表された作品ばかりで、書き下ろしはない。 特に「戀の彌次喜多」から始まる前半の「弥次喜多」シリーズは、右→文章、左→漫画の見開き形式で展開されるユニークな作品。後に発展する紙芝居と同じ形式。脚本だが、見開きだから字数が限定される。的確な表現で会話を進め、きちんとオチも入る、一平の才能が垣間見られる。さらに「無銭不戦」は、見方によっては鋭い反戦諷刺とも理解される作品。金を貰わなければ戦わない、金があれば何でもする、という発想は、大正デモクラシーの時期とはいえ、諷刺的な傾向が強すぎ、当局には強い反戦思想と理解された。だが、後に溝口健二監督で映画化され、「刀を抜いて」についても、マキノ雅弘監督、坂本九主演で映画化(「九ちゃん刀を抜いて」)されている。 発刊当時の書籍を新たに全ページスキャンしているので、本巻はFIX形式。本文の旧字体総ルビはもちろん、デザインもそのまま忠実に再現している。解説文は日本のユーモア文学研究の第一人者・浦 和男。付録には、当時の月報や外箱など、当時の貴重な資料を収録する。 (電子版 2025年5月30日配信開始) ※この作品は一部カラーが含まれます。
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95年ぶりに電子全集として復刊! 空想小説からエッセイ、紀行文、戯作評論まで33編を収録。日本社会主義運動の父、実は日本一のユーモリストだった。 「日本社会主義運動の父」とも呼ばれ、日本共産党委員長もつとめた堺利彦。実は彼、「貝塚渋六」のペンネームで、「日本一のユーモリスト」とも呼ばれていた。生涯で五度も投獄されている彼は、「楽天囚人」と名乗り、牢獄生活すら持ちネタとしていた。 本巻には小説(『野外劇の一幕』)、エッセイ(「猫のあくび」)、海外文学の翻訳(モーパッサン「五十五年の片恋」)、戯作評論(「火事と半鐘の関係」) をはじめ、紀行文、新聞記事批評など33編を収録。その多くが大逆事件以後から1920年頃の「冬の時代」に発表されたもの。 暗澹たる現実社会に向けられた辛辣な文章も多い一方で、堺のもう一面を象徴するのが、ある種の楽天的な理想を膨らませた空想的作品群である。この「空想」のあり方こそ、本巻のもうひとつの見所。特に「小剣が百卅五になつた時」は、公共インフラや最低限の社会保障も整わない当時に、飲み食いにも交通にも買い物にさえお金の要らない百年後の理想社会を描いている。現代の私たちが感じる幾倍もの驚きと痛快さを当時の読者に与えたことだろう。ユーモラスな口吻の奥には、不公正な世界への激烈な憤りと、貧困や圧政にあえぐ人々へのいたわりが常に覗いている。 解説文は追手門学院大学准教授・佐藤貴之。付録には、当時の月報ほか、貴重な資料を収録する。 (電子版 2024年12月27日配信開始) ※この作品は一部カラーが含まれます。
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僅か39歳で亡くなった異才の漫画家・吉岡鳥平、唯一の「漫文集」。旺盛な観察力と軽妙な語り口が光る全18篇を収録。 明治・大正・昭和初期を駆け抜け、僅か39歳で亡くなった異才の漫画家・吉岡鳥平、唯一の「漫文集」。東京美術学校(現・東京芸術大学)で西洋画を学びながら、在学中から「東京パック」「講談倶楽部」などに漫画を描き、卒業後は東京と大阪を舞台に新聞漫画家として活躍。「関西漫画会」の結成に関与したり、正岡容や大泉黒石、江戸川乱歩ら文化人との交流も深く、酒と騒ぎを愛する“お祭り博士”としても知られた人物。 本巻には、自叙伝から漫画、漫文、落語、笑話、探訪記事まで、旺盛な観察力と軽妙な語り口が光る、全18篇が並ぶ。「漫画家の自叙伝」では、仙台での青春時代の騒動をユーモラスに描き、「戀の雪達磨」「牽牛織女」などの短篇では、恋愛や結婚生活を風刺的に切り取る。 特に「同行二人大阪見物」「大大阪市民読本」「大阪妖怪探訪」の大阪時代を背景にした一連の作品群では、昭和初期の大阪の街並み、芸能、庶民の暮らしが生き生きと描かれ、極めて貴重な資料。さらに「萬歳四景」は、漫才成立前夜の「高級萬歳」を描き、大阪において[萬歳]が[漫才]になる過程での重要な作品ともなっている。 発刊当時の旧字体総ルビに加えて、より読みやすくした新字体バージョンも新たに追加収録している。解説文は日本のユーモア文学研究の第一人者・浦 和男。付録には、外箱や表紙や裏表紙など、当時の貴重な資料も収録する。 (電子版 2026年6月26日配信開始)
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「第二の漱石」とも称された、日本における医者兼作家の先駆者が描いた、傑作25作品を収録。 正木不如丘は、医者兼作家。竹久夢二、堀辰雄、横溝正史らが入院した、日本初の高原サナトリウム=富士見高原療養所の初代院長を勤めた人物で、文筆もこなし、大正末から昭和前半にかけて、文芸誌から大衆娯楽誌、大手新聞まで様々な媒体に作品を発表、「第二の漱石」と囁かれたことさえあった。さらに、徳冨蘆花の主治医を務め、最期も看取った。 本巻には、1922年~1927年頃にかけて新聞や雑誌に掲載された25作品を収録。随筆と小説がメインだが、その境目が見分けにくい作品もあり、読み進めるうちに徐々に虚実が曖昧になってゆくような構成にもなっている。 前半は、臍の手術にまつわる患者の訴えを題材にした喜劇「臍の悲」をはじめ、「すつぽんの血」、「腹中のコレラ菌」、「誤診物語」、「王手飛車取り」など、病院や患者にまつわるエピソードを披露する、不如丘が開拓した〝医者物〟と呼ばれるジャンルで、医療現場の悲喜交々を面白おかしく紹介している。 中盤~後半にかけては、作者の経験談と同一視しがたい、医業を中心テーマとしない小説や、叙情的な哀感を漂わせる作品が並ぶ。山間の因習と神秘を材にとった「神代櫻」は、どこか泉鏡花を思わせる民俗的世界観に何とも要約しがたい物語の余情を漂わせ、老医師と老馬の絆を中心に懐旧的な風景を映す「靑」など、割り切れない人情や世相を情緒豊かに描き出す筆致には、作家としての幅の広さを感じさせられる。 発刊当時の旧字体総ルビに加えて、より読みやすくした新字体バージョンも新たに追加収録している。解説文は日本のユーモア文学研究者、追手門学院大学准教授・佐藤貴之。付録には、発刊当時の外箱や表紙など、当時の貴重な資料を収録する。
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明治~大正~昭和の3時代に渡り活躍したジャーナリスト兼作家の、入手困難で貴重なユーモア作品20編を収録。 ジャーナリスト、評論家、作家と様々な肩書きで、明治~大正~昭和という、激動の時代に活躍した著者の、明治~大正にかけて発表された、入手困難で貴重なユーモア作品、計20編を収録。 雅号=如是閑は「にょぜかん」と読む。友人による命名で、「是(かく)の如く閑」、つまり「こんなに閑」となっているが、日本新聞社→大阪朝日新聞に入社、天声人語を担当し、社会部長として、全国中等学校優勝野球大会(後の夏の甲子園)を企画創設し、大正デモクラシーを代表するジャーナリストとして進歩的、反権力的な立場で論陣を張り、戦後は最後の貴族院勅撰議員として日本国憲法の制定に携わり、実際は94歳の長寿で亡くなるまで、多忙を極めて駆け抜けた。 現在、如是閑のユーモア作品を手軽に読むことはできない。ジャーナリスト、評論家としての作品に重きが置かれ、作家としての、とくにユーモアを活かした戯曲、小説は雑文として軽視されているようだ。理由は、そのユーモアの難しさにある。 例えば、「無線電心機」では、機械文明が人間に利益を与えながら不利益を生むが、そこに思わぬ利益が起こる可能性があることを明らかにする。この文明批判的な眼力で現実を見抜く点が、如是閑の「ユーモア」となっている。 その他の作品でも、落語や講談のような直接笑いを取るユーモアではないので、多くの読者は「これがユーモア?」と感じてしまう。『現代ユウモア全集』の一巻だから、どこかに「ユーモア」はある。それを読み取るのも本巻を読む楽しみだ。 発刊当時の旧字体総ルビに加えて、より読みやすくした新字体バージョンも新たに追加収録している。解説文は日本のユーモア文学研究の第一人者・浦 和男。付録には、当時の月報ほか、貴重な資料を収録する。 (電子版 2025年2月28日配信開始) ※この作品は一部カラーが含まれます。
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日本のユーモア小説の先駆けにして第一人者。専業作家となって最初の作品集、全7編を収録。 佐々木邦は、日本のユーモア小説の先駆けにして第一人者。1926年、明治学院大学の講師や慶應大学教授を退職して、作家生活に専念する。本巻は専業作家となってから彼の最初の作品集で、長編「夫婦者と独身者」を始め、「抜目のある男」、「ケチな人の話」、「大量生産者の話」、「重役候補の話」、「理想的良人」、「日記の発心」、の計7編を収録。これらの収録作品で、邦は、深く人間の機微に触れ、健全で明るい笑いを提供する「ユーモア小説」というジャンルを確立することになる。特に「大量生産者の話」や「理想的良人」などでは、この当時で男女を平等な視点で扱い、むしろ女性が強さを発揮する。この作品を読んで、苦笑する男性、すっきりする女性、 たくさんいたことだろう。このような雰囲気に、大正時代の自由主義も感じられる。装幀・挿絵は、田中比左良。漫画漫文だけではなく、美人画、肉筆画なども手がけて、当時、人気を博した漫画家。さらに、邦が作家デビューした大正末年は、「漫画」が市民権を得る時代でもあった。邦が新しいユーモア小説のスタイルを確立したことは間違いないが、その人気を支えた側面には「漫画」の流行と定着が貢献している点も、見逃せない。発刊当時の旧字体総ルビに加えて、より読みやすくした新字体バージョンも新たに追加収録している。解説文は日本のユーモア文学研究の第一人者・浦 和男。付録には、本全集収録以外の田中比左良の挿絵ほか、当時の貴重な資料を収録する。 (電子版 2025年4月25日配信開始) ※この作品は一部カラーが含まれます。
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43歳で亡くなった早すぎた作家・東健而、生前唯一の作品集。ハイカラで洗練された都会的ユーモア作品全14篇を収録。 僅か43歳で亡くなり、今巻が唯一の作品集である東健而は、映画史では、無声映画からトーキー映画への過渡期の重要な人物として、また、翻訳史や児童文学史でもジョン・ウェブスターの「足ながおじさん」の初訳者として、それぞれ名前が残っているが、作家としては完全に埋もれている。企業の広告部や出版社勤務、松竹キネマ合名会社の外国部長を経験し、「東健而」以外にも「森田みね子」、「愚教師」のペンネームを使い、一人で三人の作家として活動した。 本巻は生前唯一の作品集で翻訳、小説、随筆、放送原稿が、バランスよく収められている。 前半は、「チビ監督の復讐」「和製アドルフ・マンジュー」の翻案ユーモア小説中心で、欧米ユーモアの日本化がテーマ。中盤は、「笑つたり怒つたりの生活」など療養のために転居した逗子生活の随筆で、東健而の人柄が最もよく出ている。後半は、「世界一の法螺吹き国」「独り行くチャップリン」など放送原稿と映画漫談で、ラジオ文化と映画文化の先駆性が光る。これらは当時の外国文化に通じるハイカラで洗練された都会的ユーモアが感じられる貴重な作品ばかり。 発刊当時の旧字体総ルビに加えて、より読みやすくした新字体バージョンも新たに追加収録している。解説文は日本のユーモア文学研究の第一人者・浦 和男。付録には、外箱や表紙や裏表紙など、当時の貴重な資料も収録する。 (電子版 2026年7月31日配信開始)
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誰の心の奥底にもある、残忍性と禁断──。それは理性の力でどんなに蓋をしようとしても、隙間から漏れ出し、生き延びてしまう……。『日本昔ばなし』の中の子殺しや子捨て、山姥の子ども食いの話、そして奔放な性の匂い……表立って語るのがはばかられるような人間の暗い面を炙り出す話には、『グリム童話』同様、人間の深層心理として世界に共通する面があります。日本の風土にじっとりとしみ込んだ人間の本性の恐ろしさと巧みな知恵、その豊かな「泉」を心ゆくまで堪能してください。収録内容手なし娘人魚と八百比丘尼食わず女房蛇の婿入りかぐや姫赤い髪の娘姥捨て山天道さんの金の鎖糠福米福六部殺し俵薬師
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脳の血管病を持つ広島の崩壊家庭に育った少年・ヒカル。その命を救った脳血管外科のパイオニアの老医師・火男。命は救われたものの、天涯孤独となったヒカルは高校をドロップアウト。一方、医療崩壊といわれるすさんだ医療現場での仕事に燃え尽きた火男は、故郷の長崎に帰る途中の三原で、偶然、ヒカルと再会する。そのふたりの前に建つ、1597年に殉教した二十六聖人の一人、トマス小崎の像。その二十六聖人に導かれるようにふたりの長崎への旅が始まる。とともに長崎に旅して、<時>について思いを巡らせ、1年かけて殉教と原爆について学ぶ。そして、生命の実相に触れることで心を被っていた殻が破られてゆく……。
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少年探偵・狩野俊介が 次々に起こる難事件に立ち向かう! 北の方角を守る神・玄武。その屋敷には玄武をあらわすいくつもの要素が盛り込まれていた。 石神探偵事務所の野上英太郎とともに、数々の難事件を解決してきた中学生・狩野俊介がたちむかう新たな事件― それは、二人が行きつけの喫茶店「紅梅」の看板娘アキにかかわるものだった。 親友・紫織の故郷にある玄武屋敷と呼ばれる西洋館を訪れたアキ。 そこに待っていたのは、財産がらみの一族の桎梏と、謎に満ちた殺人事件だった。 そして、巨大な塔のからくりとは? 名探偵狩野俊介、デュアル文庫に初登場。 ※本作品は、「玄武塔事件」を加筆修正した新装版です。
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「自分の力をもてあましている青年たちは、これをジャーナリズムや党派争いや文学芸術にうちこんだが、そればかりでなく、もっとも奇怪な放蕩にも乱費していた。若きフランスには、それほどありあまる精力過剰があったのだ。これらの青年はみんな活動的で、権力と快楽をもとめた。芸術家肌の者は富を欲し、無為の者は情欲をもっぱら刺激しようとした。なんとかして地位にありつこうとけんめいだった。が、政治は、どこでもそれをあたえなかった。多くの者がりっぱな才能をもっていたが、ある者は刺激の多い生活でその天賦の才を失い、ある者たちはなんとか生活にたえていた」……。
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五代将軍・綱吉治下の元禄期は、ある意味で暗黒期と言えた。将軍・幕閣のあいだに、女色はもとより男色の風がはびこり、賄賂はなかば公然とまかり通り、お犬様が人間より優遇された。この風潮に敢然と立ち向かった浪人たちがあった。冠小源太と汀十次郎――いずれも、悪政のいけにえとなった由緒ある家筋の血を引いている。ふたりの反抗は、私憤というよりむしろ世直しの気慨であった。しかし、男が志を立て事をかまえる時、そのかげで泣きくずれている美女がいるのは、いつの世も変わらない。元禄期を舞台に、剣と恋、勇気と策謀、正義と悪がからまり合う時代小説。小源太よ、お主どこへ行く?
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叔父の交通事故死は計画的なものだった…? 薬の副作用とその背後に隠された陰謀 私立Y大学医学部神経内科学の准教授であり、志保梨の叔父である古閑弘道が交通事故に巻き込まれて死亡した。暴走車を運転していた男も即死。これは不幸な事故だったのか…? やがて、叔父が医療用薬剤の欠陥を告発しようとしていたことが発覚。大学と製薬メーカーの癒着、治験データの改ざんなど、さまざまな事実が浮かび上がってくる。しかし、関係者が次々に命を断っていき、事件は複雑化していく…。現役医師が描き出す、本格医療サスペンス小説。 美貌の副作用解析医・古閑志保梨が、読者の熱い要望にお応えして華麗に復活! 新シリーズ第1弾となる本作は、電子オリジナルとして執筆された。 ●霧村悠康(きりむら・ゆうこう) 大阪大学医学部卒業。大阪大学微生物病研究所附属病院、大阪大学医学部附属病院で腫瘍外科の臨床医として活躍しながら、腫瘍免疫学、生命科学に関する基礎研究論文を数多く発表。現在、大手製薬会社メディカルアドヴァイザー兼勤務医。『死の点滴』(二見書房)、『悪医の病棟』(徳間書店)など医療ミステリーの著書多数。「女医・倉石祥子」シリーズはテレビドラマ化された。