海外文学作品一覧

  • 牡牛座物語
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 愛し合うことの許されない妖精イオと詩人アルディー。2人が本当に愛し合っていることを知った愛の女神はどうするのか。
  • 射手座物語
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「英雄とは何か」真の英雄の意味を語る物語。
  • 美徳の不幸
    3.0
    『悪徳の栄え』に登場するジュリエットの妹ジュスチーヌは、姉と正反対の信心深い美徳の持ち主であった。しかし、それゆえにありとあらゆる世の不幸に見舞われる。徹底的に陵辱され痛めつけられる盲目的なまでに無垢の魂を通じて描かれる、サドの思想の真髄。。バスティーユ牢獄の中で執筆された後、長く行方不明であった本作品の発見は、サド再評価のきっかけとなった。澁澤龍彦の香り高い名訳で触れる敬虔と官能、天国と地獄。
  • 絵のない絵本
    3.3
    演劇俳優を夢みて志破れたアンデルセンの孤独な生活から出た美しい童話。月が世界を旅する間に見た三十三夜の物語は、人間の悲しみに深く触れ、人々を深く感動させずにはおかぬ。物語の内容は高名な旅行家だったこの「童話の王様」の体験を材料とし、豊饒な想像力の翼は故国デンマークからヨーロッパ、インド、アメリカに飛ぶ。
  • 世界神話事典 創世神話と英雄伝説
    値引きあり
    4.3
    ファンタジーを始め、伝説、おとぎ話といった物語の原点は神話にある。神話をひもとけば、民族や文化のルーツ、人間の心の深層が見えてくる。世界や死の起源、英雄伝説など全世界に共通するテーマにそって神話を紹介
  • 貞観政要 ビギナーズ・クラシックス 中国の古典
    値引きあり
    3.5
    全リーダー必読の書! 中国史に残る天下泰平の時代をつくった政治訓とは? 中国四千年の歴史で最も安定した時代「貞観の治」を成した名君が、上司と部下の関係や、組織運営の妙を説く。現代のビジネスリーダーにも愛読者の多い、中国の叡智を記した名著の、決定的入門書! 【目次】 はじめに 唐代の地図 凡例 一、明君の条件 二、創業か守成か 三、諫める臣下、聞き入れる君主 四、かけがえのない人材 五、前轍を踏むな 六、後継者をどう養成するか 七、人を選ぶ 八、儒学を尊ぶ 九、言葉と行動に責任を持つ 関係略年表 テキスト解説 主要登場人物解説 あとがき 主要語句索引
  • 孟子 ビギナーズ・クラシックス 中国の古典
    値引きあり
    4.0
    論語とともに四書に数えられる儒教の必読書。人の上に立つ者ほど徳を身につけなければならないとする王道主義の教えと、「五十歩百歩」「助長」「私淑」などの故事成語の宝庫を現代語訳で楽しむ入門書。
  • 変身
    4.1
    ある朝、気がかりな夢から目をさますと、自分が一匹の巨大な虫に変わっているのを発見する男グレーゴル・ザムザ。なぜ、こんな異常な事態になってしまったのか……。謎は究明されぬまま、ふだんと変わらない、ありふれた日常がすぎていく。事実のみを冷静につたえる、まるでレポートのような文体が読者に与えた衝撃は、様ざまな解釈を呼び起こした。海外文学最高傑作のひとつ。
  • 菜根譚 ビギナーズ・クラシックス 中国の古典
    値引きあり
    4.0
    「一歩を譲る」「人にやさしく己に厳しく」など、人づきあいの極意、治世に応じた生き方、人間の器の磨き方を明快に説く、処世訓の最高傑作。わかりやすい現代語訳と解説で楽しむ、初心者にやさしい入門書。
  • 十八史略 ビギナーズ・クラシックス 中国の古典
    値引きあり
    -
    中国の太古から南宋末までを簡潔に記した歴史書から、注目の人間ドラマをピックアップ。伝説あり、暴君あり、国を揺るがす美女の登場あり。日本人が好んで読んできた中国史の大筋が、わかった気になる入門書!
  • 春秋左氏伝 ビギナーズ・クラシックス 中国の古典
    値引きあり
    3.3
    古代魯国史『春秋』の注釈書ながら、巧みな文章で人々を魅了し続けてきた『左氏伝』。「力のみで人を治めることはできない」「一端発した言葉に責任を持つ」など、生き方の指南本としても読める!
  • 白楽天 ビギナーズ・クラシックス 中国の古典
    値引きあり
    3.5
    日本文化に大きな影響を及ぼした白楽天。炭売り老人への憐憫や左遷地で見た雪景色を詠んだ代表作ほか、家族、四季の風物、酒、音楽などを題材とした情愛濃やかな詩を味わう。大詩人の詩と生涯を知る入門書。
  • カラマーゾフの兄弟 完全版
    -
    粗野で暴力的、淫蕩の限りを尽くす父親フョードル・カラマーゾフと3人の兄弟をめぐる濃厚な人間ドラマ。ドストエフスキーの最高傑作の一つであり、『罪と罰』『白痴』『悪霊』『未成年』とともにドストエフスキー五大長編と称される世界文学屈指の名作にして問題作。往年のロシア文学者中山省三郎の読みやすい名訳を上・中・下巻セットで合本した完全版。
  • 書物袋
    -
    本書には、短編集『阿慶(アー・キン)』に収められた、「書物袋」と「この世の果て」の2編を収めた。これらは「南海もの」と呼ばれるモームの一連の作品群にふくまれる。数回にわたる南海への旅行はモームに多様な人間と接する経験をさせ、文明社会ではなかなか期待できない赤裸々な人間の姿に接する体験を得させた。「ああした熱帯地方にあっては、人間はそれぞれの特異性癖を、他の土地にあっては想像できないほどの程度にまでたっぷり発展させる機会を与えられる」『阿慶』に添えた序文のなかで、モーム自身はこう説明している。
  • 悲しきカフェのうた
    -
    アメリカ南部のさびれた田舎町のカフェで起こるエピソード。カフェの女主人ミス・アメリアは、男のような力を持ちながら、ひどい斜視の持ち主だが、ふとしたきっかけから肉体的畸型児であるせむし男に愛情を抱く。だが、かつてつかのま夫にしたことのある無頼漢で前科者のマーヴィン・メイシーと肉弾相打つ決闘を試みて、あげくの果てには、愛するせむし男そのものに裏ぎられて敗北してゆく。象徴的なトーンは、今日の人間の心の孤独、現実の世界にとりつく島も容易に見出せぬ人間の悲しい状況である。
  • モルグ街で起こらなかったこと または起源の不在
    -
    1巻330円 (税込)
    第4回創元推理評論賞を受賞。探偵小説研究会会員でもある著者が、史上初の推理小説と言われる『モルグ街の殺人』の著者でもあるアメリカを代表する文豪、エドガー・アラン・ポオの作品に迫る評論!(必要上『モルグ街の殺人』『盗まれた手紙』の犯人やトリックに言及しておりますので、読まれる方はご留意ください)
  • 誘惑
    -
    「読ませる小説」の技術と良心をもち、人間の魂を描きつづけたイギリス文学の巨匠の短編集。「昼食」「蟻とコオロギ」「約束」「ルイーズ」「物知りさん」「察しの悪い女」の6短編と、モームの短編のなかでは最も長いものの一つ「誘惑」を収めた。
  • 赤毛
    -
    星くずのように島々が散在する南太平洋はモームの好む舞台である。この文化果つるところで文明への郷愁に狂う西欧人「マッキントッシュ」、可憐な現地民の娘との美しい恋も、島を離れてみれば美しい自然が生んだ幻想でしかなかった「赤毛」、この2編の他に「エドワード・バーナードの堕落」を収めた。
  • オズの魔法使い
    -
    カンザス名物の大竜巻に家ごと運ばれたドロシーは、見知らぬ土地にたどりつき、頭にわらの入ったかかし、心臓がないブリキのきこり、臆病なライオンたちと出会う。故郷カンザスに帰りたい一心のドロシーは、変わった仲間たちと、どんな願いもかなえてくれるというオズの魔法使いに会うために、エメラルドの都をめざす……世界中で愛され続ける魔法と冒険がいっぱいの物語。
  • 雨

    -
    「雨」はモームの短編の代表作。魔窟から魔窟へ流れ歩く年増女のただれた魅力。情欲に狂う水夫と現地人の女たち。雨季のサモア島を舞台にくりひろげられた宣教師と娼婦との霊肉の闘争は、予想外な結末を告げた。他に心にくい短編の技巧を見せた「ホノルル」、《東南アジアの植民地もの》の「東洋航路」を収める。
  • 人間的要素
    -
    モームの短編集『一人称単数』First Person Singular, 1931 から選んだ「ジェーン」「人間的要素」「美徳」の3編を収録する。どれも男女関係、結婚を扱った作品で、「幸福」の質にもいろいろなレベルのものがあることがテーマになっている。
  • 十二人目の妻
    -
    モームの短編集『一人称単数』First Person Singular, 1931 から選んだ「創作衝動」「変り種」「十二人目の妻」の3編を収録する。どの作品にも、独自の人間観察眼が光っている。
  • 新編 日本の面影
    値引きあり
    4.1
    日本の人びとと風物を印象的に描いたハーンの代表作『知られぬ日本の面影』を新編集。「神々の国の首都」「日本人の微笑」ほか、アニミスティックな文学世界や世界観、日本への想いを伝える一一編を新訳収録。
  • 怒りの器
    -
    「南海もの」といわれるモームの短編集の総決算『阿慶(アーキン)』から「密林の足跡」「機会の扉」「怒りの器」の3編を収録。「私の観察によると、いかなる場合でも、善人と悪人との間には、世の道学者流が私たちに信じさせようとしているほどの違いは、ないように思われる」と書いたモームの姿勢がよくうかがわれる。
  • 白夜
    -
    ロシアの都ペテルブルクに出てきて以来、友人が一人もできず、夢想的で孤独な生活を送る青年が、神秘的な白夜のある晩、橋のたもとで一人の少女とめぐりあう。青年は少女に淡い恋心を抱き、逢瀬のたびに気持ちは高まる。だが、その想いは蜃気楼のようにはかなく散ってしまう。ヴィスコンティによって映画にもなったドストエフスキーの初期短編名作。
  • ファーニィ・ヒル
    -
    若くしてトルコ、インドを放浪の果てに、ロンドンの陋巷に不遇の身をひそめていたクレランドは、志破れ、敗残の身を故国の秋風にさらした時、頑なな既成社会に余生を送ることを余儀なくされた。淪落の渕に沈む若い一女性・ファーニィの眼を通して当時の社会を凝視し、貴族紳商どもの悪徳を描破して、発禁で話題を呼んだ問題作。
  • フランダースの犬
    -
    みなし子となったネッロ少年には、忠実な老犬パトラッシェと一緒に、アントワープの町の人たちに牛乳を届けに行くのが残された唯一の暮らしの道だった。絵を描くことが好きだったネッロの夢は、町の教会堂にあるルーベンスの絵を見ることだった。ある日、放火の疑いを受け村を追われたネッロは凍てつくクリスマスの朝、教会堂までたどり着く。ルーベンスの絵は目の前にあった。だが……

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  • 老人と海
    5.0
    舞台はキューバの港町とメキシコ湾流の広大な海、84日間も魚を釣り上げることができなかったサンチャゴ老人は、いままた使い慣れた舟の帆を張り、ひとり外海へと出かけてゆく。目指すは《まかじき》だ。…ついに大物がかかる、二日にわたる死闘のあと、老人はとうとう「わしの大きな魚」を引き寄せ、その姿を目にする。ヘミングウェイの代表作。

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  • 狭き門
    5.0
    ジェロームのアリサへの愛は、「頭脳の恋」であった。相手のなかに自己の理想の反映を見出し、偶像として祭り上げてしまったとき、それを知った相手は「あるべき姿」を負担に思うようになる。アリサの死後、ジェロームに贈られた遺書「アリサの日記」はその心の葛藤を生々しく語る。「この作品はまことに平易な文章で綴られている。それなのに、その行間がもたらす緊張感とこの作品を読みながら促される思索の一貫性については、まったく類がないほどの質になっている。まさにアンドレ・ジッドの彫琢だ」…松岡正剛。

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  • 【英語版原文】アンの幸福/Anne of Windy Poplars
    -
    サマーサイド中学校の校長となったアン。 だが学校を支配するプリングル一族から「校長の座を奪った」と逆恨みされてしまい、学校の内外で嫌がらせを受けることに。 そんなある日、訪れた生徒の家で古い日記を貰うこととなったが、それはプリングル一族のミス・セイラにとって自慢の父であるエイブラハム船長と共に航海に出た船乗りの手記であったため、アンはその日記をミス・セイラへと送ることを決めたのだった。 ミス・セイラが日記を読んでいると、そこにはプリングル一族が絶対に口外したくない内容が記されており、ミス・セイラはアンはこのことを知っていて敢えて自分に日記を送った、と思うのだが……。
  • ロータス・イーター
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    「三人の肥った女」「良心的な男」「掘りだしもの」「ロータス・イーター」「ジゴロとジゴレット」の5編は、「世の中には、いつになっても、これはと驚くようなことが決してなくならない」という作者の信条の結晶である。
  • 幸福
    -
    「獅子の皮」「山鳩の声」「人生の実相」「マウントドレイゴ卿の死」「幸福」の5編を収めた短編集。人生の驚くべき諸相に強烈な関心をいだきつづけた作家の到達点。
  • O嬢の物語
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    フランスの前衛的な文学賞「ドゥー・マゴ賞」を受賞した本作品は、古くてしかも新しい、人間性の奥底に潜む非合理な衝動をえぐり出した、真に恐るべき恋愛小説の傑作である。女主人公Oは恋人ルネに導かれ、自由を放棄し、男たちに強いられた屈従と涙と拷問のさなかで訓練を積み、奴隷の境遇を受けいれ、ついには晴れやかな精神状態に達するという、それはある女の情熱的な愛の告白であり、フランス伝統文学を受けつぎながら、新しい文学を目指した真の名作と言って過言ではあるまい。
  • 旅の日のモーツァルト
    -
    1巻330円 (税込)
    1787年の秋、ウィーンに滞在していたモーツァルトはようやく完成した「ドン・ジョバンニ」の初演のために、妻コンスタンツェとともにプラハへと旅した。同年5月には父の死に見舞われ、経済的にはきわめて逼迫した状況にもあったから、プラハにかける夢は大きかった。メーリケのこの作品は、このときの旅を描いた心のこもった佳品である。

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  • 孤独な散歩者の夢想
    -
    「黙想なさい。孤独を求めなさい……哲理を考えるにはなによりも自省することが必要です……一人でいても退屈しないことを学びなさい。人は孤独に生きると、ますます人間がすきになるものです」と書いたルソー晩年の自我探求の書。
  • 氷海越冬譚
    -
    ダンケルク港に帰ってきた船に若き船長の姿はなかった。父と、許嫁のマリはすぐさま捜索におもむく決意を固める。航海日誌と航海士ヴァスランの言葉によれば、若き船長はメールストロム(大渦)に呑み込まれそうになった別の船を助けようと一人の水夫と舵手とともにボートで向かい、そのまま消息を断ってしまったという。

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  • ヴェニスに死す
    -
    体力の衰えを感じ仕事に疲れた高名な作家アッシェンバッハは、静養のため地中海への旅を思い立つ。ヴェニスに近いリドで足止めを食った彼は、そこに避暑に来ていたポーランド人家族のなかのひときわ優美な美少年の虜となる。エロスと死をテーマにした佳品。ヴィスコンティの手になる映画も有名である。

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  • トーニオ・クレーガー
    -
    詩的世界に興味をいだく多感な少年トーニオは美少年ハンスにあこがれ、ブロンドのインゲに淡い恋心を抱くが報われない。トーニオは町を棄てて自立したあと、ふたたび二人の姿を目にするが……「芸術家気質」と「市民的気質」、「知性」と「感性」の対立と分裂をテーマにした本書は、マンの自伝的青春の書でもある。

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  • 退屈な話
    -
    この巻にはチェーホフの代表的な中編「退屈な話」と、最晩年の作品「いいなずけ」を収めた。「退屈な話」は、立派な経歴をもちながら退職後の生き方に自信をもてない絶望的な老教授の心境をえぐった中期の代表作品、「いいなずけ」はこれと対照的に、新しい生活への意欲を燃やして進んでいく娘を描いたチェーホフ43歳のときの最後の小説である。このときチェーホフは戯曲「桜の園」を執筆中で、翌年1月に初演にまでこぎつけたが、結核の症状が悪化し、7月には帰らぬ人となった。

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  • 六号室
    -
    この巻にはチェーホフの代表的な中編「六号室」と「中二階のある家」を収めた。「六号室」は「鉄格子の中も暖かい書斎も本質的にはなにも変わらない」と精神病患者に説教する医師が、周囲の人たちから狂人とみなされて鉄格子の中に閉じ込められ、はじめて現実を知るという話、「中二階のある家」は小さな積みかさねで地道に生活向上をめざす娘と、一挙に現実を改革すべきだといいながら何もしない画家との議論を通して進歩とは何かを問う話。どちらも中期の代表作である。

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  • 魔の沼
    4.0
    サンドは郷里ノアン付近の平和な農村を舞台とする、のどかな牧歌風の小説を4編書いた。これが「田園小説」と呼ばれているもので、『魔の沼』はその第一作にあたる。物語の筋立ての巧みさにおいて無比と称せられる彼女が、幼時の豊富な思い出と親しい観察とを駆使しつつ、簡素な心の美しさと安らかさとを描き出したこれらの作品は、彼女の才能が初めてその本領を発揮したものとして、今日でも広く愛読されている。

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  • 園遊会まで
    -
    短編「手紙」「環境の力」とともに、「カジュアライナ樹」と題された短編集に収められた、モームのいわゆる「南海もの」に属する作品。「奥地駐屯所」「臆病者」「園遊会まで」の3編を収録。どれもマレー半島やボルネオの旧英領植民地に住む英国人たちをとりあげ、その生態をモームならではの視点から浮き彫りにしている。

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  • 手紙
    -
    「手紙」はモームの数多い短編小説のなかでも最もよく知られる名作。完全な正当防衛とみられた殺人事件が、一通の手紙の発見から崩れ去り、驚くような結末が。あわせてもう一編の短編「環境の力」を収めてある。どちらも舞台はマレー半島の奥地であり、植民地に住むイギリス人の心理と暮らしが鮮明に浮かび上がる。

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  • 牝猫
    -
    1巻330円 (税込)
    甘い新婚生活のはずだった若い二人の暮らし…だが、自己中心的な男と、がさつな女の組み合わせ。男は自分が前から飼っている猫が大好きで、女には同等の愛情をそそぐことができない。そして遂には破局が…動物、なかでも猫が特別に好きだったコレットならではの技巧の円熟を感じさせる名作。

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  • 青い麦
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    ブルターニュの海辺の避暑地で何度目かの夏の休暇をともに過ごす十六歳のフィリップと一つ下のヴァンカ。輝く陽光、きらめく海、とりどりの花々と木々と鳥、渡る風……網をもって一緒に海の獲物をあさる嬉々とした遊びのなかにも、二人ははっきりと異性を意識する。二人の揺れ動く心のひだのあいだに、「白服の夫人」ダルレー夫人が登場する。フィリップはその怪しい魅力のとりことなる。現代版ダフニスとクロエの物語。

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  • ルバイヤート
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    12世紀のペルシアの詩人オマル・ハイヤームの、とくに「酒呑みをたたえた」作品として有名な詩集。1859年、英国の詩人フィッツジェラルドによって英訳されて非常に有名になったが、この日本語訳は、第二次大戦以後の研究の進展にともなってまとめられた、より信頼のおける詩集にもとづいている。

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  • 人形の家
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    1巻330円 (税込)
    銀行の頭取に出世した堅気な弁護士ヘルメルと妻ノーラとは、仲むつまじい夫婦であった。だがノーラには、夫が病に冒されたときに、借用証書に偽りの署名までして内緒で工面した借金があった。その借金の相手はヘルメルによって職場をくびにされると、秘密の暴露とひきかえにノーラに、復職を夫に働きかけるよう迫る。スキャンダルは危うく未然に回避されるが……ノーラは決然として子どもと家を捨てて出ていく。人間の心のうちを描く近代劇の出発点となった記念碑的作品。

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  • 郵便配達はいつも二度ベルを鳴らす
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    町から町へと放浪の暮らしを送るフランクは、ほとんど金もない状態でカリフォルニアの街道筋の安レストランにたどり着く。気のいいギリシア人店主はフランクを雇いたいともちかけ、フランクはそれに同意する。だが、フランクの目は店主のセクシーな女房を見逃しはしなかった。二人はほどなく共謀して店主殺害を企てる……アメリカン・ハードボイルドの代表傑作。

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  • ラサリーリョ・デ・トルメスの生涯
    -
    1巻330円 (税込)
    本書は16世紀半ばにスペインで書かれ、当時大人気を博すとともに、その後のピカレスク小説の模範とされた。貧しい主人公ラーサロ少年は7人の俗人・聖人につぎつぎに仕えるが、だれひとり偽善の仮面の下に疑わしい品性を隠していない者はなかった。ピカレスク小説の主人公は、社会の下層にうごめき、あちこちと放浪に近い暮らしを送りながら自らの知恵と才覚で(ときに大いに反社会的な手まで使って)生きのびようと努力する人物である。

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  • 肉体の悪魔
    -
    1巻330円 (税込)
    第一次大戦中の混乱期の世相をバックに、一少年の人妻によせる恋愛心理をえぐった小説。早熟夭折の天才ラディゲ17歳のときの処女作品。その透徹した知性と感性、心理解剖とによって、いまなお多くの共感を得ている名作。

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  • くびかざり モーパッサン短編集
    -
    親しい友だちから首飾りを借りて舞踏会に出かけたマチルドは、帰り道に首飾りを落としてしまい、同じ首飾りを買って返すために借金を背負う。十年後ようやく借金を返すことができたが…意外な結末が印象的な「くびかざり」ほか、フランス社会の様々な階級の生活を活写した珠玉の短編集。この集には表題作のほか、「ジュール叔父」「ひも」「老人」「雨がさ」「酒樽」「帰村」「あな」「クロシェット」「港」の全部で10編を収めてある。

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  • シモンのパパ モーパッサン短編集
    -
    モーパッサンはたぐいまれな人間観察家だったが、それはフランス社会の様々な階級の暮らしの機微を活写する多くの短編として結実した。この巻には名編のほまれ高い「シモンのパパ」と「わら椅子直しの女」のほか、「山小屋」「ペルル嬢」「オリーブ畑」「狂女」「海の上のこと」の全部で7編を収めた。

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  • 危険な夏
    -
    「危険な夏」は二人の闘牛士の命をかけた宿命的な対決を描いたヘミングウェー最晩年の作品。迫真のスポーツライティングであるが、そこには「生のさなかの死」が濃厚に浮かびあがる。本書には、このほかに、スペイン戦争に材をとった短編四つ…「密告」「蝶々と戦車」「戦いの前夜」「尾根の下で」…を収めてある。

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  • 日はまた昇る
    2.0
    「ロスト・ジェネレーション(失われた世代)の聖書」とみなされ、独特の「乾いた文体」でヘミングウェーが一躍作家としての名声を確立した処女長編。「武器よさらば」とならぶ生涯の代表作。戦争で性的不能におちいった青年ジェイクはパリ暮らしで知り合った仲間とともにスペインを旅し、釣りを愉しみ闘牛見物に興じるが……虚無のまぼろしはいつまでつづくのか。

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  • クリスマス・カロル
    -
    クリスマスの前夜、守銭奴で強欲な商人スクルージの前にあらわれた三人の「幽霊(精霊)」たち。第一の幽霊はスクルージをしんみりとさせ、第二の幽霊は心ゆくまで楽しませ、最後の幽霊は恐怖のどん底に突き落とす……。長いあいだ親しまれてきた「クリスマス・ストーリー」の最高の名作。

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  • 変身
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    「ある朝のこと、落ちつけぬまどろみの夢からさめたとき、グレゴール・ザムザは寝床のなかで一匹のばかでかい毒虫に変わった自分に気がついた。かたい甲羅(こうら)のせなかを下にした寝姿だった。ちょっと頭をもたげてみると、せりあがったアーチ型の腹部が見えた。鳶(とび)色の、固い環節(かんせつ)でいく重にも仕切られている。そのお腹(なか)のてっぺんには、掛けた布団がいまにもずり落ちそうなかっこうで、やっとこふみとどまっているしまつ」……セールスマン、グレゴール・ザムザのへんてこりんな「変身」を通じて家族に引き起こされる悲喜劇。奇才カフカの面目躍如たる短編。

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  • 罪と罰(上)
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    「非凡人はあらゆる犯罪をなし、あらゆる方法で法律を犯す権利を持つ」――貧しい大学中退生ラスコーリニコフは、こんな犯罪哲学にもとづいて、金貸しの老婆を殺し、行きがかりから、その義理の妹まで殺してしまう……。なみの犯罪小説や推理小説には及びもつかない迫真性と迫力で、ぐいぐいと読者を引っ張っていく、ドストエフスキー、ロシア文学、世界文学の代表作。

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  • フランケンシュタイン
    4.0
    11月も雨のわびしい夜、消えかかる蝋燭の薄明かりの下でそれは誕生した。解剖室などから各器官を寄せ集め、つぎはぎされた身体。血管や筋のひとつひとつが透けて見える黄色い皮膚。そして、茶色くうるんだ目。若き天才科学者フランケンシュタインが生命の真理を窮めて創りあげたもの、それがこの見るもおぞましい怪物だったとは! 無生物に生を与える実験の、しかしあまりに醜悪な結果に、彼はこの生き物を見捨てて逃げ去るのだが……。いくたの映画やドラマ、小説等を通じ、あまりに有名な不朽の名作。

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  • シェークスピア「ベニスの商人」の金貸しシャイロックは悪人か。10分で読めるシリーズ
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    10分で読めるミニ書籍です(文章量6,000文字程度=紙の書籍の12ページ程度) 「役立つ」「わかりやすい」「おもしろい」をコンセプトに個性あふれる作家陣が執筆しております。自己啓発、問題解決、気分転換、他の読書の箸休め、スキルアップ、ストレス解消、いろいろなシチュエーションでご利用いただけます。是非、お試しください。 まえがき 「ベニスの商人」の金貸しのシャイロックは、貿易商人アントーニオに大枚の金を貸す。そして担保も利子も取っていない。ただ証文には、金を返せない場合、「借主の胸の肉一ポンド切り取る」と書かれ、その条件で契約を交わす。 借主の船が難破して、期日までに金が返せなくなると、金貸しのシャイロックは裁判所で証文を振りかざし、胸の肉を切り取ろうとする。裁判官も許可するが、ただし「肉は切り取っていいが、血は流してはいけない」と、知恵を働かして借主のアントーニオを救うというのが、大体の粗筋。 シェークスピア物語の「絵本」などでは、この肉を切り取ろうとする場面が紹介されている。この絵では、金貸しのシャイロックが悪相で剣を振りかざしている場合が多い。ひどいのになると、ニヤニヤ笑った変質者のように書かれている。だから、シャイロックは悪人のイメージを持たれるのだ。 歴史的には、シャイロックが悪人一辺倒に描かれていたが、ヒットラーのユダヤ人迫害で、シャイロックが被害者として描かれるのが流行となったのである。 果たして、シェークスピアはシャイロックを悪人として登場させたのだろうか。それとも被害者か。 シェークスピアは善悪で人間を描くような単純なことはしていない。
  • 新編 日本の怪談
    値引きあり
    3.6
    ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)が見出した美しい日本の怪談集。耳無し芳一、雪女、ちんちん小袴など、ハーンの代表作を詩情豊かな新訳で収録します。ハーンによる再話文学の世界を探求する決定版!!
  • 唐詩選 ビギナーズ・クラシックス 中国の古典
    値引きあり
    3.5
    漢詩の入門書として最も親しまれてきた『唐詩選』。李白・杜甫・王維・白居易をはじめ、朗読するだけで風景が浮かんでくる感動的な詩の世界を楽しむ。初心者にもやさしい解説とすらすら読めるふりがな付き。
  • 炉ばたのこおろぎ
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    片田舎に暮している貧しい人々のあいだの助け合いと、富や金の権力にはけっして屈伏しない若い恋人どうしの愛情の強さ、そして、ついには善意こそがすべての異分子に勝って、人々が融和するという、いかにも正義の人ディッケンズらしい事件の動きのなかにあって、一匹のこおろぎが、炉ばたでチロチロと、優しく鳴いている――。素朴で美しい人情が躍動している、珠玉の名編である。

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  • 世界神話事典 世界の神々の誕生
    値引きあり
    3.0
    各地の神話の共通点と唯一無二の特色はどこにあるのか。日本を始め、ギリシャ・ローマ、エジプトなどの古代神話から、シベリアなどの口伝えで語られてきたものまで、世界の神話を通覧しながら、人類の核心に迫る。
  • トウェイン完訳コレクション ハドリバーグを堕落させた男
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    ハドリバーグは誠実で高潔な町。その立派な評判はこれまで一度として汚されたことがなく、親子三代近くにもわたって続いていた。町の住人はそのことを誇りに思い、他に持っているどんな宝ものよりも自慢していた。しかし、一人の男の怨みをかってしまったために、この町始まって以来の危機が訪れる。男は周到に準備し、町中一人残らず丸呑みにし無傷ではおかないような計画を練った。その恐るべき狡猾な計画とは、そして、清廉潔白な町ハドリバーグの運命は……?! サスペンスタッチで人間の表と裏の顔を描き出す、マーク・トウェインの真骨頂。入手困難な作品が、大久保博の名訳で蘇る! 他では読めないKADOKAWA電子書籍版トウェイン完訳コレクションならではのとっておきの一作。本書は訳し下ろしです。
  • 若きドン・ジュアンの冒険
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    ロジェは、少年時代から色事に興味津々であった。彼はきれいな女中たちに目をつけると、有無をいわさず必要な相手を手に入れる。色事のためなら、どんなことでもやってのける彼は、彼の美しい姉とも、叔母とも、また妊娠中の女とも寝ることをいとわない。前衛詩人アポリネールが“一万一千本の鞭”に続いて、真の快楽と比類なき才能をこめて書きあげた、こよなき快楽指南書である。
  • 恋のかけひき
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    『悪徳の栄え』や『美徳の不幸』などによって、長篇作家サドの力量は、だれしも認めるところであるが、その才能は短篇小説にもおとろえることなく発揮された。本書は、愛する女と結婚するために、珍奇な方法を使って目的をとげる「恋のかけひき」、浮気男とその妻とのコミック「寝取られた男」など、当時の社会風俗を、鋭い風刺をまじえた軽妙洒脱な筆で描いた作品12篇を収録し、サドの広い文学的領域を感じさせ、その全貌を髣髴させる好短篇集である。
  • ソドム百二十日
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    時はルイ十四世治下の末期、「黒い森」の人里離れた城館で、悪名高き権力者プランジ公は弟の司教と友人二人を交え、彼らの絶対的権力に隷属した四十二人の男女とともに百二十日間にわたる性の一大饗宴を催す。強姦、男色、拷問、スカトロジー、虐殺という狂気の乱舞。性倒錯の総目録ともいうべき恐怖と戦慄のサド版“デカメロン”。他に偽作“ゾロエと二人の侍女”を収録。
  • 一万一千本の鞭
    5.0
    これは大人の童話である。下品で残酷、豊満で優雅、奔放で澄明な、性の童話である。雲古、御叱呼、血、精液、あらゆる体液がわきたっているエクストラヴアガンツァであるが、淫らさがどこにもなく、爽快な哄笑があり、背後には痛烈な嘲罵の精神がある。 ――開高 健
  • 決闘
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    人妻と同棲し、無為に日々を過ごす主人公ラエーフスキイ。怠惰で酒色に溺れ、周囲に悪しき影響を与える彼の存在に我慢がならない動物学者のフォン・コーレンはことごとく彼と対立し、仕舞いに二人は決闘をすることとなる。しかし、そこには勝者も敗者もなかった。現状からの逃避では何も解決せず、目の前の現実を受け入れることからすべてが始まることを知るのであった。
  • 熊 笑劇 一幕
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    夫を亡くして悲しみに暮れるポポーワのもとに、夫が残した借金の取り立てにきた男スミルノフがやって来た。返済を迫るスミルノフ、断り続けるポポーワ。熾烈を極める口喧嘩はいつの間にか恋の駆け引きへと変わっていく。
  • グーセフ
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    多くの負傷兵を乗せたオンボロの船はロシアへと帰る船だ。その船に乗る者、それはもう生存の見込みがない者ばかりが押し込められている。どんどん命を落としていく兵たちは、軍の上層部に悪態をつき、または船の中で次々と死んでいく仲間たちの想いに馳せている。グーセフは聖書の言葉を引用し自らの苦しさを感じながら、故郷にいる家族の行く末を案じていた。
  • 家なき子 (上) 前編
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    フランスのシャバノン村で母とふたりで貧しくも幸せに暮らしていたレミ少年。レミが8歳時、パリに出稼ぎに行っていた父親がケガをして帰ってきた時、自分が孤児であることを知らされるのだった。そしてレミは旅芸人ヴィタリスに40フランで売られ、無理矢理旅に出ることになるのだった。レミは一座のひとりとして、ヴィタリスから文字や音楽を学びながら様々な人たちと出会うことになるのだった。
  • 鉄道事故
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    1巻275円 (税込)
    名作「ヴェニスに死す」の著者トーマス・マンによる短編小説。2年前の鉄道事故を、主人公が一人称で語りかけるという文体で物語が進んでいく。寝台列車に揺られドレスデンへと向かう主人公が体験した鉄道事故の様子と、事故がもたらした人々の行動を物語る。
  • 地獄での一季節
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    1巻275円 (税込)
    従来もっぱら「地獄の季節」という訳書名で通用してきたフランス象徴派の代表的詩人ランボーの最も有名な散文詩集。この篠沢秀夫訳は、新しい観点から「より真実の意味を掘り起こそうとする」意欲的試みになっている。

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  • サロメ
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    ユダヤの副王ヘロデは後妻の娘サロメの怪しい魅力のとりことなって、みずからの誕生日の宴席でしつこく踊りをせがむ。何でも希望のものをとらせるというヘロデの約束に対して、踊り終わったサロメの望んだものは予言者ヨカナーンの生首であった。世紀末の怪奇幻想趣味あふれる一幕悲劇。

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  • 大草原
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    一見なんの奇もない旅行記。九歳の男の子が遠い町の学校へはいるために、知合いの僧侶と伯父にともなわれて、はてしもない草原を何日も馬車に揺られて行く、ただそれきりの話……しかし渋い興味と清らかな詩情にあふれた1編。

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  • 赤いくつ
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    児童向け名作古典童話のアンデルセンシリーズより、赤いくつが電子書籍になりました。短編で読みやすく、ちょっとした時間にも読める作品ですので、是非お手に取って頂ければと思います。
  • マッチ売りの少女
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    児童向け名作古典童話のアンデルセンシリーズより、マッチ売りの少女が電子書籍になりました。短編で読みやすく、ちょっとした時間にも読める作品ですので、是非お手に取って頂ければと思います。
  • はだかの王さま
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    児童向け名作古典童話のアンデルセンシリーズより、はだかの王さまが電子書籍になりました。短編で読みやすく、ちょっとした時間にも読める作品ですので、是非お手に取って頂ければと思います。
  • しっかり者のすずの兵隊
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    児童向け名作古典童話のアンデルセンシリーズより、しっかり者のすずの兵隊が電子書籍になりました。短編で読みやすく、ちょっとした時間にも読める作品ですので、是非お手に取って頂ければと思います。
  • 十字路
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    “親愛なる読者諸君、人生とは、単調な出来事の連続である。そこには、予想外の出来事というものは存在しない”(クラリムンド・ロッショ)  20世紀初頭のブラジル、南部の州都ポルト・アレグレ。そこは、実に様々な人間が行き交う人生の“十字路”である。そこで生きる誰もが例外なく、各人生の主人公であり、“不平等”に生まれ、“平等”に死んで行く。  僅か5日間の生活の中で、人々は大なり、小なり、その“十字路”で交差する。それは我々、読者も同様に、物語を通して、登場人物、ひいては作者と交差していることに他ならない。  人間愛溢れる作家エリコ・ヴェリッシモによる、“人間シンフォニー”、“人生カリカチュア”が今、幕を切って落とされる。
  • ドン・カズムーロ
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    ドン・カズムーロ(陰気な旦那)という有り難くないあだ名をもつ私(ベンチーニョ)が晩年に試みたのは、生まれ育った我が家をそっくりそのまま復元し、かつての陽気だった自分自身を、そして人生そのものを取り戻すことだった……。  私の心を蝕み、完璧だったはずの人生を狂わせ、暗転させたのは何者だったのか?  読者の視点によって、様相ががらりと違って見える「だまし絵」のような物語。貴方はどう読むか?
  • 陽の当たる場所
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    アルブケルケ家の家長であり、クラリッサの父親であるジョアン・ジ・デウスの死で幕が開ける、“クラリッサ連作”の第三弾。全ての忌まわしき過去を打ち捨てるべく、生まれ故郷ジャカレカンガを離れ、州都ポルト・アレグレへと旅立つクラリッサとその母親クレメンシィア、それに従兄のヴァスコ。  大きな夢と希望を胸に抱いて、新たな地に身を置くも、そこでの生活は想像を絶する過酷なものであった。若きクラリッサとヴァスコは、醜悪とも言える現代社会を生きる、実に個性的な面々との出会いを通じて、成熟した大人へと成長して行く。  作家エリコ・ヴェリッシモが常々、「この世に不要な人間など存在しない」と声を大にして叫んでいた、全ての人間に対する愛情、同情溢れるメッセージが込められ、その人間模様を見事に描き切った“クラリッサ交響詩”の最終楽章のタクトが、今、振り下ろされる。
  • 野の百合を見よ
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    美しく、高慢な資産家の娘エウニッセ。野の百合のような、気高さを持つ女医オリヴィア。  貧困の中で育った青年医師エウジェニオは、その野心ゆえに、自分を心から愛するオリヴィアを捨て、エウニッセと結婚する。望んだものを手に入れながら、空虚な日々を過ごす彼の前に、再びオリヴィアが姿を現わし、やがて悲劇が訪れる。  文明とは、神とは何か。真の幸福を求めるものの苦悩、そして再生への歩みを描いた、現代人のための“人生の指標”。ブラジル文学・近代主義の巨匠が描く、人類普遍の愛のドラマが今、その幕が切って落とされる。
  • ブラス・クーバスの死後の回想
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    富豪の家に生まれ、容姿端麗、頭脳明晰で怖いものなしの幼少時代から青年時代、禁じられた恋に身を焦がす日々―親友キンカス・ボルバの究極の哲学、人間性本質論(ウマニティズモ)に感銘を受け、闘いの日々を送った晩年。死ぬ時には300コントという莫大な財産を残した、何不自由のなかったはずの人生。  あと必要なのは魂を救済する軟膏-ブラス・クーバス軟膏だけだ!  墓の中で、すべてから解放された死者、ブラス・クーバスによる回想録。
  • 遥かなる調べ
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    教職課程を終え、小学校の教師となったクラリッサはジャカレカンガに帰郷する。そこで目にするもの全ては、かつて自らが夢見、心に描いていたものとあまりにもかけ離れていることに気づき、愕然とする。斜陽にある一族とともに、自らも滅び行く運命に翻弄されながらも、持ち前の夢想癖でクラリッサは青春を謳歌する。  少女から大人の女性への過渡期にある多感な主人公の目で、現実と夢想の間に横たわる軋轢を瑞々しい文体で描いた、文豪エリコ・ヴェリッシモの青春ラプソディー第二弾。
  • クラリッサ
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    小学校の教師となるべく故郷の親許を離れ、州都ポルト・アレグレの伯母の下宿屋に寄宿している主人公クラリッサは13歳の女の子。純粋無垢な視線を通して、個性的な下宿屋の面々、学友たちの様を見るにつけ、これから生きて行く人生に対して、言い知れぬ不安と期待に胸を膨らませている。  ブラジルの文豪エリコ・ヴェリッシモが瑞々しい筆致と鋭い観察眼をもって、少女から大人の女性への過渡期にある多感な少女クラリッサの日常を活写した青春ラプソディー。
  • 車輪の下
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    「決して弱気にならないことだ。さもないと車にひかれてしまうよ」大人の無理解と利己主義という「車輪の下」で、あわれにもあえぎつづけながら、とうとうその圧力につぶされてしまう少年の運命。ドイツの片田舎の貧しい少年ハンス。天才的な才能を持ち周囲から期待されてエリート養成学校である神学校に2位の成績で合格する。最初は勉学に励み、優等生とあだ名されるが、詰め込み式の勉強と周りの人間との軋轢により徐々に精神が壊れていく。ついにやる気を失い、ついに神学校を退学する。その後機械工となり出直そうとするが、挫折感と、昔ともに学んだ同級生への劣等感から自暴自棄となり、慣れない酒に酔って川に落ち溺死する。ヘッセの代表的自伝小説である。
  • 家なき子 上下巻セット
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    8歳のルミは優しいお母さんと幸せに暮らしていましたが、たいへん貧乏だったのでお父さんがケガをした時、捨て子だったことを知らされ、旅芸人の一座に売られてしまいます。しかし親方は意外にもやさしくて、ルミにいろんなことを教えてくれます。困難なことや苦労な目に逢いながらハラハラしますがルミは乗り越えていきます。かわいそうなルミはどうなってしまうのでしょう。はたして本当のお母さんに出会えるでしょうか。感動の物語。上下巻セット。
  • The Rime of the Ancient Mariner
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    1巻220円 (税込)
    英国の傑作長編詩『老水夫行』を現代によみがえらせる新訳。暴風雨、氷山の海からの生還、吉兆の海鳥の殺害と復讐、幽霊船と赤い唇の女、光り輝く水蛇、太陽や月や星々を巻き込み大海原で展開されるハラハラどきどきの叙事詩。
  • 若草物語
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    貧しいながらも慎ましく生きていく家族のお話。四人の姉妹たちが時にはケンカをしながらもお互いに思いやり合い助け合いながら生きていく美しい家族の物語。1868年にアメリカで書かれ、未だに読み継がれる不朽の名作。読みやすくするため現代の言葉に近づけてますが、作品の性質上、そのままの表現を使用している場合があります。
  • クレオパトラの一夜
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    古代エジプトの女王・クレオパトラについては、今日、深い学識をそなえた理知的な女王、専制的で放蕩で残忍な男たらしの女王という、二つの相反する人物像が伝わっている。著者のゴーチエは、『モーパン嬢』の中で、「ああ! クレオパトラよ、今にしてわたしは分かる、一夜をともに過ごした愛人をどうして君が朝になると殺させたのかが。(中略)いかなる男性も生きて君の閨房(ねや)の秘密を言いふらすことを君はいやがったのだ」と書いている通り、放蕩で残忍な男たらしの女王に刺激された。本書は、命がけでクレオパトラ女王から一夜の情けを受けた若者の物語を描いたゴーチエの短編を収録。

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  • ハリール・ジブラーンの詩
    値引きあり
    5.0
    愛し合いなさい、しかし愛をもって縛る絆とせず、ふたりの魂の岸辺のあいだにゆれ動く海としなさい。(「結婚について」より) 深い思索の中から紡ぎだされた、静かな叡智に満ちた詩の数々。人生の礎となる一冊。
  • シェークスピア 恋愛傑作選
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    誰もが一度は聞いたことがあるシェークスピア。 英文学史上、最も影響力のある作家の1人である。 人並外れた人間観察眼が可能にする鋭い心理描写は恋愛作品でいかんなく発揮されている。 その中でも人気上位4作品を一冊に収録! 『ロミオとジュリエット』、『夏の夜の夢』、『お気に召すまま』、『から騒ぎ』……。 数々の見逃せない作品をこの一冊で一気に読破!!
  • ジャン・クリストフ 第一巻 曙
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    ロマン・ロラン代表作にしてノーベル文学賞作品。ドイツ、ライン川のほとりの村に生まれ、極貧にあえぎながらも作曲家として成長、大成していくジャン・クリストフの波瀾の生涯。第一巻は幼少期にピアノとの出会いと父からの厳しいレッスン。そして音楽会で大公爵の前で演奏をする。※読みやすくするため現代の言葉に近づけていますが、作品の性質上、そのままの表現を使用している場合があります。
  • イワンの馬鹿
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    1巻110円 (税込)
    ロシアの文豪、トルストイの童話。ある国の田舎に三人の息子と口のきけない妹が住んでいました。兵隊のシモンと商人のタラスは何度も悪魔に騙されてしまいますが、正直で働き者のイワンは欲が無いので悪魔の誘惑にも乗りません。正直で愚直なイワンは国王の娘の命を助けて結婚し王様になりました。しかしまたしても悪魔が復讐にやってきます。※読みやすくするため現代の言葉に近づけていますが、作品の性質上、そのままの表現を使用している場合があります。
  • ヴェニスに死す
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    ドイツのノーベル賞作家トーマス・マンが描いた美少年への同性愛と死。初老の著名な作家アッシェンバッハが旅の途中ヴェニスのホテルでポーランドの美少年を見つける。端麗無比な14歳の少年タッジオ。彼は長い蜜色の髪、神々しいギリシャ彫刻のように高貴で完璧に美しかったその少年に恋した作家は予定を延ばしホテルに滞在し続ける。ルキノ・ヴィスコンティにより映画化された作品。※読みやすくするため現代の言葉に近づけていますが、作品の性質上、そのままの表現を使用している場合があります。
  • 家なき子 上
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    8歳のルミは優しいお母さんと幸せに暮らしていましたが、たいへん貧乏だったのでお父さんがケガをした時、捨て子だったことを知らされ、旅芸人の一座に売られてしまいます。しかし親方は意外にもやさしくて、ルミにいろんなことを教えてくれます。困難なことや苦労な目に逢いながらハラハラしますがルミは乗り越えていきます。はたしてルミはどうなってしまうのでしょう。
  • クリスマスキャロル
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    守銭奴のスクルージは人間嫌いで他人からも嫌われている老人。クリスマスの夜、三人の精霊(幽霊)達がスクルージに過去、現在、未来の自分を見せる。スクルージは過去を思い出し反省し、未来の自分の孤独な死を恐れ、目覚める。一夜にして生まれ変ったようにスクルージは世の中の全てが素晴らしいものと気付く……。何度も映画化された作品。読みやすくするため現代の言葉に近づけてますが、作品の性質上、そのままの表現を使用している場合があります。
  • 小公女
    2.0
    大富豪の家に生まれたセーラは7歳の時、インドからイギリスの女子学校に入学し寄宿生として生活する。聡明で心優しいセーラは友だちと仲良く暮らしていたが11歳の誕生日のときに父の死の知らせと共に無一文になってしまう。周囲は手の平を返したように冷たい仕打ちをするようになるが逆境にもめげず、強い正しい心を持って生きていく姿を描く。けなげに前向きに生きていくセーラがいじらしい。はたしてセーラはどうなるのでしょう。世界中で愛される名作。

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