歴史・時代作品一覧

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  • ぜにざむらい
    4.0
    金もうけが大好きで、趣味はためた銭を畳に広げそのうえで寝転がること。そして戦はめっぽう強く、伊達政宗と直接打ち合って退けたこともある。戦国末期の実在の武将、岡左内の痛快な半生を描いた著者の新境地!! 歴史学者・小和田哲男氏推薦。
  • 雷雲の龍 会津に吼える
    4.0
    名誉を捨て、義を貫く! 講談社創業者・野間清治の祖父にして、門下八百人を超える大道場の当主、森要蔵。 幕末の動乱の中、なぜ彼は藩を抜け、会津で新政府軍と戦ったのか。 世を憂い、家族を愛し、弟子の未来を想った、知られざる剣豪の生涯。 慶応四年(1868年)、六月二十八日。北辰一刀流の開祖・千葉周作のもとで四天王のひとりと謳われた大剣士・森要蔵は、道場のある江戸を出て、遠い会津の地にいた。 門弟や息子とともに会津藩に与し、白河城を奪還する戦に参陣するためだ。 ただひたすら、己の信じる「誠」に従って。 時代の趨勢に抗い、新政府軍に立ち向かった男はいかにその生涯をまっとうしたのか。 ひとたび戦えば、「雷雲を纏った龍のよう」と称された要蔵。 平穏な日々を捨て、世のため人のために生きる信念を貫いた愚直な男を描く、傑作歴史長編!
  • 追跡
    4.0
    仇を取る。そのために生きてきた――。 大人気シリーズ「おれは一万石」「下り酒一番」の著者による、心揺さぶる涙の名作! 板前になる夢が破れた若者・磯市は身を持ち崩し、 高利貸しの手先となって厳しい取り立てを行う毎日を過ごす。 そんな時、幼馴染みのおしなと再会し、荒んだ思いを抱く。 おしなの父・菊右衛門は、深川の名店の主人。 彼には、板前仲間だった磯市の父を殺したとの噂が……。 復讐劇の結末が心を打つ、涙の名作!
  • 悪魔のウイルス 陸自山岳連隊 半島へ
    4.0
    今、日本に迫る危機を描く、超リアル軍事サスペンス!生物兵器を奪取せよ!北朝鮮崩壊の時、政府は?自衛隊は?拉致被害者は? 「自衛隊が北朝鮮で極秘作戦を展開中!?」独裁者の求心力低下で北朝鮮に崩壊が迫る中、政府はミサイル発射拠点を撃墜するノドンハント、及び拉致被害者の救出を計画。さらに地球上から絶滅したはずの天然痘ウィルスから極秘に開発された、恐るべき致死量の生物兵器を奪取すべく”山岳連隊”を半島東北部に潜入されたのだが…。日本の危機を描く迫真の軍事サスペンス! ※本書は過去に単行本版として配信された『半島へ 陸自山岳連隊』の文庫版です。
  • 飛猿彦次人情噺 恋女房
    4.0
    妻子持ちのしがない屋根葺き・彦次。その正体は、少しの金を頂く代わりに縁起物の絵を残す手口が市中で話題の怪盗「飛猿」。ある日発生した残虐な強盗殺人を、町方が飛猿の仕業と見立てたことから彼の怒りは頂点に。ただ一人彦次の裏の顔を知る老剣客・玄沢と ともに、汚名をそそぐべく下手人探しを始めるのだが……。新シリーズ、堂々の開幕!
  • 深川 花街たつみ屋のお料理番
    4.0
    深川の花街、大黒で行き倒れていた醜女。妓楼たつみ屋に住む絵師の歌に拾われた彼女は、「猿」と名付けられ、見世の料理番になる。元々厨房を任されていた男に、髪結、化粧師、門番、遣手婆……この大黒にかかわる人々は皆、何かしらの事情を抱えている。もちろん、歌も。そんな花街も、猿がやってきたことをきっかけに、少しずつ、しかし確かに変化していく――
  • 修羅の海戦(1)
    4.0
    「パナマ運河を占領せよ」……暗号名「オルメカ」作戦開始! メキシコと手を組み、米軍によるメキシコ上陸作戦を阻止した帝國海軍。さらに中南米諸国の反米感情を利用して、パナマ運河占領を狙う。空と海から、聯合艦隊が運河に迫る!  全15巻で構成(『北冥の海戦』1~3→『蒼濤の海戦』1~3→『飛翔の海戦』1~3→『黎明の海戦』1~3→『修羅の海戦』1~3)された大長篇架空戦記小説。 ●高貫布士(たかぬき・のぶひと) 1956年生まれ。神奈川県出身。和光大学人文学部芸術学科卒業。学生時代より軍事評論家・小山内宏氏、航空評論家・青木日出雄氏らが創設した「軍事学セミナー」で軍事学を修得。出版社勤務を経て、現在は軍事アナリスト兼作家として活躍する。『図解・ドイツ装甲師団』『大日本帝国海兵隊戦記』シリーズなど、ノンフィクション、小説の著書多数。
  • 銀しゃり 新装版
    4.0
    鮨職人の心意気と江戸の人情、ここにあり!  天明から元号が寛政へと改元された一月下旬、鮨職人の新吉は、深川・亀久橋のたもとに「三ツ木鮨」の看板を掲げた。「吉野家」の親方から受け継いだのは、酢に砂糖を用いたほどよい甘さが人気の鮨だ。伝統の味を守るため、日々精進を重ねる新吉だったが、土地に馴染みのないこともあり開業早々から苦戦してしまう。さらに、公儀が武家の借金を棒引きにする「棄損令」を発布したことにより、江戸にはたちまち不景気風が吹き荒れだす。大きな痛手を負う新吉だが、ふとしたきっかけで旗本勘定方祐筆・小西秋之助と出会い、かきの皮を使った合わせ酢を教わる。それを活かそうと試行錯誤を重ねた新吉のかき鮨は、徐々に町方からの評判を生んでいく。「棄損令」に思い悩んでいた秋之助も、新吉の商いが軌道にのることで世のために役に立つことができたと喜びを噛みしめていった。生きる世界が違えども、互いの生き様を通して信頼し合っていく新吉と秋之助。そこには男たちの仕事にかける熱い心意気があった。職人の誇りをかけ日々奮闘する新吉と、長屋に暮らす仲間たちとが織りなす感涙の人情時代小説。解説は末國善巳氏。 ※この作品は文庫版『銀しゃり』として配信されていた作品の新装版です。
  • かちがらす 幕末の肥前佐賀
    4.0
    維新の礎を作った佐賀藩主・鍋島直正の生涯。  若くして佐賀藩主となった鍋島直正。財政難に苦しむなか城が火事になるが、それをきっかけに藩の改革を進めた。長崎警備を任されていた佐賀藩は、外国船の進入が増え、中国がアヘン戦争でイギリスに敗れたことに危機感を覚えた。  直正は軍事力で世界に負けないように、最新の大砲や銃、西洋流の船の建造を藩で行うための人材を登用した。耐火煉瓦を作っての反射炉の建設、鉄の鋳造、大砲の製造は、いくつもの難関を乗り越えて成し遂げられた。三重津には、藩独自の海軍学校を設けた。  また、幼い息子の淳一郎にいち早く種痘を受けさせ、普及を促した。  藩主を16歳の直大に譲って隠居した直正は、〈日本を外国列強の属国にしない〉〈幕府側と倒幕派との内乱を回避する〉という思いを、諸大名や公家に伝えていった。最新の軍事力を誇る佐賀藩は、幕府側・倒幕派ともに頼りにされる存在だった。  欧米諸国が開国を迫り、攘夷を叫ぶ諸藩が戦火を交える中、体調を崩しながら、直正は徳川慶喜との会見に臨む。  島津斉彬、井伊直弼、江川坦庵、田中久重、勝海舟、江藤新平、大隈重信……。多士済々の人物と交流し、明治維新の礎を作った鍋島直正を描いた長編小説。 ※この作品は単行本版『かちがらす ~幕末を読みきった男~』として配信されていた作品の文庫本版です。
  • 国芳一門浮世絵草紙1 侠風むすめ
    4.0
    浮世絵師歌川国芳と娘登鯉をめぐる人間模様 『笹色の紅』で評論家の絶賛を浴びた新鋭作家の、ほのぼのおかしくて、ちょっとせつない書き下ろしシリーズ第1作。  天保の改革で、贅沢なものが次々と禁止になるさなか、見事な戯画で大人気を博した歌川国芳。ついには国芳も奉行所に呼び出され、顔見知りらしかった遠山の金さんと全面対決へ。さて、その顛末はいかなることに!? 国芳と妙ちきりんな弟子たちとが織りなす浮世模様を、国芳の娘の絵師・登鯉の目から格調高く描く。
  • 遊部(上)
    4.0
    信長に奪われた貴宝と謎の集団の数奇な運命――松永久秀と三好勢の抗争が激化する中、東大寺の大仏が焼き討ちされ、その後、信長に正倉院の秘宝を奪われる。二度の悲劇に、東大寺の薬師院院主・実祐(じつゆう)は、古(いにしえ)より正倉院の警護を司る呪術集団「遊部(アソベ)」に、秘宝奪還の命を下す。戦乱の世を舞台に、欲望に憑かれた人々の抗争と異形の愛を描く、空前絶後の傑作伝奇長編。<上下巻>
  • きずな水 人情料理わん屋
    4.0
    江戸の“グルメ”と“とらいあすろん”で、絆をつなげ! 客で賑わい商売繁盛な料理屋「わん屋」。そこに常連の同心が面白そうな話を持ち込んだ。大川での泳ぎくらべを見ていたある大名が感じ入り、泳ぐだけではなく、競馬、駆けるを足した三種で競い合う「三つくらべ」を思いついたのだ。皆賛同し、準備にかかるが、江戸の町を大火が襲い、三つくらべに出るはずだった火消しが巻き込まれてしまい…。
  • 宗麟の海
    4.0
    九州の若獅子吼ゆ! 信長に先んじて海外貿易を行い、硝石、鉛を輸入、鉄砲隊をいち早く整備。軍事力と知略で九州六か国を制覇した若き日の大友宗麟。 ザビエルから「世界を手に入れたとしても、心が満たされなければ幸せになれない」と諭された宗麟は宣教師を通して新知識を導入。 瞬く間に九州の覇王に駆け上がった男の波乱の生涯を活写する。 ※この電子書籍は2017年9月にNHK出版より刊行された単行本を、文春文庫で文庫化したものを底本としています。
  • 天涯の海 酢屋三代の物語
    4.0
    世界に誇る「江戸前寿司」はなぜ誕生したのか―― 「粕酢」に挑んだ三人の又左衛門と、彼らを支えた女たち。 江戸の鮨文化を一変させた変革と挑戦! 江戸後期。知多郡半田村で酒造業を営む五代・中野半左衛門の急死により、 婿養子に迎えられた半六は、酒造りの傍ら酒粕を使った粕酢造りを思いつく。 後に分家を許された三六は、又左衛門家を興す。 初代から二代、三代へと、粕酢造りは受け継がれていくが、彼らの行く手には 幾多の苦難が待ち構えていた。 三人の又左衛門は、いかにして粕酢を江戸中に広めたのか――。 いまや世界で愛される日本の「寿司-SUSHI-」。 その流行の淵源となった「粕酢」に生涯をかけた人々の歴史長編小説。
  • もっこすの城 熊本築城始末【電子特典付】
    4.0
    熊本城に生涯を賭した築城家の一代記、感涙必至の戦国ロマン! 藤九郎、わしと一緒に日本一の城を築いてみないか――。 織田信長の家臣・木村忠範は本能寺の変後の戦いで、自らが造った安土城を枕に壮絶な討ち死にを遂げた。遺された嫡男の藤九郎は家族を養うため、肥後半国の領主となった加藤清正のもとに仕官を願い出る。父が残した城取りの秘伝書と己の才知を駆使し、清正の無理な命令に応え続ける藤九郎――。戦乱の世に翻弄されながらも、次から次に持ちあがる難題に立ち向かう藤九郎は、日本一の城を築くことができるのか。 【電子書籍特典】 過去500以上の城跡を訪れた歴史作家・伊東潤による ラジオ番組の人気コーナー「城歩きのすすめ」の原稿を電子書籍化した 『歴史作家の城めぐり 2』(熊本城 / 名古屋城 / 江戸城)を同時収録。 (マイクロコンテンツとしても別途好評発売中です)
  • 湯船の姉弟 湯船屋船頭辰之助
    4.0
    めっぽう前向き、女は苦手、腕は自慢の喧嘩流。湯船の船頭・辰之助が、華のお江戸をかき回す! ――隅田川でもひときわ目を引く屋形船の船頭・辰之助は、喧嘩流の腕も名高い大男。元義理の姉・志乃を湯女とし、移動式銭湯「湯船」を商う。志乃には、実は不思議な能力があり、背中に血のような赤い染みを見た者が、必ず数日中に死んでしまうという。江戸の町狭しと辰之助が暴れる時代小説新シリーズ!〈文庫書下ろし〉
  • 桃太郎姫暴れ大奥
    4.0
    讃岐綾歌藩の若君・桃太郎の正体は、跡継ぎに恵まれなかったため、男として育てられた姫君である。時折「町娘の桃香」として、江戸の待ち歩きを楽しんでいる。 桃香の立場で交流のある、深川の薬種問屋若主人・善右衛門の婚礼に参列中、善右衛門が突然、火付盗賊改方に捕縛された。幕府禁制の朝鮮人参を不正に売買した咎という。彼は無実を訴えるが、厳しい拷問を受けているらしい。 桃太郎君と親しい岡っ引き・猿吉と家臣・城之内らの調べによると、将軍暗殺を企てる不穏な動きとかかわりがあるらしい。陰謀を未然に防ぐべく、桃太郎君は「部屋子」の姿で単身大奥に潜入するが……。 「夢一輪」「大奥繚乱」「路上の露」「こんぴら奉行」の四編を収録。「若君」がお転婆な町娘に変身して、江戸に巣食う巨悪に挑むシリーズ新章、待望のスタート!
  • 彩菊あやかし算法帖
    4.0
    算法大好き少女が一癖ある妖怪たちと対決! 常陸国牛敷藩の下級藩士の娘・車井彩菊は算法が大好きで、寺子屋で教えている。藩内のある村では、妖怪「賽目童子」への生贄として若い娘をひとり捧げていた。村人に乞われ、彩菊は妖怪とサイコロ勝負をするが……(第一話)。大人気「浜村渚の計算ノート」シリーズの著者が贈る、数学の知識がなくても夢中になれる新感覚「数学×時代」ミステリー!
  • 海軍応用戦術/海軍戦務
    4.0
    「自分が最も奉公したのは戦略・戦術ではなくロジスチックス(戦務)である」。海軍という巨大組織を十分かつ効率的に運用するためのマニュアルの全貌が明らかに。前巻に続き、戦略と戦闘の関係、勝敗と戦果について述べた「海軍応用戦術」、艦隊の令達、通信、偵察警戒といった任務の規範を示した「海軍戦務」、演習の手順を示した「同別科」を収録。 目次 海軍応用戦術 緒 言 第一章 総 説 第一節 戦略と戦闘の関係 第二節 戦闘の目的及種別 第三節 戦闘の勝敗及戦果 第四節 戦闘に於ける攻撃の正及虚実 海軍戦務 緒 言 第一章 令 達 第一節 令達の種別 第二節 令達の要義 第三節 令達の文法 第二章 報告及通報 第一節 報告及通報の種別 第二節 報告及通報の要義並文法 第三章 通 信 第一節 通信法の種類 第二節 通信線の系統 第四章 航 行 第一節 航行の種別及要義 第二節 航行の方法 第五章 碇 泊 第一節 碇泊の種別及要義 第二節 碇泊の方法 第六章 捜索及偵察 第一節 捜索及偵察の要義 第二節 捜索の種別及方法 第三節 偵察の種別及方法 第七章 警 戒 第一節 警戒の要義 第二節 航行中の警戒法 第三節 碇泊中の警戒法 第八章 封 鎖 第一節 封鎖の種別及要義 第二節 封鎖中の警戒法 第九章 陸軍の護送及揚陸掩護 第一節 護送及揚陸掩護の要義 第二節 護送の方法 第三節 揚陸掩護の方法 第十章 給 与 第一節 給与の要義及品目 第二節 給与の種別及方法 (附録) 艦隊戦務用図書の分類 海軍戦務 別科 演 習 第一節 演習の目的及要義 第二節 演習の階級及其範囲 第三節 演習の計画及実施 第四節 演習の審判及講評
  • 海軍基本戦術
    4.0
    日本海海戦を勝利に導いた旧日本海軍の名参謀・秋山真之による幻の戦術論が一世紀の時を経て全容をあらわす。「海軍基本戦術」「海軍応用戦術」「海軍戦務」のうち本巻は「海軍基本戦術」を収録。第一編では、基本である艦隊の構成要素、編制、そして艦隊、戦隊の運動法について、第二編では日本海海戦の戦例を引き、丁字戦法、乙字戦法を講述。 目次 海軍基本戦術 第一篇 緒  言 第一章  戦闘力の要素 第一節 総 説 第二節 攻撃力 第三節 防禦力 第四節 運動力 第五節 通信力 第六節 結 論 第二章  戦闘単位の本能 第一節 総 説 第二節 戦艦の本能 第三節 巡洋艦の本能 第四節 通報艦、海防艦及砲艦の本能 第五節 駆逐艦、水雷艇及潜水艇の本能 第三章  艦隊の編制 第一節 総 説 第二節 戦隊の編制 第三節 水雷戦隊の編制 第四節 大艦隊の編制 第四章  艦隊の隊形 第一節 総 説 第二節 戦隊の隊形 第三節 水雷戦隊の隊形 第四節 大艦隊の隊形 第五章  艦隊の運動法 第一節 総 説 第二節 戦隊及水雷聨隊の運動法 第三節 大艦隊の運動法 第四節 結 論 海軍基本戦術 第二編 戦 法 第一章 兵 理 第一節 兵戦の三大元素 第二節 力の状態及用法 第三節 優勝劣敗の定理 第二章 戦法上の攻撃諸法 第一節 戦闘に於ける攻撃と防禦 第三節 斉撃及順撃 第四節 戦闘距離に基ける攻撃法の種別 第三節 正奇の方術的攻撃法 第三章 戦 法 第一節 決戦に於ける戦法 第二節 追撃戦法 第三節 退却戦法 第四節 戦闘戦法 第五節 大艦隊の戦法 第六節 水雷戦隊の戦法 解説  戸髙一成
  • 太平洋戦争の名将たち
    4.0
    国力がはるかに勝る米国との戦争。それは当然ながら、苛烈な戦闘と決死の覚悟を日本の将兵に強いた。昭和から平成、そして令和に時代が変わった今でも、その「記憶」が消し去られることはない。兵を率いる指揮官には、理性派や闘将型、さまざまなタイプがあったが、刻々と変わる状況下で求められるのは、相手の出方を読む冷静な判断力に加え、「肉を切らせて骨を断つ」強烈な気迫であった。リーダーに迷いがあれば、部下はついてこない。そして、そのような将たちにも、守るべき家族がいた──。海軍からは、山本五十六、山口多聞、角田覚治。陸軍からは、中川州男、栗林忠道、今村均の戦略や戦術、采配を分析。真珠湾攻撃やミッドウェー海戦、南太平洋海戦、ペリリュー島や硫黄島の戦いなど、太平洋戦争の分岐点となった数々の戦闘を取り上げ、その背景や位置づけ、勝敗を分けた要因について詳しく解説。父祖たちが残した激闘の軌跡から、現代の我々が受け取るべきものとは。
  • 鶴亀横丁の風来坊
    4.0
    浅草の外れにある、気のいい商売人が集まる貧乏長屋。今宵もいささか面倒な揉め事が――鳥羽亮、待望の人情物新シリーズ登場!
  • 水壁 アテルイを継ぐ男
    4.0
    著者のライフワークとも言える東北の大河小説「最新刊」がついに完成! 朝廷の容赦ない仕打ちに苦しめられ続ける民を救うべく、伝説の英雄・アテルイの血をひく若者が立ち上がる。やがて彼のもとには、その志に共感する、力ある者たちが集まってくる。圧倒的な数の差を知略で制し、不利と思われる状況にも臆せず力を尽くして立ち向かってゆく、蝦夷たちの気高い姿に心がゆさぶられる歴史長編。
  • 円也党、奔る 光秀の忍び
    4.0
    稀代の大うつけ・織田信長を天下人に! 戦国版「スパイ大作戦」ここに開幕! 智将・明智光秀が抱いた無謀ともいえる野望を叶えるべく、 天下無双の忍びたちが暗躍する! 書き下ろし時代活劇。 元亀三年(1572)秋。 織田信長は、小谷城で籠城を続ける浅井、朝倉連合軍を攻めあぐねていた。 織田家家臣の明智光秀は、朝倉に兵を引かせるため、 密かに円也党一味を朝倉の国許越前へ向かわせる。 かつて越前で牢人生活を送った時に知己を得た遊行僧百鬼円也率いる忍び集団だ。 念仏踊りで敵を惑わす一舎、 催眠術を操る茜、 怪力の妙林坊、 美丈夫の来栖…… 一味は国内を攪乱すべく動き出す。
  • 武者始め
    4.0
    一日に十六粒を食する梅干し好き。新九郎は義兄今川義忠討死直後の混乱の中、幼い嫡男龍王丸と実姉北川殿を亡き者にせんとする刺客の目を欺き、知謀を以て家督争いを無血裏に解決。のちに、北条早雲となる。(「烏梅新九郎」)ほか、織田信長・豊臣秀吉・徳川家康・真田幸村・武田信玄・上杉謙信、歴史に名を馳せる戦国七武将の“初陣”を鮮やかに描いた傑作短編集!
  • まぼろし成敗 八州廻り料理帖
    4.0
    勘定奉行の配下として関八州を巡回し、治安の取り締まりにあたる関東取締出役。通称「八州廻り」の一人・藤掛右京には、もうひとつの顔があった。役目で訪れた各地の料理を仕入れ、江戸・平川天神裏に開いた小料理屋「八味」で客に振る舞う包丁人でもあったのだ。その裏の顔を知るのは同僚で画芸の得意な江坂三十郎と「八味」の料理人・佐吉だけ。そんな右京と三十郎に、相州(神奈川県)を荒らし回る盗賊・追手風の甚兵衛捕縛の命が下った。右京と三十郎は大磯と大山の二手に分かれて探索に当たるが、彼らを待っていたのは、敵の仕掛けた思わぬ罠だった…。傑作長編時代小説、シリーズ第一弾。
  • 秘する花 刀剣目利き 神楽坂咲花堂
    完結
    4.0
    人の心の真贋も見抜く! 刀剣鑑定師にして名うての剣士、江戸に参上! 馬喰町から上州の駆け込み寺に向かったはずの女が、神楽坂の三日月坂で息絶えた。死因はわからず、爪が割れるほど土を掴んだ女の両手が無念さを物語っていた……。京に本店を構える刀剣鑑定で著名な「咲花堂」。その江戸店(だな)を任された上条綸太郎(かみじょう・りんたろう)は女の死に疑念を抱くが……(『秘する花』)。文化文政の江戸を舞台に、刀剣や骨董を鑑定する綸太郎の鋭い眼力が人の心の真贋をも見極める、書下ろし傑作時代小説シリーズ第1弾!
  • 老侍
    4.0
    群雄割拠の戦国時代。武士たちは身命を賭して主君に仕え、家を守り、己の矜持のためにその生涯を生き抜いた。どんなに老いて体が衰えたとしても、その経験と智慧が輝きを失うことはない。 常に戦いの中に身を置き、死を傍らに感じる中で、武将たちはいかに考え、いかに生き残っていったのか。 最期の最期まで「侍」であることにこだわり続けた、六人の武将の生き様を描く作品集。 戦国時代に、「定年」はない――。 「意地の天寿」……龍造寺家兼(齢九十三) 「勝てば良かろう」……朝倉宗滴(齢八十二) 「不屈なれ」……長野業正(齢七十一) 「捨て身の思慕」……宇佐美定満(齢七十六) 「魂の檻」……武田信虎(齢八十一) 「過ぎたるもの」……島左近(齢六十一)
  • P+D BOOKS 喪神・柳生連也斎
    4.0
    “剣豪小説の名手”の世界に浸る11篇。  豊臣秀次の剣の師で「夢想剣」を名乗る瀬名波幻雲齋とその娘・ゆき、そして幻雲齋が父の仇でありながら、門下生となって修行を積む松前哲郎太重春。奇妙な3人の絆は、やがて哲郎太とゆきが契りを結ぶまでに深まっていく。  そんななか、哲郎太は身重のゆきを残して武者修行の旅に出ようとするが――。  第28回芥川賞に輝いた出世作「喪神」のほか、柳生流新陰流正統を継いだ連也斎とライバルとの決闘を描く「柳生連也齋」、剣豪が巨人軍の強打者として大活躍する異色作「一刀齋は背番號6」など、剣を題材にした珠玉の11篇。
  • 天地に燦たり
    4.0
    新直木賞作家、驚異のデビュー作 選考委員も絶賛した松本清張賞受賞作。 戦を厭いながらも、戦でしか生きられない島津の侍大将。 被差別民ながら、儒学を修めたいと願う朝鮮国の青年。 自国を愛し「誠を尽くす」ことを信条に任務につく琉球の官人。 秀吉の朝鮮出兵により侵略に揺れる東アジアを、日本、朝鮮、琉球の三つの視点から描く。 松本清張賞選考委員会でも絶賛された歴史エンターテインメント。 解説・川田未穂 ※この電子書籍は2018年7月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 紅蓮浄土 石山合戦記
    4.0
    十六歳になる孤児の千世は、本願寺の間諜組織「護法衆」の一員として育てられ、篤い信仰心と類まれな戦闘技術を身に付けていた。信長と本願寺の戦いに身を投じた千世の運命は──。著者渾身の長編歴史小説。
  • 反三国志 上
    4.0
    蜀の劉備、魏・呉を滅ぼして三国を統一す! 巷間、流布されている「三国志」の叙述は誤りであるとし、全体をひっくりかえす、幻の書の完訳。悲劇の人物として描かれた劉備を、漢の中興をなした英雄として活写する。各陣営の勇将の活躍も生き生きと甦える。厳密な時代考証と人間描写で綴る一大歴史ドラマ。<上下巻>
  • 小説伊勢物語 業平
    4.0
    千年読み継がれてきた歌物語の沃野に分け入り、美麗な要望と色好みで知られる在原業平の生涯を日本で初めて小説化。現代語訳ではなく小説に紡ぐことで、日本の美の源流が立ち現れた。これは文学史的な事件である! 歌物語の不朽の名作にして、「恋の教科書」ともいわれることもある「伊勢物語」。その主人公とされる在原業平の一代記を「伊勢」の百二十五章段の和歌を物語の中に据えて大胆に周到に小説化。やまとことばに注目の集まった令和改元をはさみ日経新聞夕刊に連載された本作は、平安時代の古典に、千年かけて培われてきた日本人の情感、美意識を現代小説として吹き込み、活き活きとよみがえらせた傑作長編。連載時に小説に平安の都の風を吹き込んだ大野俊明氏の挿絵もカラーで16点収録。この作品を読んでから「伊勢物語」を読めば平安の「みやび」を五感で味わうことができるだろう 【著者「あとがき」より抜粋】 古典との関わり方として、私は現代語訳ではなく小説化で人物を蘇らせたいと思ってきました。千年昔には身体感覚において、どこかが違う人間が生きていて、私たちは、現代にも通じる部分においてのみ、かの時代の人間を理解しているのではないか。この疑問は、書くことに矛盾をもたらし、文体を模索させました。平安の雅を可能なかぎり取り込み、歌を小説の中に据えていくために編み出したのが、この文体です。味わい読んでいただければ、在原業平という男の色香や、日本の美が確立した時代の風が、御身に染みこんでいくものと信じます。
  • 母の祈り 風烈廻り与力・青柳剣一郎[49] 風烈廻り与力・青柳剣一郎
    4.0
    「恋」を知った女は、慈母にも、鬼女にもなる! 連続盗賊殺しの裏に隠された驚愕の真相とは!?……五年前、奉行所は盗賊鈴鹿一味の塒(ねぐら)を急襲。頭目の伝蔵は自ら娘を斬り、火を放って死んだ。からくも逃げおおせた手下の扇蔵は一味を再興、江戸に戻ると、雪駄(せった)問屋から一千両を奪った。しかし次の狙いを定めた矢先、仲間の千吉が刺殺され、さらに次々と手下が何者かに命を奪われた。疑心暗鬼の扇蔵の前に立ったのは、風烈廻り与力・青柳剣一郎だった。巡り巡ってついに剣一郎が辿り着いた盗賊殺しの真相とは? 不動の人気を誇る長大シリーズ、迫力の第49弾!
  • 夢あかり 人情料理わん屋
    4.0
    順風満帆なわん屋に 舞い込んだ摩訶不思議な物語 世の中が円くおさまるようにと、全ての料理を円い器に盛って出す「わ ん屋」。跡取り息子の誕生、縁を取り持った娘の嫁入りと、順風満帆。そ こへ、同心が妙な話を持ちこんでくる。江戸を騒がせている盗賊を追う ため足跡をたどると、寂しい感じの小料理屋に辿りついた。悪事に関わ りはないようだが、何か秘密が……。書き下ろし江戸人情物語。
  • 風草の道 橋廻り同心・平七郎控
    4.0
    生き残った流人(るにん)の最後の願い。盗っ人に墜(お)ちた男が命懸けで捜そうとしたものは?……久里浜沖で流人船が難破した。助かったのは、流人の鹿之助ひとり。しかし三日後、彼は姿をくらます。北町奉行の榊原は鹿之助が親友の倅でないかと危惧し、同心・立花平七郎に極秘の探索を依頼する。探索の中で、徐々に明らかになる鹿之助の閉ざされた過去。養子としての葛藤、凄絶な恋、そして流人になった理由……数奇な運命に翻弄された男を、平七郎はどう裁くのか!?(「風草の道」)。円熟のシリーズ第11弾!
  • 柴錬三国志 英雄・生きるべきか死すべきか(上)
    4.0
    蜀はいま、先帝・劉備が逝き、豪雄の関羽・張飛もいない。しかし軍師・孔明は、魏の政変を好機と、武力を誇る宿敵を叩き討つべく、若き劉禅を奉じ立ち上がった。迎えるは、大軍率いる名将・仲達(ちゅうだつ)。二人の知能の限りを尽くした、壮烈な戦いの火ぶたが切られた。中原に夢を馳せた英雄たちの栄光と挫折を、雄大なスケールで描く。<上下巻>
  • エスパーニャのサムライ 天の女王
    4.0
    17世紀、無敵の王国エスパニア(スペイン)の地を踏んだ慶長遣欧使節のなかに、彼の地に止まった二人のサムライがいた-- 武士の誇りを捨てず、鮮やかに剣を遣う小寺外記と瀧野嘉兵衛は「男の中の男」と称えられ宮廷で人望を得る。だが、フランス・イギリス、バチカンらエスパニアを狙う権力闘争は激化し、二人は巨大な隠謀に巻き込まれていく。現代セビーリャと絢爛たる往時のマドリードを舞台に描く歴史冒険活劇。
  • 按針【あんじん】
    4.0
    新航路発見の野心に燃える英国の航海士ウィリアム・アダムスは、荒れ狂う海原に呑まれた。 船は日本国の豊後に漂着。やがて徳川家康への接見を契機に、関ヶ原の合戦に駆り出される。 死地を生き延びたアダムスは、家康から日本名・三浦按針を授けられる。 それは祖国と決別し、妻子を捨てて日本につくせという命令であった。按針がくだした決断とは?  日本を愛し、平和のために家康を支えた、「青い目の侍」の冒険浪漫。
  • 嵯峨野花譜
    4.0
    花を生ける、人を生かす。 まだ悲しみも喜びも知らぬ少年僧の、四季折々の花に彩られた成長物語。 物語の舞台は文政13(1830)年の京都。 年若くして活花の名手と評判の高い少年僧・胤舜(いんしゅん)は、ある理由から父母と別れ、大覚寺で修行に励む。 「昔を忘れる花を活けてほしい」 「亡くなった弟のような花を」 「闇の中で花を活けよ」 次から次へと出される難題に、胤舜は、少年のまっすぐな心で挑んでいく。 繊細な感受性を持つ少年僧が、母を想い、父と対決していくうちに成長をとげていく、美しい物語。 解説・澤田瞳子 ※この電子書籍は2017年7月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 天風の彩王(上)藤原不比等
    4.0
    不遇から甦った男の知謀と野望! 天皇に疎(うと)まれながらも不屈に生きる、中臣鎌足の子・不比等の凄烈な生涯――天智天皇と中臣鎌足(なかとみのかまたり)が築いた近江朝は、壬申の乱により大海人皇子(おおあまのみこ、後の天武天皇)に倒される。鎌足の子・不比等(ふひと)は山科で戦乱を逃れたが、中臣氏を疎む天武天皇は、不比等に出世の機会を与えなかった。だが彼は、知謀と強運を武器に昇進をとげ、律令国家の基礎を作っていく。古代史小説の第一人者が描く、凄烈な男の実像。<上下巻>
  • 三国志 英雄ここにあり(上)
    4.0
    後漢・霊帝の皇基衰えて天下は乱れ、劉備玄徳は、関羽、張飛と義を結んで、黄巾賊討滅に起き上がった。都の洛陽で大将軍何進の後を襲うは、曹操か、袁紹か? 河南では大軍を擁する菫卓が、はるか洛陽の空を望んでいた。治乱興亡――国造りの戦国絵巻を雄大なスケールで描く、興趣横溢の長編小説。吉川英治文学賞受賞作品。<全3巻>
  • おとっつあん 八丁堀赤鬼忠孝譚
    4.0
    因縁をつけられて父親を無為に殺された高井伊八郎は、加護藩からひとり、江戸に仇討ちに出てきていた。憎き仇の名は、竜崎又右衛門。長らく仇を見つけられぬまま、行き倒れた伊八郎が助けられ意識を取り戻すと、そこは多くの恵まれない生い立ちの子どもを引き取って育てている、忠孝園という施設だった。そして、忠孝園を運営する有徳の士・祐源は、話に聞いていた父の敵、又右衛門と面影がそっくりだった――果たして、祐源の正体は善人の面をかぶった極悪人なのか? 自分が祐源を斬ったら、遺された子どもたちはどうなる??様々な黒い噂も耳に入り、伊八郎は真実を突き止めるべく、祐源に近づこうとするのだが―― さまざまな人生模様が交差する人情時代ミステリ!
  • 信長嫌い(新潮文庫)
    4.0
    織田信長さえ、いなければ――。天下を獲れたはずの男・今川義元。戦に賭けた男・真柄直隆。逃げ続けた男・六角承禎。将軍殺しの悪名と生きた男・三好義継。戦より茶を愛した男・佐久間信栄。老躯をおして仇を狙う伊賀上忍の男・百地丹波。祖父の影を追い続けた男・織田秀信。乱世の主役、信長に翻弄された時代の“脇役”たちもまた、己が人生を必死にもがき生き抜いた。敗者たちの戦国列伝。(解説・清水克行)
  • 武商諜人
    4.0
    明智光秀、本能寺にて織田信長を討つ! 明智軍に追われ、絶体絶命の徳川家康を無事、領国へ脱出させ、後の飛躍へと導いた商人・茶屋四郎次郎。その生涯を爽やかに描いた表題作「武商諜人」を始め、特別書き下ろし「幽鬼御所」など、珠玉の十作品を収録。歴史時代伝奇小説の第一人者による、ファン待望の文庫オリジナル作品集。
  • 山本五十六の野望【1】ハワイ作戦を直率す!
    4.0
    伏見宮博恭王・元帥から厳命され、連合艦隊司令長官を続けることになった山本五十六は、井上成美の“苦言"に蒙をひらかれて「ハワイ作戦」の陣頭指揮を決意する。それは、開戦劈頭、連合艦隊麾下、主力空母の大多数を率いてハワイ近海まで押し出し、米海軍艦艇の居並ぶ真珠湾に“航空波状攻撃"を敢行するというものだった。徹底攻撃を決意した山本は、最先端兵器・対空レーダーを搭載する「大和」に座乗、空母7隻を擁するハワイ空襲部隊を編成する。そして昭和16年12月3日、米国民の戦意を徹底的にくじくべく、真珠湾へ向けて巨大戦艦「大和」が出撃する!
  • 有楽斎の戦
    4.0
    茶の湯を後世に残す。それが私の復讐だ! 戦国時代、数多の武将を狂わせた茶の湯。その大成者・千利休の志を受け継いだ男は、なんとあの織田信長の弟だった! 戦が苦手でも、出世ができなくても――。兄・信長を恐れ、戦いから逃げてばかりいた男・織田有楽斎が、戦国の世を生き延び、やがて茶の湯を大成して後世に残すまでを描いた傑作連作短篇集。〈解説〉田口幹人 本能寺の変 源五郎の道 本能寺の変 宗室の器 関ヶ原の戦い 有楽斎の城 関ヶ原の戦い 秀秋の戯 大坂の陣 忠直の檻 大坂の陣 有楽斎の戦
  • まろほし銀次捕物帳 凶盗<新装版>
    4.0
    大泥棒一味に必殺剣を遣う武士が・・・。貧しいならば奪ってよいのか? 太物問屋の小泉屋に押し込みが入った。番頭と手代は、どす黒い血に染まっていた。岡っ引き銀次と昵懇の剣客・向井藤三郎は、刀傷から、必殺剣の脇霞を遣う古賀弥九郎が下手人と睨んだ。古賀は妻のゆきを斬り殺したという噂がある男だけに臭う。だが、何ゆえ貧しい暮らしを支えた若い妻を殺したのか?逆袈裟から袈裟へ、その連続技が凄まじく迅い古賀に、銀次のまろほしは一閃するのか。 ※本作品は、「まろほし銀次捕物帳 凶盗」を加筆修正した新装版です。
  • まろほし銀次捕物帳 愛弟子<新装版>
    4.0
    鳥羽亮の“岡っ引き”が読めるのは、このシリーズだけ! 刹那、煌めく 五日の間に同じ手口で、二件の辻斬りが起こった。岡っ引き銀次と昵懇の剣客向井は、死骸に珍しい太刀筋の傷痕があったと耳にし、愛弟子だった河合を思い出した。河合は、初太刀で袈裟に斬り落とし、二の太刀で刃を返しざま胴を薙ぎ払うという荒技を得意としていたのだ。向井は真相を確かめるべく、夜毎に身を潜めて辻斬りを待つが、下っ引きたちから下手人と疑われ・・・・・。(文庫オリジナル)。 ※本作品は、「まろほし銀次捕物帳 愛弟子」を加筆修正した新装版です。
  • まろほし銀次捕物帳 老剣客<新装版>
    4.0
    勘の閃き 秘武器の煌めき。ひでぇ野郎どもは軒並み退治。 岡っ引きの銀次と親しい向井藤三郎が構える神道無念流道場の門弟松浦が撃ち殺された。鬢には白髪、顔には皺が見てとれる一刀流を遣う老齢の剣士に、木刀で立ち合いを挑まれたすえのことだった。何か遺恨があってのことと読む銀次のすぐそばで、太物問屋千島屋の娘が死骸に取りすがり、泣き声を上げていた…。娘は松浦とかかわりがあるのか。 ※本作品は、「まろほし銀次捕物帳 老剣客」を加筆修正した新装版です。
  • 陽だまり翔馬平学記 姫の守り人
    4.0
    巨悪の老中に狙われた軍学者と姫の運命は?  軍学者の沢村翔馬は、公家の姫・由布の護衛として、江戸の一軒家で暮らしている。口うるさい老侍女のお滝も一緒だ。翔馬が開く私塾は、飢え死にしそうな若い浪人が弟子入りしたり、やくざの親分が講義の邪魔をしたりで、毎日なにかと忙しい。そんなある日、翔馬とお滝は一瞬の隙をつかれ、由布を何者かに誘拐されてしまう。最近、明国復興を目指し、徳川幕府に援軍を要請しているという鄭成功からの使者が江戸市中を荒らしているらしいが、なにか関わりがあるのか。過去に起こった騒動で、翔馬に深い恨みを抱く老中の松平信綱が、腹心の朽木誠一郎へ密命を下したのか?巨悪の権謀術数に伝家の宝刀を一閃、絶体絶命の危機を乗り越えろ! 沢村翔馬……元摂津国伊丹藩士で、林羅山の弟子。宝刀「鬼丸」を持つ。 由布……書道と和歌、お菓子作りが得意な姫。 お滝……京都びいきで、江戸の悪口を言う。野郎歌舞伎を観るのが趣味。 朽木誠一郎……林羅山の弟子で、翔馬に敵愾心を抱く。 松平信綱……老中次座。「知恵伊豆」と呼ばれる。保科正之の失脚を企む。 保科正之……陸奥国会津藩藩主。徳川幕府最高実力者。 高館孝直……伊丹藩藩主高館孝元の嫡男。蛮勇を振るう。
  • あばれ奉行 安藤源次郎殺生方控
    4.0
    殺生方は斬り捨て御免の殺生勝手。いつ、いかなる時、何を斬ろうとお咎めなし……。時は享保。殺生奉行の筒井隼人と同役織部忠行は、新将軍吉宗に呼び出され、旧来どおり狩りの全権を委ねられた。一方、筒井の庶子・源次郎は女好きに喧嘩好き。手がつけられぬ“わやく者(乱暴者)”ぶりを発揮し、吉原通いを続けていたが……。殺生方控に隠された将軍家の秘密をめぐり、豪剣、秘剣、忍剣が閃く。  傑作長篇時代小説・殺生方控シリーズ、第3弾。 ●えとう乱星(えとう・らんせい) 1949年、熊本県生まれ。慶応大学中退後、同人誌を主催。1989年に「中風越後」で小説CLUB新人賞佳作入選。1990年、『蛍丸伝奇』を発表、作家生活に入る。『奥義・殺人剣』(光文社)、『裏小路しぐれ傘』(学研)、『用心棒・新免小次郎』シリーズなど著書多数。
  • クーデターの技術
    4.0
    19世紀から20世紀にかけての欧州の事例を、ルポルタージュの手法も用いながら解析した本書は、原著刊行から百年近く経つ現時点においても、さまざまに研究されており、また、現実政治の動きを見るなかでつねに参照される名著である。いかに国家権力を奪取し、またいかにそれを防御するかについて歴史的分析を行うとともに、引き起こす人間の人物論や心理状態の描写も豊富に含んだ、まさに古典中の古典といえるこの著作について、現代的観点から全貌を新訳した中公選書版にもとづき、註釈を増やしてより理解しやすくした文庫版がここに登場。
  • 黄金観音~人情同心 神鳴り源蔵~
    4.0
    参拝客で賑わう浅草寺。群衆にまぎれ竜吉は、密かにご本尊を奪うことを考えていた。それも、いま開帳されている前立本尊ではなく、絶対秘仏とされる黄金の観音像を。その企みを見透かした大物盗人の銀蔵が、竜吉に先んじて本堂に忍び込む。だが、翌日銀蔵は何者かに斬られてしまう。黄金観音の行方は!? 切れ者の同心・尾上源蔵が辣腕を振るって、謎を解き明かす。
  • 真田疾風録 信之と幸村
    4.0
    家を守るか? 武名をあげるか?――関ヶ原合戦で、真田家の兄弟はそれぞれの道を選んだ。兄・信之は父・昌幸と袂を分かって東軍に属し、徳川幕府の下で家の存続と発展に腕を振るう。父とともに西軍について敗者となった弟・幸村は、雌伏のときを経て大坂の陣に参加、天下人・家康に挑む。戦国乱世から天下泰平へと移りゆく時代に、己の使命を背負って戦う兄と弟を描いた力作長篇小説。
  • 天駆け地徂く 服部三蔵と本多正純
    4.0
    忍者の誇りと信念を貫くとき……戦国の世を切り結ぶ二人の男の友情と別離を爽快に描いた力作! ――徳川家康をめぐり相反する、二人の男の信念とは? 孤高の忍者・服部三蔵は、自在に繰りだす剣と忍術をもって、単身、家康の打倒をめざす。一方、家康の懐刀(ふところがたな)の本多正純は、主君の胸中を自明のこととして読み、己の信念に従い、迎え撃つ。波乱万丈の戦国の世を切り結ぶ、男の友情と別離を活写した忍者小説。
  • まろほし銀次捕物帳 豆太鼓<新装版>
    4.0
    銀次のまろほしと向井の剣の冴えを楽しんで下さい、鳥羽亮 岡っ引き銀次の耳に入ってきた、人さらいの知らせ。薬種問屋のひとり娘で五つになるお房が、三日ほど前に母と浅草寺へお参りにいったときから姿を消したままだという。が、妙なことに、親も奉公人もお房を急に深さなくなったらしい…。※本作品は、「まろほし銀次捕物帳 豆太鼓」を加筆修正した新装版です。
  • まろほし銀次捕物帳 夜鷹殺し<新装版>
    4.0
    斬られたのは哀しき夜鷹 下谷の泥溝板横丁で夜鷹が殺された。十日前に料理屋の女中が斬り殺された時と同じ手口だった。金目の物を身に着けていないことから、物盗りや辻斬りの仕業ではないとみた岡っ引きの銀次は、神道無念流の達人向井らと探索をはじめるが……。 ※本作品は、「まろほし銀次捕物帳 夜鷹殺し」を加筆修正した新装版です。
  • まろほし銀次捕物帳 死狐の怨霊<新装版>
    4.0
    秘武器まろほしと神道無念流の剣が交錯する⁈ 薬種問屋の娘が行方知れずになった。「二百両を出せば勾引した連中と話をつけてやる」と売り込んできた、元御用聞きの常蔵を怪しいと睨んだ銀次。手下の松吉と探索を続けていると、なぜか昵懇である神道無念流の達人、向井に突き当たり……。(大人気書下し時代長篇)※本作品は、「まろほし銀次捕物帳 死狐の怨霊」を加筆修正した新装版です。
  • まろほし銀次捕物帳 閻魔堂の女<新装版>
    4.0
    電光の如く奔る秘武器“まろほし”! 神田の呉服屋が襲われた。五百両のほかに、反物がごっそり持ち去られ、手代の姿が消えたのだ。奉公人を仲間に引き入れるという盗みの手口から、岡っ引きの銀次らは上州党と目星をつけるが、三年前に江戸から行方を晦ましたままだった…。※本作品は、「まろほし銀次捕物帳 閻魔堂の女」を加筆修正した新装版です。
  • スーパー・ハイテク艦「大和」(1)「信玄」飛翔す!
    4.0
    宇宙科学の最先端をゆくシャトル『流星』が三人の宇宙飛行士を乗せて、種子島宇宙センターを飛び立った直後、消息を絶った。その事態を心配する現代社会をよそに、なんと彼らが生還したのは太平洋戦争の真っ只中。つまり、1942年にタイムスリップしてしまったのである。彼らは、連合艦隊司令長官・山本五十六と共に彼らの現代科学を駆使して、超大国アメリカに挑むはめになった。彼ら三人は、伊21潜を改良し超高速艦『大和』、およびシャトル『流星』を改造した特潜『信玄』を建造。珊瑚海で大活躍しアメリカ軍を撃破する。しかし、彼らの活躍は歴史を変えてしまう。悩む三人。果たして現代に帰ることが出来るのか?時空の流れを大胆に盛り込んだ太平洋戦争タイムスリップ・架空戦記!シミュレーション小説の新時代を拓く快作。
  • 毒婦四千年
    4.0
    末喜(ばっき)、妲己(だっき)、褒ジ(ほうじ)、驪姫(りき)……。絶世の艶容、その性(さが)、残忍にして陰険。ケタはずれの中国後宮の毒婦、とりわけ武后――疑心暗鬼のままに幾千人を殺し、なお清々しい眸子と水々しさを保つ武后を、その眉をつくり化粧を施し続けた男の目を通して描く「皇后狂笑」。ほかに、西太后などを描いた7編を収録。ケタ外れのおもしろさ! 柴錬得意の中国物の世界。
  • 王昭君
    4.0
    長城の向こうに広がる愛。匈奴(きょうど)の王に嫁した伝説の美女が、苛酷な運命に挑んだ生涯を描く傑作。数奇な美女の運命は? ――長城の向こうには、どんな世界がひらけているのだろう? 前漢の末、たった1枚の似顔絵ゆえに、匈奴の王へと嫁した王昭君。薄幸の佳人として描かれてきた人物は、数奇な運命に立ちむかった女性だった。遊牧民と農耕民の架け橋となり、西域の地に愛と夢を育んだ一生を、清新な解釈で描きだした中国歴史ロマン。
  • 江戸の闇風 黒桔梗 裏草紙
    4.0
    美人常磐津師匠・お沙夜の裏稼業は、大泥棒。ある時お沙夜は借金に苦しむ兄妹を助けるが、直後にその兄が何者かに殺されてしまう。きな臭さを感じ、相棒の彦次郎らと真相を探るうちに、八千両という大金の怪しい動きに気づく。あわよくばと大金を狙うお沙夜一味を待ち受けていたのは、江戸を揺るがす大悪党だった――。手に汗握る痛快時代小説。
  • さらば黒き武士(もののふ)
    4.0
    武田軍に攻め込まれ落城寸前の長篠城を救うため、鳥居強右衛門は城を抜け出した。その強右衛門の口から語られたのは、京の町で出会ったある女の話で……(「長篠の蒼空」) 宣教師ヴァリニャーニから織田信長に献上された弥助。信長に気に入られた弥助は、武士として信長に仕えることになるが……。(表題作) その他、感動必至の二編を収録。歴史に埋もれた愛を描く、傑作短編集。(『花のこみち』改題)
  • 赤い珊瑚玉~日暮左近事件帖~
    4.0
    公事宿「巴屋」に、常陸の百姓が年季証文を持ち込んだ。百姓の女房が料理屋「松葉屋」での奉公を終えているはずが、まだ明けていないといわれたのだという。「巴屋」出入物吟味人の日暮左近が「松葉屋」の周りを調べ始めると、次々に不審な点が見つかり、背後にある藩の影が浮かんできた――。左近の無明斬刃剣が、弱き者を狙う悪を斬る! 迫力と充実のシリーズ第七弾。
  • たすけ鍼
    4.0
    江戸は深川蛤町で鍼灸師を営む染谷は、腕の確かさで“ツボ師”の異名をとるほどの名手。元・辰巳芸者の鉄火な妻や、幼なじみの名医・昭年とともに、市井の人々の身心を癒やし、人助け、世直しに奔走する日々を描いた、胸のすくような長編時代小説。

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  • 犬を飼う武士 十時半睡事件帖
    4.0
    松林に捨てられた子犬が縁で、めぐり合った若い侍と武家の娘。犬好きの二人は、やがてほのかな愛を互いに抱くのだが、現実には二人とも意に添わない縁談に縛られ、苦悩していた。やがて二人は、武家社会の掟破りに挑む。福岡・黒田藩の総目付・十時半睡が、泰平の世に起きる武家社会の難問を裁く、シリーズの第4集。NHKでドラマ化もされた名シリーズ!
  • 天正十年夏ノ記
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    天正年間――信長は天下統一をめざし、将軍・義昭、武田信玄、上杉謙信、顕如上人らとの戦いに、勝利を続ける。天皇を凌ぐ神の座に就こうとする征服者との交渉役をつとめた正親町(おおぎまち)天皇の秘書官・勧修寺晴豊。この青年貴族の目を通して、未曾有の動乱期をしたたかに生き抜いた天皇と公家たちを描く、渾身の歴史小説。信長上洛! 青年公家が見続けた征服者の貌(かお)。
  • 花鳥の乱 利休の七哲
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    剣と茶に命を賭ける魂熱き乱世の武士(もののふ)たち。千利休門下の7人の侍、古田織部、高山右近、荒木村重らの鮮烈な生! ――戦国時代、千利休の門下には、さまざまな逸材が、雲の如く集まった。信長に弓ひいた荒木村重や、キリシタン信仰に殉じた高山右近、師をも凌ぐ美意識の持ち主の古田織部ら、7人の弟子は、いったい何を求めたのか? 茶の湯に人生の真実を賭け、反逆の熱き心を燃えたたせた武将たちが織りなした、乱世の人間曼荼羅(まんだら)。
  • 治部の礎
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    大義、嫉妬、敵愾心。押しつぶされそうな時もある。 この三成は、屈さない。 あの嫌われ者は、何のために闘い続けたのか――。 豊臣家への「義」か、はたまた自らの「野心」からなのか。 覇王信長の死後、天下人を目指す秀吉のもと、綺羅星の如く登場し活躍する武将たちを差し置いて、最も栄達した男、石田三成。彼の「眼」は戦国を優に超えていた――。 歴史の細部を丁寧に掬う作家、吉川永青が現代人に問う、政治家石田三成の志。渾身の書き下ろし長編小説。
  • 花櫓
    4.0
    江戸芝居町・中村座。8代目・中村勘三郎には、二人の娘があった。妾の子・お菊。正妻の子・お珊。気性も、抱く夢も違う二人の、娘から女への成長と葛藤。市川団十郎、松本幸四郎、尾上菊五郎ら、きら星のごとき名優たちの息づかいの中に描かれる、凛々しくも、真珠のように輝く、恋物語。櫓が上がり、柝(ひょうしぎ)が鳴る。恋の舞台の幕が開く。
  • 洗い屋十兵衛 影捌き 隠し神
    4.0
    酷い暮らしから逃げたい人を真っ新に洗い直す<裏稼業>。艶めかしい女の依頼に仕掛けられた巧妙な罠。 谷中富士見坂で着物の“洗い張り”をしている月丸十兵衛。占い師のさつき、元岡っ引の菊五郎、元関取の半次らとともに、抜き差しならない事情を抱えた人に、新たな生活を手配する“洗い屋”という裏稼業をしている。ある日、旦那の暴力に耐えかねた柳橋の船宿の女将を洗った。しかし、しばらくして、彼女が十兵衛たちが世話した場所とは違うところで暮らしていることを知り…。
  • 洗い屋十兵衛 影捌き からくり心中
    4.0
    待望の新章スタート!厳しい現実を<洗い屋>が救う!お先真っ暗な人生。真っ新に洗い流します。 江戸城へ向かう武家駕篭を襲った一団。若年寄を狙い、首をとって逃げた犯人の行方はわからず、様々な噂が巷を賑わせていた。そんなある日、谷中富士見坂で洗い張りを営む月丸十兵衛のもとに、黒い着流しの浪人が訪ねてきた。じつは十兵衛は、辛い人生を洗い流し、新しい人生を与える裏稼業“洗い屋”である。今度の依頼人は、十兵衛たちを巻き込み、ある企みを…。急展開の新章開幕。
  • 洗い屋十兵衛 江戸日和 恋しのぶ
    4.0
    島抜けした元夫に狙われる母娘。貧乏神を追い払いたい人気女形。辛く厳しい人生、洗い直します。 月丸十兵衛は、辛い人生を洗い流し、新たな生活を手配する裏稼業“洗い屋”をしている。ある日、仕事を終えて帰る途中、浪人たちに襲われていた小田原藩御用達の刀鍛冶・一文字龍拓という若侍を助けた。しかし、藩主に献上する刀を奪われてしまう。一方、十兵衛の仲間・占い師のさつきが、小田原藩を脱藩したいという侍の仕事を持ってきた。二つの事件の関わりは如何に?痛快時代小説。
  • 洗い屋十兵衛 江戸日和 逃がして候<新装版>
    4.0
    捨て去りたい因縁を抱えた男女。新たな道で生かすため。月丸十兵衛、過去を洗い流す。 「洗い直して貰いたいのは…、この私、なんです」そう言って、艶めかしい女は、洗いに出す喪服と袱紗に包んだ小判を置いていった。谷中富士見坂で、洗い張り屋をする月丸十兵衛の裏稼業“洗い屋”を知ってのことらしい。さっそく彼は、仲間の遊び人・菊五郎、湯屋の主人・半次、占い師・さつきとともに、彼女の素性に探りを入れる。その数日後、彼女の旦那が殺されて…。 ※本作品は、「洗い屋十兵衛 江戸日和 逃がして候」を加筆修正した新装版です。
  • 暴れ旗本御用斬り 雲海の城
    4.0
    「暴れ旗本御用斬り」シリーズの第5巻! 三河以来の直参旗本で、大目付の大河内右京。“ひょうたん息子”と呼ばれていた頃から、市井に混じり、庶民の生活をよく知る彼ならではの目線で、身分の上下に関わらず、世にはびこる諸悪を正義感と信念で、叩っ斬る! そして、地方で起きつつある事件にも……。 花火の夜。見物客三人が飛来してきた弓矢に殺された。大目付の大河内右京は、探索を進めるうち、先年取り潰しになった越後高神藩の元藩士たちが、その原因となった奏者番の堀田備前守を狙っていることを知る。一方、将軍家斉の身辺で不審な事件が続発。新たに高神藩主に封ぜられた老中首座の松平定信の子・貞寿にも不穏な動きが…。政を巡り、絡み合う邪な思惑に、右京は立ち向かう。 本作品は「暴れ旗本御用斬り 雲海の城」を加筆修正した新装版です。
  • 暴れ旗本御用斬り 黄金の峠
    4.0
    「暴れ旗本御用斬り」シリーズ第4巻! 三河以来の直参旗本で、大目付の大河内右京。“ひょうたん息子”と呼ばれていた頃から、市井に混じり、庶民の生活をよく知る彼ならではの目線で、身分の上下に関わらず、世にはびこる諸悪を正義感と信念で、叩っ斬る! そして、地方で起きつつある事件にも……。長篇書下し。 本作品は「暴れ旗本御用斬り 黄金の峠」を加筆修正した新装版です。 内容(「BOOK」データベースより) かみなり旗本と怖れられた元大目付の大河内政盛も、孫の一挙手一投足に慌てふためく親馬鹿ならぬ爺馬鹿な日々。そんなある日、孫が将棋の駒を飲んだと思い、血相を変えて療養所に駆け込んだ。そこで出会った手伝いの娘おすまが発する異様な雰囲気が気になり…。その頃、大目付を継いだ息子の右京は、老中松平定信の命で、さる藩で起きている内紛の真相を調べるため、越前に潜入していた。
  • よろず屋お市 深川事件帖
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    幼いころ、実の父母を殺されたお市だが、腕利きの岡っ引きだった万七に引き取られ、強くたくましく育つ。よろず請負い稼業に身を転じた万七から、体術を教え込まれてきたのだ。が、その万七が大川で不審な死を遂げた。哀しみの中、お市は稼業を継ぐ。駆け落ち娘の行方捜し、不義密通の事実、記憶のない女の身元、ありえない水死の謎――持ち込まれる難事にも、お市は生前の万七の極意を思い返し、真実を掴みとってゆく。
  • 奥羽の二人
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    不敵な野望と奔放さに満ちた若き伊達正宗と、奥羽で対峙する蒲生氏郷――二人にとって越えることのできない大きな存在が、秀吉であった。天下に志を得ずに終わった彼らの胸中の苦悶を描く表題作のほか、抗いがたい力に翻弄され、結局は身を滅ぼしていった武将たちの運命と悲話10編を収録。待望の歴史小説傑作短編集。
  • 北海道人 松浦武四郎
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    幕末、迫りくる列強の魔手を憂え、海防献策のため蝦夷地に渡った青年・松浦武四郎。彼の目に映じたのは、松前藩の圧政に呻吟するアイヌの姿だった。水戸の志士や吉田松陰との交遊を重ねながら、彼は時代の怒涛に呑み込まれてゆく。北に一生を捧げ、「北海道」の名付け親として今に知られる探検家の雄渾な生涯。
  • 主君 井伊の赤鬼・直政伝
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    その男は、たった一人の井伊家再興の希望だった──。 お前の“主君”はだれだ? 人は何のために人に仕えるのか。 家康に寵愛され、その苛烈さから「赤鬼」と呼ばれた井伊家第17代当主・井伊直政の生涯を、家臣・木俣守勝の目を通して描く。 EXILE/三代目J SOUL BROTHERSの小林直己さんによる前代未聞、怒濤の1万字解説「苛烈で、繊細で、孤独で、その瞬間、一人だけ共にいた」を掲載。 「『忠義とは何か。お前は誰に仕えているのか。そして天命とは』 本書から投げかけられたこの問いに対し、現代を生きる我々と、僕自身のバックグラウンドであるEXILEを比較対象とし、答えを模索していきたい」(解説より) たった一人の井伊家再興の希望として、直虎はじめ一族の願いを一身に背負い、徳川幕府譜代筆頭にまで登りつめた直政。 戦になれば大将自ら一番槍で突っ込んでいき、命を惜しまない直政に終始振り回されながらも生涯支え続けた守勝。 対照的な性格から、守勝は直政に反発に似た感情を抱きながらも、我が身を守ることを知らぬ苛烈さに惹かれていく。 その二人の今生の別れは、苦い悔いに満ちたものだった。 数多くの作品が映像化、漫画化されている著者の初めての歴史小説が、大河ドラマに先駆けて井伊直虎を描いた『剣と紅』。これに続き、井伊家第17代当主・井伊直政を描いた歴史小説二作目。 ※この電子書籍は、2017年2月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 追われもの 一 破獄
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    博打の罪で遠島となった丹次は八丈島で平穏に暮らしていた。だがある日、新たに来た旧知の男が衝撃の話をもたらす。実家の乾物問屋が兄嫁に潰されて親は首を吊り、兄・佐市郎は行方知れずだという。優しい兄の窮状を知った丹次は焦燥にかられ、島抜けして遥か彼方の江戸を目指そうとするが……。時代劇の人気脚本家が贈る骨太の新シリーズ始動!
  • 暴れ旗本八代目 けんか凧
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    融通の利かない無骨な武門として幕閣に煙たがられている、三河以来の“かみなり”旗本大河内家。今日も切腹覚悟で諫言に及ぶ大目付の父政盛と、毎日ぶらぶらと瓢箪様(ひょうたんよう)の一粒種右京が怒りの太刀を一閃、江戸の悪人どもを大掃除する。痛快悪人退治劇!
  • 現代語訳 雑兵物語
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    武器運び、馬の世話、土木作業、衣類・食糧運び、戦が始まれば最前線で敵と向き合い、集団で槍、鉄砲を扱う。そんな戦場の現場人の役割ごとの声を収録し、多くの武士が戦場心得の参考とした『雑兵物語』。江戸前期に成立し後期の1846年に刊行され一般にも流布した古典を、わかりやすい現代語訳とリアルな挿画で送る。現在の最前線ではたらく人々も切実に読める一冊。
  • ときぐすり
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    NHKドラマ化もされた大人気「まんまこと」シリーズ第4弾! 女房のお寿ずを亡くした麻之助だが、町名主・高橋家の跡取りとして裁定に追われる毎日。 「人が人を、大事だって思う気持ちにつけ込んで、下司なことをするんじゃねぇよ」 ――幼馴染で親友の八木清十郎と相馬吉五郎の助けもあり、魂の抜けたような麻之助も徐々に回復してゆく。 解説・吉田紀子 ※この電子書籍は2013年5月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • まんまこと
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    ふうわり心が温まる畠中恵ワールド。ドラマ化もされた大人気「まんまこと」シリーズ第1弾! 江戸は神田、玄関で揉め事の裁定をする町名主の跡取りに生まれた麻之助。このお気楽ものが、町の難問奇問に立ち向かう。 ある日、女好きの悪友・清十郎が「念者のふりをしてくれ」と言ってきた。嫁入り前の娘にできた子供の父親にされそうだという。本当の父親は一体誰なのか!? 「まんまこと(=真真事・ほんとうのこと)」を麻之助が解き明かす短編連作シリーズ。 解説・吉田伸子 ※この電子書籍は2007年4月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 西郷内閣 明治新政府を築いた男たちの七〇〇日
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    廃藩置県(明治4年7月)後も混乱が続く日本。そんな中、西郷隆盛は同年11月に欧米使節団を送り出すと、留守政府のトップ=事実上の首相として、内政、外交、財政など日本の国づくり、新政府の立て直しに着手する――。近代日本の礎を築いた西郷と同内閣を支え活躍した男たちの「1年10カ月」を、時系列でドラマ的に描いたノンフィクションノベルズ。
  • 嵐を呼ぶ男!
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    戦国の覇者にして魔王と恐れられた織田信長。駿河に今川、三河は松平、甲斐には武田、美濃には斎藤という強大な勢力に所領を囲まれ、尾張国内も四分五裂。弾正忠家の家督さえも弟・信勝との争いが起きるなど内憂外患の様を呈して至極不安定なものだった。そんな中で信長は、人々が殺し合い奪い合う、非情な世の中をつくりかえる熱き理想に燃えるがゆえに「大うつけ」と呼ばれる。いままでになかった熱血の信長像を描きつくす、戦国歴史ロマン登場!
  • 江戸風狂伝
    4.0
    実在した風狂な人々を情感豊かに描いた女流文学賞受賞短篇集 にらまれても、疎まれても、世間を騒がしても、貫きたい意地がある 無謀にも将軍綱吉に衣装自慢を仕掛けた豪商の石川屋六兵衛とその妻およし。 危ないと知りつつ幕府批判の風刺画を引き受けた人気浮世絵師の歌川国芳。 曰くつきの家を買った平賀源内が起こした殺傷事件の顛末。 時代の風潮に反発し、心の赴くままに意地を貫き、破滅をも恐れない風狂な人々を描いた七作の短篇集。 ※本書は2000年8月に中公文庫から刊行された作品に加筆・修正したものです。
  • 獄門首(ごくもんくび)
    4.0
    1~2巻660~770円 (税込)
    流れ稼ぎの夫婦盗賊の子に生まれた余助は、強盗団の大金を横取りしようとした父母が潜伏先で殺されたため、4歳で孤児になった。爾来、寺に引き取られ雛僧になったのを皮切りに、次々に生きる場所と名前を変えていく。未知なる世界で様々な知識を授けられた彼は、やがて、江戸入りした後、豪商や公儀を相手に「大仕事」に取りかかった! 痛快無比の大盗賊伝!
  • アウト オブ チャンバラ
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    湯女(ゆな)風呂大好きな、江戸版ダメフリーターの平六。ひょんなことから刀を拾い、侍気取りで町に繰り出すが……という「拾い刀、錆び刀」。昇進して罪人を拷問することを夢見る同心の山園は、夜鷹連続殺人事件の囮捜査で女に扮するよう命じられ……という「夜鷹同心」。など、カオス・シティー江戸を舞台に描く、奇想天外の新感覚時代劇、全6編。カオス・シティー江戸には変な奴が溢れている!
  • 絵草紙屋万葉堂 鉢植えの梅
    4.0
    田沼意知殺害の真相は?新シリーズ開始!  さつきは、兄や母親と絵草紙屋を営んでいたが、母・お登勢が体調を崩して寝込んでしまう。母を蘭方医に診てもらおうとしたが、伝手のないさつきは紹介してくれる人を探そうとした。そこで思い出したのが、店に来た佐野という武士のこと。自分の家系図を、老中の子息である山城守田沼意知に進呈する話をしていた。佐野を捜し当て、知り合いの栗橋と兄の喜重郎と訪ねたさつきだったが、佐野は、家系図を渡したもののその後何も返事もない田沼への悪態をつくばかりだった。  そこで、杉田玄白の塾にいる医師を紹介してもらおうと、さつきは地本問屋に出かけた。偶然居合わせた侍に紹介状を書いてもらい、大槻玄沢という医者に母を診てもらうことができた。しかし、病の悪化した母は亡くなってしまう。病床で、母は自分がさつきの生みの親ではないことを告げた。  母亡き後、上手くいかなくなっていた万葉堂を立て直すために、友人のおよねに勧められて読売(新聞)を出す事にしたさつき。そんな折、田沼意知が佐野に刺殺されたことを知る。それを書こうとするさつきに妨害の動きもあって…。事件の背後にあるものは? 気鋭の作家による待望の新シリーズ(2018年5月発表作品)!
  • 諸葛孔明(上)
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    後漢衰微後の群雄争覇の乱世に一人の青年が時を待っていた……。透徹した史眼、雄渾の筆致が捉えた孔明の新しい魅力と「三国志」の壮大な世界。史料の徹底的な吟味によってよみがえる孔明の「志」! 後漢の光和四年(一八一)、琅邪の諸葛家に次男が誕生した。名は亮。四歳のとき、黄巾の乱が起こった。宦官と士大夫が抗争を繰り返した後漢王朝は衰微し、中国は未曾有の動乱期に入ったのである。父を亡くした孔明は叔父にひきとられ、襄陽で青年期を迎えた。覇を競いあった群雄の多くは滅び、袁紹を破った曹操が北方の大勢力となった。万民の幸福を希求し、天下の形成を冷静に分析する「臥竜」孔明の草廬を、荊州の劉表に身を寄せる劉備が訪れる……。透徹した史眼、雄渾の筆致がとらえた諸葛孔明の新しい魅力と壮大な「三国志」の世界。
  • 西鶴人情橋
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    俳諧師から草本作家への転身をはかる井原西鶴。亡父ゆずりの豪剣をふるう磯部信十郎。二人の奇妙な友情を軸に織り成される人間模様の数々。米相場を左右する大阪商人たちの葛藤と幕閣中枢の暗闘には、謎の美剣士がからむ。――剣あり、恋あり、友情ありの、浪花元禄時代絵巻。第3回時代小説大賞受賞作。剣と恋がからむ西鶴と青年剣客の熱い友情を描いた、手に汗にぎる活劇ロマン!
  • 計策師 甲駿相三国同盟異聞
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    武田晴信(信玄)の下で調略・交渉・謀略など外交にまつわるすべてを請け負う計策師・向山又七郎。彼に下された命が「甲駿相三国同盟を成し遂げよ」。足を引っ張る武田の家臣たち、諸国のくせもの軍師・計策師たち。謀略渦巻くなか、又七郎は同盟を実現できるのか。
  • 敗者烈伝<文庫版>
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    信長も光秀も皆敗者だ―― “敗れた英雄”に学べ! 歴史に学び、現代を勝ち抜くヒントがこの一冊に!! 河合敦さん絶賛!(『早わかり日本史』著者) 本能寺で織田信長を討った明智光秀は、なぜ数日で勝者から敗者へ転落したのか―― 歴史小説界の旗手・伊東潤が、古代から戦国、幕末・明治まで、 日本史上に燦然と輝きを放ち、敗れ去った英雄たち25人の「敗因」に焦点を当て、 真の人物像、歴史の真相に迫る歴史エッセイ。 源頼朝、徳川家康ら、最後まで勝ち抜いた歴史の勝者を語る「勝者烈伝」併録。 【本書で取り上げた人物】 蘇我入鹿――頂点から一気に没落した国際派 平 将門――調子に乗りすぎた野心家 藤原頼長――厳格に過ぎた摂関政治の護持者 平 清盛――事を急ぎすぎてすべてを失った独裁者 源 義経――己の力量を過信した天才武将 高 師直――建武の新政をぶち壊した婆娑羅者 足利直義――愚兄への甘えから墓穴を掘った賢弟 足利義政――戦国時代を招いた無気力将軍 太田道灌――己の手腕を頼みにしすぎた大軍略家 今川義元――一瞬の油断が命取りになった海道一の弓取り 武田勝頼――人間洞察力に欠けた最強の侍大将 織田信長――己を克服できなかった史上最強の英傑 明智光秀――白と黒の二面性を併せ持った謀反人 北条氏政――慎重さが足枷となった名家の四代目 豊臣秀次――独裁者に操られた悲劇の後継者 石田三成――有能でありながらも狭量な困った人 豊臣秀頼――時代の波に押し流された賢き人 天草四郎――勝算なき戦いに駆り出された美少年 徳川慶喜――思いつきで動き回って自滅した小才子 松平容保――将軍に利用されて捨てられたお殿様 大鳥圭介――最後まであきらめない理系指揮官 榎本武揚――薩長政府に徹底抗戦した気骨の人 江藤新平――正義を貫きすぎた硬骨漢 西郷隆盛――肥大化した人望にのみ込まれた人格者 桐野利秋――西郷への敬愛に殉じた最後の志士 コラム「勝者烈伝」 源頼朝――恐妻家の墓穴 足利尊氏――気分屋天下を取る 徳川家康――敵を知り、己を知れば―― 大久保利通――そして誰もいなくなった
  • 伊達政宗(二)
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    関白秀吉が天下統一の野望に燃え、小田原城攻めを開始した天正十八年。正宗は憤懣を胸中に秘め、遅れて参陣した。激怒する秀吉を相手に、無類の勝ち気な性格と型破りの言行で真っ向から挑む独眼竜の叛骨魂!
  • 鬼火~岡っ引き源捕物控(四)~
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    京極堂の商う白粉(おしろい)で目蓋(まぶた)が腫れたと、常磐津(ときわず)の師匠・お仙が店にねじ込んだ。店主の要請で原因を調べる源次と手下の助三(すけぞう)。その最中、金貸し隠居殺しの嫌疑でお仙がしょっ引かれた。頑(かたく)なに否認し続けるお仙。不審に思った源次が元同心・神子孫七の知恵を借り、聞き込みに奔走するうちに真の下手人の姿が……。だが、お仙にも意外な事実が隠されていた(表題作)。
  • 義経の征旗(上)
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    源平の戦いに、奥州藤原(おうしゅうふじわら)氏が立ち上がった! 平泉の藤原秀衡(ひでひら)の許に身を寄せていた源義経は、頼朝挙兵の報を受け、鎌倉へ馳せ参じる。頼朝の隙を突き、京へ入った木曾義仲は後白河法皇を幽閉、その傍若無人(ぼうじゃくぶじん)ぶりに業(ごう)を煮やした秀衡は、ついに奥州軍を南下させる。しかし、頼朝は秀衡を迎え撃つべく……。歴史の転換期を新視点で捉えなおす、もう一つの歴史物語。(『秀衡の征旗』改題)

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