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Posted by ブクログ
不遇のただ中にいた若き作家は謎めいた編集者の存在によって、自身の人生を変えていく。しかしその編集者との契約は、必ずしも素晴らしいものとは言い切れず……、ということで、〈忘れられた本の墓場〉シリーズの二作目です。忘れられた本の墓場の幻想的なイメージは、新たな視点から語られることで、さらなる奥行きが出てきていて、とても魅力的です。
時代は『風の影』から遡って、1910年代~1920年代が作品の舞台になっています。『風の影』の前日譚的な色合いも強い作品的で、結末にいたって、「そうか、こういうふうにダニエル(前回の主人公)は」と物語から物語へとバトンの渡されていく一方で、ダビッドの物語はまだ終わらないのだ、という強烈な意思を感じさせるラストが印象的でした。
Posted by ブクログ
あぁもう、みんなにこの本買ってあげたい。
そのくらい素晴らしい!
サフォン、すげえ、すげえよ!!
前作で物語の素晴らしさは折り紙つきだけど
またとんでもない物語を紡いでくれました。
たしかに前作とは主人公も違って書き手側で
多少重くて、暗いお話かもしれん。
ある契約に基づいて物語を作っていくのだけど
誰のため、何のためか分かってくる後半は
暗い幻想に溺れながらも読む手は止まらない。
ただ、アシスタント役のイサベッラが素敵すぎ♪
暗い主人公をパーフェクトに支えてくれます。
こんな人に出会えたら、一生離さないと思う。
ラストの手紙、最後の一行は
書く事を仕事にする人にとっては最高の言葉よね。
この一行で泣きました。今でも泣きます。
だけど、主人公の彼は生き続けるので
もしかしてすごく悲しいお願いなのかも…
結局天使のゲームとは
誰とのゲームだったのか?
暗闇から逃れる代償はなんと大きいものか。
たまらないカタルシスでした。
風の影、天使のゲームと
ほぼ完璧な物語を聞かせてくれるサフォン。
なのに、まだ4部作の半分なのです。
本国スペインでは3作目がすでに出てますが
日本語になるのは何年先だろうなぁ…
今世紀最高の4部作になりそうです。
すべての方に激しくオススメしますけど、
ただ一つ、お願いというか必須条件です。
前作、風の影を読んでてください!
本作を読み終わって、ふと風の影を開くと
1ページ目でもう感涙必至よーー
Posted by ブクログ
ベストセラー「風の影」の続編。
「忘れられた本の墓場」という秘密の書庫があるという本好きには嬉しい話がまた出てくる物語。
主人公は違いますが、前作の親子も出てきます。
1917年、バルセロナに始まります。
ダビッド・マルティンは17歳。
父は本も読めない男で、戦後妻に逃げられ、不遇な暮らし。
息子が本を読むのを好まず、ダビッドは子供時代に「大いなる遺産」という本に魅せられますが、本屋に返しに行きます。
その本屋が「センペーレと息子書店」
新聞社の守衛をしていた父が死に、ダビッドはそこの使い走りに。
「産業の声」という新聞の穴埋めに、小説を書くチャンスを与えられます。
大金持ちの御曹司で作家でもあるペドロ・ビダルが何かを目をかけてくれ、推薦してくれたのです。
「バルセロナのミステリー」という妖婦と謎の男が活躍するシリーズでした。
後にペンネームであやしげな出版社と契約を結びます。酷使される仕事でしたが、夢中で大量の小説を書き続けます。
「塔の家」という何年も空き家だったいわくありげな館に憧れ、借り受けるまでになりました。
ビダルの運転手の娘で秘書となったクリスティーナに恋心を抱きますが、相手はいつも無表情でそっけない。
ところが28歳になった日、ビダルが本格的な文学作品を書こうとして何年も行き詰っていると、クリスティーナが心配して相談に来ます。
クリスティーナと会いたいがために、ビダルの没原稿に手を入れて清書するのを手伝うダビッド。
ダビッドには腫瘍が出来ていると宣告され、必死で心をこめた作品を書き上げますが黙殺されてしまい、ビダルの亜流とまで言われます。
皮肉にも、ビダルのために書いてやった作品のほうは、大評判に。
アンドレアス・コレッリという謎の人物が近づいてきて、1年かけて期待通りの作品を書き上げれば15万ドル払うという。
イサベッラという小説家志望の17歳の少女が訪れ、沈滞した館の空気を揺り動かします。
イサベッラとのやり取りが楽しい。
みずみずしい文章で陰影に富む内容。翻訳も素晴らしいです。
さて‥?
後半に期待!
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