【感想・ネタバレ】こころのレビュー

あらすじ

この小説の主人公である「先生」は、かつて親友を裏切って死に追いやった過去を背負い、罪の意識にさいなまれつつ、まるで生命をひきずるようにして生きている。と、そこへ明治天皇が亡くなり、後をおって乃木大将が殉死するという事件がおこった。「先生」もまた死を決意する。だが、なぜ……。(解説 古井由吉・ 注 大野淳一)

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

この本の静けさが好き。人間の心の闇みたいなものが生々しく描かれていて引き込まれていった。到底理解し難い部分もあったけど、そこは何だか神秘的とさえ感じた。

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2025年11月22日

Posted by ブクログ

一言でこの作品を言い表すなら、
登場人物全員、童貞拗らせすぎィィ!

自分の心に素直に生きて、自分を愛せないと他人なんて愛せないよと。人の気持ちなんて分からないし、真実の愛とか、ホンモノの関係なんてそんな簡単に作れないし、見えないし。でも、それでも、自分を愛して、目の前の人を愛さないと、目の前の人間は、生身の心を持った人間なんだって気付かないと幸せにはなれないんだろうなぁと。
独りよがりに考え込み過ぎるのもダメですね。
学問ばかりする男って、、みたいな感じで作品でも触れられてましたが、哲学的な学問をやり過ぎるというのは如何なものかなと考えさせられる作品でした。

途中の御嬢さん&Kの関係がNTRっぽい展開で先生応援派として読んでる側からすると鬱展開っぽくて一気に引き込まれる作品としても面白かったです!

登場人物全てに言えるのは、時代のせいもあるのかもしれないが、現代であれば男子中学生くらいで皆共通して通る道であり、好きな子に恋をして、でも受験期だからと自分の心に嘘をつき、一方では青春を謳歌するものを馬鹿だと嘲笑いながらも、好きだと言えなかったことに傷つき、拗らせながらも大人になる過程で成長していく心の過程なんだと思う。しかし、これを大学生くらいの大人の人間がやってしまうとこんなにも痛々しい悲惨な状況にまで行ってしまうのか。


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2025年11月03日

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ネタバレ

心という実体のない物を、先生の葛藤を軸に僕の眼を通してまざまざと描く筆致に衝撃を受けた。
先生は僕に、過去の自分を重ね合わせていたのだと思う。先生の告白が回り回って僕を罪深き行動へと誘う場面では鳥肌が立った。人生の歯車が狂い始める瞬間が音なき音として伝わってくる。
先生を自責の念で苦しめる正体は、自ら作り出した記憶の中のKであり、そのK像から解放されるには自死しか道はなかったのかと思うと悔やまれて仕方ない。人間の深層心理に迫る様はミステリー小説を読んでいるようであり、淋しさが根底に漂う儚くも美しい物語だった。

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2025年03月18日

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夏目漱石の代表作である「こころ」教科書に掲載されているので、読んだことがある人も多いと思います。
「こころ」は、題名のとおり、人の心の葛藤をメインに描かれています。
全てを通して読むことで、よりこの本を楽しむことが出きると思います。
今一度、読んで欲しい文芸作品です。(お肉)

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2023年11月30日

Posted by ブクログ

面白い、一気に読めたよ!
これで後期三部作も制覇だぜぇ〜〜。
今回は人生モノだけど、恋愛も大きなウェイトを占めてるな。人を出し抜くのは良くないよね。
これも、尻切れトンボだった。さあ、この後は自分で考えて!ってことなのかな。三部作は全てこの終わり方だったよ。
いや〜漱石面白いじゃん。若い頃に読むともっと身近な問題として捉えられたかもね。国語の授業でもこの面白さを伝えて欲しいな!というか私が分かってないだけか^^;

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2023年10月17日

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登場人物が本当に生きているみたいな人間力があります。
その分読解は難しく一読では足りそうにありませんが、文体がすごく好みでした!

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2023年09月28日

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いゃ〜よかったです。今回注釈を参照しながら また、辞書で語句をしらべながら時間かけて読みました。
遠回しに先生がKに家業あるなら、恋愛を諦めろと諭していたのが伝わりました。だって本当は自分の方が先に好きになったんだから諦めろとは言えないよね。言ったところでお嬢さんの気持ち次第なんだから。お嬢さんの気持ちを知るのが怖かったんだろうね。相思相愛に確信が持てないところが不安で
先延ばしにした結果、、、。
遠い昔の話だけど、現代に通じるものがありおのおのの登場人物が生活している様が読み取れました。
三角関係の細かい心情がゆったりとしたタッチで描かれている。この頃の文学が好きです。

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2023年01月05日

Posted by ブクログ

恋は罪悪。
これが全ての始まりであり、終わりでもある。
いや、始まり、特に終わりはないのかもしれない。
信じることが恐怖でしかない先生は、心を開くことが恋によって得られたかもしれない。だが、そんな恋すらも狡猾な策略に嵌められていると疑心暗鬼になってしまう。それを見ていると、信じることの本当の意味をを感じさせられる。
信仰に揺らぐKもまた、同じ恋という罪に耐えかねて死を選ぶ。
Kを死なせてしまったという責任に引き摺られる先生は、贖罪者のようにKの死を悼んでいる。
そんな様子を見ていると、罪悪という感情が2人のの心から離れることがないのが感じられる。
特に後半の遺書は先生の苦悩が悶々と伝わってきて、死にゆく様が妙に喪失感を感じさせる。
愛とはなにか、友情とはなにか、
私は先生の死を受けてどうしたのか、静は何も知らないでいるのか、先生はどのように死んだのか、読んだ後でも考察が止まらない孤高の一冊である。

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2022年06月06日

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時間さえあるのなら、また読みふけりたい。明治時代だからこその人間関係、構成される人格、時代背景は現代人からすると不可解で単純ではない。
私から始まり先生と御嬢さん友人Kそれぞれの目線に立ったとき、きっと物語の最後と同じ顛末になるのではないか?それが明治が作った皮肉で純白で無知で恐れいる内容だと思う。
夏目漱石は生に執着があり時代背景を変えたかった、もしくは変わる時代を眼にのこしたかったのではないか?明治に抗っているようにもみえた作品だった。

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2017年04月20日

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ネタバレ

ふと教科書にのっていたところを思い出し
なぜKの自殺部分を載せたのかを疑問に思って
読み直しました。

改めて読むと先生もKも小難しい
明治時代の男性はこんな感じだったのか
それともやはり当時でも小難しい登場人物だったのか

名作は名作
高校時代とは違った目線で楽しめました。

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2017年03月09日

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ネタバレ

国語の教科書で学習し、漫画で読み、やっとちゃんと読めた一冊。漫画の方を先に読んでいたので、どうしても映像がそれになってしまうのは残念だった。次からは改善したいが既に多くの名作を読んでしまっている。失敗だ。もちろん漫画では伝わってこなかったことや省略されている箇所が読めたので大満足だ。岩波の物は少し読みにくいと聞いていたがスラスラと読むことが出来たので、それもよかった。恋愛を取るか友情を取るか、果たして私がとるべき行動はどれが正解なのか、死ぬまでに自分なりの答えが出せればいいと思う。

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2015年03月14日

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糸瓜忌のBBで「仰臥漫録」の代わりにプレゼンした作品。但し集英社文庫で。理由は解説が優れているから。だけどそもそも岩波書店が発行した最初の書物が「こころ」だった。岩波文庫の解説は古井由吉!実父の臨終間際を放って東京行きに飛び乗る道徳性、日露戦争ではなく勃発直前の第一次大戦に見る作品の背景、この2つは意見が違うが「先生」とKと「私」という3人の大学生の精神分析が面白い。Kは郷里を欺いた報いで学業も生活も破綻していく。猜疑心が強い「先生」は端からそれが許せない。自他共にだ。どう読んでも49章と50章は圧巻。

岩波文庫創刊時のラインナップ。先日の読書会で、今年も岩波文庫を1冊も読めなかったと言って懺悔した人がいた。何の皮肉か100年前も現代も、漱石を読むことはヨーロッパの精神を知ること。自由、友情と恋愛、財産と利子と売買、それらが中産階級に拡った明治という時代。朝鮮を通じて中国北部へ侵出する国策に走る日本では独立とは侵略と国際的孤立を意味した。そして個人のレベルでは団結なき孤独。大逆事件があったし。コレは確かに政治小説だ。K→私(先生)→今の私へと繋がれた静ってどんな女性?何時何処を開いても一言一句がデジャブ。

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2014年12月11日

Posted by ブクログ

夏目漱石の『こころ』をNHK100分de名著のテキストといっしょに買ってみる。

「先生」は自分が死に至るまでの経緯と理由を、唯一「真面目」だと認めた「私」に宛てた手紙のなかで述懐。
この「手紙」という媒体に残した・書ききったという行為が、自らが生きた世界に何らかの痕跡を残したいという人としての本能的な行為であったように思う。手紙にしては長過ぎるけどな。

それにしてもスネに傷を持ったことを抱えながら生きることは出来ないのだろうか。そういう意味でまったく救いのないストーリーだと思った。
が、テキストの姜尚中は、漱石自身は死を肯定も否定もせず、死あってこそ生を見出だすことができるみたいなことを言う。つまりこの作品は、死をもって鮮やかに生が照らされていると。くっ、なるほどな。

あとテキストの姜尚中は、自分が生きた証・歴史・物語は、真に「真面目」に向き合える人間にしか渡せない。ウェットな一対一の人間関係でしか成り立たないみたいなことを言う。漱石がそう言ってると。
しかしドライな世の中それはちょっと重過ぎるし、もう少し別の方法の検討の余地ないですかね。

確かにテキストの姜尚中の言うとおり、数ある漱石作品の中でも、いかようにでも読める多義的な作品である。てかこれしか読んだことない。

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2013年04月01日

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1914年(大正3年)。
明治の精神とやらはともかく、生物として、配偶者の獲得は弱肉強食の仁義なき戦いである。だからKを出し抜いた先生については、私はさほど責める気になれない。人間はしょせん動物なのだから。第一、勝敗を決めるのは先生でもKでもなくお嬢さんであり、その点において3人の間に不正は何ら存在しなかったのだから。

だがKは死ぬべきではなかったと思う。生きて愛する女性のために、未来を祝福してやるべきだったのだ。たとえ心で号泣したとしても。そこで涙をのんで祝杯をあげてやることこそ、どんな道を説くより見事な心意気じゃないかと私は思う。そうすれば2人は幸せになれただろうし、世界に女はお嬢さんだけではないのだから、Kだって別の女性と結ばれて幸せになり、「そんなこともあった」と笑って話せる日がきたかもしれない。

「僕は馬鹿だ」とKは言う。馬鹿で結構ではないかと私は思う。「自分も含めて人間は、基本的にはみんな馬鹿」と気づいてからが、本当の修業ではないか。阿呆な自分を思い知って、じたばたあがいて悶絶して、それでもなお人生にイエスという、そのためにこそ覚悟を決めるべきではなかったか。有為の若い命を、花開く前に散らせてしまっては悲しすぎるではないか…。

…と、突っ込み所は多いのだが、それは人間心理が異常なほどリアルに書かれている証拠である。個人的には、純文学というよりサイコサスペンスとして楽しませてもらった。いたる所でネタバレされているにも関わらず、これ程の緊張感を最後まで読者にキープさせる筆力は、流石というしかない。

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2015年11月07日

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大学生の"私"と、海岸で出会った"先生"と慕う二人が繰り出す痛々しく切ない話。親友を裏切った罪悪感に苦しむ先生の心、裏切られた親友の心、先生の秘密を知った"私"の心など何人もの思いが錯綜し、それぞれの心を考えるだけで胸が締め付けられます。
先生の言葉一つ一つが重く深く、考えさせられるものばかりでした。
冷静にみえて時に熱くなる先生、マジメで不器用な親友、その間に何があったのか、また読みたくなる一冊です。

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2013年11月25日

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高校の授業ぶりに読んだ!
"先生"の言葉選びがあまりにも繊細で、高校時代はそれがとても美しく感じられてたけど、今はしゃきっとしなさい!歳下に自分の全てを託すな!という気持ちになったのが正直な所です... またしばらく経って読んだら感想変わりそうだな...
奥さんは、これからの人生をどう歩んで行ったのだろうか、というのが個人的には1番気になった

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2025年11月23日

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ネタバレ

先生の贖罪の話とも三角関係の末路を描いた悲劇とも読める。Kが自殺したのは有名な話だが、まさか先生が自殺してしまうとは思わなかった。この作品は三角関係の、罪への矛盾が描かれていて夏目漱石を感じることができた。

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2025年01月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

9年ぶりの再読でした。初めて読んだ時はよくわからないまま終わってしまいましたが、今回は内容をちゃんと理解できたと思います。お父さんがどうなったのか不明のまま終わりましたが、先生の遺言書のことを考えると分からないままで良かったのかもしれませんね。

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2024年06月23日

Posted by ブクログ

教科書にも載っていたけど。
人間失格と並んだ名作。

この2作が未だ崩れることのない名作って、
つくづく人間っていう生き物の未熟さを思い知る。

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2021年04月07日

Posted by ブクログ

文豪の名作ですが、初めて読みました。夏目漱石は坊ちゃんが好きです。小学生の頃初めて読んで衝撃を受けました。独特の言い回し等「ああ懐かしいな」と言う感じでした。三角関係の話ですが、昔も今も恋心の難しさは変わらないなと言う感じです。男の嫉妬は何とも言えず醜いですね。おどろおどろしい話ですが軽快に読み進められます。

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2020年02月21日

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15年ぶり3度目くらい。
漱石の中ではさして面白くないと改めて思う。代表作とされてるのは、単に、後期漱石としては圧倒的にシンプルで、読みやすい、教材として使いやすい、というだけなんじゃないだろうか。
第3部の先生の遺書なんて、だらだら長くて辛気臭くてけっこうつらいもの。(漱石にしては面白くない、というだけで、十分に面白いのは間違いないのだけど)
名作だ古典だとこれから入ってしまい、漱石嫌いになる人も多そう。もしそうなら読み手も漱石も作品もかわいそうだと思う。漱石はもっと面白いんだよ。

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2017年05月16日

Posted by ブクログ

色々と伏線があったり、第一部、第二部と第三部とで主人公が違って視点が異なって初めて見えることなどもあり、読み終わると、「あれ?どうだっけ?」と思う点も多く、もう一度読み直したいと思った。

新潮の解説も読んでみたところ、これは元々他にも短編がある予定だったらしいが、3部が予測を超えて長くなったので、3部までを一冊として出したとあった。その証拠として、3部の最初に四つ折りの紙が分厚い封筒に入っていたとあるが、明らかにそんな厚さで済まないほどの内容量であることを挙げてあった。確かに。
だから、2部の最後で病院を抜け出した私と先生がどうなるのか?といった結末がない。

一番気になったのが、武者小路実篤の友情と異なり、先生とKの間に友情をあまり感じれなくて、もやもやした。それはあっているのか、時系列的には、すべての後だと思われる1部の冒頭で先生のことを「よそよそしく」頭文字で呼ぶ気はないとあるので、やはりKをKと呼ぶ先生とKの間は、すべてを知った後のわたしにとってもよそよそしく目に映ったということだろう。

明治天皇の崩御と乃木中将の殉死が物語の中で出てきて、そのことが先生とKに影響を及ぼすようだが、すでに平成の世を生きる私には残念ながら、その感覚が身近なものとしては分からない。

後、気になったのが、御嬢さんはほんとうに私の方が良かったのかということだ。個人的には、Kの方に惹かれていたのではないかと思った。私はこれといった特徴もなく、俗に言う「結婚なら彼、付き合うなら彼」というあれだろうか?

それにしても、谷崎作品と違い、漱石の作品の女性の存在感はいつも薄い。谷崎と異なり、漱石がまじめな人で、妻が悪妻だったからだろうか。現実味がなく、このお嬢さんも顔の美醜以外、二人の男性に取り合いされるような魅力的なエピソードが描かれていない。

むむ、とうならせられる表現が多々あった。
「遠眼鏡のようにぐるぐる巻いた卒業証書の穴から、見えるだけの世の中を見渡した」これって、つまり大学の卒業なんて、ほんの少し視野を広げてくれるだけに過ぎないってことなんかな?まだまだ世間には知らない事が沢山あると。

従姉妹との恋愛、自分の火鉢だけが燃え尽きて、他人からの気づかいが感じられずしょげる様、女性が倫理的に間違っていても自分だけに寄せられる偏った愛を好む、苦痛や恐怖の感情が悲しみによる緩和される、親しくなりたい相手から同程度の親しみが返されない時の物寂しさなど言いえて妙。

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2016年02月21日

Posted by ブクログ

最初に読んだのは高校生の時分でした。
その時は一歩退いて、物語だけを追いかけていた記憶しかないけど、今回は若かりし「先生」の視点で読めました。
で、感想。ちょっと、先生、自己中入ってません?身勝手な人。

10年、20年先は「先生」の視点から眺めることができるのでしょうか。
100年前の話が今の感覚でも読むに耐えるってすごいですね。

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2013年05月17日

Posted by ブクログ

読んだのはたぶん3度目。

小説全体は一言でいうと、暗く、真面目だ、と思う。

友人の好きな人を奪い友人を自殺に追い込んだ先生、
そして最後に私に過去を遺書で暴き彼自身も自殺する話。

文章の流れも淡々と流れるよう。
一見さらっと、けど実は奥深い色々な意味を込めて選ばれた言葉が続く。

「あなたは本当に真面目なんですか」

今何かと話題の一冊なので読み直してみた。

太宰と比べると暗さのほかに陽気さがないところが少し残念、私的に。

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2015年11月12日

Posted by ブクログ

昔の言葉が沢山出てきて正直読みづらい。あとKの自殺の話出てくるまでが長過ぎる。考察とか読まないと一回読んだだけじゃよくわからないのかもしれない。

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2025年09月07日

Posted by ブクログ

十代のはじめに読んだが、最近の新聞コラムでこの本に触れるものがいくつか目についたので、本棚の新潮社版日本文学全集第5巻所収のものを読んでみた。

どうやら、この小説は高校の現代文教科書に収録されているようだ。
全文収録は無理だろうから、どの部分を切り取って何をどう教えるのか、いささか興味深い。

分小学生高学年の頃に読んだような気もするが、全くもって記憶がないので、こんな小説だったんだというのが正直な印象だ。

前半上・中は主人公の身の上話で「先生」という高等遊民との交友、後半下がその「先生」と友人Kとの女を巡る三角関係話。
教科書では後半を中心に収録しているのだろうか。

後半で延々と続く「先生」の独白的長文の手紙は青臭い御託を並べてはいるが、煎じ詰めれば男の嫉妬は女の嫉妬よりもタチが悪いということ、それに気づいたことへの深い悔悟を描いている。
加えて明治天皇の死、それにつながる乃木の殉死とかがあって、時代の空気として自殺のハードルが低かったのかという気もする。

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2025年07月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

娘が高校の授業の為に買った本が、リビングに転がっていたから文学苦手なんだけど、読んでみた。

めちゃくちゃ時間かかったから(読み始めて半年ほど?途中、何冊も違う本を読んじゃってた


BL脳で読んだら、めちゃくちゃ萌えな話でした。
脳内では、宝井理人さんの絵で想像しながら読みました(笑


まず、「私」が「先生」好きすぎるでしょ?普通に、信愛って感じがしない。ガツガツ系男子!
あと、「K」も「先生」好きなんじゃ・・・って思った。
先生とお嬢さんの結婚で失恋して死んでしまったKだけど、
それって、先生がライバルじゃなくて、お嬢さんがライバルだったんじゃ?
お嬢さんと先生をくっつけたくなくて、「お嬢さんの事が好き」ってくちばしってしまったんじゃ・・・。
Kはメンヘラ男子ってとこだね。

先生は普通にヘテロだから、お嬢さんと結婚もしちゃうし、
それも結局、Kへのあてつけっぽい。

ヘテロでKのこともあるから、男の「私」からグイグイ来られても困る~。

とかもう、全然ダメダメな腐脳で読んだので、なんとか読み切れた(笑

いやほんと、ちゃんと「こころ」を読んだ人、文学に詳しい人、尊敬の念を持っている人、ごめんなさい~~~。

どうしても、学校の宿題で読まないといけないけど
読んでもつまんないって腐女子はこの目線で読んだら読み切れるよ!
・・・っていうダメな大人のアドバイスでした。

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2022年08月18日

Posted by ブクログ

朝日新聞100年ぶりの連載で毎日読みました。
こういう内容だったんだ。
先生の遺書、すごいです。
愛する人との結婚が、こんなにも切なく、残酷で、
葛藤の毎日であるなんて。

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2014年09月25日

Posted by ブクログ

2013/9/16
高校のとき授業で最後の部分だけ読んだことがある。最初から最後まで一気に読めば印象が変わったのかな。

みんな自己中なのか人間らしいのか、読んでてむずむずするとこがある。なんかお嬢さんはすきになれない。

ただ、高校時代から別々に読んでしまったからなのか、それぞれ作品として一つというより各場面ばらばらの作品のような気もした。

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2013年09月16日

Posted by ブクログ

名作シリーズを読んでみようの第一弾として『こころ』を読んでみた。本当は岩波文庫のブックカバーが欲しくて『モンテクリスト伯』のセットに買った本。
夏目漱石の名作ということ、そしてうっすらは内容知っているが本腰入れて読んだのは初めて。
こころの葛藤は分かったが、これがどれほどの名作で、意味深いものが含まれているのかまでは自分には分からなかった。きっと読解力とか共感する力とかが低いんだろうな・・

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2013年08月07日

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