人物評伝作品一覧

  • 山本五十六と山口多聞 名将二人の生き方、戦い方
    5.0
    太平洋戦争のターニングポイントとなった真珠湾奇襲とミッドウェー海戦――。この天王山の戦いは、連合艦隊司令長官・山本五十六と、その後継者と目された山口多聞少将を抜きにしては語れない。両者とも武士の家系を引き継ぎ、山本はハーバード大学、山口はプリンストン大学に米国留学した経験をもつなど、共通点が多い。また駐米武官を務めたところも同じで、日本海軍きっての知米派であり国際派であった。山本も山口もアメリカの真の実力をよく知っており、日米の戦争には一貫して反対していたのだった。しかし一旦、国家が開戦を決断した以上、海軍軍人である二人は死力を尽くして米軍と戦い、当初から不利と思われていた戦いを善戦へと導いた。山口はミッドウェー海戦で米艦隊に一矢を報いて海に沈み、山本はブーゲンビル島上空で米機に撃墜され、無念の戦死を遂げる――。日本海軍が誇る名将二人の激闘の生涯を描いた力作長編小説。
  • 古関裕而 応援歌の神様 激動の昭和を音楽で勇気づけた男
    -
    2020年春NHK朝の連続テレビ小説『エール』の主人公のモデルは古関裕而。『オリンピック・マーチ』『栄光は君に輝く』など、昭和の音楽史を代表する天才作曲家、古関裕而は明治42年に福島で生まれました。古関は、銀行員時代に山田耕筰に認められデビュー。応援歌、歌謡曲から軍歌、オペラまで、生涯で5000にものぼる音楽を生み出しました。古関の名曲たちは昭和の娯楽史そのものです。本書に登場するのは、ライバルの古賀政男、世界的オペラ歌手の三浦環、古関と同じ福島出身の人気歌手・伊藤久男や作詞家・野村俊夫、そして昭和の演劇界を牽引した劇作家・菊田一夫など。華やかな昭和のエンタメ業界の豪華メンバーが織りなす物語は笑いと涙に包まれます。彼はいかにして激動の時代に、国民から愛される数々の名曲を生み出したのか。妻・金子(きんこ)と共に歩んだ、その知られざる一生に迫ります。この一冊で、朝の連ドラが絶対面白くなる!
  • 日本の心をつくった12人 わが子に教えたい武士道精神
    3.0
    なぜ日本人の心は「金の論理」に反発するのか? 武士の魂と儒教の理念と禅の境地が結合して渾然一体となり、つくり上げられた高潔無比、純一至大の人格。聖人の道を一貫して実現させてきた日本こそ、本物の「道義国家」である。「中華」「中朝」と崇められてきた中国よりも、わが国こそが本物の「中華」であり、まさに「真中の王朝」としての「中朝」なのである。 【目次】序章 わが子に教えたい日本武士の心 中国の不幸と日本の誇り/第一章 源義経に見る「武士道」の理想と原型/第二章 時頼と時宗 為政者倫理としての武士道の確立/第三章 楠木正成に見る理想的武士像の完成/第四章 信長、秀吉と家康 異なる武将像とその歴史的意味/第五章 「制度化された武士道」とその守護神たち/第六章 反逆者としての江戸武士 大塩平八郎と大坂の乱/第七章 武市半平太 「君子」と志士としての江戸武士/第八章 明治から現代へと受け継がれる武士道精神
  • 西郷隆盛と大久保利通 破壊と創造の両雄
    -
    2018年の大河ドラマで注目! 攻撃の西郷隆盛と、守備の大久保利通。まったく正反対の二人は、いかに時代を歩んだのか――。(また吉どんの後始末じゃ)大久保は、西郷にいささかうんざりした――。信念によって動き、攻める時には無類に強いが、守勢に回ったときには、あっさり投げ出してしまう西郷。そんな西郷に振り回されながらも、その長所と短所をよく知り、持ち前の粘り強さで支えていく大久保利通。幼少期から晩年の訣別までを新視点でとらえ、余人にはうかがい知れぬ両雄の絆に迫り、維新回天に果たした二人の役割を活写した歴史長編。 (本文より)「吉どん」正助は強い口調で呼びかけた。「それはなりもはん。どげなことがあろうと、太守様の命に反してはなりもはんぞ」正助から直言されたのは初めてのことで、吉之助は少し驚いた風であった。正助はなお続けた。「又次郎君を世子に定められもした太守様の心中、われらが察し申さねば、これ以上の不忠はごわはんぞ」二人はにらみ合った。
  • 「私の履歴書」──昭和の先達に学ぶ生き方
    3.7
    日経新聞の名物連載「私の履歴書」。誕生から学校、就職、結婚、成功・失敗、病気、老後まで、「履歴書」登場人物は人生をどう生きたか。田中角栄、五島慶太、田中絹代など、元・担当記者が数々のエピソードを紹介、生き方の指針を示す。
  • プロ野球 最強のホームラン打者
    -
    日本プロ野球史上400本以上のホームラン打者は18人。その予備軍も加えて最強は誰か、王よりすごい猛者たちも登場する物語である。さらに「シーズン70本」は可能か。データ分析と豊富なエピソードによって、大打者の強さと特徴が手に取って楽しめる。
  • 村上春樹の隣には三島由紀夫がいつもいる。
    3.3
    「作家の発言は多かれ少なかれみんな嘘だと思っています」。そう語る本人が25年間ついてきた<嘘>――「日本の小説はほとんど読まなかった」。作品にちりばめられた周到な仕掛けに気づいたとき、村上春樹の壮大な自己演出が見えてきた。しかしそれは読者を煙に巻くためだけではない。暗闘の末に彼が「完璧な文章と完璧な絶望」を叩き込まれ、ひそかに挑んできた相手はだれか? 夏目漱石、志賀直哉、太宰治、三島由紀夫……。「騙る」ことを宿命づけられた小説家たちの「闘いの文学史」が、新発見とともに明らかになる![小説家という人種]「志賀直哉氏に太宰治氏がかなわなかったのは、太宰氏が志賀文学を理解していたにもかかわらず、志賀氏が、太宰文学を理解しなかったという一事にかかっており、理解したほうが負けなのである」(三島由紀夫)……そんな三島こそ太宰の最大の理解者だったのでは? そして、その三島由紀夫の最大の理解者は?

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  • 秋山兄弟 好古と真之
    4.2
    日露戦争で、陸軍を率いてロシア軍を圧倒した兄・好古。海軍参謀としてバルチック艦隊を壊滅させた弟・真之。明治になってたかだか40年弱で、なぜ秋山兄弟のような世界に伍する人材が生まれたのか? 秋山兄弟の軍事的業績だけでなく、彼らを育てた明治日本の家庭、学校、軍隊での教育の考察を通して、逸材が生まれる社会、条件とは何かを探る。

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  • 日本の貴人151家の運命
    -
    旧公家・宮家の貴人たちは幕末維新から平成まで、過酷な運命に翻弄されながら、どう生き続けてきたのか。栄華、矜持、失意、醜聞――特異な紳士・淑女らの有為転変を描き、日本の近現代史の一断面を明らかにする。137家の詳細なデータも掲載。

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  • 明るい方へ 父・太宰治と母・太田静子
    5.0
    生誕100年を迎える太宰治の文学の魅力は現代の若者をも捉え、空前の《太宰ブーム》が訪れている。本書は太宰文学の最高峰『斜陽』のモデルとなった太田静子と太宰との間に生まれた著者が、満を持して語る「父と母の愛のすべて」である。『斜陽』は母・太田静子の日記をそのまま写した箇所も多い。父・太宰の男としての狡さなども容赦なく見据えながら、尊敬する「文学者・太宰」を真正面から描いた著者渾身の書。

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  • ベラ・チャスラフスカ 最も美しく
    4.0
    祝・2020年東京五輪開催決定! 4年に一度、スポーツヒロインを生み出してきたオリンピック。1964年、前回の東京五輪の華といえば女子体操個人総合金メダルのベラ・チャスラフスカです。しかし、東欧社会主義圏のチェコに生まれ育った体操の女神のその後の人生は、あまりにも過酷なものでした。時代の荒波に翻弄されながらも自分の生き方を貫き通そうとした女性の個人史を丹念な取材によって描いた、大宅賞作家・後藤正治渾身の力作!
  • ガリレオ・ガリレイの生涯 他二篇
    3.0
    ガリレオの口述筆記者ヴィンチェンツォ・ヴィヴィアーニ(1622-1703)が著した評伝三篇.古今東西,数多あるガリレオ伝のなかでも最初の評伝として資料的価値が高い.科学的な発見そのものよりも,発見を実用まで高めることに師ガリレオの真骨頂を見出す視点が独自である.初めての翻訳.

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  • がいなもん 松浦武四郎一代
    -
    「北海道の名付け親」の生涯を描く傑作小説。  明治十六年、絵師の河鍋暁斎を訪ねた松浦武四郎は、その娘・豊の問いに応じて自らを語り始める…。  武四郎は文化十五年、伊勢国に生まれた。竹川竹齋から〈神足歩行術〉を学び、地図や道中記を見て各地を旅したいという夢を抱く。十六歳で家出して江戸に行ったことを手始めに、全国を旅するようになった。その後、蝦夷地で頻繁にロシア船が出没していることを知り、都合六回に亘る蝦夷地の探検を行った。アイヌの人々と親しく交わり、大自然に寄り添った生き方に敬意を感じていた。なかでも、ソンという子どものアイヌを可愛がり、別れた後もその消息を確かめ合うことになる。江戸に戻った武四郎は様々な記録や報告書を作成し、和人によるアイヌへの搾取の実態と救済を訴え、九千八百ものアイヌの地名を記した地図を作成した。蝦夷地通としても、吉田松陰や坂本龍馬にも助言をした。そして、北海道の名前の制定に関わる。  幼い頃から好きだった古物蒐集家としても知られるようになった。晩年には、率先してユニークな墓や棺を用意するという終活の達人でもあった。  並外れた行動力と収集癖、膨大な執筆物で多くの人を魅了した人物を描いた伝記小説。 ※この作品は単行本版『がいなもん 松浦武四郎一代』として配信されていた作品の文庫本版です。
  • 父の仕事を継ぐ 自分の味をつくる
    4.0
    中華の神様と呼ばれた父・陳建民氏.父と同じ味を出したい,偉大な父に少しでも近づきたいと悩む建一氏を救ったのは「お父さんの真似ではなくて,自分の料理を作ればいいじゃない」という言葉だった….父という大きな壁を乗り越え,一流の料理人として活躍する中華の鉄人が語る「幸せ」に生きるための極意.おいしいレシピ付.

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  • レバノンから来た能楽師の妻
    5.0
    祖国の内戦を逃れ来日した女子高校生が若き能楽師と出会う。コンピュータサイエンスの博士号を捨て、閉ざされた伝統芸能の世界に入る彼女を待ち受けていた試練とは。能の魅力を妻兼マネージャーとして国内外に発信し再び世界を駆け巡る傍ら、子育てや母を日本に呼び寄せての介護に奔走する。異文化理解の架け橋となったある女性の記録。

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  • 南方熊楠と宮沢賢治
    4.0
    日本の知的水脈において燦然と輝く2つの個性は、自然観と宗教観において多々共通点をもつ。これを表現・思想・人間関係のすべてにおいて比較対照する、類例のない斬新な考察。
  • ガンディー
    5.0
    人類の遺産である「非暴力」思想はいかにして生まれたか。近代化の過程で科学万能主義に抗い誕生した秘教思想との関わりを軸に、ガンディーの知られざる実像に迫る評伝。
  • 声優 声の職人
    4.0
    心惹かれたあの声もやっぱり森川智之だった。多彩な声を演じ分け唯一無二の存在感を放つ人気声優でありながら、自ら声優事務所の社長も務める稀有な存在。アニメから洋画の吹替え、ナレーション、ドラマCDまであらゆるジャンルで活躍し、「帝王」とも称されるプロフェッショナルが語る、声優という職人芸の秘密。

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  • 紀州のドン・ファン 美女4000人に30億円を貢いだ男
    3.9
    とんでもない男がいた!幼いころから「美人と付き合いたい」と願い続け、そのためには大金持ちになるのが近道と、鉄屑拾い、コンドーム訪問販売、金融業など様々な商売を経て、裸一貫から成り上がった男の痛快自伝。商売が上手くいくコツ、金持ちになるための心構え、女性を口説く技から、75歳になってクスリいらずの生涯現役法まで、すべてを赤裸々に語った!文庫書き下ろし
  • 小説四十六年
    3.0
    早稲田大学在学中から堺利彦が率いる売文社に出入りをし、社会主義運動に関わりながら、様々な弊害を乗り越え活発な創作活動を続ける。文壇登場までの青春の日々、宇野千代との出逢いと別れ、代表作『人生劇場』にまつわるエピソードや戦時下での従軍体験、日本文学報国会での苦悩を回顧する。絶筆となった自伝的随筆。
  • 小栗上野介
    4.2
    安政七(一八六〇)年一月、この時三十四歳だった小栗は、遣米使節の目付として、日米修好通商条約批准のため渡米。世界を一周し九ヶ月後に帰国。その後、混乱のさなかにあった幕末期に、勘定奉行や外国奉行などの要職を歴任し、日本の構造改革に奔走した。しかし、幕府解散で上州権田村に移り住んでからわずか二ヶ月後、西軍により罪なくして斬られ、歴史の闇に葬られてしまった。司馬遼太郎が「明治の父」と評した最後の幕臣の苛烈な生涯。
  • 陽のあたる場所 浜田省吾ストーリー
    4.7
    売られた喧嘩は全て買う。腕力で負けても気力で勝つ。そんな少年だった。レコードセールス、観客動員数ともにロック界屈指の人気と実力を誇る浜田省吾が全てを語る。綿密な取材をもとに描くサクセスストーリー。
  • 聖の青春
    4.3
    重い腎臓病を抱え、命懸けで将棋を指す弟子のために、師匠は彼のパンツをも洗った。弟子の名前は村山聖(さとし)。享年29。将棋界の最高峰A級に在籍したままの逝去だった。名人への夢半ばで倒れた“怪童”の一生を、師弟愛、家族愛、ライバルたちとの友情を通して描く感動ノンフィクション。第13回新潮学芸賞受賞作(講談社文庫)
  • 中国義士伝 節義に殉ず
    4.0
    人士に求められる節義とは何だろうか。蘇武、顔真卿、文天祥は、それぞれ漢、唐、南宋にあって、過酷な運命に身を置きながら己の節を貫き通した。匈奴に捕らわれ、二十年間、服従を拒み続けた蘇武。安禄山の乱に際し義兵を挙げ、捕殺された顔真卿。モンゴルに追われた南宋の亡命政権を支えようとして抵抗するも、幽閉、処刑された文天祥。己の生きた時代の価値観に殉じ、ノブレス・オブリージュを体現した男たちの生き様とは。
  • 徳富蘇峰 日本ナショナリズムの軌跡
    3.8
    明治十九年、徳富蘇峰は二十三歳で、評論『将来の日本』を著して華々しく論壇にデビューした。その後、藩閥政府への参画を「変節」と誹謗され、戦後は第二次大戦中の言動によって無視されつづけた。しかし蘇峰は、青年時代から一貫して、日本が国際社会から敬意ある待遇を受けることを主張してきたのである。本書は「大言論人」蘇峰の生涯をたどり、日本ナショナリズムの転変に光を当てるものである。
  • 信長軍の司令官 部将たちの出世競争
    3.5
    武田・上杉・本願寺・毛利などの強敵と領土を接した織田信長は、一万を超える大軍団を柴田勝家・明智光秀・羽柴秀吉・滝川一益らに預け、四方の平定に当たらせた。この「方面軍」司令官こそ、信長麾下の武将たちにとって究極の地位であった。尾張一国から畿内平定、天下統一へと驀進する信長軍にあって、彼らはどのように出世を遂げたのか。時代を追い、並み居る名将たちの顔ぶれと与えられた権限、具体的な活躍をたどる。
  • 羽生善治論 「天才」とは何か
    3.7
    「神武以来の天才」と呼ばれる著者が、天才棋士「羽生善治」を徹底分析。なぜ、彼だけが強いのか? 七冠制覇達成を可能にしたものとは? 40歳になっても強さが衰えない秘密とは?
  • 世界を変えた!スティーブ・ジョブズ
    4.0
    ジョブズから子どもたちへの熱いメッセージ パソコンやラップトップ、MP3プレーヤーやスマートフォンは、いまや私たちの生活には欠かせないものとなっていますが、どれもわずか30年前には存在しませんでした。すべては、スティーブ・ジョブズが21歳の時に、親友とアップルコンピュータという会社を創設したことから始まります。このときジョブズは、コンピュータはいずれ一般家庭にまで広まると考えていました。1980年代当時、それは、誰にも想像もできないことでした。 本書は、そんな誰も考えなかったようなことを実現し、いとも簡単にやってのけた天才ジョブズの伝記の決定版です。 ジョブズは、何にインスパイアされたのか? どうやってこの仕事をしてきたのか? また、何が彼を突き動かしていたのか? この本の中に、革新者であり、反逆児であり、天才児のジョブズのすべてがあります。 彼の残した言葉の一つ一つは、子どもたちに生きる勇気を、未知の世界を開拓する勇気を与えてくれるでしょう。そして「芸術と科学の交差点」で、それまで誰も想像したことがなかった全く新しい製品を生み出し、世界を変えるために挑戦を続けてきた、ジョブズのすごさに感動を覚えるでしょう。

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  • 安岡正篤 人間学
    4.2
    牧野伸顕に学識を見込まれ、第二次世界大戦以降の日本の歴代総理が師事した巨儒・安岡は次代を担う政治家、官僚、財界人たちに何を教えてきたのか? 日本の指導者の知恵袋。東洋思想と帝王学の真髄!
  • 辞書になった男 ケンボー先生と山田先生
    4.6
    「三省堂国語辞典」略して「三国(サンコク)」。 そして 「新明解国語辞典」略して「新明解」(赤瀬川原平著『新解さんの謎』でブームとなった辞書である)。 二冊ともに戦後、三省堂から刊行された辞書で、あわせて累計4000万部の知られざる国民的ベストセラーだ。 しかし、この辞書を作った(書いた)二人の人物のことは、ほとんど知られていない。 「三国」を書いたのが、ケンボー先生こと見坊豪紀(けんぼう・ひでとし)。 「新明解」を書いたのは、山田先生こと山田忠雄(やまだ・ただお)。 二人とも国語学者だが、「三国」と「新明解」の性格はまったく異なる。 「三国」が簡潔にして、「現代的」であるとすれば、「新明解」は独断とも思える語釈に満ち、 「規範的」。そこには二人の言語観・辞書が反映されている。 本書は、二人の国語学者がいかにして日本辞書史に屹立する二つの辞書を作り上げたかを 二人の生涯をたどりながら、追いかけたノンフィクション。 著者は同じテーマで「ケンボー先生と山田先生」(NHKBS)という番組を制作したディレクター。 同番組はATP賞最優秀賞、放送文化基金賞最優秀賞を受賞。番組には盛り込めなかった新事実や こぼれおちた興味深いエピソード、取材秘話なども含めて一冊の本にまとめた。 本書で日本エッセイスト・クラブ賞を受賞している。
  • 小澤征爾 覇者の法則
    4.0
    なぜ彼だけが「世界のオザワ」となり得たのか。構想十数年、カリスマの秘密を徹底解明。 ラグビーに夢中だった子供時代、無鉄砲な海外武者修行に飛び出した青年時代。カラヤン、バーンスタインといった巨匠からの絶賛。N響との対立という試練。数多の浮沈を経て、音楽界の最高峰・ウィーン国立歌劇場音楽監督に登りつめた世界のマエストロ・小澤征爾。その知られざるエピソードを辿りながら、「説得力という不可解なオーラ」「文法的に正しい正確で論理的な思考法」「動物的な意志」など、指揮者としての成功を生んだ秘密に迫ります。小澤流「逆境を味方にする力」の方法論です。
  • 評伝 川島芳子 男装のエトランゼ
    3.0
    「男装の麗人」は日中のはざまで不器用にもがいた 男装の麗人とも、東洋のマタ・ハリとも呼ばれたその数奇な一生を、 新進女性シンガーソングライターが十年以上の歳月を費やして探り当てた「川島芳子」の実像。 東大修士論文を元に描き尽くした一女性の数奇な生涯。 日中のはざまで妖しく乱舞し、無器用にもがき、遂には刑場の露と消えた「男装の王女」川島芳子。 「武士道精神が消えたから、日本は滅びた」という最後の指摘は何を意味する?
  • 指揮官の決断 満州とアッツの将軍 樋口季一郎
    4.4
    ユダヤ人「命のビザ」救出劇はもう一つ存在した! リトアニアの外交官、杉原千畝(ちうね)が逃げてきた約六千人ものユダヤ人難民に対して特別ビザを発給し、その命を救った救出劇は多くの人に知られている。 しかし、その二年半前、満州のハルビン特務機関長だった樋口季一郎が、ナチスの迫害からソ満国境の地まで逃げてきたユダヤ人難民に対し特別ビザの発給を実現させた「オトポール事件」は歴史の中に埋没してしまった。 そのユダヤ人救出劇から5年、北方軍司令官となっていた樋口は札幌・月寒の軍司令部にいた。 彼の指揮下にあるアッツ島には無数の米軍上陸部隊が押し寄せていた。樋口は現地軍に対して一度は「増援部隊」を送ることを伝えた。しかし大本営の決定により、増援部隊の派遣は中止となる。樋口は涙を流しながら、その命令を現地に伝えたという。 アッツ島は玉砕。かつて満州の地において多くのユダヤ人を救った男は部下の命を助けることができなかった。オトポール事件の立役者は「日本初の玉砕戦の指揮官」という汚名をかぶることとなってしまう。 本書は運命に翻弄された元陸軍中将、樋口季一郎の生涯を追ったノンフィクションである。
  • 鬼才 伝説の編集人 齋藤十一
    -
    日本の出版史に君臨する「新潮社の天皇」齋藤十一。小林秀雄らの薫陶を受け頭角を現し、「週刊新潮」を創刊。教養に裏打ちされた俗物根性で、事件の背後の「女、カネ、権力」を嗅ぎ分け、数多のスクープ記事やベストセラー小説を仕掛けていく。生涯黒子に徹した天才編集者の仕事と、日本の雑誌ジャーナリズムの変遷を描いた傑作ノンフィクション。
  • 眠れないほどおもしろい太閤記 戦国バトルを制して天下統一! その「人たらし」の極意とは?
    NEW
    -
    シリーズ累計80万部!日本一の成り上がり男・豊臣秀吉の波瀾万丈の生涯を描いた一代記『太閤記』を、わかりやすく、おもしろく読み解きます。ナビゲーターは、弟の豊臣秀長。「天下一の補佐役」「最強のナンバー2」と名高い秀長が、愛あるツッコミを入れながら、くわしく解説します。「兄弟ならではの絆」を描いたエモいエピソードや豊臣家を取り巻く「複雑な人間関係」のトリビアも満載!◆秀吉&秀長、でこぼこコンビの天下の獲り方◆超速! 「墨俣一夜城」の舞台裏◆秀長、たった一度の「兄への反抗」◆「人たらしの天才」流、勝利の方程式◆「二兵衛」&「七本槍」 シゴデキ家臣たちの秘密◆ねね&淀殿、二人の妻に宛てたラブレター◆超異例! 魔王から好色男へのイエローカード◆しくじり太閤の晩年――「ワシみたいになるな」!?

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  • 明治の説得王・末松謙澄 言葉で日露戦争を勝利に導いた男(インターナショナル新書)
    3.3
    言葉で日本を創り、日本を守った男がいる。末松謙澄(すえまつ けんちょう)、福岡県行橋市に、日本がアメリカと不平等条約を結んだ翌年(1855年)に生まれた。日本をどんな国にするのか――政治家として、また多才な文化人として、西郷隆盛への降伏勧告状、大日本帝国憲法、下関条約の締結文の草案を書き、明治維新史『防長回天史』を編纂。日露戦争では日英同盟の強化などにより日本の窮地を救い、近代日本の礎を作った。謙澄の作った道を今の私たちは歩いている。彼は何を目指し、何をしたのか――世界を舞台に活躍し日本の国際化と近代化に果たした謙澄の足跡を辿る。
  • いきものがたり 新録改訂版
    4.5
    「いきものがかり」の「いきものがたり」。 「ありがとう」「風が吹いている」誰もが口ずさめる名曲ばかり。 大人気グループ「いきものがかり」の有名曲の多くを作詩作曲している水野良樹氏が、自分たちの出会い、グループの結成、路上ライブ、メジャーデビュー、多くのミュージシャンとの出会い、そしてその後の大成功までのプロセスを、自ら甘酸っぱく書き下ろしました。 青春成長物語と呼ぶべき自伝的ノンフィクションです。 デビュー前の初公開秘蔵写真も多数収録。 文庫化に際し、「いきものがかり」活動お休み期間から再開までの事を、新たに書き下ろして収録しています。
  • 佐治敬三と開高健 最強のふたり〈上〉
    4.0
    ひとりは勝算なき「ビール事業」に挑み、もう一人はベトナム戦争の最前線に身を投じる。生産量世界一のウイスキーをつくったサントリー佐治と無頼派作家開高の不思議な友情がかなえた、巨大な夢
  • 革命家・北一輝 「日本改造法案大綱」と昭和維新
    -
    主著『日本改造法案大綱』に記された壮大な国民救済の論理と日本民族発展の理想は、青年将校に多大な影響を与えた。“昭和維新の聖典”としてもてはやされたばかりではなく、その後の大日本帝国の運命をも変えた。本書は、昭和初期の最大のイデオローグであった北一輝の生涯と思想を追究した傑作評伝である。
  • 岩崎小彌太 三菱を育てた経営理念
    5.0
    三菱コンツェルンのオーナー経営者として、二十世紀前半の激動期を乗り切ったのは、三菱の始祖岩崎彌太郎の甥、岩崎小彌太である。西欧的自由主義と明治の国家意識を身につけ、国家社会への奉仕とフェアな経営を理念に掲げ、投機を排し、大局観と現実感覚をもって日本産業の骨格をつくりあげた。豊かな識見と広い包容力で部下にしたわれた大経営者の実像を、三菱本社の公式記録と、ケンブリッジはじめ内外の資料を駆使して描く。
  • 渋沢栄一 「日本近代資本主義の父」の生涯
    4.3
    渋沢栄一は農民の家に生まれながらも、二十五歳で一橋慶喜に仕え、幕臣としてパリ万国博覧会へ派遣される。だが近代ヨーロッパの列強を見聞中に明治維新を迎え、仕えていた徳川幕府が消滅。帰国し大蔵省の官僚を経て、三十四歳で念願の実業界に転身。数多くの企業を興し、日本近代資本主義の父と呼ばれるまでになる。彼の人生を大転換させたのは常に人との出会い――幼少からの師・尾高惇忠、運命を変えた平岡円四郎、主君・徳川慶喜、そして維新に不可欠な大隈重信、井上馨、大久保利通だった。与えられた場所で輝き続け、日本経済の礎を築いた栄一の生き様こそ不透明な現代を生き抜くヒントだ!
  • 精読 学問のすゝめ
    4.0
    「天は人の上に人を造らず」の有名な書き出し。『学問のすゝめ』なのに、なぜこんな一文から始まるのか? 諭吉が挙げた学ぶべき5科目の説明が、あっという間に終わるのはなぜなのか? それより膨大に費やされている話は一体……? 明治初期に刊行され、20万部のベストセラー、日本が太平洋戦争で負けた後に再び読まれ、いまも売れ続ける名著の謎をズバリ解く。全十七編のうち、すべての肝は初編にありと見抜いた著者が、その一文一文を噛み砕き、時代背景から文章の飛躍の意味まで懇切丁寧に解きほぐしてしまった型破りな解説本。
  • 美智子皇后の真実
    5.0
    初の民間出身妃は昭和九年、「堅実」を家訓とする家に生まれ、聖心女子大学で英語を学び、テニスやクラシック音楽など多方面に才能を発揮した。皇室に入ってからは、子供たちに手ずからお弁当を作り話題に。嫁・姑の確執を乗り越え皇室に嫁いで五十八年、美智子さまは何を支えに生きてこられたか。愛と献身を貫く皇后に肉薄するノンフィクション。
  • 現代の名演奏家50 クラシック音楽の天才・奇才・異才
    3.0
    非凡な才能を持つ音楽家同士の交流は深く激しい。帝王カラヤンに見初められ女王の道を駆け上がった天才少女ムター(Vn)、グリモー(Pf)とアルゲリッチ(Pf)という美貌と野性味溢れる新旧異才の共鳴、反体制を貫きソ連国内でほぼ演奏できなかったロストロポーヴィチ(Vc)を復活させた小澤征爾…。彼らは何をきっかけに師弟やライバル、恋人となったか。時に対立し、それは音楽にどう影響したか。自らの才能だけを頼りに栄光を掴みながらも戦争や冷戦に翻弄される天才たちの50の邂逅の物語が、現代クラシック界の1枚の相関図として浮かび上がる。
  • 私の好きな日本人
    3.9
    「『歴史』の原理を踏まえ、それぞれの感性に応じて眺めれば、過去の歴史を形作ってきた先人たちの中に数多くの自分自身の分身を 見つけることが出来る」(「人生の原典」より)。混迷の時代を生き抜く知恵は、わが民族の歴史や日本人らしさを再認識することにこそ隠されている。初めて明かされるエピソード、心沸き立つストーリー展開、独創的な歴史解釈を駆使して自身が影響を受けた人物を大胆に説き明かす全10章。画期的人物論。
  • 日本の歴代権力者
    3.0
    じつは日本の歴史で天皇が最高権力だった例は少ない。No.1の座を形骸化させ己の野望を実現せしめた臣下臣籍が実権を握ることが多かった。聖徳太子に始まり、藤原良房、北条時政、足利尊氏……小沢一郎、森喜朗まで、総勢一二六名の権力者が勢揃い。彼らの肩書きと謀略を駆使した“成り上がり方”はいかなるものだったか。時代を追うほど複雑になる我が国の〈陰で権勢を揮う〉権力構造が明らかに。天皇家が滅びず存続した理由もわかる日本人必携の書。
  • セツと八雲
    4.0
    2025年後期のNHK朝の連続テレビ小説「ばけばけ」のモデルとなる小泉八雲、セツ夫妻。 主人公・松野トキの名前は、八雲晩年のあるエピソードに由来しているんです。 八雲の代表作『怪談』の表記が『KWAIDAN』となっているのは、 妻のセツが出雲のことばで話を聴かせたから。 孤独な幼少期を経て日本にやってきたラフカディオ・ハーン(小泉八雲)と没落した武家の娘・小泉セツの出会いによって、生まれた再話文学の世界。 夫婦の歩みと、紡ぎ出された作品の豊かな世界、その現代性を ひ孫で、小泉八雲記念館の館長の小泉凡さんが語り尽くす。 (目次) 序章 セツと八雲のひ孫だから想うこと 第1章 それぞれの生い立ち 第2章 セツと八雲の出会い 第3章 さようなら、松江 第4章 熊本・神戸で築いた家庭 第5章 晩年の八雲 第6章 セツのそれから 終章 令和の「セツと八雲」
  • ほんとはこんなに残念な日本史の偉人たち
    完結
    -
    水戸光圀は札付きのワルだった!?「英世」への改名に隠された野口英世の過去?……誰もが知っている日本史の中の有名人の意外な過去、いわば「黒歴史」が面白い!偉人たちが世に出る前にやってしまった出来事、にわかには信じられない意外な過去……その一方で「いかにも」と思わせるエピソードや、その人のイメージが一変する出自や、定説をくつがえす過去など、知れば知るほど面白い「意外な過去」の日本史。 第一章 できれば隠したい!? 偉人たちの若気の至り 野口英世 徳川光圀 陸奥宗光 伊藤博文 葛飾北斎 南方熊楠 渋沢栄一 岩崎弥太郎 前田利家 塙保己一 西行 藤堂高虎 本多正信 三島由紀夫 頼山陽 第二章 歴史人物のイメージを覆す意外な前歴  徳川家康 高橋是清 西郷隆盛 長宗我部元親 上杉謙信 水野忠邦 乃木希典 小村寿太郎 高杉晋作 岩倉具視 菅原道真 吉備真備 春日局 新井白石 マシュー・ペリー 松尾芭蕉 第三章 偉人たちの性格に裏打ちされた納得の前歴 上杉鷹山 武田信玄 大久保利通 紫式部 伊能忠敬 福沢諭吉 板垣退助 藤原道長 藤原定家 後藤又兵衛 平賀源内 北条政子 徳川慶喜 住友政友 坂崎直盛 第四章 定説崩壊!? 教科書には記されない意外な出自伝説 徳川吉宗 北条早雲 斎藤道三 平清盛 保科正之 藤原不比等 一休宗純 豊臣秀頼 天草四郎 豊臣秀吉 山本勘助
  • 小泉八雲 漂泊の作家ラフカディオ・ハーンの生涯【毎日文庫】
    3.8
    漂泊の作家が巡り会った愛する妻・セツと美しい国。 日本をこよなく愛した作家の知られざる頃の遍歴。 ギリシャのレフカダ島で生まれたハーンは、十九歳で英国から海を渡りアメリカへ。さらに放浪の旅を続けたのはなぜだったのか。さまよえるハーンの魂が定着したのは、明治二十三年の日本だった。松江で巡り会ったセツと、四人の子供に恵まれ幸せな家庭を築いた、小泉八雲と日本名を名乗った彼の生涯を丹念に調査し、最初のアメリカ人妻にも言及した意欲作。
  • 菅と安倍 官邸一強支配はなぜ崩壊したのか
    4.0
    本作は単行本『孤独の宰相 菅義偉とは何者だったのか』(2021年12月 文藝春秋刊)に加筆・修正し、文庫化にあたって改題したものです。 歓喜、苦悩、無念……。担当記者が聞いた「総理の肉声」 菅義偉はなぜ総理の座を追われたのか。岸田、安倍、麻生との確執、河野、小泉との関係など、著者しか知らない極秘エピソードで綴る。 【目次】 第1章 “令和おじさん”の誕生 第2章 辞任ドミノの衝撃 第3章 安倍総理との亀裂 第4章 第99代総理大臣 第5章 コロナとの苦闘 第6章 なぜ総理の言葉は届かなかったのか 第7章 苛烈な“菅おろし” 第8章 最後の10日間 単行本 『孤独の宰相 菅義偉とは何者だったのか』2021年12月 文藝春秋刊 文庫版 2025年4月 文春文庫刊 この電子書籍は文春文庫版を底本としています。
  • 萩本欽一 昭和をつくった男
    4.0
    コント55号のブレイク、欽ドン!、欽どこ、ぴったしカン・カン、スター誕生!、仮装大賞、24時間テレビなど高視聴率番組の連発、そしてイモ欽トリオやわらべ、茨城ゴールデンゴールズのプロデュース――。素人をテレビの主役にし、笑いの地位を上げ、バラエティの常識を次々打ち破った“視聴率100%男”欽ちゃんの革命。「ダメなときほど運はたまる」「勝つか、逃げるか」といったユニークな人生哲学のもと、誰もがテレビに夢中だった「あの時代」をつくったテレビスターの全軌跡。
  • 不遇の提督 堀悌吉
    完結
    -
    海軍兵学校32期首席、同期に「神様の傑作の一つ堀の頭脳」と言わしめた英才、堀悌吉。山梨勝之進、山本五十六、古賀峯一、井上成美からの信望厚く、海軍大臣を嘱望されるが、ロンドン海軍軍縮会議後に艦隊派の激しい批判、誹謗中傷、人格攻撃を受け、わずか51歳で予備役編入、才幹を発揮する場を奪われ軍歴を閉じる。「戦争自体は悪である」。先進的な戦争観を持った不遇の提督、堀悌吉の生涯を描くノンフィクション作品。
  • よもだ俳人子規の艶
    4.2
    34年の短い生涯で約2万5千もの俳句を残した子規。中には遊里や遊女を詠んだ句も意外に多く、そのような句においても透徹した観察眼が味わえる。ユーモアあり、反骨精神あり、ダンディズムあり。見つめるものをあるがままに切り取り十七音で詠む表現者。そんな子規俳句を縦横無尽に読む、松山・東京・道後にわたる全三夜の子規トーク!
  • あの頃、忌野清志郎と ──ボスと私の40年
    4.2
    忌野清志郎の元マネージャーによるリアル清志郎伝。中学生の頃、テレビで見て以来熱烈なファンになり、ついには所属事務所に入社。衣裳係、マネージャーとして音楽活動を支えた著者が、40年間見つめてきた清志郎の素顔を愛情溢れる言葉で回想する。清志郎直筆の手紙やイラストに加え、文庫化に際して清志郎亡きあとのエピソードをボーナストラックとして収録する。
  • 知れば知るほど泣ける田中角栄
    3.5
    2023年12月16日に没後30年を迎える田中角栄。ロッキード事件で失脚してしまいましたが、人情家で、天性の気配りと心底、国と国民を愛した精神は、いまでも多くの人々を惹きつけてやみません。2018年に生誕100年を記念して発売した『人間・田中角栄』には、そんな角栄の人情物語が50話収録。その単行本を文庫化します。あなたの知らない田中角栄の人間性がたっぷり詰まっています。 ※本書は2018年4月に刊行した単行本『人間・田中角栄』を改題し、文庫化したものです。
  • 最後の海軍大将 井上成美
    -
    日本帝国海軍史上最後に大将となった井上成美。日独伊三国同盟を批判、対米開戦には反対姿勢、軍令部を相手に航空兵力の強化を主張、兵学校の英語廃止論は却下、敗戦を先見して終戦工作に奔走と、「ラディカル」リベラリストの姿勢と行動を貫く。戦後は三浦半島の僻邑に隠棲、近所の子供達に英語を教え、病をきっかけに兵学校時代の教え子との親交を深める。激動の時代に信念を貫いた軍人、そして常に未来を洞察した教育者の伝記。
  • よみがえる天才1 伊藤若冲
    4.3
    私は理解されるまでに1000年のときを待つ――。生前、名声をほしいままにしながら、その後、幾世紀にもわたり忘れ去られた存在であった若冲は、代表作《動植綵絵》のうち一五幅を描き上げたとき、この謎めいた言葉を残した。そこに込められた秘密とは? 若冲研究の第一人者がはじめて明かす、知られざる若冲像。
  • 美しい日本人
    3.0
    現在の日本と日本人を見つめ直す 明治以来、日本には数多くの、無私の人、潔い人、天晴れな人――、ひと言で言うなら「美しい日本人」がいました。 そうした人々の生き方を知ると、そうそう、日本人ってこうだったんだよなあとしみじみ胸に迫るものがあります。歴史に名を残さないまでも、こうした日本人は市井にたくさんいたはずです。 ましてや、殖財と私利私欲に走る人たちのニュースが連日のように報じられる昨今だからこそ、そんな“偉人”たちの片鱗に触れれば、痛快な思いがしたり考え直したりするのではないでしょうか。 “偉人”の人生は、我が身を映す鏡でもあるのです。 本書では、かつて『文藝春秋』で記事になった数百人の人物のなかから、“美しく生きた日本人”73人を厳選しました。 たとえば、政官界からは鈴木貫太郎、白洲次郎、土光敏夫……、国際社会からは緒方貞子、杉原千畝、植村直己、盛田昭夫……、実業界からは本田宗一郎、星一、井深大……、文化からは小津安二郎、城山三郎、淀川長治、兼高かおる……、学問からは柳田國男、白川静、牧野富太郎……、芸能からは高峰秀子、渥美清、坂本九……と多岐の分野にひろがっています。ときにその恩恵は、現在の私たちにも及んでいます。文芸や芸能であれば、大多数の国民がその恩恵を享受していることでしょう。 本書が読者諸兄の人生と思考にとって、良き一助になれば幸いです。
  • ピカソの言葉~勝つためでなく、負けないために闘う
    4.0
    破壊と創造の画家ピカソの言葉とその軌跡。 20世紀最大の画家ピカソ。 若くして成功し、91歳で亡くなる直前まで「呼吸をするように」描き続けた。 その軌跡を言葉と共にたどる。
  • 金子みすゞと詩の王国
    4.7
    「人間・金子みすゞ」の真の姿に迫る 新しいみすゞ像と名詩60作を徹底解説! 金子みすゞの詩というと、優しくて可愛らしい作風を連想します。しかし残された五百余編は幅広いテーマを含み、意欲的に創作されたものです。一人で生まれ、一人で死んでいく人間の根源的な孤独、子ども心のあどけなさと寂しさ、小さな命の愛しさ、宇宙の成り立ち、さらに童謡詩の範疇(はんちゅう)を超えて、女性の生き方にも筆を広げています。これらの詩は、みすゞの人生の哀歓とも関わっているのです。 金子みすゞの希望と挫折の生涯、大正デモクラシーの理想から生まれた童謡詩の盛衰をたどりながら、珠玉の名詩60編を文学の視点から読解する新しいみすゞ論。NHK「100分de名著 金子みすゞ詩集」で指南役を務めた著者が、番組テキストに大幅に加筆。図版写真97点、実弟の日記を収載の決定版。心に響く暖かな言葉の王国へいざなう。 ◆金子みすゞ(かねこ・みすず) 詩人。本名テル。1903(明治36)年、山口県生まれ。下関の書店員だった20歳で詩作を始め、雑誌「童話」「赤い鳥」に投稿。詩人の西條八十に絶賛されるも、生前に詩集はなく、1930(昭和5)年に自死。代表作「私と小鳥と鈴と」「大漁」「蜂と神さま」「こだまでしょうか」。 ◆松本侑子(まつもと・ゆうこ) 作家・翻訳家。『巨食症の明けない夜明け』すばる文学賞。『恋の蛍 山崎富栄と太宰治』新田次郎文学賞。訳書に日本初の全文訳・訳註付『赤毛のアン』シリーズ(文春文庫)。著書に、金子みすゞの弟で脚本家の上山雅輔(かみやまがすけ)の日記から判明した新事実に基づいた伝記小説『みすゞと雅輔』。
  • ずばり池波正太郎
    4.0
    日本最強の池波ファンによる評伝と文芸評論の融合! 現役河合塾英語講師が、30余年に亘り心の支えとしてきた池波エッセイ、池波小説のすべてを語る。生誕100年を寿ぐ名作誕生!
  • 真似のできない女たち ──21人の最低で最高の人生
    4.0
    シンガー、ダンサー、女優、作家、修道女、デザイナー、ピアニスト……「完璧な成功者」とは大きく異なる、鮮烈すぎた彼女らの一生の真似はできない。けれど不思議と、誰もが自分と「他人」ではないような気もする――。魂の命ずるまま、己の人生を思う存分、燃えるように生き抜いた女性たちの姿を紹介。各章の大幅な増補と書き下ろしを加えた完全版!
  • キスカ撤退の指揮官 太平洋戦史に残る作戦を率いた提督木村昌福の生涯
    -
    ※本作品は、2022年4月15日~2022年5月6日まで他出版社名義で配信していた『キスカ撤退の指揮官 太平洋戦史に残る作戦を率いた提督木村昌福の生涯』の再配信となります。重複購入にご注意ください。 撤退という困難な作戦の将として、日本軍将兵五二〇〇人の救出に成功した木村昌福提督―責任を取ると公言した上で、すべてを任せ、部下が迷った時だけ決断を下す。敵兵の命を奪わず損害を与え、限りなく部下の命を尊重する―上下や立場にはとらわれず、あくまでも人道を貫いた類まれなる指揮官の航跡を描く。
  • 少女漫画家 「家」の履歴書
    4.0
    あの傑作は、こんな「家」から生まれた! 少女漫画家12人が明かす、家族・仲間との忘れえぬ日々 水野英子 赤塚不二夫、石ノ森章太郎と過ごしたトキワ荘と、『ファイヤー!』が私の青春 青池保子  「結婚せず仕事を」。『エロイカより愛をこめて』で覚悟を決めて購入したマンション 一条ゆかり  まるで『砂の城』のヒロイン。自ら設計した吹き抜けと煉瓦の台所のある家 美内すずえ  『ガラスの仮面』のような「劇団」体験をした、女ばかりのカンヅメ旅館 庄司陽子  デッサンの基礎を養ってくれた母のために作った『生徒諸君!』御殿 山岸凉子  鬼門に玄関が……“奇妙なこと”が続く国分寺の家で描いた『日出処の天子』 木原敏江  『摩利と新吾』から命名。蓼科の「縞りんご荘」の自然が生んだ数々の名作 有吉京子  『SWAN―白鳥―』を四十年以上描き続ける体力を培った築二百年の古民家と金峰山 くらもちふさこ 描けば描くほど元気に。母の故郷を描いた『天然コケッコー』で克服した病 魔夜峰央  『翔んで埼玉』の所沢、パタリロ的諧謔とバンコラン的美意識を宿した家 池野恋  幼い頃から多世代同居。「見守られている安心感」が生んだ『ときめきトゥナイト』 いくえみ綾  『潔く柔く』執筆中の父の死。気分転換で作ったイングリッシュガーデン
  • 伊賀の人・松尾芭蕉
    -
    「忘れなかった『武士の品格』」、「美食家」、「月オタク」、「大ヤマ師」、「お伊勢参りは生涯で六度」 "忍者の里"から江戸へ――俳聖「芭蕉」誕生の秘密とは。そしていかに煩悩と戦い理想に生きたか。その人間味に迫る。 生涯の大半を旅に費やした芭蕉。しかし、生まれ育った伊賀に頻繁に帰るなど、心の拠り所は常に故郷にあった。 芭蕉はいかにして「俳聖」となり、俳句という文学で何を成し遂げようとしたのか――。人間芭蕉の旅の軌跡と素顔を紐解く。 序章  俳諧師「芭蕉」誕生前夜 第一章 江戸で決意した行脚詩人の道 第二章 野垂れ死に覚悟の旅 第三章 神様か、大山師か 第四章 俳聖の神髄とライバル井原西鶴 第五章 無頼の門人たち 終章  芭蕉の最期
  • ネルソン・マンデラ 分断を超える現実主義者
    3.3
    二七年間の牢獄生活の後,アパルトヘイト撤廃に尽力,一九九四年に南アフリカ共和国黒人初の大統領となったマンデラ.不屈の生涯ゆえ「聖人」視されることも多いが,実際は冷静なプラグマティストだった.偏狭な国家主義と分断が再び広がる時代に,想像を超える「和解」を成し遂げた類まれな政治家の人生を改めて振り返る.

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  • 頭山満 ──アジア主義者の実像
    3.7
    明治から昭和まで活動し、「無位無官」の浪人ながら多方面に政治的影響力を持った頭山満(とうやま・みつる)。日本のアジア侵略を肯定していたという理由で、その評価は高くないまま現在に至る。だが国権主義を無前提的に悪として、頭山の行動や言説を解釈することは客観的とは言えないだろう。頭山の生涯をたどりなおし、アジアとの連帯感と侵略志向とがいかなる形で彼の中で併存していたかをアジア主義との連関で読み解きつつ、近代日本のアジア観を問いなおすことを試みる。
  • 山口多聞 空母「飛龍」に殉じた果断の提督
    4.7
    太平洋戦争の転機となったミッドウェー海戦で三空母被弾炎上後、ただ一隻残った空母「飛龍」を率い敢然と米艦隊に反撃した闘将。名将として海軍の輿望を集めながら従容として乗艦とともに沈んだ提督の知られざる素顔を資料、証言、家族に遺した手紙等から生き生きと描く。
  • マリー・アントワネットの娘
    4.0
    マリー・アントワネットの娘、マリー・テレーズは母の処刑後も生き抜き天寿を全うしたが、その人生は波乱に満ちたものだった。母の影響を色濃く受けた生涯の足跡をヨーロッパ各地にたどり、華麗にして過酷な運命を生きた一人の女性を浮き彫りにする歴史エッセイ。同時収録「マルゴ王妃」。
  • マリー・アントワネットの生涯
    4.0
    マリー・アントワネットの生涯を少女時代のハプスブルク家の様子から詳しく描いた労作。一般に理解されているアントワネット像をさらに掘り下げて、「愚かだった」という評価は一概には正しくないという持論を展開している。読み応えのあるマリー・アントワネット伝。
  • 婆娑羅大名 佐々木道誉
    3.5
    「婆娑羅」という言葉をご存じでしょうか。室町時代初期に上級武士の間で猖獗を極めた乱暴な行動様式のことで、 戦国末期に流行った「傾奇」の先輩と考えるとわかりやすいでしょう。この婆娑羅の代表が、本書の主人公、佐々木(京極)道誉です。 『太平記』の中で、楠木正成と並んでもっとも魅力的に描かれるこの男の生涯を通じて、日本人の美意識、出処進退の源流に 迫ろうというのが本書の目的です。  なぜ美意識か。現代で「道」とつく芸術、たとえば茶道や香道、花道といったものの源流は、すべてこの男にあるからです。 花道では池坊専慶が花道書を記す200年以上も前に、道誉はそれを書き残しています。  また、婆娑羅は「乱暴狼藉」と同意語のように思われていますが、さにあらず。意のままに振舞っても、 そこに確固たる美意識があれば、それは狼藉ではなく、「道」に通じる。ここに筆者の「男の生き方の理想」すなわち「自由」の境地を 道誉で示そうという目論見があります。後半では、婆娑羅の後継者ではあるが、どんどん矮小化されていった傾奇者、 さらに三島由紀夫の自決の美意識も取り上げ、「見事に死ぬこと」しか男ぶりを示すことができなくなった時代の悲哀にも迫ります。  ゲーム「戦国BASARA」などの影響で、BASARAもしくはバサラという言葉は今の若い人たちにも親しみがあるようですが、 本物の婆娑羅を楽しんでみてください。
  • 西鶴
    -
    なぜ『好色一代男』は生まれたのか? 多くの謎に包まれた俳諧師「井原西鶴」の実像を解き明かす!
  • ベートーヴェン 音楽の革命はいかに成し遂げられたか
    4.2
    不世出の巨匠の人生と作品の凄みとは 生誕250周年――他の音楽家の創作意欲を失わせるほど、すべてのジャンルにおいて史上最高の傑作を作り上げた、その偉業を振り返る
  • 上杉鷹山に学ぶ 財政破綻を救う感動改革!!
    -
    平成日本の末期的症状を救う具体的なヒントが満載! 米沢藩の藩政改革に成功した上杉鷹山の足跡と彼の実行力を詳細に検証する事で、惰眠をむさぼる現代日本のリーダー達に警鐘を鳴らす。
  • 子規
    -
    子規という人物を医科学的に読むと、こうなる。子規と言う人物を診察した結果、こういう読み方が出来る。そういう一冊です。面白いから読んでみてください。
  • 山県有朋 明治日本の象徴
    4.0
    幕末の尊攘派志士、日本陸軍の建設者・大御所として、また総理大臣・元老として政界に君臨した山県の姿こそ、戦前における天皇制的な「政治的人間」の一典型である。「閥族・官僚・軍国主義の権化」として憎まれ、怖れられたこの軍人政治家の生涯の照し出す日本近代史の過程と構造は、現代政治の課題に今なお深くつながるものである。

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  • Mr.トルネード 藤田哲也 航空事故を激減させた男
    4.0
    彼がいなければ、世界の空は安全に飛べなかった! 科学ジャーナリスト賞受賞のNHK番組『ブレイブ 勇敢なる者「Mr.トルネード 気象学で世界を救った男」』を書籍化。 1975年6月。NYでイースンタ航空機が墜落した。誰も解明できなかった事故の原因を突き止めたのが、日本人科学者・藤田哲也だった。事故原因をダウンバーストという気象現象だと突き止めたのだ。 「気象学の世界にノーベル賞があったら間違いなく受賞していた」と言われた天才科学者は、人類史に偉大な功績を残した。 日本ではほとんど知られていない、「テツヤ・テオドール・フジタ」の数奇な運命をたどる。 解説・元村有希子(毎日新聞記者) ※この電子書籍は2017年6月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 大観画談
    -
    日本画壇の大元老として、画業・識見ともにぬきんでた巨人の生涯を、ほぼ1世紀にわたり貫き通した大観。その生い立ち、修業、画論、酒談義などなど、興趣尽きない貴重な聞書をまとめた名著。「大観」の名声は欧米にもいよいよ高い。
  • 梟商 小佐野賢治の昭和戦国史
    -
    政商・小佐野賢治は、田中角栄のような政治家とつきあうと同時に、児玉誉士夫をはじめとする闇の人物たちとのつきあいも深かった。政界、財界、闇の世界のすべてにつながっていた一人の男の生き様こそ、昭和を語るにふさわしい。いまだ書かれざる裏面と、その驚愕すべき「悪」のスケールを活写する。政商の実像に肉迫! 昭和とともに生きた一代の怪物の生涯を描く。
  • 新装版 齋藤孝のイッキによめる! 世界の偉人伝
    -
    1~2巻880円 (税込)
    アインシュタイン、エジソン、ガリレオ、ライト兄弟などの偉人伝の定番はもちろん、プラトンとソクラテス、ガンジー、孔子、シュリーマン、ピカール親子など、本企画ならではのラインアップがそろっています。 すべての偉人伝に齋藤孝の解説コラムがつき、さらには、同時代の偉人や、業績を解説するコラムも多数収録! 一冊で何度も楽しめる、盛りだくさんな一冊です。
  • 朱鎔基総理の時代  改革開放の救世主
    -
    中国には名前を言わずとも「総理」と呼ばれる二人がいる。周恩来総理と朱鎔基総理のことで人々は尊敬の気持ちを込めて二人のことを「我々の総理」と呼んでいる。周恩来総理は新中国の建国に最前線で身をつくし清廉潔白に愛国精神を実践した伝統的人物である。 一方朱鎔基総理はトウ小平とともに社会主義計画経済から社会主義市場経済に転換し、今日の超高度経済成長の礎を築いた。ここへ至る数々の改革開放を成遂げた朱鎔基の事績を辿り、中国のみならず世界の平和と繁栄に貢献されるリーダーシップの在り方について考察する。

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  • 日本史・あの人の意外な「第二の人生」
    -
    どんな偉業を成し遂げた英雄でも、「その後」も人生は続いていく。なかには、教科書ではほとんど語られない“第二の人生”を歩んだ人も……。たとえば、東北を破竹の勢いで制覇した伊達政宗――。天下への夢破れて泰平の世に隠居してからは、若き日の兵糧研究で目覚めた料理やグルメに血道を上げたという。本書は、そんな日本史の有名人の意外すぎる後半生を紹介。「無双の剣豪・宮本武蔵は遅咲きの政治家を志した」「宗教世界に没入した日本海海戦の立役者・秋山真之」「天才絵師・伊藤若冲の老後を襲った大火」など、人生最大の転機は晩年に訪れる!? 【項目例】◎困窮する旧幕臣の「ハローワーク」に尽力(勝海舟) ◎なぜか「いけばなの始祖」になった遣隋使(小野妹子) ◎関ヶ原合戦の贖罪で「倹約一筋」の日々(直江兼続) ◎道鏡の追放後は、土木事業で大出世! (和気清麻呂) ◎「最後の航海」で小笠原諸島へ向かう(ジョン万次郎)
  • にっぽんの敗けっぷり――マッカーサーと安藤明
    -
    日本が世界大戦の敗戦を受け入れた昭和20(1945)年8月15日、日本を占領統治する連合国軍総司令部(GHQ)の総司令官マッカーサー元帥が無事に厚木に降り立ったのが8月30日。この歴史的表舞台の背後には、敗戦を受け入れない不穏な動きが渦巻いていた。その一触即発の混乱を抑えた、一人の男の驚くべき働きがあった。この男はさらに日本の運命を左右する、昭和天皇とマッカーサー元帥との会見の実現にも奔走した。さらには日本の経済復興のためにGHQとの間で暗躍し、そのために投獄の憂き目を見たが、その真相は伏されたままだった。本書は、敗戦後の日本を今日の繁栄に至る道筋を付けた、その男の偉大なる功績を明らかにする。その隠れた英雄の名は「安藤明」。歴史の裏舞台で、天皇を護持する国体を護り、GHQの要人やマッカーサー元帥と渡り合った、歴史の表舞台に登場しない豪傑。安藤明は、にっぽんの敗けっぷりの見事さを語るにかかせない、偉大なる日本人の一人だった。
  • 伊達政宗、最期の日々
    4.0
    太平の世にあって歴戦の老将は過去をかえりみ、わが亡き後の家の安泰に思いをめぐらす。側近く仕えた小姓の筆が伝える、死に臨んだ「独眼竜」の深き慮りと愛する者たちへの別れの作法。政宗に近しく仕えた小姓・木村宇右衛門可親が主君の言行を記録した『木村宇右衛門覚書』を読み解き、武人の最後の日々を描き出す。
  • 黒田長政 関ヶ原で家康に勝利をもたらした勇将
    3.4
    戦国屈指の名軍師・黒田官兵衛の嫡男に生まれた黒田長政――。幼少時は信長のもとで人質となり、危く処刑されるところを父のライバルである竹中半兵衛の機転で命を救われた。その後、長政は秀吉の「毛利征討」で初陣を迎える。外交・軍略で辣腕を振るうが、決して最前線には立たない巨大な父の存在に反発を覚えて、長政は戦場での「鑓働き」に頑固にこだわった。だが、天下人の秀吉も畏怖した官兵衛の「智謀の才」は、確実に長政にも受け継がれていたのである――。秀吉の死後、石田三成と激しく対立した長政は、豊臣体制で冷遇されていたこともあり、次の天下人を家康と見込んで関ヶ原では東軍に味方する。長政は、福島正則など豊臣恩顧の大名を東軍に繋ぎ止め、また小早川秀秋をはじめとする西軍の切り崩し工作にも縦横無尽の活躍を見せ、東軍勝利の立役者となる。家康から「一番の功労者」と讃えられ、筑前52万石の大大名となった勇将の生涯を描く!
  • 片倉小十郎景綱 伊達政宗を奥州の覇者にした補佐役
    3.6
    伊達政宗が「梵天丸」と称した幼少時代から“傅役”として養育係に抜擢され、己の生涯のすべてを若き主君の成長に捧げた片倉小十郎景綱――。幼い政宗が疱瘡によって病み、飛び出た自分の右眼を抉り出すよう命じたとき、それに応じたのも景綱であった。これ以来、政宗の失った右眼となることを誓った景綱は、主君を支える軍師として、また一人の武将として政宗の奥州制覇に向けた戦場に立つ。人取橋の合戦や窪田の戦い、摺上原の戦い、小田原参陣、朝鮮出兵、関ヶ原合戦といった伊達家の歴代の決戦場において、景綱は常に政宗の側にあって知勇を駆使し、「独眼竜のいるところ、必ず片倉小十郎の姿あり」と周囲に恐れられた。政宗が奥州の覇者となった後は更に固い絆で結ばれ、天下人である秀吉や家康の引き抜きも頑として拒んだ。その姿は“忠臣の鑑”として謳われた。政宗を奥州一の大名に飛躍させた戦国随一の補佐役を描く長編力作!
  • 西郷隆盛 維新の功臣 明治の逆賊
    -
    明治維新を実現した最大の「功臣」でありながら、なぜ西郷隆盛は明治政府に叛き、無謀な西南戦争を起こして「逆賊」の汚名を負ったのか……?  西郷の生涯は、彼を育んだ薩摩国と藩主島津家を抜きにしては語れない。本書はまず島津家の歴史を紐解き、激動の時代をともに生きた大久保利通・島津久光・勝海舟・坂本龍馬らの証言を織り交ぜながら、西郷の考え方や行動の「成功と失敗」要因を分析して、西南戦争に至るまでの「全軌跡」を詳述する。  そのプロセスを経ることで、維新と明治期の西郷の落差、知られざるリアルな人物像を浮き彫りにし、併せて複雑な幕末維新史を分かりやすく解説する書き下ろし歴史評伝。 〈目次〉 序章 西郷隆盛の生涯 第一章 薩摩藩の歴史 第二章 薩摩藩士西郷隆盛 第三章 激動する幕末京都 第四章 王政復古の実現 第五章 戊辰戦争の勃発 第六章 明治政府と西郷隆盛 第七章 最後の内乱・西南戦争
  • マリリン・モンローの言葉
    4.4
    やわらかそうな胸に、ぽってりとした唇、セクシーな歩き方、「世紀のセックス・シンボル」マリリン・モンロー。 しかし彼女は世界的大スターでありながら教養、生い立ち、そして本格女優でないことへの劣等感に満ちた人だった。 なぜ彼女は男たちを魅了したのか。 女であることをすべて使い、自分を厳しく見つめ、足りない部分はひたすら努力した。マイノリティへの愛に溢れ、変化を恐れず、劣等感を魅力に変えていったマリリンの、美、仕事、結婚、男、そして人生についての「言葉」が伝えるものとは。
  • 朝鮮王朝と現代韓国の悪女列伝 魔性の女の栄華と転落!
    -
    韓国の政治を大混乱させている朴槿恵(パク・クネ)大統領と親友女性の世紀のスキャンダル。現代韓国では過去にも世間を騒然とさせた美貌の悪女が登場している。さらに朝鮮王朝時代にさかのぼれば、国王を毒殺するなど王家と国政を翻弄する超大物の悪女がたびたび出現していた。現代韓国から朝鮮王朝までの悪女列伝を史実どおりに、さらに韓流ドラマのエピソードもまじえて痛快に紹介。韓国歴史エンタメ読本!
  • デヴィッド・ボウイ ──変幻するカルト・スター
    4.2
    二〇一六年一月、アルバム『★(ブラックスター)』発表のわずか二日後に逝去したデヴィッド・ボウイ。彼は、一九四七年に生まれ、ロックン・ロールの勃興からデジタル音楽配信の時代までを生き抜き、最後まで創造をやめなかった。きらびやかなグラム・ロックの英雄ジギー・スターダストの衝撃、『レッツ・ダンス』での世界制覇、そして最後に残された『★』……今もなお輝きを放つ数々の作品をもって愛され続けるボウイの創造の旅をたどる。
  • 大川周明 ある復古革新主義者の思想
    4.5
    「始末に困る」至誠の人の思想形成と生涯。 荘内中学から五高時代、社会主義による変革を目指した青年はやがて日本精神に目覚めアジア主義の理論家となる。指導的宣伝家として戦犯となった大川周明の評伝。
  • アラビア太郎
    4.3
    その男、山下太郎は、満州で莫大な財産を築くも、敗戦ですべてを喪った。しかし、戦後復興の核心となる石油を欧米制に依存している現実を危惧し、69歳でアラビア石油を創業。世間から"山師"と揶揄されながら、中東で「日の丸油田」を見事打ち立てた――。日本近代興亡の中で成功と没落、再興を成し遂げた、忘れられた破格の豪傑・山下太郎を、『天皇の料理番』著者が描ききる!
  • 世界でもっとも貧しい大統領 ホセ・ムヒカの言葉
    4.5
    2月末に退任したホセ・ムヒカ前ウルグアイ大統領が、2012年のリオ会議での感動的なスピーチを中心に「世界一貧しい大統領」として日本でもブームとなっています。本書は、冒頭にそのスピーチ全文を掲載。そして彼の他の演説やインタビューの中から名言をピックアップして、ホセ・ムヒカ氏の人となりと思想、生き方をわかりやすく解説します。
  • ザ・中島らも
    -
    没後十年、らもが甦る。中島らもの盟友が狂おしく激しい交友の軌跡を、破滅へ急ぐ著者たちの姿とともに苛烈な美しさで描き出す名作。
  • 山本周五郎で生きる悦びを知る
    5.0
    「――これまでかつて政治が貧困や無知に対してなにかしたことがあるか」……誰か他の小説家がこれと同じような台詞を書いているのを読んだら、辟易してすぐ本を閉じることだろう。ところが周五郎の小説では、この「赤ひげ」の分かりやすい正義が心に迫ってくる。何故だろうか……。人間の人間らしさを生涯にわたって探究し続け、自らの生活そのものを小説にささげた周五郎の小説の言葉は、どこかからの借り物ではなく、彼自身が自ら獲得してきた言葉である。彼自身の言葉を用いれば、周五郎は「貧困や病苦や失意や、絶望のなか」の「生きる苦しみや悲しみ」そして「ささやかであるが深いよろこび」を描こうとしたと言えよう。あらゆる文学賞を辞退し、ただひたすら自らが「書かずにいられないもの」を描き続けた作家の真髄を味わう。

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  • 原節子物語 若き日々
    -
    2015年9月に亡くなった伝説の女優・原節子の最初の2年。デビューからたった2年で、彼女は『新しき土』という日独合作映画のヒロインに選ばれる。大戦前の激動する世界と映画史の中で、少女が女優に目覚めていく日々を丹念に描く。
  • 渋沢栄一 100の金言
    3.8
    成功や失敗は人生の泡に過ぎない!! いかに生き、何のために働くのか? 混迷の時代こそ渋沢栄一に学ぼう。2013年2月に刊行された『渋沢栄一 明日を生きる100の言葉』の文庫化です。
  • わが人生を文字に賭けて―中日新聞初の社会部女性記者奮闘記
    -
    昭和47年秋、中日新聞社会部初の女性記者が誕生!仕事に青春のすべてを賭けた、とある女性記者の一代記。  音楽好きで読書が趣味の一人の少女が、ジャーナリストを志していた。そして昭和47年秋、中日新聞社会部初の女性記者となった著者は、仕事に青春のすべてを賭ける。 ジャーナリスト人生を彩った、多くの著名歌手、演奏家、ダンサーとの交流。 女性の社会進出のパイオニアとして颯爽と時代を駆け抜けた54年を赤裸々に書き進める、中日新聞の名物記者「阿部ちゃん」の物語。
  • NHKサラメシ あの人が愛した昼めしの店
    3.5
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 NHK総合テレビ「サラメシ」の名物コーナー「著名人のサラメシ」を書籍化! 時代を駆け抜けた各界のスターや文化人34人が通いつめた「店」、ほれこんだ「味」。 昼食という短い休息にふと見せた素顔から彼らの食や仕事へのこだわり、人生への思いが浮かび上がってくる珠玉のエピソードつき。 有楽町の天丼、銀座のカレー、千駄ヶ谷のうな重、麻布十番のしょうが焼き、青山のピザ、千駄木の親子丼、西荻窪のそば、鎌倉のいなりずし……。 彼らが楽しんだ「ささやかな至福」を味わう保存版。人生に一度は行きたいランチの銘店集です。 撮影:アベユキヘ、清瀬智行、櫻井めぐみ、清水亮一 主婦と生活社刊 【目次】 #01|十二世・市川團十郎が愛したビーフシチュー #02|相米慎二が愛した盛りそば #03|城山三郎が愛したフレンチ #04|十八世・中村勘三郎が愛したチキンマサラ #05|山本直純が愛したカツメシ #06|勝新太郎が愛したハンバーグ #07|円谷英二が愛したとんかつ #08|笠智衆が愛したいなりずし #09|原田芳雄が愛した天丼 #10|佐藤慶が愛した醤油ラーメン #11|岡本太郎が愛した桜なべ #12|飯野賢治が愛した麻婆豆腐と汁なし担担麺 #13|淀川長治が愛したうなぎ #14|小津安二郎が愛した天丼 #15|金子哲雄が愛したすじ焼き #16|小林カツ代が愛したロールキャベツ #17|本田美奈子が愛したしょうが焼き #18|三代目・江戸家猫八が愛したじゅーじゅー焼き #19|安西水丸が愛したマトンカレー #20|島倉千代子が愛したパスタとピザ #21|青島幸男が愛したかき揚げ定食 #22|岸田今日子が愛したナスカレーと炒飯 #23|米長邦雄が愛したうな重 #24|丹波哲郎が愛したラザニア #25|森繁久彌が愛した舌平目の洋酒蒸し #26|五代目・古今亭志ん生が愛した親子丼 #27|松本清張が愛したポークカレー #28|初代・林家三平が愛した盛りそば #29|市川森一が愛した牡蠣フライ #30|尾崎紀世彦が愛したネギソバ #31|夏八木勲が愛したチキンカレー #32|三國連太郎が愛したステーキ丼 #33|宮尾すすむが愛した天丼 #34|本田宗一郎が愛したうな重
  • 可憐なるプリンセス 佳子さま
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 可憐な容姿と気品、親しみやすさでアイドル的人気を集めている秋篠宮家の次女・佳子さま。昨年末に成人になられ、今春、ICUにご入学。さらに6月はご両親の秋篠宮さまと紀子さまが銀婚式を迎えられるなど、お慶びが続く“美しすぎるプリンセス”の魅力を伝える1冊です。最新のお出かけ、20歳前後のご公務、幼少期からティーン時代のスナップなど、どれも愛らしい佳子さまの写真を未公開カットも含め150点以上、一挙に掲載。フォーマルから私服姿まで、おしゃれな佳子さまのファッション徹底チェックなど、読みごたえもたっぷり。オールカラー96ページ、待望のビジュアルブックです。

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