作品一覧

  • 藤沢周平という生き方
    -
    1巻770円 (税込)
    人間関係の悩み、将来の不安、現状への不満……。表に出せずためこんだ負の感情を、人としずかに感じあい、うけいれ、いま一度むきあう。「鬱屈の交感」こそ藤沢周平から読者への贈りものだった。人は喜びや楽しみ以上に、苦しみや悲しみでつながらねばならぬ。「ハッピーエンドが書けなかった」と語る独特の人間観は、つらくても生きようとする、ほの明るい意志を登場人物に吹きこんだ。没後10年、心が鬱々として晴れない時代がゆえに読み継がれる藤沢周平。新たに発見されたデビュー前の諸作品から長編への跳躍の軌跡を語る。 [本書がとりあげるおもな長編作品]獄医立花登手控えシリーズ(『春秋の檻』ほか)、彫師伊之助捕物覚えシリーズ(『消えた女』ほか)、用心棒日月抄シリーズ(『凶刃』ほか)、『蝉しぐれ』『逆軍の旗』『回天の門』『雲奔る』『よろずや平四郎活人剣』『風の果て』『市塵』『海鳴り』『三屋清左衛門残日録』『一茶』

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  • 松本清張 「隠蔽と暴露」の作家
    3.5
    1巻748円 (税込)
    社会全体に陰鬱な雰囲気がひろがりつつあるこの時代に、松本清張が再び求められている。本書は清張の表現の核にあった「隠蔽と暴露」の方法をたどる。そして、清張の作品をとおして、わたしたちが日常で感じる社会や国家への「疑い」を称揚し、そこにひそむ秘密を見抜く方法を明らかにする。戦争、明るい戦後、政界、官界、経済界、社会的弱者、宗教など、清張が精力的に描いたテーマは多くあるが、戦後最大の隠蔽装置ともいえる「原子力ムラ」にふみこまなかった清張の謎にも迫る。 【目次】はじめに 松本清張がよみがえる/第I部 松本清張、人と方法/第一章 松本清張とは誰か/第二章 「隠蔽と暴露」という方法/第II部 隠蔽する力に抗う試み/第一章 戦争 『球形の荒野』、『半生の記』、『黒地の絵』/第二章 明るい戦後 『ゼロの焦点』、『砂の器』、『顔』/第三章 政界、官界、経済界 『点と線』、『けものみち』、『黒革の手帖』/第四章 普通の日常、勝者の歴史 『或る「小倉日記」伝』、『父系の指』、『無宿人別帳』/第五章 暗い恋愛 『天城越え』、『波の塔』、『強き蟻』/第六章 オキュパイドジャパン 『小説帝銀事件』、『日本の黒い霧』、『深層海流』/第七章 神々 『黒い福音』、『昭和史発掘』、『神々の乱心』/第八章 原水爆、原子力発電所 『神と野獣の日』、『松本清張カメラ紀行』、「幻の作品」/おわりに 松本清張とともに/主要参考文献
  • Windows8・Office2013による情報処理入門
    -
    1巻2,200円 (税込)
    理系・文系の両方で利用できる情報処理の入門テキストです。 Word、Excel、PowerPointの基本操作の解説と演習に加え、情報通信やインターネットに関する基礎知識や情報倫理についても解説しています。情報基礎や情報リテラシーのテキストとして最適です。 学生が実際に体験しそうな題材を用いた例題を取り上げています。 手順を追って作成するうちに、Officeソフトの基礎が身につくように編修しています。 論文、報告書等の表現の外的デザインだけでなく、文書作成の支援的機能を十分に活用できるよう解説しています。 章立、注、表番号図番号、引用文献等の機能で使いこなせるようになります。
  • 周五郎流 生活人新書セレクション
    4.0
    1巻440円 (税込)
    戦争とリストラの時代に抗う、豊饒なる物語世界へ強く激しい感情体験を通して、新しい豊かな人間が生成されてゆく珠玉の物語。作品に託されたメッセージを読み解き、山本周五郎のまなざしを逆照射する。

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ユーザーレビュー

  • 松本清張 「隠蔽と暴露」の作家

    Posted by ブクログ

    本書の紹介文「戦後最大の隠蔽装置ともいえる「原子力ムラ」にふみこまなかった清張の謎にも迫る。」に惹かれて購入した。松本清張の著書は、今まで数多く読んできたが、核兵器や原子力発電所を扱った小説や著書には遭遇しないからである。唯一発行されていのは、清張にしては異質のSF的小説、核弾頭ミサイルがに東京を目掛けて飛んでくる『神と野獣の日』のみ。この「なぜ、清張が原子力発電所を扱わなかったのか?」については、本書最終章で取り上げられているが、やはり、そこには明確な回答は導かれていない。しかし、少なくとも、日本のみならず国際的な問題として巨大かつ強大な「隠蔽」の仕組みを感じていた清張の足跡はみられる。

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    2023年02月26日
  • 松本清張 「隠蔽と暴露」の作家

    Posted by ブクログ

    著者いわく、松本清張のブームが再びやってきたらしい。が、清張作品は昭和だろうと平成だろうと、読まれ続けた。おそらく平成の後でも常に読まれ続けるはず。今さらブームもないだろう、という気がするが、それは置いといて。

    松本清張は社会で隠蔽された事実を追求し、暴露することを生涯のテーマとした。その暴露手段が小説やドキュメンタリーであり、その結果が社会派推理小説の先導者としての地位を築いた。

    清張作品は戦時中や占領下の日本や政財界、官僚社会などの闇や謎を読者に問う。そして、その謎が明らかになるとともに、新しい謎が生まれる。決して、決定的な真実は登場しない。その繰り返しこそが、清張の創作意欲の源だ。

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    2018年09月20日
  • 周五郎流 生活人新書セレクション

    Posted by ブクログ

    [ 内容 ]
    市井の人々の、生きる苦しみや哀しみ、そして喜びを描きつづけた山本周五郎。
    登場人物たちは、苦悶し、号泣し、哄笑し、激怒し、それゆえに歓喜の表情を隠さない。
    強く、激しい感情体験を通して、新しい、豊かな人間が生成されてゆく珠玉の物語。
    作品に託されたメッセージを読み解き、周五郎のまなざしを逆照射する。

    [ 目次 ]
    第1章 これだけは、どうしても、譲れない(どう云いようもない、ただもう胸がむかついて;たしかに、その客は嗚咽していた ほか)
    第2章 不幸が不幸に交叉する(あんたはただの悪党、ただの人殺しだわ;あの人はもうゆき止りだわ、これからはただ落ちるだけよ ほか)
    第3章 「成

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    2011年06月01日
  • 松本清張 「隠蔽と暴露」の作家

    Posted by ブクログ

    「隠蔽と暴露」をキーワードに、作品を八つ【戦争・明るい戦後・政界、官界、経済界・普通の日常、勝者の歴史・暗い恋愛・オキュパイドジャパン・神々・原水爆、原子力発電所】にわけて論じた清張論。清張の作品は好きで結構読んだけれど、本書では清張論ゆえ完全ネタバレあり。なので要注意。
    内容は興味深く面白いかといえば、個人的にはNO。大学教授が書かれているから仕方ないが、もっと普通に清張を楽しみたい派。

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    2019年05月10日
  • 松本清張 「隠蔽と暴露」の作家

    Posted by ブクログ

    今こそ「松本清張力(?)」が必要である!という強い想いが著者を駆動しています。安保法制、特定機密保護法、そして、モリカケスパ、さらにはセクハラ問題に至るまで「公」と言われる領域がおかしな事になっている昨今、いやいや憲法改正も公然の政治日程になっている憲法記念日についに手に取りました。自分にとって清張は、小学生時代の子供の読書から中学生になって大人の読書の入り口を開けてくれた人で、つまり怪人二十面相じゃなくて、普通のおじさんおばさんが大人の事情で犯す事件にびっくりして、それが「日本の黒い霧」まで一気に貪った作家でした。読後には子供読書にある爽快感はなく、どんよりとした割り切れなさや解決されない怒

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    2018年05月05日

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