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太平洋戦争末期に実施された"特別攻撃隊"により、多くの若者が亡くなっていった。だが、「必ず死んでこい」という上官の命令に背き、9回の出撃から生還した特攻兵がいた。その特攻兵、佐々木友次氏に鴻上尚史氏がインタビュー。飛行機がただ好きだった男が、なぜ、絶対命令から免れ、命の尊厳を守りぬけたのか。命を消費する日本型組織から抜け出すには。
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Posted by ブクログ
特攻隊として9度出撃し、帰還した元兵士へのインタビューを元に、あまり一般には語られることのない作戦の本質・真実について述べられている。 直接本人の口から語られる言葉には、伝聞にはないリアリティと重みがあり、とかく美化されがちな特攻という作戦を、客観的に事実を積み重ねて解説していく。 精神論を振りかざ...続きを読むす上官、若者や現場に最も負担を強いるやり方、志願という名の強制など、程度の差こそあれ現代社会においても、いまだに当然のようにこのような不合理が残っていると感じる。 歴史を変えることはできない。後の世代である我々にできることは事実を正確に把握し、学ぶことだ。 歴史を学べば学ぶほど、人間の愚かさや浅はかさも見えてしまうが、そういった負の側面から逃げずに思考していくことが大事だと感じた。 今を生きる我々も、いずれ過去の歴史の一部となるのだから。
特別攻撃隊、多くの勇敢な若者が戦った 特攻飛行なのか処刑飛行なのか 悔しい気持ち 「命令する側」「命令される側」どちらの立場もわからない僕は、日本のために戦った全ての人に感謝します 感謝という言葉でいいのかもわからない
「9回出撃して、体当たりしろという上官の命令に抗い、爆弾を落として、9回生きて帰ってきた人」佐々木友次さん。 鴻上さんの凄さは、特攻の真実を明らかにするために、消え入りそうな声に耳を傾けて丹念に取材したところ。 佐々木さんは、生きて帰ったことは寿命だと語る。軍神になったことになっている佐々木さんは、...続きを読む「今度こそ死んでこい」と処刑飛行?を命じられるが九死に一生をえたりして生き延びる。仲間が台湾に渡った時は、死んだことになってるからとフィリピンに残されて飢えと闘って生き抜く。戦争が続いていたら日本兵に殺されていたかもしれない。 佐々木さんは、反骨の人ではない。飛ぶことを愛し、飛ぶことに誇りをもって、生きたいという本心と本能に忠実であった人だ。 鴻上さんは、「命令した側」と「命令された側」の違いを明確にして、「命令する側」の責任を追及する。「当事者」にしかわからない真実を掘り続ける。 「哀調の切々たる望郷の念と 片道切符を携え散っていった 特攻という名の戦友たち 帰還兵である私は今日まで 命の尊さを噛みしめ 亡き精霊と共に悲惨なまでの 戦争を語りつぐ 平和よ永遠なれ」佐々木友次 上からの命令や理不尽な慣例に従順な構図は確かにある。少なくとも私の仕事にはそれは存在していた。 ひとりひとりが、あれ?を飲み込まず声をあげていくことが何かを変えていくことにつながるのではないか。 佐々木さんの存在は戦争の理不尽さを改めて教えてくれる。それに屈することなく生き抜いた佐々木さん。ネガティブをポジティブに変えていくエネルギーをいただいた気がする。
特攻隊がなぜ美談として取り上げられるのか、なかなか語られてこなかった戦争の真実に迫っている。また、日本人の「世間」に流されやすいメンタリティについて語ってくれている。 東條英機が、敵機を「精神で撃ち落とすんだ」と言ったエピソード(p259)には驚いた。が、今もこのような考え方がちょこちょこ見られる日...続きを読む本の社会の現実。精神論に逆らえず命を落とすようなことのない社会であってほしい。
「人間は、容易なことで死ぬもんじゃないぞ」日露戦争を生き延びた父親の言葉が生きる道を選んだ。時代背景や軍隊という特殊な世界と現代とでは比べ物にならないが、周りに流されることなく、意思を貫き通した人がいたことが信じられなかった。偏った戦争観が染みついていたことを実感した。後半のなぜ特攻がなされたのか、...続きを読む「命令する側」と「命令される側」にわけた考察は核心を突いているように感じた。
特攻隊とは、戦時中の上からの命令が絶対という軍隊の異常な状況の中で、若者達がお国の為にと自らの命を捧げて自爆攻撃をしたものというような漠然としたイメージを持っていたが、9回出撃して9回生還した人がいたという事実に、そんなことが可能だったのかとすごく驚いた。 この本によると、特攻による自爆攻撃で相手の...続きを読む艦隊を撃破するということは実際には難しく、特に作戦の末期には攻撃に相応しい飛行機もなくなっており、飛行訓練の足りていない若者が、効果がなく絶対に生きて帰れない攻撃を、訳の分からない精神論のもと実行し、犬死にさせられていたような状況だったようだ。 それでも、当時の新聞は戦争や特攻隊のことをエモーショナルに何度も記事にして、それを読んだ人々は感動して、こんなに若い人が命をかけてお国の為にと頑張っているんだからと戦争を続ける意志を強くした。戦争反対の新聞は部数がどんどん落ちるのに対し、賛成派の新聞はどんどん伸びたそう。メディアにとっては戦争は儲かるものだったのだ。 この戦争時の状況がコロナ禍の日本とそっくりに感じてゾッとした。毎日のように感染者数を報じ、新しいウイルスの株が出たと騒ぎ立て、本当に検証がされているか不明なのに"基本的な'感染症対策としてマスクやアクリル板や予防接種を人々に半ば強要。散々騒いだわりに、今となっては当時の対応が正しかったのかどうか誰も検証していない。 戦争中から何も変わっていないじゃないかと絶望的な気持ちになってしまうが、特攻隊として出撃し、9回も生還した佐々木さんという存在がかつて日本にいたんだと知ることは、希望になると思った。
特攻とは何だったのか 9回出撃して9回帰還した特攻兵の実話を通じてこの問題に取り組んでいる。 冷静・客観的な筆致においても、強い怒りが伝わってくる。 特攻に関する漠然とした認識を改めて考えなおさせられる本
酒と紅白餅で必勝祈願 し死地へ送り出される。 死のツノと積載量超過 の八百㌔爆弾を抱える 離陸直後の緊張の時間。 高度五千メートルの空。 雲が割れて目標の湾が 見える。 そして爆弾の安全装置 を解除して・・・ 当事者にしか語れない 鮮やかな光景が眼前に 広がりました。 体当たりの命令に背...続きを読むき けれども逃げずに戦い、 何度でも何度でも生還 を果たした八十年前の 一人の若者に、 大概のことは乗り越え られるはずだよと、 生きる勇気を与えられ ました。 一方で、精神論の末路 というべき特攻という 愚かな作戦を、 エモーショナルに語る べきでないと学びとり ました。 故郷の北海道当別町に 眠る佐々木友次さんに 哀悼の意を捧げます。
戦後72年たってようやく特攻のことを書けるということ、渦中の命令した側が亡くなったからこそ…というのが、戦争を美化する人々や傍観者側の罪が深いと思った。。
テレビから流れる都合よく編集された戦争しか知らなかったことを改めて思い知らされた。この先、真実はもっと消されて行くのかもしれない。どうかたくさんの人に知ってもらいたい。 「命令する側」「命令を受ける側」、「世間」と「社会」。
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不死身の特攻兵 軍神はなぜ上官に反抗したか
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鴻上尚史
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