あらすじ
トウ小平が敷いた中国の改革開放路線がはじまり30年。中国はGDPでアメリカに次ぐ世界第2位、巨大な貧富の格差がある社会になった。文革以降も重きをなす保守派と経済開放、民主化を急ぐ改革派、その狭間で自らの権力を維持しつつ、トウ小平はどのように決断していったのか? 毛沢東死去、天安門事件、南巡講話など、中国の現代へと至るトウ小平決断のポイントを、産経新聞中国総局長(当時)・伊藤正氏が内外の資料を駆使して活写。
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Posted by ブクログ
非常に読みやすく面白かった。
当方、天安門事件について詳しく知りたかったため為購入。
読んだ感想としては予想以上に天安門事件前夜の内部闘争についてよく書けていた。
最初は鄧小平が最高指導者なのだから独断で弾圧を行ったと思っていたが、意外にも天安門事件前夜までは中立的であった。しかし保守派に惑わされ苦悩の決断の末、鄧小平は保守派に味方し弾圧を行った。という流れを知れたのは最大の収穫だった。
しかしこの本を読んでて最も面白かったのは、第二章の南巡講話だった。
鄧小平と思想は違えど最大の理解者であり、親友であり同志であった陳雲が江沢民政権で保守色を強め、改革派であった鄧小平を悩ます種を作る。
鄧小平は南巡講話にて保守派批判を行い、最も親しい同志であった保守派の陳雲に対し人生最後の戦いを挑む。
結果としては陳雲が敗北宣言を行い、鄧小平率いる改革派の勝利、江沢民は保守色から一転して改革色を強めその後の中国で経済ブームが巻き起こる。
以上のような話が非常にドラマ性があり中国の政界はとても面白いと思った。
Posted by ブクログ
元産経新聞中国総局長による鄧小平伝。主に文化大革命と天安門事件、そして彼の死後の記述が主で、彼の伝記ではない。
この本を読む限りでは、彼は中国における一党独裁をあくまでも「過渡期」の形態と考えていたように思われた。