飽くなき地景

飽くなき地景

2,145円 (税込)

10pt

土地開発と不動産事業で成り上がった昭和の旧華族、烏丸家。その嫡男として生まれた治道は、多数のビルを建て、東京の景観を変えていく家業に興味が持てず、祖父の誠一郎が所有する宝刀、一族の守り神でもある粟田口久国の「無銘」の美しさに幼いころから魅せられていた。家に伝わる宝を守り、文化に関わる仕事をしたいと志す治道だったが、祖父の死後、事業を推し進める父・道隆により、「無銘」が渋谷を根城にする愚連隊の手に渡ってしまう。治道は刀を取り戻すため、ある無謀な計画を実行に移すのだが……。やがて、オリンピック、高度経済成長と時代が進み、東京の景色が変貌するなか、その裏側で「無銘」にまつわる事件が巻き起こる。刀に隠された一族の秘密と愛憎を描く美と血のノワール。

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飽くなき地景 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    やっと追いついた!
    4冊読むのに何年もかかってしまった。
    最初はループオブザコードを読むために走り始めたのに、2作も新作が出て嬉しい悲鳴です。
    今年発売のはすぐに読める!準備万端!




    荻堂顕さんの文章、キャラクター、セリフはほんとにカッコイイ。退屈なところが1行もなかった。
    序盤に出てくる藤永

    1
    2025年09月07日

    匿名

    荻堂顕――その筆致は、東京という都市の多層的な地層を、刀剣の地景のように一筋一筋切り出す。

    都市の「継ぎ目」や歴史の断面を、鋭い審美眼で描き出す新進気鋭の作家だ。

    世田谷成城で育ち、早稲田大学で学びながら、バーテンダーや格闘技インストラクターなど異色の職歴を重ねてきた。

    まるで都市の迷宮に点在

    0
    2025年06月01日

    Posted by ブクログ

    直木賞候補作。祖父から鎌倉時代の刀工、粟田口久国の刀を受け継いだ烏丸治道の半生。東京オリンピックや汐留シビックセンター等、現実の戦後の東京の変遷を織り込み、マンション供給による東京の街の変化を刀剣の武器から美術品への変化になぞらえ、烏丸一族の愛憎史、生家のゼネコンの発展と危機対応と盛りだくさんの内容

    0
    2025年02月09日

    Posted by ブクログ

    1944年~2002年間、時代と共に移り変わる大都市東京と人を描く。膨大な資料を読み込み、当時の象徴を物語に融合させる著者の技量に唸る。戦後の復興、旧華族の没落、骨肉の争い、親子の愛憎…急所満載。第172回直木賞候補作。

    0
    2025年01月21日

    Posted by ブクログ

    力作だけど主人公の行動チグハグで共感、理解出来ない場面しばしば。同族企業のファミリーヒストリーに突然、談合の元締め植良会長等の実名が飛び出しモヤモヤ感も募る。都心の風景を「無数の思惑の結果として建てられた卒塔婆の群れ」「不揃いが出来上がったのではなく、不均一が街を形作っていた。それこそが東京の地景だ

    0
    2025年06月03日

    Posted by ブクログ

    観念的夢想的な主人公と、現実的即物的な父、兄との確執。

    祖父が遺した蒐集品、特に一家の守り刀という無銘の粟田口久国の保存に一生を捧げる主人公は、久国が写しだと知り、家庭を放棄し、理解者である愛人と別れ、兄の極めて現世的な不祥事を揉み消すために大学時代からの盟友との関係を代償にし、兄が精魂を傾けて建

    0
    2025年03月10日

    Posted by ブクログ

    登場人物達に共感できず、またびっしりと書かれた長編に読み切るまでに長時間掛かってしまった。
    最初は10年単位、その後は20年単位で、各章がある程度劇的な内容なのに、それが次の章にあまり描かれていないのでストレスを感じてしまう。
    世捨て人のように趣味に生きた祖父と、その反対に仕事と女に入れ込んだ父親。

    0
    2025年08月12日

    Posted by ブクログ

    私の評価は登場人物が好きかどうか、共感できるかどうかによって変わるみたい。
    この小説に登場する人達は、残念なことにあまり好きなタイプではなくて…
    前半の刀を取り戻そうとしている頃に戦後〜現代までの時代背景がしっかりと感じられたところは良かった。

    0
    2025年08月03日

    Posted by ブクログ

    前作『不夜島』がとてもよく、また宣伝文句に惹かれて読んでみたものの、「一振りの刀が巻き起こす美と血のノワール」なんかではなかった。東京と昭和と名家生まれた人間のクロニクル。力作なのだとは思うが、またたしかに血は流れるが、けっしてノワールなんかではない。この宣伝文句に完全に欺された結果、物語を楽しむこ

    0
    2025年06月26日

    Posted by ブクログ

    まあ、、、おもろいんだが、
    好みではなかった
    めっちゃ昭和で、昭和ノリが嫌いなわけではなく、
    おもてたのと違うかった、というのが敗因
    刀剣のクダリだけ、もっと深く読みたかった(主観)
    とはいえ、
    筒井先生の『大いなる助走』とか字面みるだけで、
    再読したくなるねぇ。懐っ

    酒とタバコと女と暴力
    そして

    0
    2025年05月14日

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