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福沢諭吉はアジア蔑視の侵略主義者である――左翼論壇の一部からはこんな主張が絶えません。確かに『福沢諭吉全集』(岩波書店)には清国や朝鮮を下品な言葉で批判した文章がたくさん収録されています。しかし、それを書いたのは実は福沢ではなく、ある人物が福沢が書いたと偽って全集にもぐりこませたのだとしたら……? 一体、誰がそんなまねをしたのか。その目的は何だったのか。前代未聞の「思想犯罪」の謎を解明する、推理小説のように面白い画期的労作!
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Posted by ブクログ
[ 内容 ] 日本の文明開化を先導した偉大な思想家福沢諭吉は、アジアを蔑視し中国大陸への侵略を肯定する文章をたくさん残している。 それを理由に福沢を全否定しようとする動きも絶えない。 確かに現在も刊行されている福沢の全集にはその種の文章が多数収録されている。 しかし、それを書いたのは本当に福沢本人な...続きを読むのか。 もし、誰かが福沢の作品ではないものを福沢の真筆と偽って全集にもぐりこませていたとしたら…。 この巧妙な思想犯罪の犯人は一体誰なのか。 [ 目次 ] 第1章 『時事新報』の「我輩」たち(日本近代最大の文章家・福沢諭吉と『時事新報』の創刊 福沢の甥・中上川彦次郎と後年の外交官・波多野承五郎 ほか) 第2章 『福沢全集』はいかに編纂されたか(一八九八年・福沢編纂の明治版『福沢全集』 一九二五年・石河編纂の大正版『福沢全集』 ほか) 第3章 検証・石河幹明は誠実な仕事をしたのか(全ては『福沢諭吉伝』の執筆依頼を受けた時に始まった 大正版『全集』と『福沢諭吉伝』の関係 ほか) 第4章 一九三二年の福沢諭吉(『福沢諭吉伝』が描く福沢像 『福沢諭吉伝』が描かない福沢像 ほか) 第5章 何が「脱亜論」を有名にしたのか(一八八五年・『時事新報』紙上に掲載される 一九三三年・『続福沢全集』に収録される ほか) [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
福沢諭吉が遺したアジア蔑視の論説は「本当に福沢諭吉が書いたものか」について解明を試みた本。 本書は、福沢諭吉全集や福沢諭吉のアジア観を論じたさまざまな本をもとに、福沢諭吉のアジア観が本人の思想か別の人物の思想かを読み解いていきます。
『福沢諭吉の真実』なんて題名なもんだから、どんなスキャンダラスな内容かと思ったら。 全然違いました。むしろ煩悩だらけの僕の負け。orz 日本の文明開化の先駆者であり、塾生・塾員の師たる福沢諭吉の著書に、『思想家』とは思えないほどのアジア各国を蔑視した記述が。 果たしてこれは福沢諭吉の真筆なのか。そ...続きを読むれとも別の人間が成りすまして書いたものなのか。推理小説形式で読める本。 多分本当なんだと思うけれど、何分100年近い隔たりがあるだけに、書物上でしか確認できず。死人に口無し、とも言うし。 更に僕個人として orz なのが、この本に出てくる、『福沢諭吉の真実』を追うために取り上げられた書籍は、大部分が読んだ事が無い&読破した事がある書籍は皆無。 全く以って読む資格ナシなのだが、逆にこの本の分析を踏まえた上で読むのも一つの醍醐味かと。
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福沢諭吉の真実
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平山洋
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