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Posted by ブクログ
高校の授業ぶりに再読した。授業でこの小説を取り扱う前に、夏休みを使って「こころ」を全部読んできなさい、という宿題が出て、半ばいやいや全部読んだのを覚えている。フロリダにむかう飛行機の中で読んだ。国語の宿題はそれだけだった。
当時は高校2年生でこの作品のすごさがよく分からなかったけど、あれから10年近く経ったいま再読してみると、やっと、こんなすごい小説だったのか!と気づくことができた。序盤で先生が亡くなっていることが示唆されているので、分かりきった結末に向かっている最中の緊張感が心地よかった。当時は「中」のパートいるか?とも思っていたけど、親元を離れて暮らし始めてしばらく経ってから読むと味わい深い。自分は、親の死ぬときをいまかいまかと待っている間、どんな気持ちになるんだろう、そのとき、尊敬する人からただならぬ手紙を受け取ったら?と、暗い気持ちにはなったけど、不思議と嫌な気持ちにはならず、上中は一気読みした。
下は言わずもがなだけど、「精神的に~」のセリフが出てきたあたりから文章に前に引っ張られる感じがしてどんどん読んだ(三島の「憂国」とか、久米正雄の「父の死」を読んでるときも同じ気持ちになった)。日本人の当時の死生観とか、いまの私たちにも共通する普遍的な心理とか、すべての要素がうまく混ざっているまさに名作だと思う。また10年後に読んだら感想が変わるのかもしれない。当時は「こんなドロドロした思い恋愛小説(?)がなんで高校の教科書に載ってるねん」と思ってたけど、文学の入り口としても国語の勉強としてもこれ以上適切な小説はないな、と今ならわかる気がする。
Posted by ブクログ
一言でこの作品を言い表すなら、
登場人物全員、童貞拗らせすぎィィ!
自分の心に素直に生きて、自分を愛せないと他人なんて愛せないよと。人の気持ちなんて分からないし、真実の愛とか、ホンモノの関係なんてそんな簡単に作れないし、見えないし。でも、それでも、自分を愛して、目の前の人を愛さないと、目の前の人間は、生身の心を持った人間なんだって気付かないと幸せにはなれないんだろうなぁと。
独りよがりに考え込み過ぎるのもダメですね。
学問ばかりする男って、、みたいな感じで作品でも触れられてましたが、哲学的な学問をやり過ぎるというのは如何なものかなと考えさせられる作品でした。
途中の御嬢さん&Kの関係がNTRっぽい展開で先生応援派として読んでる側からすると鬱展開っぽくて一気に引き込まれる作品としても面白かったです!
登場人物全てに言えるのは、時代のせいもあるのかもしれないが、現代であれば男子中学生くらいで皆共通して通る道であり、好きな子に恋をして、でも受験期だからと自分の心に嘘をつき、一方では青春を謳歌するものを馬鹿だと嘲笑いながらも、好きだと言えなかったことに傷つき、拗らせながらも大人になる過程で成長していく心の過程なんだと思う。しかし、これを大学生くらいの大人の人間がやってしまうとこんなにも痛々しい悲惨な状況にまで行ってしまうのか。
Posted by ブクログ
いゃ〜よかったです。今回注釈を参照しながら また、辞書で語句をしらべながら時間かけて読みました。
遠回しに先生がKに家業あるなら、恋愛を諦めろと諭していたのが伝わりました。だって本当は自分の方が先に好きになったんだから諦めろとは言えないよね。言ったところでお嬢さんの気持ち次第なんだから。お嬢さんの気持ちを知るのが怖かったんだろうね。相思相愛に確信が持てないところが不安で
先延ばしにした結果、、、。
遠い昔の話だけど、現代に通じるものがありおのおのの登場人物が生活している様が読み取れました。
三角関係の細かい心情がゆったりとしたタッチで描かれている。この頃の文学が好きです。
Posted by ブクログ
恋は罪悪。
これが全ての始まりであり、終わりでもある。
いや、始まり、特に終わりはないのかもしれない。
信じることが恐怖でしかない先生は、心を開くことが恋によって得られたかもしれない。だが、そんな恋すらも狡猾な策略に嵌められていると疑心暗鬼になってしまう。それを見ていると、信じることの本当の意味をを感じさせられる。
信仰に揺らぐKもまた、同じ恋という罪に耐えかねて死を選ぶ。
Kを死なせてしまったという責任に引き摺られる先生は、贖罪者のようにKの死を悼んでいる。
そんな様子を見ていると、罪悪という感情が2人のの心から離れることがないのが感じられる。
特に後半の遺書は先生の苦悩が悶々と伝わってきて、死にゆく様が妙に喪失感を感じさせる。
愛とはなにか、友情とはなにか、
私は先生の死を受けてどうしたのか、静は何も知らないでいるのか、先生はどのように死んだのか、読んだ後でも考察が止まらない孤高の一冊である。
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