検索結果

非表示の作品があります

  • ハオスフラウ
    3.0
    スイスの町でドイツ語教室に通いはじめたアメリカ人の女。教室を満たすよくわからない言葉と、彼女を誘うわかりやすい男たち。かたくなに秘密と憂鬱を抱えこむ彼女は、嘘を重ねて男たちと情事を続けるが……。詩人作家が独特の文章で孤独をつづった文芸長篇。
  • AIR ART WORKS
    -
    1巻2,970円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 人気ゲームブランド「Key 」の初期作品「AIR」の製作素材が詰まった原画集です。 【あの夏の日々を、憶えていますか…】 さびしがり屋の観鈴、いつもいっしょだった美凪とみちる、元気な佳乃とポテトのコンビ。彼女たちの夏の出来事が、この一冊にいっぱい詰まっています! ・線画や影指定に加え、各シーン、イメージ段階のラフカットや未使用カットが満載!! ・販促用グッズなどに使用された、描き下ろしのヒロイン達も網羅しています。 ・ゲーム内のCGや設定資料を完全収録。スタッフコメントも入った、永久保存版資料集です。
  • 宮沢賢治/中島敦
    4.7
    病床で綴られた連作詩「疾中」や「ポラーノの広場」「ひかりの素足」など宮沢の18篇と、「環礁」「李陵・司馬遷」など中島の7篇を収録。周縁から文学の核心に迫った二人の世界。 月報=夢枕獏、古川日出男
  • 谷崎潤一郎
    4.3
    室町時代の瀬戸内海、宝物をめぐって海賊や遊女、幻術使いたちが縦横無尽に躍動する幻の長篇エンタテインメント活劇「乱菊物語」。「妹背山婦女庭訓」「義経千本桜」「葛の葉」などの浄瑠璃や和歌と、母恋いを巧みに織り交ぜて綴る吉野探訪記「吉野葛」。女性への思慕を夢幻能の構図を用いて描く「蘆刈」。王朝文学に材を取った奇譚「小野篁妹に恋する事」、異国情緒に彩られる「西湖の月」、エッセイ「厠のいろいろ」を収録。巨人が紡いだ豊饒幻妖な物語たち。 解説=池澤夏樹 年譜=千葉俊二 月報=桐野夏生・皆川博子
  • 好色一代男/雨月物語/通言総籬/春色梅児誉美
    4.0
    江戸、そして大坂――百花繚乱に咲き誇った、17世紀から19世紀の江戸期の文学。井原西鶴・上田秋成・山東京伝・為永春水の、粋で美しく鮮やかな四作をすべて全訳・新訳で収録。 解説=池澤夏樹 解題=佐藤至子 月報=田中優子・宮部みゆき
  • 日本霊異記/今昔物語/宇治拾遺物語/発心集
    4.4
    人間のユーモアと機知とエロスに満ちた野蛮な魅力そのものが生き生きと語られる、「瘤取り爺」の原話等古来よりの説話100余篇を収録。「日本霊異記」「宇治拾遺物語」「発心集」は新訳で。 解説=池澤夏樹 解題=小峯和明 月報=高樹のぶ子・朝吹真理子
  • 大江健三郎
    4.3
    死と再生、終末と救済を一貫して問い、闘い続ける圧倒的な大江文学。 女性原理を主軸にした長篇二篇に短篇とエッセーで全体像を提示する。 著者による加筆修訂。 [収録作品] 悲しみは人生の親戚――子どもの死に見舞われながら人生の事業に乗り出す女性を描いた長篇「人生の親戚」と汚染させた地球が舞台の近未来SF「治療塔」。 部屋に閉じ籠り<鳥たち>と暮らす青年を描く「鳥」、隣人となった「山の人」の自由への希求が市民たちを戦慄させる「狩猟で暮したわれらの先祖」。他に『ヒロシマ・ノート』より「人間の威厳について」、『私という小説家の作り方』より「ナラティブ・つまりいかに語るかの問題」。 解説=池澤夏樹 年譜=尾崎真理子 月報=中村文則・野崎歓
  • 南方熊楠/柳田國男/折口信夫/宮本常一
    4.2
    民衆の紐帯であり自然の宝庫でもある社(やしろ)の破壊に反対する、南方熊楠の画期的論考「神社合祀に関する意見」。 伊良湖岬の浜辺で目にした椰子の実から日本人の来し方を想起する、柳田國男「海上の道」。 後に中将姫と呼ばれる藤原南家の姫君と、非業の死を遂げた大津皇子の交感を軸に綴られる、折口信夫「死者の書」。 近代女性の生き様を活写する「海女たち」「出稼ぎと旅」「女工たち」ほか、宮本常一「生活の記録」。 神話、伝承、歴史、生活、自然など、日本のすべてを包摂する厖大な文業から、傑作29篇を精選。 【ぼくがこれを選んだ理由】 民俗学は文学のすぐ隣にある。 南方熊楠の鎮守の森を擁護する論は今のエコロジーにつながっている。  柳田國男と宮本常一の論考を連ねると、正面から描かれた近代日本人の肖像が見えてくる。  折口信夫はもうそのまま文学。読んでいると古代の日本人とすぐにもハグできるような気持になる。(池澤夏樹) 解説=池澤夏樹 解題=鶴見太郎 月報=恩田陸・坂口恭平
  • 樋口一葉 たけくらべ/夏目漱石/森鴎外
    4.4
    吉原の廓の隣町を舞台に、快活な十四歳の美少女・美登利と、内向的な少年・信如の淡い想いが交錯する、一葉「たけくらべ」(新訳・川上未映子)。 東大入学のために上京し、初めて出会う都会の自由な女性や友人に翻弄される青年を描いた、漱石「三四郎」。 謎めいた未亡人と関係を重ねる作家志望の文学青年・小泉純一が、芸術と恋愛の理想と現実の狭間で葛藤する、鴎外「青年」。 明治時代に新しい文学を切り開いた文豪三人による、青春小説の傑作三作を収録。 【ぼくがこれを選んだ理由】 明治になって社会の重心は若い人たちの方にシフトした。いきなり未来を預けられた青年たちの戸惑いを漱石は「三四郎」に書き、鴎外は「青年」に書いた。「たけくらべ」の色調は江戸期への郷愁だが、その一方でこれはモダニズムの都会小説でもある。(池澤) 【新訳にあたって】一葉が今「たけくらべ」を書いたら絶対にこうなったにちがいないと信じきって&あの匂いあの話し声あの時間に持てるすべてを浸しきって、全力全愛でとりくむ所存です。(川上未映子) 解題・年譜・参考資料=紅野謙介 解説=池澤夏樹 月報=高橋源一郎・水村美苗
  • ポクスル・ウェスト最後の飛行
    -
    元イギリス空軍所属のポクスルおじさんは、イライジャ少年の憧れの存在。おじさんが語ってくれる第二次大戦の逃走劇、燃え上がる恋、そしてナチス爆撃作戦の物語に、少年は夢中になった。やがておじさんが戦争体験記を出版し、ベストセラー作家になると、少年はますます誇らしく思った。だが、おじさんは少年の前から姿を消してしまう。おじさんが去った後も、少年は体験記に没頭するが、おじさんにまつわる良からぬ噂に心をかき乱される。そしておじさんが決して語らなかった真実を知ることになる――類まれなストーリーテリング、卓抜な構成、綿密な調査によって、戦争に巻き込まれた人々の愛と喪失の物語を、いま蘇らせる。
  • プランD
    -
    1990年に東西ドイツが統一されなかった世界。そこでは東ドイツは〈再生〉という改革を経て、社会主義国として生き残っていた。2011年10月、東ベルリンの郊外で西側出身の教授が殺される。その手口は廃止されたはずの秘密警察のものだった。おりから経済的窮地を脱する決め手となる東西交渉が始まろうとしている。交渉の障害となることを怖れ、事件を速やかに解決すべく東西合同の捜査が開始される。だが捜査にあたる刑事の前には、不可解な壁が立ちはだかった……あり得たかもしれない世界を舞台に描く、異色のサスペンス。
  • カーストの民
    -
    ※本シリーズに使用している原版データは時間が経過している作品が多いため、一部不鮮明な箇所がある可能性がございます。ご了承下さい。 インド社会を解く鍵,カーストとは何か。19世紀初期の30余年間,現地で布教活動にあたったフランス人宣教師が解きあかす。「聖なる法」の穢れと浄めのシステムを詳細に記録した古典的資料の翻訳。

    試し読み

    フォロー
  • 懐旧録
    -
    1巻2,970円 (税込)
    ※本シリーズに使用している原版データは時間が経過している作品が多いため、一部不鮮明な箇所がある可能性がございます。ご了承下さい。 著者は真宗大谷派の学僧で梵語学の権威。明治初期,マックス・ミュラー博士に学び,『大明三蔵聖教目録』『梵文法華経』など貴重な業績を遺した。本書はその生涯の事跡を語った貴重な自伝的回想録。

    試し読み

    フォロー
  • 漢書食貨・地理・溝洫志
    -
    1巻2,970円 (税込)
    ※本シリーズに使用している原版データは時間が経過している作品が多いため、一部不鮮明な箇所がある可能性がございます。ご了承下さい。 神農氏の時代から漢代末にいたる,古代社会の人びとのいとなみと国家の政策。農業施策や貨幣経済の変遷,地名地理の変貌,諸国のお国ぶり,風俗風習,治水潅漑のさまなどをいきいきと描く。

    試し読み

    フォロー
  • 詩経雅頌 1
    -
    1~2巻2,970~3,080円 (税込)
    ※本シリーズに使用している原版データは時間が経過している作品が多いため、一部不鮮明な箇所がある可能性がございます。ご了承下さい。 一般民衆の歌謡である「国風」,それにつづいて貴族社会で舞楽に用いられた「雅」と,宮廷で静かに歌われた「頌」。第1巻には,古代歌謡である詩経305編のうち,145編の流麗な訳とその詳細な注を収める。

    試し読み

    フォロー
  • 支那史学史 1
    -
    1~2巻2,970~3,190円 (税込)
    ※本シリーズに使用している原版データは時間が経過している作品が多いため、一部不鮮明な箇所がある可能性がございます。ご了承下さい。 中国文明は独自な歴史とともに,司馬遷の『史記』をはじめ数多くの歴史書を生みだした。本書はその歴史意識,歴史哲学,歴史叙述の問題を,透徹した史観で語り尽くした講義録。第1巻は,その起源から宋代までの史学。解説を付す。

    試し読み

    フォロー
  • 柴田収蔵日記 1
    -
    1~2巻2,970円 (税込)
    ※本シリーズに使用している原版データは時間が経過している作品が多いため、一部不鮮明な箇所がある可能性がございます。ご了承下さい。 国際化の波が押し寄せた幕末に佐渡に生まれ,蘭医となった柴田収蔵。丹念に記された日記に登場するさまざまな職業の人びと。想像以上に豊かだった江戸時代の庶民の日常生活が浮かびあがる。第1巻は,天保13年(1842),同14年の日記。

    試し読み

    フォロー
  • ジャンガル
    -
    1巻2,970円 (税込)
    ※本シリーズに使用している原版データは時間が経過している作品が多いため、一部不鮮明な箇所がある可能性がございます。ご了承下さい。 誉れたかい聖主ジャンガルが,12人の大将と6000人の勇士を率いてくり広げる英雄的な闘い。オイラートの演唱芸人たちによって語り継がれてきたモンゴル古典文学の初訳。

    試し読み

    フォロー
  • 占術大集成 1
    -
    ※本シリーズに使用している原版データは時間が経過している作品が多いため、一部不鮮明な箇所がある可能性がございます。ご了承下さい。 古代インドの宮廷占星術師の手になる占いの書。森羅万象の異変から,吉凶を判断する前兆占いの大(ブリハット)集成(サンヒター)。異変の集成である本書は,当時の文化,そして宇宙観の貴重な記録でもある。第1巻は,第1章から第59章まで。

    試し読み

    フォロー
  • 想古録 1
    -
    1~2巻2,970円 (税込)
    ※本シリーズに使用している原版データは時間が経過している作品が多いため、一部不鮮明な箇所がある可能性がございます。ご了承下さい。 万巻の書物をひもとくより,たったひとつの逸話から,人物,事件の実相が浮かびあがることがある。渡辺崋山,藤田東湖,岡本花亭,川路聖謨ら,各界の人士が語る珠玉のエピソード1141話。第1巻は,650話を収録。解説を付す。

    試し読み

    フォロー
  • 韃靼漂流記
    -
    1巻2,970円 (税込)
    ※本シリーズに使用している原版データは時間が経過している作品が多いため、一部不鮮明な箇所がある可能性がございます。ご了承下さい。 17世紀なかば,松前に向かう越前の商人が中国東北地方に漂着し,北京に送られ朝鮮をへて帰国した。ときはまさに疾風のごとく中国を席巻した満族王朝の開国期。その貴重な見聞記と,昭和14年に刊行された園田による漂流記研究の覆刻。

    試し読み

    フォロー
  • 中国の花譜
    -
    1巻2,970円 (税込)
    ※本シリーズに使用している原版データは時間が経過している作品が多いため、一部不鮮明な箇所がある可能性がございます。ご了承下さい。 牡丹,芍薬,蘭,梅,菊,海棠,薔薇が咲き薫る“花の国”中国。「洛陽牡丹記」「陳州牡丹記」「范村梅譜」「范村菊譜」「金ショウ蘭譜」「王氏蘭譜」「瓶花譜」「瓶史」「花鏡」ほか,宋代から清代にいたる代表的な花譜12編。

    試し読み

    フォロー
  • 陶淵明詩解
    -
    1巻2,970円 (税込)
    ※本シリーズに使用している原版データは時間が経過している作品が多いため、一部不鮮明な箇所がある可能性がございます。ご了承下さい。 菊を採る東籬の下,悠然として南山を見る。自然を愛しながらも堅忍不抜の志を秘め,混迷の時代に向きあって誠実に生きた稀有な詩人の全詩作品の注釈と鑑賞。稀覯書の復刊。

    試し読み

    フォロー
  • 日本アルプス登攀日記
    -
    ※本シリーズに使用している原版データは時間が経過している作品が多いため、一部不鮮明な箇所がある可能性がございます。ご了承下さい。 “日本近代登山の父”ウェストンは,イギリス人宣教師として3回来日し,神戸,横浜に滞在した。本書は,その間,彼が山に携行し,日々の出来事を書きとめたフィールド・ノートの翻訳。日本アルプスや富士山などの新ルート開拓ほか,登山の基礎を築いたナマの記録。

    試し読み

    フォロー
  • 日本旅行日記 1
    -
    1~2巻2,970~3,080円 (税込)
    ※本シリーズに使用している原版データは時間が経過している作品が多いため、一部不鮮明な箇所がある可能性がございます。ご了承下さい。 幕末・明治期の日本学の最高権威といわれる英国人サトウ。彼がのこした膨大な日記から,日本内陸旅行にかかわる部分を選んでその手書き日記から直接訳出した労作。第1巻は,南アルプス白根連山や北アルプス針ノ木峠への初登頂など。解説を付す。

    試し読み

    フォロー
  • 晩清小説史
    -
    1巻2,970円 (税込)
    ※本シリーズに使用している原版データは時間が経過している作品が多いため、一部不鮮明な箇所がある可能性がございます。ご了承下さい。 現代中国の作家で評論家,文学史家による清代末の文学史。多くの実作品を紹介しながら,従来とかく等閑にされてきた,新文学運動期に先行する時代の意味を明らかにする。詳注をほどこし索引を付す。

    試し読み

    フォロー
  • 抱朴子内編
    -
    1巻2,970円 (税込)
    ※本シリーズに使用している原版データは時間が経過している作品が多いため、一部不鮮明な箇所がある可能性がございます。ご了承下さい。 仙人ははたして実在するのか。不老不死の薬はいかにしてつくるのか。仙人学んで至るべし,という立場から神仙道の理論と実践を熱っぽく説く東晋代の本書は,道教史料の白眉である。別に「外編」を本文庫(525,526)に収める。

    試し読み

    フォロー
  • 本朝度量権衡攷 1
    -
    1~2巻2,970~3,080円 (税込)
    ※本シリーズに使用している原版データは時間が経過している作品が多いため、一部不鮮明な箇所がある可能性がございます。ご了承下さい。 サシ,マス,ハカリなどの歴史的変遷ほど複雑なものはない。江戸後期の考証史家エキ斎が,生涯をかけて中国と日本の古典を渉猟し,日本の計量単位の変化を跡づけた一大研究成果。第1巻は,度,量,権衡,附録巻上。

    試し読み

    フォロー
  • モンゴル帝国史 1
    -
    ※本シリーズに使用している原版データは時間が経過している作品が多いため、一部不鮮明な箇所がある可能性がございます。ご了承下さい。 全ユーラシア大陸を馬蹄の響きととも席巻した空前絶後の大帝国の征服の記録。かつて『蒙古史』の名で読書人を魅了した名著が,詳細な訳注を付した初の口語全訳として再登場。各巻に解説, 文献案内, 年表, 索引を付す。第1巻は,第1●第8章まで。

    試し読み

    フォロー
  • 邪馬臺国論考 1
    -
    1~3巻2,970円 (税込)
    ※本シリーズに使用している原版データは時間が経過している作品が多いため、一部不鮮明な箇所がある可能性がございます。ご了承下さい。 邪馬台国学の先覚者橋本増吉による『魏志倭人伝』研究の決定版。邪馬台国は九州筑後国山門郡にあったとの立場から,邪馬台国大和説に敢然と論駁を加える。各巻に解説を付す。第1巻は,第14章まで。

    試し読み

    フォロー
  • 四人の托鉢僧の物語
    -
    ※本シリーズに使用している原版データは時間が経過している作品が多いため、一部不鮮明な箇所がある可能性がございます。ご了承下さい。 19世紀初頭,デリーの文人ミール・アンマンがペルシア語から翻訳したウルドゥー文学の白眉。四人の托鉢僧と王が語る恋と冒険と大旅行の,世にも不思議な大ロマンの覆刻。

    試し読み

    フォロー
  • 歴代名画記 1
    -
    1~2巻2,970~3,190円 (税込)
    ※本シリーズに使用している原版データは時間が経過している作品が多いため、一部不鮮明な箇所がある可能性がございます。ご了承下さい。 唐代にいたるまでの画論・画史を集大成した画期的な書物とされる中国絵画論の古典。訳者の正確な読み下し,平易な口語訳,周到精緻な論説は,読者の中国絵画理解をふかめてくれる。第1巻は,総論というべき巻一から巻三,歴代画家評伝のうち巻四,巻五の晋まで。

    試し読み

    フォロー
  • 明治大正史
    -
    1巻2,970円 (税込)
    ※本シリーズに使用している原版データは時間が経過している作品が多いため、一部不鮮明な箇所がある可能性がございます。ご了承下さい。 昭和5年,朝日新聞の論説委員をしていた著者が,60年間の各地の新聞記事をもとに明治・大正期の世相を論評したもの。フォークロアの手法で日本人の生活の変化に着目した本書は,独創的な文化論として読者を魅了する。

    試し読み

    フォロー
  • 東アジア民族史 1
    -
    1~2巻2,970~3,520円 (税込)
    ※本シリーズに使用している原版データは時間が経過している作品が多いため、一部不鮮明な箇所がある可能性がございます。ご了承下さい。 『史記』以下の中国正史から,「東夷」と称せられた朝鮮・日本などに関する記述を抜粋したもの。「倭人伝」には異民族の目に映じた古代日本の姿が描かれ,研究者にも欠かせない貴重な史料。第1巻は,『史記』『漢書』『後漢書』『三国志』『晋書』『宋書』『南斉書』『梁書』『魏書』『周書』『隋書』から。

    試し読み

    フォロー
  • バタヴィア城日誌 1
    -
    1~3巻2,970~3,520円 (税込)
    ※本シリーズに使用している原版データは時間が経過している作品が多いため、一部不鮮明な箇所がある可能性がございます。ご了承下さい。 オランダ東インド会社は,その拠点をバタヴィア城に置いた。本書は,アジア各地から本国に送られた膨大な報告書のなかから日本・台湾に関する部分を抄出したもので,その史料的価値はきわめて高い。第1巻は,1624年から37年まで。

    試し読み

    フォロー
  • 日本巡察記
    -
    ※本シリーズに使用している原版データは時間が経過している作品が多いため、一部不鮮明な箇所がある可能性がございます。ご了承下さい。 信長・秀吉時代の日本に東洋巡察使として4回来日した著者が,イエズス会本部に書き送った機密報告書。宣教師としての苦悩,仮借ない日本人観,変転きわまりない政治情勢などがつづられ,興味はつきない。

    試し読み

    フォロー
  • 日本事物誌 1
    -
    ※本シリーズに使用している原版データは時間が経過している作品が多いため、一部不鮮明な箇所がある可能性がございます。ご了承下さい。 明治6年(1873)に来日し,数多くの業績を残した著者は,日本の文化・国民性についても卓越した洞察者だった。「算盤」から「動物学」までをアルファベット順に配列し,言葉巧みに事物百般を説く。第1巻は,AからJ,「算盤」(Abacus)から「人力車」(Jinrikisha)まで。巻末に解説を付す。

    試し読み

    フォロー
  • 南蛮寺興廃記・邪教大意・妙貞問答・破提字子
    -
    1巻2,970円 (税込)
    ※本シリーズに使用している原版データは時間が経過している作品が多いため、一部不鮮明な箇所がある可能性がございます。ご了承下さい。 キリシタンの凄惨な弾圧は,権力意志のむき出しの行使だった。異質な文化を受容しようとする民族的陣痛がここに始まる。掲載の4編は,在来の仏教・神道と,キリスト教との激突をみごとに伝える。

    試し読み

    フォロー
  • 中国笑話選
    -
    ※本シリーズに使用している原版データは時間が経過している作品が多いため、一部不鮮明な箇所がある可能性がございます。ご了承下さい。 中国のウィットとエスプリの宝庫,明代の『笑府』,後漢の『笑林』を中心に,種々の笑話集から500編を集める。江戸小咄との比較考証によって,その原型・影響関係を解説した興味ぶかい書。

    試し読み

    フォロー
  • 中国社会風俗史
    -
    1巻2,970円 (税込)
    ※本シリーズに使用している原版データは時間が経過している作品が多いため、一部不鮮明な箇所がある可能性がございます。ご了承下さい。 従来,中国社会生活の具体的状況,風俗の変遷については,まとまった記述がなかった。この課題にとりくんだ名著『歴代社会風俗事物考』を編訳した本書は,史書漢籍をひもとく読書人必備の書。

    試し読み

    フォロー
  • 国文学全史 1
    -
    1~2巻2,970円 (税込)
    ※本シリーズに使用している原版データは時間が経過している作品が多いため、一部不鮮明な箇所がある可能性がございます。ご了承下さい。 わが国の文学史が国学的・語学的なものでしかなかった時代に,文学の真髄に迫った本書は,真の意味での歴史的名著といえる。その後の研究成果にもとづく詳細な補注をつけて覆刻。第1巻は,総論,第一期・弘仁前後,第二期・延喜天暦。巻末に解説(秋山)を付す。

    試し読み

    フォロー
  • 往生要集 1
    -
    1~2巻2,970~3,080円 (税込)
    ※本シリーズに使用している原版データは時間が経過している作品が多いため、一部不鮮明な箇所がある可能性がございます。ご了承下さい。 平安時代の貴族的な仏教に対して反抗の心を抱いた源信。浄土教の伝統を探りつつ,凄惨な地獄と甘美な極楽の様相を具体的な筆致で描いたこの書は,後世の思想・文芸に大きな影響を与えた。第1巻は,第4章まで。巻末に解説を付す。

    試し読み

    フォロー
  • 東学史
    -
    1巻2,970円 (税込)
    ※本シリーズに使用している原版データは時間が経過している作品が多いため、一部不鮮明な箇所がある可能性がございます。ご了承下さい。 1894年,資本主義の流入によって疲弊した朝鮮農民は,朝鮮全土にわたっていわゆる「東学党の乱」を起こした。本書は,みずから運動の渦中に身を投じた著者の貴重な記録である。

    試し読み

    フォロー
  • 青木周蔵自伝
    -
    1巻2,970円 (税込)
    ※本シリーズに使用している原版データは時間が経過している作品が多いため、一部不鮮明な箇所がある可能性がございます。ご了承下さい。 青木周蔵は明治期の「ドイツ派」外交官。その自伝は,条約改正,大津事件,三国干渉の経緯など明治外交の裏面史を伝えるとともに,明治顕官の人生記録としても興味ぶかい。

    試し読み

    フォロー
  • カーペンターズ・ゴシック
    3.0
    超高密度文体で紡がれる黙示録的ゴシック・サスペンス!  全米図書賞&日本翻訳大賞受賞作『JR』の作家ギャディスによる、一軒の古いゴシック式洋館を舞台に繰り広げられる、世界的陰謀と底無しの悪意が渦巻く狂騒劇―― * 今は亡き大鉱山主の娘エリザベス・ブースは、ハドソン河畔にある古いカーペンター・ゴシック様式の屋敷に、夫ポールと暮らしていた。 山師気質で粗暴なポールは、メディアコンサルタントとしての成功を目論見、いくつもの胡散臭い事業の立ち上げを画策し動き回っている。 ひっきりなしに屋敷にかかってくるいくつもの電話、そして訪ねてくる怪しい男たち。 彼らが交わす錯綜した会話の断片からは、CIA、FBI、放送局、種子販売会社、鉱山開発会社などの影が垣間見え、やがて巨大利権をめぐる遠大な世界的陰謀へと話は広がり、エリザベス自身もそこで起こる事件へと巻き込まれていく…… 全米図書賞受賞『JR』の作家ギャディスによる、一軒の屋敷を舞台に繰り広げられる、超絶技巧×超高密度文体のゴシック・サスペンス&黙示録的狂騒会話劇。 (1985年作)

    試し読み

    フォロー
  • 暗い庭
    -
    爛熟の世紀末文学 マリオ・プラーツが『肉体と死と悪魔』において言及した数少ないスペイン作家バリェ=インクラン。W・B・イェイツやガルシア=ロルカを想起させる作品など、この世ならぬ場所へと誘う、17の短篇小説。頽廃の園へ。 神秘主義的なキリスト教と土俗的な民間信仰、背徳的な罪咎の宴―― 高貴な輝きと隠遁の雰囲気を湛えた昏い廃園は、夢うつつに微睡みながら訪れる客人を待ちわびる。 「放しません。貴女は僕のもの、貴女の魂は僕のものです……肉体は欲しません、いずれ死がそれを奪いに来るでしょうから。」 ――「我が姉アントニア」より 装丁:岡本洋平(岡本デザイン室)

    試し読み

    フォロー
  • 英国メイドの世界 電子書籍版
    4.7
    1巻2,926円 (税込)
    鶴田謙二氏、推薦図書。 「これは本物のメイド大全です。 階級社会だった時代背景や彼女たちの仕事や生活が 余すことなく網羅されています。 知りたかった事も、知りたくなかった事も。 『ごっこ』はもう卒業でしょう」 本書を読むと分かる意外な事実……? ・メイドは転職を繰り返していた。 ・皿洗いしかさせてもらえないメイドがいた。 ・おしろいを髪に塗って仕事をする男性使用人がいた。 ハウスメイドから執事まで、 英国家事使用人の本当の姿を丁寧に追った、 一家に一冊のメイド事典。
  • 迷探偵・黒彦シリーズ【4冊 合本版】 『魔神館事件 夏と少女とサツリク風景』~『幻双城事件 仮面の王子と移動密室』
    4.0
    男子高校生・白鷹黒彦は、ひょんなことから妖しげな洋館の殺人事件に巻き込まれることに。そこで出逢ったのは、世界最高の知性・犬神清秀とその妹でロボットを自称する不思議な少女・果奈だった――。その後も黒彦は、兄妹2人によって様々な事件に巻き込まれていくことに……!? 新本格への愛と、個性豊かで魅力的な人物たちで贈る、傑作キャラクターミステリ!  ※本電子書籍は『魔神館事件 夏と少女とサツリク風景』『天空高事件 放課後探偵とサツジン連鎖』『露壜村事件 生き神少女とザンサツの夜』『幻双城事件 仮面の王子と移動密室』を1冊にまとめ、【合本版特別掌編「嘘吐会事件」】を収録した電子オリジナル版です。
  • 田舎のモーツァルト 詩集
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 詩人、随筆家、翻訳家、また、クラシック音楽への造詣も深い著者は、山や自然を描いた詩や散文の秀品を多く残した。 本書は、詩集である。 田舎のモーツァルト 中学の音楽室でピアノが鳴っている。 生徒たちは、男も女も 両手を膝に、目をすえて、 きらめくような、流れるような、 音の造形に聴き入っている そとは秋晴れの安曇平、 青い常念と黄ばんだアカシア。 自然にも形成と傾聴のあるこの田舎で、 新任の若い女の先生が孜々として、 モーツァルトのみごとなロンドを弾いている。 【目次より】 冬の雅歌 不在 妻に ハインリッヒ・シュッツ 秋 霧と風の高原で 岩を研ぐ 春の葡萄山 モーツァルトの午後 出合い 歳月 田舎のモーツァルト ひとりの山 七月の地誌 回顧 車窓のフーガ 高処の春 あかがり 復活祭の高原 山中取材 野の仏 蝉 或る石に刻むとて 湖畔の朝 鴨 和田峠 馬籠峠 上越線にて 受胎告知 春興 桃咲く春 高地牧場 故園の歌 十年後 朝の門前で 草津白根 予感 飼育場風景 後記 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。
  • その空の下で 尾崎喜八詩集
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 詩人、随筆家、翻訳家、また、クラシック音楽への造詣も深い著者は、山や自然を描いた詩や散文の秀品を多く残した。 本書は、詩集である。 その空の下で (妻に代わりて) 安達太良山もここから先は足で登るか、 ガラガラ廻っている味気あじきないあのリフトで 吊り上げられて行くかするよりほかはない。 山麓をいろどる落葉松からまつの新緑、遠い郭公、 峰の高みに真白な残雪の帯、 そして頭の上は、見よ、この空だ。 おばさまが言ったという「智恵子のほんとの空」、 東京ならぬみちのくの空が、 「あどけない話」どころか真底女人の 思い入ったまじめさで、少し悲しく、 深く青々とひろがっている。 私はこの空を今は亡い人のその昔の郷愁と 同じ思いでしみじみと見上げる。 足もとには猩々袴か燕オモトか つやつや光る強い緑の芽がぎっしり。 これもあのかたの故郷の山の草だと思えば、 踏むどころか、記念に一株掘るどころか、 気をつけて、丁寧に、 跨いで、 行く。 【目次より】 されど同じ安息日の夕暮れに アイヒェンドルフ再読 よみがえる春の歌 音楽会で シューマンと草取り 一つのイメージ ほほえましいたより 復活祭 晩年のベルリオーズ 上高地にて 森林限界 詩人と笛 その一、その二 夏行 恢復期の朝 鎌倉初秋 明月谷 岩雲雀の歌 古い山の地図を前にして 雲表の十月 霧ガ峯の春 カエデの勉強 続けかしの歌 鈴 ヴィヴァルディ 『諸国の人々』 勉学篇 バッハの『復活祭オラトリオ』から 二つの現実 讃称 エリュアール 浄土平 その空の下で 春愁 命あって 黄道光 トンボの谷 詩「無常」の作者に 過去と現在 安らぎと広がりの中で 沈みゆく星に寄せて 後記 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。
  • 【電子復刻】代表的人間像
    NEW
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 人間である限り可能性としては誰でもがすべて偉人なのだと説く本巻は、人間に宿る魂の現れ方をそれぞれに代表する六人の偉人により論じている。 [電子書籍版]には、[デジタル・オンデマンド版]に含まれる「月報」は含まれていません。
  • ミック・エイヴォリーのアンダーパンツ
    -
    1巻2,904円 (税込)
    『最高の任務』で第162回芥川賞候補となった現代文学の新星、乗代雄介がデビュー前から15年以上にわたって書き継いできたブログを著者自選・全面改稿のうえ書籍化。  総数約600編に及ぶ掌編創作群より67編を精選した『創作』、先人たちの言葉を供に、芸術と文学をめぐる思索の旅路を行く長編エッセイ『ワインディング・ノート』に書き下ろし小説『虫麻呂雑記』(140枚)を併録。

    試し読み

    フォロー
  • 良寛歌集
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「雪の夜にねざめて聞けば雁がねも天つみ空をなづみつつゆく」良寛の歌は、人間即歌である。その人その心即ち歌である―。歌人・吉野秀雄が、敬愛する良寛の歌境を鮮やかに説き明かしつつ、細心かつ懇切な校註を加えて編んだ「良寛歌集」決定版の復刊。1267首を収める。(「BOOK」データベースより) 目次 解説 良寛調について 良寛の歌の発足・個性・推敲について 発足 個性 推敲 良寛と万葉集との関係について 本集の成立ちについて 諸本の校合 古歌との対比 配列の順序 語句歌意の解釈 内容の多化と鈍化 余言 参考文献 凡例 本文 短歌 春 夏 秋 冬 雑 旋頭歌 雑体歌 長歌 (※本書は1992/10/1に発売し、2021/12/30に電子化をいたしました)
  • カラマーゾフの兄弟(上中下)合本版(新潮文庫)
    -
    物欲の権化のような父フョードル・カラマーゾフの血を、それぞれ相異なりながらも色濃く引いた三人の兄弟。放蕩無頼な情熱漢ドミートリイ、冷徹な知性人イワン、敬虔な修道者で物語の主人公であるアリョーシャ。そして、フョードルの私生児と噂されるスメルジャコフ。これらの人物の交錯が作り出す愛憎の地獄図絵の中に、神と人間という根本問題を据え置いた世界文学屈指の名作。 ※当電子版は新潮文庫版『カラマーゾフの兄弟』上中下巻をまとめた合本版です。
  • 南方熊楠文集 1
    続巻入荷
    -
    1~2巻2,871円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 草創期の日本民俗学の先達,南方熊楠の英文をふくめた論考ほか,随筆,書簡文の代表的なものを精選した。『十二支考』(215-)とあわせて,南方の広範な業績のエッセンスを知ることができる。第1巻は,「履歴書」「南方二書」のほか,大正3年までの作品。
  • 江戸参府随行記
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 スウェーデン人医師・植物学者による1775年(安永4)から翌年にかけての日本紀行。先のケンペル,後のシーボルトとならび,鎖国下日本を世界的視野で見聞した貴重な記録。スウェーデン語原典からの初訳。
  • クレムリンの魔術師
    5.0
    「プーチンの演出家」が語るリアルポリティーク小説 「クレムリンの魔術師」として知られたヴァディム・バラノフは、ロシアの皇帝の黒幕になる前はTVのリアリティ番組のプロデューサーだったという。 〈私〉はある夜、SNSで知り合った人物からモスクワ郊外の邸宅に招かれ、その祖父の代からの「ロシアの権力の歴史」を知る。ヴァディム・バラノフには舞台芸術アカデミーで演劇を学んだ青春時代、ヒッピーの両親をもつクセニアという名の美しい恋人がいたという。 ロシアのプロパガンダ戦略やウクライナとの戦争において、彼はどんな役割を担ってきたのか? 「プーチンの演出家」の告白を元に伏魔殿クレムリンの舞台裏が明かされてゆく──。 主人公バラノフのモデルは、ロシア副首相、大統領府副長官、補佐官を歴任した、ウラジスラフ・スルコフ。エリツィン、クリントン、メルケル……実在の政治家たちも実名で登場し、ソチ冬季オリンピック開会式で赤軍合唱団にダフト・パンクを歌わせた史実なども挿話され、プーチンの権力掌握術や、ロシアの国民感情が語られてゆく。愛と権力をめぐる迫真のリアルポリティーク小説。 小泉悠さん推薦! アカデミー・フランセーズ賞受賞作品。
  • 移民たち:四つの長い物語
    4.0
    異郷に暮らし、過去の記憶に苛まれる4人の男たちの生と死。みずから故郷を去ったにせよ、歴史の暴力によって故郷を奪われたにせよ、移住の地に一見とけ込んで生活しているかに見える移民たちは、30年、40年、あるいは70年の長い期間をおいて、突然のようにみずから破滅の道をたどる……。語り手の〈私〉は、遺されたわずかの品々をよすがに、それら流謫の身となった人々の生涯をたどりなおす。〈私〉もまた、異郷に身をおいて久しい人だ。個人の名前を冠し、手記を引用し、写真を配した各篇はドキュメンタリーといった体裁をなしているが、どこまでが実で、どこまでが虚なのか、判然としない。 本書は、ゼーバルトが生涯に4つだけ書いた散文作品の2作目にあたる。英語版がスーザン・ソンタグの称讃を得て、各国語に翻訳され、ドイツではベルリン文学賞とボブロフスキー・メダル、ノルト文学賞を受賞した。 堀江敏幸氏による巻末の解説「蝶のように舞うぺシミスム」から引用する。「作家の極端なぺシミスムが読者にかけがえのない幸福をもたらすとは、いったいどういうことなのか? ゼーバルトの小説を読むたびに、私はそう自問せざるをえなくなる」。
  • アガサ・クリスティー完全攻略
    4.8
    1巻2,871円 (税込)
    作品の魅力、そして作品を語ることの魅力を余すところなく伝える、英国ミステリの女王、アガサ・クリスティー全99作品評論集。読もう読もうとずっと思っていたのである。アガサ・クリスティーのことだ。 ミステリ評論家を名乗り、ミステリについて語ることでお金まで頂戴し、数千冊のミステリを読んできたというのに、クリスティーの作品をわずか七作品しか読んだことがなかったのである。――「はじめに」より抜粋
  • 車椅子探偵の幸運な日々
    NEW
    4.0
    難病を患い、車椅子で生活をするダニエルは、玄関ポーチから近所を観察することを趣味としていた。頻繁に通る若い女性のことが少し気になるダニエルだったが、ある日、彼女が誘拐される場面を目撃してしまう。彼はネットを駆使して独自の捜査を始めるが……。
  • 後藤明生を読む
    -
    1巻2,860円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 2009年から活動してきた「後藤明生を読む会」の会員による作品集。 安亜沙(あん・あさ)1996年生まれ。美術家。個展にアンバー・ランド(Gallery PARC・京都/2019年)、ネオ人類研究(Oギャラリーeyes・大阪/2023年)など。 乾口達司(いぬいぐち・たつじ)1971年生まれ。会社員。著書に『花田清輝論』(柳原出版/2003年)、後藤明生著/乾口達司編『日本近代文学との戦い』(柳原出版/2004年)など。 甲木文武(かつき・ふみたけ)1977年生まれ。会社員。 金窪幸久(かねくぼ・ゆきひさ)1957年生まれ。元会社員。2021年永眠。 来多邨平(きたむら・たいら)1950年生まれ。元出版社勤務。 後藤忠彦(ごとう・ただひこ)1933年生まれ。後藤規矩次・美知恵の三男として、旧朝鮮・永興で生まれる。2020年永眠。 後藤明生(ごとう・めいせい)1932年生まれ。小説家。後藤規矩次・美知恵の次男として、旧朝鮮・永興で生まれる。1999年永眠。代表作に『挾み撃ち』(河出書房新社/1973年)、『吉野大夫』(平凡社/1981年)、『壁の中』(中央公論社/1986年)など。 小林幹也(こばやし・みきや)1970年生まれ。教員・歌人・近畿大学文芸学部非常勤講師。歌集に『裸子植物』(砂子屋書房/2001年)、評論集『短歌定型との戦い』(短歌研究社/2011年)など。 竹永知弘(たけなが・ともひろ)1991年生まれ。日本現代文学研究、ライター。おもな研究対象は「内向の世代」。 名嘉真春紀(なかま・はるき)1986年生まれ。出版社勤務。 松井博之(まつい・ひろゆき)1966年生まれ。2003年、「<一>と<二>をめぐる思考―文学・明治四十年前後」で第三五回新潮新人賞評論部門を受賞。2012年永眠。著書に『<一>と<二>をめぐる思考―文学・明治四十年前後』(文芸社/2014年)。 松崎元子(まつざき・もとこ)1966年生まれ。アーリーバード・ブックス代表。後藤明生著作権継承者。 安田誠(やすだ・まこと)1970年生まれ。会社員。
  • ポケミス読者よ信ずるなかれ
    -
    嵐により陸の孤島となった会員制クラブ。そこに居合わせた私立探偵。密室殺人。古今東西のミステリからの引用……。すべては本格ミステリの舞台として完璧かと思われた。しかし――。読者を待ち受けるものは困惑か狂喜か。これはミステリなのか、それとも……
  • 謎解きはどこにある 現代日本ミステリの思想
    -
    1巻2,860円 (税込)
    名脇役の40周年記念イベントに異変の予兆…… リハーサル現場に立ち会った私立探偵・紅門福助の推理は冴える? トリック、ロジック、ギミック満載の本格エフェクト【特殊効果】が炸裂! 数多くの「死に役」を演じ「ダイプレーヤー」と称された役者・忍神健一。その役者生活四十周年を記念するセレモニーを開催することに。それに乗じて役をもらおうと集まる一癖も二癖もある役者の卵たち。イベント準備中、不可解な事象が続くなか足跡のない雪のバンガローで関係者の変死体が発見される。 本格以外の世界にももまれ、未踏の冒険を経てきた霞は、ひときわ逞しく、より自由な破家者となって帰ってきた。その新たな力を得た腕試しといわんばかりに、今までのシリーズ作品以上に丁寧で整備された圧巻の解決編を作り上げてきたが、やはり本書の目玉は紅門が遭う最厄にある。だって誰も自分の代表的な探偵役をこんな最厄な目に遭わせようとは思わないでしょう?(解説より:嵩平何)

    試し読み

    フォロー
  • 黒い錠剤 スウェーデン国家警察ファイル
    4.1
    ストックホルムで女性の刺殺体が発見された。交際相手の男は服役中だったが、事件当夜は仮釈放されていた。警察は男が犯人と確信するが、ヴァネッサ警部の元に「彼は殺していない」と訴える女性が現れる。ネットで蠢く「インセル」が現実社会に牙を剥く暗黒ミステリ。
  • 笑いの日本史
    -
    1巻2,860円 (税込)
    目 次  第一章    神楽 神も笑い人も笑う     第二章    言の葉  言霊の幸はふ国     第三章    物語 異界からの来訪者     第四章    仮名 日本語の成立     第五章    国風 日本人の美意識     第六章    今様 「日本第一の大天狗」の秘密    第七章    誑惑 だましだまされる     第八章    戯画 宗教画として見る     第九章    凡俗 「達人」と「くらき人」      第十章    御伽噺  浦島説話の変遷     第十一章   禅画 瓢箪ナマズの禅問答     第十二章   同朋衆   笑いを生む社交の場     第十三章   頓智 風狂と栄衒の大喧嘩     第十四章   狂言 救済劇として観る     第十五章   俳諧 連歌から生まれる笑いの文藝   第十六章   寓話 動物に仮託した人間の性(さが)     第十七章   笑話 笑いで教化する     第十八章   浮世 虚の笑いと実の笑い     第十九章   軽口 落語家の三人の祖     第二十章   気質 「気質(かたぎ)」と「気質(きしつ)     第二十一章  遊里 誰もが知りたい「手練手管」  第二十二章  非常 中国笑話の流行     第二十三章  川柳 笑いのシステム化     第二十四章  遊戯 パロディとしての狂詩・狂歌   第二十五章  諷刺 自嘲の笑いが諷するもの     第二十六章  俳画 画俳両道の人     第二十七章  論争 尊大のおや玉vs浮浪士(のらもの)     第二十八章  半可通  色男、金あり、力なし     第二十九章  化物 虚を虚として楽しむ     第三十章   捷才 笑いのない笑い     第三十一章  滑稽 卑俗コンビの人気     第三十二章  漫画 「笑門来福」の教え     第三十三章  日本の笑い
  • ザ・ブラック・キッズ
    -
    暴動が起きた日から、世界は「あたしたち」と「あいつら」のふたつに分かれた―― 1992 年、アメリカ・ロサンゼルス。私立高校での生活も終わりにさしかかり、アシュリーと友人たちは、学校よりもビーチで過ごす時間が長くなっていた。 4 月のある日の午後、ロドニー・キングという黒人男性を半殺しにした4人の警察官に無罪判決が下され、すべてが一瞬にして変わってしまう。激しい暴動・抗議活動が起き、生まれ育ったLA の街が燃え広がるなか、ただの女の子だったはずのアシュリーは「黒人の子」になった。白人の幼なじみとの不協和音、家族のなかの対立、自分への軽蔑……。 ブラック・ライヴズ・マター(BLM)の源流となったロサンゼルス暴動という、じっさいの歴史的事件に着想を得た長編小説。NYタイムズ・ベストセラー選出、ウィリアム・C・モリス賞ファイナリスト。 宇垣美里さん推薦! 「自分自身を知るために、関係ないけど関係なくなんかない、貧富・性別・自分のルーツ。30年前を舞台にしながら、今と何ら変わらない問題を前に、等身大の少女の成長が眩しい」 「ときどき、女の子でいることはきついし、黒人でいることもきつい。その両方だと、二重の負担がかかってるのに、不平は言わせてもらえないようなものだ。自分の在り方について憶えておくべきことが多すぎる――」(本文より)
  • 或るスペイン岬の謎
    3.0
    1巻2,860円 (税込)
    心臓移植経験者である南美希風は、その移植手術を執刀した恩人の娘であるエリザベス・キッドリッジの長期休暇に合わせて日本中を旅していたが、行く先々で不可解な事件に巻き込まれていく。すべてが反転した“あべこべ”の密室。雨中、庭に放置された全裸の被害者。悠久の森に佇む異質な殺人現場。シリーズ史上最高となる圧巻のロジックで名探偵・南美希風が奇跡の不可能犯罪に挑む! 柄刀一版“国名シリーズ”ここに完結!
  • 貧困と平和についての農民への手紙
    -
    「戦争」に向かっている国家に歯止めをかけることができるのは農民しかいないとジオノは考えた。 ジオノは暮らしていたマノスクという町の周辺で暮らしている農民のことをよく知っていた。自分で判断して行動するようにと何度も念入りにジオノは注意している。あるラーメン屋が美味しいとマスコミが騒げば、たちまち自称「食通」たちが押しかけ長蛇の列を作る。高級と言われているブランド品をみんなが競ってあさる。大型娯楽商業施設に無数の人々が参集する。軽井沢や嵐山近辺が見どころだと観光業界が宣伝すると、すぐそれに乗せられる人々が後を絶たない。政府の高官が、さあ今こそ反撃を開始しようとタイミングよく声をかければ、まるで羊の群れのように人々は「さあ、戦争だ!」と叫ぶかもしれない。私たちは自分が旨いと思うものを食べ、自分の楽しみは自力で発見したいものだ。桜が美しいのは桜の名所だけではない。道端に枝ぶりのいい桜が咲いていたりするのである。ジオノが指摘しているように、「戦争」に反対することは大変な勇気を必要とする。政府やマスコミに簡単に操られることだけは何としても避けたい。どうしたらいいのか、ジオノの著作は貴重なヒントを与えてくれるはずである。
  • 未明の砦
    4.5
    その日、共謀罪による初めての容疑者が逮捕されようとしていた。動いたのは警視庁組織犯罪対策部。標的は、大手自動車メーカー〈ユシマ〉の若い非正規工員・矢上達也、脇隼人、秋山宏典、泉原順平。四人は完璧な監視下にあり、身柄確保は確実と思われた。ところが突如発生した火災の混乱に乗じて四人は逃亡する。誰かが彼らに警察の動きを伝えたのだ。所轄の刑事・薮下は、この逮捕劇には裏があると読んで独自に捜査を開始。一方、散り散りに逃亡した四人は、ひとつの場所を目指していた。千葉県の笛ヶ浜にある〈夏の家〉だ。そこで過ごした夏期休暇こそが、すべての発端だった――。 自分の生きる社会はもちろん、自分の人生も自分で思うようにはできない。見知らぬ多くの人々の行為や思惑が作用し合って現実が動いていく。だからこそ、それぞれが最善を尽くすほかないのだ。共謀罪始動の真相を追う薮下。この国をもはや沈みゆく船と考え、超法規的な手段で一変させようと試みるキャリア官僚。心を病んだ小学生時代の友人を見舞っては、噛み合わない会話を続ける日夏康章。怒りと欲望、信頼と打算、野心と矜持。それぞれの思いが交錯する。逃亡のさなか、四人が決意した最後の実力行使の手段とは――。 最注目作家・太田愛が描く、瑞々しくも切実な希望と成長の社会派青春群像劇。
  • 時間に抗う物語 文学・記憶・フェミニズム
    -
    1巻2,860円 (税込)
    ジェンダーや階級などの今日的な視点から、暴力をめぐる小説や思想を読み解くことはいかに可能なのか。他者の痛みを描く文学を介して、私たちがそれらの経験を分かち合うことはできるのか。 戦前のアナキズム思想やフェミニズム、プロレタリア文学、戦後の大江健三郎や井伏鱒二、井上ひさしの作品などを「暴力をめぐる記録/記憶」として読み解く。そして、「歴史」「戦前・戦後」などの時間の視点からそれらの作品や思想に介入し、批判的に検証する。 それらの実践を通して、女性への差別や抑圧される身体、歴史の語りとホモソーシャル、異性愛主義体制の再生産、戦争の記憶など、暴力やジェンダーの問題を私たちの目の前に出現させる。忘却に抗い、痛みの経験や暴力の痕跡を分かち持つための想像力を呼び起こす文学研究の成果。
  • 現代ミステリとは何か 二〇一〇年代の探偵小説
    -
    ミステリの形式や題材を更新しつつ、ジャンル外の諸要素も取り入れた現代ミステリを気鋭の作家10人から見定めるミステリ論集 ゲームやネット文化など周辺ジャンルと過去の遺産をともに取り込みながらも、独自の拡大と発展を続けるミステリ。特殊設定ミステリや異能バトルミステリといった二〇一〇年代の潮流を踏まえ、発展を牽引する代表作家を論じ尽くす。

    試し読み

    フォロー
  • 「冷たい狂犬」シリーズ【全4冊合本版】
    -
    1巻2,860円 (税込)
    “日本のCIA”と呼ばれる公安調査庁を退職して、カフェを営む影山夏樹。彼はかつて中国や北朝鮮から“冷たい狂犬”と畏怖されていた。だが突如、以前の上司から依頼があり、夏樹はふたたび国際諜報戦の最前線へ。中国、北朝鮮、イタリア……立ちはだかる強敵との息詰まる闘いの行方は? 「傭兵代理店」の著者が放つ、渾身の国際スパイアクション! ※本作品は「冷たい狂犬」シリーズ全4巻を収録しています。 ※本商品は1冊に全巻を収録した合本形式での配信となります。あらかじめご了承ください。
  • ノーマル・ピープル
    4.0
    マリアンは、お手伝いの息子コネルとは幼馴染。惹かれ合い、周囲に内緒で付き合い始めるが、高校卒業前に別れてしまう。だが同じ大学に通うことになりーー。劣等感や社会格差、すれ違いで引き裂かれた男女の恋愛の機微を描く、全世界100万部超の傑作長篇小説
  • 一日三秋
    4.0
    1巻2,860円 (税込)
    河南省の延津には、夢に現れて笑い話をせがむ“花二娘”の伝説があり、彼女を笑わせられない者は死んでしまうという。そんな延津で伝統劇『白蛇伝』を演じた三人の男女の運命が、花二娘の伝説と絡み合う。中国の茅盾文学賞作家が上質なユーモアで描く最新長篇
  • メルヴィルに挨拶するために
    -
    『白鯨』の仏語訳者ジオノによる評伝的小説 『メルヴィルに挨拶するために Pour saluer Melville』と 『逃亡者 Le Déserteur』の舞台は外国である。 『白鯨』の作者が生まれた米国という外国、『逃亡者』ではフランス人の主人公が スイスという外国へ亡命し、そこで画家としての生涯を過ごす物語である。 『メルヴィルに挨拶するために』は『白鯨』の仏語訳をリュシアン・ジャックとともに 完成したジオノが、その序文として書いた作品である。自著の出版交渉のために訪れたロンドンの出版社はメルヴィルの条件すべてを了承した。旅の道中、二週間、メルヴィルは行き当たりばったりに歩き回るのだか、途中、偶然にもアデリーナ・ホワイトという女性と出会い、両者は互いに相手に対し、不可思議とも形容できる精神的な友情を覚える。その精神感応に満ちた神秘的な時を過ごすも、またすぐに別れることとなったメルヴィルは『白鯨』を、彼女のために全身全霊を込めて書くのだった。しかしアデリーナがその作品を読むことはついになかったのである。 作品中の作家メルヴィルのなかに、人見知りの激しい人間でありながら、機が熟すると文学に没入するというジオノ自身の性格が投入されているのである。この作品はジオノの最高傑作の一つでもある。 『逃亡者』では、主人公の画家が、それまで所属していた社会から、経緯は一切不明ではあるものの逃亡することとなり、祖国フランスからも脱出しスイスに潜入することとなる。逃亡者としての主人公を、ある地方長官が保護することとなり、生活の場と食糧が提供される。主人公は絵の才能を持ち合わせていた。彼は長官の奥さんを描くことによって感謝の気持を表現するのだった。 小説家にしても画家にしても、芸術家は世俗の富や名声とはほぼ無関係であると考えていたジオノにして作り出されたであろう作品である。事実を単になぞることが体質的にできなかったジオノは、実在の芸術家の伝記を書こうとしても、自分自身の姿をほぼ必然に作家や芸術家に投入してしまうことになるのである。
  • 蛇座
    -
    ジオノ最大の関心事であった、羊と羊飼いを扱う 『蛇座 Le serpent d'étoiles』、 そして彼が生まれ育った町について愛着をこめて書いた 『高原の町マノスク Manosque-des-Plateaux』を収める。 見習いの羊飼い、そして羊飼いたちを率いた親方。 羊飼いたちは年に一度、マルフガス高原に集まり、演劇のようなものを 上演する。海や山や河や風などに扮した羊飼いが壮大なドラマを演じる のである。題名『蛇座』は松明で煌々と照らされた広場で行われる夜を 上空から見守っている星座「美しくねじれた蛇座」から取られている。 モンドールの丘、デュランス河、ヴァランソル高原、アッス渓谷、 地元の人々…。ラルグ川で溺れそうになった娘との会話や村の公証人宅 での食事風景など、自然や人間についての描写がせまる。 その想像力を奔放に発揮したジオノが、空想の「マノスク」を語る のである。創作の準備倉庫とでも形容できる地元マノスクの内と外が 入念に紹介されるのが『高原の町マノスク』だ。 作家ジオノの懐をうかがうように読み進めることができる作品である。
  • 侵略少女~EXIL girls~
    4.0
    1巻2,860円 (税込)
    孤島にある「桜瀬女子高校」は今夜、伝統ある「卒業夜祭」を迎えていた。だが校長と政府以外、この儀式の壮絶な真実を知らない。卒業生のうち選ばれた7人だけが今夜、世界を救う「侵略者」となる事実を。何も知らぬまま神と対峙させられる7人の少女らは、今夜を、世界を生き残ることができるのか? 総伏線主義の正統派ロジック本格、至極の最終章。
  • 終わりなきタルコフスキー
    -
    1巻2,860円 (税込)
    「僕の村は戦場だった」「惑星ソラリス」「ノスタルジア」…。映画監督タルコフスキーの8つの作品を取り上げ、映画の根底にある彼の意図を探り、作品に顕著な家族との関係性を読み解くとともに、表現技法等にも迫る。
  • 終わらない週末
    3.8
    NY近郊の別荘を借りて休暇を過ごす4人家族。休みを楽しんでいたのに、別荘の持ち主という夫婦が現れ、中に入れて欲しいと懇願される。やがて起こる奇妙な現象の数々。世界では、何かが起こっている――? 外界と遮断された6人が、生き残るすべを探し始める。
  • マインクラフト 難破船と人魚の秘密 合本版
    -
    転校ばかりで友だちを作れないジェイク。イケてるグループに入っていたくて無理をしているエミリー。他人に馬鹿にされないために仕方なく不良グループにいるタンク。同じマンションに住み、悩みをかかえている3人はぐうぜん、忘れられたパソコン部屋で誰かのつくったマインクラフト世界をみつける。人魚にまつわる謎とMODの散りばめられたその世界を探検するうちに、3人に少しづつ友情が生まれてきて…!? 大人になり始めた少年と少女の成長を描く「マインクラフト」公式小説第8弾!
  • 怪物
    3.7
    1巻2,860円 (税込)
    乗機B-17を撃墜され、毛沢東治世下の敵国に落下した、台湾空軍スパイ。彼は飢餓の大陸から奇跡の帰還を果たす。そう、これは私の血族の話だ。中国、台北、東京。幾つもの煉獄を遍歴する男と彼をモデルに小説を書く作家――二人の男の運命が交じりあう。恋そして冒険。東山彰良の黄金期を告げる圧倒的長篇。
  • 灼熱
    4.5
    1巻2,860円 (税込)
    沖縄生まれの勇と、日系二世のトキオ。一九三四年、日本から最も遠いブラジルで出会った二人は、かけがえのない友となるが……。第二次世界大戦後、異郷の地で日本移民を二分し、多数の死者を出した「勝ち負け抗争」。共に助け合ってきた人々を駆り立てた熱の正体とは。分断が加速する現代に問う、圧倒的巨篇。
  • ウィズ・ザ・ライツ・アウト ヴェルノン・クロニクル1
    3.0
    1~2巻2,860~4,070円 (税込)
    かつては伝説のレコード店主、いまや哀愁のカウチサーファー。五十路の男ヴェルノンがたずね歩く旧友たちの心にも、90年代の輝かしい記憶が響きつづけるのであった。パリの片隅で生きる人々の哀しさと滑稽さを音楽が彩る、現代版・バルザック『人間喜劇』と称される文芸三部作、開幕。
  • 征服少女~AXIS girls~
    3.7
    1巻2,860円 (税込)
    悪しき者に汚染され、天国との紐帯を断ち切られてしまった地球、ヒトの世界。取り戻すための神聖にして苛烈な旅に、8人の使徒団が乗り組む。ひとつの意思のもと、ひとつの行動原理を持つ彼らに、まさか不測の事態が起こるはずもなかった――。裏切り者、密航者、敵の侵入と占拠、そして仲間の死。笹舟のごとく揺れる巨大戦艦とともに、僕らは何処から来て何処へゆくのか。正統にして極北の、古野まほろにしか書けない本格推理。
  • ベケット氏の最期の時間
    3.7
    パリにある引退者が暮らす施設「ティエル=タン」。静寂の中、記憶をたゆたいつつ最期を待つ一人の老人がいた――ジェイムズ・ジョイスとの友情などを交えながら描かれるノーベル賞作家サミュエル・ベケット最期の特別な日々。フランス文学界新鋭の話題作。
  • 誕生日パーティー
    4.8
    謎めく敵意。食い違う過去。彼女は何を知っている? オーストリアの田舎に暮らす、カンボジア移民のキム。その誕生日の祝いの席に突然現れた女性は、少年の頃にポル・ポト政権下のカンボジアを共に逃れた妹のような存在であり、同時にキムが最も会いたくない人物だった……。かつての過酷な日々に、いったい何が起こったのか? 『国語教師』でドイツ推理作家協会賞を受賞した著者による、最新文芸長編。
  • 独りでいるより優しくて
    4.0
    ある女子大生が被害者となった毒物混入事件を核に、事件に関係した当時高校生の3人の若者が抱えつづけた深い孤独を描く。中国の歴史の闇を背景に、犯罪ミステリーの要素も交えた傑作。
  • 【合本版】悪魔交渉人 全4巻
    -
    怠惰な美術館員・鷹栖晶の本当の職務。それは悪魔と交渉し、彼らにまつわる事件を解決すること。ある日、死んだ友人・音井の肉体を間借りする悪魔と共に、戦時中に存在した「F機関」を巡る事件に巻き込まれ――。 ※本電子書籍は『悪魔交渉人』全4巻を1冊にまとめた合本版です。
  • レス
    3.9
    50歳の誕生日目前の売れない作家アーサー・レス。彼のもとに、9年間付き合った元恋人の結婚式への招待状が届く。レスは思う。“どうやったら式から逃れられる?” 出席を断る口実に、レスは世界中の文学イベントを回る旅に出かけることを思いつく。ニューヨーク、ベルリン、パリ、モロッコ、そして京都へ。様々な出会いがありながらも、レスが思い出すのは元恋人のことばかり……。《ニューヨーク・タイムズ》《ワシントン・ポスト》《サンフランシスコ・クロニクル》各紙の年間ベストブックに選出された感動のラブストーリー。ピュリッツァー賞(文学部門)受賞作!
  • 昭和天皇の大御歌 一首に込められた深き想い
    -
    1巻2,860円 (税込)
    年頭の歌会始、植樹祭や国体などの地方巡幸で詠まれた歌など、これまでに公表されている昭和天皇の御製870余首がいつ、どんな場面で詠まれたのかを、宮内庁編修『昭和天皇実録』の解説をもとに補足。さらに、最近新しく発見された昭和天皇直筆の草稿およびメモ歌稿の270余首を一挙掲載。現存する昭和天皇の御製をすべて収録した決定版といえる1冊。87年のご生涯において、沖縄以外の全国各地をお巡りになられた昭和天皇。「初句索引」「人名索引」「地名索引」「動植物名索引」の索引を参考にすれば、あなたの故郷の歌も見つかるはず。また、「全国歌碑一覧」を見れば、近くの歌碑を訪れることも。
  • ブリット=マリーはここにいた
    3.8
    夫に浮気されて家を出たブリット=マリーは、さびれた田舎町で管理人の職に就く。片付いていないものが嫌いで融通が利かない彼女は住民たちと衝突しまくるが、なぜか子供たちのサッカーチームのコーチを務めることになって……!? スウェーデンのベストセラー!
  • ねずさんの 日本の心で読み解く「百人一首」
    4.8
    1巻2,860円 (税込)
    これまでに「百人一首」を学ばれた方は、本書の解説が類例を見ないこと、そして「百人一首」が、百首で一首の抒情詩だという説に、おそらく驚かれたことと思います。けれど、読めば読むほど、調べれば調べるほど、それ以外に解釈のしようがないのです。 以下、著者講演会での感想文より。 ○涙が出てくる「百人一首」の解説は初めてです。やはり千年前も日本人は日本人なのだと思いました。 ○補助線1本で、幾何の難問が簡単に解けるように、長年の疑問がものの見事に氷解していきました。 ○45分の古典の授業は寝てしまいましたが、90分の小名木先生の講演は興奮と感動でアッという間でした。 ○和歌は日本文化の原点ということが本当によく分かりました。この本は「日本人の魂の書」になると思う。 ○子供たちに文法や知識を教える前に、日本の心を教えないといけない、反省とともにそう強く感じました。 ○恋をして、涙を流して、なよなよと……そんな平安貴族のイメージが吹っ飛んだ! ○和歌の概念がひっくり返るほどのインパクトです。史実に裏打ちされた解釈に反論の言葉もありません。 ○「百人一首」に初めて血の通った人間を感じて、感動の涙をこらえるのに必死でした。 ○文法的な解釈よりも、時代背景を知り、歌人の立場で考えることが、いかに大切かを教わりました。 ○話の内容にビックリ! そして、今までこんなスゴイ解釈がなかったことに、もっとビックリ!!
  • 近現代作家集 II
    3.0
    明治から現代までの作家の名品を、作品の時代背景順に収める『近現代作家集』。II巻には昭和初期から戦後までを扱った20篇を集成。安岡章太郎、井上ひさし、安部公房、上野英信など。 戦争、敗戦、占領。 混乱期の中で開花した新しい作家たちの才能。 社会と対峙する20篇。 解説=池澤夏樹 月報=加藤典洋・斎藤美奈子 ※なお、電子書籍版には三島由紀夫『孔雀』は収録されておりません。
  • 近現代作家集 I
    3.0
    明治から現代までの作家の名品を、作品の時代背景順に収める『近現代作家集』。I巻には平安末期から太平洋戦争前夜までを扱った12篇を精選。久生十蘭、泉鏡花、金子光晴、高村薫など。 解説=池澤夏樹 月報=荒川洋治・中島京子
  • 枕草子/方丈記/徒然草
    4.3
    「春はあけぼの……」一条天皇の中宮定子に仕えた宮中での生活を英知とユーモアの筆致で綴った平安の清少納言「枕草子」。「ゆく河の流れは絶えずして……」波瀾に満ちた人生を送り、鎌倉前期の大火や地震などの自然災害や人災に見舞われた体験を綴った最初の災害文学・鴨長明「方丈記」。「つれづれなるままに、日くらし硯にむかひて……」鎌倉末期の無常観に基づいた随想や人生訓を鋭い洞察で記した兼好「徒然草」。現代の名手による新訳・全訳で収録。 解説=池澤夏樹 解題=枕草子…藤本宗利 方丈記・徒然草…浅見和彦 ◎月報=上野千鶴子・武田砂鉄
  • 日本語のために
    5.0
    日本全土の地理的な広がりを背景に生まれた、日本語・漢語・アイヌ語・琉球語といった多種多様な「日本語」のサンプルと論を、古代から現代まで、時代を超えて収録。古代に生まれた祝詞から、仏教やキリスト教の言葉、琉歌、いろはうた、辞書の言葉、また「ハムレット」や「マタイによる福音書」の翻訳比較、日本国憲法などを手がかりに、「日本語」そのものの成り立ちと性質を明らかにする。祝詞「六月晦大祓」(池澤夏樹・訳)、「ハムレット 第三幕第一場」(岡田利規・訳)、「終戦の詔書」(高橋源一郎・訳)は新訳で収録。かつてない視点による画期的アンソロジー。 解説=池澤夏樹 月報=鷲田清一・柴田元幸
  • 須賀敦子
    4.0
    イタリアでの記憶を円熟させ、深い眼差しでエッセーを遺した須賀敦子。六〇年代ミラノ・コルシア書店に集う、理想の共同体を夢見る人々の情景を温かい眼差しで描いた『コルシア書店の仲間たち』と、珠玉の各作品集から、「遠い霧の匂い」「ガッティの背中」「マリ・ルイーズ Marie Louise 」「カティアが歩いた道」「オリエント・エクスプレス」「雨のなかを走る男たち」「スパッカ・ナポリ」など。また須賀が魅せられたマルグリット・ユルスナール、ナタリア・ギンズブルグ、ウンベルト・サバの三人をめぐるエッセーと訳詩を厳選。豊かな教養に裏打ちされ、温かくも静謐な筆致で描いた傑作集。 解説=池澤夏樹 月報=長野まゆみ、福岡伸一
  • 石川淳/辻邦生/丸谷才一
    5.0
    闇市に現れた少年は神の子か狼か……石川淳「焼跡のイエス」、「国の守は狩を好んだ」に始まる王朝時代を舞台とした説話風物語「紫苑物語」、江戸人の精神に迫る「小林如泥」「鈴木牧之」「江戸人の発想法について」。 “大殿(シニョーレ)”織田信長の日本人離れした心と行動を異国人の眼を通すことで浮かび上がらせた歴史小説・辻邦生「安土往還記」。種田山頭火をめぐる文学史ミステリ・丸谷才一「横しぐれ」、小説的趣向に満ちた「樹影譚」。王朝文学や江戸文芸、西欧文学を礎に、稀代のモダニストたちが精緻に築き上げた傑作群を収録。 解説=池澤夏樹 年譜=中条省平 月報=鹿島茂・町田康
  • 竹取物語/伊勢物語/堤中納言物語/土左日記/更級日記
    4.0
    絢爛豪華に花開いた平安王朝の珠玉の名作を、人気作家による新訳・全訳で収録。最古の物語「竹取物語」から、一人の女性の成長日記「更級日記」まで。千年の時をへて蘇る、恋と冒険と人生。 竹取の翁が竹の中から見つけた“かぐや姫”をめぐって貴公子五人と帝が求婚する、仮名による日本最古の物語、「竹取物語」。在原業平と思われる男を主人公に、恋と友情、別離、人生が和歌を中心に描かれる「伊勢物語」。「虫めづる姫君」などユーモアと機知に富む十篇と一つの断章から成る最古の短篇小説集「堤中納言物語」。「男もすなる日記といふものを、女もしてみむとしてするなり」、土佐国司の任を終えて京に戻るまでを描く日記体の紀行文、紀貫之「土左日記」。十三歳から四十余年に及ぶ半生を綴った菅原孝標女「更級日記」。燦然と輝く王朝文学の傑作を、新訳・全訳で収録。 解題=島内景二 解説=池澤夏樹 月報=小川洋子・津島佑子
  • 出版の境界に生きる 私の歩んだ戦後と出版の七〇年史
    3.0
    1巻2,860円 (税込)
    受け継がれるべき出版人の遺伝子。 「本を生み出す」という目的のために、様々な障壁をものともせず、未来へとつながる道を切り拓いた人々がいた──。 編集者、翻訳権エージェント、著作権コンサルタント、児童文学作家として歩んだ著者による、個人史としての出版史。 様々な出来事に直接間接に関わってきた著者がはじめて明かす「そのとき何が起こったか」。 混迷の時代を一歩ずつ踏み分けてきた先人たちの足跡は、大変革期の真っ只中にある現在の出版界への大いなる指針となる。

最近チェックした本