海外文学作品一覧

  • 菜根譚 ビギナーズ・クラシックス 中国の古典
    4.0
    「一歩を譲る」「人にやさしく己に厳しく」など、人づきあいの極意、治世に応じた生き方、人間の器の磨き方を明快に説く、処世訓の最高傑作。わかりやすい現代語訳と解説で楽しむ、初心者にやさしい入門書。
  • 人生のちょっとした煩い
    3.9
    村上春樹翻訳・至高の女性作家の第一作品集。アメリカ文学の伝説はここから始まった! 村上春樹と、アメリカ文学の生きた伝説、グレイス・ペイリーのコラボレーション。 「ペイリーさんの小説は、とにかくひとつ残らず自分の手で訳してみたい」と村上氏は語る。キッチン・テーブルでこつことと書き継がれた、とてつもなくタフでシャープで、しかも温かく、滋味豊かな短篇集。巻末にデビュー当時を語ったエッセイと訳者による詳細な解題付き。世紀を超えて輝く傑作10篇収録。 ※この電子書籍は2005年6月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • シェイクスピアの記憶
    NEW
    -
    分身,夢,不死,記憶などのテーマが,先行諸作品とは異なるかたちで変奏される,端正で緊密な文体によるボルヘス最後の短篇集.本邦初訳の表題作のほか,「一九八三年八月二十五日」「青い虎」「パラケルススの薔薇」を収録.二十世紀文学の巨匠が後世にのこしてくれた,躊躇なく《ボルヘスの遺言》とよぶべき四つの珠玉.

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  • シーシュポスの神話(新潮文庫)
    3.9
    神々がシーシュポスに科した刑罰は大岩を山頂に押しあげる仕事だった。だが、やっと難所を越したと思うと大岩は突然はね返り、まっさかさまに転がり落ちてしまう。――本書はこのギリシア神話に寓してその根本思想である“不条理の哲学”を理論的に展開追究したもので、カミュの他の作品ならびに彼の自由の証人としてのさまざまな発言を根底的に支えている立場が明らかにされている。
  • マウントドレイゴ卿/パーティの前に
    4.2
    家柄と知性、すべてに恵まれた外務大臣は、自分が見た恥ずべき夢を格下のライバルに知られていると悩んだ末に……「マウントドレイゴ卿」。南方駐在員の夫を亡くして帰国した長女が明かした夫の秘密とは……「パーティの前に」。みずからも様々な側面を持つ文豪モームが、偉大と卑小、高貴と下劣、引き裂かれた人間性を鋭く描き、その不可解さを浮き彫りにする珠玉の6編。
  • 嵐が丘(上)
    4.1
    ヨークシャの荒野に建つ屋敷〈嵐が丘〉。その主人が連れ帰ったヒースクリフは、屋敷の娘キャサリンに恋をする。しかしキャサリンは隣家の息子と結婚、ヒースクリフは失意のなか失踪する。数年後、彼は莫大な財産を手に戻ってきた。自分を虐げた者への復讐の念に燃えて……。時を超えて読み継がれてきた壮大な愛憎劇。陰鬱で荒々しい英国の自然を活写することで、その真の魅力に迫る決定訳!
  • ファンタジーの七つの時代
    -
    著者ピーター・ミルワード氏は『ファンタジーの七つの時代』において、イギリス文学におけるファンタジーの伝統を、西洋の歴史をたどりながら探求しています。 本書は以下の各章で構成されています。 プロローグ ファンタジーという別世界 第一章 創造と壊滅のファンタジア 第二章 神話のふるさと 第三章 妖精物語のファンタジー 第四章 聖杯探求 第五章 ルネサンス・マジック 第六章 楽園喪失から新しきエルサレムへ 第七章 ナンセンスの世界 エピローグ 現実への回帰 『ロード・オブ・ザ・リング』や『ナルニア国物語』、『不思議の国のアリス』など、今日、映画化されて人気のある、有名なファンタジーの作品も登場します。こういったファンタジーが、イギリスという国で育まれた文化・宗教を背景にしていることについて、本書はわかりやすく解説しています。また、英文学研究者の方だけでなく、幅広い層の読者の方に親しんでいただけるよう、各章の人物・歴史的事項・作品に関する注が訳者によって付けられています。
  • リルケ全集
    -
    文豪リルケの『ドゥイノの悲歌』『マルテ手記』などの代表作から知られざる名作までを一冊に収録し、読みやすく編集した電子版リルケ全集。海外文学を代表する世界的文豪たちの長編小説、短編、評論、随筆などを多数収録し、手に取りやすい価格で合本した電子書籍ならではの文学シリーズです。 ●目次 ある女友達への手紙 駆落 家常茶飯 旗手クリストフ・リルケ抄 祭日 さらにふたたび 白 ドゥイノ悲歌 トレドの風景 巴里の手紙 冬 窓 「マルテ・ロオリッツ・ブリッゲの手記」から モオリス・ド・ゲラン 夢 リルケ書翰(ロダン宛) 老人
  • トーマス・マン全集
    -
    文豪トーマス・マンの代表作から知られざる名作までを一冊に収録し、読みやすく編集した電子版トーマス・マン全集。海外文学を代表する世界的文豪たちの長編小説、短編、評論、随筆などを多数収録し、手に取りやすい価格で合本した電子書籍ならではの文学シリーズです。 ●目次 ある幸福 衣裳戸棚 餓えた人々 ヴェニスに死す 神の剣 幻滅 幸福への意志 小フリイデマン氏 神童 鉄道事故 道化者 トニオ・クレエゲル トビアス・ミンデルニッケル トリスタン なぐり合い 悩みのひととき 墓地へゆく道 予言者の家で ルイスヒェン
  • チェーホフ全集
    -
    文豪アントン・チェーホフの代表作から知られざる名作までを一冊に収録し、読みやすく編集した電子版チェーホフ全集。海外文学を代表する世界的文豪たちの長編小説、短編、評論、随筆などを多数収録し、手に取りやすい価格で合本した電子書籍ならではの文学シリーズです。 ●目次 イオーヌィチ 犬を連れた奥さん かき カシタンカ かもめ 可愛い女 グーセフ 頸の上のアンナ 熊 決闘 子守っ子 桜の園 少年たち 小波瀾 接吻 大ヴォローヂャと小ヴォローヂャ 追放されて 妻 てがみ 天才 富籤 女房ども ねむい マリ・デル 嫁入り支度 六号室 六號室(旧字旧仮名版) ワーニャ伯父さん
  • コナン・ドイル全集
    -
    コナン・ドイルの代表作から知られざる名作までを一冊に収録し、読みやすく編集した電子版コナン・ドイル全集。海外文学を代表する世界的文豪たちの長編小説、短編、評論、随筆などを多数収録し、手に取りやすい価格で合本した電子書籍ならではの文学シリーズです。 ●目次 赤毛連盟 空家の冒険 悪魔の足 暗号舞踏人の謎 踊る人形 株式仲買店々員(三上於菟吉訳) 株式仲買人(大久保ゆう訳) 患者兼同居人 黄色な顔 唇のねじれた男 グロリア・スコット号(三上於菟吉訳) グローリア・スコット号(大久保ゆう訳) サセックスの吸血鬼 三枚の学生 自転車嬢の危難(三上於菟吉訳) 自転車乗りの影(大久保ゆう訳) 白銀の失踪 世界怪談名作集 北極星号の船長 蒼炎石 橙の種五粒 チャールズ・オーガスタス・ミルヴァートン 土色の顔 同一事件 入院患者 ノーウッドの建築家 緋色の研究 瀕死の探偵 ブルー・カーバンクル ボヘミアの醜聞 曲れる者 まだらのひも ライギット・パズル 臨時急行列車の紛失 【関連作品】 ドイルを宗とす(甲賀三郎) 推理小説論(坂口安吾) 愛読作家についての断片(平林初之輔) 日本の近代的探偵小説(平林初之輔) 探偵小説と音楽(野村胡堂)
  • ゴーゴリ全集
    -
    ニコライ・ゴーゴリの代表作から知られざる名作までを一冊に収録し、読みやすく編集した電子版ゴーゴリ全集。海外文学を代表する世界的文豪たちの長編小説、短編、評論、随筆などを多数収録し、手に取りやすい価格で合本した電子書籍ならではの文学シリーズです。 ●目次 外套 狂人日記 死せる魂 死せる魂 ディカーニカ近郷夜話  前篇 一 はしがき  前篇 二 ソロチンツイの定期市  前篇 三 イワン・クパーラの前夜(×××寺の役僧が話した事実譚)  前篇 四 五月の夜(または水死女)  前篇 五 紛失した国書(×××寺の役僧が語った実話)  後篇 一 はしがき  後篇 二 降誕祭の前夜  後篇 三 怖ろしき復讐  後篇 四 イワン・フョードロヴィッチ・シュポーニカとその叔母  後篇 五 呪禁のかかった土地(×××寺の役僧から聞いた実話) 鼻
  • グリム全集
    -
    グリム兄弟の代表作から知られざる名作までを一冊に収録し、読みやすく編集した電子版グリム全集。海外文学を代表する世界的文豪たちの長編小説、短編、評論、随筆などを多数収録し、手に取りやすい価格で合本した電子書籍ならではの文学シリーズです。 ●目次 赤ずきん(矢崎源九郎訳) 赤ずきんちゃん(楠山正雄訳) アッシェンプッテル いさましい ちびの仕立屋さん うまい商売 オオカミと七ひきの子ヤギ(矢崎源九郎訳) おおかみと七ひきのこどもやぎ(楠山正雄訳) おくさま狐の御婚礼 カエルの王さま(矢崎源九郎訳) かえるの王さま(楠山正雄訳) かわいそうな粉ひきの若いものと小猫 狐と猫 小人のくつ屋さん こわいことを知りたくて旅にでかけた男の話 三人の糸くり女 三枚のヘビの葉 七羽のカラス 死神の名づけ親 第一話 死神の名づけ親 第二話 十二人兄弟 白雪姫 白ヘビ 忠義者のヨハネス としよりのお祖父さんと孫 なぞ ならずもの にいさんと妹 ネコとネズミのいっしょのくらし 杜松(ねず)の樹 灰かぶり ハツカネズミと小鳥と腸づめの話 ブレーメンの音楽師(矢崎源九郎訳) ブレーメンの町楽隊(楠山正雄訳) ヘンゼルとグレーテル(矢崎源九郎訳) ヘンゼルとグレーテル(楠山正雄訳) 星の銀貨 ホレおばあさん マリアの子ども 森のなかの三人の小人 ラプンツェル(矢崎源九郎訳) ラプンツェル(中島孤島訳) 漁師とそのおかみさんの話 ルンペルシュチルツヒェン 六羽の白鳥 わらと炭と豆
  • カフカ全集
    -
    フランツ・カフカの代表作から知られざる名作までを一冊に収録し、読みやすく編集した電子版カフカ全集。海外文学を代表する世界的文豪たちの長編小説、短編、評論、随筆などを多数収録し、手に取りやすい価格で合本した電子書籍ならではの文学シリーズです。 ●目次 家のあるじとして気になること 家長の心配 火夫 皇帝の使者 最初の苦悩 処刑の話 城 審判 断食芸人 罪・苦痛・希望・及び真実の道についての考察 道理の前で 判決 変身 流刑地で
  • 神の裁きと訣別するため
    3.8
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「人間に器官なき身体をつくってやれるなら、……その真の自由にもどしてやることになるだろう」アルトー最後の、そして究極の叫び、『神の裁きと訣別するため』、自身の試練のすべてを賭けて「ゴッホは狂人ではなかった」と断言し、あらゆる境界を爆破する、三五年目の新訳による『ヴァン・ゴッホ』。アルトーの思考を凝縮した記念碑的名著二冊を集成。
  • ピーター・パン
    3.9
    誰しもみんな、おとなになる。たった一人をのぞいては――。永遠の子ども、ピーター・パンにさそわれて、ウェンディと兄弟はネバーランドへと飛び立った。妖精や人魚、そして海賊が住む楽園で、子どもたちは本当の両親のことも忘れかけてきて……。そんな時、ピーターを恨む恐ろしい海賊フックにウェンディたちがさらわれてしまう。ピーター対フック、海賊対子どもたちの決闘が始まった! すべての子どもに夢と希望を与えつづける、名作ファンタジーを改訂版新訳で。 ※電子限定版のあとがきを追加いたしました。
  • 十八史略 ビギナーズ・クラシックス 中国の古典
    -
    中国の太古から南宋末までを簡潔に記した歴史書から、注目の人間ドラマをピックアップ。伝説あり、暴君あり、国を揺るがす美女の登場あり。日本人が好んで読んできた中国史の大筋が、わかった気になる入門書!
  • 春秋左氏伝 ビギナーズ・クラシックス 中国の古典
    3.3
    古代魯国史『春秋』の注釈書ながら、巧みな文章で人々を魅了し続けてきた『左氏伝』。「力のみで人を治めることはできない」「一端発した言葉に責任を持つ」など、生き方の指南本としても読める!
  • 白楽天 ビギナーズ・クラシックス 中国の古典
    3.5
    日本文化に大きな影響を及ぼした白楽天。炭売り老人への憐憫や左遷地で見た雪景色を詠んだ代表作ほか、家族、四季の風物、酒、音楽などを題材とした情愛濃やかな詩を味わう。大詩人の詩と生涯を知る入門書。
  • 新装版 新西遊記(上)
    4.0
    1~2巻680~691円 (税込)
    「西遊記」の世界をもっと語りたくなる名著! 快訳&紀行の名コラボ――東勝神州傲来国花果山の石から生まれた孫悟空は、天の玉帝をも恐れぬ暴れ猿。東海竜王からまきあげた如意棒を振り回し、妖怪退治。猪八戒、沙悟浄を連れた三蔵法師と西へ……。中国四大奇書の一つ『西遊記』。三蔵法師のモデル玄奘の足取りを辿った著者自身の西域紀行とのコラボレイトも愉しい好著! <上下巻>
  • アーサー王物語
    -
    アルフレッド・テニソンによる作品。
  • ガラス玉演戯(上)
    -
    ガラス玉演戯――学問と、美の崇拝と、瞑想という三つの原理の融合――の名人ヨーゼフ・クネヒトの、芸術的香気の高い理想郷カスターリエンにおける活躍と現実世界でのさまざまな苦悩とを描いて、戦争と雑文的文化に明け暮れる二十世紀文明に対する反極として構成された、ヘッセの芸術と知恵との最高の結晶。上巻。
  • アガタ/声
    4.3
    お互いに記憶の深層から紡ぎ出した欲望の言葉で、“近親相姦”を語る兄と妹(デュラス『アガタ』)。不在の男を相手に、女が電話越しに“別れ話”をひたすら語る(コクトー『声』)。男と女、すれ違う言葉と想い……。対話と独白の、抑制された動きと「語り」の濃密さが、鮮烈な印象を与える、一幕もの傑作2篇を流麗な新訳で。
  • アウルクリーク橋の出来事/豹の眼
    3.3
    ある男が橋の上で絞首刑になろうとしていた。足元の板が外され川に落ちた彼が、敵の銃弾を逃れてたどり着いたところとは(「アウルクリーク橋の出来事」)? 森に住む女が恋人からの求婚を頑なに拒んだ理由とは(「豹の眼」)? 『悪魔の辞典』の著者として有名なビアスは、苛烈な南北戦争や長男の決闘死といった自らの経験をもベースに、ひたすら「死」を描き続けた短篇の名手でもあった。その代表的な14篇を収録。
  • 鼻/外套/査察官
    3.7
    自分の鼻が一人歩きをして物議をかもす「鼻」。貧しい官吏が思い切って新調した外套を奪われ幽霊となって徘徊する「外套」。戯曲「査察官」では、ある地方都市にお忍びの査察官がくるという噂が広まり、市長をはじめ小役人たちがあわてふためく――増殖する妄想と虚言の世界を新しい感覚で訳出し、従来の深刻、生真面目な作家像を完全払拭。代表作3篇を収録した、これぞゴーゴリの真骨頂。
  • 赤毛のアン―赤毛のアン・シリーズ1―
    4.5
    1~10巻671~869円 (税込)
    ちょっとした手違いから、グリン・ゲイブルスの老兄妹に引き取られたやせっぽちの孤児アン。初めは戸惑っていた2人も、明るいアンを愛するようになり、夢のように美しいプリンス・エドワード島の自然の中で、アンは少女から乙女へと成長してゆく――。愛に飢えた、元気な人参あたまのアンが巻き起す愉快な事件の数々に、人生の厳しさと温かい人情が織りこまれた永遠の名作。
  • 天路歴程
    NEW
    -
    「破滅の町」に住むクリスチャン(キリスト者)という男が、「虚栄の市」や破壊者アポルオンとの死闘など様々な困難をくぐり抜けて、最後に「天の都」にたどり着くまでの旅の記録の体裁をとった寓意物語。「この世より来たるべき世への巡礼の旅」が正式なタイトルだ。キリスト者が人生において経験する葛藤や苦難、そして理想的なキリスト者の姿へと近づいていく過程を描き、プロテスタント世界で最も多く読まれた宗教書である。
  • ヴァセック
    -
    放縦にして絶大な権力と金力の所有者である若い教王(カリフ)ヴァセックは、あらゆる倫理的覊絆を無視して官能の快楽をひたすら追い求めて、ついに破滅するにいたる。この道を突き進んでゆけば破滅以外にない。だが解放されようともがけばもがくほど、ますます深みに陥るばかり、待っていうのは魔王の館の憂愁苦悶のみである。希代の遊蕩児ベックフォードの自伝ともいえる奇書。ヴァセックとヌーロニハールの運命はそのまま作者の運命でもあった。ゴシック・ロマンスの代表作。
  • マビノギオン
    -
    マビノギオンは英国南西部のウェールズに古くから伝わるケルト民族系の英雄譚だ。吟遊詩人によって伝承されてきた物語はさまざまなウェールズ語古文献に記されていたが、ゲスト夫人によって英訳編纂されて、日の目をみた。その中の最も真正な部分をなすのが「四つの枝のマビノギ」であり、夫人によって「マビノギオン」と名づけられた。この四編はともにキリスト教侵入以前のウェールズ神話に元があり、魔法と夢とが全編をつらぬき、素朴だが力強い想像力に裏打ちされた物語になっている。巻末には荒俣宏氏による簡潔な「解説」を付してある。
  • ニュルンベルクのマイスタージンガー
    -
    神話や伝説をもとにしたワーグナーの他の楽劇と異なり、本作は「史実」をとりあげて題材としている。主人公ハンス・ザックスは16世紀に実在した「マイスタージンガー」の一人であり、靴屋の親方だ。本作で、ザックスは、部外者ヴァルターの歌の革新性を認め、芸術における伝統と革新のみごとな媒介に成功する。第三幕の「歌合戦」に向けて壮大なドラマが展開され、「伝統」を讃えるザックスとザックスを讃える人びとの明るい歌で幕となる。
  • 転落
    -
    この本の書名La chuteは、かつて「転落」と訳された。転落という語はあまりにも地上的、人間的で、何らかの失敗、あるいは過失が原因で、ある一定の高い社会的地位からその身分を失って、社会的下層に落ちたことを示すだけの印象が強い。キリスト教では、最初の人間が創造主である神(天主、絶対者)に背いて堕落し、原罪を持ち、死ぬ者となったことを人間の堕落(chute)と呼び、神学上は堕落前の世界と堕落後の世界を分けて考える。最初、この翻訳では「堕落」あるいは「堕罪」としようかと考えたが、書名というのは一度翻訳されると定着力が強く、読者が別作品と誤解する可能性を考えると、書名に拘るデメリットの方が大きいことを思い、あえて、『転落』を踏襲した。ただ、「新訳」と冒頭に加えることで、別の訳書であることを示した。
  • ヤンの戦争
    -
    第一次大戦中の知られざる物語、待望の翻訳出版。百年の時を経て明らかにされる、中国人青年たちへの差別と偏見。
  • レヴィンソン&リンク劇場 皮肉な終幕
    4.0
    『刑事コロンボ』『ジェシカおばさんの事件簿』等の推理ドラマで世界を魅了した名コンビが、ミステリー黄金時代に発表した短編小説の数々! 郵便配達人が知った大事件の秘密を描くデビュー作「口笛吹いて働こう」を筆頭に、コロンボの原型となった殺人劇「愛しの死体」など、田舎町からショウビズ界まで、さまざまな舞台で展開される、多彩な犯罪物語や怪談といった、謎と興趣に富んだバラエティあふれる作品を収録。 ※本電子版は、著者との契約により、「幽霊の物語」の1作品が収録されておりません。ご了承ください。
  • ビアス怪談集
    3.0
    無気味な超自然の世界を描く世界代表怪談集。「ポーの再来」「短編の巧者」といわれるビアスの名作。人間の心に潜む超自然に対する恐怖心を鋭く捉え、簡潔直截な手法で描く! ――悪魔の辞典で知られるビアスは、短編小説を組み立てさせれば、彼ほど鋭い技巧家は少ない。評価がポーの再来というのは、確かにこの点でも当っている。そのうえ、彼が好んで描くのは、やはりポーと同じように、無気味な超自然の世界である……と芥川龍之介をして言わしめた。ビアスの短編中、怪奇と幻想に満ちた妖異談を選び、名だたる難文を見事な新訳にしておくる。
  • 紅顔
    3.0
    裏切り将軍・呉三桂、野心と純愛。明末期の呉三桂と愛妾・円円、二人の願いと愛を描く中国歴史長編――明の末期、呉三桂(ごさんけい)は、李自成(りじせい)軍が明を倒し、都を占拠したと知った。その上、愛妾・円円(えんえん)も李自成の配下に連れ去られたと聞き、守っていた山海関を摂政・ドルゴンを擁する清軍に開放する。裏切り者と歴史に書き残された呉三桂と傾国の美女・円円、二人の純愛と明末の激動を清新な筆致で描きあげる、中国歴史長編小説。
  • 恐るべき子供たち
    3.5
    ◆享楽的で退廃的なムードが漂う第1次大戦後のパリ。高等中学に通うポールは、憧れの男子生徒ダルジュロが投げつけた雪玉で大けがを負ってしまう。◆同級生のジェラールがポールを家まで送っていくと、そこには、美しく奔放な姉エリザベートがいた。ポールとエリザベートは、社会から隔絶されたような「子供部屋」で、ふたり一緒にくらしているのだった。◆エリザベートと「部屋」の魔力に惹かれたジェラールは、その日から、ふたりのもとへ足しげく通うようになる。◆そこへ、ダルジュロにうりふたつの少女アガートがあらわれ、運命に吸いよせられるように4人の共同生活がはじまる。◆同性愛、近親愛、男女の愛。さまざまな感情が交錯するなか、4人はまだ幼く未熟であるがゆえに、たがいに傷つけあうことしかできない。◆やがて、ポールとアガートが強く惹かれあっていることを知ったエリザベートは……!◆20世紀のフランスで天才芸術家の名をほしいままにしたジャン・コクトーの小説を、西洋画家・東郷青児が美しく鋭い筆致で訳しだした名作。
  • ギッシング短編集
    -
    『ヘンリ・ライクロフトの私記』で知られる英国の作家ギッシング(1857~1903)の短編集。とりどりの人生の皮肉を描きながら、どこかに救いがある読み物群。苛酷ななかに忍び寄るミステリー的雰囲気(「詩人の旅行かばん」)、ロンドンの最下層民の生態を描く「ルーとリズ」、食費を削ってまで好きな本を買い漁る男を描く「クリストファーソン」など印象的な8篇を訳者が選び収録した。
  • 菊

    -
    著者の生れ故郷に近いカリフォルニア州のサリーナスの谷を舞台に、そこで生活する人間と自然を描いた短編集。「菊」「純白の鶉(うずら)」「遁走」「蛇」「朝飯」「殴り込み」「馬具」「自警団員」「ジャニー・ベーア」「殺人」「処女・聖カティ」まで11編。うち、「菊」「朝飯」はよく知られた佳作、「殺人」はスリラーとしての評価も高く、オー・ヘンリー賞を受けている。導入部からあっさりと物語世界に引き込む筆力は天性のストーリーテラーのものだ。
  • 谷間のゆり
    -
    愛する青年・フェリックスの栄達のために、献身的な援助を惜しまぬ不幸な人妻・モルソーフ夫人の母性的な愛――風光明媚なトゥーレーヌの谷間を背景に、きびしい霊肉相剋を通して、愛と純潔の永遠の世界を強く志向した、フランス文学の巨人バルザックの告白体による自伝的&代表的な不朽の名作!
  • 大いなる遺産(上)
    -
    クリスマスイブの夕暮れ、鍛冶屋の少年ピップは足かせを付けた脱獄囚に捕まり、やすりと食い物をもってこいと脅かされる。このときの恐ろしい経験はあとあとまで尾をひく……田舎暮らしのピップに、降ってわいたように莫大な遺産相続の話がころがりこむ。送り主は誰なのか、世話になっている異様な金持ち夫人のミス・ハヴィサムか? ピップはミス・ハヴィサムの養女エステラへのかなえられない思いを胸にロンドンに出る。だが友人もでき、都会生活にうつつをぬかすピップのまえに、謎の人物が姿をあらわす……話は急転直下、緊迫の度をまし一気に終末へ。皮肉とユーモア、ミステリーと冒険活劇が一体となったディケンズ晩年の傑作。
  • 人間喜劇
    5.0
    時は第二次世界大戦の時代、14歳のホーマーは、カリフォルニアのイサカの町で学校に通いながら、自転車に乗って電報を届ける仕事をしている。彼が運ぶ青年たちの戦死の知らせは、人びとを悲しみのうずにまきこむ。やがて出征している自分の兄の死を最愛の母に伝える日が訪れる……。一家をささえて働く少年の目にうつる、生と死が織りなすドラマ。作者サロイヤン(1908~81)はアルメニア系移民の子としてカリフォルニアに生まれる。新聞売りや図書館員などの仕事をしながら、作家を志した。『我が名はアラム』など、名作の数々は世代をこえて愛読されている。
  • 狐

    -
    マーチは飼っている鶏を盗みにきた雄狐の視線に心を焼かれる。そしてたまたま訪れた若い兵士ヘンリーの目を見たとき、マーチは狐を見たときとまったく同じ呪縛にとらえられ、逃れることができなくなる。狐という象徴に託して男と女の結びつきの本質を鋭く描いた傑作「狐」のほか、同様の主旨を盛った「歓びの幽霊たち」、形骸化したキリスト教の再生を求めて書いた「死んだ男」……ロレンスの中編3作を収めた。
  • 若草物語
    -
    マーチ家の4人の姉妹。長女のメグはとても美しい少女、次女のジョーは作家志望、はにかみ屋の三女のベス、末っ子で絵の好きなエミー。4人は、父の留守を守る母の愛情につつまれて、貧しくても暖かい家庭で暮らしていた――。それぞれの少女が自分らしさを失わずに精いっぱい生きる1年間を、やさしい眼差しで描いた、アメリカ文学の不朽の名作。心あたたまる物語。
  • アラジンと魔法のランプ アラビアンナイト
    -
    かしこく美しい娘・シャハラザードが、千夜一夜にわたって王さまに語った「アラビアンナイト」。それは、恋愛、欲望、冒険など、すべてが全能の神の心のままに行われる、奇想天外な世界。なんでも望みがかなう古いランプを手に入れたアラジンが、とんでもないことを考える表題作のほか、5話を収録。魔法と恋と冒険の「千夜一夜物語」ーーエキゾチックなアラビアの世界へ。ランプの魔神よ、望みをかなえて!
  • ピーター・パン
    4.5
    星のきれいな夜、妖精の粉をふりかけられて、ウェンディと二人の弟は、ピーターを先頭に窓から飛びだしました。行く先は、夢と冒険の島・ネバーランドです。そこには、ご存じ海賊フックが待ちうけています……。だれでも愛さずにはいられない、永遠に大人にならない少年=ピーター・パンを描いた、イギリスの名作童話。高杉一郎の名訳でお届けします!
  • 死の家の記録
    -
    主人公で語り手の男は、妻殺しの罪で10年間のシベリア追放と強制労働の判決を受ける。彼は貴族階級出身であったことから、多くが農民出身の囚人たちの悪意、憎しみをかい、当初は獄中生活に苦しむ。だが次第に収容所生活や受刑仲間に対する自身の嫌悪感を克服してゆく。ドストエフスキーが4年間シベリア流刑を経験したときの体験記でもある。現代のソルジェニツィンの手になる「イワン・デニソビッチの一日」とあわせ読むのもおもしろい。
  • 人間とは何か
    3.9
    老人と青年の対話の形で書かれたマーク・トウェイン晩年の著作。人生に幻滅している老人は、青年に向かって、人間の自由意志を否定し、人間は完全に環境に支配されながら自己中心の欲望で動く機械にすぎないことを論証する。人間社会の理想と、現実の利己心とを対比させつつペシミスティックな人間観で読者をひきつけてゆく。

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  • サンクチュアリ
    -
    判事の娘で女子学生のテンプルは、男友だちに連れられて、酒の密造所に連れ込まれ、恐怖の一夜を明かした朝、性的不能者のポパイに、トウモロコシの軸で犯される。そのおり彼女を守ろうとした仲間のひとりがポパイに射殺され、家主のグッドウィンが容疑者として裁判にかけられるが、テンプルの偽証で犯人に仕立てられ、群衆から火あぶりのリンチを受ける。ポパイは町の売春宿にテンプルを監禁して男を当てがうが、この男にそむかれて殺害し、のち自分自身も覚えのない殺人事件の容疑を問われて無実のまま断罪されてしまう。救いようのない性と暴力の残虐物語だが、この渦中に耐えて生きてゆくグッドウィンの妻を配して、救いを設けている。
  • リチャード三世
    4.0
    15世紀後半のイギリス、ランカスター家とヨーク家の王位争奪を中心とする封建貴族間の内乱=薔薇戦争に取材した史劇。恐るべき残忍、知謀、豪胆-王位簒奪の野望を抱き、権謀術数の限りを尽くしたグロースター公リチャード(リチャード3世)は、しばしば名優たちの当たり役となった。1952-53年頃の作。

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  • 新訳 まちがいの喜劇
    -
    アンティフォラスは生き別れた双子の弟を捜しにエフェソスにやってきた。すると街の人々は、兄をもとからいる弟とすっかり勘違い。誤解が誤解を呼び、街は大混乱。そんなときとんでもない奇跡が起きる……。
  • 風と共に去りぬ(一)
    -
    アメリカ南部の大農園主の父と、フランス貴族の血をひく母のあいだに生まれたスカーレット・オハラは16歳、魅惑的な顔だちで、青年たちの心をとらえていたが、火のように激しい気性の持主でもあった。彼女が秘かに思いを寄せていたのは、うぶでけがれを知らぬ青年アシュレだった。その彼が従妹のメラニーと婚約したと知って驚くが、自分が打ち明けさえすればと、たかをくくっていた。野外パーティの日、彼女はアシュレを図書室につれこんで愛を打ち明ける。だが、アシュレは彼女をうけ入れようとはしなかった。スカーレットは彼を罵倒し、半狂乱になって彼の頬をなぐる。ところがこの一幕をレット・バトラーという男に見られてしまう。誇りを傷つけられた彼女はアシュレヘの面当てと復讐じみた気持ちから、彼の妹の恋人でありメラニーの兄であるチャールズと結婚してしまう。折から南北戦争が勃発、スカーレットの怒涛の人生が幕をあける……。刊行と同時にベストセラーとなり、今もなお熱烈に読みつがれる壮大な愛のドラマ。
  • 海底二万里 上
    5.0
    1866年、大西洋に謎の巨大生物が出現した。クジラよりもはるかに大きく、驚異的なスピードで移動する異形の怪物の存在は、世界中の人々を震撼させていた。その正体をつきとめるべく、パリ自然史博物館のアロナックス教授は、召使いのコンセイユとともにアメリカ海軍が誇る高速フリゲート艦に乗り込んだ。それは、世界の海を巡る、驚異と波乱に満ちた冒険の幕開けだった――胸躍る海洋冒険小説の傑作!
  • マリー・アントワネット 上
    4.0
    運命というものは、人間になんと非情な試練を与えることだろう――ただ愛らしく平凡な娘だったアントワネットの、歴史に翻弄された激動の人生を、壮大な悲劇の物語として世界に知らしめた、古典的名著。
  • マリー・アントワネット(上)
    -
    神聖ローマ帝国皇帝妃マリア・テレジアの娘マリー・アントワネットは、15歳でフランス王ルイ16世に嫁ぐ。彼女はヴェルサイユの薔薇と咲き誇り、王国に君臨する。宮中には陰謀が渦巻き、数々のスキャンダルに巻き込まれるが、真実の恋人フェルセン伯が登場していっときの安らぎを得る。だが足下には革命の激流が迫っていた!
  • 知られざる傑作
    -
    一つの作品に打ち込む老画家の十年にわたる執念が狂気にまでいたる経緯を描く「知られざる傑作」。この作品は、世代の異なる画家3人をパリに集めて出会わせ、具象と抽象という造形芸術の永遠の問題をうきぼりにしてもいる。重厚な描写とあわせてバルザック特有の「軽み」にも意をもちいた改訳版である。併録した「ピエール・グラスー」は「知られざる傑作」の幻想的な雰囲気とは異なり、リアルな物欲・名誉欲にかられる人物たちをコメディー・タッチで描く。画家を主人公としたこの2作は、いわば能楽と狂言のような関係にある。後者の主人公は贋作作家であるが、当代注目されている公式肖像画家をモデルにしており、芸術と金銭・権力との関係に興味のある人には必読の書。両作ともに、豊富な参考画像と当代の事情を明らかにする詳しい解説を付した。
  • 魔女の呪い
    -
    村の農場主が二度目の妻を迎えたが、花嫁の腕にみにくいあざができ、みるみる悪化していった。手を尽くしたが効なく、思いあまって村に棲む魔法使いの老人のもとを訪れると、死刑直後の犯人の首に患部をあてると治るという。折よく機会を得て彼女は刑場へと出かけていった。だが、そこに待ち受けていたものは……。この「魔女の呪い」のほか、南イングランドに伝わる迷信、呪術、生き霊などを織り混ぜながら、ハーディ的テーマといわれる運命に弄ばれる男女の悲劇を描く。他に「三石塔殺人事件」「三人の見知らぬ男」など4篇を収録。
  • 紅はこべ
    -
    いまやフランスの支配者は民衆! 栄華を誇った王侯貴族はみな国家の叛逆者なのだ……老若男女子供を問わず、ギロチンの刃は連日犠牲者を追い求める……恐怖に駆られた貴族たちを救うべく、ドーヴァーの彼方イギリスから謎の秘密結社「紅はこべ」が神出鬼没の活動を展開する。首謀者は果たして何者なのか? サスペンスとミステリー、恋と冒険とが渦まく、古典ロマンの代表作。
  • アンティゴネー
    4.3
    「私は憎しみを共にするのではなく、愛を共にするよう生まれついているのです」――祖国に攻め寄せて倒れた兄の埋葬を、叔父王の命に背き独り行うアンティゴネー。王女は亡国の叛逆者か、気高き愛の具現者か。『オイディプース王』『コローノスのオイディプース』と連鎖する悲劇の終幕は、人間の運命と葛藤の彼岸を目指す。新訳。

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  • アリストパネス傑作選(1)
    -
    アリストパネス(446年頃~385年頃BC)は古代ギリシア、アテナイ出身の劇作家で、喜劇作家、風刺作家の代表として知られる。 ギリシア喜劇は彼の時代に最盛期をむかえ、彼の死とともに衰えた。生涯に44作の喜劇を書いたが、現存するのは11作である。どの作品においても、当時の実在の人物を取り上げ、奔放な想像力と構想力で時代を風刺するのが特徴で、過激な笑いを提供した。この第1集には「蜂」「平和」「鳥」の3編の代表作を収録した。
  • 銀塊の海
    -
    第二次大戦の末期、貨物船トリッカラ号は密かに大量の銀塊を積んで、ソ連からイギリスに向かっていた。船長ハルジーは暴風雨に乗じて銀塊の略奪を計画、仲間数人を残して乗員を漂流死させ、船は沈没したと発表した。同船の生存者バーディー伍長と砲手バートは軍事法廷で反抗の罪に問われる。二人はトリッカラ号沈没の謎と船長の犯罪を糾弾するべく、脱獄する。嵐の北海を舞台に、無実の罪を晴らそうとする男と、船に隠匿した銀塊の奪還を企てる男たちの死闘の物語。
  • ここではお静かに
    -
    おなじみの野球もの「ハーモニー」「相部屋の男」「でっちあげ」のほか、「キャディの日記」「一族再会」「コンラッド・グリーンの一日」「ここではお静かに」「冷たい女が好き」のヴァラエティ豊かな5短編、「ブルペンにて」「トムプスンの休暇」の短い戯曲2編、最後に「短編小説の書き方」というおどけた短編集の序文をいれて、ラードナーの多彩さを盛り込んである。
  • 新編 日本の面影
    4.1
    日本の人びとと風物を印象的に描いたハーンの代表作『知られぬ日本の面影』を新編集。「神々の国の首都」「日本人の微笑」ほか、アニミスティックな文学世界や世界観、日本への想いを伝える一一編を新訳収録。
  • 椿姫
    4.0
    美貌の高級娼婦マルグリットはパリの社交界で金持ちの貴族を相手に奔放な生活を送っていた。だが、青年アルマンに出逢い、彼女は初めて「愛」というものを知る。パリ近郊の別荘に駆け落ちした二人だが……。
  • 死骸盗人
    -
    冒険小説「宝島」で知られるスティーヴンスンは、同時に「ジーキル博士とハイド氏」など多くの怪奇小説を著した。本書にはそれらの中から、表題作をはじめ「ねじけジャネット」「マーカイム」「声の島」「びんの小鬼」など創意工夫にあふれた変化に富む8作品を収めた。
  • バッカイ バッコスに憑かれた女たち
    5.0
    「それ行け バッカイ 行け バッカイ」。木ヅタの冠、皮の衣、からだに蛇を巻きつけて、女たちは家を飛び出し山野を疾走する。「小賢しいことは知恵ではない」――陶酔と理性、自然と人智のはざまで、優しく恐ろしい神ディオニューソスと人間の直接対決がはじまる。ギリシャ三大悲劇詩人エウリーピデースの最後の悲劇。

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  • 中国故事
    4.0
    「流石」「杜撰」「五十歩百歩」などの日常語から、「帰りなん、いざ」「燕雀いずくんぞ鴻鵠の志を知らんや」などの名言・格言まで113語の故事来歴について物語風に解説。最良の入門書!
  • ある羊飼いの一生
    5.0
    1910年に書かれたこの作品は、英国中南部のウィルトシァを舞台に、老羊飼いケイレブ・ボーカムが当時の田舎の人々の暮らしと自然を淡々と語る物語。「老羊飼いの故郷愛──羊飼い生活五十年──ボーカムの風変わりな様子──タヒバリの話──ケイレブ・ボーカムの父親──父と子──感謝する狩猟家とアイザック・ボーカムの年金──老夫婦の一方が亡くなると連れもすぐ亡くなること──村の墓地で──農業労働者の墓石とその物語」……この第一章の見出しだけでも、十分にこの作品に描かれる自然と人々の日々の暮らしの機微が伝わってくる。

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  • 緑の館
    -
    自国の政争に巻き込まれ、逃亡することを余儀なくされた青年アベルは、人跡まれな南米ギアナの森の中で、神秘的な少女リマを見いだす。二人は、たがいにひきあうものを感じ、近づいては遠のき、はなれてはまた近づく。しかし、とうとう二つの心の溶けあう日が訪れる。だが、少女は青年のとめるのもきかず、楽しい希望に胸ときめかせながら、一人さきに、自分の森に戻り、惨劇に……南米ギアナの密林に咲いた美しいロマン。

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  • 【英語版原文】赤毛のアン6 炉辺荘のアン/Anne of Ingleside
    -
    思い出がたくさん詰まった「夢の家」を出て、アンはすみれが咲く誇る「炉辺荘(イングルサイド)」へと引っ越してきた。 6人の子供たちを抱え働き盛りの主婦となったアンは、仕事で忙しい夫ギルバート医師を支え、アンのもとへ訪れる懐かしい友人たちを歓迎し、子供たちとお手伝いのスーザンが起こす数々のエピソードに息つく暇もない毎日を過ごしていた。
  • シャーロック・ホームズの回想
    4.2
    ホームズとモリアーティ教授との死闘を描いた問題作「最後の事件」を含む第2短編集。ホームズの若き日の冒険など、第1作を超える衝撃作が目白押し。発表当時に削除された「ボール箱」も収録。
  • 過去ある女 プレイバック
    -
    まるで第一級の長篇小説のように面白い。 「生きていかなきゃならない夜がまだいっぱいありすぎる」――アメリカを逃れてカナダの港町ヴァンクーヴァーにやってきた謎に包まれた若い美女。彼女につきまとうジゴロ、ホテルのペントハウスに住む独身紳士、そして殺人課警視。彼女の部屋のバルコニーで発見された男の射殺体。悲劇的な女が投げこまれた花やかな、そして卑しい世界を、見事な台詞と小気味のいい展開で描いたフィルム・ノワールの逸品。  ユニバーサル社の資料室から発掘されたこの最終稿は、チャンドラー自らが「私が書いた映画脚本の中でも最高のひとつ」と自讃する。知られざる傑作を名訳で再刊したものを電子書籍化した。  丸谷才一はこの作品の初刊刊行時、〈これが文学でなくて何が文学か〉と題して、こう絶讃した(抜粋)。「いろいろな意味でおもしろい本だ。チャンドラー伝の一資料。彼の小説作法を映画性の側から考へるための重要な手がかり。フィリップ・マーロウのゐない物語をチャンドラーはどういふふうに作るか。しかし肝要なのは、このシナリオがまるで第一級の長篇小説のやうに楽しめるといふことだらう。……かういふ形でチャンドラーの作品をもう一つ読むことができるのは、幸せな話だつた」
  • 燃えつきた人間
    3.0
    著名な建築家ケリイは空疎な文明社会を逃れて、アフリカ奥地へとあてどもなく向った……コンゴ河支流のジャングルに建つ病院を舞台に、心の砂漠に悩む人々をキリスト教的実存主義の立場から描く
  • 【日本語訳/英語原文 同時掲載】雪の女王/THE SNOW QUEEN ~七つのお話でできているおとぎ物語~
    -
    アンデルセン童話『雪の女王』を英語原文と日本語で楽しもう! ある所にカイという少年とゲルダという少女がいました。二人はとても仲良しでした。しかし、悪魔の作った鏡の欠片がカイに刺さり、彼の性格は一変してしまいます。 ある雪の日、どこからか雪の女王が現れて、彼をその場から連れ去ってしまってしまいます。 ゲルタは、春になるとカイを探しに出かけるのです――。 世代を超えて長く愛されるアンデルセン童話の1つ『雪の女王』。 本書では、英語原文と日本語訳を同時に掲載しています。 作品を楽しみながら英語の学習にも役立ちます。 【目次】 1.【日本語訳】第一のお話 鏡とそのかけらのこと 2.【英語原文】FIRST STORY. Which Treats of a Mirror and of the Splinters 3.【日本語訳】第二のお話 男の子と女の子 4.【英語原文】SECOND STORY. A Little Boy and a Little Girl 5.【日本語訳】第三のお話 魔法の使える女の花ぞの 6.【英語原文】THIRD STORY. Of the Flower-Garden At the Old Woman's Who Understood Witchcraft 7.【日本語訳】第四のお話 王子と王女 8.【英語原文】FOURTH STORY. The Prince and Princess 9.【日本語訳】第五のお話 おいはぎのこむすめ 10.【英語原文】FIFTH STORY. The Little Robber Maiden 11.【日本語訳】第六のお話 ラップランドの女とフィンランドの女 12.【英語原文】SIXTH STORY. The Lapland Woman and the Finland Woman 13.【日本語訳】第七のお話  14.【英語原文】SEVENTH STORY. What Took Place in the Palace of the Snow Queen, and what Happened Afterward.
  • イリュミナシオン ランボオ詩集
    5.0
    20歳までに詩才のすべてを燃焼させ灼熱の砂漠へ消えていった早熟な天才詩人ランボオ。だれもひらいたことのない岩穴の宝庫をひらき、幻想的な感覚の世界を表現した彼の作品は、今なお光り輝き、年月を重ねるごとに新鮮な衝撃を与え続けている。本詩集には『イリュミナシオン』『酔っぱらいの舟』を含む代表作を網羅した。
  • 若きヴェルテルの悩み
    -
    「彼女はぼくにとって神聖だ。すべての欲望が彼女の前にあっては口をつぐむ。」至福の日々をもたらした恋は、やがてヴェルテルに苦悩を、悲劇の最期を運命づける。激しい感情のうねり。旧社会への反発。ゲーテ自身の絶望的な恋愛体験を題材にしたこの作品は、それまでの小説の常識を覆し、激動期にあった当時の社会に大きな衝撃を与えた。時代と国をこえ、永遠に読みつがれる青春小説の古典。
  • アーサー王ロマンス
    3.1
    戦いと愛と聖なるものを主題に繰り広げられる一大中世英雄ロマンス。円卓の騎士たちと聖杯探求の旅、王妃グィネヴィアと湖の騎士ランスロットとの恋、トリスタンとイゾルデの悲恋など、神秘と謎に満ちた英雄の物語の数々。そのエッセンスのすべてをきわめて分かりやすく凝縮した、アーサー王伝説の入門にうってつけの一冊。
  • ハムレット ――シェイクスピア全集(1)
    4.0
    デンマーク国王が急逝。王子ハムレットが喪に服すなか、父の弟すなわち彼の叔父は早々に母を娶り、王権を引き継いでしまう。ある日、悲嘆に沈む彼の前に父王の亡霊が現れ、自分が弟に暗殺されたことを告げる。復讐を誓ったハムレットは苦悩を重ねながらも、徐々にその実現に近づくに見えたが、しかし、叔父は彼に対しさらなる姦計を仕掛けていた……。シェイクスピア戯曲の真髄を画期的な訳文で現代に甦らせた永遠の名著。訳者自身による詳細を極めた脚注を付す。
  • クリスマス・ブックス
    3.5
    イギリス風ペーソスとユーモアで繰りひろげられるクリスマスのお話二編。原書の持つ雰囲気を生かした落語調の翻訳で、また違った味が楽しめる名作「クリスマス・キャロル」。クリスマス本の二冊目として熱狂的に迎えられた「鐘の音」。風刺雑誌『パンチ』の画家として有名なジョン・リーチらの、幻想性に満ちた挿絵と現実が奇妙に溶けこんだ不思議なファンタジーをどうぞ。
  • 審判
    -
    ある朝突然、平凡な若い銀行員ヨーゼフ・Kは理由もなく逮捕される。告発の理由をつきとめようと懸命に努力するが、予審判事の前に出ても、弁護士と面談しても、教誨師と問答を交わしても誰一人、真相に触れようともしない。正体不明の貧民窟にある法廷へと不規則に呼び出される奇妙な日常、いつ終わるとも知れぬ不安な日々。結局、確かなことは何一つわからないまま……。二十世紀を突き抜け、今もなお世界の思想や文学に大きな衝撃を与えて止まない第一級の名著。
  • 星の巡礼
    3.6
    神秘の扉を目の前に最後の試験に失敗したパウロ。彼が奇跡の剣を手にする唯一の手段は「星の道」という巡礼路を旅することだった。自らの体験をもとに描かれた、スピリチュアリティに満ちたデビュー作。
  • ファウスト(第一部)
    -
    1~2巻660円 (税込)
    ファウストは学問と知識に絶望して、悪魔のメフィストフェレスと契約をかわして魂を売りわたし、その見返りにすべての地上の快楽を手に入れ、享受しようとする。ファウストは秘薬を手に入れて若返り、マルガレーテとの恋を成就するが…(第1部)。マルガレーテの処刑からくる自責の念からよみがえったファウストは、皇帝の城、古代ワルプルギスの夜、ヘレナとの家庭生活など、次々に生命の諸相を体験する。やがて人生の〈たそがれ〉を迎えたファウストは盲目のなかで自分の大事業を見とどけようとしながら、思わず「時よ、とどまれ」と口にする(第2部)。ゲーテが60年の歳月をかけて完成した欧米文学の記念碑。ゲーテも賛嘆したドラクロワのリトグラフ挿絵16点入り。

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  • キャンベル渓谷の激闘
    -
    厳格なピューリタンでありながら、油田開発でひと山あてようと未踏のカナディアンロッキーに挑んだスチュアート・キャンベル翁。「ロッキーに石油あり」の信念を遺言によって知らされた孫のブルース・ウェゼラルは、末期ガンに冒された身でキャンベルの王国を訪れ、油田掘削に挑む…そこに待ち受けていたのは…。

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  • 誘拐されて
    -
    若者デーヴィッド・バルファは遺産相続の権利をもちながら、欲深な伯父の陰謀によって「誘拐され」、アメリカ植民地へ奴隷として売られそうになる。だが船は難破、たまたま知り合ったジャコバイト党員のアランとスコットランドの荒野をさまよう。そこは内乱の影を宿す危険極まりない場所だった。スコットランド出身の作家が描く「宝島」とならぶ冒険物の代表作。

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  • 七破風の屋敷
    -
    「秘密にみちた恐ろしい過去の呪い」にしばられたピンチョン家の館……そこを舞台に繰りひろげられる、罪と報いと救いの物語。ピューリタン的伝統の色濃い1840年代アメリカ・ニューイングランドの歴史と雰囲気が背景をなす重厚な作品だが、登場人物たちは非常に個性的で、巧みな脇役とともに、その日常の描写はユーモラスでもある。

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  • 息がつまりそう
    -
    この集には、婚約時代の若いカップル、長年連れそった夫婦間の機微など、男と女のお話を、苦味のきいたユーモアで描き出した作品を中心に、私達の周囲によく見かける典型的庶民の笑いと哀歓を描いた作品――「息がつまりそう」「大都会」「お食事」「一方的陳述」「結婚記念日」「憩いの館」「愛の巣 」「金婚旅行」の8編をおさめてある。

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  • 微笑がいっぱい
    -
    リング・ラードナーは、単なるユーモア作家でなく、アメリカ有数の風刺作家と称され、「アメリカのスウィフト」「マーク・トウェインにつぐアメリカ的作家」とさえ呼ばれる。この集には、ユーモラスなプロ野球小説(『弁解屋アイク』『当たり屋』『ハリー・ケーン』)を中心に、「微笑(わらい)がいっぱい」「メイズヴィルの吟遊詩人」「チャンピオン」「この話もう聞かせたかね」「保養旅行」「古風なクリスマス」の9編を収録した。この作家に長いあいだ親しんできた訳者の選による、またとない好編。

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  • ギリシャ悲劇
    -
    ギリシア悲劇の名作15篇を物語として描き、舞台を前に観客に解説するように表現してあるので読者は場面を想像しながら読むことができる。舞台劇の悲劇を文学として成立させている。入門書としても最適。

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  • ドイツ中世英雄物語Iニーベルンゲン
    -
    ドイツ中世の騎士物語のほとんどを網羅したもの。ジークフリードが裏切りにあい謀殺される話を軸に、波乱にみちたストーリーが展開される。男女を問わずその人物像の荒々しさと力強さに、ロマンに昇華される以前の物語の原型を見る。

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  • 新編 世界むかし話集(1)イギリス編
    -
    「ムーミン」やアンデルセン童話など、北欧・児童文学の研究・翻訳に生涯携わり、子供たちには夢を、大人にはやすらぎを与え続けた著者・山室静の世界むかし話集第1弾。 <イングランド>ネコの王さま/カメの遠足/最初のバナナ/三びきのクマ/ロンドン橋の上で/ジャックと豆の木/他8編 <コーンウォール>ベッチィ・ストーグの赤ちゃん/頭から下に向かって/他3編 <スコットランド>ヒース酒の秘密/詩人トマスの話/他5編 <ウェールズ>長すねグウィスの嘆き/他3編 <アイルランド>白いマス/笛吹きとプーカ/他9編

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  • シャルルマーニュ伝説(上) 中世の騎士ロマンス
    -
    この物語は、野上弥生子訳の「ギリシア・ローマ神話」「中世騎士物語」と伝説三部作を成すもので、「アーサー王物語」と人気を二分する。有名な「ロランの歌」を含み、古代・中世の文学的遺産に親しむための絶好の入門書。

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  • ヴィドック回想録(1)
    -
    ヴィドック(1775~1857)は腕利きの泥棒として活躍したが、のち、その腕と知識を買われて、フランス最初の秘密警察の一員となって、犯罪人を追及する仕事についた。そのため、史上最初の「探偵」とも言われたりする。ヴィドックは法の裏面に通じ、その生涯は法の執行人と犯罪人との境界線をいったりきたりした。この面白い回想録は当時各国語に訳されてベストセラーになった。 『レ・ミゼラブル』の主人公ジャン・ヴァルジャンと警視ジャベールは、ヴィドックが原型といわれる。全4巻。

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  • 幻滅(上)
    -
    「自分の力をもてあましている青年たちは、これをジャーナリズムや党派争いや文学芸術にうちこんだが、そればかりでなく、もっとも奇怪な放蕩にも乱費していた。若きフランスには、それほどありあまる精力過剰があったのだ。これらの青年はみんな活動的で、権力と快楽をもとめた。芸術家肌の者は富を欲し、無為の者は情欲をもっぱら刺激しようとした。なんとかして地位にありつこうとけんめいだった。が、政治は、どこでもそれをあたえなかった。多くの者がりっぱな才能をもっていたが、ある者は刺激の多い生活でその天賦の才を失い、ある者たちはなんとか生活にたえていた」……。

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  • 波

    -
    たまたま子供時代を一緒にすごした男3人、女3人からなる7人の人物の、人生行路をなぞる作品。しかし全編が登場人物のモノローグから構成され、それぞれの人物は一緒にいながら、そこには普通の「会話」はない。一人ずつが舞台の前に出てきて、いわば「一人がたり」をおこなう。不思議な時間と空間ができ、不思議な交響楽がいつのまにか鳴り響いてくる。

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  • デカメロン物語
    -
    『十日物語』は七人の貴婦人と三人の紳士の十人が、毎日一話のわりで語り、十日間で百の物語が成立するという構成。最も有名な三十話を訳出、ベネチアやフィレンツェなど主題となる都市ごとに編集した名編。

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  • 妖精の誕生 フェアリー神話学
    -
    「世界中のフェアリーの特徴を調べたい人は、トマス・カイトリーが書いたこの本を読むことからはじめるのがいちばん」と評される名著。フェアリーという概念の起源、説話の発生地、伝播の道筋など、ファンタジックな世界の入門書。

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  • 王子クレオマデスの冒険 ヨーロッパ中世ロマン
    -
    十字軍の遠征は、サラセンという新しい文化を大陸にもたらした。この物語もそのひとつで、サラセン文化が開花していたセビリアを舞台に展開する冒険物語。空飛ぶ木馬は『千夜一夜』などの挿話に見られ、混交する物語として楽しめる。

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  • 魔眼 フランス幻想小説
    -
    「ワイルドとかゴオチェとかいふような絢爛とした小説が好きであった」と芥川龍之介をはじめ、日本の近代文学作家に大きな影響を与えたフランス幻想作家の作品集。怪異、霊異への偏愛が、怪しい作品世界を造形する。表題作他2編収録。

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  • 中国怪異集
    -
    中国四千年の歴史は、中国民衆のものの見方や生きる知恵の、革袋のなかの酒ともいえます。「竜女を妻にした男」「象の贈り物」「仙人だった兵士」「空を飛べる薬」他、蛇、竜、狐、虎、仙人などに仮託された二十二の怪異譚を集成。

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  • モンテーニュ 随想録
    4.0
    この思想家が特記されるのは「私は何を知っているか」という命題から出発し、予断、断定、差別、高慢を排し、そのため『随想録』は事柄を並置、対比することに徹し、エッセーという新しい叙述方法が生み出された。

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  • 中国笑話集
    -
    中国は笑話の歴史もまた古い。それを集大成したのが明末の馮夢竜の『笑府』13巻で、本書はこの『笑府』を中心に周辺の笑話のなかから、中国民族の生活と文学を知るに役立つと考えられる話を選訳。民衆の思想史、生活史として読める。

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