小説の検索結果

  • 令和川柳選書 回転木馬
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    1巻880円 (税込)
    令和初の日本を代表する第一線作家、200名超による川柳叢書。これからの川柳界を背負っていく若手実力作家から、常に手本としてあるべき川柳家の姿を示す重鎮まで錚々たる顔ぶれが並ぶ。本シリーズをひもとくことで、現代川柳のトレンドを知ることが出来る。 森羅万象がテーマとなり、「人間を詠む」短詩型文芸と呼ばれる川柳は、作者の人間像を浮き彫りにする。3章を基本とするシンプルな構成だからこそ、より作家ごとの個性が際立つ。 発祥から260余年、気の遠くなるほど長い年月をかけて熟成された川柳。その歴史の継承の瞬間を、あなたも一読者として目撃、そして体験することが出来る。 47都道府県のうち青森を代表する川柳作家・田沢恒坊のベスト作品集! 郵便受けにポトリと春がやって来た ブランコが交互につくる春の風 うとうととしている春の心電図 勝手にしやがれと地球は言っている 正論というおそろしい毒を吐く
  • 令和川柳選書 川柳散歩Ⅱ心残りは…
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    1巻880円 (税込)
    令和初の日本を代表する第一線作家、200名超による川柳叢書。これからの川柳界を背負っていく若手実力作家から、常に手本としてあるべき川柳家の姿を示す重鎮まで錚々たる顔ぶれが並ぶ。本シリーズをひもとくことで、現代川柳のトレンドを知ることが出来る。 森羅万象がテーマとなり、「人間を詠む」短詩型文芸と呼ばれる川柳は、作者の人間像を浮き彫りにする。3章を基本とするシンプルな構成だからこそ、より作家ごとの個性が際立つ。 発祥から260余年、気の遠くなるほど長い年月をかけて熟成された川柳。その歴史の継承の瞬間を、あなたも一読者として目撃、そして体験することが出来る。 47都道府県のうち東京を代表する川柳作家・平井 煕のベスト作品集! 古いアルバムをひらく少し老いた 腹痛の場所がよくない終電車 ドラマより恐い都会の朝がくる こう見えて才能アリの聞き上手 肝心なことが聞けない泌尿器科
  • 新訳 サロメ
    3.7
    「歪(いびつ)に見え実は巧みなフランス語でヴェールを纏(まと)ったサロメの姿を、初めて日本語で見た。クイアに美しく、リリカルな声に身震いがした」ロバート キャンベル(国文学者) 日本初演から110年。 「本当のサロメ」とは? 最新研究に基づく画期的新訳×新解釈で、物語の真の意味が明らかに! 日本初演から110年。私達は「本当のサロメ」に初めて出会う。 ――月夜の晩。エロド王に請(こ)われ、妖艶な踊りを披露したサロメ。王に求めた褒美は美しき預言者ヨカナーンの首だった。少女の激情を描き、男性同性愛の記号(モチーフ)を潜めることで、当時の西欧社会の抑圧を挑戦的に描いた本作は、実はワイルドの抵抗(レジスタンス)!? 仏語原文を忠実に読み解き、見過ごされてきた男達の意外な葛藤を示し、真のドラマ性を見事に新訳! ビアズリー画18点掲載。 【日本初演から110年。新訳で物語の真の意味が明らかに!】 ポイント1 今まで見過ごされてきた男たちの意外な葛藤を訳出 人との距離感を表す、仏語の二種類の語法――ヴーヴォワイエとチュトワイエ。それを原文通りに丁寧に訳しわけることで、ヨカナーンらの意外な葛藤を表現! ポイント2 サロメに隠された男性同性愛の記号(モチーフ) 劇中に登場する「緑のお花」は、実は男性同性愛の記号。そのためラストの悲劇的展開には、キリスト教による弾圧への抵抗(レジスタンス)の思いが込められている。後に男性同性愛で裁かれ、客死するワイルド自身の悲劇をも予言した。 ビアズリーの名画を18点掲載! 目次 サロメ 一幕劇 訳者あとがき
  • 詩集 沈黙の絶望、沈黙の希望 完全版
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    1巻1,100円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 16歳で統合失調症を発症。病を得て34年を迎える著者が、生きることの意味を問い続ける中で選び取り、磨き上げた言の葉たちを紡いだ詩集。2017年に出版された「詩集 沈黙の絶望、沈黙の希望」を推敲し、新たな詩篇を加えた完全版。
  • バブルの子
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    1巻1,210円 (税込)
    55の作品の中に少なくとも一つ、あなたの心に刺さる作品がある。そうだよなーと思う作品がある。 時には胸に響き、時には微笑み、時には苦々しい思い出をつれてくる。助廣俊作の詩があなたに問いかける。人生をいかに生きていくか、生きてきたか。。 「手 そして石 思うに僕の人生には 棚からぼた餅という言葉は存在しない わらしべ長者的な展開もない 銀のスプーンも金の延べ棒も持っていないから こつこつと何かを積みあげていくしかないのだ 石を一つひとつ積み上げていくのだ」(本書収録「手 そして石」より一部抜粋) 【目次】 バブルの子 バブルの子/宣 言/一週間かぞえ歌/ひたむきさをもういちど ~ 十九歳になった気で/日本男児/紙やすり/パワーゲーム/羊になりたい/許せないこと/ハンカチ/My life as a traveling man/モスクワ/闘う人/やっちまった/甘くない生活/手 そして石/しごと/絶望の岬に置き去りにしないで/もし希望があるとしたら/There was a wall/If you sit in the chair/Once upon a time you loved music/Eat Around the Clock スパゲティ・ナポリタン 宝くじ/家族のいないこの部屋で/転校生/あやまち輪廻/消えない思い出/Woman said/ブービークッションにひっかかる/ハニーライフ/つまるところ/スパゲティ・ナポリタン/幸せの定義/ 連作:ひとときの夢 ひとときの夢/オン&オフ/暗闇の大河/口の運動/暗い夜道/土の匂い/ 再 会 再 会/君のしつもん/最古の記憶/ここはひとつ/Giving/四分前/真夜中の目覚め/心がうごいた/どつかんでもよろしい/言わなくてもいいこと 言わなくてはいけないこと/愛されてもよし、嫌われてもよし/一生モノ/元 旦/かなわぬねがい/苦しさと孤独と星空と 【著者】 助廣俊作 会社勤務のかたわら詩を書き続ける。アメリカ、 イギリス、ロシアでの海外勤務は10 年を超え る。主な作品:詩集『ひこうき雲』『ラ行の試練』 『バブルの子』『ありがとうはさようならを意味するか』など。作品「暗所のほとり」で第17回日本詩歌句随筆評論協会賞奨励賞受賞。
  • 中華飲酒詩選
    -
    陶淵明、李白、白楽天。無類の酒好きで知られる詩壇の巨匠が残した名詩の数々。同じく酒を愛した中国文学者である著者が「酒徒が酔余の朗詠に供する」ために、三人を中心に周代から唐代の酒にまつわる詩を厳選、原文・直訳・意訳ともに紹介する。琥珀色の酒を好むなら李白「客中作」を、緑色なら白楽天「薔薇正開、春酒初熟」を、紅色なら李賀「将進酒」を、白色なら徐寅「白酒両瓶送崔侍御」を吟ぜられよ――。 解説・中村喬
  • 夏目漱石解体全書 増補版
    4.3
    1巻1,650円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 生涯や作品から、友人や門下、全国の記念館、初版本の装幀、オススメ文献まで。イラスト満載で漱石を楽しく知ることができる決定版ガイド。漱石の旅や文学碑、図録情報などを増補。 生涯や作品から、日常や旅の記録、友人や門下との関係、記念館やゆかりの地まで 漱石がちょっと気になる人も、漱石ファンも、必携! イラストと写真満載の決定版ガイド!
  • ヒカリノオト
    4.0
    1巻1,760円 (税込)
    ファンだったアーティストの担当になった若手レコード会社社員、期待に応えようとするあまり、心身を壊してしまった40代手前の女性、恋の予感にときめくカメラマン、合唱コンクールで曲のアレンジを任された女子高生、リサイクルショップで壊れた物を修理し続ける男性――。彼らの人生の岐路に寄り添っていた一つの音楽が、場所や時間を超え広がっていく奇跡を、ミュージシャンとしての経験を持つ著者が描いた連作短編小説。
  • 非婚女性 けっこう上手く生きてます
    4.0
    「この社会は女性たちに、あまりにも長い間、あまりにも厳しく妻として、母親として生きることのみに意味を与えてきた――」 世界トップの少子化が進み、独身税の導入までささやかれている韓国。 そんな社会で、かつて結婚に憧れた著者は一人で生きる選択をする。 カウンセラーとして働き、自分の時間を過ごす中で、内なる声に耳を傾けることが大切だと気づく。 非婚女性たちにやさしく寄り添う温かいエッセイ。
  • 東京ハイダウェイ
    4.1
    ようこそ、心休まる「隠れ家」へ。 東京・虎ノ門の企業に勤める桐人は、念願のマーケティング部に配属されるも、同期の直也と仕事の向き合い方で対立し、息苦しい日々を送っていた。 直也に「真面目な働き方」を馬鹿にされた日の昼休み、普段は無口な同僚の璃子が軽快に歩いているのを見かけた彼は、彼女の後ろ姿を追いかける。 辿り着いた先には、美しい星空が描かれたポスターがあり――「星空のキャッチボール」 桐人と直也の上司にあたるマネージャー職として、中途で採用された恵理子。 しかし、人事のトラブルに翻弄され続けた彼女は、ある日会社へ向かう途中の乗換駅で列車を降りることをやめ、出社せずにそのまま終着駅へと向かう。 駅を降りて当てもなく歩くこと数分、見知らぬとんがり屋根の建物を見つけ、ガラスの扉をくぐると――「森の箱舟」 ……ほか、ホッと一息つきたいあなたに届ける、都会に生きる人々が抱える心の傷と再生を描いた6つの物語。
  • 翻訳と異文化――原作との〈ずれ〉が語るもの
    3.0
    1巻2,200円 (税込)
    「翻訳は原作の鏡である。ただし特殊な造りの鏡で、原作が属する文化とは異なる文化の装置が一面に嵌め込まれている。原作のなかで、その鏡が映しだしにくい部分は歪められ、変形させられ、ときには鏡面から完全にはじかれて写されなかったりする。この本では、そのさまを、日本語と英語の文学作品にかんして、垣間見ようとした。例えば日本文学にあふれている〈悲しみ〉あるいは〈物悲しさ〉の受け皿が英語にはないらしいこと、〈清々しい絶望感〉という日本人には何となくわかるフレーズが英語に吸収されるためには複雑なパラフレーズをへねばならないこと……」(おわりに)。翻訳は異文化理解の、多分もっとも重要な手段の一つである。しかし翻訳は〈或る文化〉を正確に伝えることができるのか?本書は原作と訳文をていねいに照合しつつ、異文化間の表現の〈ずれ〉を検証してゆく。『テス』における〈手〉、『こころ』に現われる血のイメージからパラグラフや主語の省略まで、翻訳における問題点を具体的に提示する。細部への探究から生まれたユニークな比較文化論の試み。
  • DV8 台北プライベートアイ2
    4.3
    元劇作家にして大学教授。 異色の私立探偵・呉誠(ウー・チェン)が帰ってきた! 風光明媚な〈台湾のベニス〉淡水で、20年前に容疑者死亡で幕を閉じた 連続殺人事件の真相に迫る。 台北国際ブックフェア大賞、翻訳ミステリー大賞、ファルコン賞などを受賞した 『台北プライベートアイ』待望の続編。
  • シェイクスピアの記憶
    3.5
    分身,夢,不死,記憶などのテーマが,先行諸作品とは異なるかたちで変奏される,端正で緊密な文体によるボルヘス最後の短篇集.本邦初訳の表題作のほか,「一九八三年八月二十五日」「青い虎」「パラケルススの薔薇」を収録.二十世紀文学の巨匠が後世にのこしてくれた,躊躇なく《ボルヘスの遺言》とよぶべき四つの珠玉.

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  • 鷲か太陽か?
    5.0
    ノーベル賞詩人オクタビオ・パス(1914-98)がパリに暮らした一九四〇年代後半に創作した散文詩と,イメージとリズムの法則に支配された,夢のような味わいをもつ短篇.シュルレアリスムの正統的・批判的継承者として知られる巨匠による,研ぎ澄まされた詩的直観が鮮烈な印象を残す初期の代表作.一九五一年刊.

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  • 新編 虚子自伝
    4.0
    高浜虚子(1874-1959)は,二冊の自伝を刊行した.青壮年時代の活動を主にしたものと,能楽,郷里,交遊歴を回想,晩年の心境を綴った一冊.二冊をまとめて,捉えにくい近代俳句の巨人・虚子の全体像にふれる.初めて虚子を知る者には虚子入門書・近代俳句への手引き,虚子愛好者には,改めてその素顔にふれる格好の一冊.

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  • 悪い月が昇る
    3.5
    1巻1,969円 (税込)
    小説投稿サイト〈エブリスタ〉×竹書房が選ぶホラーの頂点 第4回最恐小説大賞受賞作! 脳がザワつく衝撃ラストを見届けよ――。 フリーの編集者・正木和也は妻と五歳の息子・蒼太を連れ、ひと夏を都会の喧騒から離れた避暑地の別荘「カブトムシ荘」で過ごす。 そこは、知人の精神科医が好意で貸してくれた私荘で、妻子が負った列車事故のトラウマを癒すための滞在であった。 時折、失せ物探しや予知など不思議な能力を見せる蒼太。 そして、蒼太にしか見えない友達・コウタ。 正木は別荘のある村の墓地で詩織という少女に出会い、村に伝わる不気味な奇譚、子を攫う妖鬼〈コトリ〉の伝説を知る。 そして始まる村の夏祭り、蒼太が消えた……。 脳を攪乱する衝撃の展開、現実が足元から崩れ去る戦慄のホラーミステリ! *** 寺の掛け軸に記された子をとる鬼【コトリ】の由来—— ある山に鬼がいた。 時折里に下りては子供を攫って食った。母親の嘆き悲しむのを見て己の所業を悔いた鬼は、食った子供に成り代わり、その後母親と共に暮らしたという……。 「ハッピーエンド? これが?」 「母親が鬼と知らなければ。最後まで騙し切れたら、きっとそう――」 世界は、どんな悍ましさも悪も正義になる。
  • 幕末の合巻 江戸文学の終焉と転生
    -
    1巻12,100円 (税込)
    合巻は,近世の出版文化と命運をともにした最後の江戸文学であった.幕末期に人気を博した『児雷也豪傑譚』は,他のメディアへの「転生」を多彩に成し遂げることで,広く近現代の娯楽文化のなかに生き続けることができた.古典と近代を架橋する合巻の様相を多角的に描き出すことから,文学研究の新たな地平をひらく.※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません.

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  • さよならごはんを今夜も君と
    値引きあり
    4.2
    1~2巻438~752円 (税込)
    学生はワンコインで食べられる夜食専門店。痩せて可愛くなりたい若葉、何を食べてもおいしくない学年トップの小春、オーガニック料理だけで育った凌真......。悲しみや寂しさを少しずつ消化できるように、店主の朝日さんは愛情を込めた一皿をつくる。孤独な心に力が満ちて、止まっていた時間が動き出す。世界一優しいお夜食で再生していく感動作。
  • D1 警視庁暗殺部[1]
    3.5
    1~7巻715~924円 (税込)
    桜の名の下、極刑に処す! 闇の処刑部隊、警視庁に誕生! 法で裁けぬ極悪人抹殺を目的に警視庁が極秘に設立した〈暗殺部〉。それは、射撃の名手・周藤一希、刃物遣いの天才・神馬悠大ら精鋭を擁する闇の特殊部隊だった。 東京・吉祥寺で発生した放火事件で、遺体からエボラウイルスが検出される。防犯カメラに映っていたのは白ずくめの集団だった。 さらに現場では女性の誘拐が判明──やがて暗殺部が仕掛けた罠に獲物が掛かった時、恐るべき真の黒幕が浮上した!  息もつかせぬ怒濤のアクション! 興奮と白熱の超弩級警察小説第1弾!!
  • おいしい給食 Road to イカメシ
    5.0
    一九八九年函館。 数学教師の甘利田幸男は《給食道》におけるライバルと戦っていた。彼の名は粒来ケン。教室のストーブを駆使し、様々なアレンジを加える生徒だ。 甘利田と粒来は、忍川中を「給食完食」のモデル校とすべく乗り込んできた等々力町長に対峙する中で、新たな関係を築くことに。 そしてついに念願の「イカメシ」給食に出会い――!? 我食らう、ゆえに我あり! 空前絶後の給食スペクタクルコメディ。
  • ササッサ谷の怪 コナン・ドイル奇譚集
    3.0
    シャーロック・ホームズはここから始まった? 幻のデビュー作「ササッサ谷の怪」から、最後の小説となった「最後の手段」まで。探偵小説のみに留まらない希代のストーリーテラー、ドイルの魅力を再発見する名短篇全十四編を収録。〈解説〉北原尚彦
  • 蓼喰ふ虫
    4.0
    互いに愛人がいながら離婚にふみきれない中年夫婦の、一見おだやかな日常を古典への愛をとりまぜて描いた傑作。小出楢重の挿絵八十余点を完全収載。 〈解説〉千葉俊二〈註解〉明里千章 愛することは出来ない までも慰(なぐさ)み物には しなかつたつもりだ
  • 無意味なものと不気味なもの
    3.4
    「あれはいったい何だったのだろう――?」 過去の人生において遭遇した、明確な恐怖とは言いがたい、けれど忘れることのできない記憶や小説。 大ヒット作『恐怖の正体』(中公新書)で話題を呼んだ作家・精神科医である著者が、精神の根源に触れるそうした〈恐怖寸前〉の〈無意味で不気味なものたち〉に惹かれて渉猟した、異色の文学エッセイにして読書案内。 刊行以来、ホラーや幻想文学の実作者を中心に、多くの読者から絶賛を得てきた名著に、書き下ろしの新章を増補した新版。 誰もが体験しながら、ふだんの日常においては意識の底に沈められがちな〈あれ〉を求めて……読めばきっと、あなたも語りたくなる。 推薦・澤村伊智 解説・朝宮運河 【目次】 文庫版のためのまえがき まえがき 1 隠蔽された顔――N・ホーソーン『牧師の黒のベール』 2 本物そっくり――河野多惠子『半所有者』 3 糞と翼――パトリック・マグラア『長靴の物語』 4 姿勢と連想――古井由吉『仁摩』 5 受話器を握る怪物――H・P・ラヴクラフト『ランドルフ・カーターの陳述』 6 孤独な日々――日影丈吉『旅は道づれ』 7 南洋の郵便配達夫――J・M・スコット『人魚とビスケット』 8 描きかけの風景画――藤枝静男『風景小説』 9 墜落する人――レイ・ブラッドベリ『目かくし運転』 10 救われたい気持ち――高井有一『夜の音』 11 果てしない日々――クレイ・レイノルズ『消えた娘』 12 世界の構造――富岡多惠子『遠い空』 13 グロテスク考――カースン・マッカラーズ『黄金の眼に映るもの』 14 うふふ。――車谷長吉『忌中』 16 昆虫的――内田百閒『殺生』+ブルーノ・シュルツ『父の最後の逃亡』 16 入り込んでくる人――庄野潤三『黒い牧師』 あとがき 解説 朝宮運河 〈本書は、無意味なものと不気味なものにまつわる探求報告であり、「あれはいったい何だったのだろう」という呟きの執拗な反復である。もし読者諸氏にも「あれはいったい何だったのだろう」との文言が病原菌のように感染すれば、著者としては嬉しい。寂しさがまぎれ、この世界に生を営んでいくことの不安を、幾分なりとも忘れさせてくれそうだからである。……〉(「まえがき」より)
  • 対談集 六人の橋本治
    -
    1巻1,100円 (税込)
    橋本治の多彩な仕事について、各界の第一人者と語り合う。六つの対話から、稀有な作家の全貌が浮かび上がる対談集。 「短篇小説」高橋源一郎/『ひらがな日本美術史』浅田彰/『小林秀雄の恵み』茂木健一郎/『窯変源氏物語』三田村雅子/『双調平家物語』田中貴子/「広告批評」天野祐吉/『リア家の人々』宮沢章夫(文庫版特典)
  • 今日も明日も負け犬。
    3.8
    いつだって、人生の負け組だった。 それでも、 今日、食べた朝ご飯。 今日、歩いた道。 今日、聞いた音楽。 今日、話した友達。 奇跡は少しずつ転がっている。 「病気を抱えながら生きてきた私の過去をいつか映画にしたい。小田、映画の原作になる本を書いてよ」。 この西山の言葉から全ては始まった。 新型コロナによる3ヶ月の休校期間を使って、私は西山の16年間の人生を書き上げた。 「今日も明日も負け犬。」というタイトルをつけて、ネットで100冊自費出版した。 高校生たちによる自主製作映画は西山により監督され、eiga worldcup 2021最優秀作品賞を受賞した。 「小田、本書いてよ」の一言で始まったこの物語は、商業出版という形で新たなスタートを切ろうとしている。 ――小田実里 起立性調節障害という病を抱え、学校に行けなくなった中学生の実話に基づく感動の物語。 16歳で書いた鮮烈なデビュー作。
  • 告白撃
    3.8
    三十歳を目前に婚約した千鶴は、自分への恋心を隠し続ける親友の響貴に告白させるため、秘密の計画を立てていた。願いはひとつ。彼が想いを引きずらず、前に進めるようになること。 大人のやることとは到底思えないアイディアに呆れつつも、学生時代からの共通の友人・果凛が協力してくれることになったが、〈告白大作戦〉は予想外の展開を見せ――。 ものわかりのいい私たちを揺さぶる、こじれまくった恋と友情!!
  • まいまいつぶろ 御庭番耳目抄
    4.1
    「二間先の音まで聞こえるが、  上様の言葉だけ聞き取れない。  せめて、お心は解したい--。」 青名半四郎。又の名を、万里。 徳川吉宗・家重の将軍二代に仕えた御庭番は、 江戸城の深奥で、何を見、何を聞いたのか? 隠密秘話に胸熱くなる、『まいまいつぶろ』完結編。 麻痺を抱え、廃嫡も噂されていた九代将軍・徳川家重と、 彼の言葉を唯一聞き取ることができた側近の忠光。 二人の固い絆を描き、 日本中を感涙の渦に巻き込んだ『まいまいつぶろ』から一年。 徳川吉宗の母・浄円院の口から出た孫・家重廃嫡の真意とは。 老中首座を追われた松平乗邑が向かった先は。 家治が父・家重の言葉を聞き取れなくなった理由。 折り紙一枚も受け取るなと厳命された忠光の妻・志乃の胸の内。 そして、全てを見てきた隠密、万里が最後に会いに行った人物とは……。
  • ビブリオフォリア・ラプソディ あるいは本と本の間の旅
    3.5
    1巻1,771円 (税込)
    「SFが読みたい! 2024年版」国内篇第1位著者が描く 本好きの、本好きによる、本好きのための本 消えてゆく本 書けなくなった詩人 「本の魔窟」に暮らす青年 本であふれた世界に、希望はあるか? 本を、小説を、書くことを愛しすぎている人たち<ビブリオフォリア>の紡ぎ出す、どこか切ない未来 作家は、小説は、本は、どういう未来に向かっているのかーー 読書に関する特殊な法律が課された世界の作家 「ハンノキのある島で」 正確に訳すことが限りなく不可能なマイナー言語の日本で一人の翻訳者 「バベルより遠く離れて」 あらゆる小説を斬りまくる文芸評論家が出会った、絶対に書評できない本 「木曜日のルリユール」 書けなくなった元「天才美人女子大生」詩人のたったひとつの願い 「詩人になれますように」 「本の魔窟」に暮らす蔵書家が訪れた不思議な古本屋 「本の泉 泉の本」 いろいろな書き手のもとを巡っていくダブルクリップの旅と、本にまつわる5つの物語
  • ギャングランド
    -
    1975年、シカゴ。マフィア組織のボスが盗難に遭う。潜入捜査員のニッキーは、組織を壊滅させかねない盗品の奪取を命じられ……
  • 当確師 正義の御旗
    3.6
    1巻1,870円 (税込)
    当選確率99%を誇る選挙コンサルタント、聖達磨。現与党の次期総裁選が近づき、続々と議員が候補に名乗り出る中、彼が参謀を務めることとなったのは、新時代のリーダーと目される政治家・本多さやか外相だった。時を同じくして、新聞社のベテラン記者が静かに動き出す。聖も関わりのある、22年前に起きた大疑獄の可能性を秘めた事件に迫るために……。『ロッキード』も話題の著者がつぶさに描く選挙戦エンタテインメント!
  • にわか名探偵~ワトソン力~
    3.5
    1巻1,870円 (税込)
    映画館で人気のないゾンビ映画を観ていた警視庁捜査一課の刑事、和戸宋志。終幕後に照明が点くと観客の一人が殺されていた。おまけに扉に細工されて出られない。困惑に包まれる中、和戸は感じていた。その場に居合わせた者たちの推理力を飛躍的に高める能力、「ワトソン力」が発動しつつあることを……。そしてにぎやかな推理合戦の幕が上がる! 日本推理作家協会賞受賞作家が贈る、謎解きの楽しさ100%の連作ミステリ!
  • 失踪人~磯貝探偵事務所ケースC~
    3.5
    1巻1,870円 (税込)
    探偵業も軌道に乗ってきた磯貝公太。小樽にある高級料亭旅館〈銀の鰊亭〉の主である青河文が紹介してくれた依頼主は、文の同級生で親しい間柄の有名俳優・西條真奈。真奈からの依頼は、仕事を辞めて引っ越してから、連絡が取れなくなった姉の行方捜しだった。ところがあまりにも手がかりが少ない。丹念に調査する磯貝が行き当たった最大のヒントは、古いスーツケース。混迷を極めたが、最後に予想もできない真相が待ち受ける!
  • ジンが願いをかなえてくれない
    4.2
    1巻1,870円 (税込)
    初香は契約すれば3つの願いをかなえてくれるというランプの魔人“ジン”と出会い、高校一の美少女・マリカと入れ替わりたいと願うが(「ジンが願いをかなえてくれない」) 四十三歳の誕生日を実家の部屋で中学からの仲間と過ごしたケンゾー。罰ゲームで「渋谷駅前で目隠しフリーハグ」をすることになったケンゾーは(「子供部屋おじさんはハグがしたい) スポットライトが当たらなくても、私たちの人生だって唯一無二!
  • 教祖の作りかた
    3.8
    ​あなたの”教祖(推し)”は誰ですか? 恋も不倫もアイドルも宗教もお酒も子育ても……沼に入ったら地獄へズブズブ! 沼落ちミステリ 「同窓会で不倫しちゃっただけなのに」 郊外のペンシルハウスに暮らす普通の主婦、奥寺色葉は夫と息子との3人暮らし。ある日引きこもりでゲーム実況YouTuberの息子に1千万の税金の督促状が届きーー。家のローンもあり、夫は詐欺にあっている。そんなお金、払えるわけがない。そんな時、高校の同窓会で久しぶりにあった同級生とついつい不倫をしてしまいーー。弁護士の彼に「節税のために、宗教法人をやれば?と持ちかけられるが。 まさかこんなことになるなんて! あなたの平凡ないつものある日、天使のラッパが鳴り響き、汚れた世界の終焉が訪れる。 「日本人ほど神を信じたがる国民はいません」
  • 詐欺師と詐欺師
    3.7
    1巻1,925円 (税込)
    海外で荒稼ぎして帰国した詐欺師の藍は、ある政治家のパーティーで知り合ったみちるに興味を抱く。みちるは親の仇を捜しており、そのために金がいるという。仇とは、世界的企業に成長した戸賀崎グループ筆頭株主の戸賀崎喜和子。隙だらけの復讐計画を聞いた藍は、みちるに協力することになるが……。 稀代のストーリーテラーが贈る、衝撃のラストにご注意を。
  • spring
    3.9
    1巻1,925円 (税込)
    ♛2025年 本屋大賞ノミネート! 構想・執筆10年―― 稀代のストーリーテラーが辿り着いた 最高到達点=長編バレエ小説 「俺は世界を戦慄せしめているか?」 自らの名に無数の季節を抱く無二の舞踊家にして振付家の萬春(よろず・はる)。 少年は八歳でバレエに出会い、十五歳で海を渡った。 同時代に巡り合う、踊る者 作る者 見る者 奏でる者―― それぞれの情熱がぶつかりあい、交錯する中で彼の肖像が浮かび上がっていく。 彼は求める。舞台の神を。憎しみと錯覚するほどに。 一人の天才をめぐる傑作長編小説。 ♛読書メーター「読みたい本ランキング」月間1位(2024年2月2日〜3月3日/単行本部門) ♛今月の絶対はずさない!プラチナ本選出(「ダ・ヴィンチ」2024年5月号) ♛キノベス!2025 第10位 ♛第1回「あの本、読みました?」大賞第5位 ♛埼玉県の高校図書館司書が選んだイチオシ本第3位 史上初の直木賞&本屋大賞をW受賞した『蜜蜂と遠雷』や演劇主題の『チョコレートコスモス』など、 表現者を描いた作品で多くの読者の心を掴みつづける恩田陸の新たな代表作、誕生! ※電子書籍版には紙書籍版に収録されている「パラパラ漫画」と書き下ろし番外編二次元コードは付きません。 【目次】 I 跳ねる II 芽吹く III 湧き出す IV 春になる
  • ミステリー小説集 脱出
    3.5
    あなたはここから出られるか?  5人の人気作家が仕掛けた、謎だらけの物語から脱け出せ 全編書き下ろしの没入感溢れる小説集! <収録作> ・阿津川辰海「屋上からの脱出」 閉じ込められた深夜の学校の屋上から抜け出す方法を探せ ・織守きょうや「名とりの森」 入ると自分の名前を奪われる森から、親友を助け出せ ・空木春宵「罪喰(つみばみ)の巫女」 不可解な仕掛けに囲まれた神社の秘密を解き明かせ ・斜線堂有紀「鳥の密室」 魔女として処刑される前に、塔の最上階から逃げ出せ ・井上真偽「サマリア人の血潮」 謎の研究所の出口を目指し、失った記憶を取り戻せ
  • あじろ
    3.6
    1巻2,145円 (税込)
    新橋の立ち呑み居酒屋「あじろ」 頑固な店主と美味しいモツ煮と雑な雰囲気。最高の人情酒場で起きた悲劇とは!? 「あじろ」の常連でマドンナだった真由美さんが、突然失踪してまう。常連の和歌子がライターをしている週刊誌編集部に「真由美はパパ活ビジネスに手を染めている」とう謎の投書が寄せられる。毎日お店に通っていた真由美はしばらく姿を見せていない。心配した常連客と店主が彼女を捜し始めると、その美貌と笑顔からは計り知れない邪悪な一面が見えてくる。 偽りの職業、パパ活斡旋、恐喝……和歌子は彼女の本性を知って逡巡するのだが、やがて真由美は殺されていたことがわかり、あじろに不穏な空気が漂いだした。犯人は常連客の誰かなのか。平和で楽しいはずの酒場の人間関係に何があったのか。 大藪春彦賞作家の鬼才が描く、人情と愛情の居酒屋サスペンス!
  • 父のところに行ってきた
    -
    1巻2,200円 (税込)
    世界4 1カ国で2 5 0万部超え! マン・アジア文学賞受賞の名作『母をお願い』の申京淑、待望の新作 父は、泣く。父は、彷徨う。父は、怯える。父は、眠らない。父に寄り添う暮らしは、思いがけないことばかりだった。「私」は思う。いったい父の何を知っていたというのだろう。 主人公の「私」は中学生の一人娘を事故で失い、かたくなな心を持て余している孤独な女性作家。高齢の母がソウルの病院に入院したため、故郷に一人暮らしとなった父の世話を兄弟たちに頼まれ、老いた父に向き合うことになる。「アボジ(お父さん)」と呼びかける父は一九三三年生まれ。植民地期、朝鮮戦争、南北分断、軍事独裁、民主化抗争といった朝鮮半島の激動の時代を生きてきた。 「苦難の時代を生きた」人、「もし、いい世の中にめぐりあっていたなら、もっといい人生を生きることができたであろう」人……。そんな「匿名の存在」に押し込めて過ごしてきた父に、あらためて寄り添い、「私」が分け入っていく父の記憶のひだ、父の人生の物語。 「極めて個別の父」を描きながら、読み手の胸を震わせ目頭を熱くする「普遍の父」とは。

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  • 終わりなき夜に少女は
    3.8
    アラバマ州グレイス。連続少女失踪事件が解決されないまま、サマーという少女が失踪した。双子の妹レインは、姉の失踪に疑念を抱く。サマーが私を置いていくはずがない。だが、レインが姉の足取りを追うにつれ見えてきたのは、彼女の知らないサマーの姿だった。
  • 若い男/もうひとりの娘
    3.8
    親子ほど年の離れた男との熱愛のさなか、脳裏をよぎる若い頃の記憶と死の想念を冷徹に描く「若い男」。自らの誕生につながった姉の死の秘密を緊密な文章でつづる「もうひとりの娘」。生と性と死を書き続けて半世紀となるノーベル賞作家の最新作を含む2篇所収
  • 関心領域
    3.8
    おのれを「正常」だと信じ続ける強制収容所の司令官、司令官の妻と不倫する将校、死体処理班として生き延びるユダヤ人。おぞましい殺戮を前に露わになる人間の本質を、英国を代表する作家が皮肉とともに描いた傑作。2024年アカデミー賞国際長編映画賞受賞原作
  • 葬られた本の守り人
    3.0
    本を守ろうとする3人の女性を描く歴史小説。  1933年ベルリン。文化交換プログラム参加のためにドイツに招待されていた米国人新人作家アルシアは、反政府活動に参加していたユダヤ人女性ハンナとともに、ナチスに洗脳された学生らによる焚書に居合わせた。  1936年、ナチスを逃れベルリンからパリに渡ったハンナは、自らの過ちを悔いながら〈焚書された本の図書館〉で働いていたが、パリにもまた、ファシズムの波は押し寄せていた。  1943年ニューヨーク。戦地の兵士に本を送る「兵隊文庫」プロジェクトに従事する戦時図書審議会広報部長のヴィヴは、「兵隊文庫」の検閲を推し進める議員に抵抗し、検閲の危険性を訴えるイベントを企画していた。  戦時下の3つの時代、3つの都市を繋ぎ、それぞれに本を守ろうとする3人の女性を描くシスターフッド歴史小説であり、この上なく美しい恋愛小説であり、本を愛するすべての人に送るビブリオフィリアの物語。
  • 中井ビートル
    -
    幼馴染の佐藤と鈴木は、中井という街にある「ビートル」という名前の店で再会した。その小洒落た店で、彼らは久しぶりに酒を酌み交わしながら、思い出話に花を咲かせていた。しかし、そんな和やかな雰囲気の中にも、佐藤の心には鈴木の思惑に対する疑問が漂っていた。彼は何かを知っているようだった。そして、過去の出来事が彼らの間に不協和音をもたらしていた。中井の街とビートルが彼らの記憶の中に響き渡り、幼い頃の絆が今、試されるときが来たのかもしれない。ビートルの扉が再び彼らを導く場所へ。過去の秘密が解き明かされるとき、友情と裏切りが交錯する物語が、新たな展開を迎える――。
  • 美しい夜
    値引きあり
    4.3
    1巻852円 (税込)
    高校生の晴野(はるや)は部屋を出られない。胸がどきどきして苦しくなるからだ。 そのせいで学校にも行けず、ひとけのない夜にだけ外に出る生活。 奔放な母親は再婚した義父と暮らしており、連絡は途絶えがちになっている。 母親の記憶は、見知らぬ男からの暴力と二重写しだった。 ある夜、コンビニからの帰り、晴野は同級生の美夜子(みやこ)と出会う。 「悪い人間になりたい」という彼女は、そのわりに、飲酒も喫煙も、 万引きも暴力も「犯罪だから駄目だよ」と言う。 そして晴野は美夜子と、まるで子供の遊びのような、無邪気な夜の時 間を重ねていく。しかし夏のある日、彼は彼女の「秘密」に気づき……。 「魔法のiらんど大賞2022」小説大賞<文芸総合部門>特別賞 優しく美しい言葉で紡がれる、胸を打つ青春純愛小説。
  • 狂気に馨しき薔薇
    -
    今度の七回忌には生け贄が捧げられる――。 投函された脅迫状の差出人を暴いてほしいと依頼された探偵・三条綾乃助と助手・柏木世蘭は、薔薇の花に囲まれた櫻田邸を訪れる。六年前、この屋敷で亡くなった『櫻田由梨絵』の七回忌が催されるなか、集まったのはかつて『櫻田由梨絵』が亡くなった日に立ち会った者たちでーー。不穏な空気のなか、何事もなく法要を終えたかのように思えた矢先、櫻田家の次女が遺体となって発見される。そして、その様子はかつての『櫻田由梨絵』と酷似していてーー!?闇に葬られた過去の殺人と、新たな殺人。本当に狂っていたのは誰なのかーー!ミステリーの原点を今ここに!第一回小説下剋上コンテスト佳作!
  • カフネ
    4.3
    1巻1,870円 (税込)
    ☆2025年本屋大賞受賞作☆ 【第8回未来屋小説大賞】 【第1回あの本、読みました?大賞】 一緒に生きよう。あなたがいると、きっとおいしい。 やさしくも、せつない。この物語は、心にそっと寄り添ってくれる。 最愛の弟が急死した。29歳の誕生日を祝ったばかりだった。姉の野宮薫子は遺志に従い弟の元恋人・小野寺せつなと会うことになる。無愛想なせつなに憤る薫子だったが、疲労がたたりその場で倒れてしまう。 実は離婚をきっかけに荒んだ生活を送っていた薫子。家まで送り届けてくれたせつなに振る舞われたのは、それまでの彼女の態度からは想像もしなかったような優しい手料理だった。久しぶりの温かな食事に身体がほぐれていく。そんな薫子にせつなは家事代行サービス会社『カフネ』の仕事を手伝わないかと提案する。 食べることは生きること。二人の「家事代行」が出会う人びとの暮らしを整え、そして心を救っていく。
  • 金魚姫と隠世の鬼灯
    4.5
    【電子版巻末には七原しえ先生によるカバー用イラストをそのまま収録!】 〈隠世(かくりよ)〉。 大妖怪・九尾の狐――鬼灯(ほおずき)の統べるあやかしだけの世界で生きる翠(すい)は、 その中でも特別な力を持つ金魚の姫。 それ故、あやかしからも〈現世(うつしよ)〉に住む人間からも狙われる翠は、 水面に映した〈現世〉の世界を覗き見ることを慰めに 護衛役の猫のあやかし・木蓮(もくれん)とともに息の詰まる日々を送っていた。 ある日、翠は迷い込んだ人間の亡者と出会い、 それがいつも覗き見ていた〈現世〉の青年・晴太(せいた)の祖母であったことから、 〈隠世〉も巻き込む騒動へと発展する――。 人間とあやかし。それぞれが強い想いを心に秘め、誰かを想う。 恋の物語がぎゅっと詰まった、大人のための恋愛奇譚!
  • 下の階にはツキノワグマが住んでいる
    4.5
    【電子版巻末には水川雅也先生によるカバー用イラストをそのまま収録!】 住んでいた賃貸マンションで火事があり、急遽引っ越すことになった頑張り屋の社会人・ゆり子が紹介されたのは、 「築35年・動物入居可能」の物件だった。 階下に住むのは、胸の三日月模様が印象的な、人(?)の好いツキノワグマ。 誰かとコーヒーを飲むのが大好きで、はちみつケーキが大好きで、ヒグマさんのビールが大好きで、お鍋が大好きで、 冬眠の前にはクリスマス・お正月・バレンタインの贈り物などを一通り済ませてから眠りにつく。 そんなのんびりとしたクマと日々を過ごすうち、ゆり子の少し疲れた心は優しくほぐされていく。 そして彼女はいつしか、ずっと背を向けていた母と向き合ってみようと自然と思えるようになり――。
  • 風よ僕らの前髪を
    3.6
    弁護士の立原恭吾が何者かに殺害された。犯人は未だ不明の中、妻の高子は密かに養子の志史を疑い、甥の若林悠紀に彼の身辺調査を依頼する。元探偵事務所員だったとはいえ、悠紀にとっては志史は従弟というだけでなく、家庭教師として教えた子供の一人でもあった。渋々調査する悠紀だったが、志史には伯父の死亡時刻に鉄壁のアリバイがあることがわかる。誰にも心を許そうとしなかった志史の過去を調べるうちに、悠紀は愛憎渦巻く異様な人間関係の深淵を覗き見ることになる。第三十回鮎川哲也賞優秀賞受賞作。/解説=宇田川拓也
  • 戯作・誕生殺人事件
    5.0
    東京から北関東へ移住した、ミステリ作家の牧薩次とキリコ夫妻。高齢出産を決意したキリコは、地元の中学生・美祢に住み込みで手伝いをしてもらうことに。やがて臨月間近の秋祭の日、キリコにボールペンで手書きされた生原稿が手渡される。担当の助産師の息子が書いた時代ミステリ作品らしい。それが、キリコたちに新たな事件をもたらすことになろうとは――。折しも薩次は北京に出張中、キリコは大きなお腹を抱え難事件に挑む。台風19号の来襲、そして陣痛、さらに牧家を狙う怪しい影……。〈ポテトとスーパー〉シリーズ最終巻。/解説=青崎有吾
  • あなたの代わりに読みました 政治から文学まで、意識高めの150冊
    3.8
    1巻1,980円 (税込)
    10年間、あなたの代わりに読んできました。政治家本から文学まで、話題書150冊の「肝の1文」を並べてみたら、いまの日本に至るまでの進歩、退歩、あし踏みが見えてくる。「週刊朝日」連載の「今週の名言奇言」を再編集・再構成した一冊。
  • 気のいい火山弾
    -
    1巻110円 (税込)
    ベゴは角のない丸い大きな黒い石です。しかし一度も怒ったことがありません。他のみんなはベゴをからかって遊びます。ある日大勢の学者達がやってきました。「気のいい火山弾」「革トランク」「車」三本を収録。※読みやすくするため現代の言葉に近づけていますが、作品の性質上、そのままの表現を使用している場合があります。
  • 蝕む悪意
    完結
    -
    全1巻330円 (税込)
    【あらすじ】 辰海和也(たつみかずなり)は、世間を賑わせている生成AI・AI Chatをゴーストライターにして小説家の道を順調に歩んでいたはずだった。 ある時自身の小説がSNSに無断で盗用されていたことに気付く。一つの綻びをきっかけに泥沼に嵌っていく和也。生成AIを使いあらゆる悪事に手を染めていく。 一方、生成AI画像を表紙に起用した秋津川賞作家・庚午真衣(こうごまい)は画家の戌亥絵美(いぬいえみ)に著作権侵害で提訴されていた。 果たして彼らの運命の行く末は――。 ※本作は蓮見セイの個人誌作品の電子書籍版となります。
  • 青春の黄昏
    -
    1巻385円 (税込)
    1980年7月、海辺で香織は真人とぶつかって転んでしまう。足を挫いた彼女を真人が家まで送っていったことから、高校生同士の二人は仲良くなる。秋、真人の高校の文化祭に香織が誘われたことで二人は急速に親しくなり、クリスマス・イブに会うことを約束するのだった。ひたむきな恋物語は切なく、純粋な恋人は青春の十字架を背負って生きていくのであろう。
  • 思い出遊び
    -
    どこにでもある日常から、見落としがちな家族間に流れる優しい時間のワンシーンや、自立してゆく子供に対する複雑な心境などを切り取り、平明な言葉で、韻律、押韻、リフレーンを駆使して、当たり前と思い込んでいる風景や気づかずに通り過ぎる生活の一こまを感受性豊かに詠った詩集。/「行ってらっしゃい」と言う私 なんでだろう?/スヤスヤ寝顔を見ていると ありがとうが溢れ出す。
  • 横浜序曲
    -
    1巻528円 (税込)
    白薔薇音楽大学附属高校に通う緑はレストラン船でバイオリンを弾くアルバイトで29歳の銀行員・楠と出会い、親友の協力もあり付き合うようになる。だが、彼の昔の恋人の存在を知った緑は楠を避けるようになってしまう。そんな緑の前に現れた天才的なピアノを弾く涼。涼はパリへ留学しようと緑を誘い、緑の心は楠と涼の間で揺れる。横浜を舞台に高校生たちの恋、夢、友情を描く青春小説。
  • 君が好き
    -
    1巻528円 (税込)
    恋に不器用で相手を傷つけてしまう人、自己肯定感が低くて自分自身を好きになれない人──。生きづらさを抱える人たちに、同じく不器用で自己肯定感の低い著者が届けたい言葉とは? 161のエピソード+解説文を収録。Scene1 始まり/Scene2 片想い/Scene3 二人/Scene4 別れ/Scene5 生きること/Scene6 これからも(目次より)
  • 放課後モノクローム
    -
    1巻528円 (税込)
    死とは。感情とは。そして人間とは。前衛的な著者が醸し出す独特な文体は、内容とのマッチングが素晴らしく、病みつきになること請け合いであり、また複雑に練り込まれたその構成は、その特殊性から、十人十色の読後感を醸し出すことであろう。ミステリーとも、サスペンスとも、ファンタジーとも、ホラーとも違う、表題作「放課後モノクローム」ほか9編の短編集。
  • 紅嵐×渡雲
    -
    1巻539円 (税込)
    学園ドラマ+心霊ファンタジー+思春期恋愛もの=至高のエンターテインメント。小さい頃から「本来見えないらしいモノ」が見える特異体質を持っていた「僕」こと笙太と、中年幽霊キワさんが紡ぎだす摩訶不思議なお話。普通に学園生活をおくっていたが、笙太のクラスメートの話がきっかけで、2人(!?)は思わぬ事件に巻き込まれ――そして意外な結末を迎える!
  • 若い君が教えてくれたこと
    -
    1巻539円 (税込)
    経済的な理由から、新聞奨学生として大学に通う和男。ほとんど休みがない朝晩の配達、チラシの折り込み、そして集金……。体力的につらくても、自分には決して負けまいと奮闘する姿を見守る心優しき人達、ユニークな同僚達、そして和男が抱くほのかな恋心の行方など、誰もが大切に胸にしまっている「あの頃」の日々か甦ってくるドラマです。何かに行き詰った時読みたい1冊。
  • 幽霊空戦 1995ガダルカナル
    -
    ソロモン諸島でダイビング・ガイドをつとめる佐々木譲二は、当地でロケ中の戦争映画のメイク担当、チェリーをコカンボナ岬沖へ案内した。太平洋戦争で夥しい戦艦が沈んだ鉄底海峡と呼ばれるポイントで零戦を発見して以来、二人は不思議な現象に遭遇する。ロケ隊が山本五十六長官機撃墜の空戦シーン撮影中、黒雲の彼方から六機の零戦が出現し、米軍機に機銃掃射を始めたのだ。書下しホラー・サスペンス。
  • クオリティ オブ デス 心優しき死神たちの物語
    -
    1巻616円 (税込)
    人はどこまで「死の価値」に手を加えることができるのだろう。早苗は、些細なきっかけで病理の道へ進んだ。多くの剖検を担当するうちに、幼くして亡くなる命、自殺、認知症、老人介護、終末期医療など、様々な命と人生の終焉を深く考えるようになる。命の瀬戸際で、人は何を思い、何ができるのか──。豊富な医療体験から綴られる、いつの日か「死」に向かうすべての人への問題提起の書。
  • 危険教育
    -
    1巻616円 (税込)
    「こんなに美しくて、すてきな所に、殺人なんかは起こってほしくはないわ」。世界遺産の日光を訪れた、「しゃくなげ山荘」に泊まる男女学生、引率する老教授、古生物学者、旅行記作家、一人旅の女性、『かつら荘』の客など、他にも個性豊かな登場人物ほとんど全てが怪しく思え、結末が予想不可能な物語。千手ヶ浜を舞台に、アメリカから来た老若男女によって繰り広げられるミステリー。
  • 書店ガール
    3.9
    1~7巻640~660円 (税込)
    吉祥寺にある書店のアラフォー副店長理子は、はねっかえりの部下亜紀の扱いに手を焼いていた。協調性がなく、恋愛も自由奔放。仕事でも好き勝手な提案ばかり。一方の亜紀も、ダメ出しばかりする「頭の固い上司」の理子に猛反発。そんなある日、店にとんでもない危機が……。書店を舞台とした人間ドラマを軽妙に描くお仕事エンタテインメント。本好き、書店好き必読! 『ブックストア・ウォーズ』を改題。
  • アラゴン詩集
    -
    アラゴンはフランスの詩人・小説家。パリ大学医学部卒。第1次大戦後のダダイスム・シュルレアリスム運動の推進者であったが、モロッコの植民地独立運動弾圧に反対して共産党に入党。第2次大戦中はレジスタンス運動に加わった。この詩集は多彩なアラゴンの詩を時代を追って集めてある。巻末には訳者による詳細な解説を付した。
  • ヴェルレーヌ詩集
    -
    ヴェルレーヌは、マラルメ・ランボーらとともにフランス象徴主義の代表的詩人だ。終生飲酒・遊蕩の悪癖に悩まされ、貧窮のうちに施療病院で死んだ。妻を捨ててのランボーとの同性愛事件は有名で、ピストルでランボーを傷つけ2年間の獄中生活を送った。その詩は日本でも古くから紹介され、上田敏の「海潮音」をはじめ、永井荷風や鈴木信太郎らの訳詩によって親しまれた。
  • どん底
    -
    地下室にある木賃宿(きちんやど)を舞台にした住人たちの物語。そこには、死がある、恋がある、殺人がある、縊死(いし)がある、温情、かっとう、排斥、嫉妬、奸策等、あらゆる人生の要素がある。そこに現出するのは、万人に共通した、くめどもつきぬ人生の味わいだ。ゴーリキーの不朽の名作戯曲。
  • シャクンタラー
    -
    「シャクンタラー」というのは叙事詩『マハーバーラタ』に登場する姫の名前だが、5世紀ごろに詩人カーリダーサによって同名の戯曲として完成された。鹿狩りで山に入ったドゥシャンタ王は、仙人の娘シャクンタラーと出会い、恋に落ちる。二人は婚約を結び、王は誓いの印として指輪を贈った後、国を治めるために彼女を残して都に戻った。だが、ふとしたきっかけから王は呪いをかけられて彼女のことを忘れ、彼女のほうも指輪をなくす。二人は再び結ばれるのか。愛の試練を歌い上げたサンスクリット文学の最高傑作。
  • ビッグ・ボウの殺人
    -
    冬のロンドンのボウ地区で、ある朝、下宿屋を営むドラブダンプ夫人は戦慄の光景を目にした。喉を切られた下宿人の遺体が見つかったのだ。殺人かも知れず、有力容疑者を前に、ロンドン警視庁の敏腕刑事と元刑事が事件の解明に奔走する。本書は「密室ミステリの父」の手になる傑作中の傑作。ディクスン・カーも江戸川乱歩も「一大トリックを十分に書きこなしている古典」として絶賛している。
  • マロン・グラッセみたいな恋
    -
    1巻693円 (税込)
    和菓子屋を営む小倉家は三姉妹の娘がいた。結婚に踏み切れずにいる長女あずき24歳、不倫の恋に悩む次女アン20歳、そして初恋に躍らせる三女しるこ16歳。三人三様、様々な思いをかかえている多感な時期だ。ただ、そこにはいつも娘たちを見守る父膳哉と母マロンがいた。ある日三姉妹は母マロンから両親の反対を押し切って結婚した事実を聞き、仲の良い夫婦に色々な悩みがあったこと知る。そんな幸せ家族小倉家のそれぞれの恋愛模様を描いたハートウォーミングな小説。
  • 花の和歌
    -
    1巻693円 (税込)
    「さきみだれ 心ゆかしき 花ごころ」「なごりゆく ちりゆく花に おしむかな おしむ心は きよけり思い」「身をかがめ 寄り添う肩は 花囲み 期待の先に 未来見つむも」……人生という「花」とは、生まれる思いだけ、いろいろな色を咲かせては、磨く数だけ輝き、引き立てはなたれるもの。そうした思いを、やさしい目線で切り取った珠玉の俳句、短歌集。
  • 我の日々 あれやこれやのつぶやき短歌
    -
    1巻693円 (税込)
    我が思い以心伝心古女房 娘にゃ出来ぬ妻の気配り/食卓に息子のカツが大きくも 女房の思い察して無口/大吟醸たがわず届く父の日に 一味違う思いを飲みて/茶ぶ台に捕まり立ちて歩む孫 得意顔して手出し手出しを/初恋は甘く酸っぱくやるせなや 実る事なしされど忘れず──妻子や孫への想いや、世の中の出来事に対して、つい口に出たつぶやき、正直な思いを載せた短歌集。
  • ガラスの壁
    -
    1巻693円 (税込)
    都内でも一等地といわれる渋谷区松濤。 商社に勤める夫の和智高広と二人暮らしの絢子は、行きつけのブティックを出て拾った現金入りの封筒を持ち帰ったことから、見知らぬ男に拉致され複数の男から陵辱される。その最中、なぜか男は高広についての情報を事細かく訊いてきた。不感症だった絢子が急に淫乱になったことに不審を抱いた高広だったが、これは大きな陰謀の発端にすぎなかった。 新興宗教から北海道をめぐる国際問題へと、波乱の渦が大きくなっていく――。
  • 鯖猫長屋ふしぎ草紙
    4.0
    1~11巻750~850円 (税込)
    長屋で一番えらいのは猫!? だとすると、長屋で起こる奇怪な事件を解決するのは、いったい……。江戸の根津宮永町にある「鯖猫長屋」は、鯖縞模様の三毛猫が一番いばっている長屋なので、そう呼ばれている。サバという名の、長屋を“仕切る”不思議な美猫(いろおとこ)は、炊きたての白飯しか食べない超わがままもの。そんな長屋に、わけありの美女や怪しげな浪人者が越してくる。次々に起こる不可解な事件に、途方に暮れる長屋の面々。そこに「成田屋」の異名をとるイケメン同心も登場。サバの飼い主である猫専門の売れない画描き・拾楽が、事件を解決しようとするのだが――。解説の時代劇評論家・ペリー荻野氏も、続編とドラマ化を切望! 心がほっこりあたたまる、大江戸謎解き人情ばなし。丹地陽子さんがカバーに描いたサバの凛々しい姿に、一目ぼれすること間違いなしの、猫小説です!
  • 出張シェフはお見通し 九条都子の謎解きレシピ
    3.5
    作曲家ロッシーニにまつわるフルコース、母の快気祝いにぴったりなご馳走、婚活パーティーが盛り上がるメニュー……依頼人からの要望に完璧に応えつつ、そこで起こる様々なトラブルまで、料理と洞察力で解決してしまう出張シェフ・九条都子。行く先々で“いけず”を許さず問題に切り込んでいくが、強気な彼女もまた、切ない過去を持っていて――。美味しいご飯と九条都子の京都弁が光る、ハートフルストーリー。
  • 幻よりも甘く
    -
    1巻770円 (税込)
    たった一つの出会いが、気の弱い将来を失っていたサンマを鯨に変身させ、大海原を大回遊していた昨日。皆の前で「彼女と結婚する」と宣言したのに……。得恋の17歳の高校生が失恋し、一転、日本全国のふられ男子高校生の中でも5本の指に入るくらいにサエない顔となった。受験までの揺れる心に教師は、愛あるからかいで接する。四国、今治の方言による担任との掛け合いが楽しい青春小説。
  • 反逆の構図
    -
    1巻770円 (税込)
    謙助は人を欺いたことがない。研究に没頭し、信仰に心酔し、スポーツ(競技カヌー)に汗する誠実な青年である。だがその背後では、卑しい者が陰謀と罠を張り巡らせ、謙助を陥れようとしていた……。さまざまな出来事を乗り越えながら信念に生きる青年の姿を通して、現代社会の歪みと生きづらさに立ち向かう大人の青春小説。虐げられ、忘れられた弱者に捧げる一冊。
  • 風と語り光と戯れ……
    -
    1巻770円 (税込)
    ロックコンサートで、仙子は自分を呼ぶ声を聞いた。それは、仙子の頭に直接響いてくるステージ上のベーシストの声。タクとの五年振りの再会だった──「風」になって戻ってきた青年と、足の不自由な臨床検査技師の女性の物語。魂の結びつきはさらに深まり、濃密な時間を過ごす二人。しかし、仙子はついに問う。「こうして私とつき合ってくれるのは、一体なんのため?」と。
  • 天路歴程
    -
    「破滅の町」に住むクリスチャン(キリスト者)という男が、「虚栄の市」や破壊者アポルオンとの死闘など様々な困難をくぐり抜けて、最後に「天の都」にたどり着くまでの旅の記録の体裁をとった寓意物語。「この世より来たるべき世への巡礼の旅」が正式なタイトルだ。キリスト者が人生において経験する葛藤や苦難、そして理想的なキリスト者の姿へと近づいていく過程を描き、プロテスタント世界で最も多く読まれた宗教書である。
  • ソーンダイク博士の事件簿1
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    フリーマンは、ソーンダイク博士を主人公とした推理小説で人気を博した。倒叙推理小説の創始者として有名だが、他にも多くのソーンダイクものがあり、それらの中から短編を選りすぐって2巻にまとめたのが本書だ。なお、倒叙形式の作品だけ5編を集めた短編集「歌う白骨」全訳は、このタイトルのまま弊社から刊行されている。その最初の作品「オスカー・ブロズキー事件」を除く4編は、本書1にも重複して収められている。「ソーンダイク博士が、頭のはたらきのにぶいワトスン役のジャーヴィス医師にともなわれて、庭を散歩するようにロンドン中を歩きまわるすばらしい描写」については、レイモンド・チャンドラーがとくに指摘している。
  • ソーラー・ポンズの事件簿
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    ホームズの模倣作のなかで、一番正統な「嫡子」が本書のソーラー・ポンズだ。作者ダーレスはドイルに対して、「もうホームズものは書かないのですか」という手紙を書き、本人から「そのつもりはない」との返事をもらい、「では私が書きましょう」といって書き始めたのだから。著名な文学史家ハワード・ヘイクラフトは「シャーロック・ホームズの生まれ変わり(reincarnation)」という表現でソーラー・ポンズを評している。13編を収めた本邦初の作品集。
  • どうたくバカ 夢想編
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    1巻770円 (税込)
    日本古代史最大の謎、「どうたくは何に使われた道具なのか?」という「銅鐸の謎」に取り憑かれたアマチュア研究者の努力と苦闘の物語。己の能力以上に高望みをするがゆえに、挫折してすべての夢を諦めてきた男が、唯一諦めずに見続けてきたのが、「銅鐸の謎」を解明する夢であった。そのダメ男が41才で無職となり、生活費を稼ぐために遺跡発掘のアルバイト作業員になった。過酷な環境の中、作業員仲間に助けられ、また上司の調査員に教えられ、発掘の知識と技術を身に付けていく。そして補助員、技術員、調査員と出世して、最後は金属探知機で発見した地中の銅鐸を掘り出す発掘調査に参加する話。この「夢想編」は、発掘作業員のアルバイト応募に始まり、怪しい男の出現、不発弾の発見、木簡片の行方不明など数々の事件が起こる中、作業員仲間と共に笑い、怒り、愚痴を言い合い、銅鐸を掘り当てる事を夢想する。そして本編最後は、男が最初の一歩である発掘補助員になる。
  • 震災、自然、人間
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    1巻792円 (税込)
    「戻らぬ昨日/永遠に帰らぬ日/募りくる絶望/三月の夜の闇にいよいよ深く/明日の日の閉ざされし地に/ただ鎮魂の/雪降り積む」2011年3月11日、東日本大震災発生。青森県生まれの著者の見た、被災地の姿とは? ほか、新しい季節への期待や希望が感じる四季を歌った詩など、磨き上げた美しい言葉で表現した詩のほか、世界の名曲に関する考察など、軽妙なタッチのエッセイも収載。
  • 梅と水仙
    5.0
    佐倉藩士として生まれた津田仙は、幕府通詞として福沢諭吉らとともにアメリカへ派遣されるなど将来を目されたものの、幕府瓦解後は農村改革を夢見るにとどまっていた。黒田清隆のもとで働く中、女子留学生を渡米させる計画を聞いた仙は、わずか6歳の娘・梅子を推薦する。日本初の女子留学生として、最年少で渡米した梅子だったが、17歳で帰国した時、彼女は日本語さえ忘れていた――。日米の文化の違いや周囲との軋轢、父との葛藤に悩みながら、女子教育のために直向きに歩みを進めた津田梅子の生涯を描いた感動作。
  • 書棚の番人
    3.3
    ベストセラー「書店ガール」シリーズの著者による、書店を舞台としたミステリー。書店員の椎野正和は、ある朝届いた積荷の中に、少年犯罪者の告白本を見つけて驚く。それは十七年前に女子中学生が惨殺された事件で、正和の同級生が起こしたものだった。しかも正和は共犯と疑われたのだ。書店業界が「売るべきか売らないべきか」と騒然とする中、その本を読んだ正和は、ある違和感を覚えるのだが……。出版・書店業界の裏事情を巧みに盛り込んだ、慟哭のミステリー。『書店員と二つの罪』を改題。
  • 石狩少女
    4.1
    明治末の北海道札幌、主人公・野村悠紀子は、文学を愛し、空を眺めることやリンゴ畑に出かけることが好きな女学生。彼女は人から多くの関心を持たれる一方で、偏見、勝手な噂、男子学生からの執着、決められた結婚、家族の無理解などに悩む。そんななか内地の親戚の家に行くことになるが…。北海道の自然も美しい、著者の半生を反映した1940年刊行の傑作少女小説。
  • あなたと私の十代 団塊ギャング
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    1巻880円 (税込)
    時代は令和へと変わり、団塊世代の若いころもとうとう歴史になった。良くも悪くもエネルギッシュで変化に富んだ時代──昭和。子どもたちは狭い世界の中でせめぎ合い、戦いつつ生きてきた。「私」には苛烈ないじめが襲い掛かり……一人の少女の目を通して描き出す、懐かしい時代の物語。団塊世代には懐かしく、他の世代には当時の世相を実感できる、読み応えある一冊。
  • 遠い、道のり
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    1巻880円 (税込)
    17歳のリカは、ギター講師をしていたアキラと出会った。恋の予感を漂わせながらも、アキラは未成年のリカに対して紳士であり続けた。その後、それぞれ違う道を歩んだ二人だったが、とあるきっかけから40年ぶりに再会する。二人が巡り会う時、そこにまた新たな道が生まれる……。日本語の豊かさ、美しさに心動かされた韓国出身の著者が、日本語での小説表現に果敢に挑んだ意欲作!
  • 奇想
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    1巻880円 (税込)
    ある日何気なくショーウインドーを見た青年は信じられない光景を目にする。そこに映ったのは人間としての自分ではなく緑色の皮膚をした化け物にかわった自分であった。ひどく狼狽した青年は不安や苦悩の末、現実から逃れることを決意する。時が経ち、再び現実に戻った青年が辿り着いた事実は希望か、はたまた絶望か。表題作1編と筆者独特の視点から描かれるショートショート10編を収録。
  • 柳太の川柳漫歩帖
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    1巻880円 (税込)
    長く作品作りに親しんできた著者が、時事ネタから人生の悲喜交々まで、軽やかに詠いあげる。「笑わない客に泣いてる初前座」、「いつものといつもの顔がいつも言い」などどこか笑える一句や、「ゆうすげは想いを秘めて朝に散り」、「回想の川に映りし遠花火」などの味わい深い一句を含んだ川柳260句のほか、短歌7首、詩10編を収録。新たな日常を乗り越える作品集。
  • 第一歌集 ひと ─定め事─
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    1巻924円 (税込)
    「壊れるよ 体も心も 壊れるよ 自分が自分でなくなってゆく」──父親からの家庭内暴力。かつては優しかった母も、やがて金の無心ばかり。自らの生活の苦しさも加わり平穏を失っていく心。しだいに身体の不調が著者を襲う……。赤裸々に自らの経験を詠った本書の根底には、被虐者が救われてほしい、くじけず生き抜いてほしいという切実な思いが流れている。
  • スーパームーンの夜に
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    1巻968円 (税込)
    突然いなくなった隣のお兄さんたち、父の死、引っ越し、捨てられた犬……。生きているとそれまで普通に身近にあったものがどんどん過去になって失われていく。でも本当は失くなってはいない。それは昼間の雲に隠れた薄い月のように、見えにくいけれど確かにあるのだと、幼い頃はわからなかったことが今ならわかる。美しいスーパームーンの夜、約束の場所で、成長した少女は再会を果たす。
  • この世の王国
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    カリブ海の島国ハイチを舞台に、黒人奴隷、ブードゥー教の祭司マッカンダル、独裁者アンリ・クリストフによる、それぞれの革命と統治、その終焉を、黒人奴隷のティ・ノエルの視点から描いている。次々と繰り出される神話的・驚異的現実の数々がマジック・リアリズムの夢幻的な語りとして披瀝される。キューバのカルペンティエルは、アルゼンチンのボルヘス、グアテマラのアストゥリアスらと並ぶ現代ラテンアメリカ文学の先駆者の一人だ。
  • 広の物語
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    1巻1,001円 (税込)
    広(ひろい)は、物心ついたときから母と二人暮らし。離婚した父のもとには、弟の蓉がいるが会うことはなく、かすかな思い出に涙するばかりだった。IQが高く、冷静な目を持つ広は、友達付き合いの仕方も他の人とは違っていた。そして、親友二人の突然の死は、広に大きな影を落とす。同じ過去を持つ武と運命の糸に導かれるように出会い……色とりどりの花に事寄せて綴る小説。
  • 小説 ゆいごん式 ~終の誓い~
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    1巻1,056円 (税込)
    認知症の叔父が亡くなった。日頃から面倒を見てきた姪の智恵子は、あらゆる手続きに追われながらも故人を想う。一方、生命保険会社勤務の夫は相続に関するセミナー講師を兼任し、2015年の税制改正後、相続で一番大切なことは何かを知る。自分のいざという時に備えて、知っておいて損はない実用的小説。(株)日本M&Aセンター分林保弘会長推薦!
  • はるか遠く
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    1巻1,078円 (税込)
    F3000の女性テストドライバー・木京はるかは、常に死と隣り合わせの世界で戦っていた。だがある日、膠原病(全身性の免疫障害)の告知を受ける。治療方法は不明。いつまで元気でいられるかも不明。はるかは仕事を離れても死を意識した生活を送らねばならなくなった。担当医師の因幡は立場を越え、はるかを懸命にサポートする。いつしか2人の間には愛が芽生えるが、それはさらに過酷な運命の始まりだった──。スピード感あふれる文体が臨場感を添えるラブストーリー。
  • オブローモフの夢
    3.6
    役所勤めもやめ、怠惰な日々を日々を送る青年貴族オブローモフ。朝、目覚めても起き上がる気力も湧かない彼が微睡むうちに見る夢を綴った「オブローモフの夢」。長編『オブローモフ』完成の十年前に発表され、作品全体の土台となったこの一章を独立させて文庫化した。全編の抄訳付き。行動力ゼロ、気力なし、決断力ゼロ。それでも(だからこそ)ロシアン文学史上ナンバーワンの「愛されキャラ」であるオブローモフとは何者か?
  • マーク・トウェイン自伝(上)
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    開拓時代の田舎町に生れ育ったいたずら小僧が、まともに学校も出ないで自分の腕と才覚で稼ぎながら成長していく。印刷工・水先案内・鉱夫・新聞記者。自由で率直で楽天的でやさしくて、才気に溢れ、曲がったことが大嫌い、だが山っ気やうぬぼれも人一倍、めんどくさがりで勤勉……アメリカならではの成功物語。誕生と死をハレー彗星に飾られるという運命となったユーモア作家のユニークな自伝。
  • 未来に生きる・舞
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    1巻1,144円 (税込)
    北海道の高校生活を選んだのは、母と高木、年の離れた妹という家庭ゆえだった。その高木から、母が危ないという連絡がきて、京都に帰る舞。悲しい体験を乗り越え、高校卒業後、父のいるベトナムへ向かう。そこでの縁から南太平洋のツバルで過ごすことになり、勉強したいことが見えてくる。さまざまな場所、いろいろな人との出会いで、どんどんたくましくなっていく少女の成長ストーリー。

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