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  • 白い月黄色い月
    4.0
    朝も晩も月の光に包まれたハピネス島。いつの間にかぼくが迷い込んだここは、カエルみたいなホテルオーナーや、しゃべる百科事典のビブリオという変わった人ばかりが暮らす不思議な世界だ。ある日、なくした記憶を取り戻そうともがくぼくの前に、謎めいた黒い人影が現れる。心の深淵を描くミステリアスな冒険ストーリー。
  • 白い道 法然・親鸞とその時代(上)
    -
    混乱の時代にひたすら念仏に精進する法然! 律令制の崩壊は武士階級の抬頭という必然的な歴史の流れとなった。この大転換期を背景に、法然の出家から叡山下山,吉水での専修念仏実践に至る経過を壮大に描く――。そのとき幡多丸(法然)は9歳。父・漆間時国(うるまときくに)は明石定明の突然の襲撃を受けて一命を失った。律令制が崩壊し、地方武士の対立がめだち始めたころのことである。かろうじて凶刃を逃がれた幡多丸は4年後、叡山に入り出家、仏法修行の道へ……。法然と親鸞、二人の偉大な革新者の歩みを熱い思いでたどる長編小説全3巻。著者・三國連太郎の脚本・監督・出演で映画化も。
  • 白い屋根の家
    3.5
    その屋根の色は私の心の色……。喜久子、33歳、独身、持ち家あり。淋しさに埋まる闇に愛が溶け出す――その色は、すべてを覆い尽くしてくれる。心の奥に秘めたせつなさもすべて……。33歳の独身OL・喜久子が持った家は、札幌の澄んだ空に映える白い屋根の一軒家。ひとりで暮らす彼女をめぐり、3編の愛のドラマが展開する。恋愛の歩幅(スタンス)を手探りするうちに現れる、彼女の本当の想い……。珠玉の連作恋愛小説。
  • 素人庖丁記 カツ丼の道篇
    -
    料理の本質は暴力である。あくなき探求心と好奇心と殺気と、どうしようもない食への飢餓心が、人間を料理へとかりたてる。カツ丼の道にはじまり、温泉玉子の冒険、松茸のモモヒキ、千円札のテンプラなどを経て、耕治人夫人の料理に至る、絶妙のエッセイ16篇。ペンを庖丁に持ちかえ、全存在をかけて料理を作る!
  • 白く重い血
    -
    カメラマンの田代がホテルのプールでスナップ写真におさめた美貌の女性は、著名なデザイナー・前川阿里子の娘・邦子だった。なぜか阿里子は娘の写真の公開を拒み、奇怪な行動に出る。そして、その邦子が原因不明の自殺をとげ、田代の周辺は謎に包まれる。彼の追及の前に、秘密のベールに覆われたある重大な事実が……
  • 白く長い廊下
    3.4
    十二指腸潰瘍手術後の患者が、長い廊下を病室に運ばれる途中に容体が急変、死亡した。医療事故か? 巧妙に仕組まれた殺人事件か? 責任を問われた麻酔担当医・窪島は、独自に調査を開始し、意外な真相に辿り着く……。しかし、その時、彼はすでに大学の医局間の複雑な対立の中に、足を踏み入れてしまっていた。’92年度江戸川乱歩賞受賞作。現役の外科医が挑戦した、乱歩賞初の医学ミステリー。(講談社文庫)
  • 城盗り秀吉
    -
    大大名出世の陰に風魔忍者! 「天下をとる」と予言した藤吉郎の出世、幸運の裏にある意外な謎とは……? 三郎太ら山の民の陰の援助と、自らの才覚で出世した藤吉郎は、風魔の雷太やお桂も味方につけ、情報戦を勝ち抜く。信長の上洛、姉川の合戦で功をたて、墨俣城と横山城を得る。さらに浅井長政を自刃に追い込み、小谷城の城主となる。秀吉の「城盗り」の未知の部分を、斬新な解釈で、「本能寺」前夜までを描く時代小説!
  • 死を見つめる心
    4.0
    人間が死というものに直面したとき、どんなに心身がたぎり立ち、猛り狂うものか――すさまじいガンとの格闘、そしてその克服と昇華……言語を絶する生命飢餓状態に身をおいた一宗教学者が死を語りつつしかも、生きることの尊さを教える英知と勇気の稀有な生死観。第18回毎日出版文化賞受賞。
  • 死を看取るこころ
    -
    生・病・老・死――をめぐって、医師、看護士、患者、家族……のあいだでくりひろげられる、心のかようドラマ。戦後復興から高度成長をなしとげた日本経済そのままに、働きづめできた経済記者が、自ら肝炎で長期入院をすることを契機に知った世界。医師生そして病、老を見つめ、死を考えるノンフィクション短編集。
  • 新顎十郎捕物帳
    5.0
    旗本木村軍之助の屋敷でばくちに負けた大工の棟梁が、美しい娘を借金のかたに奪われた。娘の連れ戻しをたのまれた顎十郎こと仙波阿古十郎は、客を装って旗本屋敷に乗りこむ。しかし、なぜかその旗本が殺されて……。久生十蘭の名作「顎十郎捕物帳」を名手都筑道夫が書き継ぎ、現代に顎十郎をよみがえらせたユニーク捕物シリーズ。
  • 深海の迷路
    3.0
    一人歩きの女性を狙う通り魔に、老舗和菓子屋強殺放火犯。それぞれの事件で愛する者を喪(うしな)った2人の若者が邂逅(かいこう)したとき、凍結していた事件が動きだす。深海の迷路のように錯綜する現代を映し、複合犯罪の糸はもつれにもつれ、ついに浮かび上がる予期せぬ犯人像。その残酷な真相に、あなたは耐えられるか?(講談社文庫)
  • 新幹線「のぞみ6号」死者の指定席
    -
    新宿、渋谷、天文館……、夜と女を巡る事件簿。美女を抱いた男たちが、次々と急死。鏑木一行(かぶらぎいっこう)が「死の女神」を追う、愛と復讐のミステリー! ――新大阪を出た東京行き新幹線「のぞみ6号」の車内で、出張帰りの男性が、青酸により殺害された。鏑木一行は、彼の妻の依頼を受け、死の直前にいたという鹿児島へ飛ぶ。そこで、謎の美女の存在を突き止めたとたん、東京近郊で連続殺人が起こる。彼女は、事件のカギをどこまで握るのか!? 傑作トラベル・ミステリー。
  • 新幹線「やまびこ8号」死の個室
    -
    美女女子大生変死! 奔放な男関係に鍵が……。盛岡から死の帰京を果した美女の隠された私生活と中年男性の影――盛岡発の東北新幹線「やまびこ8号」が東京駅に到着し、個室で美人女子大生の変死体が発見された。容疑をかけられた同乗の大学生も突然、青酸死を遂げ、捜査はふり出しに戻る。依頼を受けた鏑木一行(かぶらぎ・いっこう)は、事件の発端である盛岡で、彼女と同宿した中年紳士の存在を突きとめた……。傑作トラベル・ミステリー。
  • 新型田舎生活者の発想
    -
    「田舎はこんなにオモシロイ」――軽井沢の雑木林の中に、いっぷう変わった形をした家が、1軒。東京生まれ&東京育ちのもの書きが、突然、東京のマンションを引き払って、棲みついた。いつ逃げ出すか、と思いきや……。エレクトロニクスを駆使し、田舎と都会、仕事と遊びを融合させた、優雅な日々。玉村豊男のユニークなカントリーライフ報告書。
  • シンガポール蜜月旅行殺人事件
    3.0
    令嬢探偵キャサリンは恋人の浜口とシンガポールに行く。そのツアーは新婚や不倫のカップルでいっぱい。不吉な予感のなか、2日目に新婚の沖田しのぶが浜で溺死体に。彼女は莫大な遺産を相続した直後だった。犯罪の匂いをかぐキャサリンは調べ始める! シンガポール、バンコク、香港を舞台の華麗海外推理集。
  • 神曲法廷
    値引きあり
    3.8
    29人の死傷者を出した、神宮ドーム火災事件。その公判直前に東京地裁の密室で、担当弁護士と判事が殺害された。やがてドームに被告の死体が……。これは司法への挑戦か!? 「正義は果されねばならない」という神の声を聴いた検事・佐伯は、事件を追う。謎は失踪した異端の建築家が造るドームにあった!? ダンテの「神曲」が底に流れる、壮麗な新本格推理巨編。「真の探偵は神である」ーー神に選ばれた検事が追う、神宮ドームに隠された連続殺人の謎とは?
  • 蜃気楼
    4.4
    現役最長老「越中富山の売薬さん」を訪ねる途中、魚津埋没林博物館で幸運にも蜃気楼に出会った浅見光彦。そこへ案内してくれた館員梶川優子の祖父急死の報が入ったが、その尋助こそ取材すべき人物であった。尋助の足取りを追う浅見の前に虚飾に満ちた世界が露わにされてゆく。(講談社文庫)
  • 蜃気楼の犬
    3.6
    正義など、どうでもいい。俺はただ、可愛い嫁から幸せを奪う可能性を、迷わず排除するだけだ。明日も明後日も。県警本部捜査一課の番場は、二回りも年の離れた身重の妻コヨリを愛し、日々捜査を続けるベテラン刑事。周囲は賞賛と若干の揶揄を込めて彼のことを呼ぶ――現場の番場。ルーキーの船越とともに難事件の捜査に取り組む中で、番場は自らの「正義」を見失っていく――。江戸川乱歩賞作家が描く、新世代の連作警察小説。
  • 蜃気楼の帯
    -
    アナウンサー・藤野絵里子は、アフリカの重要人物に会見するため、ダカールに着いた。空港から次の土地へ向おうとしたとき、バスが兵隊の検問を受け、一人の黒人客が連行される。彼は直前、絵里子に小箱をそっと托した。箱の中味は、不気味なゴリラの手首! 動乱のアフリカを舞台に、鮮烈なサスペンスを描いた傑作長篇。
  • 真紅の琥珀
    -
    日本現代史の闇を衝くパロディ小説。横浜中華街を舞台に日本と世界の権謀術数をリアルに描く――歴史は、どうつくられたか? 横浜中華街を舞台に、入り乱れる日本と世界の謀略、駆け引きの実態を再現。過去と現在をモザイク状に織りこみ、日本現代史の真相に迫る。関帝廟に鎮座する「真紅の琥珀」は、まさにいま、謎を明らかにする。大教養と大雑学をまじえて描く、初の長篇パロディ小説。但し猛毒注意!
  • 深紅の断片 警防課救命チーム
    4.0
    「少女が閉じ込められている。早く助けないと死ぬ」。不信人物から、謎の119番通報を受けた若き救命救急隊チーム。駆け付けた彼らが目にしたのは、衰弱した少女……その背中には不可思議なシールが貼られていた。傷ついた少女は事件の被害者なのか。そして電話をしてきた人物は。トリアージタッグと言われるその色鮮やかなシールは何を意味するのか。次の命は渡さない――救命隊が凶悪犯に挑む、緊迫のサスペンス。
  • 真・甲陽軍鑑 武田信玄の秘密
    -
    直木賞作家が書き下ろす、新境地の時代小説。名将・武田信玄に重用され、武田四名臣の1人に数えられた高坂弾正忠昌信。美童の頃から仕え始め、宿老として息を引き取るまで武田家に人生を捧げた高坂が、今まで守り通してきた信玄の恐るべき秘密をここに明かす――エンターテインメントの巨匠が満を持して放つ、異形の新戦国時代小説。<文庫書下ろし>(講談社文庫)
  • 心斎橋幻想
    -
    堅実な生活設計を立て、誘惑に負けない決意を固めて、女ひとり、大都会での生活を始めたが……。という、聡明な娘の転落を、都会の非情さにからめて描いた、表題作。華やかなネオンの海で送る男と酒を相手の虚飾の日々。したたかに泳ぐ女、辛酸をなめる女、傷つく……。運命に翻弄される薄倖の女たちの哀歌をうたった8短編。
  • 震災列島
    3.5
    1巻1,210円 (税込)
    名古屋で地質会社を営む明石真人は、東海・東南海地震の連続発生を予測。地震による大津波を利用して、娘の仇を討つべく復讐計画を練り上げる。そして数ヵ月後、ついに東海地震が発生。浜岡原発の炉心融解(メルトダウン)を目前に、復讐劇の幕が開く。最新の研究データに基づく大災害小説。そのとき、人は、生き様を問われる。
  • 新さらりーまん野戦学
    -
    得点主義の人事考課のほうが、減点主義のやり方より、はるかに企業や組織を活性化させる。何でも見たがる、好奇心満々の人間がトップになる。つきあい方を知らない人間は疎外される。……学校では教えてくれないサラリーマン社会のABCを、具体的に説いて評判の「深田祐介さらりーまん学」第2作。われらサラリーマンの生きた教科書、必読46編。
  • 新・三銃士 ダルタニャンとミラディ〈少年編〉
    3.5
    大人も楽しめる新解釈!「私の名はダルタニャン。私の剣を受けてみろ」。パリへの途上、決闘を挑んだダルタニャン。それを見つめる女スパイ、ハニートラップの名手ミラディ。やがてダルタニャンは三銃士と会い、フランスを揺るがす陰謀を巡り、ミラディと対峙する。不朽の名作を独自の視点で、濃密かつ綿密に描き出す。
  • 駕籠屋春秋 新三と太十
    3.5
    「いつの時代でも《新三》と《太十》のように“粋”でありたい」 ――歌舞伎俳優・片岡愛之助さん推薦! お節介が気持ちいい。男も惚れる駕籠舁き、江戸を駆ける! 「取次屋栄三」「剣客太平記」「居酒屋お夏」の大人気作家の新しい人情時代小説シリーズ誕生! 講談社文庫創刊50周年書下ろし作品 江戸の町を駆け廻る美男の駕籠舁き・新三(しんざ)と太十(たじゅう)。 悩みを抱えた客が駕籠にひとたび乗れば、二人のお節介で心が晴れると評判だ。 ある日、武家屋敷近くで瀕死の若侍を助けた二人は、大名家の騒動に巻き込まれ……。 若侍の志に心打たれた駕籠舁きの思わぬ行動とは? 優しさと爽快感が心に響く人情時代小説開幕!
  • 神州日月変(上)
    1.0
    江戸で評判の美女が次々神隠しにあった。娘達はすべて十八歳で人気絵師清春の姿絵になったという共通点があった。事件を追う同心古河雷四郎を取巻く妖気の正体は。(講談社文庫)
  • 神州魔風伝
    -
    我、この身は果つるとも、魂魄(こんぱく)は七生までも生きながらえ魔王となりて、世の治るをみては乱を発(おこ)さしむ――源義経最期の時、炎の持仏堂に魔風のごとき7匹の天狗が舞い降りた。それから400年。天下太平の徳川治世に、兇・禍・怨・恨・謀・邪・悪・乱の八片の魔鏡が集う……。大乱の予感に息をのむ傑作長編時代小説。
  • 新諸国奇談
    3.0
    シチリアの一つ目巨人、不老不死を得たチムール人、美女を隠す中国の箱。世界各地に残る伝承や民話をもとに、短編小説の名手が紡ぎ出した味わいふかい12の傑作ストーリー。時間と空間を超え未知の世界へと読者を誘う、短編旅行のスリリングな知の楽しみをどうぞ。吟味された物語の扉がいま静かに開かれる。
  • 真実真正日記
    3.9
    我と我が嘘に疲れ果てた作家が誰にも見せないと決めて書いた本当のことだけを綴った日記。僕は作家だ。だが執筆中の小説はまったく進まない。たまには本当のことを書きたい。これはフィクションに疲れたマイナー作家の、ささやかな休暇としての日記だ。誰にも見せないのだから嘘は書かない。そういう意味で、僕はこの日記を真実真正日記と名づけよう。虚と実のあわいを絶妙に描き出す慟哭の記録。(講談社文庫)
  • 新寂庵説法 愛なくば
    3.0
    この世は苦の世界であるが、その原因をつきとめ、克服して生きてゆきたい! 精一杯生きることが幸福につながる――うつろいやすい愛をつなぎとめるには、どうすればよいか? 嫉妬の苦しみから、救われる方法はあるか? 孤独で淋しいとき、生きる証をどこに求めればよいか? 若々しく輝いて生きるためには、何を為すべきか? ……愛の不確かさを考え続け、書き続けてきた著者が、人それぞれの、自在で自然なあり方を説く法話集。
  • 新宿少年探偵団
    3.8
    1~6巻680~827円 (税込)
    希望と絶望、あらゆる欲望が交錯する混沌都市・新宿に出現した、「θ(シータ)」と呼ばれる怪物体。不思議な磁場に引き寄せられるように集まった、4人の少年たち。魔物を自在に操り、次々と猟奇殺人を犯す「髑髏王」の目的とは!? 恠しく邪悪な意志に対峙する「少年探偵団」。読みだしたら止まらない、傑作冒険譚!
  • 新宿25時の戦慄
    -
    二人の男女が、同時に誘拐された。溌剌とした若さと才女っぽさで評判の美人ニュースキャスター・岡野陽沙子と、会社社長・横井の子供と間違えられた麻薬捜査官の息子・晴行だ。犯人から身代金が要求され、巧妙な手口で身代金は奪取されたかに見えたが、鮮かな手口ができる犯人が誘拐する相手を間違えるのか……。今は廃墟と化した新宿の歓楽街を舞台に、謎は謎を呼ぶ!  悪辣非情な犯罪を陰で操る黒幕は? サスペンス長編。
  • 新宿幇 東京チャイニーズ
    -
    闇に蠢く非情の中国コネクション。長く過酷な旅の果て、密航者たちを待ち受けていた「奪人蛇頭」の罠! ――急増する中国人密航者、闇の手配師・蛇頭の犯罪。日本ヤクザも巻き込んだ「見えない中国人の絆」が、裏歌舞伎町に潜んでいる。彼らの究極の目的=「黄金夢」とは? 中国ー東京ーNYを結ぶ密航闇ルートと、知られざるドラゴン・コネクションの真実を、すべて現場取材により徹底解明した、驚愕の書き下ろしルポ。
  • 新宿ルイード物語 ぼくの青春と音楽
    -
    1971年、ぼくは20歳。シャネルズの活動拠点、山下久美子の総立ち現象、200万人以上の熱気に包まれたルイード。ライブハウス15年を彩った「新宿の青春」が、いま熱くよみがえる。18歳で上京した著者が、駅前広場や風月堂、ゴールデン街の変化と共に歩んだ青春を想い、新宿の街の音楽体験を語る〈四小節(ししょうせつ)〉。ライブハウス15年の熱気が伝わる!
  • 真珠湾攻撃総隊長の回想 淵田美津雄自叙伝
    4.3
    海軍機動部隊の精鋭360機を率いハワイ奇襲作戦を陣頭指揮し、ミッドウェー海戦で重傷を負い、原爆投下直後の広島で被害調査に従事し、厚木基地にマッカーサーを迎え、ミズーリ号での降伏調印式に立ち会った淵田美津雄は、戦後キリスト教に回心し仇敵アメリカへ伝道の旅に出る。激動の時代を生き抜いた男の真実とは。
  • 神聖の鯱
    -
    鬼と称する正体不明の敵が、鯱四人組に宣戦を布告した。鬼は飛騨高山に火を放ち、一日にして壊滅させた。鬼を率いる美少女・ゼロは、十樹吾一を自在に操る。聖なる狼を連れて帰国した仙石文蔵に、ゼロと十樹が襲いかかる。鯱四人組を分断させたゼロの狙いは!? ラストで明かされるゼロの衝撃の真相。
  • 真説シャーロック・ホームズ
    -
    19世紀末に活躍した名探偵ホームズは、今日なお愛され、語られるヒーローだ。本書は彼の眼に映ったロンドンの生活と風俗を、当時の写真で再現し、その人柄を描き尽した評伝を収録する。ホームズは今、不安と倦怠に満ちた時代背景を伴って、私たちの前に初めて真実の姿を現わしたのだ。
  • 真説忠臣蔵
    4.0
    吉良邸で討死した鳥居理右衛門の首級(しるし)が消えた。その顔が、能舞台で「翁」を舞う将軍綱吉の面(おもて)に貼りついた――(「死面皮」)。周到な内蔵助の密命で後備えとして脱盟者に甘んじた高田郡兵衛らは、汚名にまみれた後半生を送っていたが――(「不義士の荊門」)。雪舞う夜を血に染め、士道を貫く赤穂浪士と主を護る吉良の家臣の凄絶な攻防。誉れある義士になれなかった者たちの栄光なき使命を描く第二の忠臣蔵。
  • 真説・鉄仮面
    -
    1666年、白馬に乗った王室の公用使が、新雪をついてアルマソン村の宏壮な城館(やかた)に到着した。これが、貴公子マッチョリ殿の数奇な運命の発端となろうとは!? フランス王ルイ14世の双生児(ふたご)の兄弟、本来なら、華麗な宮殿に住み、優雅な日々を約束されたはずなのに……。その誕生にまつわる秘密とは?  ボアゴべ、デュマなどであまりにも有名な鉄仮面伝説に、久生十蘭独自の史観と、一流の切口で迫る真実!
  • 「新説邪馬台国の謎」殺人事件 古代史トラベル・ミステリー
    -
    古代史マニアの老画家が、「マ」という文字の記された紙片を遺して殺された。事件を追う作家が、そこに、古代史最大の謎といわれる邪馬台国の真のありかを暗示するメッセージを読みとった! 彼が、殺人事件を追及しつつ到達した、その斬新かつ説得力あふれた「新・邪馬台国解読法」と殺人事件の真相は? ※電子書籍版では一部資料が割愛されています。
  • シンセミア(上)
    3.8
    1~2巻1,078~1,100円 (税込)
    神町。どこにでもあるようなこの片田舎の町は、戦後日本の縮図でもあった。米軍の占領政策の一端を担ったパン屋とヤクザ、田宮家と麻生家は神町で絶大な勢力となり、息子の代になっても両家の固い結びつきは続いていた--あの事件が起きた炎熱の夏までは。壮大なる構想の下に始まる「神町三部作」第一部。
  • 新撰版 怪奇小説集 「恐」の巻
    5.0
    1~2巻660円 (税込)
    ルーアン、リヨン、熱海で起きた怪現象を綴った「三つの幽霊」をはじめ、とっておきの身の毛もよだつ怖い話が9編。人一倍怖がり屋だった作者の恐怖心と好奇心が生み出した、不朽の名作集の新撰版。<「恐」「怖」全2巻・『怪奇小説集』改題作品>
  • 新装増補版 自動車絶望工場
    4.1
    働く喜びって、何だろう。自動車工場で働きはじめた34歳のぼくを待っていたのは、人間性を奪うほど苛酷で絶望的な仕事だった。考える暇もなく泥のように眠る毎日、悲鳴をあげる身体、辞めていく同僚たち。読みやすい日記形式で「働くこと」の意味を問うルポルタージュの歴史的名作に、最新の情勢を加筆した新装増補版。 (講談社文庫)
  • 新装版 赤い人
    4.1
    囚人たちの北海道開拓裏面史。明治十四年、赤い獄衣の男たちが石狩川上流へ押送された。無報酬の労働力を利用し北海道の原野を開墾するという国策に沿って、極寒の地で足袋も支給されず重労働を課せられる囚人たち。「苦役ニタヘズ斃死(へいし)」すれば国の支出が軽減されるという提言のもと、囚人と看守の敵意にみちた極限のドラマが展開する。(講談社文庫)
  • 新装版 朝の歓び(上)
    3.0
    1~2巻825~902円 (税込)
    妻の死をきっかけに、人生を一度リセットしようと会社を辞めた江波良介。四年前に気まずく別れた日出子と再会を果たして新たな旅に。
  • 新装版 阿片戦争 (一)
    4.0
    1~4巻1,034~1,100円 (税込)
    清朝末期。大英帝国の新興資本は、市場を求め中国進出を企てていた。彼らが流入させた阿片の暴利を貪る特権商人、官僚達の中に、国を憂う清廉潔白な実力官吏・林則徐と豪商・連維材がいた。明治維新を始めとした近代アジア史に強烈な衝撃を与えた事件を活写する陳文学の最高峰、新装版登場!(全4巻)
  • 新装版 妖しいクレヨン箱
    4.0
    丘を走る少年と白い犬、金色の月の光と錬金術、酒場の赤い酒が運んで来たもの、安アパートの玄関に置かれた青いハイヒール、年上の少女と飛ばした桃色の紙飛行機――十二の色彩鮮やかな物語を紡ぎ出す<妖しいクレヨン箱>。ここではない世界への境界線を軽々と越えていく全35編の傑作ショートショート集。
  • 新装版 アームストロング砲
    4.0
    幕末随一の文明藩、佐賀藩の鍋島閑叟(かんそう)は、若い秀才たちに極端な勉学を強いた。近習・秀島藤之助は、世界最新の高性能大砲の製造を命じられ、頭脳の限り努力する。酷使された才能は斃(たお)れたが、完成したアームストロング砲は、彰義隊を壊滅させ、新時代を開いた。風雲の中に躍動する男達を描く、傑作9編を収録。
  • 新装版 一絃の琴
    4.0
    直木賞受賞作。土佐藩の上士の娘・苗は、祖母・袖の嗜みであった一絃琴を5歳の時に初めて聴き、その深い音色に魅せられた。運命の師有伯と死別した後、結婚生活で一度は封印したものの、夫の理解を得て市橋塾を始め、隆盛を極めた。その弟子となった蘭子は苗との確執の果て、一絃琴の伝統を昭和に伝える(講談社文庫)。
  • 新装版 海も暮れきる
    4.2
    「咳をしてもひとり」「いれものがない 両手でうける」――自由律の作風で知られる漂泊の俳人・尾崎放哉は帝大を卒業し一流会社の要職にあったが、酒に溺れ職を辞し、美しい妻にも別れを告げ流浪の歳月を重ねた。最晩年、小豆島の土を踏んだ放哉が、ついに死を迎えるまでの激しく揺れる八ヵ月の日々を鮮烈に描く。(講談社文庫)
  • 新装版 王城の護衛者
    3.9
    薩長両藩が暗躍し、攘夷派の浪士たちが横行する、無政府状態に近い幕末の京。新たに京都守護職を命じられた会津の青年藩主・松平容保は、藩兵千人を率い、王城の護衛者として治安回復に乗り出すが、複雑怪奇な政治の術数に翻弄され……。表題作の他に、「加茂の水」「鬼謀の人」「英雄児」「人斬り以蔵」を収録。
  • 新装版 大坂侍
    4.0
    儲からないことするヤツはアホや! 明けても暮れても金、金の大坂では武士道も額面通りには通らない。義のために突き進もうと、鳥居又七は江戸の彰義隊に参加したが……。幕末大坂の武士と町人の気風を語る表題作の他、いずれも、上方の心意気を軽妙な筆致で描き、意外な結末が魅力の好短編5本を収録。
  • 新装版 おれは権現
    3.9
    戦国時代、それは苛酷残酷な時代であると同時に、気宇壮大な時代でもある。だからこそ、常識を常識とせず、天衣無縫、奇想天外に生涯を送る人物が輩出したのだ。超人的武勇の裏の意外な臆心、度はずれに呑気な神経の持ち主のじつは繊細な真情。戦国時代人の剛毅闊達にして人間味あふれる短編7編を収録。
  • 新装版 おんなみち(上)
    3.5
    1~3巻785~847円 (税込)
    明治22年、秋。東海道線で1人東京に出た世津は、静岡随一の格式と規模を誇る茶商・清華堂の箱入り娘であった。親の決めた許嫁を捨て、出入りの茶園の末息子・信吉とかけおちし、約束の宿で落ち合うはずだったが……。運命に翻弄され、求め合いながらもすれ違う2人の生きる道を哀切に描く長編ロマン。
  • 新装版 会社蘇生
    4.0
    高杉良の代表作、待望の新装版!宝石、カメラ、ゴルフ用品などの高級ファッション、レジャー商品の輸出入で知られる老舗の総合商社=小川商会が総額1100億円もの負債を抱え、東京地裁民事8部に会社更生法の適用を申請してきた。1100人にのぼる従業員とその家族を守るため、保全管理人とともに商社再建に賭けた男たちを描く感動の長編。
  • 新装版 花怨
    値引きあり
    3.0
    父親を知らずに美しく成長してゆく奈々緒。色街で料亭を営む母・菊江とも別の家に暮らしていた。経済的には恵まれていたが、菊江が経済界の大物の元愛人だったことがわかる。そんな境遇に反発を覚えながらも、奈々緒は上流社会の生活を謳歌し始める。ところが菊江は、奈々緒が女学校卒業を間近に控えるころ、自分の眼鏡に適った男を聟として押し付けてくる。奈々緒は望まぬ結婚を受け入れるが、その先には想像を絶する悪夢が……。
  • 新装版 顔十郎罷り通る(上)
    -
    おそろしく長い顔とその中央に盛りあがった巨大な鼻、一度見たら忘れられない顔である。本名は誰も知らない。自称・顔十郎。酒と女をこよなく愛し、名誉や義理は大嫌い。金のためにはどんな危険な仕事も引き受ける、浮世の常識の埒外で生きる素浪人だ! ダーティーヒーローの剣が冴えまくる痛快大活劇。(講談社文庫)
  • 新装版 鍵
    3.4
    両親を相次いで喪った三人きょうだいの末っ子で高校二年生の麻里子は、いつの間にか端が切れた鞄を縫おうとして隙間に挟まれていた鍵に気付く。近所で頻発する通り魔事件とのつながりを疑うものの、最近よそよそしい兄には相談できず、自分で持ち主を探そうとするが……。家族の機微を描く傑作ミステリー。
  • 新装版 風の遺産
    4.0
    偶然がもたらした伊村と蓉子との邂逅。乾徳山、鷹取山、丹沢……。二人は共通の趣味、登山を通して深く関わりあっていった。蓉子は夫から疑惑の目を向けられつつも伊村と冬の谷川岳に挑む。猛吹雪で七日間閉じ込められた彼らを待ち受ける残酷な現実とは? 精緻な心理描写が光る異色山岳小説。
  • 新装版 風の武士(上)
    3.6
    伊賀忍者の末裔で貧乏御家人の次男坊・柘植(つげ)信吾は、小さな町道場・無一流指南練心館で代稽古を務めていた。ある日、道場に赴くと、用人格の老人が刺殺されていた。多くを語らない道場主と娘のちの。しかしこれが、巨万の財宝が秘蔵されているという熊野の隠し国・安羅井(やすらい)をめぐる壮絶な戦いの始まりだった。
  • 新装版 活路(上)
    3.0
    小普請組の晴気竜行(はるけたつゆき)は友のため、刺客を引き受ける。果たせば堀田兵庫を座敷牢から救い出せる。延寿国村(えんじゅくにむら)を手に単身、死地へ斬り込む竜行の標的は、田辺藩の城代家老と姫路城下に匿われた牧野主膳(しゅぜん)。だが幽閉先で兵庫は自害、実は槍で殺されたと竜行は知る。若き刺客の修羅を描く時代長編。迫力、比類なし!
  • 新装版 カディスの赤い星(上)
    4.2
    1~2巻803~990円 (税込)
    フリーのPRマン・漆田亮は、得意先の日野楽器から、ある男を探してくれと頼まれる。男の名はサントス、20年前スペインの有名なギター製作家ホセ・ラモスを訪ねた日本人ギタリストだという。サントス探しに奔走する漆田は、やがて大きな事件に巻き込まれてゆく。直木賞を受賞した、著者の代表傑作長編。
  • 新装版 かの子撩乱
    -
    女学校時代から歌人となり、その後は仏教研究家としてもてはやされ、ついには情熱を傾け続けていた小説で大いに注目を集めた女性作家・岡本かの子。だがその創作過程は尋常ではなかった。大人気漫画家・岡本一平の妻でありながら、金持ちの息子と青年医師に惚れこみ同居させるのだ。3人の美男子に傅かれる専制君主。世間からは奇矯と見られる共同生活から芸術作品は生み出されていった。特に一平は本業の人気も夫婦の営みも捨て、かの子を支え続けたのだった。死の前後数年にして不動の人気を勝ち得た女性作家。天衣無縫であり稀有なその生涯を、愛情をこめて描いた評伝小説の傑作!
  • 新装版 カルナヴァル戦記
    -
    リオのカルナヴァル(謝肉祭)最後の夜、暗殺者の俺は、組織の裏切り者を狙ってビルの高層階に待機した。奴はリオの非合法地域に潜伏中だったが、この日はどの住民もサンバの踊り手として山車の上に乗らなければならない。俺は今、狙撃の瞬間を静かに待っている。(「カルナヴァル戦記」)他6篇を収めた珠玉の短編集。
  • 新装版 奇妙な昼さがり
    3.0
    微妙に心地よい脳をくすぐる32編 傑作ショートショート集!郁子が頼まれたアルバイトの内容は、別人になりすまして横浜元町へ行きワンピースを一着買い求め、さらに店で小物入れを忘れて帰ることだった……(「奇妙なアルバイト」より)。せわしないけどありきたりの日常を、いつしか得体のしれない影が蝕んでいく。
  • 新装版 京まんだら(上)
    -
    1~2巻990~1,012円 (税込)
    京都の旅館に集まったのは、出版社社長・植田敏子と姪の律子、随筆家・菊池恭子、カメラマン・関なおみの女性4人。それを迎える祇園のお茶屋「竹乃家」の女将・雪村芙佐。『古都旅愁』という豪華本の打ち合わせを兼ね、京都でいっしょに年を越そうという目的だった。/敏子は7年前に夫と死別。その遺産で出版社を立ち上げ成功を収めるが、女性としてもやもやしたものを感じていた。/恭子は10年前にベテラン作家と不倫に走った、つらい思い出を抱えていた。/なおみは4年のブランクを乗り越えて、妻帯者だった男性との恋を実らせようとしていた。/そして芙佐。14歳でお茶屋に入り、20歳そこそこで独立して「竹乃家」を祇園で指折りの店に育て上げてきた。──彼女たちの恋情や、芸妓・舞妓の生き方を縦糸に、京都の四季の移ろいや名所の風情を横糸にして、曼荼羅のように華やかに織り込んだ名作。季節は、冬から春へ……。
  • 新装版 虚構の城
    3.8
    大手石油会社に勤める若手エンジニアの田崎健治は、公害問題を解決する画期的な技術を開発し、将来を嘱望されていた。しかし、些細なきっかけで同期に裏切られ、畑違いの通産省担当に左遷されてしまう。経済成長期の花形産業に渦巻く欲望に翻弄されるエリートの栄光と挫折を描いた、記念すべきデビュー作。(講談社文庫)
  • 新装版 虚無への供物(上)
    3.7
    1~2巻825~880円 (税込)
    昭和二十九年の洞爺丸沈没事故で両親を失った蒼司(そうじ)・紅司(こうじ)兄弟、従弟の藍司(あいじ)らのいる氷沼(ひぬま)家に、さらなる不幸が襲う。密室状態の風呂場で紅司が死んだのだ。そして叔父の橙二郎(とうじろう)もガスで絶命――殺人、事故?駆け出し歌手・奈々村久生(ななむらひさお)らの推理合戦が始まった。「推理小説史上の大傑作」が電子書籍で登場。(講談社文庫)
  • 新装版 逆命利君
    5.0
    住友商事元常務・鈴木朗夫が辿った反逆人生を描く。管理に全身で刃向かい、陰湿な日本的企業社会を一刀両断にして逝った男。抜群の企画力、折衝力、語学力を持ちながら、ひけらかすこともなく、<命に逆らいて君を利する>――誇り高き生と壮絶な死。現代ビジネスマンに鋭く問いかけるノンフィクション。
  • 新装版 銀行支店長
    3.5
    大手銀行支店長の片岡史郎は、合併した信金の本店だった飯田橋支店の立て直しを副頭取から命じられる。信金の猛者たちが巣くう牙城に腹心の部下二人と乗り込んだ片岡は、古参組の抵抗に遭いながらも、垂範率先して徐々に三友イズムの浸透させていく。だが勝手の違う融資先には手を焼き、部下をやる気にさせ融資を決めたビューティーサロンのスキャンダルに巻き込まれる。そして娘の不登校の問題も抱えた片岡に、さらなる難題が!?
  • 新装版 軍師二人
    3.7
    戦国の英雄たちの中で群を抜いて輝く二人の武将――天稟(てんぴん)の智将・真田幸村と、千軍万馬の勇将・後藤又兵衛。名将なるが故の葛藤と互いの深い洞察を語る〈軍師二人〉。徳川家康の女性観を描く〈嬖女(めかけ)守り〉。他、争乱の時代を生きた、戦にも、女にも強い、生き物の典型としての男たちを描く、興趣尽きない短編集。
  • 新装版 原子炉の蟹
    3.5
    関東電力九十九里浜原発の建屋内で、一晩中多量被曝した死体がドラム缶詰めで処分されたという。失踪した下請け会社の社長か!? だが中央新聞の大スクープは一転、捏造記事に。事実は隠蔽され、原子炉という幾重にも包囲された密室が記者らの前に立ちはだかる。乱歩賞受賞の社会派の傑作! 1981年週刊文春ミステリーベスト10第1位。(講談社文庫)
  • 新装版 恋歌
    4.0
    大手レコード会社学芸部長の井沢信介は交通事故をきっかけに、人気テレビタレントの沢木直子と妹・亜由美の姉妹と知り合う。信介は二人との交流を深め、亜由美の作った詩を歌にすることを思い立つ。やがて、翳のある信介と孤独を抱く直子は惹かれ合い、また亜由美は信介に憧れていく。だが、信介には妻・冬子がいた。夫婦の間には、終戦直後の二十二年前に起きたある事件の記憶が暗く横たわっていた。それでも直子は……。
  • 新装版 古代史への旅
    3.5
    卑弥呼から天智・天武天皇まで。古代史小説の第一人者が「記紀」を読み込み、幅広く考古学の成果を踏まえて語る古代史案内の決定版!(講談社文庫)
  • 新装版 歳月(上)
    4.3
    肥前佐賀藩の小吏の家に生まれた江藤新平。子供の頃から一種の狂気を持った人物だった。慶応3年、大政奉還を知るや「乱世こそ自分の待ちのぞんでいたときである」と、藩の国政への参画と自分の栄達をかけて、藩の外交を担い、京へのぼった。そして、卓抜な論理と事務能力で頭角を現していった。が……。
  • 新装版 最後の伊賀者
    4.0
    驚異的技術と凄まじい職業意識を持つ怪人たち、伊賀忍者はいかにしてつくられどのように生きたか。城取り、後方撹乱、探索密偵等、戦国の武器として使いちらされた危険な傭兵、詐略と非情の上に成り立つ苛酷な働きが、歴史の動きに影響を与えた不思議な人間たちを、自在に描く短編等、魅力溢れる7編を収録。
  • 新装版 最期のメッセージ
    5.0
    ありえない世界のありふれた日常! 傑作ショートショート集――許せない。生かしてはおけない……。惚れたホステスは、とんでもない悪女だった。貯金をはたき、会社の金を使い込み、あげくにクビ。まじめ男の梨本は、5年がかりの復讐を実行するが……。という表題作「最期のメッセージ」を含め、全42編のショートショート集。ありふれた日々の風景が、いつのまにか異世界へすべり落ちていく。
  • 新装版 彩色江戸切絵図
    -
    退廃が翳を落とす江戸市井の片隅に、人知れず生きる男と女。色と欲、そして仮借ない世相が時にやりきれない犯罪を呼び起こす。残忍な手口で殺された乱暴者の遺体から、意外な犯罪のからくりと、その憐れな動機が浮き彫りになる「大黒屋」など、芳醇な情緒と狂おしい哀感を湛えた傑作時代ミステリー6編。
  • 新装版 猿丸幻視行
    3.8
    奥山に紅葉踏み分け鳴く鹿の声聞くときぞ秋は悲しき――百人一首にも登場する伝説の歌人、猿丸大夫が詠んだ歌に秘められた謎。そして“いろは歌”に隠された1000年の暗号とは? 友人の不可解な死に遭遇した、後の民俗学の巨人・折口信夫の若き日の推理が、歴史の深い闇をあぶりだす。江戸川乱歩賞受賞の永遠の傑作! 1980年週刊文春ミステリーベスト10第1位。(講談社文庫)
  • 新装版 死者の木霊
    3.0
    信州飯田のダム湖に、腐乱したバラバラ死体が浮かんだ。飯田署の巡査部長・竹村岩男は、単純な親族の借金トラブルとされた捜査結果に、一人異を唱える。東京・青森・鳥羽――、わずかな目撃証言を頼りに、執拗な追跡が始まる。圧倒的な筆力でミステリー界に旋風を巻き起こした、著者・伝説のデビュー作!
  • 新装版 忍びの女(上)
    3.6
    豊臣家の猛将・福島正則の前に現れた徳川方の女忍者・小たまは、正則を籠絡し、巧みに城内に入り込んだ。探索をはじめた小たまは、武辺一方の正則を次第に愛しく想うようになる。豊臣秀吉亡き後、諸大名は自らの野望を抱き覇権をめぐる戦いは必至。ついには関ヶ原での天下を分ける決戦へと向かうのだった。
  • 新装版 柴錬捕物帖 岡っ引どぶ
    4.0
    難事件を小気味よくさばく痛快柴錬捕物帳。どぶは飲む、打つ、買うの3拍子そろったとんでもない岡っ引。でも、度胸と推理と行動力は江戸で一番。盲目の与力、町小路左門とともに、続発する事件を追う。
  • 新装版 修羅の終わり(上)
    3.5
    記憶をなくした僕を戦慄させた奇妙な一言、「あなたは前世で私の恋人だったの」。謎の少女・小織の一言を手がかりに、失った記憶を探し始める。自分は一体何者だ?姉はなぜ死んだ?レイプを繰り返す警官・鷲尾、秘密結社"夜叉の爪"を追う公安刑事・久我、記憶喪失の〈僕〉が、錯綜しながら驚愕のクライマックスへと登りつめる。現在最も注目集める作家貫井徳郎の傑作本格ミステリー。<解説入り>
  • 新装版 瞬間移動死体
    4.0
    妻に苛められることで愛を確認するヒモも同然の婿養子。何を言われても耐えられたが、どうしても許すことの出来ない一言を妻は口にしてしまう。愛は憎悪に変わり、男は自分の「ある能力」を駆使した殺人計画を練る。だが、事態はまったく予期せぬ展開を見せる――。『七回死んだ男』『人格転移の殺人』と並ぶ、西澤ミステリの傑作が新装版になって登場!(講談社文庫)
  • 新装版 正月十一日、鏡殺し
    3.5
    彼女が勤めに出たのは、このままでは姑を殺してしまうと思ったからだった―。夫を亡くした妻が姑という「他人」に憎しみを募らせるさまを描く(表題作)。猫のように性悪な恋人のため、会社の金を使い込んだ青年。彼に降りかかった「呪い」とは(「猫部屋の亡者」)。全七編収録。鬼才初の短編集を、新装版で。
  • 新装版 小説太平洋戦争 (1)
    5.0
    和平のため奔走する首相・東条英機だが、ルーズベルト大統領は対日戦争の肚を固めていた。開戦か和平か混乱する中、山本五十六は連合艦隊司令長官就任の祝賀会の席で「天命を待つのみでは祖国の安泰は期しがたい」といってのけた。報道班員として従軍した著者による、太平洋戦争全史を描いた唯一の大河小説。【内容は山岡荘八歴史文庫版「小説太平洋戦争」と同一です】
  • 新装版 娼婦の眼
    4.0
    江戸情緒の残る戦前の下町に生を享けた池波正太郎にとって、娼婦たちは身近な存在であった。昭和三十年代が舞台の本書は、著者には珍しい現代小説であり、その艶笑譚には彼の温かな人間観が見事に表われている。後に著す「仕掛人・藤枝梅安」などの時代小説群にも大きな関わりのある傑作を、ここに復刊。
  • 新装版 諸君! この人生、大変なんだ
    4.7
    私たちは、生きているあいだは、みな「人生仮免許」なのだ。いつでも試されているのだ。しかし、若い人たちには、豊饒(ほうじょう)な歳月がまっている。なんとリッチなことか。時間があれば、やり遂げられないことは、何ひとつない。自信をもって、進みたまえ。たくさんのアンコールの声に応えて、素晴らしい人生訓が、装いもあらたに登場! 辛口、だけど、あたたかい、珠玉の名言集がよみがえる!
  • 新装版 尻啖え孫市(上)
    4.3
    戦国最大の鉄砲集団・紀州雑賀衆を率いる雑賀孫市は、自らも鉄砲の名人にして、無類の女好き。そんな孫市が、なんと信長の妹君を見初めてしまった。仲を取り持つ骨を折った木下藤吉郎に請われ、織田勢の敦賀攻めに同道するのだが……。底抜けの楽天主義、傲岸さ、明るさを備えた奇男児を描く著者会心の長編。
  • 新装版 白い航跡(上)
    4.0
    薩摩藩の軍医として戊辰戦役に従軍した高木兼寛は、西洋医術を学んだ医師たちが傷病兵たちの肉を切り開き弾丸を取り出す姿を見聞し、自らの無力さを痛感すると同時に、まばゆい別世界にあこがれる。やがて海軍に入った兼寛は海外留学生としてイギリスに派遣され、抜群の成績で最新の医学を修め帰国した。(講談社文庫)
  • 新装版 新西遊記(上)
    4.0
    1~2巻680~691円 (税込)
    「西遊記」の世界をもっと語りたくなる名著! 快訳&紀行の名コラボ――東勝神州傲来国花果山の石から生まれた孫悟空は、天の玉帝をも恐れぬ暴れ猿。東海竜王からまきあげた如意棒を振り回し、妖怪退治。猪八戒、沙悟浄を連れた三蔵法師と西へ……。中国四大奇書の一つ『西遊記』。三蔵法師のモデル玄奘の足取りを辿った著者自身の西域紀行とのコラボレイトも愉しい好著! <上下巻>
  • 新装版 真説宮本武蔵
    3.8
    史上最強の剣豪といわれる宮本武蔵。彼の才能の中で、最も卓越したのは「見切り」という計算力だった。試合の相手を選ぶとき、必ず己よりも弱いと見切ってからでなければ、立ち合わなかった……。通説の裏に潜む、武蔵の実像に迫る表題作ほか、さまざまな生き方をした、有名無名五人の剣客を描く短編集。
  • 新装版 寂庵説法
    値引きあり
    4.0
    愛する人に愛されない、大切な人との別れがつらい、孤独や老いとどうつき合っていけばいい?―ー人生のさまざまな悩みや苦しみに寂聴さんがやさしく寄り添って答えてくれる"読む法話集"。愛、幸福、怒り、無常、命、死などについて、自身の人生を振り返りながら、仏教の教えとともにわかりやすく説く。読むだけで心がスッと軽くなり明日への元気が湧いてくる大ロングセラー。文字が大きく読みやすくなった新装版。
  • 新装版 ジャパン・プライド
    3.0
    百年に一度と言われた金融危機リーマン・ショック。長引く低金利と経済のグローバル化で傷ついたメガバンク。銀行マンたちも懸命にそれぞれの道を模索していた。超富裕層のオーダーに応えてみせるプライベート・バンキングの旗手・高梨勝。子育てに奮闘しながらも顧客から逃げない新宿西支店のフィナンシャル・アドバイザー南野治子。この国に誇りを取り戻すため、金融動乱に立ち向うバンカーたちの奮闘を描く白熱のビジネス小説! TBS日曜劇場「集団左遷!!」原作で話題の江波戸哲夫が新時代の銀行マンたちを描く!
  • 新装版 捨て童子・松平忠輝(上)
    4.5
    捨て童子とは、この世ならぬ途方もないエネルギーを持ち、人を戦慄せしめる人物! 徳川家康の第六子でありながら、容貌怪異なため、生まれ落ちてすぐ家康に「捨てよ」と言われた"鬼っ子"松平忠輝の異形の生涯を描く、傑作伝奇ロマン小説。新鮮な発想や史観、壮大なスケールで完結をみた、著者最後の長編。
  • 新装版 戦雲の夢
    4.0
    土佐22万石の領主・長曾我部盛親は、関ケ原の戦いで西軍にくみしたため一介の牢人の身に落ちた。謫居の地を京都に定められた盛親は、再起への野望を密かに育み、旧臣5千人とともに大坂夏ノ陣に立ち上がったが……。大きな器量を持ちながら、乱世の流れに乗れなかった悲運の武将を鮮やかに描く傑作!
  • 新装版 戦中派不戦日記
    4.4
    私の見た「昭和20年」の記録である。満23歳の医学生で、戦争にさえ参加しなかった。「戦中派不戦日記」と題したのはそのためだ――(「まえがき」より)。 「歴史」「死」に淡々と対峙する風太郎の原点がここにある。終戦直後の日本人の生活精神史としても実感できる貴重な記録。
  • 新装版 孫子(上)
    3.6
    戦史の研究に没頭している孫武は、戦争に勝つには勝つだけの理由があり、負けるには負けざるを得ない理由があることを知った。呉楚の確執が続く古代春秋時代の中国。楚への復讐に憑かれた伍子胥の計らいで呉の将軍となった孫武は、独自の機略で楚軍を打ち破り続ける。孫子の兵法で名高い孫武を描く歴史小説。(講談社文庫)

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