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修羅長脇差
中仙道の首駅、武州下板橋宿の伝馬継問屋場をとりしきる梅谷六兵衛親方に、縄張を奪われた土地の貸元・久良蔵は、六兵衛が博徒の名のりをあげる花会に用意した金の一部を奪って、信州へ逃げた。3月後、上田生まれの幸太郎は、渡世の仁義で、失意の久良蔵親分に託された金を、根岸は御行の松の近くに住む久良蔵の妾・小芳に届けて、小芳を下板橋の乗妙寺まで案内する。翌日、小芳は未練気な旦那に別れて、幸太郎に根岸へ送られる途中、月明りで幸太郎の横顔に7年前のある夜、自分の一生を狂わせてしまった闇の男の面影を見出す……。渡世人の非情さを描く「修羅長脇差」その他。 -
春風まぼろし谷
江戸の謎といわれる笠松屋敷に奉公した孤独の美女・お信乃は、偶然にも禁制の離れをのぞいてしまった。世にも怖ろしい光景が、お信乃の眼前に展開する。妖気をはらむ屋敷の主(あるじ)笠松半太夫とは何ものだろう。さらに、彼をうかがう若い素浪人、怪童、乞食大名、女忍者との激烈な争いは? 事件の一切の鍵は、伝説の秘境・まぼろし谷と、そこに住む霧姫さまの上にあった……。<上下巻> -
シュークリーム・パニック
「絶食って、何も食べちゃいけないんですか」―体質改善セミナーに参加したメタボな男性4人組。インストラクターの無慈悲な指導によって、耐え難い空腹感が行き場のない怒りへと変わっていく中、冷蔵庫のシュークリームが盗まれる事件が発生する。ミステリマニアの受講者、四谷は探偵役に名乗りを上げるが―!?爆笑必至の「限定販売特製濃厚プレミアムシュークリーム事件」はじめ、ひと味違う本格ミステリ作品を全6編収録。 ※本作品は 2017年9月14日まで販売しておりました講談社ノベルス電子版『シュークリーム・パニック ―Wクリーム―』と『シュークリーム・パニック ―生チョコレート―』の2冊を1冊にまとめた文庫電子版となります。 本編内容は同じとなりますので予めご了承下さい。既に同作品をご購入されているお客様におかれましてはご注意下さい。 -
将棋大名
安永年間の江戸、ある日、奇人の蘭学者・平賀源内ご自慢の舶来遠眼鏡に映し出されたのは、妖艶な裸の女性がむごたらしく殺される場面だった。死体につけられた「死人詰」という一風変わった詰め将棋の図を手がかりに犯人捜しが始まるが、やがて捕り手の柳造が、次にはその娘も残忍に殺され、二人にもまた、同じ「死人詰」図がつけられていた。源内の弟子で柳生流の達人・高島春作は、江戸を揺るがす連続猟奇殺人となったこの事件に、彼を慕うお千代とともに巻き込まれていく。伝奇小説の産みの親が描く時代ミステリー長編、映画化もされた傑作。<上下巻> -
少女は鳥籠で眠らない
「ただ、覚えておけばいいよ。絶対に欲しいものが決まってる人間が、どれだけ強くて、怖いものかを……」15歳の少女にわいせつな行為をさせたとして21歳の元家庭教師が逮捕された。被疑者の大学生は何かを諦めたように本心を話さない。頭を抱える新米弁護士の前に現れた黒野葉月――被害者の高校生は、やがて途轍もない行動を起こす。法の奥深くへ分け入り、新米弁護士木村と先輩高塚のコンビが知る、四つの秘密。予測不能の事件の行方。加害者も、被害者も――相談者たちは、一様に何かを隠している。鮮烈な読後感の表題作を含む連作リーガル・ミステリ! -
小説関根名人
明治から昭和にかけて活躍した「近代将棋の父」こと、十三世名人・関根金次郎。生まれは千葉の宝珠花で、子どものころから将棋が強く、人呼んで宝珠花小僧。10代前半で上京、十一世名人伊藤宗印に弟子入りし、その後、若手花形棋士となった青年金次郎は、師匠に勧められ修業の旅に出る。そこには、人情、恋、そして勝負の日々が待っていた……、という表題作のほか、天野宗歩(留次郎)の青年期を描いた「勝負一代男」、「勝負師 木村義雄」も収録。 -
小説の如く奇なり
事実が小説よりも面白い、というのは間違いだ。小説のように面白い、と考えるのが正当ではないか。作家の自負心から、小説という虫メガネで事実をとらえてみたいと志した著者が、札幌の屋台、元横綱の断髪式、温泉場の芸者さん、能古島の愉しい漁師、シンガポールのラッフルズ・ホテルなどをたずね歩いた、出色の読みもの12編。奇なる事実の背後にある小説的なおもしろさを、作家の自負をこめ作家の目で捉え、ユニークな題材に挑んだルポルタージュ! -
小児救急
深刻な医師不足による激務で、自殺に追い込まれた小児科医。誤診、たらいまわしで幼い命を落とした子どもたち。崩壊寸前の危機に瀕する小児医療。「子どもたちの未来のために、私たちができることは何か」気鋭の新聞記者が真摯に問いかける。全国で起こった母親たちの新たな動きを大幅加筆して文庫化。※本書は小社より単行本として刊行された『小児救急「悲しみの家族たち」の物語』に大幅加筆したものです。 -
少年Nのいない世界
猫を十三匹殺して、その首を村田ビルディングの屋上から投げ落としたあと、自らもダイブすれば、異世界にいくことができる。この都市伝説は真実となってしまった――。最果ての地に飛ばされながらも、誰も知らない世界で居場所を見つけ、なんとか生き残ったクラスメイトの一人・糸川音色。かつての級友たちは、無事なのか。後悔と孤独を抱える音色のもとに、過去を知る人物が現れ……。 -
昭和研究会 ある知識人集団の軌跡
軍部の跳梁に抗した近衛ブレーン集団の全貌――昭和研究会は、近衛公の親友・後藤隆之助が、多くの知識人を集めて創設した、国策研究機関である。昭和10年代、日中戦争から太平洋戦争へと駆りたててゆく軍部ファシズムに抗し、日本が直面した懸案の解決にむけて、知識人集団が交わした熱い討論・研究の内容を明かす。創設時から参画した著者が描く、昭和史の貴重な証言。 -
昭和史 忘れ得ぬ証言者たち
菊池寛賞受賞の栄誉に輝く「保阪昭和史」の到達点! 肉声の持つ迫力! ――歴史の決定的瞬間に居合わせた者、戦後を寡黙に生き抜いた者……。真珠湾攻撃時の日本大使館員から、A級戦犯の最期の声を聞いた宗教家まで、文献にはない迫力ある証言の数々。取材した相手の数のべ4000人、菊池寛賞受賞に輝く昭和史研究の第一人者が、次代へと語り継ぐ貴重な肉声を一冊に!<『一語一会』改題作品> -
知られざる王国NHK
強力な組織力でマスメディアの世界に君臨する、情報王国・NHK。その現場で働く人間たちは、何を考え、日々どのような闘いをしているのか? 画面に登場するキャスター、リポーターからドラマ、芸能番組の制作者まで、現場で働く人々の肉声を伝え、知られざるNHKの実像を描き出す、迫真のノンフィクション。 -
白い密室
雪が積もった邸宅の中で、大学教授が殺害された。だが、そこはまさに密室だった……。という表題作のほか、「赤い密室」「青いエチュード」など、全8編の本格ミステリー集。巨匠が『りら荘事件』より前に書いた傑作ばかり。 -
死を見つめる心
人間が死というものに直面したとき、どんなに心身がたぎり立ち、猛り狂うものか――すさまじいガンとの格闘、そしてその克服と昇華……言語を絶する生命飢餓状態に身をおいた一宗教学者が死を語りつつしかも、生きることの尊さを教える英知と勇気の稀有な生死観。第18回毎日出版文化賞受賞。 -
真贋
「小説や詩を読むことで心が豊かになると妄信的に信じている人がいたら、ちょっと危いと思います。世の中の『当たり前』ほど、あてにならないものはありません」――今こそ「考えること」に真剣に向き合ってみませんか。突き詰めた思考の果てにうまれた、氏の軽妙かつ深遠な語りにどうぞ耳を傾けてください。 明るさは滅びの姿 「豊かさ」に隠されたもの 自分の毒に責任を持つ 人間らしい嘘は許す 困ったらインチキでもやるしかない いいことをさりげなく、悪いことは大げさに ――<目次より> -
真紅の瞳
女性の美への憧憬が、現代社会において、さまざまな哀歓を生む――その美しく粧った心おごれる女性・蒔絵を中心に、心の美しさをつつましく守る女性・杉枝を対比させ、ゴルフに練達する素朴な青年、落魄の元宮殿下、好色で貪欲な実業家などの現代社会を表徴する男たちを配して、世相の明暗、女の生き方などをたくみに捉えた長編小説。現代小説に新たな意欲を示す会心の力作長編。 -
新三と太十
「いつの時代でも《新三》と《太十》のように“粋”でありたい」 ――歌舞伎俳優・片岡愛之助さん推薦! お節介が気持ちいい。男も惚れる駕籠舁き、江戸を駆ける! 「取次屋栄三」「剣客太平記」「居酒屋お夏」の大人気作家の新しい人情時代小説シリーズ誕生! 講談社文庫創刊50周年書下ろし作品 江戸の町を駆け廻る美男の駕籠舁き・新三(しんざ)と太十(たじゅう)。 悩みを抱えた客が駕籠にひとたび乗れば、二人のお節介で心が晴れると評判だ。 ある日、武家屋敷近くで瀕死の若侍を助けた二人は、大名家の騒動に巻き込まれ……。 若侍の志に心打たれた駕籠舁きの思わぬ行動とは? 優しさと爽快感が心に響く人情時代小説開幕! -
神州天馬侠
大正末から昭和初めの「少年倶楽部」の目ざましい躍進期に、その中心読み物となったのが、佐藤紅緑の諸作と「神州天馬侠」である。織田・徳川の連合軍に滅ぼされた武田勝頼の遺子・伊那丸が、忠義の士に護られて、健気にもお家の再興をはかる。しかし、戦国群雄の圧力の前には――。当時、子供も大人もこの小説に熱狂した。今も、その底力を保ちつづける大衆児童文学の記念碑。 -
新粧
新婚旅行に出かける香澄と晴彦。蛇のびっくり箱の悪戯に、電車の中は大騒ぎに。そこに居合わせた晴彦の知り合いの竹内と出会い……。北海道初の女性作家、『もめん随筆』を書いた女性随筆家による、若者たちの姿を描いた傑作。 -
新宿幇 東京チャイニーズ
闇に蠢く非情の中国コネクション。長く過酷な旅の果て、密航者たちを待ち受けていた「奪人蛇頭」の罠! ――急増する中国人密航者、闇の手配師・蛇頭の犯罪。日本ヤクザも巻き込んだ「見えない中国人の絆」が、裏歌舞伎町に潜んでいる。彼らの究極の目的=「黄金夢」とは? 中国ー東京ーNYを結ぶ密航闇ルートと、知られざるドラゴン・コネクションの真実を、すべて現場取材により徹底解明した、驚愕の書き下ろしルポ。 -
真珠湾攻撃総隊長の回想 淵田美津雄自叙伝
海軍機動部隊の精鋭360機を率いハワイ奇襲作戦を陣頭指揮し、ミッドウェー海戦で重傷を負い、原爆投下直後の広島で被害調査に従事し、厚木基地にマッカーサーを迎え、ミズーリ号での降伏調印式に立ち会った淵田美津雄は、戦後キリスト教に回心し仇敵アメリカへ伝道の旅に出る。激動の時代を生き抜いた男の真実とは。
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