トウ小平が敷いた中国の改革開放路線がはじまり30年。中国はGDPでアメリカに次ぐ世界第2位、巨大な貧富の格差がある社会になった。文革以降も重きをなす保守派と経済開放、民主化を急ぐ改革派、その狭間で自らの権力を維持しつつ、トウ小平はどのように決断していったのか? 毛沢東死去、天安門事件、南巡講話など、中国の現代へと至るトウ小平決断のポイントを、産経新聞中国総局長(当時)・伊藤正氏が内外の資料を駆使して活写。
Posted by ブクログ 2017年04月02日
中国の経済発展を導いた鄧小平の生き方を、著者が当時記者として現場で経験したことや多方面の史料をもとに、舞台裏から生々しく描いている。1989年の天安門事件では、経済の開放発展と政治の自由を完全に区別して考えていたことや、南巡講話での政治手法などが理解できる。後半の文化大革命の部では、失脚して下放労働...続きを読む
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