新装版 戦中派不戦日記

新装版 戦中派不戦日記

1,320円 (税込)

6pt

私の見た「昭和20年」の記録である。満23歳の医学生で、戦争にさえ参加しなかった。「戦中派不戦日記」と題したのはそのためだ――(「まえがき」より)。 「歴史」「死」に淡々と対峙する風太郎の原点がここにある。終戦直後の日本人の生活精神史としても実感できる貴重な記録。

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新装版 戦中派不戦日記 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2021年09月05日

    どういう読み方をするかで、どう感動するかが決まってくるような60年前の日記である。

    60年とは遠い昔だし、戦時という異常な状態の記録でもある。私としては私が幼かった時代を知りたかった。戦争も末期、そして終戦と激動の一年、冷静に事実を記してあるその体験をくまなく知ることは出来た、がそれだけではなかっ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年05月05日

    深い洞察力で見つめた昭和20年の1年間。後に作家となる医学生の日記は貴重な一次資料。

    歴史は後世により書き変えられていくことがある。学校で習いドラマなんかに出てくる戦前、戦中の日本。まるで8月15日を革命が起きたかのような歴史観は全く違ったことが本書から良く分かる。

    日本国民は政府や軍閥に騙され...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2018年10月28日

    "昭和20年1月~12月までの日本が太平洋戦争敗戦へといたる時代、山田風太郎さんが記した日記。当時の雰囲気が現実感を伴って伝わってくる。われわれは終戦の日がいつだかも、原爆が投下された日がいつということも知った上で日記を読み返していることになる。自分がその時代を生きていたらどんな行動をして...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2018年10月19日

    再読
    最高潮の東京空襲から大転換へ
    昭和二十年で作者が消えてなくなるわけではないのだけれど
    その後も全部読んだあとで読み返すと
    この日記作品の面白みは急速に薄れていく
    個々人の紆余曲折はありながらも戦中の日常から
    戦後の平和な日常への切り替わり
    戦後生まれだからと戦中を暮らす人々と何も変わらない一方...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2015年09月19日

    『敗戦して自由の時代が来た、と狂喜しているいわゆる文化人たちは彼らが何と理屈をこねようと、本人は「死なずにすんだ」という極めて単純な歓喜に過ぎない。』という文が印象的でした。

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    Posted by ブクログ 2014年10月06日

    一庶民の視点から見た、敗戦前後の日本の描写と、個人の感慨であり、貴重な史料である。山田が有名にならなければ世にでることはなかっただろう。

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    Posted by ブクログ 2014年08月30日

    若き医学生、山田誠也青年による、運命の昭和20年の記録。何に驚くといって、この過酷な世界の中で、ほとんど毎日何かしらの本を読んでいることである。案外戦中派の人達の中には「あの頃が一番本を読んだ」という人が多いらしい。一種の現実逃避だったのかもしれない。ところで、この日記は日々をライブとして記録してい...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2013年12月01日

    敗戦後の焼土と化した東京の惨状の生々しさに圧倒されました。罹災民の中でも老人や戦災孤児の姿は哀れであります。闇市に群がる人々や買出しの満員列車に揺られる人々の今日を食いつながなければならない逞しさと同居する悲しさに私の親世代の苦労に頭が下がる想いでいっぱいであります。そして、巻末の作者の 「日本は亡...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2012年07月01日

    こんなに透徹した、現実的な眼でみた昭和20年を読めるのは、本当に有難いこと。そのような資料的価値とともに、作者が心に抱える悲しみ孤独にも魅かれてしまう。「この不幸がやがておれの武器となる、とー。」橋本治の解説がまた過不足なくて凄い。文中に註や解説が全然無いので、この解説を先に読んでも良かったな〜

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    Posted by ブクログ 2021年01月23日

    まだ読んでる途中だけど相当面白い。小さな物語のリアリティがふんだんに詰まってる。風呂屋の話など、好き

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