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この小説の主人公である「先生」は、かつて親友を裏切って死に追いやった過去を背負い、罪の意識にさいなまれつつ、まるで生命をひきずるようにして生きている。と、そこへ明治天皇が亡くなり、後をおって乃木大将が殉死するという事件がおこった。「先生」もまた死を決意する。だが、なぜ……。(解説 古井由吉・ 注 大野淳一)
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Posted by ブクログ
この本の静けさが好き。人間の心の闇みたいなものが生々しく描かれていて引き込まれていった。到底理解し難い部分もあったけど、そこは何だか神秘的とさえ感じた。
一言でこの作品を言い表すなら、 登場人物全員、童貞拗らせすぎィィ! 自分の心に素直に生きて、自分を愛せないと他人なんて愛せないよと。人の気持ちなんて分からないし、真実の愛とか、ホンモノの関係なんてそんな簡単に作れないし、見えないし。でも、それでも、自分を愛して、目の前の人を愛さないと、目の前の人間...続きを読むは、生身の心を持った人間なんだって気付かないと幸せにはなれないんだろうなぁと。 独りよがりに考え込み過ぎるのもダメですね。 学問ばかりする男って、、みたいな感じで作品でも触れられてましたが、哲学的な学問をやり過ぎるというのは如何なものかなと考えさせられる作品でした。 途中の御嬢さん&Kの関係がNTRっぽい展開で先生応援派として読んでる側からすると鬱展開っぽくて一気に引き込まれる作品としても面白かったです! 登場人物全てに言えるのは、時代のせいもあるのかもしれないが、現代であれば男子中学生くらいで皆共通して通る道であり、好きな子に恋をして、でも受験期だからと自分の心に嘘をつき、一方では青春を謳歌するものを馬鹿だと嘲笑いながらも、好きだと言えなかったことに傷つき、拗らせながらも大人になる過程で成長していく心の過程なんだと思う。しかし、これを大学生くらいの大人の人間がやってしまうとこんなにも痛々しい悲惨な状況にまで行ってしまうのか。
夏目漱石の代表作である「こころ」教科書に掲載されているので、読んだことがある人も多いと思います。 「こころ」は、題名のとおり、人の心の葛藤をメインに描かれています。 全てを通して読むことで、よりこの本を楽しむことが出きると思います。 今一度、読んで欲しい文芸作品です。(お肉)
面白い、一気に読めたよ! これで後期三部作も制覇だぜぇ〜〜。 今回は人生モノだけど、恋愛も大きなウェイトを占めてるな。人を出し抜くのは良くないよね。 これも、尻切れトンボだった。さあ、この後は自分で考えて!ってことなのかな。三部作は全てこの終わり方だったよ。 いや〜漱石面白いじゃん。若い頃に読むとも...続きを読むっと身近な問題として捉えられたかもね。国語の授業でもこの面白さを伝えて欲しいな!というか私が分かってないだけか^^;
登場人物が本当に生きているみたいな人間力があります。 その分読解は難しく一読では足りそうにありませんが、文体がすごく好みでした!
いゃ〜よかったです。今回注釈を参照しながら また、辞書で語句をしらべながら時間かけて読みました。 遠回しに先生がKに家業あるなら、恋愛を諦めろと諭していたのが伝わりました。だって本当は自分の方が先に好きになったんだから諦めろとは言えないよね。言ったところでお嬢さんの気持ち次第なんだから。お嬢さんの気...続きを読む持ちを知るのが怖かったんだろうね。相思相愛に確信が持てないところが不安で 先延ばしにした結果、、、。 遠い昔の話だけど、現代に通じるものがありおのおのの登場人物が生活している様が読み取れました。 三角関係の細かい心情がゆったりとしたタッチで描かれている。この頃の文学が好きです。
恋は罪悪。 これが全ての始まりであり、終わりでもある。 いや、始まり、特に終わりはないのかもしれない。 信じることが恐怖でしかない先生は、心を開くことが恋によって得られたかもしれない。だが、そんな恋すらも狡猾な策略に嵌められていると疑心暗鬼になってしまう。それを見ていると、信じることの本当の意味をを...続きを読む感じさせられる。 信仰に揺らぐKもまた、同じ恋という罪に耐えかねて死を選ぶ。 Kを死なせてしまったという責任に引き摺られる先生は、贖罪者のようにKの死を悼んでいる。 そんな様子を見ていると、罪悪という感情が2人のの心から離れることがないのが感じられる。 特に後半の遺書は先生の苦悩が悶々と伝わってきて、死にゆく様が妙に喪失感を感じさせる。 愛とはなにか、友情とはなにか、 私は先生の死を受けてどうしたのか、静は何も知らないでいるのか、先生はどのように死んだのか、読んだ後でも考察が止まらない孤高の一冊である。
時間さえあるのなら、また読みふけりたい。明治時代だからこその人間関係、構成される人格、時代背景は現代人からすると不可解で単純ではない。 私から始まり先生と御嬢さん友人Kそれぞれの目線に立ったとき、きっと物語の最後と同じ顛末になるのではないか?それが明治が作った皮肉で純白で無知で恐れいる内容だと思う。...続きを読む 夏目漱石は生に執着があり時代背景を変えたかった、もしくは変わる時代を眼にのこしたかったのではないか?明治に抗っているようにもみえた作品だった。
糸瓜忌のBBで「仰臥漫録」の代わりにプレゼンした作品。但し集英社文庫で。理由は解説が優れているから。だけどそもそも岩波書店が発行した最初の書物が「こころ」だった。岩波文庫の解説は古井由吉!実父の臨終間際を放って東京行きに飛び乗る道徳性、日露戦争ではなく勃発直前の第一次大戦に見る作品の背景、この2つは...続きを読む意見が違うが「先生」とKと「私」という3人の大学生の精神分析が面白い。Kは郷里を欺いた報いで学業も生活も破綻していく。猜疑心が強い「先生」は端からそれが許せない。自他共にだ。どう読んでも49章と50章は圧巻。 岩波文庫創刊時のラインナップ。先日の読書会で、今年も岩波文庫を1冊も読めなかったと言って懺悔した人がいた。何の皮肉か100年前も現代も、漱石を読むことはヨーロッパの精神を知ること。自由、友情と恋愛、財産と利子と売買、それらが中産階級に拡った明治という時代。朝鮮を通じて中国北部へ侵出する国策に走る日本では独立とは侵略と国際的孤立を意味した。そして個人のレベルでは団結なき孤独。大逆事件があったし。コレは確かに政治小説だ。K→私(先生)→今の私へと繋がれた静ってどんな女性?何時何処を開いても一言一句がデジャブ。
夏目漱石の『こころ』をNHK100分de名著のテキストといっしょに買ってみる。 「先生」は自分が死に至るまでの経緯と理由を、唯一「真面目」だと認めた「私」に宛てた手紙のなかで述懐。 この「手紙」という媒体に残した・書ききったという行為が、自らが生きた世界に何らかの痕跡を残したいという人としての本能...続きを読む的な行為であったように思う。手紙にしては長過ぎるけどな。 それにしてもスネに傷を持ったことを抱えながら生きることは出来ないのだろうか。そういう意味でまったく救いのないストーリーだと思った。 が、テキストの姜尚中は、漱石自身は死を肯定も否定もせず、死あってこそ生を見出だすことができるみたいなことを言う。つまりこの作品は、死をもって鮮やかに生が照らされていると。くっ、なるほどな。 あとテキストの姜尚中は、自分が生きた証・歴史・物語は、真に「真面目」に向き合える人間にしか渡せない。ウェットな一対一の人間関係でしか成り立たないみたいなことを言う。漱石がそう言ってると。 しかしドライな世の中それはちょっと重過ぎるし、もう少し別の方法の検討の余地ないですかね。 確かにテキストの姜尚中の言うとおり、数ある漱石作品の中でも、いかようにでも読める多義的な作品である。てかこれしか読んだことない。
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