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大西洋に突き出したポルトガルのロカ岬から、18年ものあいだ結核の療養生活を送っていた天野志穂子のもとに一枚の絵葉書が舞い込んだ。一世を風靡したコーラスグループ〈サモワール〉のリーダー梶井克哉の書いた言葉が、諦念に縛られていた志穂子に奇蹟をもたらす。人間の生きる力の源泉を描いた力作長編!
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Posted by ブクログ
結核で18年もの闘病の末、ある絵葉書により病を回復した女性が初めて病院以外の普通社会で新たな人間関係を築いていく物語です。 「結核」に限らず病気で社会と断絶した人間がぽんと社会に放り出された時の戸惑いと自分の無力感を表現した文章には大変共感を覚えました。 登場人物もそれぞれ魅力があってストーリーのラ...続きを読むストも不満なしです。 主人公の志穂子のモテぶりには少々羨ましさを感じます。
宮本輝らしくない章のつなげ方が「最近流行のやり方だってできますよ。」的な感じなのだが、天野志穂子の透明なキャラクターにどんどん引き込まれて行ってしまった。宮本輝の作品で物語よりも主人公が際立ってる小説ってめずらしい。
本のタイトルは、ポルトガルの有名な詩の一部だそう 主人公の父親がとんかつ屋さんで娘に説明していました。
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