切ない作品一覧
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5.0「今の愛に生きたいの。今だけでいい…愛する人といたいの」 政治利用される諦念の美女が、ヤクザの男と惹かれ合い、悲恋の物語を紡いでいく―― 出会ったのは早咲きの桜が淡色に咲き乱れている季節。 男は、地域一帯を取り仕切っている組長。 女は、現役大臣との婚姻を控えた議員の娘。 生きる世界の違い、身分違いのふたりは運命に導かれるように求め合った。 愛を寸分も理解できなかった組長の男は、不器用に恋を知り、 政略結婚をさせられる議員の娘も、最初で最後の愛に溺れていき―― 「離ればなれになろうと、どうなろうと、生涯お前だけだ」 心身ともに最愛の恋人を刻みつけていくふたりだったが…。
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3.7【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 『曾根崎心中』で徳兵衛と心中したはずの遊女おはつは生きていた?『八百屋お七』の事件とそっくりの火付けをした娘がいた?唐人お吉は異人の妾ではなかった?稀代の妖婦・阿部定には娘がいた――?江戸から昭和にかけて、情念の事件と関わりをもった“伝説”の女たちの物語を下敷に、著者一流の筆致で構築した“異聞”短篇集。可愛くも逞しく、業が深くも切ない女たちの心模様が描き出される。『八百屋お七異聞』『東海道四谷怪談異聞』『曾根崎心中異聞』『女殺油地獄異聞』ほか全七篇収録。
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3.7大昔いたという魔法使いの伝説を観光資源にしているホレンテ島。この島の魔法は全て作り物…のはずが、不思議な能力を使える人達が現れ…?果たしてこの島の魔法は夢か現かー…?謎解き伝承ファンタジー、待望の第1巻!
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2.7星占いによれば、今日は魚座のラッキーデー。しかもこれから引っ越す家には魚座と相性のいい“山羊座の館”という名がついている。ますますラッキーなはずなのに、目の前に立つぼろ家を見てアビーは嫌な予感に襲われた。「あの、家主さんはいますか? 明日からこの家を借りる者ですが…」思い切ってなかにいた長身のたくましい男性に声をかけると、彼は青い瞳をいぶかしそうに細めて言い放った。「僕が家主だが契約なんて聞いてない。君は騙されたんだ」と!
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3.5幾多の滅びを乗り越えて栄える花の街スラガヤ。そこで人は等しく奴隷として生き、奇蹟の操り手《大獣》に仕えることが定められていた。街にあだなす鋼の虫――《天子》との戦が続くある冬に、その恋物語は花開く。人間を貪り食うという伝承を持ち、人々に畏怖されながら郊外の廃墟に居を構える美しき大獣、《貪食の君》。全身に刻まれた《銀紋》によって幼い姿のまま成長が止まり、奴隷市場で売れ残った天真爛漫な少女、クロア。偶然と嘘から結ばれた二人の関係は、一つ屋根の下でぎこちなく、しかし確かな情愛をもって育まれていく。愛しき日々は、やがて戦場に奇蹟を起こし……。
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4.0『双子の王女は不祥である』神託による命の危機を秘密裡に救われ、ひっそりと育てられた妹王女エステル。普段は明るく振舞うも寂しさにふるえる日々を送っていた。美しく成長したエステルは、父王の暴政により崩壊寸前となった国と、困窮する国民を救うため、再会した双子の姉ミレイアと共に隣国の力を借りて再興を図る。そんな中、隣国“オルトロスの軍神”アドルファスの逞しい腕と「綺麗だ」囁く情熱的な眼差しに心を奪われて……。決意の夜、純潔を散らされる――。寡黙な軍神×運命にあらがう王女のエターナルラブ!! ※セット版との重複購入にご注意ください。
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3.8なぜ仕事ができる人は 「何もしない時間」を大切にするのか? ついつい私たちは「空白」を恐れて「予定」を入れてしまう。 しかし本当に効率的、創造的な仕事をするために必要なのは、 「空白(ホワイトスぺース)」という名の燃料だった。 生産性が上がる! 創造性が高まる! 心が安まる! チーム力もアップ! Google、P&G、NIKE、他 世界トップ企業が注目する 戦略的「何もしない」時間術、日本上陸! 「この本は、より多くの、より良い仕事をするための一流のガイド以上のものである。 忙しくて気が変になりそうな時代の必読書だ」ダニエル・ピンク
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4.3暴れる幼い二人の子、数分おきに食事を催促する認知症の父、加えて家業の工場の経理や雑用、などなど…和歌子(32歳)の毎日は大騒ぎで大忙し。最近神経がすり減っているのを感じる。夫は真面目だが職人気質の頑固者で面倒ごとは和歌子任せ。実は経営も先細りで家計も苦しい。すがる思いで得意先の奥様を訪ねるとまるで家政婦のように扱われ、久しぶりにあった親友はキラキラと輝く美しい起業家女史に……。ヘコむ。もう何もかもが嫌になりそう!爆発寸前! そんな時、ある小包が届き、中には数枚の手紙が…。現実に苦しむ女性たちに幸せと奇跡を届ける手紙の物語、感動シリーズ!
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4.0「私」の人生は奪われた―― 1年前、体と人格が入れ替わった男女。小田薪葉菜(おだまきはな、女子高生・17)と木根正吾(きねしょうご、自動車工・38)は、ある日突然、体と人格が入れ替わってしまった。別人の体のままで1年が過ぎ、偶然2人は再会する。少女の体になった男は容姿を磨き美しい読者モデルに、中年男の体になった少女は記憶喪失扱いで定職を失っていた。 再会した“自分”はあまりにも違う“自分”になっていて――。 女子高生(17)と中年男(38)。女と男、人格逆転ドラマ。
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3.0もしもピーター・パーカーがパニッシャーだったら……? もしもの世界を描くマーベルの人気シリーズが日本オリジナル編集で初登場! 最新シリーズから「もしもフラッシュ・トンプソンがスパイダーマンだったら?」「もしもX-MENがサイバーパンクになったら?」「もしもピーター・パーカーがパニッシャーだったら?」の3編。過去のシリーズから、第1作「もしもスパイダーマンがファンタスティック・フォーに加わっていたら?」「もしもデアデビルがS.H.I.E.L.D.のエージェントになったら?」「もしもキャプテン・アメリカが80年代に復活したら?」の選りすぐりの3編を加えた全6編を収録。 マーベルの新たな一面を発見できる人気シリーズが、ついに初邦訳! ●収録作品● WHAT IF? SPIDER-MAN (2018) #1 WHAT IF? X-MEN (2018) #1 WHAT IF? THE PUNISHER (2018) #1 WHAT IF? (1977) #1 What If? (1977) #28 What if? (1979) #44 ©2021 MARVEL
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3.9「試しでいいっつったのはお前だからな。俺のやり方が気に入らなくても文句言うんじゃねぇぞ」 ゲイの高校生・浩人に想いを寄せられたカメラマンの暮嶋。試しで、と言われた浩人を押し倒したものの上手くいかなくて
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3.0旅先で、しかも名前しか知らない人と一夜を共にするなんて!我に返ったゾーイは自分の行いに愕然とした。隣では昨日出会ったばかりのエイダンが静かな寝息をたてている。乱れた金髪と小麦色の肌が罪深いほどセクシーな彼は静かな海辺の町に住む、都会のせわしさとは無縁の自由人。すばらしい夜だったけど、二度と彼に会うことはないわ。パニックに陥ったゾーイはその場を逃げ出し、街へ飛んで帰った。だが数日後、あるパーティで思いがけず彼に再会してしまう。困惑してキッチンへ逃げこんだ彼女をエイダンが追ってきて……。
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3.8中小文具店に勤める会社員・辻一路。もう結婚を考えてもいい年齢だが、他人に好かれるのも他人を好きになるのも苦手で、本気の恋をしたことがない。ある日、彼はコンビニで不思議な雰囲気の女性と知り合いになる。そしてそれが、全てのはじまりだった……。コンビニで出会った女性・葉山浮世が、車に乗ったまま踏み切りで立ち往生しているところを救った辻。すぐに警官が駆けつけたが、彼女は……!?
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3.81941年12月8日未明、日本軍はハワイオアフ島の真珠湾軍港を奇襲攻撃、太平洋戦争が始まった。さらに同日未明、当時イギリスの植民地だった香港攻略作戦を開始した日本軍は18日に香港島へ上陸、25日、イギリスは全面降伏。以降、香港は3年8ヵ月にわたって日本の統治下に置かれた―― 元ロンドン駐在の外交官・谷尾悠介、イギリスから香港へ流れ着いて通信社で働くリーランド、香港の貿易商・黄。日本軍が占領する直前のイギリス領香港で出会った国籍の異なる三人。酒と広東料理とシェイクスピアを愛する男達が、それぞれが秘密を抱えながらも奇妙な絆で結ばれていく。過酷な時代の狂風が吹き荒れる中、国家と個人はどう向き合えばいいのか。谷崎潤一郎賞・ドゥマゴ文学賞のダブル受賞作『名誉と恍惚』を凌ぐ、傑作長篇。
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3.4裏切ったわけではなく、期限付きの恋愛だったのだ─ 世界の美術品、建築などを見る旅の経由地として香港を訪れた真己だったが、そこで、イギリスに留学していた学生時代の恋人、アレックスと思いがけない再会を果たした。あの頃、真己にとってはアレックスがすべてだった。しかし、アレックスにとって自分がただの遊び相手だと知ったとき、真己は何も言わずアレックスの前から姿を消したのだ。あれから数年、以前よりいっそう魅力を増したアレックスの姿に真己の心は揺れた。一方、アレックスは固く心に決めていた。今度こそ、真己を逃がさない、と!
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4.2逃亡犯条例反対に端を発した香港デモは過激さを窮め、選挙での民主派勝利、コロナウィルス騒動を経てなお、混迷の度合いを深めている。お気に入りのアイドルソングで気持ちを高める「勇武派」のオタク青年、ノースリーブの腕にサランラップを巻いて催涙ガスから「お肌を守る」少女たち……。リーダーは存在せずネットで繋がり、誰かのアイデアをフラッシュモブ的に実行する香港デモ。ブルース・リーの言葉「水になれ」を合い言葉に形を変え続ける、二一世紀最大の市民運動の現場を活写する。「諦めないでください。手にしている一票を軽んじないでください。個人の力を軽んじないでください。生きている心は誰かを動かせるから。諦めないで努力し続けていけば、いつか必ず成果を得られると、私は信じています。(中略)私には仲間がいます。この戦いは、一人ではなく、仲間がいるから続けられる。それは、香港衆志の仲間、民主派の仲間だけでなく、日本から応援してくれる人も含みます。そんな仲間がいる限り、香港の民主化、市民の権利のために、戦い続けたいと思います。」〈周庭(アグネス・チョウ)、本文より〉
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4.0香港が歴史的転換点を迎えている。一国二制度のもと特別行政区として50年間の高度な自治が保証されるはずだった。ところが中国・習近平政権は力による「中港融合」を推し進め、一国二制度を形骸化させる国家安全法を香港の頭越しに決めた。世界を驚かせた2019年の大規模抗議デモに続き、香港問題はいま米中新冷戦の最前線に浮上している。東洋の真珠と呼ばれ、日本とも関係の深い国際金融都市・香港を知りたいすべての人に届ける一冊。
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3.8初めて訪れた香港で知る、私の出生の秘密。 学校に行っていないことが母親に発覚し、厳しく詰問されていた女子高生の彩。その母親との諍いの最中に、うっかり口にした、「どうせ父親も知らないから」という言葉がきっかけで、母親は突然、半ば強引に彩を香港へと連れ出す。どうやら彩の父親はいま香港にいるらしい。生まれてからこのかた彩には父親という存在の影すらなかった。自分がうまくいかないことの全ては、そのせいではないかと思っていた。頭が悪いのも、溌剌としていないのも、夢がないのも、希望がないのも、全部。とはいえ父親に会いたいとは一度も思ったことがなかった。そんな彩の気持ちも知らない母親が、彩に唐突に訊く。「懐かしい感じ、する?」「するわけないじゃん、香港になんか来たことないのに」。すると母親は「遺伝子には町の記憶は入ってないのね」と思いもかけないことを口にした。もしかして、私の父親は日本人ではないのだろうか、香港の人? そう疑問に感じ動揺する彩だったが、熱気と活気に溢れる香港の街、そして力強い響きを持つ広東語に惹かれるうちに、少しずつ気持ちがほどけていく。
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5.0英国から中国への返還が実現して20年。東洋の真珠とも呼ばれる世界的なフリーポートは、返還後も中国本土へのゲートウェイとして優位性を誇示してきた。 しかし、経済は中国本土に圧倒され、返還時に約束された「一国二制度」は「一国一制度」へと収斂しつつある。習近平政権は香港の自由を実力で奪い、各方面で対立が表面化。一部の若者からは「独立」の声もあがる。 上海、北京、広州など中国本土が急成長するなか、香港の相対的な地位低下が続いている。中国の国内総生産に占める香港の割合は3パーセントを割った。製造業は、コスト競争力はもとより、研究開発でも本土の後塵を拝す。国際金融センターとしての相対的地位は健在だが、行政の介入がマイナスに作用。傘下の本社登記地をケイマン諸島に移した李嘉誠など、大富豪たちの動静にもこれまでとは違う変化の兆しが見られる。英国流の教育制度は排除され、英語を話せる香港人も減少の一途をたどるなど、香港の優位性を支える基盤にも軋みが見られる。数多くの興味深いエピソード、背後にある文化や制度の変容から、混沌とも雑然とも形容される香港の実像を浮き彫りにする。 香港返還から今日に至る政治、経済、社会の深層に迫り、あらためて返還の意義を考えるとともに、今後の中国に対する視座を与える一冊。
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3.8激動の街を生きる15歳と歩んだ3年の記録。 香港デモの現場で著者が出会った15歳の少年・ハオロン。 過激なデモに参加し、母親とは不仲の少年は、普段は釣りをするだけの怠惰な日々を過ごしていた。 普通の少年に見える彼は、なぜ過激なデモへの参加も厭わないのか。少年とともに行動して見えた、報道からこぼれ落ちる香港の姿と、少年の未来とは。 19年の民主化デモから、20年の国家安全維持法を経て、少年の目線を通して激動の香港社会を見つめたルポルタージュ。 ●●星野博美さん、激賞!●● 正義とズルさと嘘が入りまじった愛すべき少年は、 寛容さを失った街でどこへゆく? (ノンフィクション作家、『転がる香港に苔は生えない』著者)
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3.6主題は「最愛の人の他者性」 分人主義の最先端、傑作の長編小説 【映画『本心』2024年11月8日(金)全国公開公開】 監督・脚本 石井裕也 × 主演 池松壮亮 × 原作 平野啓一郎 “今”描かれるべき 《人間の存在そのもの》 に迫る傑作小説の映画化! 「愛する人の本当の心を、あなたは知っていますか?──」 『マチネの終わりに』『ある男』に続く、平野啓一郎 感動の最新長篇 ロスジェネ世代に生まれ、シングルマザーとして生きてきた母が、生涯隠し続けた事実とは── 急逝した母を、AI/VR技術で再生させた青年が経験する魂の遍歴。 「常に冷静に全てを観察している賢い主人公の感情が、優しくそして大きく揺れるたび、涙せずにはいられない。」 ── 吉本ばなな 「私たちの存在価値と欲望は、これから何処へ向かうのか。コロナ後の世界、並外れた傑作。」 ──池松壮亮 ◆ 四半世紀後の日本を舞台に、愛と幸福の真実を問いかける、分人主義の最先端。 ◆ ミステリー的な手法を使いながらも、「死の自己決定」「貧困」「社会の分断」といった、現代人がこれから直面する課題を浮き彫りにし、愛と幸福の真実を問いかける平野文学の到達点。 ◆ 読書の醍醐味を味合わせてくれる本格小説! 【あらすじ】 舞台は、「自由死」が合法化された近未来の日本。最新技術を使い、生前そっくりの母を再生させた息子は、「自由死」を望んだ母の、<本心>を探ろうとする。 母の友人だった女性、かつて交際関係のあった老作家…。それらの人たちから語られる、まったく知らなかった母のもう一つの顔。 さらには、母が自分に隠していた衝撃の事実を知る── 。 『本心』特設サイト ▶︎ https://k-hirano.com/honshin
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5.0『高校最後の夏、俺と渓介は二人だけの秘密を持った――』押し殺した恋心がたどり着く先は、天国か、それとも地獄か。朝倉櫂(あさくら かい)は、幼馴染の戸山航一(とやま こういち)に長い間、恋をしていた。この先もずっと一人で抱えていくものだと秘めていた想いは、クラスメイトの井口渓介(いぐち けいすけ)にあっけなくバレてしまう。航一に知られて関係が壊れてしまうことを恐れる櫂に対して、渓介は飄々とした態度で「それなら、俺と付き合ってよ」と提案してきて――。流れゆく時の中で、恋の終わりと始まりを、君と。想い溢れるセンシティブラブストーリー。
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3.7憧れのウエディングプランナーとして働いていたが、担当したカップルが次々と離婚。新婚クラッシャーと呼ばれ、職を失った別居鳴美(26)。人生に行き詰まるなか、思いがけず決まった再就職先は――離婚式プランニング事務所!? 美形だが掴みどころのない所長・桐山と二人で鳴美は離婚式を取り仕切ることに。旧郎旧婦、裂人、お色崩し。未知の世界に戸惑うものの、様々な夫婦の想いに触れた鳴美は心動かされていき……。 人生の再スタートを応援する、離婚式プランナー物語!
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4.8わが国初の林学博士として、日比谷公園をはじめ日本中の公園の設計、 そして明治神宮の杜の造林に携わり、関東大震災後には東京復興計画の策定にも関わった。 一方、大投資家として巨億の財産を築きながら、後年、そのほとんどを寄付し、若き世代を育てる礎とした。 彼の名は、本多静六。 これほど大きな仕事を成し遂げたにも関わらず、現代の日本人にあまり知られていない。 『白洲次郎 占領を背負った男』で知られるノンフィクション作家・北康利氏が、 本多静六の功績と生涯をたどり、知られざる偉人の実像に迫る渾身の傑作評伝。 藤野英人氏(レオス・キャピタルワークス代表取締役会長兼社長・最高投資責任者(CIO))推薦! 「タイムマシーンがあるならば私は本多静六先生から直接教えを受けたかった」 東大教授にして蓄財の神様、 そして日本公園の父。 渋沢栄一のブレーンに学ぶ究極のSDGs! 人生に“永遠の森”を築け! 本多静六没後70年×実業之日本社創業125周年記念出版 タイムマシーンがあるならば私は本多静六先生から直接教えを受けたかった。しかしタイムマシーンはもういらない。 なぜなら、この本からいきいきと先生の投資・仕事のあり方や、どう生きるかを学ぶことができるから。先生は日本最高の造園家でもあった。明治神宮の杜や日比谷公園など、日本中の名公園を創造した人生がまるで映画のように目の前によみがえる。ひとりでも多くの人に手にとって読んでもらいたい。 ――藤野英人氏(レオス・キャピタルワークス代表取締役会長兼社長・最高投資責任者(CIO)) 〈目次〉 プロローグ 永遠の森 第一章 勉強嫌いのガキ大将 第二章 暗い井戸の底をのぞき込んだ日 第三章 飛躍のドイツ留学 第四章 緑の力で国を支える 第五章 日本の公園の父 第六章 人生即努力、努力即幸福 第七章 若者にエールを送り続けて あとがき 本多静六関連家系図 本多静六関連年譜
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4.2老書店員と少女が織りなす現代のメルヒェン 本を愛し、書物とともにあることが生きがいの孤独な老書店員が、利発でこましゃくれた九歳の少女と出会い、みずからの閉ざされた世界を破られ、現実世界との新たな接点を取り戻していく物語。 老舗の書店〈市壁門堂〉に勤めるカール・コルホフは、特定の顧客にそれぞれの嗜好を熟知したうえで毎晩徒歩で注文の本を届け、感謝されている。カールは顧客たちをひそかに本の世界の住人の名前(ミスター・ダーシー、エフィ・ブリースト、⾧靴下夫人、朗読者、ファウスト博士など)で呼び、自らの暮らす旧市街を本の世界に見立て、そこで自足している。 ある日突然、シャシャと名乗る女の子がカールの前に現れる。ひょんなことからカールの本の配達に同行するようになり、顧客たちの生活に立ち入り、カールと客との関係をかき乱していく…… 歩いて本を配達するふたりの珍道中と、曲者揃いの客たちとの交流、そして思いがけない結末を迎えた後はほのぼのとした読後感に包まれる。読書と文学へのオマージュといえる、いわば現代のメルヒェンのような作品。 二〇二〇年の刊行後、ドイツで一年以上にわたりベストセラーの上位を占め、六十万部を記録した。現在、三十五か国で翻訳されている。 【目次】 第一章 独立の民 第二章 異邦人 第三章 赤と黒 第四章 大いなる遺産 第五章 言葉 第六章 未知への痕跡 第七章 夜の果てへの旅 謝辞/訳者あとがき
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1.04コマ界のクイーン! 桜木さゆみが赤裸々に描く、彼氏との私“性”活!? ろくでなしのカレとの爆笑シーンから、下ネタ全開のギャグシーンまで、大満足な一冊!! リアルだから面白い、実録系爆笑4コマ!!
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3.5うつ病などのメンタルヘルス疾患を発症し、休職や退職をせざるをえないビジネスパーソンが、年々増加の一途をたどっている。正規社員になれば、むごい働き方でストレスを受け、非正規雇用を選択すれば経済的窮地に陥る――継続的な我慢をせずに、仕事を続けていられる人など、ほんの一握りにすぎない。また日本人の三大死因「がん」「心疾患」「脳血管疾患」を引き起こす根本原因もストレスなのである。本書は、人を死に至らしめる心因としての「キラーストレス」の正体と、ストレスから身を守るための対処法を、三つのキーワード「頑張らない」「あきらめる」「空気を読まない」を中心に解説。世界最先端の認知行動療法(ストレスコーピング)をはじめ、伝統的な日本発祥の内観療法や森田療法なども紹介する。
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3.0人気アニメ『文豪ストレイドッグス』等にも登場し、知名度抜群の文豪「泉鏡花」だが、実際は、その文体の難しさから、多くの挫折者を生み出してきたのもまた事実。しかし、芥川龍之介らと同時代に大人気を博した、その文学の価値、怪異・幻想譚の魅力は、現代においても比類がないものがある。その泉鏡花作品が、本当に読みやすく、味わい深い、白水銀雪氏の現代語訳で、令和の現代に蘇りました! 訳文は、秋山稔(金沢学院大学学長・泉鏡花記念館館長)完全監修。面白くてたまらない、そして切ない、泉鏡花の怪異・幻想の世界を、ストレス0で、お楽しみください。収録作品:龍潭譚(りゅうたんたん)/高野聖(こうやひじり)/天守物語/眉(まゆ)かくしの霊(れい)/雛(ひな)がたり/絵本の春/妖僧記(ようそうき)/作品解説:秋山稔 ●秋山 稔:金沢学院大学学長・泉鏡花記念館館長 ●白水銀雪:慶應義塾大学大学院博士課程中退(専攻:数学)。システムエンジニア・プロジェクトマネージャー・コンサルタントとして、宇宙分野を中心とする科学技術系システム開発に従事。現在、蓼科にて山暮らし
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3.5※この電子書籍は固定レイアウト型で配信されております。固定レイアウト型は文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【ナムコ(現・バンダイナムコエンターテインメント)で長年ゲームサウンドをつくってきた ベテラン作曲・編曲家・中村和宏氏、初の著書!】 音楽を「良い音」で聴きたい人は多いことでしょう。 でも、そもそも良い音って何でしょうか? 本書ではそんな素朴な疑問に答えを出すことから、はじめていきます。 「良い音を聴きたいけれど、何からはじめていいのかわからない」 「お金はそんなにかけられない」人は大歓迎です。 「ネットワークをフル活用したオーディオ環境を構築したい」人向けの実践テクニックも満載です。 本書を読めば、あなたが本当に好きな音を簡単に手に入れられます。 【こんな人に最適】 ・「良い音を自宅で聴きたい」 ・「オーディオにそんなにお金をかけられない」 ・「ネットワークを活用したオーディオ環境を構築したい」 ・「どんなスピーカーを買えばいいか知りたい」 ・「スピーカーの性能差はなにか知りたい」 ・「どんな曲で音のチェックをすればいいか知りたい」 ・「どんなアンプを買えばいいか知りたい」 ・「どんなサウンドデバイスを買えばいいか知りたい」 ・「どんな部屋にすれば良い音になるか知りたい」 ・「家のどこでもお気に入りの音楽を流したい」 【この本の内容(一部)】 ●原音にこだわるのは危険 ●オーディオ装置を選ぶポイント ●周波数、音量、ステレオ感を理解する ●環境ノイズとダイナミックレンジ ●音の歪みの話 ●大事な周波数帯域「プレゼンス」 ●スピーカーのサイズと音量の関係を考える ●ヘッドフォンのメリットとデメリット ●ハイレゾうんぬんより、まずはオーディオシステム構築を ●好みの周波数特性カーブを見極める ●部屋鳴りを確認する ●スピーカーの設置場所と設置の際の工夫 ……など
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4.0数々の女優のスタイリングを手掛けてきた人気スタイリストが、自らの私服を公開し、服選びと着こなしのコツを伝授。大人の女性をスタイルよく、美しく見せるためのアイテム選びとコーディネートのコツを知れば、あなたもエレガントな着こなしを実現できます。※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。
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4.0ミニマムリッチで心豊かな生活へ。セールで買った洋服、安さ重視で買ったインテリア、気がつくと溜まっている書類の束……。家の中は、モノで溢れてしまっていませんか? モノとの関係は、自分のライフスタイルの根幹をなすものです。いらないものを手放し、上質なものを少しだけ持つ軽やかな暮らしを始めることで、人生がより素敵に豊かに彩られます。本書では、家で使うモノやコトを見直し、より自分にあったライフスタイルへと仕立て直す方法について紹介します。 【目次】 はじめに 小さな暮らしで「ありのままの自分」を好きになる Chapter1 暮らしを小さく仕立て直す Chapter2 「お気に入り」と暮らして小さな彩りをつくる Chapter3 忙しくても心が整うシンプルなルール Chapter4 心地良く暮らすために習慣の質を見直す Chapter5 小さなひと手間で暮らしを心地良く整える Chapter6 生活の質が上がる毎日のセルフケア Chapter7 私の小さなご褒美 Chpter8 小さくても大きな幸せを感じる人づきあい Chapter9 小さな幸せを見つけて毎日ご機嫌に生きる おわりに 小さな暮らしの幸せが永く続きますように
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4.5開催するたびに死者が出るインドの「石投げ祭」、誘拐した女性を花嫁にするキルギスの「アラ・カチュー」、 手のひらに釘を打ち磔になるフィリピンの「聖週間」、 美を追求しすぎた代償とは? 中国の「纏足」、参加者が泥まみれになる宮古島の「パーントゥ」、などなど、国内外の変わった風習を多数紹介!
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5.0衝動で同棲相手を手にかけてしまった悟は、“ゆう”と名乗る不思議な青年と出会う。初めは身体の関係を強要した悟だったが、“ゆう”の純粋な好意に胸の痛みを覚えるようになっていく。だが──。江戸時代もの、執事ものなど、様々な愛の形を編んだ作品集。表題作ほか6編収録。
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3.0魔女狩り、拷問、公開処刑、略奪、虐殺、指導者の腐敗、宗教戦争、異端審問、動物裁判、貴族の大量殺人… 中世の人々はなぜこんなに残酷なことができたのか? 実際はどのようなものだったのか? 数々の事件の背景や原因を探ると、当時の社会や人々の姿が見えてくる。
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4.7オーストラリアの新進気鋭の社会派漫画家が研究者ヘの取材をもとに依存症問題の本質に迫った,二つのノンフィクション漫画を収載。そして漫画を解説するのは,日本における依存症治療に造詣の深い二人の専門家。この他に類を見ないコラボレーションで,依存症問題について解き明かす。薬物依存症,ギャンブル依存症,アルコール依存症,インターネット依存症など,あらゆる依存症の問題はなぜ起こるのか。依存症者の回復支援に関わるすべての人,保健医療政策に携わる行政関係者,学校関係者,報道関係者,そして広く一般の方々に,ぜひ知っていただきたい。
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3.0元気がない自分、ハッピーな自分。「どれが本当の自分?」なんて悩むことはありません。全てが、本当のあなたです。本当の自分はたくさんいるのです。頑張っている自分、落ち込んだ自分、全ての「本当の自分」と仲良くしましょう!本書は、不器用でも、一生懸命生きるあなたに贈る101のメッセージ集。ムシャクシャするとき、人生にちょっとつまずいたとき……。どんなときも、読めばスカッと気持ちが晴れる一冊です。「もう一度、失敗しよう。そうすると、成功する」「成功を目指した瞬間から、あなたは成功者」「偉くなる前のほうが、何でもできる」「ガードを練習するヒマがあったら、パンチの練習をしよう」「自分にだけは“NO”と言わない」「正しいかどうかより、説得力が大事」「笑われたことが、あなたの得意技」「師匠は自分、弟子も自分」「失敗を覚えているのは、本人だけ」など、勇気と自信がわいてくる言葉が満載。きっと“大好きな自分”に出会える!
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3.0最新句集『此処』で2020年度の読売文学賞を受賞した俳人が、3・11からコロナ禍までの10年間に日経新聞や俳句雑誌に発表してきた60篇あまりのエッセイを1冊に編む。 タイトルは自作句「本当は逢いたし拝復蝉時雨」から。時々のくらしを営む「此処」から「彼処」にいる本当は逢いたい人たちを思い綴る。彼処にいるのは――軍医として赴いた戦地で命を奪われた父、俳句の師、つい最近亡くなった夫、そして被災地で、猛威を振るう自然災害で、先のむごたらしい戦争で命を失った人たち。楽しい旅の途次に、家事の合間に、テレビを観ている時に、想像力は自然に育まれた命そのものへと向かう。自らの思いを常に客観視しているような透徹なまなざしから生まれる文章は、各エッセイに引いた自作句、師や友や先達の句をピリオドとして、えもいわれぬ余韻を残す。 84歳の著者による句集『此処』は増刷を重ね、枠にとらわれない軽やかな口語表現は俳句の世界を超えて、若い人にも広く受け入れられた。本書はそのメイキングとも言える。
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4.0世界には、誰もが一度は名前を聞いたことのあるような「名家」がある。 優雅でセレブなイメージが強いが、その裏側には、権力を保つために奪った人命、金銭をめぐる内輪もめなど、人に知られたくない闇がうずまいている! 世界の名家、その内幕に迫る!
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3.3ふだん、「だし」はどうしていますか? 面倒、難しそう……と敬遠していませんか? だしをとるのは、思ったよりもずっと簡単です! だしをとるようになると、調味料の種類や量も少なくて済み、料理の手間も省けます。実は、料理上手の最短コースでもあるのです。まずは、水に昆布を入れるだけの「昆布水」から始めてみませんか? 一番だし、合わせ調味料、だしがらの活用法なども紹介。おだしを丸ごと楽しめる入門書です。
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3.4結婚しても、しなくてもいい。それなのに、どうして私たちは“結婚”の2文字に囚われてしまうのか――。国の調査によると、独身の8割は「結婚したい」らしい。でも、結婚したいと言いながら本格的な婚活はせず、参加するのは女子会ばかり、という人も実際はとても多い。「イマドキの女心」は一体、どうなっているのか? アラサー独身女性のかかえる複雑な「結婚したい」という声の正体を、白書やインタビューなどをもとに紐解いていくと、ある本音が見えてきた。29歳の著者による当事者目線の社会学。
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3.5「隠された歴史」にこそ、真実がある!時代を動かした人物の知られざる「裏の顔」、正義を体現すべき権力がはらむ闇、いまだ解き明かされない「史実の謎」が示すもの、歴史のはざまに見え隠れする怨霊や呪詛、人々を惑わし続けた愛憎と謀略――◆坂本龍馬を暗殺した“裏切り”の人物◆亡夫・豊臣秀頼の呪いに苦しみ続けた千姫◆島原の乱を率いた「天草四郎」は、架空の存在?◆落馬説はねつ造? 源頼朝の死にまつわる“謎”◆超能力者説が囁かれた聖徳太子の「預言」◆日本史上最恐の「崇徳院の怨霊」はなぜ生まれたか教科書に書かれてきた日本史は、「海に浮かぶ氷山の一角」にすぎない。日本史に名を残した誰もが知る人物たちは皆、多かれ少なかれ、深い闇を隠し持っていた。歴史の真実を知るとは、その氷山の下の闇にまで、深く下りていく行為なのではないか。 堀江宏樹
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3.3日本人は人と会えば、頭を下げてお辞儀をする。家に上がるときには靴を玄関に向け、敷居を踏むことなく部屋に入る。電話がかかってくれば「もしもし」と応対する……。 普段は考えもしない自然な仕草や、生活習慣には、ひとつひとつ意味がある。日本人が連綿と受け継いできた文化が、そこには込められている。本書では、日本人の持つしきたりに隠された、忌まわしい、あるいは死の臭いに満ちたエピソードを集めた。 そのバックボーンとなっているのは先祖の「死霊」や、土地の「神」を実在するものと捉え、崇める考えだ。我々が大事にしているしきたりや風習には、陰の歴史が刻まれている。 日常のふとした瞬間にあらわれる異世界を、とくとご覧あれ……。
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3.7今世紀最大の医療スキャンダル! 日本で不妊治療を受けている人は50万人を超え、年間4万人が高度生殖医療で生まれている。 不妊症に悩むカップルは6組に1組。 世界的に見ても日本は世界一の不妊治療大国だ。 しかしその成功率は非常に低い。 日本はなぜ治療件数世界一なのに、出産率世界最下位なのか そもそも日本で行われている不妊治療は安全なのか。 この問題に、『少年A 矯正2500日全記録』『僕はパパを殺すことに決めた 奈良エリート少年自宅放火事件の真実』など のベストセラーがある、ジャーナリスト/ノンフィクション作家、草薙厚子が迫る。
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4.0――あなたには言えなかった「ごめんなさい」がありますか? 「人間関係」というキーワードが、人の悩みの大半を占めるようになりました。 誰もが人間関係を良くしたいと考えているにもかかわらず、なぜ多くの人が実践できていないのでしょうか? その鍵は「ごめん」の一言にあります。 「あやまったら負けた気がする」「あやまったら立場が悪くなる」「悪いのは相手の方なのに」…… このように、あやまることはなかなか難しいものですし、実際にあやまらなかった、あやまれなかったという経験も多いのではないでしょうか。 しかし実は、あやまることがあなたの自己肯定感を最短で高め、人間関係を一番良くしてくれるコミュニケーションの鍵なのです。 本書では「ごめん」の本質的な価値と、人生が好転するあやまり方をお伝えします。 特別な覚悟も、難しい考えも必要ありません。 あやまることに対するイメージが一新され、どうあやまればいいかがわかり、幸せな人間関係が築けるようになります。 あやまれなかったことで後悔したことがある方には特に読んでいただきたい1冊です。あなたの中での「ごめん」の価値観がひっくり返る、素敵な時間をお届けします。 家族、友人、パートナー、職場、学校……すべてうまくいくようになる魔法の言葉「ごめん」が、あなたにモヤモヤもストレスも後悔もない、最高の人間関係と人生をもたらします。
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4.0スペイン風邪の流行、「成金」の勃興、ロシア革命、関東大震災、女性解放運動の盛り上がり、東京駅開業、ラジオ放送開始、週刊誌や三大洋食の誕生……、100年後の今と似た世相だったり、あるいは現代の生活様式が実はここから始まっていたりの大正時代。15年と短いゆえ、歴史の授業などでもつい軽視されがちだが、実は濃密なこの時代のおもしろさを、テレビで人気の歴史作家が解説する。
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5.0世界が注目する作家キム・チョヨプ初のエッセイ、待望の邦訳! 「書きたい」わたしを見つける読書の旅 「わたしをとびきり奇妙で輝かしい世界へといざなってくれた。そんな偶然の瞬間を、及ばずながらここに記していこうと思う。」 本が連れていってくれた偶然の瞬間、 「作家キム・チョヨプ」になるまで 「なぜ物語を書くのか。その根底にある思いを探るとき、わたしは街灯に沿って家路をたどっていた十七歳の夜を思い出す。」 キム・チョヨプ初のエッセイ『本と偶然』は、読書の道のりを振り返りながら、そこに「書きたい」自分を見つける探検の記録だ。 SFというジャンルについて説明を求められ答えを探すために本を読み、専門外のノンフィクションを書くために本を読む。そして小説を書くために本を読む。 「物語と恋に落ちるときのあの気分、それを再現したいという願いが、わたしの「書きたい」という気持ちのまんなかにある。」 読むことがどんなふうに書くことにつながるのか、出会った本が書き手としてのわたしをどんなふうに変えたのか、「読む人の読書から、書く人の読書へ」と変化するなかで「偶然本に出会う喜び」をありのままに綴ったエッセイ集。 冷たくも美しい世界の上に キム・チョヨプが描くユートピア 「ひとりの人間の心を、内面世界を揺さぶり、消すことのできない痕跡を残して去っていく物語」。「わたしもいつかああいうものをつくりたい」という純粋な気持ちが、今日、「作家キム・チョヨプ」という世界の出発点となった。 日韓大ベストセラー『わたしたちが光の速さで進めないなら』、『地球の果ての温室で』、『この世界からは出ていくけれど』、『派遣者たち』、『惑星語書店』まで、リアルな創作秘話も垣間見られる貴重な一冊。 * * * いまでも自分は引き出しのない作家だと思うけれど、以前ほど不安には思わない。わたしのなかで文章を書くことは、作家の内にあるものを引っ張り出すというより、自分の外にある材料を集めて配合し、積み上げていく、料理や建築に近いものに感じる。学び、探検すること、なにかを広く深く掘り下げること、世界を拡張すること。これらすべてが、わたしにとっては執筆の一環と言える。(「詰めこんでいればいつかは」より) *** わたしは純粋な愛情や楽しみと引き換えに、作品を書くために本を読むようになった、そして、それを一種の仕事病だとぼやいているけれど、ひょっとするとこの不純な読書こそがわたしの世界を拡げているのではないか。乗り間違えたバスが、存在さえも知らなかった町の見知らぬ場所へ連れていってくれるように。 わたしはこれらの本に乗せられて、しばしば予想外の世界へ旅立つ。「意外」と「偶然」の領域、それこそが不純な読書の楽しみだ。(「不純な読書生活」より) *** わたしを泣かせ、笑わせ、胸を詰まらせ、思いに浸らせた数々の物語の合間に、「書きたがる自分」を新たに見つける。ひとりの人間の心を、内面世界を揺さぶり、消すことのできない痕跡を残して去っていく物語、そういうものを書きたかった。わたしは誠実な読み手となり、同時に、書き手へと変貌する。(「書き手の目で」より) *** 考えもしなかった世界へわたしたちを導くのが本だとしたら、本屋はその偶然の出会いを可能にする通路だ。より多くの本がそんなふうに偶然、わたしたちのもとへ届くといい。それぞれの閉ざされた世界にひびが入るなどのたいそうなことは起きなくても、わたしたちは少しだけやわらかく、しなやかになれるだろう。もしかすると、ただそういった偶然の衝突が日常に加わるだけでじゅうぶんなのかもしれない。(「偶然の出会い」より) *** もどかしかった。どうしてわたしの書く人物は果敢に旅立てないのだろう。どうしてわたしは爽やかで風通しのいい世界をつくれないのだろう。わたしが初めてSFを好きになったのも、それより先に科学を好きになったのも、それらがわたしをいまいる場所から遠くへ連れていってくれたからだ。複雑な人間史を忘れさせてくれ、巨大な宇宙と人間だけが存在する、冷たくも美しい世界に向き合わせてくれたから。それなのに、いざ自分で小説を書くとなると、その広漠たる世界に入ることを尻込みしている。(「冷たい宇宙のユートピア」より)
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