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藤沢周平という生き方
人間関係の悩み、将来の不安、現状への不満……。表に出せずためこんだ負の感情を、人としずかに感じあい、うけいれ、いま一度むきあう。「鬱屈の交感」こそ藤沢周平から読者への贈りものだった。人は喜びや楽しみ以上に、苦しみや悲しみでつながらねばならぬ。「ハッピーエンドが書けなかった」と語る独特の人間観は、つらくても生きようとする、ほの明るい意志を登場人物に吹きこんだ。没後10年、心が鬱々として晴れない時代がゆえに読み継がれる藤沢周平。新たに発見されたデビュー前の諸作品から長編への跳躍の軌跡を語る。 [本書がとりあげるおもな長編作品]獄医立花登手控えシリーズ(『春秋の檻』ほか)、彫師伊之助捕物覚えシリーズ(『消えた女』ほか)、用心棒日月抄シリーズ(『凶刃』ほか)、『蝉しぐれ』『逆軍の旗』『回天の門』『雲奔る』『よろずや平四郎活人剣』『風の果て』『市塵』『海鳴り』『三屋清左衛門残日録』『一茶』 -
散歩屋漱石-漱石街歩き-
夏目漱石の歩いた散歩道の数々を、現地取材と原文引用で語りつくした、キング・オブ・文豪聖地めぐりガイドブック。 文豪・夏目漱石は引っ越しの多い人でした。また散歩が大好きな人でした。だから引っ越した先々で漱石は歩きまわり、歩きまわる中で彼の名作は生まれていったのです。千駄木、本郷、新宿、早稲田、神田、上野、浅草、鎌倉、修善寺、京都、大津、和歌山、松山、熊本……足跡は、記念碑にのみ残されているわけではありません。漱石の歩いた道々を、あなたも散歩してみませんか? それぞれの土地柄、そこで漱石に何があったか、それが作品にどう反映されているのか、漱石の小説、日記等を引用しながら語りつくした文豪聖地めぐりガイドブック。 ※この作品には一部カラーが含まれます。 -
教師 宮沢賢治のしごと
教師・宮沢賢治の感動の授業を再現! 月の夜、そば畑の花があまりに美しいので、一人でそこで泳いでしまう先生でした。 いつも服やズボンのポケットの中を、何かしらない宝物でいっぱいにしている先生でした。 私が、この今の人生を全部投げ出してでも、生徒になって習いたかった先生でした。(略) その先生の名は花巻農学校教諭宮沢賢治。この世で一番美しい、あの物語「銀河鉄道の夜」を書いた作者です。(本文より) 大正10年から15年まで、宮沢賢治は故郷・花巻の農学校で教鞭をとった。 公式だけでは絶対に解けない代数の問題。 生徒たちを二班に分けて競わせた英語のスペリング競争。 土壌学の授業では、地球の成り立ちをまるで詩のようにうたいあげ、肥料学では、一枚の細胞絵図から生命の記憶を説き起こす。 そして、まだ生まれたばかりの『風の又三郎』や『春と修羅』の作品群を生徒たちに朗読して聞かせたという国語の授業――。 教え子たちの心に忘れがたく刻まれた幻の授業がよみがえります! -
敗者烈伝
朝敵、奸賊、謀反人…… 歴史の闇に葬られた男たちの棺を、今こじ開ける!! 歴史作家・伊東潤が歴史上の「敗者」にスポットを当て、 その敗因を徹底分析したノンフィクション作品。 日本史に光芒を放った二十五人の男たちが、いかにして敗れていったかを探り、そこから教訓を学び取ることが本書の目的である。 人の営みは古代も今も、さして変わらないはずだ。 油断、増長、優柔不断…… 敗因は、歴史の中に埋もれ、また繰り返される。 世の中には、戦争から出世、受験まで、 無数の戦いや競い合いがあり、 日々、無数の勝者と敗者が生まれている。 本書には、現代を生き抜くためのヒントが散りばめられている。 「敗者から学べることは、勝者から学べることよりも、はるかに多い。 本書を一読すれば、歴史の狭間に落ちてしまった者たちの怨嗟の声が聞こえてくるはずだ。その時、あなたは一つ学んだことになる。」(本文より) -
地下鉄誕生
東京で地下鉄を走らせたい――誰もが絵空事だと相手にしなかった壮大な夢を、驚異的な行動力と粘りで、苦闘の末に実現させた“地下鉄の父”早川徳次。浅草~上野間の開業日には10万人が乗車、1時間待ちの行列ができる熱狂ぶりとなった。だがその先には“電鉄王”五島慶太との「新橋駅の境界壁」をめぐる壮絶な闘いが待っていた――。宿命のライバルとの激しい意地のぶつかり合いはやがて、根津嘉一郎、大倉喜七郎、佐藤栄作といった大物政財界人も巻き込む抗争へ……果たして、食われるのはどっちか。 中村 建治(なかむらけんじ) 1946(昭和21)年、山梨県大月市生まれ。明治大学政治経済学部卒業。鉄道史学会会員。鉄道史に親しむ一方、駅舎に関心を持ち、現在も全国行脚の旅を続けている。著書に『中央線誕生』『東海道線誕生』『山手線誕生』『日本初の私鉄「日本鉄道」の野望』『明治・大正・昭和の鉄道地図を読む』『鉄道唱歌の謎』、分担執筆に『鉄道史人物事典』などがある。 -
女王陛下の騎手
【競馬シリーズ】現代ミステリの最高水準を誇る競馬シリーズの作者、ディック・フランシスが、みずからの数奇な人生を語る―学校が嫌いで馬を愛した子供時代、パイロットにこだわった従軍時代、騎手となってからの輝かしい栄光と思いがけない悲劇、引退後の作家としての道のり、そして創作の秘密。小説に負けない面白さと、抑制のきいたユーモラスな語り口で読者を魅了する、第一級の自伝。1995年までの近況を付す。 -
初代総料理長サリー・ワイル
日本に本格フレンチを伝えた伝説のシェフ 見たこともないメニューと、べらぼうに美味いその味。若き料理人、サリー・ワイルの作る料理を味わおうと、昭和初期の食通達は、横浜のホテルニューグランドに通い詰めた。 サリー・ワイルの下から多くの弟子が巣立っていった。ホテルオークラの小野正吉、東京プリンスホテルの木沢武男、日活ホテルの馬場久……。現在の、日本フレンチの絢爛は、彼の生み出す革命的な料理が育んだのだ。 日本の西洋料理はいつ、誰によって本場の味が持ち込まれたのか? 何故ひとりのスイス人が20年間も日本に滞在して料理を創り続けたのか? 西洋料理界を発展させたひとりぼっちのアウェーの闘いとは? ワイルを日本に誘った明治末期のエスコフィエの晩餐会とは? 関東大震災から1980年代まで、日本の西洋料理史が今、つまびらかになる! 日本に本格フレンチをもたらした「初代総料理長」サリー・ワイルの波乱の生涯を甦らせた料理史ノンフィクション。 ●神山典士(こうやま・のりお) 1960年埼玉県生まれ。信州大学人文学部卒業。ノンフィクション作家。主な著書に、第3回小学館ノンフィクション賞優秀賞受賞作『ライオンの夢 コンデ・コマ=前田光世伝』(小学館)、『ひとりだちへの旅』(筑摩書房)、『「日本人」はどこにいる~異文化に生きる武士道のこころ』(メディア・ファクトリー)、『アウトロー』(情報センター出版局)など。 -
ライオンの夢 コンデ・コマ=前田光世伝
世界で2000試合無敗の伝説を持ち、グレイシー柔術の祖となった日本人 遠く明治時代、アメリカを振り出しにヨーロッパ、中南米と、世界各地を放浪しながら異種格闘技戦を繰り返し、二千試合無敗の戦績を残した柔術家がいた。 コンデ・コマ=前田光世。グレイシー柔術の祖となった日本人の青春を描く。小学館ノンフィクション大賞優秀賞作品。 ●神山典士(こうやま・のりお) 1960年埼玉県生まれ。信州大学人文学部卒業。ノンフィクション作家。主な著書に、第3回小学館ノンフィクション賞優秀賞受賞作『ライオンの夢 コンデ・コマ=前田光世伝』(小学館)、『ひとりだちへの旅』(筑摩書房)、『「日本人」はどこにいる~異文化に生きる武士道のこころ』(メディア・ファクトリー)、『アウトロー』(情報センター出版局)など。 -
話し言葉で読める「西郷南洲翁遺訓」
幕末きっての軍人であり、「廃藩置県」などの政治的難事業をやり遂げた稀有の政治家であり、一流の学識者でもあった西郷南洲。晩年こそ国賊として追われ、不遇の最期を遂げたが、「西郷こそ真のヒーロー」と今なお多くの人から慕われ続けている。本書は、維新後、かつての仇敵・元庄内藩士たちが、西郷の温かい人柄や教えに触れ、感激してまとめた43篇の遺訓集を、今日まで伝わる西郷のエピソードや談話などを交えながら、現代風の読み物に再編集したもの。「敬天愛人」「幾たびか辛酸をへて志はじめて堅し」「入るを量りて出るを制する」などの名言も、西郷から直接語りかけられているような気分で読めるはずだ。明治維新という激動期、“新しい日本の国づくり”のために、51年の人生のすべてを捧げた西郷の言葉から、ビジネスや組織運営のヒント、あるいは人生の苦悩を乗り越えるアドバイスを得る人も多いだろう。ビジネスマンの座右の書にしたい一冊。 -
秋山好古と秋山真之 日露戦争を勝利に導いた兄弟
世界最強のロシア騎兵を防ぎ、戦史に名を残す激戦を繰り広げ「日本騎兵の父」と称えられた兄・好古。日本海海戦で無敵といわれたバルチック艦隊を破る秘策を立て、名将・東郷平八郎から「智謀湧くが如し」と絶賛された弟・真之。この兄弟を抜きにして日露戦争は語れまい。礼儀作法を重んじ、無欲恬淡、豪放磊落な好古と、形式にとらわれず、つねに本質を見極め才気走ったところがある真之。全く異なる性格のふたりだが、ともに共通していたのは、戦場ではつねに作戦のことを考え、作戦以外のことは気にかけなかったことだ。本書は、松山に生まれた兄弟の幼少期から真之の死、好古の中学校校長時代まで、真っ直ぐに明治を生き抜いたふたりのエピソード満載の一冊。『坂の上の雲』以上にこの兄弟に魅せられることは間違いないだろう。人間的な魅力溢れるこの兄弟の知られざる素顔に迫る人物評伝。 -
命がけの青春 新選組
「新選組」は、テロが頻発する幕末の京都において、その剣の技だけを頼りに、幕府のために戦い続けた組織です。多くの攘夷派の長州藩士を討ち取り、捕縛した「池田屋事件」などで活躍しました。本作では、隊のリーダーである近藤勇や参謀の土方歳三、薄幸の天才剣士、沖田総司の活躍を通して、動乱の幕末期を描きました。*巻末に人物伝つき*小学上級から *すべての漢字にふりがなつき -
アンネ・フランク
第二次世界大戦前・戦中、ヨーロッパの多くの地域では、ナチス・ドイツにより、ユダヤ人への激しい迫害が行われました。アンネ・フランクはドイツに生まれたユダヤ人の少女です。ナチスの手から逃れるため、家族は2年にわたりオランダでの隠れ家生活を耐えますが、やがて強制収容所に送られてしまいます。アンネは収容先で衰弱し、15歳の命を終えます。「アンネの日記」や、確かな資料をもとにした、新しく描かれた伝記です。 -
杉原千畝 命のビザ
第2次世界大戦のさなか、リトアニアの日本領事館の領事代理になった杉原千畝。ナチスによるユダヤ人迫害がひどくなる1940年の夏、日本経由で新しい土地に逃れようと、ビザを求めるユダヤ人たちが領事館に詰めかけます。千畝は悩んだ末、日本政府の方針に反し、日本通過のビザを発給し、六千人のユダヤ人の命を救いました。きびしい戦争の時代を、信念と決断力をもち命の大切さを最優先にして生きたひとりの日本人の物語です。 -
織田信長 乱世の風雲児
織田信長は、1534年、尾張(愛知)の戦国大名の家に生まれました。「うつけ者」と呼ばれながらも、桶狭間の戦いで今川義元を破り、日本中にその名を馳せました。それまでの価値観にとらわれない新しい発想と、戦いに次ぐ戦いによって天下統一に近づいた信長でしたが、1582年、家臣の明智光秀の裏切りによって、本能寺でその激動の人生に幕を下ろしました。 -
マザー・テレサ (新装版)
マザー・テレサは、1910年マケドニアに生まれた修道女です。たったひとりでインドのコルカタのスラム街に入り、死ととなりあわせに生きる、もっともまずしい人びとをすくう活動を始めました。病人を看病し、孤児を育て、苦しむすべての人を愛し、生きる希望をあたえたのです。マザー・テレサのつくった「神の愛の宣教者会」は世界中で奉仕活動し、1979年ノーベル平和賞を受賞しました。 -
伊達政宗 (新装版)
伊達政宗は、1567年出羽の国(山形県)に生まれた武将です。おさないころに右目をうしない、のちに独眼竜とおそれられました。東北の平定につとめていた19歳のとき、本能寺の変で織田信長が死去。豊臣秀吉の怒りを過激な自己演出で切りぬけ、徳川家康の信頼を勝ちとり、激変の時代を大胆不敵に生きぬいていきます。やがて仙台に城をきずき、経済を発展させ平和な町をつくりました。 -
ライト兄弟 (新装版)
ウィルバー・ライト(兄)、オービル・ライト(弟)は1903年、世界ではじめて動力飛行に成功しました。まだ幼い頃、手作したそりが"とぶように"すべったこと、父からおもちゃのヘリコプターをもらったことから、空を飛ぶことを夢見るようになります。 図面を引くことなど、もの作りの基礎を教えたのは母でした。ふたりは新聞の発行、印刷機の開発、自転車屋の経営などのかたわら研究を重ね、ついに夢を実現させたのです。 -
ヘレン・ケラー自伝 (新装版)
ヘレン・ケラーは19世紀後半、アメリカに生まれた社会福祉活動家です。この本は彼女が22歳のときに書いた『わたしの生涯』の翻訳として、かつて刊行されたものをもとにしています。見えない、聞こえない、話せない、の三重苦を、驚くべき努力と周囲の支援で乗り越え、やがて障害者教育、福祉の発展に尽くしました。 巻末には、ヘレンの教育者・サリバン先生の生涯について、東海大学教授・鳥飼行博氏の解説を収録。 -
野口英世 (新装版)
野口英世は世界的な細菌学者です。1876年、福島県のまずしい農家に生まれました。幼いころのやけどで左手が不自由になり 、同級生にからかわれてばかり。 しかし、お母さんのはげましや周囲の大人たちの支援で医学を志します。 そして細菌学の研究者として、日本人ではじめてアメリカ・ロックフェラー研究所の正規メンバーとなり、 黄熱病の病原体を解明するため に、南米やアフリカに命がけの調査に乗り出します。 -
ナイチンゲール (新装版)
1820年、フローレンス・ナイチンゲールは、イタリアのフィレンツェで、両親の旅行中に生まれました。家庭はイギリスの裕福な階層で、貧しい人々、病気で苦しむ人々に接するうち、看護の仕事へ興味を抱きます。クリミア戦争が起こると、ナイチンゲールは国からの要請で、現地のイギリス軍の病院で働くことに。 活躍は本国でも報道されました。その後、看護学校を設立、同時に職業としての地位向上にも尽力しました。 -
豊臣秀吉 (新装版)
豊臣秀吉は16世紀に活躍した武将です。貧しい家に生まれますが、織田信長に仕えたことで転機がやってきます。機転が利く戦上手で頭角を現し信長に重用されました。信長が本能寺の変で倒れると、すぐさま主君の仇を撃ち、天下統一へと向かいます。関白となって豊臣を名乗り、天皇以上の勢力を誇った秀吉でしたが、晩年は家康の力を頼り、息子・秀頼の行く末を案じて死にます。やがて天下は徳川の世となっていくのです。 -
徳川家康 (新装版)
徳川家康は、1542年、愛知県の岡崎城で生まれました。 戦乱の世、3歳で母と生きわかれ、8歳で父・松平広忠とも死別、 19歳まで駿河の今川家の人質として成長します。 長じては、 織田信長、豊臣秀吉からも一目おかれる大名となり、巧みな戦略で勝ち残っていきます。 そして1600年、史上最大の合戦「関ヶ原の戦い」に勝利し 江戸幕府を開きました。 戦国の世を生きぬき、ついには新しい時代をつくったのです。 -
武田信玄 (新装版)
武田信玄は1521年、甲斐の国(山梨県)の石水寺で生まれた戦国武将です。 父・信虎とは仲が悪く、 やがて父を今川義元への人質として追放してしまいます 上杉謙信との5度にわたる川中島の戦いなど 戦につぐ戦を生きぬき、 その存在を力づくで戦国の世に知らしめます。 織田信長や徳川家康がもっともおそれた相手でした。 天下取りへの意欲を最後まで持ち続けた信玄でしたが、果たせず53歳で病に倒れます。 -
坂本龍馬 (新装版)
1835年、高知の下級武士の家に生まれた坂本龍馬は、青年なって江戸に出ます。そのころの日本は、開国派、攘夷派が争っていました。日本の将来を考える勝海舟の弟子となり、軍事や政治を学びます。やがて 反目し合っていた薩摩藩と長州藩を仲直りさせて、1866年に薩長同盟が成立、翌年、幕府が政治の権力を天皇に返す大政奉還が実現しました。 日本の近代化のきっかけを作った龍馬でしたが、1867年凶刃に倒れます。 -
エジソン (新装版)
エジソンは、19世紀半ばのアメリカに生まれた発明家です。 学校の勉強が大きらいだった少年時代のエジソンは、鉄道の車内で 新聞を売ることを思いつきます。 そして、車両の一室に化学薬品や実験道具を持ちこみ、 大好きな実験を始めたのです。 やがて大人になると、蓄音機、白熱電球、映写機、蓄電池……。 次々と世界の歴史を変える大発明をなしとげ、 「メンロパークの魔術師」とよばれるようになるのです。 -
アインシュタイン (新装版)
アルバート・アインシュタインは、19世紀後半、ドイツに生まれたユダヤ人の科学者です。 「時間や空間がのびちぢみする」「光が重力で曲がる」など 当時の常識をくつがえす「相対性理論」を打ち立て、科学の発展に大きく貢献しました。 そして、1922年『光量子の理論』でノーベル物理学賞を受賞します。 ところが、アインシュタインのその後の研究は軍事に転用され、アメリカが原子爆弾の開発につなっていくのです。 -
愛の顛末 恋と死と文学と
悲恋、秘められた恋、ストーカー的熱情など、文学者たちの知られざる愛のかたちを追った珠玉のノンフィクション。 ●小林多喜二――沈黙を貫いて亡くなった小林多喜二の恋人、田口タキ。多喜二に深く愛されながらも、自分は彼にふさわしくないと身を引き、それゆえ伝説的な存在になった。 ●近松秋江――女性に対する尋常でない恋着を描いて明治・大正の文学史に特異な足跡を残した近松秋江。いまでいうストーカーのごとき執着と妄執は、「非常識」「破廉恥」と評された。 ●三浦綾子――旭川の小学校教師であった三浦綾子は、敗戦による価値観の転倒に打ちのめされ退職、自死を図る。光を与えたのはクリスチャンである一人の青年だったが、彼は結核で逝き――。 ●中島敦――母の愛、家庭のぬくもりを知らずに育った中島敦が選んだ女性は、ふくよかで母性的な人だった。だが彼女には親同士が決めた婚約者がいた。そこから中島の大奮闘が始まる。 ●原民喜――最愛の妻を失ったときから、原民喜はその半身を死の側に置いていた。だが広島で被爆しその惨状を目の当たりにしたことで、彼は自らの死を延期したのだった。 ●梶井基次郎――宇野千代をめぐって、その夫、尾崎士郎と決闘-そんな噂が流れるほど話題になった梶井基次郎の恋。では、千代はどう思っていたのか。二人の出会いから別れを丹念にたどると、恋多き女の心情が浮かび上がる。 他に取り上げたのは、鈴木しづ子、中城ふみ子、寺田寅彦、八木重吉、宮柊二、吉野せい。 解説・永田和宏 -
ルネッサンスの悪女 王妃カトリーヌ・ド・メディチ
歴史上、美貌や権力を駆使して悪逆非道の限りをつくしたり、愛欲と悪徳によって身を滅ぼした女性は「悪女」と呼ばれる。カトリーヌ・ド・メディチは、決して美貌の持ち主ではなかったが、魔術愛好家、毒薬の常習者であり「ルネッサンスの悪女」としてあだ名される。しかしそれは彼女の真の姿だろうか? 本書は、フィレンツェのメディチ家からフランス王家に嫁ぎ、激動のルネッサンス期に君臨した王妃の数奇な生涯を緻密な筆致で描いたノンフィクション。著者の女性ならではの視点で、稀代の悪女の知られざる素顔をあぶりだす。両親と死別し、修道院で幽閉生活を送った薄幸の少女時代。18歳も年上の愛人がいるアンリ2世とのうわべの結婚生活。血と陰謀にまみれた戦いの日々とサン・バルテルミー大虐殺、そして孤独な最期……権力の頂点を極めた王妃カトリーヌが、知略と欲望の果てに手にしたものとは? 愛に飢え、陰謀に満ちた波瀾の人生を解き明かす傑作評伝! -
俳遊の人・土方歳三
報国の心ころをわするゝ婦人哉(ほうこくのこころをわするるおんなかな)―。京、大坂の太夫や舞妓の雅(みやび)を詠んだこの句の作者は、新選組副長・土方歳三(ひじかたとしぞう)。小説などでは、「バラガキ」「鉄の組織をつくりあげた男」などと描かれるが、その等身大の姿とは?土方が詠み残した 『豊玉発句集』(ほうぎょくほっくしゅう)などを読み解いていくと、俳諧に遊び、“ハイカラ”に憧れた、その人物像が浮かびあがる。一方、対照的な“バンカラ”の局長・近藤勇(こんどういさみ)。その実像も漢詩・和歌や、留守宅を気遣う誠実さにあふれる初公開の書簡から伝わってくる。無名道場出身ながら攘夷を志して新選組で活躍するも、幕府の瓦解と近代化の到来を迎えることに。その真っ只中で初志を貫こうとする近藤の純粋さと、近代人へと生まれ変わろうとする土方の時代感覚に迫る。文芸に励んだ、知られざる新選組を描いた注目の書!! -
偉人たちの意外な「泣き言」
リンカーン、二宮尊徳、キュリー夫人……強靭な精神の持ち主だからこそ、素晴らしい偉業を成し遂げられたように伝記では書かれている偉人たち。しかし実際は、人間関係や経済苦、持病で悩んだりして、「辞めたい」「投げ出したい」「死にたい」と情けないグチや弱音を吐いていることも多い。本企画は、「死にとうない」(一休宗純)、「生活が苦しいので転職します」(バッハ)など、古今東西の偉人のぼやきを集めた迷言集。<本書で取り上げている言葉の一部>「沈黙を学べ、ああ、友よ」ベートーヴェン「少ない給料のために若造に頭を下げるなんてイヤだ」陶淵明「故郷のハエまでがわたしに冷たい」小林一茶「結婚することは、地獄へ行くことだと思う」リンカーン「こんなことなら華佗を殺すんじゃなかった」曹操「俺のせいじゃない!」手塚治虫「苦しい、つらい、息ができない、だるい、死にたい」カント天才も凡人も悩みは同じ、読めば勇気が湧いてくる! -
日本の戦闘指揮官30選
苛酷な運命のもと、西に東に戦い続けた古代神話の悲劇の英雄・日本武尊。兄・頼朝からの“借り物の軍隊”で、平家の追討戦に最後まで勝利し続けた源義経。中世だった日本を近世にまで一気に押し上げ、“天下布武”を目の前に斃れた織田信長。サイパン島で生き残った47人の部下を率い、1年半近く米軍と粘り強く闘い続けた大場栄大尉……。本書は、百戦錬磨の傭兵経験を持つ著者が、独自の視点で、古代から中世、戦国時代、幕末、現代まで時代ごとに“日本最強”と呼ぶにふさわしい戦闘指揮官30人を厳選。その勝利の秘訣や、部下の統率術などを解説していく。一兵卒から叩き上げた者がいれば、生まれながら将帥の地位を約束された者もあり……。だが、そのいずれもが本人の持てる資質を、厳しい戦場に鍛えられるなかで最大限に発揮し、日本の戦史に“最強”の名を刻んでいった。逆境と困難の時代にこそ、戦場のリーダーシップを学べ! -
きらりうたこ
【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 実践女子学園の学祖・下田歌子の伝記まんが。 2060年、実践女子大学に通うマイとアカネは、課題のレポート作成のため、タイムトラベルをして創設者である下田歌子先生の生涯をリサーチします。2人は、歌子の幼少期、宮中出仕、結婚生活、海外留学、華族女学校の開設、等々の場面に立会い、常にひたむきに歩む歌子に驚いたり、共感したり・・・。歌子は、社会の平和と幸福の実現には、女性の自立・女性の力が必要と考え、日本に女子教育を広めました。女性の活躍が認められなかった時代に “きらり” と光り輝く下田歌子の生涯をまんがでわかりやすく描いています。 ※この作品は一部カラーが含まれます。 -
わたしの樋口一葉
【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 近代女性の評伝を手がけて数々の名作をものした著者が、近代女流作家第1号ともいうべき樋口一葉の実像に迫る。日記の真実、非処女説、名作誕生の背景など、説得力ある筆致で綴る。『裏紫』書きつぎ、随筆、対談など。 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字サイズだけを拡大・縮小することはできませんので、予めご了承ください。 試し読みファイルにより、ご購入前にお手持ちの端末での表示をご確認ください。 -
天才 藤井聡太
「ひふみん」こと加藤一二三九段とのデビュー戦から、新記録となる破竹の29連勝。 棋界のトップ、佐藤天彦名人、羽生善治竜王を連破して 全棋士参加の「朝日杯将棋オープン戦」で優勝。 わずか1年余りで四段から七段へ異例の三段階昇段……。 史上最年少でプロ棋士となった藤井聡太の活躍は、私たちの想像のはるか上を行く。 幼い日から彼を育んだ師匠・杉本昌隆、迎え撃つ王者・羽生善治、渡辺明、 斎藤慎太郎、永瀬拓矢、三枚堂達也をはじめとする 精鋭揃いのライバルたちの証言が明らかにする天才の素顔。 文庫化にあたり、原稿用紙100枚、60ページの書き下ろし新章を収録! 【目次】 第一章 師匠・杉本昌隆との九年間 文●中村徹 完全保存版 不滅の二九連勝を辿る 文●松本博文 第二章 【連続インタビュー】若手棋士たちの矜持 文●松本博文 第三章 迎え撃つ王者 羽生善治「すごい人が現れた」 渡辺明「底の見えないものに一般論は通じない」 -
最強の経済ヤクザと呼ばれた男 稲川会二代目会長石井隆匡の生涯
政財界に根深く食い込み“最強の経済ヤクザ”と畏れられた、稲川会二代目会長・石井隆匡。昭和の裏社会を牛耳り「東急電鉄株買い占め事件」や「皇民党事件」など、世間を震撼させた事件の知られざる事実が明かされる。この男の存在なくして、昭和の日本は語れない。決して表舞台に出ることのなかった、昭和の歴史を作った伝説のヤクザの一生。 -
人脈づくりの達人 坂本龍馬の研究 人をつなげ、人を動かす極意とは
龍馬の最大の武器はその多彩なる「人脈」にあった――勝海舟をはじめとする様々な人々との邂逅を通じて土佐の一藩士から大きく脱皮し、薩長連合・大政奉還など明治維新の礎を築くに至った坂本龍馬の生涯を、人脈構築・人材活用の視点から鮮やかに描き上げる。 -
鈴木貫太郎 昭和天皇から最も信頼された海軍大将
もはや勝利への望みはついえた太平洋戦争の幕をいかに引くか。それこそが、昭和天皇から、首相・鈴木貫太郎に託された、最大の任務であった。日清戦争当時から、“鬼の水雷艇長”として名を馳せたが、「軍人は政治に関与すべきではない」との固い信条から、決して、政界の表に立とうとしなかった“生粋の海軍軍人”は、天皇の口から「頼む」といわれ、ついに、この難局に立ち向かうことを決意する。しかし、特に陸軍においては、この時に至っても、“本土決戦、一億玉砕”の意気強く、天皇―鈴木ラインの“早期終戦”とは、全く相容れない情況であった。そこで、鈴木貫太郎は、本心をおしかくし、決戦派に迎合するように見せながら、海外の情勢をも見定め、自らの任務遂行に向けて、着々と手を打って行く。そして、ポツダム宣言の発表……ここに貫太郎は細心の注意を払いつつ、勝負をかけた行動に出た……。天皇と日本への至誠を貫いた男の生涯を描く長編小説。 -
日本人として知っておきたい近代史(明治篇)
戦後長らく学校教育の現場においては、近代史が軽視されてきた。幕末以降の歴史について知らない日本人があまりにも多く、それがわが国の大きな難点となっている。本書は、日本の近代史を学び直し、新しい「近代史の常識」と「この国の自画像」を提示する試みである。「人間が歴史を動かす主人公である」という視点から、吉田松陰と、岩倉具視から乃木希典まで、明治を築き上げた七人の人物を中心に取り上げる。 ○吉田松陰――この国の未来を守るための戦略 ○岩倉具視と大久保利通――近代日本を生み出すための謀略 ○伊藤博文――世界に恥じない近代立憲国家を目指して ○桂太郎――近代軍制を確立し、日清戦争に挑んだ軍官僚 ○児玉源太郎――日露戦争勝利を導いた男のもう一つの戦い ○小村寿太郎――日英同盟を締結させた気力と胆力 ○乃木希典――松陰の志を継ぐ宿命を己に課して etc. -
現代講談 松下幸之助
いまITビジネスの世界では、若い有能な経営者が続々と誕生しているが、世界的な企業になったソニーもホンダも、現在のITビジネス同様、創業当時は熱気盛んなベンチャーであったにちがいない。パナソニックのブランドで世界の電気業界のトップの一つに数え上げられる松下電器も、その例に漏れない。本書は、その松下電器の創業者である松下幸之助の生い立ちから、死を迎える直前まで情熱を傾けたPHP運動を始めとする警世家としての晩年までを、著者独自の解釈を織りまぜつつ描いた、いわば『渡部版松下幸之助一代記』である。本書で興味深いのは、いま多くの企業が「儲け一辺倒」に偏りがちなのに対して、馘首自由の時代にあって、不況時にもクビを切らなかったというような、日本的経営の原点がその創業当初から見られる点である。日本的経営は終わったといわれ、新しい経営が模索される中で、今一度、経営とは何かを考えさせられる興味深い一冊である。 -
伊良部秀輝
150キロ台後半の剛速球を投げ込み、日本プロ野球界を代表する投手となった伊良部秀輝。そんな彼が次の活躍の舞台として希望したのはニューヨーク・ヤンキースだった。そして、日本球団とパドレス、ヤンキースを巻き込んだ世紀の三角トレードへと発展していく。本書では、傲慢、不遜とマスコミからバッシングされつづけた伊良部秀輝の真実の姿を明らかにしようとする一冊である。著者は、伊良部の代理人として、ヤンキースへの移籍を成立させた代理人の団野村。最近では、ダルビッシュ有のメジャー移籍を成立させた日本を代表するエージェントである。本書では、伊良部がヤンキースのオーナーやファンから愛された姿、そして豪腕でありながらミリ単位の投球フォームにこだわりつづけた繊細な野球人としての姿を浮き彫りにしていく。42歳にしてこの世を去った伊良部秀輝。彼が、日米のプロ野球界、マウンドに遺したものは何か―野球ファン必読の一冊。 -
幕末に散った男たちの行動学
歴史には必ず、後世の私たちから見ると、「ひょっとしたらあなたは、この役割だけのために生まれてきたの?」と思わず問いたくなるような、究極の運命をもった人物が現れる。周布政之助、岡田以蔵、梅田雲浜、平岡円四郎、原市之進、徳川家茂。本書に登場する6人の人物たちは、将軍の家茂を除いて、いずれもそんな運命の持ち主だ。長州藩のために忠義を尽くそうとするものの、周囲に理解されないため憤死する周布政之助。武市半平太のために生き、武市半平太のために人斬りを行なった岡田以蔵。徳川慶喜に仕え、“頭脳”好みの慶喜を陰から操った男、原市之進。一橋時代の慶喜に重宝され、公武合体のブレーンとして辣腕をふるった平岡円四郎。本書は、「使命感」に殉じた男の生涯を組織と人間を描くことに卓越した著者が、真正面から描ききった評伝集である。6人の足跡から、われわれ現代人が何を為し、何を為さざるべきかを考える一冊。