小説作品一覧
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3.6夢を抱いて地方公務員になった志帆。しかし現実は病弱な同僚の仕事を押し付けられ、朝7時前に登庁、夜は深夜まで残業三昧の日々を送っていた。ところが、あるクレームをきっかけに、志帆は同僚に消えて欲しいと願うようになり――。仕事をしないことに全力で、ミスのフォローは周囲の役目、精を出すのは噂話と陰口。そんな同僚が辿った末路とは? 表題作「会社の裏に同僚埋めてくるけど何か質問ある?」、高まる自己愛が滅ぼしたのは……「あたしの幸せな生活」、社内いじめに耐えかねた新人社員が見た「夢」、縁切り神社のルーツに迫る「とある縁切り神社にて」の衝撃の全四編を収録。
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4.0怪異体験と社会的事件――新たな切り口で迫る怖い話! 「この怪談を語るたび、必ず悪いことが起こるから」 初めて明かされる絶対禁忌の体験談 (収録話「話してはいけない話を話したこと」より) ・帰宅途中の道に現れるという黒いロングヘアの白い女。調査により明らかになる、とある事件との関係「S坂の怪」 ・付き合っていた女性とその子供たち、一緒に暮らしはじめるが不穏なことが…「新しい家族」 ・ラジオ番組を録音したはずが聞こえるのは阿鼻叫喚「カセットテープ」 ・聞いた人ではなく話をした人に悪いことが起きると、頑なに口を閉ざす男。その話とは? 男の顛末は? 「話してはいけない話を話したこと」など。 実際の事件や事故にまつわる怪異、そしてあくまでも個人が体験した一回性の怪異――誰かが体験して話し、誰かが聞くことで怪談が生まれる。その現場を目撃せよ!
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3.8神出鬼没の災厄―― 死神。 ――彼が現れたからといって、よくないことが起きるわけではない。 よくないことが起きた場所に彼が現れるのだ。 飛行中の飛行機内で殺人事件が発生。 機内が混乱に陥る中、大型飛行怪獣が姿を現す。 無事に着陸できるのか? 怪獣省の予報班の岩戸正美は、エースとして活躍していたが、彼女をもってしても不可解な事件が発生することがある。そんな時に決まって姿を現す警察庁特別捜査室の船村秀治。船村に彼女は振り回されているが、彼の悪い予感はよく当たる。船村に頼まれ、岩戸が搭乗した飛行機の中で、飛行中に殺人事件が発生してしまう。閉鎖された空間での混乱の中、危惧していた飛行怪獣が姿を現してしまう。 別日にはロシアに現れた二種の怪獣が日本の方向に南下。うち一種が武器庫を襲い、核をのみ込んだという。その怪獣を特定するため、岩戸は船村と北海道に渡る。 また、七年前に山中の集落で放火殺人事件があった。犯人は捕らえられ、死刑が確定していたが、同時期に事件現場の北で小型怪獣が現れていたため、この事件も怪獣が引き起こしたもので冤罪が疑われた。執行まで限られた時間の中で、岩戸と船村は事件の解決に奔走する。 『名探偵コナン』『ウルトラマン』シリーズの脚本家・大倉崇裕による〈怪獣×本格ミステリ〉シリーズ第二弾!
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3.0終末の兆候は海洋異変からはじまった――。 未曽有の大洪水が人々を襲い、地上のほとんどが呑みこまれた。第一の終末のはじまりである。 生き残った人々は宇宙移民に希望を託し、地球に残った人々はわずかな陸地に要塞を築き、文明を再興するために懸命に働いた。 それもつかの間、灰色の海水から異形の巨大生物<KAIJU>が出現し、咆哮とともに第二の終末のはじまりを告げた。 人類は科学兵器で戦うが、群れなす怪獣軍団の鋭い鉤爪と牙の応酬によって、地球は死と悲しみが支配する沈黙の惑星となった。 だが人類は、完全に死滅したわけではなかった。宇宙植民船アルゴー号が帰還。生き残った人々を救い出すため、装甲歩兵が地球に降り立つ! うなる衝撃波! 地軸を揺らす巨躯! 全米を震撼させた大怪獣スペクタクル、ついに日本上陸!!
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4.1けっして動かないよう考え抜かれた金属の部品の数々。でも、力加減さえ間違えなければ、すべてが正しい位置に並んだ瞬間に、ドアは開く。そのとき、ついにその錠が開いたとき、どんな気分か想像できるかい? 8歳の時に言葉を失ったマイク。だが彼には才能があった。絵を描くことと、どんな錠も開くことが出来る才能だ。やがて高校生となったマイクは、ひょんなことからプロの金庫破りの弟子となり芸術的な腕前を持つ解錠師になるが……MWA、CWAの両賞の他、バリー賞最優秀長篇賞、全米図書館協会アレックス賞をも受賞した話題作
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2.0手紙に記されたおぞましい秘密、無気味に交差する猜疑と憎悪 所沢にある二世帯住宅の二階に引っ越した共働き夫婦の阿部なつきと数彦。大家の兄弟夫婦が同居する予定だったが、兄夫婦の海外赴任で間借り人を探していたのだ。一階は大家の弟夫婦・河野祐二と史子。夫婦二組の奇妙な同居は、二人の女に軋轢をもたらし、なつき宛ての手紙が消失したことで、運命の歯車は予期せぬ展開に…。心理の奥底に潜む歪んだ陥穽を捉えた長編ミステリー。 ●新津きよみ(にいつ・きよみ) 1957年、長野県生まれ。青山学院大学卒。旅行会社、商社のOLを経て、88年に作家デビュー。『最後の晩餐』『意地悪な食卓』(角川ホラー文庫)、『手紙を読む女』(徳間文庫)、『記録魔』(祥伝社文庫)など著書多数。『正当防衛』『匿名容疑者』『生死不明』『トライアングル』はテレビドラマ化、『ふたたびの加奈子』は『桜、ふたたびの加奈子』として映画化された。
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3.9【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 怪人二十面相の正体は誰か。原作者の江戸川乱歩さえ触れることのなかった永遠の謎を劇作家でもある著者が大胆な想像力と緻密な構成で描く。父が自殺し母も行方不明となった平吉は、孤児院に行くことを拒否して、自らの意志でサーカス団に入門する。そこで平吉の面倒をみることになったのは、あらゆる芸を即座に自分のものにしてしまうサーカスの天才・武井丈吉だった。芸の師匠でもある丈吉を父のように慕う平吉だったが、突然、丈吉はサーカス団から姿を消してしまう。「世間をあっといわせる泥棒になる」という言葉を平吉に残して。話題の映画「K‐20」原作。
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5.0―――――――――――――――――――――― 日米の諜報機関に狙われた男―― 正体不明な勢力、連鎖する謎と危機。 ジャズ×格闘×スパイ×SF! 圧巻の国際謀略活劇、復刊!! ―――――――――――――――――――――― 気鋭のミュージシャン・橘章次郎のもとに舞い込んだ 米国のジャズフェスティバルへの出演依頼。 この突然の大抜擢により、 彼は日米政府をも巻き込む暗闘へと 否応なく巻き込まれていく……。 伝奇×格闘×音楽がセッションする 壮大な国際謀略活劇。初期名作が復刊! 《解説・関口苑生》 ※本書は、2011年刊の朝日文庫『獅子神(バール)の密命』を改題した新装版です。 復刊にあたり、初刊刊行時のタイトルに戻しました。
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4.1レースの本命と目されていた名馬が失踪し、調教師の死体が発見された。犯人は事件当夜に厩舎情報をさぐりにきた男なのか?錯綜した情報のなかから絶対的な事実のみを取りだし、推理を重ねていくシャーロック・ホームズの手法が光る「〈シルヴァー・ブレーズ〉号の失踪」。ホームズが最初に手がけ、探偵業のきっかけとなった「〈グロリア・スコット〉号の悲劇」、発表時イギリスに一大センセーションを巻き起こした、宿敵モリアーティー教授登場の「最後の事件」など、11の逸品を収録するシリーズ第2短編集。/収録作=「〈シルヴァー・ブレーズ〉号の失踪」「黄色い顔」「株式仲買店員」「〈グロリア・スコット〉号の悲劇」「マズグレーヴ家の儀式書」「ライゲートの大地主」「背の曲がった男」「寄留患者」「ギリシア語通訳」「海軍条約事件」「最後の事件」「解題=戸川安宣」「解説=小池滋」
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4.0濃やかな愛情と明晰な目がとらえた人間・太宰治――太宰治は、文字通り文学のために生まれ、文学のために育ち、文学のために生きた「文学の寵児」だった。彼から文学を取り除くと、そこには嬰児のようなおとなが途方に暮れて立ちつくす姿があった。戦中戦後の10年間、妻であった著者が、共に暮らした日々のさま、友人知人との交流、疎開した青森の思い出など、豊富なエピソードで綴る回想記。淡々とした文にも人間太宰の赤裸な姿が躍如とする好著。 ◎「これは、凄い本に出会ったものであります。質も量も。明晰さも、たしかさも、怖ろしさも。科学者の随筆みたいな、美しい揺るぎのない日本語で、太宰治は凝視され、記憶され、保存される。この著者が、昭和の初期に、太宰の妻であり、ともに暮らし、子をなして、日々会話し、身の回りの世話をし、親戚や食卓や経済を共有していたかと思うと、トカトントン。そこらの男の何十倍も聡明だった女の記録であり、記録をよそおった文学であります。」<伊藤比呂美「解説」より> ※本書は、『回想の太宰治』(昭和58年6月 講談社文庫刊)を底本としましたが、「アヤの懐旧談」を削除し、『増補改訂版 回想の太宰治』(平成9年8月 人文書院刊)より、「蔵の前の渡り廊下」「南台寺」「父のこと、兄のこと」「『水中の友』」の4篇を収録しました。
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4.0殺人現場に遺されていた、パンダの特大ぬいぐるみ入りの段ボール箱。被害者とは別人の名前で伝票も用意されており、集荷直前に何者かに襲われたらしい。音無美紀警部が、なぜぬいぐるみの購入店で直接配送を頼まなかったのか、をヒントに捜査を進めると、被害者の意外な人間関係と真相が明らかになる――。ますます冴える推理と美貌で周囲や事件関係者を驚かせる音無警部と、その部下たちの活躍を描く全5編。だが、少しずつぬいぐるみへの偏愛ぶりが周囲にも知られ始めて……。新たに強烈キャラクターも加わりパワーアップした、ユーモア本格推理〈ぬいぐるみ警部〉シリーズ第2弾。/解説=松尾由美
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-第10回雪梁舎俳句大賞受賞! ◆ 第一句集 序・池田澄子 俳句甲子園で最優秀賞を得た、いわば記念碑的な「夕立の一粒源氏物語」を、文香はこの第一句集を編む時点で捨てた。見事な根性である。そして確かに句集の作はその句を超えている。この健気を以て更に、俳句形式を悦ばせる俳人になっていくだろう。大変なライバルの出現である。 言葉そのものへの興味、言葉をつかうことへの興味は、 俳句という形式の中で増幅する。 語の持つ音や文字の形のおもしろさ、 言葉の負う背景、言葉同士のふれあいに気づき、感じる。 私は俳句を選んだ。 つかう言葉のひとつひとつを思い遣ることができる。 (あとがき)【※本作品はブラウザビューアで閲覧すると表組みのレイアウトが崩れて表示されることがあります。予めご了承下さい。】
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-夭折の天才画家の迸(ほとばし)る詩魂 個性主義芸術の時代あるいは生命主義芸術の時代と呼ばれた一九一〇年代に、彗星のごとく画壇にデビューし、二十二歳で早世した天才画家・村山槐多。彼は生得の詩的才能にも恵まれていた。人生と社会の矛盾に打ち拉(ひし)がれながらも、野生の生命力の回復を希求する詩魂は、鮮烈な色彩感覚と結びつき独自の世界を構築した。放浪、デカダンスのうちに肺患により短い生を駆け抜けた槐多の詩、散文詩、短歌、小説、日記を精選収録。 酒井忠康 時代の一隅を、嵐のなかで哮(たけ)り狂ったように、その野性的ともおぼしき詩魂の光を放って、彼は疾走した。そして燃え尽きたのである。――〈「解説」より〉
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3.5その怪談は誰にも語ってはならない。破れば「シャバネ」がさらいにくる――。女子高校生・戸鳴りんは、かつて神隠しに遭ってさらわれ「この世にいた全ての証拠とともに」消えてしまった妹・えつを探し続けていた。りんは、幼なじみの大学生・真加部丹葉とともに、えつの手掛かりを求めて怪談イベントに参加するが、そこで、皮肉屋の偏屈なカリスマ怪談師・馬代融と出会う。馬代はりんたちに、えつを探すための情報提供と引き換えに、自身の率いる怪談事務所「カイタン」へ加入するよう要求。怪談師見習いとなったりんは、丹葉とともに取材のため心霊スポットをめぐる羽目になり……怪異に遭遇し、怪異を語る。日本ホラー小説大賞読者賞受賞『夜葬』の実力派作家が放つ、新時代の怪談ホラー!!
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4.0「聞いていただこう、ホーイチ・ジ・イヤーレスの物語を──」円城塔 作家・円城塔が、小泉八雲ことラフカディオ・ハーンの名著「KWAIDAN」を直訳! ダン・ノ・ウラの戦いの物語を──最も悲哀の深いくだりであるから(「ミミ・ナシ・ホーイチの物語」) オ・ジョチューは振り返り、そうして袖を下ろすと手で顔を撫でてみせ──(「ムジナ」) スライド式のスクリーンを開け、そうして彼は見たのだったが、ランタンの光に照らし出された五人の寝姿には──首がなかった!(「ロクロ・クビ」) 日本という未知の国の物語を、英語読者に向けて語るハーンの流儀を再現すると、日本の言葉はただのアルファベットの連なりで得体のしれない音となり、読み手の前に呪文のように放り出され、全てが説明されるわけでもない。当然これは、英語読者にとって「読みやすい物語」ではなく「驚異の書」として受け止められたことだろう。(「訳者あとがき」) 1904年に英・米国で発表された「KWAIDAN」には、遥かかなたの異国「JAPAN」の物語が描かれた。 当時、本書を手にした読者は何を感じたのだろうか。 円城塔が白日の下に晒す、小泉八雲ことラフカディオ・ハーンの名著「KWAIDAN」の真の姿。 待望の文庫化
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-ハーン(小泉八雲)は日本古来の伝承や民話をこよなく愛し、研究した。その蓄積を生かして流麗な英文で自在に創作した物語集が「怪談」である。深刻なもの、軽妙洒脱なもの、夢幻的なもの、霊的世界との交流の話、そして怖いもの、すべてが今は失われた心の世界を再現している。
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-怪談社の糸柳寿昭が取材する怪の人間模様。 軽妙な語り口からいつしか思いもよらぬ深い闇へ。 怖ろしいものはとことん怖ろしく、泣ける話には涙腺崩壊。 怪談師が取材した≪心乱される≫怪奇譚! すべての怪は人間の心、強すぎる想いから生じると言っても過言ではない。 愛が過ぎても、憎しみが過ぎてもどこかが狂いだす――。 ・肝試しに選んだ廃ホテルで消えた女性。見つかった時の恐ろしい行動とは…「土下座する義務の愛」 ・ゴミの中身をチェックしてくる隣人の異常行動。ヒトコワと思いきや真に恐ろしきは…「隣人としての愛」 ・喧嘩別れになった親友の大工が建ててくれた家。その後、親友は事故で亡くなり、床下からある物が…「友と建てた愛」 ・引っ越してきた時から子供の笑い声が聞こえる部屋。原状回復されていない壁紙に曰くが…「不都合な事情の愛」 ・テレビをくだらないと断ずる男に訪れたある出会い。やがて価値観を変える不思議な現象が…「下劣な番組に贈る愛」 ・優等生の仮面を被り続ける娘の闇と、家に現れる不気味な人影の因果。ある日、警察から電話が…「「幕が閉じた愛」 ・心に傷を負った夫婦の元へ逃げ込んできた虐待を受けていた一匹の犬。そこには導きと深い因果が…「オマエの愛」 ・孤独死した女性の部屋の遺品整理で出てきた日記帳。ゴミ袋に捨てようとすると老婆の声が…「誰も知らない愛」 ・久しぶりに戻った地元で通りかかった懐かしい駄菓子屋の主人と馳せる怪奇なノスタルジックとは…「懐かしき愛」 ・仏間に掛けられた夫の遺影を外してから家の中に起きる怪異。だが原因はもっと根深いところに…「地獄が始まる愛」 他、思わず泣ける話と震えが止まらない話が交互に襲い来る体験談49篇を収録。
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-フリマサイトに自分が商品として売られている。 復讐サイトのターゲットに自分の写真がアップされている。 食べた覚えはないのに、冷蔵庫の中身が消えている。 電車に乗っているとスマホに妙な画像が送られてくる。 なぜ、そんなことが〈俺/私〉に? 便利で楽しいネット社会とスマホ生活の落とし穴。 ひきこもっても逃げられない、究極の生き地獄……鳥肌爆裂の恐怖夜話! 楽な金稼ぎができると教えられたフリマアプリ。だが、気づけば自分が売られていて…「フリマアプリ」、 ある健康食品の含有物に纏わるネットの噂。だが真の闇は別のところに…「氷の煙」、 怨みを晴らしてくれる復讐サイト。そのターゲットに自分の写真がアップされてしまい…「噂~ru-morsというサイト」、 食べた覚えがないのに冷蔵庫の中身が消えていく。その恐ろしき理由とは…「〈みにょりんとダーのハッピーエブリデイ〉より」他、 スマホライフの落とし穴、ネット社会の闇を炙り出した現代の恐怖夜話全15話収録。 【収録話】 「フリマアプリ」 砂神桐 「おまじない。」はじめアキラ 「氷の煙」びー 「送りつけられる画像」 斉木京 「十四人目のサキモトさん」黒猫子 「友達かもしれません」 神谷信二 「友達日和」 桜を愛するキツネ 「事故物件の記憶」ラグト 「ハッカーの眼」倉田京 「〈みにょりんとダーのハッピーエブリデイ〉より」那由多 「撮った憶えのない動画」鬼木ニル 「お葬式の夢」酒解見習 「帰れない」想夏 「かわいいくろねこ」黒井之みち 「噂~ru-morsというサイト」花野未季
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5.0研ぎ澄まされた恐怖の切れ味! 新時代を担う怪談作家たちが刻む短編を 新人発掘に精力的な黒木あるじが品評 これまで数多く登場してきた体験者の実在する怪談の書き手たちは、様々なムーブメントを起こしてきた。 さらに怖い話を求めて、次世代、次々世代の新たな書き手を生み出すべく登竜門「新時代怪談作家発掘プロジェクト」が行われ、集まった作品の中から優秀作を筆頭に俊英の作品を一挙に紹介する。さらに怪談マンスリーコンテストの最恐賞作品も掲載。 各人が血眼になり足を棒にしながら聞き集めた怪異譚の数々を収録、読者をも新たな怪談の道へと誘う不穏な道標にもなりえる一冊だ。 ぜひとも本作を契機に、お気に入りの書き手や珠玉の一作を見つけていただきたい。 本書収録! 黒木あるじを唸られた書き手たち 沫/骸烏賊/藤野夏楓/司翆々稟/碧絃/猫又十夜/でんこうさん/田沼白雪/千稀/高崎十八番/鬼志仁/カンキリ/筆者/キアヌ・リョージ/高倉樹/柩葉月/有野優樹/浦宮キヨ/のっぺらぼう/薊桜蓮/蜂賀三月/花園メアリー/佐々木ざぼ/小祝うづく/乙日/天堂朱雀/おがぴー/あんのくるみ/御家時/さっれゆいおーん/緒方さそり/イソノナツカ/泥人形/鍋島子豚/チャリーマン/宿屋ヒルベルト/月の砂漠/影絵草子/犬飼亀戸/吉田六/中村朔 (掲載順)
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3.0恐怖と絶望を煮詰めた最恐タッグ! 京都の曰くつきの家業の家に生まれた女性を縛る怖ろしき闇 「もうひとりいる」営業のK 人の心を読み生霊を操る力を母から受け継いだ娘の業 「魔女の断罪」夜行列車 血と地の「業」が生む、禍々しき二人怪談 「闇塗怪談」「怪談禁事録」で人気の営業のKと電子コミック「篠宮神社」シリーズの原作で話題の夜行列車が、 各々の取材した怪異の中から絶望と恐怖を並べ合う戦慄の二人怪談。 ルームシェアをすることになった先輩の家にある謎の物置。中には一体の人形が…「瑕疵物件の作り方」 貧困集落で生み出されたコケシの神。だがそこには禍々しい何かが…「この世の果てでコケシは嗤う」 近所の古い家に出入りする家族らしき三人と開けっ放しの大きな窓。謎めいた家に魅入られてしまった女性が見たものは…「棲み家」 戦時中のある村で目隠しをされて連れて行かれる山の怪。そこから帰った者は…「獣憑きの家」 ほか。闇×夜、どこまでも黒き世界に朝は来るか。
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-生と死は怪異で繋がっている! 「怪談バー スリラーナイト六本木」人気怪談師の恐怖実話! ライブやイベントで自身の体験や聞き集めた不可思議な話を口演する怪談師・城谷歩は、母に連れられて行った法事の夜、宿泊した部屋でカラスの鳴き声が聞こえたが…「闇夜のカラス」、怪談の口演中に起きた悍ましい出来事「裂け目」、新居の寝室で何かに怯える妻と娘、ある夜それを追い払ったものの…「まだ寝ないの」など29編を収録。闇に蠢くモノの代弁者の元には、様々な怪異が集まってくる。じんわりと絡めとられて気づけば逃れられない。 著者について 北海道生まれ。15歳で演劇を志し、俳優、脚本、演出、劇団主宰を経て、現在は怪談師として、ライブやイベント、テレビ出演などで、自身の体験や蒐集した話を元に口演するなど活動の場を広げている。独特な語り節と世界観に定評がある。
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-怪異に遭遇した生の声の数々 「隠れてたんじゃない。身体が右半分しかなかったんです」 ひょろひょろとした白髪の老人が物陰から… 収録話「こっち側」より 体験者の口から紡がれる生の怖い話 怪談が生まれる現場を目撃する! 「ご自身や家族の不思議な体験を聞かせてもらえませんか?」 黒木あるじは怪談語りの催事の場で客たちに訊いてみた。 すると、リアルに語られるのは底知れぬ不気味さを孕んだ怪異ばかり。 ・幽霊の出没が噂される場所で出会ったのは…「みえてますよね」 ・遊んでいた人形が歩きだし…「おまえのせいで」、夜遅くに車で帰る道、電話ボックスにいたモノが…「あしあと」 ・冬の夜の道、近所に住む男性と出会い…「屍人坂」 ・橋から川に人が飛び込んだ!通報が頻発するわけとは…「月命日」 ――など、聞くも怖気、語るも怖気な75話。 怪談はこうやって生み出されていくのか!あなたも体験者となる!
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5.0その禍々しさに誰もが口を噤む! 「なにがあっても絶対に入ってはいけない!」 家の庭の片隅にある〈じごく〉と呼ばれる場所。 誰も教えてくれない絶対禁忌の謂われとは―― 「地獄の庭」より どの話も禍々しく、奇しく、なんとも得体が知れない──怪談イベントなどで黒木あるじが取材してきた多くの怪談の中からさらに不穏な話を選りすぐり収録。 ・旧家である実家の庭の片隅でいったい何があったのか「地獄の庭」 ・一緒に写っている者の正体とは…「卒業写真のあの人は」 ・後輩に誘われて行った店の奇妙な違和感「よくない店」 ・子供の頃に拾った猫、ちょっと変で…「むかで猫のムム」 ・迷信嫌いの父親が、あの話をした日のこと「月と人魂」 ・兄弟喧嘩のはざまに得た恐怖のわけ「あの日の喧嘩」など48編。 どの話からも滲むのは不穏な気配、思わず出る身震いを愉しんでほしい。
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4.5書くインフルエンサーが語る戦慄の実話 「後ろの正面だーあぁーれ」 暗い部屋で後ろにいたのは、赤黒いべっとりとした液体を纏わりつかせた、ぐずぐずの―― (「かごめ唄」より) フォロワー20万人超のTikTokerが書き下ろす本当にあった怖すぎる心霊譚 怖い体験談を買い取る「京都怪談商店」などをプロデュースする、新進気鋭のホラープランナーCoco。怪談師としても活躍する彼女が極上の恐怖を求めて蒐集してきた怪談から選りすぐりを披露。 ・エレベーターの中にいたはずの男の子はどこに?「見えるようになったきっかけ」 ・テレワークの中、物音を立てると隣室から壁を叩く音がするのだ が…「おとなりさん」 ・子供の頃、とある神社で行うおまじないが流行ったのだが…「つくし様の願いごと」 ・屋根裏部屋で一人遊んでいたら見知らぬ子供たちに囲まれ…「かごめ唄」 ――など45話とライフワークでもある心霊スポット探訪から最ヤバな6か所をピックアップ収録。
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-悪夢のように身近に感じられるその世界で見るモノは… 美也子は描きかけの夫の肖像画に手が加えられているのに気付いた。それも一度だけではない。夫もお手伝いの茂子もやっていないという。美也子は二階にある“開かずの間”に誰かいて、それがやったのではないかと思った。その部屋は、この屋敷の前の持ち主であった室町貴之の書斎であったが、彼が富士の樹海で行方不明になって以来“開かずの間”となっていた…。(「根津怪談」) ・怪談学園 ・時の落ち葉 ・首なしバレリーナ ・瓶の中 ・魔像を穿つ ・黄泉烏 ・根津怪談 ●田中文雄(たなか・ふみお) 1941年東京生まれ。早稲田大学卒業後、東宝入社。70年代を中心にプロデューサーとして映画製作に携わる。1974年に『夏の旅人』で早川書房SF三大コンテスト佳作入選。1975年に『さすらい』で幻影城新人賞佳作入選。1986年東宝を退社して作家専業となり、ミステリー、ホラー、SFバイオレンスなどに健筆をふるう。草薙圭一郎名義では時代小説、架空戦記も発表している。
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