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Posted by ブクログ
面白くてちょっぴり怖い(?)、ユーモア悪霊時代小説です。
薬種屋の息子・伊勢次と貧乏御家人の七男・文七郎は、共に死んだ祖父の幽霊に悩まされています。
ある日、伊勢次は祖父・左五平の幽霊に、聞き込んだ幽霊騒動を調査するように頼まれ、渋々、件のお店に足を運ぶことに。
一方、左五平に張り合う文七郎の祖父・十右衛門の幽霊も、孫に幽霊騒動を解決するように命令する始末。
怖がりで、自分のじいちゃんの幽霊にも毎回ビビりまくる伊勢次と、悪霊除けの御札を張った刀で自分の祖父の幽霊を成敗しようとする、怖いものしらずの文七郎のコンビが、絶妙なバランスで良い味出ています。
この二人のメインキャラが理不尽に苦労する羽目になるのも、 輪渡作品のお約束という感じでお気の毒ですが笑えます。
このパターンで、続編もできそうな気がするので期待しております。
Posted by ブクログ
輪渡さんらしいコミカルなホラーエンタメ。
生前の世話焼きが死んで幽霊となっても変わらず、自分の代わりに孫の伊勢次にむりやり押し付ける祖父の左五平。
伊勢次は跡取り息子として店の仕事を覚えなければならないのに、左五平の霊のせいで奔走させられる上に両親や店の者たちからは放蕩息子と思われてすっかり見限られている始末。
さらに怖いものが大の苦手の伊勢次に左五平は知り合いの店の幽霊騒動の解決を命じて…。
怖いものが大の苦手なのに幽霊だの化け物だのに無理やり付き合わされてしまうという輪渡さんお得意の展開。
そしてもう一つ、輪渡さんの作品ではそういう怖がりキャラと対照的に幽霊や化け物の類が全く怖くない、或いは全く感じない人間というのも出てくるのだが、この作品で言えば貧乏御家人の七男・文七郎。
面白いのは文七郎もまた伊勢次と同様、祖父の霊に嫌がらせをされて様々な指令を受けるわけだが、この祖父の十右衛門は何故か伊勢次の祖父・左五平と反りが合わず死んでもなお左五平と張り合っている。
そして左五平の命令を受けて伊勢次が幽霊騒動の解決に乗り出したと知るや、孫の文七郎にお前もやれと命じる。
幸い文七郎と伊勢次にはライバル意識はなく寧ろ互いに似た境遇の辛いもの同士、伊勢次は怖がりだが文七郎は剣の遣い手で怖いもの知らずというところからコンビとなって幽霊騒動に取り組んで行く。
ドタバタありユーモアあり、ちょっとホラーと謎解きありと輪渡さんらしさが楽しめる。
ただタイトルのようにおじいちゃんたちの霊が活躍するのではなく、命じられた孫たちが振り回されながらも頑張っているという話だし、『悪霊じいちゃん』というよりは『いじわるじいちゃん』という感じだ。
怖がりの伊勢次に対して左五平は毎度恐ろしいビジュアルで登場し(そして伊勢次は毎度猛烈に驚いてくれる)、常に貧乏でお腹を空かせている文七郎に対して十右衛門は食べ物の味を猛烈にまずくするという、しょうもない嫌がらせでサインを送る。
途中で古道具屋が登場したときはあの古道具屋か?と思わず期待してしまった。
結局伊勢次は店の仕事を覚えられないまま放蕩息子と思われたままで、彼の名誉回復はないのかなとお気の毒に思ったがそれも輪渡さんらしさだろうか。
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小説・文芸
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