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「作家の発言は多かれ少なかれみんな嘘だと思っています」。そう語る本人が25年間ついてきた<嘘>――「日本の小説はほとんど読まなかった」。作品にちりばめられた周到な仕掛けに気づいたとき、村上春樹の壮大な自己演出が見えてきた。しかしそれは読者を煙に巻くためだけではない。暗闘の末に彼が「完璧な文章と完璧な絶望」を叩き込まれ、ひそかに挑んできた相手はだれか? 夏目漱石、志賀直哉、太宰治、三島由紀夫……。「騙る」ことを宿命づけられた小説家たちの「闘いの文学史」が、新発見とともに明らかになる![小説家という人種]「志賀直哉氏に太宰治氏がかなわなかったのは、太宰氏が志賀文学を理解していたにもかかわらず、志賀氏が、太宰文学を理解しなかったという一事にかかっており、理解したほうが負けなのである」(三島由紀夫)……そんな三島こそ太宰の最大の理解者だったのでは? そして、その三島由紀夫の最大の理解者は?
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Posted by ブクログ
日本文学史に続く闘いの歴史の中で、現在もその闘いを続けている村上春樹という視点の本。
漱石、鷗外、志賀、太宰、三島と闘いの歴史が語られたのち、村上春樹の三島由紀夫に対する闘いを描いている。ちょっと無理があるのでは?は思える部分が多々あったが、村上春樹の小説読むにあたってまた新しい視点で読めそうでなかなか楽しい本だった。
「羊をめぐる冒険」と「夏子の冒険」は有名だが、「ノルウェイの森」と「春の雪」はなかなか意外な組み合わせだったけど、少し納得出来る部分もあった。
「ダンスダンスダンス」と「奔馬」はちょっと無理がある気がしたけど、全体的に村上春樹の小説の奥深さを実感できたので、改めて「風の歌を聴け」から順番読み返してみたくなりました。
日本の近代文学の有名どころを読んでから読むのがオススメです。特に三島由紀夫の作品は沢山読んでおいた方が面白く読めると思います。
Posted by ブクログ
志賀、太宰、三島の系譜は昔々の講義を思い出さされ、かなり楽しく読めた。
連綿と続く日本文学の延長に村上春樹をのせて進める話は、面白いものの少々無理も感じた。
ただ小説を読みかたという点では、勉強になった。
とはいえ、こんな読み方ちょっとできないけれど。
80年代村上春樹の小説はよく読んだが、その後たまに読んでもいまひとつピンとこない。 一番怖かったのはノルウェイの森。 あれほど皆が良いというので読んだものの、さっぱり、、、 これはおかしいとすぐに再読してもやっぱり、、、 感受性がなくなったのかなぁ。
これを機会に村上春樹を再読しようか。
Posted by ブクログ
20年近くになるハルキストとしては、無視できないタイトルに、
思わず衝動買い。
現在のわが国において圧倒的な人気と実力を誇る村上春樹。
現代作家でありながら、既にその作品は時代を超え、
『名作』の域に達している。
文壇に入ることを嫌い、外国文化の影響を大いに受けていると
自他共に認めている一方で、国内の文学の影響を殆ど語らず、
むしろ否定しさえしていると思われる彼だが、
実は、彼の念頭に最もあったのは、三島由紀夫だったという話。
著者は、これを世紀の大発見を語るかのように、
「なぜかこのことは、これまでほとんど語られてきませんでした」と
書いているのだが、私に言わせれば、この著者は本当にちゃんと
研究したのかと言いたかった。
というのも、この話は、12年前に出版された
『ねじまき鳥の探し方―村上春樹の種あかし』という
本の中で、大いに語られていることだからだ。
確かに、『羊をめぐる冒険』は、
1970/11/15・・・三島由紀夫が自決した日に始まっていたり、
彼と符合する部分が色々あるのは事実だ。
でも、だから、何だというのだろうというのが正直な感想。
作家は、作品の中で、本当に言いたいことを巧妙に隠したがる性
のようなモノを持っており、中でも村上春樹は、そのような技術にかけて、
一級の技術を駆使しているというのが著者の言い分であり、
それをこの本の中で、一生懸命解読して見せるのだが、
どうもこじつけとしか思えない部分が多く、
私にはあまりピンと来なかった。
ただ、著者が強調しているように、村上春樹が
只者の作家でないことは間違いない。
彼の小説は、確かに、複雑な計算に基づいて
書かれていることも確かだろう。
だからこそ、彼の作品は、何度読んでも新しい感動があり、
いつ読んでも、決して陳腐化することがない。
私自身、『海辺のカフカ』は2度読んだだけだが、
『ノルウェイの森』や、『風の歌を聴け』などは、
何度読み返したかわからない。
ここに書く本には珍しく、必ずしも必読を勧める気にはなれないが、
村上春樹の世界を別の目で見てみたいという人は、
チェックしてみる価値はあるのかもしれない。
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