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  • フランケンシュタイン

    フランケンシュタイン

    小説・文芸

    3.9
    1巻799円 (税込)
    11月も雨のわびしい夜、消えかかる蝋燭の薄明かりの下でそれは誕生した。解剖室などから各器官を寄せ集め、つぎはぎされた身体。血管や筋のひとつひとつが透けて見える黄色い皮膚。そして、茶色くうるんだ目。若き天才科学者フランケンシュタインが生命の真理を窮めて創りあげたもの、それがこの見るもおぞましい怪物だったとは! 無生物に生を与える実験の、しかしあまりに醜悪な結果に、彼はこの生き物を見捨てて逃げ去るのだが……。いくたの映画やドラマ、小説等を通じ、あまりに有名な不朽の名作。

ユーザーレビュー

  • フランケンシュタイン

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ヴィクターの人間らしい憎しみ、憎悪こそがホラー。
    ヴィクターの亡霊(ドッペルゲンガー)「怪物」の孤独からくる憎しみ、苦しみとの対比が読者をぞっとさせる。なぜか?
    この物語の怖さの本質は「怪物」の見た目の恐ろしさでもなければ、主人公の愛する肉身の数々の非業の死でもない。自分が生み出した生命に対する人間らしいエモーショナルな感情の熱情が怖いのである。明らかに自分に帰ってくる許すべき存在である「怪物」に復讐することに取り憑かれた「哀れな」マッドサイエンティスト、それがフランケンシュタインであり、人間とはそうでしかあり得ない臨場感に恐怖する。
    「怪物」の視点でこの原作を読むと、その眼差しの奥にアニミズムが宿っていることにも驚いた。そう、「怪物」は常に森に逃げ込み、闇夜から現れる。鳥の囀りや自然の蠢きに癒され、なんと「怪物」自身が「どこから来てどこへ行くのか」と、あのゴーギャンの絵画のタイトルを口にするのだ。そう、人間に造り出された「人造人間」も、孤独に苛まれて人類全てを憎むその感情も理不尽も全て、コントロールできない混沌の外から「やってきた」アニミズム=存在論そのものなのだ。ヴィクターは最後までそのことに気付けなかった物語とも言える。ヴィクター自身の絶望と恐怖と憤怒の感情も同じく混沌からやってきた何かだと。

    「スパイラル 推理の絆」が描くものは「フランケンシュタイン」のアニミズムの本質に気付いた「怪物」が自らの寿命も絶望も受け入れ、世界を祝福する物語だ。「フランケンシュタイン」を題材にした物語の中で最も希望に満ちたドラマだが、やはりポイントは結崎ひよのだ。
    もしかしたらひよのは、「フランケンシュタイン」では作られなかった「フランケンシュタインの花嫁」だったのかもしれない。そしてひよのというキャラクターは作られた偽物に過ぎないところも素晴らしく、ただ創造主によって造り出された「怪物」にとって都合の良い伴侶役としてのキャラクターをメタ的に破壊してしまう。ある意味「フランケンシュタイン」よりもイジガワルイ。
    創造主たる鳴海清隆は自身のクローンである歩に問う
    「その底なしの混沌と暗闇でお前を今支えているのは何だ?」
    それは偶然(!)歩はひよの(を演じる誰か)を信じる(コーリング)ことができたからだ。そしてひよの(を演じる誰か)は密かに涙でそれに応える(レスポンス)。二人は(そしてブレードチルドレン達は)世界を救うエートスを共有し、別々の道を歩む(responsibility)。
    二人の出会いと絆こそが、世界の祝福だ。原作「フランケンシュタイン」はそれに気付けなかった男の末路を描くことで逆説的に世界の祝福の存在を浮かび上がらせる。

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    2025年06月11日
  • フランケンシュタイン

    Posted by ブクログ

    フランケンシュタインと言えばハマーホラーの映画の印象が強く、原作を読んでいなかったので手に取ってみた。怪物は知性が高く、初めこそはそれほどでもなかったがだんだんと知識を増やし会話できるようにまで成長する。怪物の苦悩と悲劇は映画よりもはっきりとしていて、一方的に暴力的な怪物のようではあるけれど結局は被害者としての立場であることを再認識する。誰も救われない悲劇のお話。

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    2026年03月10日
  • フランケンシュタイン

    Posted by ブクログ

    200年ほど前に書かれた本ですが、今読んでも、というか、今こそ読みたい、読んでほしい本ですね、これ。

    自分は、この本を読んでいて、『ジキル博士とハイド氏』と『ガリバー旅行記』を思い出しました。
    構成もなかなか面白いです。

    しかも、メアリー・シェリーが、二十歳そこそこで書いた本、というのは驚き。

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    2018年07月15日
  • フランケンシュタイン

    Posted by ブクログ

    「タイトルは有名だけど中身知らないよね」
    となる典型的な作品の一つ。

    長らく積ん読状態だったけど、
    とあるブログのレビューが興味深かったのでこの度呼んでみた次第。

    語り手が交代しながらモノローグを行うように展開されていて、
    解説よろしくこれが後生の『嵐が丘』等へ派生していくというのは個人的に胸がアツくなる部分ではある。

    フランケンシュタインと聞くと一般的には怪物をイメージしがちだけれども、
    怪物には固有名詞はなくフランケンシュタインとは怪物を生み出した天才科学者(ヴィクター・フランケンシュタイン、主人公)の姓である。

    物語の原題は正式には『フランケンシュタイン あるいは現代のプロメテウス』。
    プロメテウスとはギリシャ神話に登場する神の一人。
    寒さに凍える人間を想い火を与えることでその生活を助けようとしたが、
    火を与えられた人間がそれを争いに用いたことにより刑に処せられる。

    ヴィクターば人間を作ったこどにより、
    怪物ば言葉を理解してしまったこどにより、
    自らが抱える愛を遥かに超越した絶望の淵に置かれ身を滅ぼす。
    -現代のプロメテウス-はその隠喩にあたる。

    人間と怪物を比較することで人間の定義について問いを投げ掛けていて、
    そのような意味ではSFの先駆的な作品としても位置付けられているようである。



    …というように何の気なしに呼んではみたものの
    幅広いジャンルに影響を与えたようだ。

    圧巻なのはやはり終盤。
    ヴィクターが息を引き取ったのを観た怪物がウォルトンに自らが抱える想いを吐露する場面。
    目を合わせられなかったとはいえ、
    怪物がまともに会話したのはヴィクター以外ではウォルトンが初めてであり、
    それゆえに怪物がとても人間らしく見える。

    別の機会に是非映画も観てみたい。

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    2014年09月29日
  • フランケンシュタイン

    Posted by ブクログ

    ピーター・ラヴゼイ『地下墓地』、
    ピンチョン『Is it O.K. to be a Luddite?』などを読んで
    気になっていた古典作品。

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    2014年02月01日

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