歴史・時代の検索結果

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  • 義時 運命の輪
    3.2
    北条義時。鎌倉幕府第二代執権の座に就くまでの彼は、あまりにも無力だった。姉・政子と義兄・頼朝の非情かつ強烈な個性に翻弄され、父・時政にはないがしろにされ続ける。己が権力を持つことなど、考えることさえできなかった。運命の輪が回り始めるまでは──。頼家の乳母一族として権勢を振るう比企氏を滅ぼし、頼家を幽閉、暗殺した事件から、義時はその本領を発揮し始める。繰り広げられる血で血を洗う抗争。権力者の死、仲間の叛乱、数々の権謀術数、そして、叶わぬ恋。2022年NHK大河ドラマの主人公・北条義時の半生を静謐な熱を込めた筆致で描く歴史小説。
  • 月神
    3.2
    明治十三年、福岡藩士出身の月形潔は、集治監建設のため横浜港から汽船で北海道へと向かった。その旅のさなか、亡き従兄弟の月形洗蔵を想った。尊王攘夷派の中心となり、福岡藩を尊攘派として立ち上がらせようとしていた洗蔵。だが、藩主・黒田長溥は、尊攘派の台頭を苦々しく思っており、洗蔵は維新の直前に刑死した。時は過ぎ、自分は今、新政府の命令によって動いている。尊敬していた洗蔵が、今の自分を見たらどう思うのか? 激動の明治維新の中で国を思い、信念をかけて戦った武士たちを描く、傑作歴史小説。
  • 悪霊じいちゃん風雲録
    3.2
    江戸の破天荒なおじいちゃん幽霊――商家の幽霊・左五平は、自分の血みどろ姿を孫の伊勢次に見せて、怖がらせるのが大好き。武士の幽霊・十右衛門は、孫・文七郎を鍛えんと打ちのめすのが大好き。両幽霊、巷を騒がす幽霊騒ぎの真相を孫に調べるように仕向け……二人の悪霊じいちゃん、おおいに孫を悩ます!
  • 襲来 上
    3.2
    安房国の港町・片海で漁師をしていた見助は、京の寺々に遊学していたという僧侶と出会う。僧はやがて日蓮と名を改め、鎌倉の松葉谷に草庵を構えて辻説法を始める。見助も鎌倉まで従い、草庵で日蓮の身の回りの世話をするようになる。その後日蓮は、他宗派への攻撃を強め「立正安国論」を唱える。幕府がこのまま邪宗を放置し法華経を用いなければ、国内の災難が続き他国からの侵略を受けると主張した。そして見助は日蓮の予言に伴い、九州の対馬に一人で赴くことになる。日蓮の目となり耳となるために。鎌倉から京の都までは陸路、京から博多さらに壱岐・対馬までは海路だ。遥か遠国の地への、見助の苦難の旅が始まった。
  • 六歌仙暗殺考
    3.2
    不可解な心中事件から始まった連続殺人の謎に挑む、名探偵・南条圭の推理。殺害現場には僧正遍昭、在原業平といった六歌仙の歌仙絵が、つねに残されていた。犯人を追う鍵は六歌仙の秘密にあるのだろうか。最も現代的な舞台設定と懐しい探偵小説の世界。古典と現代を結びつける、井沢元彦の歴史ミステリー。
  • 立身いたしたく候
    3.2
    「おまえはなにを求めて武家の養子に入ったのだ」幕末前夜の江戸。瀬戸物屋の五男坊に生まれた駿平は、百五十俵の貧乏御家人「野依家」に婿養子入りした。男五人兄弟では、この先分家を立てられる保証もなく、うまくいっても商家の婿。いっそ武士になるのも面白かろうと軽い気持ちで引き受けたものの……当主になって待っていたのは、過酷な「就職活動」だった。新米武士の駿平が武家の世界を駆けずり回って「立身出世」を試みる!
  • 平蔵の首
    3.2
    まったく新しい「鬼平」。ハードボイルド時代小説! 「平蔵の顔を見た者は、だれもいねぇのよ」。 盗賊・黒蝦蟇の麓蔵は復讐を遂げるため、いまは平蔵の手先となった女に案内を頼む(「平蔵の顔」)。 両国橋の界隈で、掏摸を働いていた姉弟に目をつけたところ、思わぬ大事件に巻き込まれる(「繭玉おりん」)。 火付盗賊改・長谷川平蔵のまったく新しい魅力を引き出した六編。 特別対談・佐々木譲 挿絵・中一弥 【目次】 「平蔵の顔」 「平蔵の首」 「お役者菊松」 「繭玉おりん」 「風雷小僧」 「野火止」
  • 喧嘩猿
    3.2
    生きて、死ぬだけ。幕末アウトロー揃い踏み! 時は幕末。十六歳の捨吉は名刀・池田鬼神丸と自分の左眼を奪った「黒駒の勝蔵」を追って故郷を飛び出す。千に一つの島破りを成功させた伝説のやくざ「武居の吃安」と出会った彼は、やがて凄絶なる戦いの渦に巻き込まれてゆく。「森の石松」が次郎長の子分となる前の若き姿を描くアウトロー講談小説登場!※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。

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  • 怪談と名刀
    3.2
    名物警視として活躍後、実業界に転じて通信事業の世界で風雲児となった著者が、その晩年、刀剣研究を志し著した幻の名著。名刀妖刀にまつわる怪談奇聞の数々を、物語的興趣を湛えて活写している。昭和10年初刊以来、史上初の再編復刊なる!
  • 李世民
    3.2
    皇帝は帝都・長安を捨て、中国全土に反乱があいつぎ、隋の権威は地に墜ちていた。群雄割拠の時代を迎え、北方を守る太原留守(りゅうしゅ)・李淵(りえん)の次男・李世民(りせいみん)は李淵に決起をうながし、大陸の覇権を賭けて長安をめざした。唐朝第2代皇帝となる李世民の後戻りのできない戦いを描くロマンとスペクタクルの中国歴史長編。
  • 異帝国太平洋戦争 旭日作戦、成就!
    3.2
    ミッドウェイ基地航空隊の夜間爆撃でアメリカ太平洋艦隊はハワイで孤立、南雲機動部隊にサンフランシスコを空襲され、特殊水上爆撃機に原爆開発施設を破壊されたアメリカは、東西分裂の危機に陥る。孤立無援のトルーマンが下した苦渋の決断とは!?
  • 黎明の笛
    完結
    3.2
    陸上自衛隊特殊作戦群が 竹島“奪還”!? そのとき航空自衛隊司令部は―?そして日本と韓国の運命は……。大好評だった『黎明の笛 KDP版』(アマゾンKindle)の単行本化にともない、大幅に改稿・パワーアップして贈る同時発売の新・電子版!航空総隊司令部を舞台に、元空自幹部の著者が放つ、緊迫感あふれる異色エンターテインメント堂々の発進!
  • 色闇
    3.2
    貴くも怪しい色香を持つ美貌の男娼・月弥。盗賊の二代目、犬神の早太郎としてかつて江戸を騒がせていたが、闇の司法官を務めている牙神尚照に正体を見破られてしまう。捕らわれ、犯されたあげくに、密偵となることを強要された月弥は、牙神によって火盗改方・中郷主膳の許に送り込まれる。月弥は中郷に抱かれるようになり、牙神への憎しみを募らせるが――。官能の美を描く、至極の愛の物語。
  • 奥方様は仕事人
    3.2
    八丁堀同心の妻、留以。婚家では、夫を献身的に支え、姑や小姑との折り合いに四苦八苦する愛らしい奥方様。だが、剣術小町と称されるほどの武芸の腕前を持ち、両親を殺めた夜盗への復讐心を静かに燃やし続ける別の顔も持っていた――。留以が知り合った菩薩先生と慕われている女医者に、毒入りの薬を処方した嫌疑がかけられる。著者渾身の新シリーズ第1弾!
  • 四千万歩の男 忠敬の生き方
    3.2
    素晴らしきかな、忠敬的セカンドライフ。50歳で隠居するまでの忠敬は下総の名家の旦那。隠居と同時に本格的に星学暦学の勉強をはじめ、56歳から72歳までの17年間で35000キロ、約4000万歩を歩き尽くして、日本地図を完成させた。愚直にも思えるその精神が支えた、第2の人生を全うする平凡な覚悟は我々の生き方に大きな示唆を与える。(講談社文庫)
  • 誰そ彼れ心中
    3.2
    夫の様子がなんだかおかしい。不審に思い始める妻に、従者の若者が、主の変化を問いかける。奇妙な振るまいの裏には何があるのか。この家にはなにか秘密があるらしい……。絶えず誰かに監視されているような婚家での生活に耐えつつ夫の謎を探るうちに、若い妻は思いもかけず本物の恋を知る――サスペンスフルな展開と、凛とした女の恋心に心揺さぶられる、新感覚の時代ミステリー。

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  • おにぎり、ちょうだい ぽんぽこもののけ陰陽師語り
    3.2
    時は平安の世。荒れ果てた京の町に、お腹を空かせた少年と少女の姿があった。少年の名は相馬鬼麿。化け物退治を生業とする腕利きの“鬼斬り(おにぎり)”であった。一方傍らの少女の名は、ぽんぽこ。純白の着物に身を包んだ美しい少女は、果たして強力な妖術を操る狸の妖かしであった。2人は空腹に負け、稀代の陰陽師・安倍晴明の子孫という妖しげな男から化け物退治を頼まれ、思わず引き受けてしまうが!? 剣士と狸の平安陰陽師活劇、スタート!
  • 信長の血統
    3.2
    「時代の改革者」「革命児」の異名をとる日本史上の傑物といえば、織田信長をおいて他にいない。しかし天下統一の夢半ばの天正十年、本能寺の変に斃れ、49年の生涯を閉じる。その遺志は、秀吉、そして家康に受け継がれた。彼らが天下取りへの錦の御旗に掲げたものは何だったか? 稀代の改革者の血は、どこへ流れたのか? 日本エッセイスト・クラブ賞受賞者で東大教授の山本博文氏が、戦国時代の権力継承の仕組みを解き明かし、信長一族や末裔が辿った運命を克明に描く。
  • 神君家康の密書
    3.2
    家康が応じた密約を胸に、天下を半日で決着させた猛将・福島正則。蛍大名と侮られつつ、強かな籠城戦で西軍主力を翻弄し逆転劇に道を拓いた京極高次――。仕掛けあう豊臣恩顧の大名たち、糸を引く家康の水も漏らさぬ諜報網。戦国覇道のキャスティングボートを握った武将たちが、日本を最大震度で揺さぶった三つの謀略秘話。

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  • 光武帝(上)
    3.2
    紀元九年、安漢公・王莽が前漢を乗っ取り新帝国を建てる。だが儒教原理主義的な政策は民衆の反発を呼び、「赤眉の乱」が発生。漢帝室の血を引く豪族・南陽劉氏の御曹司劉秀も武張った兄劉演たちとともに否応無く反乱に巻き込まれてゆく。後漢帝国の創始者、光武帝劉秀の活躍を描く、新感覚の中国歴史巨編。
  • 拙者、妹がおりまして : 1
    3.1
    本所に住まう御家人の白瀧勇実は、無役の小普請ながら学問に優れ、剣術にも長けた二十三歳の若侍。手習所の師匠を務め子供たちにも慕われる好青年だが、出不精でのんびり屋なのが玉にきず。一方、勇実の六つ下の妹千紘は、兄とは対照的に明るく活発で、現状に甘んじている兄が歯がゆくて仕方がない。勇実にやる気を出させるべく、叱咤するのだが――。悩み深き若者たちの日常と成長を爽やかに描く、青春時代小説シリーズ第一弾!
  • 牟田口廉也とインパール作戦~日本陸軍「無責任の総和」を問う~
    3.1
    約三万人の死者を出した、悪名高いインパール作戦。この敗け戦を指揮した陸軍中将・牟田口廉也はそれまで、「常勝将軍」と呼ばれていた――。作戦はどのような経緯で実行され、なぜ失敗に至ったのか。「牟田口=悪」という単純な図式では理解できない、意思決定の構造がそこにはある。軍事史研究家が牟田口の生涯を追い、作戦の意思決定プロセスを川上から川下まで俯瞰することでインパール作戦の真の姿を明らかにする。
  • 神子上典膳
    3.1
    下野国で、重臣による謀反の難から逃れた領主の娘・澪姫と小姓が追手に囲まれた時、黒い長羽織姿で長身痩躯の男が二人を助ける。男の名は神子上典膳、剣聖・伊藤一刀斎より印可を受けた一刀流の達人。逃避行を続ける典膳らに絶体絶命の危機が迫る! 剣戟あり、謎ありの娯楽時代小説。(『一刀流無想剣 斬』改題)
  • 新選組ござる
    3.1
    実家はインチキ拝み屋。ご先祖様は江戸妖怪の総大将ぬらりひょん。14歳の市村鉄之助は剣の才能皆無なのに、愛犬モモと共に新選組に入隊。源義経の亡霊に取り憑かれて滅法強い剣士と化す。将軍家の重大な秘密を握るため、暗殺者に狙われる沖田総司を絶対に守ってみせる! ご先祖様のお仲間の、お歯黒べったり&お岩さん・お菊さんも大きに応援。新感覚時代小説、堂々開幕。
  • 5分でわかるフランス革命
    無料あり
    3.1
    物語の第2部スタートにあたる「ジロンド派の興亡 小説フランス革命 10」。その刊行に併せ、それまでのフランス革命の流れが簡単におさらいできるチャートを作りました。これを機に、「小説フランス革命」全巻読破はいかがですか?

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  • 股旅探偵 上州呪い村
    3.1
    ねじれたシダしか生えぬ土地、滝壺に吊された女の死体、底なしの井戸、棺から消えた死体がモウリョウとなり村人を襲う・・・渡世人三次郎が足を踏み入れた上州の山奥、火嘗村は、名状しがたいものに彩られていた。そもそも倉賀野宿で看取った病人が、村の災厄と名主屋敷の三姉妹の死を予言して果てたのだった。三度笠の三次郎は「あっしには関わりのねえ」事件に次々巻き込まれてゆく。本格ミステリと痛快股旅小説、奇跡の出会い!
  • 天主信長〈表〉 我こそ天下なり
    3.1
    天下人へ駆け上る信長が、豪壮な城を築いたのは安土だった。「天主閣」の高みから信長が描いた「天下」とは? 一向宗を殲滅し、武田騎馬軍を退け、北陸、中国へ。織田の天下は目前にして、誰よりも焦っていたのは信長自身だった。軍師・竹中半兵衛、黒田官兵衛、光秀、秀吉を集め、ひそかに語った信長の「天下」。そして、本能寺を舞台にそれを引き寄せるための驚くべき計画とは。安土城、本能寺の謎を大胆に解き明かす衝撃作!
  • 剣客春秋 里美の恋
    3.1
    神田豊島町の道場主・千坂藤兵衛の娘・里美は、一刀流の達人。ある日、道場の用足しの道すがら、ならず者に絡まれていた歳若い浪人・彦四郎を助けた縁で、淡い恋心を抱く。やがて、彦四郎も道場に日参するようになるが、彼の素性には、驚愕の事実が隠されていた。里美の恋、彦四郎の行く末、悪名高き大盗賊の陰謀。江戸の町に大きな嵐が起こる。
  • 勘定の鬼
    続巻入荷
    3.0
    ================== 『若親分、起つ』シリーズで話題の著者、 渾身の時代シリーズ! ================== 鬼たるべし 天下の財を正しく回すために 江戸の天才官僚、荻原重秀を活写する 白熱の時代シリーズ、堂々開幕! ~・~・~・~・~・~・~・~・~ 「これからの勘定方を、 そなたが作っていくのじゃ」 十九歳で勘定役に抜擢された 荻原彦次郎(後の重秀)。 苦手な算盤は算術の才を持つ 用人の半助に任せっきり。 自身はめっぽう切れる頭を武器に 日々改革に励んでいた。 そんな彼に検地の指揮という 難題が降りかかる。 太閤が行って以来八十年ぶり。 年貢にかかわるだけに、 各所代官の抵抗は必至だが――。 彦次郎がとった前代未聞の秘策とは!?
  • 若殿はつらいよ 松平竜之介艶色旅
    続巻入荷
    3.0
    遠州鳳藩十八万石の跡取りである松平竜之介は、「清く正しく逞しく」を信念に育った純粋培養の若殿だった。ところが突然、将軍・徳川家斎の息女・桜姫が花嫁としてやってくる。そこでにわか仕込みの性知識で、初夜を迎える羽目に。が、結合を急いで失敗。平手打ちをくらった挙げ句、うなだれた股間の道具を、「塩をかけられたなめくじ」と嘲笑されてしまう。武士として、男としての誇りを傷つけられた竜之介は、固く決意。男女媾合の術の奥義を極めるため、城を飛び出し、“女体修業”の旅に出たのであった。果たして竜之介に、どんな女難が待ち受けているのか!?ぶんか社コミックス「若殿はつらいよ!大波瀾!東海道編」の原作に、新エピソードの書下ろし「女親分と女壺師」を加えて、待望の刊行!!
  • 指物師一太郎なりわい帖1 露見
    NEW
    3.0
    「痕跡は必ず残る!」 市井の職人の意地に懸けて、悪事は許さない! 鏡台に映る見知らぬ女の顔。 若き指物師と仲間四人は犯罪の臭いを嗅いで探索を始めた。 やがて明らかになるのは、底知れぬ江戸の闇! 指物に使い手の想いが刻まれ――新シリーズ第1弾 長屋の人気者・一太郎は腕は確かな一介の指物職人。指物を通じて人が幸せになれるよう願う毎日だ。だが、彼の指物にはなぜか使い手の想いが刻まれている。殺された宿屋の女将が鏡台の中から睨んでいる――。事件はそこから始まった! 捨ててはおけぬと仲間たちと立ち上がる。師匠が遺した指物に刻まれた文字から浮き彫りにされる女の不幸な生い立ちとは? 胸の空く全四話。
  • 大川橋物語1 「名倉堂」一色鞍之介
    続巻入荷
    3.0
    若き鞍之介の技と人情、新シリーズ第1弾 骨をつぐ 人をつなぐ―― 元武士の骨つぎ師・一色鞍之介 豊穣な時代へ誘う物語 大川橋で自害を試みたのはしくじり続きの指物大工。 魔法の指をもつ鞍之介は…。 時代推理の俊英がしっとり描く五つの謎と事件の行方。 大川橋近くで開業したばかりの接骨院「駒形名倉堂」を仕切るのは二十八歳の一色鞍之介だが、苦しい内情で人手も足りない。鞍之介が命を救った指物大工の六蔵は、暴走してきた馬に蹴られ、右手の指先が動かないという。六蔵の将来を奪ったのは「名倉堂」を目の敵にする「氷川堂」の診立て違いらしい。破滅寸前の六蔵を鞍之介は救えるか…。(第一話「最後の一手」)
  • ご隠居は福の神1
    続巻入荷
    3.0
    貧乏正義漢の無役旗本、居候のスーパー爺さん、皆の心に花を咲かせる。 可哀想な人を日々助けるが、自らは貧乏にあえぐ若旗本。 その屋敷に一人の老人が…。何にでも長けた「ご隠居」が、若殿を幸せの伝達師に! 心に花が咲く! 新シリーズ第1弾! 「世のため人のために働け」の家訓を命に、小普請組の若旗本・高山和馬は金でも何でも可哀想な人たちに分け与えるため、自身は貧しさにあえいでいた。ところが、ひょんなことから、見ず知らずの「ご隠居」を屋敷に連れ帰るが、料理や大工仕事はいうに及ばず、体術剣術、医学、何にでも長けていた。和馬はこの老人と暮らすうち、いつしか幸せの伝達師に! 「ご隠居」は何者?
  • 『スター・ウォーズ』に学ぶ現代の戦争 戦略の逆襲
    NEW
    3.0
    巨大米軍が弱小ゲリラに負けるのはなぜか? 本書はМL・カヴァナーという米陸軍戦略家を務めた退役軍人のアイディアから生まれた。  それは彼が韓国に赴任したときのことだ。最前線師団の運用について、戦争計画を立てようと韓国軍将校と戦略の話をするのだが、どうもかみ合わない。それもそのはず。彼の話す戦略は、米国人の経験――南北戦争だったり、米西戦争だったりする――から生まれたもので、それが基礎知識としてなければ、話がわからないのだ。 「ゲティスバーグの戦いで北軍が大勝したよね。それと同じで……」などと話しても、韓国軍の将校にしてみると、「???」。  彼は悩んだ。  お互いに知っている戦争の物語(彼はそれを「共通の地形」と呼ぶ)がなければ、戦略について話し合うのは非常にむずかしいのだ。  そこで思いついたのが「スター・ウォーズ」シリーズだ。これならば、世界のどこの国の将校でも、知っているはずだ。このシリーズは、銀河帝国とそのエピゴーネンと、反乱軍および新旧の共和国の間の「戦いの物語」である。  幸いなことに、カヴァナーは大変なSFオタクでもあった。その結果、韓国軍とのコミュニケーションは急速に深まったのである。  この経験をもとに、彼は退役後、世界中の軍人、研究者、ジャーナリスト、作家らに呼びかけ、「スター・ウォーズ」シリーズの物語の中から戦略の教訓を読み取るプロジェクトを始めた。それが本書なのである。  ここでは現代の戦略の問題が、「スター・ウォーズ」シリーズの物語を通じて見事に説明されている。たとえば、ウクライナ戦争で使用されるAIやドローンの問題は、グリーバス将軍(四本の腕にライトセーバーを持って戦うサイボーグの将軍)や彼が操るハゲタカ型ドロイドと比較して語られている。大量破壊兵器による抑止力の問題は、あのデス・スターとヒロシマ、ナガサキの原爆を引き合いに論じられる。現実の世界における予防攻撃と先制攻撃の違いは、砂の惑星タトゥイーンでのハン・ソロと賞金稼ぎグリードの撃ち合いを例に説明される。  たしかに、これまでちんぷんかんぷんだったストラテジーの諸問題が、「スター・ウォーズ」シリーズのシーンを使うと、実によくわかる!  元アフガン駐留軍司令官で、本物の勇者であるスタンリー・マクリスタル大将(退役)は、こう語る。「戦略の教訓を、大衆映画、さらにはSFから学ぼうというのは、実に軽薄な考えに思えるかもしれない。しかし、知恵は見つけようとする場所にある。そして、思いがけない場所を探すことを恐れてはいけない。本書は、それを探し始めるのに最適な場所だ」と。  
  • 下谷稲荷町自身番日月抄 : 1 市松お紺
    続巻入荷
    3.0
    下谷稲荷町に住む辻六は自身番の家主。番人の元力士・朝松、元博徒・陣五郎らと日々雑事をこなしている。ある日、町内の履物問屋・幕張屋へ柏木部屋の力士が怒鳴り込むという騒動が起こる。ただごとではないと心配する辻六が幕張屋の若旦那に話を聞くと、どうやら幕張屋の女中と、将来を嘱望されながら謎の死を遂げた柏木部屋の元力士との間に揉め事があったというのだが……。自身番を舞台に色とりどりの人間模様を描き出す、人情あふれる時代小説新シリーズ第一弾!
  • こころげそう
    NEW
    3.0
    なぜ、幼なじみの於ふじは死んだのか? 小間物屋「大和屋」の若だんなの千之助・於ふじ兄妹がある日、神田川に浮かんで亡くなっていた。二人の死は事故か事件なのかはっきりしなかった。子どもの頃は仲良く遊んでいた間柄で、密かに於ふじに思いを寄せていた下っ引きの宇多は、真相を突き止めようと決意する。そんな矢先、ある長屋に幽霊が出没するという噂が出回る。親分に命じられて、宇多が調査に訪れたところ、現れたのはなんと於ふじの幽霊だった。しかし於ふじは自分がなぜ死んだかわからないと言う……。ベストセラー「しゃばけ」シリーズの著者による江戸の青春ミステリー!
  • 金波銀波
    3.0
    時は貞観八年(866)。海神の生贄となる定めの少女・由良はある日、海賊に襲われた商人船から巨大な櫃が海に投げ出されるのを目撃する。船長の赤名が拾い上げると、縛られた謎の男が入っており……。新羅と内々に交易を行い財を成す商人、京での争いに敗れ大宰府に赴任する不遇の官人、銭と欲の坩堝の海で逞しく生きる海賊、そして――。複雑なしがらみによって生じた危険な渦に、いつしか由良は巻き込まれていく。 金銀財宝が集まってきた博多の海、そして西国の島々を舞台に直木賞作家が描く、壮大でスリリングな歴史長篇!
  • 秘剣の名医 吉原裏典医 沢村伊織
    3.0
    吉原の裏長屋に住み、表舞台には現れぬ若き医師・沢村伊織。日夜あやしげな薬を調合し、小銭を稼ぎつつも、ひとたび患者の前に立てば、長崎仕込みの外科医術を駆使する凄腕の名医だ。代々、幕府の奥医師を輩出する名門武家に生まれた伊織は、家族の反対を押しきり、長崎留学へと旅立つ。師・シーボルトのもと、最新医学と西洋剣の妙技を学んだ伊織は、江戸への帰還とともに、数奇な運命に巻きこまれることとなるのだが…。吉原の陰に身をひそめながらも、伊織の天賦の才はさまざまな人を惹きつけ、やがて裏の名医として名を成していく。若き医師が医術と剣術で尊い命を救う、新シリーズの開幕!
  • 隠密廻同心 北町の爺様1
    完結
    3.0
    八森十蔵と和田壮平、白髪頭二人の隠し技は、早手錠と寸鉄と七変化。 定廻同心は三十から四十歳。 五十でようやく臨時廻。 その上の隠密廻同心は、六十を過ぎねば務まらない。 これぞ時代推理捕物帳! 隠密廻同心は町奉行から直に指示を受ける。将軍にとっての御庭番のような御役目だ。隠密廻は廻方で定廻と臨時廻を勤め上げ、年季が入った後に任される御役である。定廻は三十から四十、五十でようやく臨時廻、その上の隠密廻は六十を過ぎねば務まらない。北町奉行所の八森十蔵と和田壮平の二人は共に白髪頭の老練な腕っこき。早手錠と寸鉄と七変化を武器に事件の謎を解く。 老練の二人が事件を謎解く新シリーズ第1弾!
  • 滝川一益 信長四天王の雄、波乱の生涯
    3.0
    織田信長の時代、国家の政権は四人の手に握られていた。柴田勝家、羽柴秀吉、丹羽長秀、そして滝川一益である。なかでも一益はひときわ武勇にすぐれ、関東の人々は滝川という名を聞いただけで恐れおののいたという。得意の鉄砲で武田軍を壊滅させ、勢いに乗る一益、しかし本能寺の変が彼の人生を狂わせ始めた……。晩年は出家の道に入り、越前で波瀾の生涯を閉じた悲運の猛将の全貌。
  • 忍びの副業(上)
    3.0
    太平の世が長く続いた江戸後期。甲賀忍者の末裔、弥九郎は友の十郎、蔵人とともに江戸城内での失せ物探しを頼まれる。 密かに伝承してきた忍術を駆使して依頼を果たした弥九郎たちに、将軍のお世継ぎ、西之丸様の警護役として白羽の矢が立った。 長年の閑職から解放され、栄達の道が拓けたと喜んだが……。 弥九郎は打鉤、十郎は占術、蔵人は火薬。それぞれに腕を磨いた技はあるが、忍術はむやみに他人に見せるものではない。 普段は番所に座っているだけで十分な禄を得られておらず、傘張りの内職にいそしむ日々。 一族の地位向上のため、秘めていた力を解き放つ。
  • 深川青春捕物控一 父と子
    3.0
    深川漁師町にある小料理屋「しののめ」の息子・雄太。母のあきは女手一つで育ててくれており、雄太は十七歳になった頃から仕入れなどをして店を手伝っていた。そんなある日、常連であった同心の高柳新之助から己の御用聞きの手先にならないかと誘われる。雄太の父は、新之助の亡き父で、新之助は腹違いの兄だったと告白され、信頼できる手下が欲しいというのだ。漠然としていた将来が雄太の中で見えてくる。雄太は誘いを受け、父の遺した鼻捻棒を手に、深川の平和のため駆ける! 新たな爽快時代小説、誕生!
  • へっぽこ膝栗毛 : 1
    3.0
    御蔵前の札差「小泉屋」の跡取りの新兵衛は、放蕩三昧の日々を過ごしている。ある日、両親に縁談の話を持ち掛けられる新兵衛だが、まだ身を固めて家を継ぐ気はなく、縁談を保留し、後学のためと称して諸国を巡る旅に出る。馴染みの太鼓持ちの和助と、訳ありげな用心棒の稲妻五郎の三人連れで、東海道で箱根に向かう新兵衛だが、行く先々で様々ないざこざに巻き込まれ……。笑いあり、涙ありの大注目シリーズ、堂々開幕!
  • 小説イタリア軒物語
    3.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 明治の日本が開港した5港のひとつ新潟。堀と柳との風情があるその町は、長岡藩の外港だった時代にも、幕末に天領となってからも大幅な町人自治が認められ、自由と自立の風が吹く港町だった。明治7年新潟にやってきたイタリア人コックのミオラは、街と暮らす人々に魅せられ時の県令の支援を受け西洋料理店を創業する。振袖のお千と恋に落ち愛宕神社で挙式、そこはパリ・コミューンに先立つこと100年、住民自治の先頭に立ち処刑された義人を祀ってきた神社だった。ミオラは牛肉の仕入れの為に和牛の島佐渡へ、そして文明開化の先端を走る東京や横浜へと旅し料理店の準備に奔走する。イタリア軒と命名されたそのレストランは、横浜でスカウトした料理人や元サムライらを雇い入れスタッフを充実させていく。街中を流れる堀のほとりに新築されたイタリア軒では、料理のベースとなるソースの開発や、独自メニューの工夫がなされ、その価値を市民が認めていく。
  • れんげ出合茶屋
    3.0
    「酸いも甘いも噛み分けた女中が欲しい」そんな注文が入り、咲は新しい奉公先のある上野池之端を訪れる。不忍池近くのあばら家で待っていたのは、幼い頃に母が咲を連れて奉公していた大店の元お嬢様、志摩だった。さらに妙な色気のある、香という女も現れる。志摩が女三人で始めた商いはなんと、男女が人目を忍んで逢瀬を楽しむ出合茶屋。絶品の蓮飯やよそにないもてなしで店は大評判になるが、次々と厄介事が舞い込んで……? お江戸の女が元気をくれる時代小説。
  • 花蝶屋の三人娘
    3.0
    水茶屋の看板三人娘、果たしてその正体は? 「花蝶屋の茶でも喫すれば、流れが変わるに違いない」 南町奉行所の狼こと、定町廻り同心の沢井勝之進は行きつけの水茶屋に顔を出した。 人気絵師殺しの探索に手こずり、一息つきたい――というのは口実で、お目当てのお蘭に逢いたいのだ。 お蘭は花蝶屋の看板三人娘のひとりで、清楚で生真面目な十九才。 あとのふたりは、艶っぽく熟れた二十一才のお藤、甘えん坊でお転婆な十七才のお桃だ。 お蘭は勝之進に茶を淹れつつ、素知らぬふりで探索の進み具合を聞き出して、にこりと微笑む。 だが、のぼせ上っている勝之進は何も気付かない。 実は看板三人娘は、自分たちの仇を探しながら、頼まれれば他人の復讐も引き受ける〈仇討ち屋〉なのだ。 花蝶屋の主人お稲や鍼灸医の桂雲、美男双子の岡っ引き六助と七弥とともに、三人娘が人気絵師殺しを暴く! 人気沸騰中の作家が贈る新シリーズ、堂々の幕開け!
  • 助太刀のあと 素浪人始末記(一)
    3.0
    義によって助太刀いたす!! 『風烈廻り与力・青柳剣一郎』で大人気の著者、新シリーズ開幕! 那須山藩飯野家に仕える松沼平八郎のもとに、 江戸で剣術道場を開く岳父が討たれたとの報せが届いた。 すぐさま、義弟より仇討ちの助太刀を頼まれた平八郎だが、 江戸へと向かう道中で、何者かの妨害を受けることに。 刻限が迫るなか、平八郎は無事に本懐を遂げることができるのか?  剣戟が冴え渡る、待望の新シリーズ。
  • 拵屋銀次郎半畳記 汝 戟とせば(一)
    3.0
    幼君・家継の乗った駕籠が賊の槍でメッタ刺しに! 銀次郎の必殺剣が唸り、轟いた! 衝撃の「門田泰明大河時代劇場」堂々の第三期突入!! 品川宿にたどり着き意識を失った黒書院直属監察官・桜伊銀次郎。 毒矢を射られて生死の境をさまようが、ついに意識が戻った。 黒鍬衆の隠宅で、女黒鍬の頭領・加河黒兵の手厚い看護をうけ、順調に回復していたなか、幼君・徳川家継が見舞いに駆け付けたのだ。 将軍剣術指南役・柳生俊方ら柳生衆も同道していたが、帰途、白装束に白覆面の賊に襲われたのだ! しかも幼君が乗った駕籠が賊の槍でメッタ刺しに! 阿修羅と化した銀次郎剣が炸裂する大河シリーズ、(第1期 侠客・全5巻。第2期 汝 想いて斬・全3巻)第3期遂にスタート!
  • 螢草
    3.0
    NHKでもドラマ化された心温まる名作 16歳の菜々が奉公に上がった風早家には、身分の分け隔てなく接してくれる主の市之進、優しい奥様の佐知と二人の可愛い子供たちが居た。 そそっかしいが、とことん真っすぐな性格の菜々は、失敗しながらも風早家に精一杯尽くしていく。 実は、菜々は武家の出。藩内の不正を明らかにしようとした父が切腹に追い込まれた後、出自を隠し母方の実家に身を寄せていた。 やがて佐知は結核で亡くなり、藩内の不正を正そうとする市之進も卑劣な謀略に嵌められる。 黒幕は無念の死を遂げた父の仇だった。 風早家の幼き二人の子を守るため菜々は孤軍奮闘し、一世一代の大勝負にでる──。 NHKのBS時代劇でドラマ化(清原果耶さん主演)されている痛快な時代エンターテインメント!
  • 南町 番外同心1 名無しの手練
    3.0
    名奉行の根岸肥前守と出自不詳の拳法同心は江戸の悪を許さない! 旅の若き僧が大川端で倒れ、経文と拳法の他は記憶喪失。 それがなぜ名奉行の下に? 御三卿清水家に秘められた開かずの間の謎とは? 名奉行根岸肥前守の下、名無しの凄腕拳法番外同心誕生の発端は、御三卿清水徳川家の開かずの間から始まった。そこから聞こえる物の怪の経文を耳にした菊千代(将軍家斉の七男)は、物の怪退治の侍多数を拳のみで倒す手練の技に魅了され教えを乞うた。願いを知った松平定信は、『耳嚢』なる著作で物の怪にも詳しい名奉行の根岸に、その手練との仲介を頼むと約した。
  • うどは春の香り 新・一膳めし屋丸九(一)
    3.0
    お高が作太郎と暮らし始めて二年、芸熱心な芸者がさらう三味線の音が響く日本橋芸者の町・檜物町に、一膳めし屋丸九は店を移した。先代・九蔵の味を再現しようと、作太郎は新しい店の二階で宴会の営業を始めることを提案する。九蔵の料理帖には、しいたけと芝えびの真薯、春の雪、ふわふわ玉子など、手間はかかるがとっておきの献立が残されていたのである。奮闘するおかみ・お高、手伝いのお栄やお近、ついてきてくれた常連客、そして花街ならではの新しい顔ぶれも加わって、一膳めし屋丸九の、新しい物語が始まります!
  • 耄狂耄語
    3.0
    あなたに“読む資格”は存在するのか 現代社会の「正しさ」を疑い、 物事の本質を見抜く生きた哲学書。 ――正解を求めるな。最適解を探せ 「正解」は時代の変容に耐えられない。答えは常に、その瞬間の「最適解」でなくてはならない。 ――賢くなるより、愚直であれ 努力なき「賢さ」は「小賢しさ」に堕ちる。「愚直」に徹して生きれば、真理への道が観える。 ――明るい道より、暗い道を選べ 分かれ道では、自分が損する道を選べ。その犠牲が相手の心を動かし、巡り巡って自分に返ってくる。 凡庸を嫌い、愚直を愛し、一所懸命に生き抜く76の教え

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  • ひむろ飛脚(新潮文庫)
    完結
    3.0
    嘉永六年元日、加賀藩は苦悩していた。毎冬、国許で作り上げた氷を暑い最中の六月一日に将軍家に届ける「氷室氷献上」は、加賀藩の威信を天下に示す最重要行事である。ところが異例の暖冬で、そもそも氷が作れないのだ。氷献上ができなければ、腹を召すだけでは済まされない。苦境を知った加賀藩御用飛脚宿・浅田屋は窮余の一策を絞り出す。飛脚たち最後の激走が胸を打つ、圧巻の時代長編。
  • でれすけ 常陸の鬼・佐竹義重
    3.0
    【文庫版特別書き下ろし「佐竹義重略伝」収録】 されど、佐竹は負けませぬ。 豊臣、石田、徳川――覇者と対峙し激動の戦国末期に 家を護り抜いた父子の意地。 かつて鬼と恐れられた荒武者、佐竹義重。子・義宣に家督を譲り隠居の身となった男に、天下統一を成した豊臣秀吉から常陸平定の命が下る。 佐竹家の悲願成就へ乗り出す義重だったが、義宣から届いたのは御家存続すら揺るがす報せだった。終わりゆく戦国の世で変化に戸惑う義重と、己のやり方で権力と渡りあう義宣。 名門佐竹家を護り抜いた父子の勇姿を描く歴史小説。
  • 撤退戦 戦史に学ぶ決断の時機と方策
    3.0
    ガリポリ(WWⅠ)、ダンケルク(WWⅡ)、スターリングラード(WWⅡ)、ガダルカナル、インパール、キスカ‥ 各戦地において、政府と軍統帥機関、そして現場指揮官が下した決断と背景との因果関係・結果を分析。 窮地から脱するための善後策を探る―!
  • なんてん長屋 ふたり暮らし
    3.0
    泣いて笑ってふっと気持ちが軽くなる、人情長屋へようこそ 25歳、年増と呼ばれはじめた、おせい。 その部屋に突然転がりこんだのは、元の勤め先の女主人で… 25のおせいが暮らすのは、神田明神近くの『なんてん長屋』。由来は、難点のある住人ばかりなこと。 おせいは目と鼻の先の料理屋『とくとく亭』で働いている。だが思わぬ災難が。元の勤め先の女主人お染が、おせいの部屋に転がり込んできたのだ! さらに、井戸浚いを手伝う幼な子に、心配な様子を見た長屋の女衆が、いらぬお節介を焼き始め……心温まる人情時代劇。
  • 伏竜 蛇杖院かけだし診療録[1]
    3.0
    「あきらめるな、治してやる」 江戸のパンデミックへ立ち向かう規格外の若き医師たちの物語。 漢方医の真樹次郎、蘭方医の登志蔵、拝み屋の桜丸、そして女主・玉石。見目麗しく優秀なのに一癖も二癖もある面々が、その診療所には揃っていた。 流行り病から九死に一生を得た旗本次男坊・長山瑞之助は、医師になる決心をし真樹次郎に師事するも、拒絶される。 脛に傷持つ医師たちが集う梁山泊のようなところで、何が起こるのか? 熱血時代医療小説、診療開始!
  • ふたりの歌川―― 広重、国芳、そしてお栄
    3.0
    音や動きだけじゃない。暑さ寒さや匂いまでも、浮世絵に描き込んでやる。私は北斎を超えたい! 「東海道五拾三次」など情景画を得意とする広重と、「通俗水滸伝豪傑百八人」など常識破りの奇想絵の国芳に、葛飾北斎の娘・お栄を絡めて、画に魅入られた絵師たちの葛藤を活写する長篇時代小説
  • 天がたり
    3.0
    江戸時代。両親を亡くした少年・心太は、辻占いをしていた。ある日出会った僧侶のせいで幽霊が見えるようになり…。人との出会いが胸を打つ、感涙必至の時代小説の傑作
  • 深川おせっかい長屋 胸騒ぎの萬年橋
    3.0
    おせっかいは癖になる。 今読むべき時代小説! 「時代小説SHOW」管理人 理流さん推薦 長屋の住人たちが織りなす、 笑いと涙の江戸人情物語 深川万年町の表店に、古本屋の娘・お花が越してきた。 元気溢れる「ごんたま」のふたり、隠居夫婦、絵師など、 一癖も二癖もある面々が暮らす長屋を、 大家の娘として取り仕切ることに--。 そんな折、萬年橋で幼なじみと再会。 仕事のいざこざ、失踪した娘の探索、 亡き妻の遺言状など、揉め事や悩みが舞い込んで……。 笑いと涙が交錯する最旬時代小説、開幕! 【目次】 第一話 涙橋 第二話 勝負 第三話 笑酒 第四話 花火
  • てきてき 浪華のおなご医師と緒方洪庵
    3.0
    人気シリーズ「お江戸やすらぎ飯」の著者による最新刊! 大坂が舞台の医療時代小説!! 「私、みなを救うお医者になりたい。」 江戸から単身、大坂へーー 男たちの中で、ただひとり適塾の門を叩いた少女の物語。 大坂にある医師の家に許嫁としてやってきた亜弥。 医師の嫁ではなく、自身も医師を目指す彼女は、 名医・緒方洪庵が開いた適塾の門を叩く。 女性として初の入塾者となった亜弥は、 持ち前の食事療法の知識から洪庵にも一目置かれるようになるが、 ある時、体調不良を訴える男性に自分の判断で 誤った薬を処方してしまう・・・・・・。
  • 田沼と蔦重(新潮文庫)
    3.0
    次々とヒット作を生み出し出版界の寵児となった蔦重こと蔦屋重三郎。老中の田沼意次を庶民の理解者と評価する重三郎は文化人たちと築いたネットワークを駆使し、田沼のため情報収集に奔走することに。一方、獄死と偽り田沼邸に匿われていた平賀源内は、幕府財政再建を図るべく夷地の富に目を付けた意次の意を受け北に向かう。型破りで「べらぼう」な男たちを描く書下ろし長編歴史小説。(解説・木村行伸)
  • 満州スパイ戦秘史 関東軍将校らの証言で迫るノモンハン事件から日ソ戦争まで
    3.0
    ソ連に侵攻の意向なし──。偽情報にだまされた日ソ諜報(ちょうほう)戦の失敗の真相に迫るノンフィクション。米国人歴史家が関東軍元将校らにインタビューした録音記録を朝日新聞記者が入手。ノモンハン事件、日ソ戦争の舞台裏を初出事実とともに描く。
  • 皆ごろしの城 謙信を狙う姫
    3.0
    軍神を討て! 関東の覇権争いに巻き込まれた騎西城。 難攻不落の城が落ちた時、城主の娘の運命は――。 謙信の蛮行に復讐を誓う姫の生涯を描いた、歴史エンターテインメント! 武州騎西城は四方を沼に囲まれた、難攻不落の城――。この地は関東における上杉・北条の勢力境界線だった。 永禄六年(一五六三)、城主の小田家国が北条方に与し、激怒した上杉輝虎(謙信)が大軍を差し向けてきた。 奇策で沼を突破した輝虎は、籠城する六百名を次々と斬り捨てる。城主の娘月乃は、燃え盛る城を背に槍の名手五郎太と落ち延びる。 やがて月乃に復讐心が芽生え……。
  • 根津や孝助一代記
    3.0
    薬種商の手代・孝助、齢十六。 草鞋を購う一文を切り詰め、立身出世の道を拓く! 元銀行マンの著者が初めて挑む、感動の時代小説 日本橋の薬種商「養生屋」に、一人の勤勉な手代がいた。 名は孝助、十六歳。父を知らず母に捨てられ、医師の徳庵に拾われて医術の手ほどきを受けた苦労人だ。丁稚らが足を傷めていると知れば履き潰した草鞋を工夫して編み直し、無駄な費用も切り詰める。 そんな孝助のもとに、父と名乗る男が現われ……。 ひたむきで実直な青年の姿が胸を打つ、人情と栄達の時代小説。
  • 蒲生氏郷 信長に選ばれた男
    3.0
    信長に愛され、秀吉が怖れた。 信長の人質から92万石の大名に――時代の先陣を駆けた戦国武将! 信長に寵愛された勇将が見据えた「天下三分の鼎」とは? 近江国日野を治める領主・蒲生氏の嫡子・鶴千代(後の氏郷)は、齢十三にして織田信長の人質になる。 信長の側で戦いを学び、常に先陣を切る氏郷に、信長は娘の冬を娶せる。 織田家の重臣となるべく、阿修羅のごとく奮闘するが、信長は本能寺で討死。 その後、豊臣秀吉に仕え、伊勢松坂、奥州会津若松の礎を築いた猛将の生涯。 『蒲生氏郷』改題
  • 北条は退かず(上) 激闘、三増峠の戦い
    完結
    3.0
    全3巻1,320~1,474円 (税込)
    小田原城主・北条氏康の子として生まれた北条氏邦。幼くして政略により親元を離れ遠く北武蔵の藤田家へ養子に出された氏邦は、北条家の血に翻弄されていく。さらに武田信玄の脅威が迫ろうとしていた……。
  • 潜水空母Z艦隊
    完結
    3.0
    日米戦わば、空母機動部隊を用いて敵艦隊を撃滅すべし――。 航空攻撃による短期決着、それが山本五十六の持論だった。だが一方で、空母の脆さも知る山本は、その優勢を保つべく、潜水空母艦隊・秘匿名『Z艦隊』を設立し、太平洋の制覇に乗り出す。 開戦から半年、広大な制海権を手にした海軍は、次なる最終決戦を決意する。そして、その前哨戦となるミッドウェイにおける連合艦隊への支援が『Z艦隊』の初任務だった。 隠密行動、欺瞞通信、囮作戦――あの手この手で合衆国艦隊を翻弄する『Z艦隊』。連合艦隊のお株を奪う神出鬼没の活躍に、合衆国艦隊は大混乱に陥った! 奇想天外の傑作長編戦記シミュレーション、待望の文庫化! この作品は2010年11月~2013年3月に小社より刊行されたものです。
  • たわけ本屋一代記 蔦屋重三郎
    3.0
    遊廓街・吉原で育ち、小さな貸本屋を開業……。やがて歌麿、北斎、写楽、曲亭馬琴、十返舎一九らを発掘し超人気作家に育て上げる。文化の担い手を「武士や豪商」などの富裕層から「庶民」へとひっくり返し、幕府による弾圧にも「笑い」で対抗。江戸庶民は彼を「蔦(つた)重(じゅう)」と呼び、喝采を浴びせた。その鋭敏な感性、書き手を虜にする人間性、したたかな反骨精神を描く蔦重本の決定版! 江戸を文化的に豊かにしただけでなく、今のポップカルチャーの基礎をつくった人だと思っています。 ―――NHK大河ドラマ『べらぼう 蔦重栄華乃夢噺』主演・横浜流星(日刊ゲンダイ2025年新春特別号インタビューより) 〈寛政の改革の嵐は蔦重の家財半分をさらう、そのときお江戸は——〉  日本橋と吉原の耕書堂は雨戸を固く閉ざしている。大戸には「負けるな」「一日も早い再開を」「戯家(たわけ)の灯を消すな」と励ましの落書の数々。雨風が叩きつけても消えそうにない。  本屋の裏口、長身の老人が身を滑らせるように入っていく。叔父の利兵衛だ。 「お前という子は幼い頃から偉そうな御仁が大嫌い」  初志貫徹は立派なこと。ヘンな褒め方をしてから叔父は真顔になった。 「奉公人や彫師、摺師に迷惑をかけられない。銭なら融通するからいっておくれ」  蔦重、ゆっくり首を振る。横のとせが背筋を伸ばした。 「お舅(とう)とうさん心配をおかけします。でも、あたしの蓄えが少々」  夫婦が見交わす眼と眼、舅(しゅうと)は頼もしそうにいった。 「ずいぶんと綜(へ)麻(そ)繰(く)ったもんだ。さすがはおとせ、感心感心」  叔父は店の落書のことをひとくさり。そして重三郎、とせを見据えた。 「こんなことで負けちゃいけない。戯家の本屋が変じて反骨の本屋。江戸の期待は大きいよ」 (第七章「不惑」より) 出版王の反骨精神はいかにして生まれ、散っていったのか。生き別れた両親、花魁への初恋、波乱万丈の人生を支えた妻・とせによる内助の功など、稀代の本屋の知られざる一面を描き出す感動の長編小説。
  • 先駆けの勘兵衛
    3.0
    一番乗りは儂のもの、武功は誰にも渡さぬ! 渡辺勘兵衛は血路に迷っていた。 織田信長が弑された本能寺の変に巻き込まれ、明智光秀への味方を選んだ主君・阿閉貞征が山崎の合戦で敗れたのだ。 北近江の大名・浅井長政の重臣・阿閉家に仕え、精鋭の母衣衆のひとり、「鑓の勘兵衛」と呼ばれるほど武功を挙げてきた勘兵衛だったが、さすがにもういけなかった。 命からがら逃げ延びた落ち武者の勘兵衛は、しばらく世情を窺うべく、近江と美濃の国境にそびえる伊吹山に身を潜めることに。 だが、逃亡生活は長くは続かなかった。食い扶持を得なくては、妻も家臣も食わせていけないからだ。 勘兵衛は腹を固めざるをえなかった。 以前、引き抜きの声をかけてくれた、今は敵将の羽柴秀吉に頭を下げ、拾ってもらうしかないと。山を降り、どうにか秀吉との面会に漕ぎ着けた勘兵衛は、加藤虎之介や福島市松、加藤孫六にきつい洗礼を浴びながらも、羽柴秀勝のお付きを手に入れる。 ようやく食い扶持を得、さらに秀勝の武徳に惚れ込んだ勘兵衛は、名誉挽回とばかりに、秀吉と天下人を争う柴田勝家の軍勢を賤ケ岳で迎え撃つ。 戦国から江戸まで軽輩武士に絶大な人気を集め、一大勢力を誇った渡辺勘兵衛を描いた長編武将活劇!
  • 東京新大橋雨中図〈新装版〉
    3.0
    第100回(1988年下半期)直木賞受賞作 明治初年の東京を舞台に、「最後の木版浮世絵師」となった 小林清親の半生を描く傑作時代小説。 失われつつある江戸の情景への愛惜、一世を風靡した「光線画」の凋落。 時代の激動に呑み込まれて沈みゆく人々と自身へのやるせなさを噛みしめる清親の、優しさゆえの苦悩と新時代へかける想いが交錯する。 「いかにも好もしい男」――解説・田辺聖子 単行本 1988年11月 新人物往来社刊 文庫版 1991年11月 文春文庫刊 文庫新装版 2025年1月 文春文庫刊 【この電子書籍は文春文庫新装版を底本としています。2022年11月に電子版配信を開始した同タイトル作の表紙を一新したものであり、作品内容に変更はありません。】
  • 変わり朝顔 船宿たき川捕り物暦[1]
    3.0
    ままならぬ世で、 出会うは偶然、惚れるは必然―― 目明かしの総元締が住まう船宿を舞台に贈る、読み始めたら止まらない本格時代小説! 元奥州白河藩士の倅・真木倩一郎は、朝顔を育てる優男の風貌とは裏腹に江戸随一の剣客。ある日幼馴染みの天野善次郎が新藩主・松平定信の命で来訪、倩一郎に前藩主のご落胤の噂があるという。 定信からは帰参を乞われる中船宿〈たき川〉の女将で、江戸の目明しの総元締・米造の娘、お葉を助けたことで運命が一変。 倩一郎は幕府も揺るがす暗闘に巻き込まれていく……。 【※本作は『船宿たき川捕物暦』(筑摩書房刊)を著者が改稿・改題したものです】
  • 忠臣蔵の姫 阿久利
    3.0
    赤穂浪士の助命嘆願に命を賭した姫の物語。 江戸は元禄、生類憐みの令が布かれていた頃。 広島三次藩に生まれた阿久利は、播磨赤穂藩の浅野内匠頭長矩に輿入れし、安寧な暮らしを送っていた。 しかし、勅使饗応指南役である高家筆頭・吉良上野介の「ある依頼」を断ってから、暗雲が垂れ込めはじめる。 さらに、大名火消しを拝命する内匠頭が取った火事場での「ある行い」から、五代将軍徳川綱吉の側近・柳沢保明からも不興を買ってしまう。 内匠頭を快く思わない吉良と柳沢は、密かに赤穂藩改易に動き出す。 そしてついに、度重なる嫌がらせに我慢ならず、江戸城中松の廊下で吉良へ刃傷に及んだ内匠頭。 即日切腹処分となった夫の死に、阿久利は悲しみに暮れながらも、国家老の大石内蔵助とともに浅野家再興に長きにわたり奔走する。 だが、とうとう叶うことなく、刃傷沙汰の幕が下りたのだった。 望みを絶たれた浪士たちは、剣豪の堀部安兵衛を中心に、死んだ主の恨みを晴らさんと吉良邸への討ち入りを決行。見事に武士の本懐を果たす。 今度は、義士たちの助命嘆願に尽力する阿久利だったが……。 最愛の夫の「遺言」を守るべく、命を懸けた阿久利姫の生涯を描く。 ※この作品は過去に単行本として配信されていた『忠臣蔵の姫 阿久利』と、『義士切腹 忠臣蔵の姫 阿久利』を改稿して合本した文庫版となります。
  • おぼろ菓子 深川夫婦捕物帖
    3.0
    料理の謎なら私にまかせて―― 花魁殺しを疑われた友を助けるべく、料理屋女将と岡っ引きの夫婦が奔走する! 彩り豊かな食と切れ味抜群の推理を楽しめる、絶品捕物帖! 深川蛤町で飯屋〈川野〉を営むお純と一帯を駆け回る岡っ引きの弥助。 この夫婦、誰もが羨むほど仲が良い。 美味い夕餉を摂りながら、睦まじく日々の事を語り合う。この日は弥助の縄張で起きた凄惨な花魁殺しの話だ。現場に遺された血文字「月千」と菓子と思しき薄茶色の塊。 奉行所の誰もが真意を掴めぬ中、お純は食の知識と味覚からある仮説を唱え、事件は思わぬ展開に!
  • 写楽まぼろし 蔦屋重三郎と東洲斎写楽
    3.0
    「吉原細見」や歌麿の大首絵の版元として大成功した重三郎だったが、歌麿の裏切りで苦境に立つ。代わって起用した老人・写楽の絵は大評判になったが、老人は病で死んでしまう……。蔦重と写楽の真実に迫る長編歴史小説。《解説・砂原浩太朗》
  • 蔦屋重三郎 浮世を穿つ「眼」をもつ男
    3.0
    2025年大河ドラマの主人公として話題沸騰の 「蔦重」こと「蔦屋重三郎」を描いた珠玉の小説!! あの男の絵は「眼」が違う・・・! 全ては吉原遊郭から始まった。蔦重と東洲斎写楽―― 稀代の版元と不世出の絵師の運命の邂逅! 寛政6年、江戸日本橋にて蔦屋重三郎が経営する耕書堂に、 絵師の代理を名乗る男・斎藤十郎兵衛から28枚の絵が持ち込まれた。 その1枚を手に取った蔦重はひと目で見抜く。 「間違いない、あの男だ」画号はなかったが、 蔦重は迷いなく印字した。東洲斎写楽とーー。 いつしか蔦重は、30年近く前のことを思い返していた。 あれは、蔦重が吉原遊郭の便利屋だった頃・・・。
  • ヒロシマ・ナガサキを撮影した米軍兵士の生涯 ―父の足跡を辿る旅路―
    3.0
    時代と国境を越えた平和への祈り 米軍兵士として終戦直後の日本を撮影していた、ハーバート・スサン。 戦後何年も秘されていた原爆のフィルムを世に放ちたいと願うも、叶うことなく生涯を終えた。 40年の月日が経ち、娘のレスリーは父の遺志を継ぐために日本へと向かった―― 当時の記録や被爆者たちの声をもとに書き上げた、圧巻のドキュメンタリー。

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  • 尖閣喪失
    3.0
    中国・台湾が領有権を主張する尖閣諸島。 中国が実力行使に出た時、日本は……。 政治的影響を睨みつつ展開される水面下での熾烈な駆け引きと日中の軍事作戦の行方を、迫真の筆致で描く。 C★NOVELS版には著者あとがきと、安田忠幸氏の描き下ろし挿画入り。
  • 大江戸墨亭さくら寄席
    3.0
    両国橋の袂で駆け出しの噺家小太郎は唖然とした。胸に響く声と話芸で聴衆を沸かせていたのは、幼馴染の代助だったのだ。三年ぶりの再会に、代助は妹のお淳が重い病で二十両必要だと漏らす。破天荒で人を屁とも思わぬ十六歳だが、妹にだけは滅法優しい。二人は診療代を稼ごうとするも四苦八苦、小太郎は師匠で江戸随一の噺家仙遊亭さん馬を担ぎ出そうとするが……。感涙必至の青春時代小説
  • 海賊忍者
    3.0
    【第15回 小説 野性時代 新人賞受賞作】 選考委員・冲方丁賞賛! 「書き手の心をとらえて離さない面白い何かを、 渾身の力で形にしようとする熱量に圧倒されました」 伊賀忍者・向井正綱は、甲賀衆に襲われている市女笠の少女を助ける。少女――雪姫は伊勢の戦国大名・北畠具教の愛娘。織田信長の子・茶筅丸への輿入れが決まっていたが、不本意な婚礼を嫌い、織田家の非道を京の幕府に訴え出ようとして狙われたのだった。 「北畠を、伊勢を、お助けください!」 姫君の懇願を聞き入れた正綱。山野を駆け滄海を渡り、甲斐の武田を引き入れ熊野水軍をも動かす。敵は信長。織田の大軍との大勝負が、はじまる……!
  • 引越し侍 門出の凶刃
    3.0
    からっけつの旗本が陰謀を暴き、巨悪を両断! 血筋はよくて二枚目で、剣も冴えわたるが、美しい娘子にはつい浮かれてしまう内藤三左衛門、二十三歳。 一見すると極楽とんぼだが、役に就かない旗本の当主だけに、懐はいつもからっけつ。 屋敷の庭に建てた道場を賭場にして、密かに寺銭を稼いではいるが、金に厳しい祖父の次郎右衛門に取り上げられて、今日も飲まず食わず。 しかも、内藤家の小者なのに、みずから用人を任じてはばからない嘉平にさえ、侮られる始末だ。 仕方なく喧嘩の仲裁で日銭を稼ぎ、なんとか食いつないではいるものの、腹が減っては目を回す「平穏な」日々を送っている。 ところがある晩、次郎右衛門にこき使われている博徒の親分・伝蔵の警固中、「妙な」辻斬りに出くわした。 大川橋の上で四人に囲まれたのだ。 得意の剣で切り抜けたはいいが、それがどうやら運の尽きだったらしい。 下は南町奉行所の定町廻り同心・大塚右門、上は白河藩主で老中首座の松平越中守定信を巻き込んでの、公儀を揺るがす大きな謀略に挑む羽目になり……。 温かくて胸のすく、痛快長編時代小説!
  • 孤剣の涯て
    3.0
    家康が呪われた。謎の呪詛者を宮本武蔵が追う! 満場一致で第12回本屋が選ぶ時代小説大賞を受賞! 徳川家康にかけられた「五霊鬼の呪い」。 どんでん返しの連続! 謎の呪詛者の正体を宮本武蔵が追う──! 大坂の陣前夜、天下統一を果たした家康を呪詛した「呪い首」が発見される。 呪いをかけた者を突き止め、生け捕りにする依頼を受けた武蔵。 太平の世も近づき、己の剣はもはや時代遅れになったことを痛感し、 依頼を拒んだ武蔵だったが、 たった一人、自分を一途に慕っていた弟子が呪詛者に惨殺されたことを知る……。 乱世が終焉を告げる中、滅びゆく者たちの最後の戦いが始まる。 血湧き肉躍るエンターテインメントにして、読む者の心を震わせる傑作。 五霊鬼の呪いの言い伝えとは── 一、諱(いみな)を刻まれた者は二年のうちに呪い殺される。 二、呪いを解くには、妖かし刀で呪詛者を殺さねばならない。 三、妖かし刀を破壊すると、破壊した者と呪詛者の九族が死に絶える。
  • 天下を買った女 室町擾乱
    3.0
    京の街は戦乱により荒廃していた。権威の失墜した室町将軍・足利義政に嫁いだ日野富子は、「銭」すなわち「経済」の力で平和をもたらすことを決意する。応仁の乱を鎮めようとした悪女の実像を描く歴史巨編。
  • 軒猿の娘
    3.0
    大人気シリーズ「剣神」の岩室忍が描く、痛切なる忍びの世界! 「鶴、信長を殺せ」若き女忍び逆鶴に託されたのは、軍神上杉謙信の密命。密命を果たさねば死、それが加藤段蔵率いる忍び衆「軒猿」の掟であった。謙信の密書を携え京へ向かった逆鶴は、足利義昭、近衛前久らとの邂逅を経て、ついに織田信長への接触を果たすが……。本能寺の変前夜、明智光秀の蜂起を歴史の裏舞台から描く! 文庫書き下ろし 目次 対馬谷の鶴/仏の胸/将軍義昭/設楽ヶ原/お化け公家/蛇石/軍神の死/乱丸/逆鶴の愛/小猿の死/黒坊主/大天主/五郎山/珠光小茄子/三職推任/白雲寺/本能寺/嵯峨野 文庫書き下ろし
  • 雪渡の黒つぐみ
    3.0
    【第18回小説現代長編新人賞受賞作】 「一読して、抜きんでている印象を受けました」(中島京子) 「エンターテインメントのツボをきちんとおさえた力作」(薬丸岳) 「物語が進むにつれて状況が二転三転し、先が気になって仕方がない」(塩田武士) ――選考委員、大絶賛! 日本文学史上、最も「優しくて強い」武器を持つ忍びがおくる、驚愕必至の時代・エンターテインメント! 「この忍者、手裏剣も吹き矢も使わない!?」 伴天連教迫害が進む1625年。 東北では過激な新興宗教・大眼宗の台頭に、隣国との領地争いと、いくつもの火種が燻っていた。 南部藩の若き忍者・景信は、この世でただ一人の“声色使い”。 どんな声も完璧に真似できる唯一無二の喉を使えば、 無数の敵も指一本触れず制圧することができる。 隣国・伊達藩の動向を探る命を受け、諜報活動に挑む景信が目にしたのは 信仰にすがる声なき人々と、闇に身を潜める邪教の黒い陰謀。 背負わされた十字架、お上の掌返し、見ぬふりをされる人々の思い。 いま、この時代にこそ突き刺さる、驚愕の時代エンターテインメント!
  • 日本軍の小失敗の研究 勝ち残るために 太平洋戦争の教訓 新装解説版
    3.0
    学びとるべき〝失敗〟の例! 人口2倍、戦力2倍、生産力20倍のアメリカと戦った「日本軍」という巨大組織の失策の本質とは。異色の太平洋戦争文化人類学。 敗者の側にこそ、教訓は多く残っている──世界の半分を戦場とし、一〇〇〇万人の生命が失われた太平洋戦争──大国アメリカに戦いを挑み、敗北した日本が学ぶべきこととは。より小さな局面からユニークな視点で読み解く、敗因の究明と分析。日本とアメリカ、日本人とアメリカ人を考える異色のノンフィクション。〈解説/三野正洋〉
  • 南部は沈まず(上)
    3.0
    戦国北端の武将・南部氏。だが、そこには内紛の種がいくつも芽を出そうとしていた。当主となった南部信直は、領地の統治を試みるが、同族と熾烈な争いが勃発。さらに安東氏、拡大を続ける伊達氏、そして南部から独立した津軽氏までもが迫ろうとしていた。奮戦する信直をよそに、天下統一の波が押し寄せ──。大津波、大震災、そして戦国の波を乗り越え、手腕を発揮した南部氏を描く、長篇歴史小説。
  • 紅い月 浮世絵おたふく三姉妹
    3.0
    三社祭で選ばれた“小町娘”三人のうちふたりが惨殺された。もうひとりの小町・お篠も狙われる恐れがある。 娘たちはなぜ殺されたのか!? 真相を探るべく、浅草一の人気水茶屋「おたふく」を切り盛りする看板三姉妹、 桜・梅・竹は同心・加納らの協力を得て、お篠を囮に下手人を誘き寄せるが……。 悪事や不正を暴くため、危険を顧みず敵の懐に潜入、暗躍する“お江戸版キャッツアイ”ともいうべき美人三姉妹の姿を鮮やかに描く。 痛快時代小説、最新作!
  • 霧丸斬妖剣 一心剣
    3.0
    寛永の世、霧丸は江戸にいた。狙うは柳生十兵衛の首! かつての仇敵であり、いまは友誼で結ばれた宗矩の口添えで娶った最愛の妻・鶴を、その息子に斬殺されたのだ。しかも鶴は身ごもっていた。怒りを白刃にこめ、霧丸は十兵衛の行方を追う!
  • 一心剣
    3.0
    天下動乱の戦国の世、十二歳の霧丸は、出雲・備後国境の秘境、宍戸谷で平和に暮らしていた。だがある日、谷は何者かに襲われ、父・一貫斎は自ら作った名刀・七星剣で首を刎ねられる。囚われの身となった霧丸は、父の仇討ちを強く誓うが……。
  • 道連れ彦輔 居直り道中(上)【毎日文庫】
    3.0
    1~2巻957~990円 (税込)
    「道連れ稼業は、冗談抜きの命懸けの仕事でござんすよ」 江戸の旅情あふれる傑作時代小説! この娘はもめごとの種になる―― 素性も分からぬ美少女の道連れ(付き添い)で 中山道を旅する彦輔を数々の難関が待ち受ける。 「この仕事は、ただ剣の腕が立つだけでは、務まらんのよ」。鹿角(かづの)彦輔は、手間賃さえ出れば細かい事は穿鑿しない「道連れ(付き添い)」稼業。江戸小人目付け・神宮より請け負ったのは、口のきけない美少女菊野の道連れだった。目的も娘の正体も知らされぬまま、中山道を進む一行に怪しい影がつきまとう。予測不能の長い旅が始まる! 口絵・挿絵 深井国

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  • 土下座奉行
    3.0
    土下座は屈辱にあらず、悪を斬る正義の剣だ! 廻り方同心・小野寺重吾は、ただならぬものを見てしまった。 昼下がりの北町奉行所で土下座をする、牧野駿河守成綱の姿だった。 土下座相手は三十代半ばの侍で、身なりからしてどこぞの用人あたりであろう。 歳といい、武士としての格といい、奉行よりうんと下のはず。 しかし、重吾は、 (……なんと、きれいな土下座であろうか) 風で桜の舞い散る中、奉行の姿に見惚れていた。 まるで茶道の名人か、あるいは剣の達人のする謝罪ではないか、と――。 小悪を剣で斬る同心、大悪を土下座で斬る奉行の二人組が、江戸城内の派閥争いがからむ難事件「かんのん盗事件」「竹五郎河童事件」に挑む! そして、いま土下座の奥義が明かされる!! 小野寺重吾……北町奉行所の廻り方同心。あだ名は「しゅうとめ重吾」。 牧野駿河守成綱……北町奉行。江戸城内で「どげざ駿河」と呼ばれる。 八重……重吾の妹。「黙っていれば小町」と囁かれるほどの美形。 遠山左衛門尉景元……南町奉行。人呼んで「いれずみ金四郎」。 財前孝三郎……南町奉行所の廻り方同心。周りは「花がら孝三郎」と呼ぶ。 夜目鴉の菊……関八州を股にかけた大盗賊。
  • 嶋左近の関ヶ原
    3.0
    秀吉が惚れ、 家康が恐れた漢(おとこ)! “鬼の左近”、 獅子奮迅の闘い! 石田三成を支えた勇将の生涯! 関ヶ原で家康を討つ! 石田三成を支えた猛将の戦い 戦場の勇者振りで「鬼の左近」と呼ばれた嶋左近。羽柴秀吉にその才を見出され家臣となり、関東出陣を機に石田三成の寄騎となる。 宿敵・徳川家康の引き抜きの誘いにも乗らず、側近として三成を支え続ける。 「三成に過ぎたるものが二つあり、嶋の左近に佐和山の城」とも謳われた漢は、関ヶ原で天下分け目の戦いに臨むが――。 (『嶋左近』改題)
  • 大江戸ぱん屋事始
    3.0
    長年仕えていた油屋をいわれのない疑いによって去ることになった喜助。失意のうちにいたが、自身の経験から“米に代わる常食”を作って商うことを思いつく。そんな折、見聞を広めるために訪れた長崎で出会った「ぱん」。これこそ米の代替食になると感じた喜助は、帰府してすぐに同じものを作ろうとする。しかしどうしても「ふわふわ」にならない……。果たして江戸で「ぱん」は焼けたのか。前代未聞、江戸の「ぱん屋」開店記!
  • 陽炎の旗 続・武王の門
    3.0
    南北合一前夜、男たちの宿運が火花を散らす! ロマンあふれるもう一つの北方太平記 いまや並ぶ者なき力を手にした三代将軍・義満。しかし、海からやってきたある男の出現で、風雲急を告げる。男は、九州に大きな旗を打ち立てた征西将軍・懐良親王の血を継ぐ水師。さらに世を忍び剣で生きる足利直冬の一子が絡んだことから、三つ巴の宿運が時代のうねりを巻き起こすことに……。『武王の門』次世代による南北朝統一をめぐる壮大なドラマ。
  • 武王の門(上)
    3.0
    儂は九州をひとつの国にする ――読み継がれる北方歴史文学の原点 叡山を出て六年余、一三四二年のその日、後醍醐天皇の皇子にして十四歳の征西将軍・懐良は、ついに九州の地を踏む。 それは九州全土を南朝の旗の下に統べるという途轍もない戦いの始まりであった。 薩南で島津と対峙していた時、菊池武光という若者が訪ねてきたことから、 懐良の運命は加速する……。
  • 狐小僧、江戸を守る
    3.0
    時は江戸。上野の禅寺で住職の天暁と暮らす十四歳の少年がいた。名は弥六。かつて幕府と盟を結んでいた大妖怪・白仙と、人間の女の間に産まれた〝半妖〟の子だ。だが白仙は七年前、突然数多の妖怪達と江戸を襲撃し、姿を消した。以来幕府は怨霊怪異改方──通称・孔雀組を組織し妖怪を厳しく取り締まり、人も暮らしにくい窮屈な世となってしまった。弥六は、人も妖怪も平穏に暮らせる世を目指し、烏天狗の黒鉄と、夜ごと江戸の町を見廻るが……。妖怪×剣戟ノンストップ時代小説の誕生!
  • 商い同心 千客万来事件帖 新装版
    3.0
    まがい物? 偽金? 値段が高すぎる! その値段には裏がある―!? 人情と算盤で謎を弾く! 名手の傑作時代小説 正しい値で売らないと悪行になっちまう―― 「私には物たちの声が聞こえてくるのですよ。辛く悲しい声です」物の値段を見張り、 店に指導する役回りの諸色調掛(しょしきしらべがかり)同心を務める澤本神人。 今日も子分の庄太と江戸の町を見まわるが、値段の裏にあるさまざまな人情や思惑がからみあい、 神人を悩ませる謎と悪事が次々と待ちうけていた。同役だった父の代から未解決の贋金騒動の真相にも迫るが――。 (本書は2016年刊行『商い同心 千客万来事件帖』の新装版です) 〈目次〉 「雪花菜」 「犬走り」 「宝の山」 「鶴と亀」 「幾世餅」 「富士見餅」 「煙に巻く」 解説/細谷正充
  • おもいで料理きく屋 大川あかり
    3.0
    きく屋の思い出料理は、大切な人との味と時間が蘇る おかみのおきくと料理人の幸太郎の夫婦が営む料理屋「きく屋」。 二人の子宝に恵まれたが、病で立て続けに亡くしてしまう。 子をしのぶおかみの姿を見た常連は、きく屋だけの料理を出してはと提案する。 それは、亡き大切な人との味を再現する「おもひで料理」だ。 食すと、不思議なことに味だけでなく、大切な人と過ごした時間が蘇ったように感じー。
  • 桃太郎のユーウツ
    3.0
    福島在住の僧侶作家が震災、コロナ禍のもとで、大きなユーウツと見え隠れする希望を描く六つの作品集。復興住宅に住む老人がこだわる「火男おどり」、近未来〈独り暮らし基本法〉施行下で命の交流を問う「繭の家」、除染作業員・桃太郎の鬱憤の行方をコミカルに追う表題作。

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