父親作品一覧

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  • 政党支持の分析
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介・目次・著者略歴】 戦後わが国有権者の政党支持の特性と発展を、全国的規模の政治意識調査データをすべて収集し、長期視野に立って統一的に分析。 【目次より】 序 第1章 政党支持と社会構造・国際環境の変動 1 始めに 2 職業構成の変動 3 都市への人口移動 4 経済的生活意識と石油危機 5 新旧世代の交替 6 高学歴層と政治的シニシズム 7 国際環境の変化 8 時期区分によるまとめ 第2章 政党支持の類型とその特性 1 始めに 2 党派性の諸側面の尺度 3 政党支持の類型 4 政党支持の変動と支持の類型 5 政策に対する態度と政党支持の類型 6 投票における政党選択と政党支持の類型 7 1967年ミシガン調査データによる政党支持類型との比較 8 結び 第3章 政党支持の変動と支持の幅 1 始めに 2 政党支持の変動:長期的,短期的変動要因 3 政党支持の幅の仮説 4 政党支持の幅の尺度の構成 5 政党支持の幅の尺度の相対的安定性 6 政党支持の幅と政党選択 7 結び 第4章 政党支持の社会化過程 1 始めに 2 父親の支持政党の認知 3 両親と子の政党支持の一致 4 政党支持強度に対するグループの影響 5 政党支持をめぐる初期社会化と後期社会化 6 社会化効果の相対的ウェイト 7 結び 第5章 政党支持と職業利益 1 始めに 2 政党支持のデモグラフィック要因による多変量解析 3 政党支持の社会化過程と職業移動 4 職業カテゴリーと職業代表政党 5 職業代表政党から支持政党へ 6 職業代表政党なし層の政党選択 7 新中間層の政党支持と生活満足度 8 結び 第6章 「保守ー革新」イデオロギーと態度空間 1 始めに 2 「保守ー革新」イデオロギーのコンポーネント 3 「保守ー革新」次元の認知的前提 4 保革自己イメージ 5 政党空間における保革次元 6 政策空間における保革次元 7 政策イメージの変換機能 8 結び 第7章 政策争点・政党の政策イメージ・政党選択 1 始めに 2 政策争点と政党選択の関連モデル 3 政策争点と政策イメージの認知 4 政策イメージ尺度の構成とその分布 5 「政党の政策イメージ」と政党支持 6 「政党の政策イメージ」と投票における政党選択 7 結び 第8章 政党支持強度の消長 1 始めに 2 いくつかのモデルの検討 3 データと政党支持強度の尺度 4 政党支持強度に対する年功効果と時勢効果 5 政党支持強度と投票との一致 6 支持強度に及ぼすフォーマル・インフォーマルな集団の影響 7 政治不満の蔓延と政党支持強度の低下 8 結び 引用文献 調査一覧 補遺I 補遺II あとがき ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 三宅 一郎 1931年生まれ。政治学者。神戸大学名誉教授。専門は、政治行動論。 京都大学法学部卒業。法学博士。 著書に、『政党支持の分析』『投票行動』『政治参加と投票行動』『日本の政治と選挙』『変動する日本人の選挙行動(5)政党支持の構造』『選挙制度変革と投票行動』『異なるレベルの選挙における投票行動の研究』(共著)『平等をめぐるエリートと対抗エリート』(共著)『日本人の選挙行動』(共著)『変動する日本人の選挙行動(2)環境変動と態度変容』(共著)『55年体制下の政治と経済』(共著)『社会科学のための統計パッケージ』(編著)『合理的選択の政治学』(編著)など、 訳書に、R・イングルハート『静かなる革命』S・ヴァーバ、N・H・ナイ、 J・キム『政治参加と平等』(東京大学出版会、1981年)などがある。
  • アウグスティヌスの懐疑論批判
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介・目次・著者略歴】 本書はアウグスティヌスが回心後、最初に着手した初期の代表作で難解をもって知られる『アカデメイア派論駁』の世界でも初の総合的な研究成果であり、研究/翻訳/註解の三分より構成される。アウグスティヌスはアカデメイア派懐疑論の論駁を通して真理論や知識論に関する新たな理解を示したが、著者はそれがヘレニズム期のものともデカルト以降の近代の懐疑論とも異なり、命題の真偽、真理と善という価値をわれわれの生のあり方にどのように位置づけるかに核心があることをはじめて解明した。原著は19世紀以来、デカルト懐疑論との比較や新プラトニズム研究の視点などから考察されてきたが、未だその全体像は明らかになっていない。本書はアウグスティヌスの戦略的論法を読み解いて原著の意図を分析し、真理と行為の問題性を摘出した画期的作品。 【目次より】 まえがき 第1部 『アカデメイア派論駁』研究序説 第2部 『アカデメイア派論駁』 第3部 『アカデメイア派論駁』註解 第I巻 第1章1~4節 ロマニアヌス宛て書簡 第2章5~6節 討論の開始 第2章5節:全体的問題の提示 第2章5~6節:第I巻の問題の提示 第3章7節~第4章12節 知者 第3章7~8節:キケロと懐疑論の紹介  第3章9節:人間のfinis 第4章10~12節:誤謬の定義 第5章13節~第8章23節 知恵 第5章13~15節: 道 第6章16節:知恵の定義 など 第II巻 第1章1節~第3章9節 ロマニアヌス宛て書簡 第4章10節~第6章15節 アカデメイア派の紹介 第4章10節:設定 第5章11~12節:アウグスティヌスによるアカデメイア派の紹介 第6章14~15節:アリピウスによるアカデメイア派の紹介 第7章16節~第8章21節 ジュニアメンバーとの討論 第7章16節~第8章21節:父親似のたとえ など 第1章1節~第2章4節 序 第1章1節:導入 第1章1節~第2章4節: fortuna 第3章5節~第6章13節 シニアメンバーの討論(その2) 第3章5~6節:問題の提示 第4章7~10節:自分は知っていると思う 第5章11節~第6章13節:assensio 第6章13節:締めくくり 第7章14節~第9章21節 連続講話 第7章14節:モノローグの導入 第7章15節~第8章17節:アカデメイア派の評判 第9章18~21節:ゼノンの定義 第10章22節~第13章29節 認識 第10章22節:カルネアデス登場 第10章23節~第11章26節:自然学 哲学者の不一致 感覚・夢・狂気 第12章27~28節:倫理学 第13章29節:論理学 第14章30節~第16章36節 同意と行為 など ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 岡部 由紀子 美学者、哲学者。熊本保健大学教授。東京大学文学部卒業、同大学院人文科学研究科修士課程修了(美学・藝術学)。文学博士(慶応大学)。 著書に、『アウグスティヌスの懐疑論批判』など、 訳書に、ハンス・ベルティング『マックス・ベックマン 近代芸術における伝統の問題』 マルテキン・バルンケ『クラーナハ“ルター” イメージの模索』などがある。
  • 【合本版】探偵・日暮旅人の探し物 全10巻
    4.5
    保育士の山川陽子(やまかわようこ)は、ある日保護者の迎えが遅い園児・百代灯衣(ももしろてい)を自宅まで送り届けることになる。灯衣の自宅は治安の悪い繁華街の雑居ビルにあり、しかも日暮旅人(ひぐらしたびと)と名乗るどう見ても二十歳前後の父親は、探し物専門という一風変わった探偵事務所を営んでいた。  澄んだ目をした旅人と、人形のように美しい灯衣。名字の違う不思議な親子に興味を惹かれた陽子は、探偵事務所を度々訪れるようになる。そして、旅人が持つある“能力”を知ることになる。匂い、味、感触、温度、重さ、痛み。旅人は、これら目に見えないモノを“視る”ことができるというのだが――? 人気シリーズが全10巻の合本版で登場。 ※本電子書籍は、『探偵・日暮旅人』シリーズ全10巻を1冊にまとめた合本版です。
  • 評伝 マルコム・マクラーレン
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    決定的評伝、ついに翻訳。これが本当のマルコムだ。 彼が生みだしたものは、セックス・ピストルズだけではなかった―― アナーキスト、シチュアシオニスト、ポストモダニスト、ファッションデザイナー、アートディレクター 、パンク・ロッカー、ヒップホップ・アーティスト、映像作家、スピルバーグのグル、市長候補、ユダヤ人、トラブルメーカー、オペラ愛好家、捨てられた息子、不在の父親……はたしてマルコムとは何者だったのか? 藤原ヒロシさん推薦! 「色褪せない時代、その謎を解き明かす。あの時、どんな魔法がかけられてたのか?」 ポップカルチャー史における最重要事件=「パンク」。このムーブメントをつくりだした、マルコム・マクラーレン(1946-2010)の決定版評伝の翻訳書『評伝 マルコム・マクラーレン』がついに刊行。 あらゆるジャンルで奇抜なアイデアを実行した、その〈多才すぎる〉マルコムの全体像を、友人・関係者の証言と家族の手記から明らかにする。すべてのストリートカルチャー・ファン必読の超重量級の一冊。 マルコムの意外な?表情をおさめた貴重な写真を含む16ページの口絵も。 【各メディアで絶賛!】 「本書はロック伝記の『市民ケーン』だ。忘れられない芸術・文化・英国のエキセントリックさをめぐる旅で、すばらしい物語だ。読み物としてもすばらしい。もし、誰かの家を訪れ本棚にこの本が無ければ、一緒に寝るなというのが私のアドバイスだ」アンドリュー・オへイガン(作家) 「読むのが止められなかった。マルコムはオレたちに、退屈と怒りからアートを創りだすインスピレーションを与えてくれた。オレたちを解放してくれた」ボビー・ギレスピー(プライマル・スクリーム) 「この卓越した渾身の伝記は、輝かしい幻想と常軌を逸する可能性への扉を開く」アラン・ムーア(作家) 「ずば抜けている……この本で、ゴーマンは、マクラーレンを「偉大なるロックンロールの詐欺者」「モラル的に破綻したパンクのメフィストフェレス」といった凝り固まったイメージから剥離させ、彼の芸術学校のルーツ、アイデアへの愛へと説得力をもって迫っている。本書では、やっかいで、不快で、残酷でさえあった彼が、決して退屈な存在でなかったことを明確に示す」 『サンデー・タイムズ』紙 「この挑発的な人物の、驚くべき新しい伝記は、マクラーレンの浮上してくるトレンドを見極め、まさに絶好のタイミングで、まんまと自分を位置づける才能を完璧なまでに捉えている」 『ファイナンシャル・タイムズ』紙 「完全に……心をつかまれる」 『オブザーバー』紙 「決定版……叙事詩である」 『タイムズ』紙 「心を奪われる」 『デイリー・メイル』紙 「若き理想主義者から、変幻自在、行き当たりばったりの成人期までの魅了される旅路」 『i』 紙 「美化しているわけでも、中傷しているわけでもなく、この書は、好奇心旺盛で、厳正であり……まず退屈することはない」『ガーディアン』紙 「マクラーレンはついに、彼にふさわしい、こまやかでバランスのとれた伝記を手に入れた……ゴーマンは、ときに唖然とするほど法医学的弁舌さ、大変満足なものに仕上げている」『クラッシック・ロック』誌 【目次】 ※ 本文中に計16頁の口絵あり アラン・ムーアによる序文 ルー・ストッパードによるエッセイ 著者による覚書 プロローグ PART1:男の子はどこまでも男の子 Boys Will Be Boys PART2:レット・イット・ロック Let It Rock PART3:セックスとスタイルと破壊工作 Sex, Style & Subversion PART4:僕はセックス・ピストルだ I’m a Sex Pistol Baby Oh Yeah PART5:ワールズ・エンド World’s End PART6:ワイルド・ウエスト Wild West PART7:「僕の父さんだ」 ‘That’s My Dad’ PART8:ザ・カジノ・オブ・オウセンティシティ・アンド・カラオケ The Casino of Authenticity and Karaoke PART9:ワイルド・ストロベリーズ Wild Strawberries PART10:歴史は小便をかけるためにある History Is for Pissing On エピローグ 謝辞 備考
  • 氷の上のプリンセス 全10冊合本版
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    1巻5,500円 (税込)
    小さい頃からフィギュアスケートを習ってきた春野かすみ。でも、小学5年生の冬に父親を交通事故で亡くし、一度はスケートをあきらめかけるが、ふたたびリンクに上がっていく。泣き虫で引っ込み思案なかすみが、多くの困難を乗り越えがんばる姿を描く大人気シリーズのノービス編。チャレンジ、友情、そして初恋……感動の本格フィギュアスケート小説、「氷の上のプリンセス」1~10巻がまとめて読める合本版! 〈小学中級から すべての漢字にふりがなつき〉 【収録作品(収録順)】 氷の上のプリンセス ジゼルがくれた魔法の力 氷の上のプリンセス オーロラ姫と村娘ジゼル 氷の上のプリンセス カルメンとシェヘラザード 氷の上のプリンセス こわれたペンダント 氷の上のプリンセス 波乱の全日本ジュニア 氷の上のプリンセス はじめての国際大会 氷の上のプリンセス 夢への強化合宿 氷の上のプリンセス エアメールの約束 氷の上のプリンセス シンデレラの願い 氷の上のプリンセス 自分を信じて!
  • ミルトン・エリクソン/アメリカン・ヒーラー
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    心理療法に革命を起こし、今なお大きな影響を与え続けているミルトン・エリクソン。 優れた催眠療法家、精神科医、研究者としてだけでなく、家庭人としてもすばらしい夫、父親であり、そのヒーラーとしてのカリスマ的な魅力は多くの人を惹きつけてやまない。 本書では、エリクソンの知られざる面を、妻のエリザベスや本書の編者であるベティ・アリスら家族と、ロッシ、ランクトン、ショート、ギリガンら多くの関係者の証言で明らかにし、エリクソンが本物のヒーラーであったことを証明している。 エリクソンの人生の記録資料とも言える若き日のカヌー旅行の日記や家族との手紙からオルダス・ハクスリーとのトランスについての共同研究や臨床面接のデモンストレーションの記録まで収載された、まさにエリクソンの仕事と人物像をトータルに理解するために欠かせない一冊となっている。 自ら多難な人生の地平を切り開いたエリクソンを知ることで、ますます多くの人たちが、エリクソンに、催眠療法に親しみが持てるようになることであろう。面接記録の動画データ付き。

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  • 大江健三郎全小説 第4巻
    5.0
    「今度の中篇集で、癌か狂気してか死の床にある男が、子供のころ父親と加わった、天皇の名のもとの反乱を再現しようとする。また、月への打ち上げを恐怖して、宇宙船基地を逃げた男が、現人神(アラヒトガミ)に救われることを夢みる・・・・・これらの、自由をおしつぶされる悲鳴と救済をもとめる叫び声を、時にはユーモラスにあげている男たちが、僕にとっての「同時代」なのです(著者・『みずから我が涙をぬぐいたまう日』)
  • 若者の貧困を拡大する5つのリスク──その原因と対応策
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    1巻4,180円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 世界銀行副総裁・欧州復興開発銀行総裁特別顧問を務めた著者が、日英両国に共通した「どうして多くの若者が希望を失い、孤独・孤立、貧困になってしまうのだろうか」という問題について、9都市7000人の生活史データから明らかにした。 ① 職場や住居が安定せず社会的排除を受けている人をも調査に組み入れる独自のCCS調査法を用いた(平均回答率約80%)。 ② 問題を幼児期からの根源的な要因にまで遡り、その連鎖関係を明らかにした。 ③ 問題を生み出すリスク要因だけでなく、リスク低減効果のある強み要因も含め、統合的な分析を行った。これによりこれまでの調査方法では、判然としなかった幼児期からの貧困への因果関係の流れを明らかにした。 調査対象は、バブル崩壊後の「停滞の30年」に生まれ育った世代:「若者世代」と、その親の世代であるバブル期に成長し、就職氷河期に就職を果たした「団塊ジュニア世代」について行い、人々の行動・生活・価値観にどのような変化が起きたかのかを包括的に明らかした。 調査では、日本の9都市、7000人に対し、生まれてから現在まで多次元・時系列データ、約2000万件を収集。 若者の貧困拡大に最も大きく影響を与えるものとして「しかるしつけ」「父親との接触が少」など幼児期からの親子関係を確認。これまでの親世代の貧困が教育格差を生み、貧困の連鎖へとつながるといった定説に対して新たな視点を提供している。 問題解決のためには、幼少期の近隣の友人や大人等との接触(社会関係資本)が、不登校、引きこもりなど発達期の問題行動を大きく低下させることも確認され、今後の家族関係・地域活動の活性化を考えるうえで重要な示唆を与えている。
  • EST! カクテルブック
    3.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介】 東京は湯島、繁華な大通りから路地裏へ。スナックや焼鳥店など小体な店が連なる小路に「EST!」はある。重い扉を開けた先に広がる褐色の異世界。カウンターの真ん中で、白いバーコートを着たマスターの渡辺昭男さんが迎えてくれる。 バーを開いたのは1973年のこと。渡辺さんは1934年生まれ。日本のバーの黎明期を支え、真摯にカクテルを追求してきたバーテンダーだ。 「EST!」は、ラテン語の「ある」からきている。「酒の生き神様」として知られた農芸化学者の坂口謹一郎博士が名付け親で、もとになったのはとあるイタリアの昔話―酒好きの司祭が旅をしたときのこと、先発隊の従者によい酒のある宿屋の壁に「EST!」と印をつけるように命じた。従者はローマ近郊の宿の酒が格別だったので「EST!」を三つ書き残したという。「EST!」の看板にも「EST!EST!!EST!!!」とある。 つまり店名は、ここには素晴らしい酒が「ある!」ことを意味している。 渡辺さんの二人の息子もバーテンダーになった。長男の憲賢さんは新橋の「Bar Atrium en」のオーナーバーテンダーとして腕を振るい、次男の宗憲さんは自身のバー「Bar Atrium」を営みながら「EST!」のカウンターにも立っている。 渡辺さんにバーテンダーとしてのモットーを訊ねたことがある。渡辺さんは白いメモ用紙にさらさらと綴った。刹那、「あっ」とつぶやくと、メモ用紙に「お」と「様」を書き足した。「たいへん失礼しました。『お客様』でした」。そう言って差し出されたメモにはこう記されていた。 「お客様の心で主せよ」 【著者紹介】 [著]渡辺 昭男(わたなべ・あきお) 1934年8月5日、奉天(旧満州/現在の中国・瀋陽)で生まれる。父は満州鉄道の駅長を務めていた。1945年、終戦により11歳の時に父親の故郷である佐賀県唐津に引き揚げる。高校卒業後の1953年、薬剤師を目指して上京。「トリスバー」でのアルバイトをきっかけにバーの世界へ。銀座「静」(現在は閉店)に移り、棚にぎっしりと並んだ洋酒に強い衝撃と憧れを抱いたという。1年ほど働いた後、湯島の「琥珀」へ。18年の研鑽を積み、1973年「EST!」を開店する。 [著]渡辺 憲賢(わたなべ・のりたか) 1966年7月19日、渡辺昭男の長男として生まれる。1990年、大学卒業と同時に大手町「パレスホテル」に入社。「ロイヤルバー」などでバーテンダーとして働く。1994年、開業したばかりの恵比寿「ウエスティンホテル東京」へ。2003年、新橋に兄弟で「Bar Atrium」をオープンする。その後、ビルの取り壊しのために閉店を余儀なくされ、新たに新橋で「Bar Atrium en」を開店。2014年には、新橋で「Bar Caelum」をオープン。オーナーバーテンダーとして2店舗を切り盛りする。 [著]渡辺 宗憲(わたなべ・むねのり) 1970年3月15日、渡辺昭男の次男として生まれる。1988年、高校卒業後に札幌「バー やまざき」へ。1990年に帰京。「ジガーバー」「日比谷バー」を経て、1995年に友人と新橋に「Bar Atrium」を開店。2003年、店名はそのままに兄と一緒に独立を果たす。その後、移転。現在も新橋にて「Bar Atrium」を営む。2014年、父の入院を機に、兄と「EST!」のカウンターに立つ。父が復帰後も支える。2016年、父が圧迫性骨折で再び入院。今日まで「EST!」を守り続けている。 【目次抜粋】 「EST!」のこと。 グラスのこと、フレッシュフルーツジュースのこと、氷のこと。 三枝静代さん(「木村硝子店」デザイナー)が語る「EST!」のこと。 栗林幸吉さん(「目白田中屋」店主)が語る「EST!」のこと。 成田美歌子さん(「バー 街路」バーテンダー)が語る「EST!」のこと。 「EST!」の定休日のこと。 親子3人で話す「EST!」のこと。渡辺昭男 渡辺憲賢 渡辺宗憲
  • 自叙伝 キャスリン・ジェインウェイ
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    デルタ宇宙域から7年をかけて地球へ奇跡の帰還を果したヴォイジャー艦長、キャスリン・ジェインウェイ初の自叙伝! 誰よりも遙かな宇宙を旅した 宇宙艦隊艦長の記録 妹との確執、初恋、愛する父の死、 結婚か退役か――最新鋭艦ヴォイジャー艦長就任、そして遥か75,000光年の彼方へ…… 想像を絶する彼方からへ如何にして地球へと帰還を果したのか―― 〈U.S.S ヴォイジャー〉の艦長として、遥か75,000光年の彼方のデルタ宇宙域から地球へと帰還を果したキャスリン・ジェインウェイ。 惑星連邦でもその名を知らぬ偉大なる女性の人生が、いま初めて自らの手であきらかにされる。 『自叙伝 キャスリン・ジェインウェイ』は、艦隊史上でももっとも困難ともいえる事象に立ち向かった艦長が、宇宙艦隊で築いてきたキャリアを振り返る。 艦隊士官の父と作家である母のもとに生まれたキャスリンは、幼き日から宇宙へと夢を馳せていた。父親似のキャスリンと対照的に母親似の妹との子供時代の確執。愛する父親の突然の訃報。若き日にそりの合わない艦長から受けた屈辱と如何にしてそれを克服したか。プロポーズとと共に訪れた最新鋭艦への艦長就任――伝説的なデルタ宇宙域の旅。故郷から離れ、人跡未踏の宇宙の果てを旅し、未知の世界、未知の種族との出会いを重ねた偉大なる女性の真実がここにある。 宇宙艦隊とマキ双方のクルーをひとつにまとめ、銀河に散らばる様々な種族との同盟を結び、敵意に満ちた最果ての宇宙域にて、宇宙艦隊最大の脅威・ボーグを〈U.S.S.ヴォイジャー〉ただ一隻で打ち破った真相が今、明かされる。セブン・オブ・ナイン、腹心の友トゥヴォック、新参者ニーリックス、副官チャコティら、主要クルーへのジェインウェイの胸の裡が今明かされる。 「コースをセット、故郷へ」 ──キャスリン・ジェインウェイ
  • 【合本版1-3巻】算数で読み解く異世界魔法
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    【完結記念】数字の魔法で家族を守る── ……そんなの簡単だろ? 「小説家になろう」発、完璧な計算を越えた想いが絆を繋ぐ スイートホーム・ファンタジー! web版から大幅改稿でボリュームアップ!↑↑ 「書き下ろし短編」も収録! ※本電子書籍は「算数で読み解く異世界魔法」全3巻を1冊にまとめた合本版です。 【あらすじ】 落ちこぼれフリーターのタカハが転生したのは魔法の詠唱に数字を用いる世界だった! 彼は転生特典『対訳』の力で全ての魔法言語を瞬時に理解し、持ち前の数学知識を駆使した大魔法使いを目指す。 ──が、まさかの大問題は転生先の家族にあった! 頑固な父親、のんびり屋の姉と築く生活は、喧嘩ばかりで修行もままならない。 おまけに、タカハの前には前世からの因縁を持った宿敵まで出現。異世界では最強の魔法使いとして成り上がるはずだったのに……。 家族の絆と自身の誇りを胸に、今、タカハのかつてない戦いが始まる! 完璧な計算を越えた想いが絆を繋ぐスイートホーム・ファンタジー!
  • 兄弟
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    1巻3,630円 (税込)
    中国では2005年に上巻、2006年に下巻が刊行され、たちまちのうちに話題沸騰、世界的ベストセラーとなった。日本では2008年に単行本、2010年に文庫本が、それぞれ「文革篇」「開放経済篇」として文藝春秋より刊行され、その後長く入手困難となっていた。「現代中国を知るための必読書」としてファンのあいだで伝説になっていた本書が、このたび、上下巻を一冊にまとめて復刊! 父親を亡くした李光頭(リー・グアントウ)と母親を亡くした宋鋼(ソン・ガン)が、片親同士の再婚によって義理の兄弟となったあと、それぞれの人生をどう歩んだかを描く物語。文革篇は兄弟の少年時代。地主出身という理由で父親は身柄を拘束され、母親は病気で入院し、わずか8~9歳だった兄弟は、飢えに苦しみながらも助け合って生き延びる。開放経済篇は、ふたりの兄弟の青年期。李光頭は、党の福祉工場をスタートに、したたかにたくましく廃品回収業で大儲けして起業家となる。一方、一途で実直な宋鋼は、兄弟ふたりの憧れの女性だった林紅(リン・ホン)の心を射止め、幸福な結婚をしたかに見えたが、時流に乗ることができず、悲惨な末路をたどる。 階級闘争の嵐が吹き荒れた文革時代と、拝金主義が横行する現代を、ともに狂乱の時代として描ききった怪作。プリミティブな欲望、恋愛模様、親子の情愛、血の繋がらない兄弟の強い絆、悲惨な民衆による暴力、ふんだんなユーモア、下品で猥雑な笑い、すべてがてんこ盛り。ジェットコースターのような疾走感で物語の愉しみを存分に味わえる1000ページに迫る大著。
  • 合本 柳橋の桜
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    涙あり、恋あり、活劇あり。佐伯泰英の時代小説シリーズ、全4巻合本版 吉原や向島などへ行き交う舟が集まる柳橋。神田川と大川が合流する一角に架けられたその橋の両側には船宿が並び、働く人、遊びに行く人で賑わっていた。 柳橋の船宿「さがみ」で働く船頭の広吉には一人娘がいた。名前は桜子。三歳で母親が出奔するが、父親から愛情を受けて育ち、母譲りの器量よしと、八歳から始めた棒術の腕前で、街の人気娘に育っていた。夢は父親のような船頭になること。 そんな桜子に目を付けた船宿の亭主による「大晦日の趣向」が思わぬ騒動を巻き起こし……。 4カ月連続刊行で話題を呼んだ、壮大なスケールで描かれる全4巻! ※この電子書籍は、以下の作品をひとつのコンテンツにまとめた合本です。 『猪牙の娘 柳橋の桜(一)』2023年6月配信 『あだ討ち 柳橋の桜(二)』2023年7月配信 『二枚の絵 柳橋の桜(三)』2023年8月配信 『夢よ、夢 柳橋の桜(四)』2023年9月配信
  • ドッ硬連【大合本版】(1) 1~10巻収録
    完結
    3.0
    【大合本版/『ドッ硬連』1巻~10巻までの10冊を収録した大ボリュームシリーズ】《作品内容》札つきの不良生徒たちの巣窟、私立東凱高等学校。そこに入学したのがこの物語の主人公・姿 強平。名家のお坊ちゃん育ちで人を殴ったこともない彼が、なぜこの東凱に!? 入学を命じた父親の姿 剛三は多くを語らず、ただ一着のガクランを彼に手渡した。異様に高いカラーと風にはためく裾、ロングコートと見まがうようなこの服は、強平に何をもたらすのか。登校初日、強平を待っていたのは学校を仕切る《東凱グループ》からの激しい鉄拳制裁。学ランに縫い止められた10個の金ボタンは、グループの頂点・関東幹部総長だけが許された最高位の証だというのだ。むろん、入学したての一般生徒が身にまとえるような代物ではない。だが、強平はこれが父親の与えた試練と受け止め、翌日も同じ出で立ちで学校に向かうのだった……。とにかく熱い血が滾る松田一輝先生の学園大河アクション、大合本版:第1巻(全2巻)! ※単巻、他合本シリーズとの重複購入にご注意ください※
  • キッチンの悪魔――三つ星を越えた男
    -
    イギリス人で初めてミシュラン三つ星を獲得したフレンチシェフは、料理学校やフランス留学などを経ずに頂点にのぼりつめた異色の人だった。片田舎の貧しい父子家庭で育った著者は、高校中退後、レストランを転々として技術をみがくだけでなく、時には父親仕込みの競馬のネタを武器に、また時には破天荒な人柄を活かして築いた人脈を糧にしながら、次第に夢に近づいていく。ヌーヴェル・キュイジーヌなどの流行に背を向けた独自路線で、ひとつ、ふたつと星を増やし、独立して開いたレストランでついに三つ星を得るまでに駆使したあらゆる知恵が、本書の前半で惜しげもなく描かれる。しかし彼は、生活のすべてをキッチンに注ぎ込んでようやく得た三つ星を、わずか5年で返上してしまった――。美食界の評価主義の弊害や、華やかな業界の裏側にも触れる、孤高のシェフの闘争記。実際にふるまわれていたフルコースを再現できるレシピ付。
  • 家族論
    -
    家の納屋を食べ物でいっぱいにすることは、父親の務めだが、それ以上に、一家の長たる者はすべてに目を配り、同居する者みんなを監督し、知っていなければならない。家の内外での平生の行動を吟味し、家族のなかの誰であれよからぬ習慣を持っていたら、感情的に怒るよりもむしろ理を説いて、それをいちいち正し、改めさせなければならない。一方的に命令するより、何が役に立つかを助言してみせ、謹厳実直、必要とあらば厳格でもなければならない。家族のひとりひとりが美徳と賞賛に恵まれるように導く努力をし、また助言を怠らないが、つねに家族全体の福利・安寧・平穏に気を配らなければならない。父親は世間の風向きや好意や潮流、同輩の市民たちの厚情をうまく読んで、名誉や尊敬や権威という港に入る術を知らなければならない。――<「第1書」より抜粋>
  • アルバイト・アイ シリーズコンプリート版【全6冊合本】
    5.0
    冴木隆は適度な不良高校生。父親の涼介はずぼらで女好きの私立探偵。噂によると元諜報員で凄腕らしいのだが・・・・・・。 そんな父に頼まれ、隆はアルバイト・アイ(探偵)として事件を追い、街を駆け巡る。大人気「アルバイト・アイ」シリーズ全6巻、合本版! 電子オリジナル特典として、四人の某大物作家が大沢在昌を語る「ある『大作家達』による覆面座談会」を巻末に収録。 ※底本である角川文庫はすべて改題をしています。ご注意ください。
  • 浅見光彦Special Edition
    -
    ※本電子書籍は「後鳥羽伝説殺人事件」「平家伝説殺人事件」「高千穂伝説殺人事件」「竹人形殺人事件」「軽井沢殺人事件」「浅見光彦殺人事件」を合わせたセット本です。各巻新カバー6点も収録。 <後鳥羽伝説殺人事件> 古書店で見つけた一冊の本。彼女がその本を手にした時、“後鳥羽伝説”の殺人劇の幕は切って落とされた! 華麗なる名探偵浅見光彦が誕生! <平家伝説殺人事件> 銀座ホステス・萌子は、三年間で一億五千万になる仕事という言葉に誘われ、偽装結婚をするが…。浅見光彦シリーズ最強のヒロイン佐和が登場! <高千穂伝説殺人事件> 美貌のヴァイオリニスト千恵子の父が謎の言葉を残して失踪した。神話と伝説の国・高千穂に隠された秘密が、浅見光彦と千恵子を彼の地へと誘う。 <竹人形殺人事件> 浅見陽一郎刑事局長が苦境に立たされた。発端は、父親が馴染みの女性に贈った竹人形。弟の光彦は兄の窮地を救うために、北陸へと旅立つ! <軽井沢殺人事件> インチキ商法で世間を騒がせた会社幹部が事故死した。「ホトケのオデコ」と謎の言葉を残して。信濃のコロンボ竹村警部と名探偵浅見が初の競演。 <浅見光彦殺人事件> ※著者からのお願い――この本は浅見光彦シリーズを3冊以上お読みになった方以外はお読みにならないでください。 詩織の母はいまわの際に「トランプの本」と言い残して病死。続いて父も非業の死を遂げた。途方にくれた詩織がたよれるのは浅見光彦だけ…。
  • アンネ・フランクの密告者 最新の調査技術が解明する78年目の真実
    4.0
    『アンネの日記』を断ち切ったのは誰か? 元FBI捜査官率いるコールドケース・チームが 歴史的迷宮入り事件を徹底検証した迫真のルポ。 世界的ベストセラー『アンネの 日記』を書いた 15歳の少女を密告したのは誰なのか? 世紀の未解決事件を解明するため、 元FBI捜査官を筆頭にプロファイラー、 歴史学者、データ・サイエンティストら20名を超える各方面の専門家が結集。 最新技術とテクノロジー、プロファイリング、法医学検査、人工知能など 現代の捜査法を駆使し、真相に迫る――。 誰もが知る結末を、彼女は知らない。 “アンネ・フランクの物語”の基本的なアウトラインはほとんどの者が知っている――第二次世界大戦中、ナチスの占領下に置かれたオランダで、ユダヤ人の十代の少女が両親、姉、一家と親しくしていた何人かと共に、二年以上のあいだアムステルダムの屋根裏に隠れて暮らしていた。最後はついに密告されて全員が強制収容所送りとなり、のちに生還できたのはアンネの父親オットー・フランクだけだった。わたしたちがこうしたことを知っているのは、主として、八月のその日にナチスが人々を連行しにやってきたとき、アンネの貴重な日記が置き去りにされたからだ。(序文より) 【目次】 序文 〈追悼の日〉と自由を奪われた日々の記憶 第一部 〝密告事件〟の背景 第1章 摘発と緑衣の警官 第2章 アンネの日記 第3章 コールドケース・チーム 第4章 利害関係者たち 第5章 「あの男に何ができるか見てみよう!」 第6章 ひとときの安全 第7章 猛攻撃 第8章 プリンセンフラハト二六三番地 第9章 身を隠す 第10章 頼まれたから承知したのです 第11章 恐怖の事件 第12章 摘発の詳細 第13章 ヴェステルボルク通過収容所 第14章 帰還 第15章 対独協力者 第16章 娘たちは帰ってこない 第二部 迷宮入り事件の調査 第17章 調査 第18章 ドキュメンツ・メン 第19章 もうひとつの本棚 第20章 最初の密告 第21章 脅迫者 第22章 近所の人々 第23章 ナニー 第24章 もうひとつの説 第25章 ユダヤ人ハンターたち 第26章 V - フラウ 第27章 実質的な証拠ゼロ PartⅠ 第28章 仲間のユダヤ人のところへ行きなさいよ! 第29章 記憶を探る 第30章 フランク一家を逮捕した男、ウィーンで発見される 第31章 ミープが知っていたこと 第32章 実質的な証拠ゼロ PartⅡ 第33章 八百屋 第34章 ユダヤ人評議会 第35章 見直し 第36章 オランダの公証人 第37章 活動を始めた専門家たち 第38章 友達のあいだのメモ 第39章 タイピスト 第40章 孫娘 第41章 ハウトスティッケル事件 第42章 爆弾 第43章 厳重に守られた秘密 おわりに 幻影の街 あとがきにかえて 謝辞 公文書館と機関 用語解説 原注 参考文献
  • ビッチな動物たち 雌の恐るべき性戦略
    4.5
     女性(雌)とは弱い性なのだろうか?  動物学も文化の影響は受けてきた。ダーウィンが進化論を唱えたのは150年以上前のヴィクトリア朝の時代。画期的な理論を発表したものの、当然、彼の考えにも当時の女性観が反映されていた。その結果、調べる対象となった動物はすべて雄だったのだ。誰ももう一方の雌を調べようとはしてこなかった。そのため両性を見比べた科学的で正確な検証がなされず、たまたま雄に見られるものを動物のすべてにはめ込んだ歪んだ見方がまかりとおってきたのだ。当時は女性の役割は結婚して出産し、夫の興味関心や仕事を支えることだ。そもそも雌は小さく、ひ弱で、色も地味なものとされた。雄のエネルギーが成長に費やされるなら、雌のエネルギーは卵子に栄養を与え、赤ちゃんを育てるのに必要とされた。雄は一般的により体が大きいため、雌より複雑で変化に富み、精神面のキャパシティも上回るとされた。要するに雄は雌に比べてより進化しているとみなされたのだ。  これまで動物の雌雄の役割については、人間での男女の役割を基準にその行動や社会的地位が調べられてきた。つまり雄は雌より優位であり、一夫一婦制が動物にも見られれば、これは倫理的な行動だなどと決めつけてきた。本当だろうか。実はこられはジェンダーバイアスによって男性優位の社会や文化が生み出した歪んだ見方なのだ。動物が種の保存のために遺伝子(子孫)を残そうとするなら、それは雄だけに限ったものではないはず。アザラシがハーレムを作ると、動物の雄にはそうした志向が強いなどと安直に結論づけるが本当だろうか。もし互いの性が子孫を残しつつ遺伝的多様性を獲得するなら、雄だけでなく雄雌ともに熾烈な生存競争をしていると考えるべきだ。だから雄と同様雌も積極的に子孫を残す(浮気する)のだ。  本書は、ジェンダー政策が表だって社会的な問題として認識されるようになった時代に、私たち以外の動物界は女性であることの本質について何を教えてくれるかということを述べている。性別のステレオタイプの犠牲者は人間だけではない。動物種の雌の一般的なイメージは、他の動物を認識する方法にもなぜか組み込まれている。溺愛する母親もいるが、自分では卵を捨てて、寝取られたオスの集団に任せて育てさせる鳥のレンカクもいる。種の7%だけが性的に一夫一婦制であり、多くの浮気性の雌は子孫の遺伝的多様性を高めるために複数のパートナーと狡猾なセックスをしたり(ほとんどの鳥類)、あるいはチンパンジーの場合には父親をわからなくさせるために複数のパートナーとセックスをしたりしている。さらに驚くのは同性愛でも異性愛でもなくバイセクシュアルなボノボ、アホウドリは雌同士で卵をかえしているという事実などなど。すべての動物社会が男性に支配されたり、雄雌の役割を果たしたり、さらには雄を必要とする生活をしているわけではない。  雌の世界でもアンテロープのトピは最高の雄を奪い合うためにその巨大な角で血みどろの戦いを繰り広げ、ミーアキャットの女家長は地球上で最も殺人的な動物であり、競争相手の赤ちゃんを殺して繁殖を抑制する。恋人を食料とする共食いのメスのクモや、雄を完全に排除してクローンのみで繁殖する「レズビアン」のヤモリなどもいる。何世紀にもわたって、動物の女性性の自然なスペクトルの多くは無視されてきた。文化的な偏見に目を奪われた科学者たちは、動物をその時代の社会に見られる役割のなかに投げ込んだのだ。ダーウィンは、男性は支配的で活動的で「情熱的」であるのに対し、女性は受動的で「臆病」で一夫一婦制を求めるという見方をした。これらの考えは、その正味期限をはるかに超えて、科学の世界に残存している。その後の生物学者たちは、確証バイアス(都合にいい例だけを集めること)に苦しみ、これらのレッテルを裏づける証拠を探し、ライオンの淫乱な性癖や雌のキツネザルの攻撃的な優位性など、ふさわしくない例外を一生懸命無視するようになった。このように雌の役割については男性目線での都合のいい偶像作りが行われた結果、雌の本来の意味が研究されてこなかったのだ。本書は、本当の雌とはどういうものか、Bitch(ビッチ)というタイトルで、男目線の幻想をひっくり返すべく、挑発的かつ面白く事例をあげ証明していく。男性が求める女性像を破壊しつつ、本当の女性(雌)とは何かを明らかにする。

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  • モンタージュ 超合本版(1)
    完結
    4.3
    全4巻3,036~3,795円 (税込)
    【『モンタージュ』1~4巻を収録した超合本!※内容はコミックス発売当時と同様です。】「ボクは三億円事件の犯人の息子です」――1968年12月10日に起きた昭和史最大の未解決事件、三億円事件。大規模な捜査が行われたが、7年後に時効を迎えた……。そして時は流れ現代。1人の少年が瀕死の老刑事に「おまえの父親は、三億円事件の犯人だ」と告げられた!! 運命の輪に巻き込まれた少年は、三億円事件の謎を明らかにできるのか!? 列島縦断クライムサスペンス!!
  • もうすぐ二〇歳
    5.0
    少年ミシェルはJ.D.サリンジャーの『ライ麦畑でつかまえて』のホールデン・コールフィールド、 あるいは忘れがたいレジャン・デュシャルムの『曖昧なる鼻』のミルミル加わって、 私たちの小説の記憶の中に長く留まるだろうことを断言する ―J.M.G ル・クレジオ 舞台は1970年代終わり頃のコンゴの大都市ポワント=ノワ ール。主人公はアルチュール・ ランボーの『地獄の季節』を愛読し、ブラッサンスを愛聴する少年ミシェル、12歳。ガールフレンドは愛くるしい同級生のカロリヌ。父親はフランス人所有のホテルで働き、白人客が残した本を家に持ち帰ってくる。母親はもう一人子供をほしがっていて、「お腹を開く鍵」はミシェルがもっていると呪術師が告げる。飛行機が頭上を横切り、ミシェルと年上の友人ルネスは着陸する国を夢見ている。自国はマルクス• レーニン主義一党独裁体制。ラジオからはテヘランアメリカ大使館人質事件、イラン皇帝シャーの死などのニュースが流れる。少年ミシェルの周りにおこる数々の波瀾、ユーモラスな出来事、不思議な経験を作家アラン・ マバンクは淡々と暖かい眼差しで描いていく。幼年・青春の思い出を下敷きにした感動の自伝小説。フランス語圏ブラック・アフリカを代表する作家の代表作待望の翻訳。
  • 【合本版】やせっぽちとふとっちょ
    -
    人々から「やせっぽち」と呼ばれ嫌われていた孤児の少女に声をかけたのは周りから「ふとっちょ」とからかわれていた少年・ダンだった。 少女はジュリアと名付けられダンの父親が経営するレストランに住み込みで働くことに。 そこでジュリアは初めて家族の温かさを知ることになる――。 じれったくて甘酸っぱい、ハートフルコメディ全3巻の合本版! ※本作品は『やせっぽちとふとっちょ』シリーズ全3巻を収録しています。 ※本商品は1冊に全巻を収録した合本形式での配信となります。あらかじめご了承ください。
  • あたらしい洋食器の教科書 美術様式と世界史から楽しくわかる陶磁器の世界
    3.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【本電子書籍は固定レイアウトのため7インチ以上の端末での利用を推奨しております。文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。ご購入前に、無料サンプルにてお手持ちの電子端末での表示状態をご確認の上、商品をお買い求めください】 華麗なる洋食器の世界 初心者でもわかりやすい入門書 マイセンやウェッジウッド、ヘレンドなど、 百貨店などの洋食器売り場で目にし、 一度は聞いたことのある方も多いでしょう。 美しいシェイプや繊細な絵付けが施された洋食器は 小さな美術品ともいえる憧れの器です。 美しい器には、じつは様々な美術様式や 歴史が隠れています。例えば… ●アウガルテンにつながるウィーン窯を支援したハプスブルク家 ●マリー・アントワネットが愛したセーヴル窯 ●英国で唯一「ロイヤル」と「クラウン」を冠するロイヤルクラウンダービー ●日本の天皇家御用達の大倉陶園 など、王侯貴族たちの波乱万丈の人間ドラマ。 人物だけでなく、フランス革命やナポレオン戦争、 第一次世界大戦など、大きく歴史が動く時には 新しい食器デザインが生まれてきました。 食器や「やきもの」の基本から、 世界の洋食器ブランドの紹介、映画や 文学作品と洋食器の関係まで盛りだくさんの内容です。 ■著者プロフィール■ 加納亜美子 西洋陶磁史研究家。株式会社アリベ代表取締役。 幼少から洋食器コレクターの父親の影響を受け、 ブランド食器に秘められたストーリー性に興味を持つ。 百貨店等の文化サロンや洋食器専門店でのセミナー、 コンサルティングなど幅広く活動している。 玄馬絵美子 株式会社アリベ取締役。薬剤師。加納の実姉。 薬剤師として働く傍ら、陶磁器・美術・文芸を 独学で研究。カリーニョの講座では、 世界名作の歴史的、文化的背景を網羅した 文学的読みどころを解説する。 ※本電子書籍は同名出版物を底本として作成しました。記載内容は印刷出版当時のものです。 ※印刷出版再現のため電子書籍としては不要な情報を含んでいる場合があります。 ※印刷出版とは異なる表記・表現の場合があります。予めご了承ください。 ※プレビューにてお手持ちの電子端末での表示状態をご確認の上、商品をお買い求めください。
  • 【合本版】神様家族 全9巻
    値引きあり
    -
    神山佐間太郎は、父親が神様、母親、姉、妹が女神様、お手伝いが天使という神様一家に生まれた高校生。何でも願いが叶ってしまうため、恋をしても、親のおせっかいで、一目ぼれの彼女がイキナリ脱いで迫ってきたりで、もうウンザリ。幼なじみのお手伝いの天使・テンコの後押しで、はたして、佐間太郎は親の干渉ナシに自分の彼女を作れるのか? おかしくって、せつない美少女ラブコメファンタジー、堂々登場!! ※本作品は『神様家族』シリーズ全9巻を収録しています。 ※本商品は1冊に全巻を収録した合本形式での配信となります。あらかじめご了承ください。
  • 消えた冒険家
    4.5
    〈息子の身に何が起こったのか? 〉 雪山登山から氷河、ジャングルまで数々の冒険を共にし、興奮と喜びを味わってきた一家。 だが、単身向かったコスタリカで息子は消息を絶ってしまう。 無事を信じる父親による、命をかけた執念の捜索が幕を開ける。 冒険旅行の魅惑と、親子の固い絆を描くノンフィクション。 ---------------------- 生物学者で冒険家の著者は、妻と二人の子どもを連れ、雪山登山や急流下り、世界各地へ旅を重ねていく。 だが単身冒険旅行に出た息子がジャングルの奥で行方不明に。 「自分が冒険など教えなければこんなことにはならなかったのだろうか」という後悔の念を抱きつつ、父は必死に捜索を続けるのだが……。
  • ロボット刑事 1973 [完全版] 1
    完結
    -
    全3巻2,750円 (税込)
    『仮面ライダー』(1971年)、『人造人間キカイダー』(1972年)に続く、鬼才・石ノ森章太郎による“変身ヒーローコミック”の代表作として、1973~74年に「週刊少年マガジン」に連載された傑作『ロボット刑事』が、大好評=<石ノ森変身ヒーロー[完全版]シリーズ>に、いよいよ登場! コミックとTV実写版でファンを唸らせ、のちのアメリカ映画&TV「ロボコップ」シリーズ(1987年~)のイメージソースの一つとも言われ国際的に有名な本作品は、クールなメカニックSFの魅力と、重厚かつ繊細な人間ドラマの両方を見事に合体させた、石ノ森章太郎・畢生の傑作です。 警視庁に新設された「特捜班」に所属する、ロボット刑事「K(ケイ)」。科学の粋を集めて造られた彼は、メカを憎み、「K」を蔑むガンコな老刑事・芝とコンビを組み、謎の組織「R・R・K・K(バドー)」が起こす怪事件の数々に、敢然と挑戦する。 無表情なマスク、青黒い鋼鉄のボディーに強力な武器を装備した戦闘マシンでありながら、人間以上のやさしい心を持ち、思い悩み、時には詩を書く「K」は、石ノ森章太郎ならではのユニークなヒーロー。父親である芝刑事と「K」のはざまで葛藤し、人間ドラマとしての幅を広げる美人姉妹、奈美・由美の魅力。そして、「K」の創造主で、霧の海中から現れる巨大ロボット「マザー」の神秘的な存在感…。 流れるようなコマ運び。華麗で緻密なペンタッチ。大胆なアングルを駆使したアクションシーン--。石ノ森ファンとして知られる庵野秀明監督をも痺れさせた、リアル・メタルヒーロー漫画の最高峰です!!!
  • 父から娘への7つのおとぎ話
    4.4
    イギリス南西部の建築事務所で非正規社員として働くレベッカは、幼いときに父親が家を出ていっていしまい、母親に育てられた。父親のレオには20年近く会っていない。ある日、男性記者エリスが取材目的でレオの行方を尋ねてきた。レオはかつてBBCの子ども番組に出演していた人気俳優だったのだ。エリスはレオが現在どこにいるのか見つけられないという。父親など存在しないかのように暮らしてきたレベッカが母親や親戚に聞いても、「ろくな男じゃない」としか教えてもらえず、生死すらわからない。だが、祖母がこっそり一冊の本を渡してくれる。それは、父親が自分のために書いてくれたらしいおとぎ話の本だった。レベッカはエリスの取材に協力しつつ、本を手がかりに父親を探そうとするが……。〈収集家と水の精〉〈世界の果てへの航海〉〈魔女とスフィンクス〉……7つの奇妙なおとぎ話が収められた本が、知らなかった父親の想いを描き出す。本をこよなく愛する著者が贈る、切なくも心温まる家族の物語。
  • シルディのサイババ -比類なき聖者にして神人-
    -
    神なる人か、人となって現れた神なのか 圧倒的なパワーと奇跡! 類いまれなる存在について、 本書は緻密な構成と綿密な調査によって検証しています。 インドでは誰もが知っている 19世紀後半から20世紀前半にかけて生きた、 ヒンドゥー教徒にもイスラム教徒にも慕われた大聖者 シルディのサイババ。 数々の奇跡を行い、肉体を超えて今もはたらき続ける類まれなる存在。 彼の生涯とその伝道活動の全貌を余すところなく語った貴重な一冊。 ●私は至るところ、すべての場所にいる、 ●全世界は「私」とともにある。 ●私はどこへでも、どんなところにも行く。 ●私は宇宙に満ちている。私は目に見えるものと見えないものの両方だ。 ●私は生まれない、永遠なる、不滅の者だ。 ★私は、私を頼りにする人を見放さない ★信仰を固く守り熱心に帰依する人には、その人がどこにいようと、つねに私の祝福がともにある。 「私がここにいて、あなたが七つの海の向こうにいても、 あなたがなにをしていようと、私にはたちどころにわかる。 あなたがどこへ行こうと、私はいつもあなたといっしょにいる。 私はあなたの真情(ハート)のなかに住んでいる、私はあなたのなかにいる。 いつも私にあいさつしなさい、あなたの真情(ハート)のなかにいる私に。 私はどんな生き物の真情(ハート)のなかにも住んでいることを知りなさい― あなたの自宅や、玄関や、途中の道であっても。 虫、蟻、魚や鳥、 動物、犬や豚であっても。 このすべてのもののなかに私はつねに住んでいる、 そして私はあらゆるもののなかに満ちている。 自分自身を、私から分離したものとみなさないことだ。 私たちはひとつだ。 この真理を会得する人は祝福される。」 サイババはこの本のページのなかに新たな人物像として登場してきます。古くからの帰依者たちにはおなじみのあらゆる役割にとどまらず、知られざる有力な証拠によって、新たな人間像が浮かび上がってきます。若き日の孤高の苦行者、育ち行く魂を手助けする大師(サドグル)、愛情深い父親にして霊験あらたかな癒し手、自然力を支配するそびえ立つ巨人、時間と空間と物質の法則にとらわれないマスジドのファキール、といった多くの側面が洞察に満ちた観点から、豊富な事例によって考察されています。 (一九九二年四月一九日付の『タイムス・オブ・インディア』紙に掲載された、ホペ・ガウルの洞察的な書評の一部 本文P547より) 【目次】 第一章 永遠の観照者(サクシ) 第二章 神秘主義に系譜はない 第三章 知られざる始まり 第四章 師(グル)の慈悲 第五章 そして火は消えた 第六章 「お母さん」、ババの気遣い 第七章 真の聖者の会堂(ドゥルバール)にて 第八章 ナーナーが困っている 第九章 私のリーラははかり知れない
  • 自叙伝 ジャン=リュック・ピカード
    5.0
    宇宙艦隊史上屈指の偉大な艦長であるジャン=リュック・ピカード氏による初の自叙伝! 今初めて、 ここに綴る。 家族との確執、軍法会議、報われぬ愛、 エンタープライズ艦長就任、そしてボーグによる同化、 宇宙で遭遇した数々の思い出を―― 〈U.S.S エンタープライズ〉元艦長・ジャン=リュック・ピカードの波乱の人生が語られる、初の自叙伝! ワイン農家に生まれ、宇宙にあこがれた少年は、いかにして“宇宙艦隊で最も偉大な艦長”として名を残したのか。 宇宙艦隊史上屈指の偉大な艦長であるジャン=リュック・ピカード氏の人生が、自身の言葉によってついに語られる。 著者の波瀾万丈の人生とキャリアは、読む者の心を強く突き動かす。 家族との確執、軍法会議、報われぬ愛、カーデシア軍による監禁と拷問、そしてボーグによる同化、宇宙で遭遇した数々の出来事が、ジャン=リュック・ピカードの物語を真に忘れがたいものにしている。 ピカードは、ご存知のように探検家、外交官、なかでも〈U.S.S.エンタープライズ NCC1701-D及びE〉艦長時代の功績により、銀河史にその名を永遠に刻んでいる。 本書では、幼少時代に宇宙に夢を馳せるようになったきっかけ、兄ロベール及び父親との長きに渡る確執、そして宇宙アカデミーへの入学に至る経緯が明らかにされている。 そして、〈U.S.S.リライアント〉での勤務から艦長として率いた初の船〈U.S.S.スターゲイザー〉での様々な冒険、惑星連邦宇宙艦隊の旗艦であるギャラクシー級戦艦〈U.S.S.エンタープライズ NCC1701-D〉艦長就任とその数々の任務についても触れている。 また幼少期やアカデミー卒業時など、彼の人生における決定的瞬間を切り抜いている貴重な写真も収録。 「法が絶対である限り、正義は存在しえない。 人生そのものでさえ例外でできている」 ――ジャン=リュック・ピカード 難破し、命の尽きた“老嬢”を振り返る。山ほどの思い出の源泉。ロートン、マザーラと彼の子どもたち……艦長に就任し、ウォーカーとジャックが船に乗り組み……ビバリー……。 感傷に浸っているひまはない。やるべきことがある。日誌を開いた。その時だった、日付に気づいたのは。 クイン艦長が「メイク・イット・ソー」というのを初めて聞いたときのことを思い出した。二三五五年七月十三日。 わたしの五十歳の誕生日。そして、すべてを失った日だ。 ――第七章 再び宇宙へ――五十歳の誕生日、老嬢との別れ(本文より) 著者について [著者プロフィール] ジャン=リュック・ピカード Jean-Luc Picard 2305年生まれ。地球・フランス出身の地球人。惑星連邦の宇宙艦隊大佐。 [編者プロフィール] デイヴィッド・A・グッドマン David A. Goodman メモリー・アルファの歴史家でもある。ジャン=リュック・ピカードの引退後、自叙伝の編集を依頼され、彼とともに本書を書きあげた。 作家・脚本家・プロデューサー。一九八八年、『ゴールデン・ガールズ』の脚本家としてキャリアをスタート。これまでに『スター・トレック エンタープライズ』『アメリカン・ダッド』『フューチュラマ』など、二〇作あまりのテレビシリーズを手がけてきた。『フューチュラマ』では、『スター・トレック』へのオマージュとなるエピソード「Where No Fan Has Gone Before」の脚本を執筆。 代表作『ファミリー・ガイ』では、エグゼクティブ・プロデューサー兼ヘッドライターを担当し、一〇〇本以上のエピソードを手がけている。 『スター・トレック』のパロディ版ともいえる『宇宙探査艦オーヴィル』ではエグゼクティヴ・プロデューサーを努めている。カリフォルニア州パシフィックパリセーズに家族と住んでいる。
  • スーパーマン:サン・オブ・カル゠エル/ザ・トゥルース
    -
    宇宙一偉大なスーパーヒーローである父親(クラーク・ケント/カル゠エル)が地球を去った時、少年はマントをはためかせる! 宇宙最強のスーパーヒーロー、ジョン・ケントは、普通の学生としての生活に憧れていた。彼はある日、仲間の協力を得て“一般人”として学校に編入し、ひょんなことからジェイという少年と出会う。ジェイにはとある秘密があり、それが彼らの関係性を大きく変えることとなるのだが……。新世代のスーパーマンであるジョンと、謎の少年ジェイを待ち受ける運命とは!? 作中ではジョンがバイセクシャルであることが明らかになり、コミックファンの枠を超えて大きな話題を呼んだ、スーパーヒーロー新時代の到来を告げる必読の1冊!    ●収録作品● Superman: Son of Kal-El #1-6 © & ™ DC.
  • 語りなおしシェイクスピア2 リア王 ダンバー メディア王の悲劇
    3.5
    あの「リア王」が、現代のメディア王に。巨大な企業王国をめぐる三人の娘の忠誠と裏切り。テレビ局や新聞社を傘下に収めるメディア王ダンバーは、会社の乗っとりを狙う娘たちによって療養所に入れられるも、脱走。末娘だけが父の身を案じて捜索にのりだすが…。父親から虐待を受け、クスリと酒におぼれた自らの体験を基にイギリス上流階級の腐敗を描き続ける作家が、強烈で横暴な父親「リア王」を語りなおす。解説・河合祥一郎。
  • もう一人の「明治天皇」箕作奎吾(みつくりけいご)
    -
    1巻2,662円 (税込)
    天皇家とは縁もゆかりもない地質学者(地下資源のありかを知る者)の孫・ 箕作奎吾が天皇として即位した? 大室寅之祐の明治天皇すり替え説はその真相を隠すためのフェイクだったのか?! 大胆な仮説の検証がついに一冊の本になった! ネットで話題の「明治天皇=箕作奎吾」説を初めて本格的に検証! 隠れユダヤ教徒たちは黄金の島ジパングで何をしたのか? 写真を解析し内外の公開資料を翻訳して、「明治天皇=箕作奎吾」「オランダ=架空の国」「日本は英国領だった」説など、衝撃の仮説を提示する! ◎ 昭和天皇は、最も強く遺伝的影響を受けたのは箕作元八(げんぱち)という趣旨のことをニューヨークタイムズに打ち明けていた ◎ 箕作奎吾(けいご)(満15歳)の頭蓋骨の特徴が明治天皇(満19歳)の写真の頭蓋骨の特徴と一致。二人は生まれ年も同じ ◎ 孝明天皇は、帝位を他人に譲る決心をしていた。 ◎ 明治天皇の数え年で10歳の習字が、英語や蘭語を書く人のように横書きだった謎 ◎ 写真と尊称から探る箕作家と明治天皇のつながり  ◎ 宮中にユダヤ教と共通する汚れを忌み嫌う掟(おきて) ◎ 箕作りをしていたサンカの食文化とユダヤ教の掟 ◎ ユダヤ教祭司族のモーセが奇跡を起こした杖はサクラ ◎ オランダ商館長は隠れユダヤ教徒だった? ◎ 蘭学者たちがオランダ正月を祝い始めた理由 ◎ 現人神の英訳がユダヤ教の「生ける神」の英訳と同じ理由 ◎ 儒教の経典に「大嘗祭」の説明が ◎ 則天武后の父親は、和名が藤原鎌足だった? ◎ 小御変革とは「別の人が皇統を継ぐこと」だった? ◎ 箕作阮甫が書いた地質学・鉱物学書から「日本坑法」までの流れ ◎ 日本が英国領だったことを示す資料が存在した! ◎ サンカの系譜を持つ者が日本でユダヤ教祭司になりすました理由

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  • 発情御曹司【デラックス版】
    完結
    -
    「この世でただ一人の“特別な女”…一刻も早く、お前を抱きたい」――父親の残した莫大な借金・一億円を背負い、ピンチに立たされた夏希。その時、謎の男たちが現れて…夏希の代わりに全額返済!? 訳がわからないまま、巨大な屋敷へ連れ込まれてしまう。「お前は俺のものだ」屋敷の主・神宮司羽矢人(じんぐうじ・はやと)は、そう言うなり夏希をベッドに押し倒し…。艶めいた表情で熱い吐息を漏らし、噛みつくようなキスを浴びせる羽矢人。――この男、どうして私なんかを…こんなに求めるの!?【※この作品は「発情御曹司」の全話を収録した合本版です。重複購入にご注意ください。】
  • 寿命は遺伝子で決まる 長寿は女性の特権だった
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     女性は長命だということは、平均寿命から、だれでも当たり前だと思ってる。ではそれをひっくり返して、なぜ男性は短命なのかと考えたことはあるでしょうか。  それに、男性には知的障害に関連する疾患が多いこともご存じでしょうか。色覚異常も男性のほうが多い。本書はこれまで女性の長生きは、ストレスが少ないだとか、いろいろ的外れな見解が繰り返されてきた中で、本当の理由について明らかにしていく。  本書は、著者本人が救急車で搬送されるシーンから始まる。追突事故による病院への搬送の途中、著者の頭によぎったのは全く別の2つの経験、医師としてNICUで未熟児として産まれた赤ん坊たちの世話をしたこと、そして神経遺伝学者として人生最後の時を迎える老人たちの研究をしたことだ。この2つの経験がストレッチャーに寝そべりながら衝撃的に結び合わさったのだ。そして気づいたのは「女性は遺伝学的に男性より優れている、そのことをわれわれは認めるときがきた」と。  つまり、生まれてから老いにより死を迎えるまでの人生の様々な局面で見受けられる女性の生きる力の強さについてだ。本書では遺伝学からみた男女の違い、つまり女性の性染色体「XX」が個体にもたらす恩恵に注目する。著者は男性で「XY」のようにXを1つしか持たない。それに比べ、女性の方が一般的に長生きし、強い免疫力を持ち、癌などの病気への抵抗や大病の後の回復力があるという。  女性の持つ2つのXはおのおの父親と母親それぞれの遺伝子から受け継いだ情報を持っており、どちらの親から受け継いだXを使うかの選択肢を持つ。そのため、より多様な細胞パターンが可能となり、これが事故による大怪我や大病などで、性染色体内にXを1つしか持たず選択肢のない男性に比べて底力のある身体をつくるのだと説く。また、X染色体異常によって起こる色覚異常を例にとっても、男性は1つしかXを持ち合わせないので顕在化するが、女性であればもう1つのXが正常ならそちらが機能するため、顕在化しない。専門的に言うと女性のバー小体は決して眠っているわけではないのだ。  しかしこの本は、単に女性の方が優れていると訴えるものではない。著者は、この男女の差異と、女性がもつ遺伝子の優位性を認識することが、病気に対する新たなアプローチに繋がると論じている。これは、現在の、汎用性を追求しながら男性にあわせて開発されている治験や投薬への問題提起であり、医療業界が、性の違いに適切に対応した投薬・治療へシフトしなければならないと主張する。  男性偏重の身近な例として、医療実験を専門に行っている企業に、雌雄両方のマウスでの実験結果を依頼したときのことを語る。その企業は雄のみのデータしか持っておらず、その理由が、雌のマウスをサンプリングに含めると、雄よりも強い免疫力を持つために実験結果が複雑になってしまうというものだった(したがって実験予算も膨らむ)。そのために雄のみを採用していることを知った。こうした傾向は、その企業にとどまらず一般的に行われていることであり、著者は、その結果、女性の方が薬による副作用が起きやすく、薬の過剰摂取に繋がりやすくなると、現代の医学が孕む問題を指摘する。しかも単純に雌での実験を行えばいいという話でもない。雌のマウスは、同系交配で量産されているため、XX染色体がまったく同じになっている。つまり実際の女性が持つ遺伝的多様性がないのだ。遺伝的性差を考慮するにしても、この問題も併せて考えなければならない。  ちなみに女性にも前立腺がある。本書にはPSAマーカーが高いため著者のもとに送られてきた女性の話が出てくる。その女性は、前立腺癌であることがわかったのだ。これは、女性の体そのものへの理解が一向に進んでいないという例でもある。  冒頭の事故では、自らもストレッチャーに寝そべりながら、一緒に事故に遭った妻の怪我を案じていたことに端を発している。彼女の方が深刻な怪我を負っていたが、著者の頭の中で過去の様々な経験や知識が繋がり「遺伝子的に女性だから大丈夫」、そんなことを思ったのだ。本書は、男女の違いについて、著者と伴侶(ベターハーフ、これはXXともかけている)との卑近なエピソードや歴史的な出来事、進化論、遺伝子学、生物学、そして薬学などの多面的な科学的見地を織り交ぜながら、男性中心の価値観によって医療開発の過程で見過ごされていた人類の片割れ、すなわち女性とその遺伝子学的特性を積極的に医学に取り入れることを論じている。

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  • わたしの二都物語
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    1巻2,640円 (税込)
    父親の転勤に伴い、インドネシアのジャカルタに滞在した少女は、1965年に「クーデター未遂事件」(9・30事件)に遭遇した後、北京での学校生活を10年に及ぶ「プロレタリア文化大革命」の渦中で過ごす。
  • ズーム・アップ【大合本版】 全巻収録
    完結
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    【大合本版…『ズーム・アップ』1巻~8巻までの全巻を収録した大ボリュームシリーズ】《作品内容》陽気でイタズラ大好き、大野ゆたかはじっとしていられないタイプの少年だ。そんな彼でも、カメラを構えれば一瞬で表情は引き締まり、眼光は鋭さを帯びる。それもそのはず、彼の体には一流の報道カメラマンだった父親の血が流れているのだ。いつかは自分の手で、世間をアッといわせる写真を撮ってやる……! より良い被写体を探し、今日もゆたかは大忙し。クラスメートの大山を相棒にして、教師や野鳥、謎の美少女などをつぎつぎに激写していく。次の1枚は大スクープか、ピンボケか!? 写真にとり憑かれた少年の笑いと涙の青春コミック、大合本版:全巻収録!! ※単巻、他合本シリーズとの重複購入にご注意ください※
  • ボストン美術館 富田幸次郎の五〇年
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    なぜボストン美術館はアジア美術の宝庫なのか! そのキーマン富田幸次郎の全貌! 富田幸次郎(1890~1976)は東洋美術コレクションで名高い、 米国ボストン美術館のアジア部長を戦前、戦中、戦後の32年間 (1931~1963)勤めた人物である。 「岡倉覚三(天心1863~1913)最後の弟子」と伝えられながらも、 日本では、その経歴や業績はあまり知られていない謎の人物でもある。 本書は、富田幸次郎の生い立ち、アメリカに渡った経緯、アメリカで どんな人々に出会い、どのような活動をしたのかを探りながら人物像に迫り、 また、彼のアメリカにおける活動を解明することによって、20世紀前半の 日米間の緊張が高まるなかにあって、「ボストン日本古美術展覧会」という 一大イベントを成功させ、欧米人の日本文化への関心を多いに高めるとともに、 その後の日米文化交流の道を切り拓いた知らざる歩みを明らかにするものである。 目次内容 はじめに  第一部 ボストン美術館アジア部キュレーターへの道のり 第一章 父親、蒔絵師富田幸七──漆の近代を見つめて(1854~1910) 第二章 幸次郎の生い立ちと米国留学(1890~1907) 第三章 ボストン美術館──めぐり合う人々(1908~1915) 第四章 目覚め──美術史家として(1916~1930)      ──アーサー・ウエーリと司馬江漢の落款をめぐる論争考  第二部 富田幸次郎の文化交流──日米戦争のはざまを米国で生きる 第五章 祖国に国賊と呼ばれて(1931~1935)      ──『吉備大臣入唐絵詞』の購入 第六章 1936年「ボストン日本古美術展覧会」の試み(1936~1940)      ──戦間期における日米文化交流の一事例として 終 章 太平洋戦争とその後(194 ~1976) 富田孝次郎年譜
  • モヤモヤの日々
    4.0
    日記文学の到達点! 私たちが過ごした“緊急事態の日常"を真空パック ――緊急事態宣言におののきながら、マスクに悩み、赤子をあやし、犬と遊び、朝顔を育て、断酒を続け、本を読み、原稿を書く……「徹底的な凡人」を自任するフリーライターが綴るコロナ禍下の日々。平日17時毎日更新で人気を博した連載エッセイ「モヤモヤの日々」(晶文社スクラップブック)全251回分を完全収録。 「自分にとっては切実だけど人から見たら割とどうでもいい事。そんな物事が渦巻く人間の頭の中味がそのまま書かれてありました。実は偉大な思想家の頭の中も九割はこんなことで占められているのではないかと思いました」(町田康さん) 「日々のささいなことに"いのち"を吹き込んでいく実践。コロナ禍で鈍った感性が活性化する、そんな言葉の数々。想像力も生き生きと、そして、もぞもぞと蠢き始めます。花、ダンゴムシ、犬、赤子、父親、福生――」(小川公代さん) 目次 序 2020年12月 2021年1月 2021年2月 2021年3月 2021年4月 2021年5月 2021年6月 2021年7月 2021年8月 2021年9月 2021年10月 2021年11月 2021年12月 主な引用・参考作品
  • 【大合本版】F REGENERATION 瑠璃 (1)
    完結
    -
    『F REGENERATION 瑠璃』1~4巻を収録した大合本版! あれから8年、くすぶり続けた赤黒い溶岩が今また高熱を発し始めた――瑠璃色の高熱を…! 日本に戻った赤木軍馬は、純子と結婚し息子の瑠璃が生まれた。 軍馬はレースの世界と縁を切り、自動車解体業を営んでいた。 それは軍馬が瑠璃に車やレースに無縁の生き方をさせる為であった。 そんな父親の気持ちとは裏腹に瑠璃はいつしか運転を覚え、レースの世界へと足を踏み入れ、アメリカに渡るのだった……。 大人気アニメ化作品「F―エフ―」の続編!! 赤木軍馬と息子瑠璃の物語!
  • めざせ1等賞【大合本版】(1) 1~8巻収録
    完結
    -
    【大合本版/『めざせ1等賞』1巻~8巻までの8冊を収録した大ボリュームシリーズ】《作品内容》爽やかな夏の北海道、気持ちの良い風の中を、一心不乱に駆け抜けるランナーがいた。その名は一等賞(いっとう しょう)。小さな体に短い手足、とても好タイムを出すようには見えない。それでも、彼にはこの地元ハーフマラソンで全力を出し切るという決意があった。病気の父親、片思いしている女の子、そして憧れている先輩ランナー……大切な者たちが遠くへ行ってしまうかもしれないのだ。悲しみを振り払うようにシューズに力を込める賞。だが、ゼッケンを持たない彼には妨害と非難が押し寄せる。自分の名前通りの「1等賞」を、勝ちとることができるの!? 涙が止まらない青春マラソンコミック、大合本版:第1巻(全2巻)! ※単巻、他合本シリーズとの重複購入にご注意ください※
  • パンとサーカス
    4.1
    1巻2,607円 (税込)
    政治的関心を失った民衆には、食料(パン)と見世物(サーカス)を与えておけば支配は容易い。 戦争、犯罪、天災、疫病――どれもがサーカスとなる。 ヤクザの二代目、右翼のフィクサー、内部告発者、ホームレス詩人…… 世直しか、テロリズムか? 諦めの横溢する日本で、 いざ、サーカスの幕が上がる! 「私の暴走にどうかお付き合いください」 ――島田雅彦 不正隠蔽の犠牲となった父親の復讐を果たすため、CIAエージェントになった男は、 日・米両政府の表と裏を巧みに欺き、いつしか日本国民の仇をとる。
  • 少年は世界をのみこむ
    4.2
    全豪50万部突破 オーストラリアABIA 年間大賞受賞作 壊れた家族。ろくでもない毎日。 それでも少年は、 濁った日常のなかに色彩を探しつづける―― 危うさと眩さが織りまざる少年期を色彩豊かに描いた、 34カ国展開のベストセラー小説。 1980年代ブリスベン郊外。少年イーライは犯罪と暴力はびこる小さな町に暮らしている。母親は薬に溺れ、母に薬を教えた麻薬の売人が父親代わり。本当の父の顔はもう覚えていない。兄はある時から言葉を発しなくなり、時おり予言めいた言葉をその人差し指で宙に綴る。唯一の“まともな大人”は元脱獄犯として悪名高いスリムで、親友であるこの老人に人生の真髄を教わりながら、イーライはいつしか“世界を変えることのできる”ジャーナリストになりたいと夢見るように。だがある日、町を牛耳る悪の手が、彼から大事な人を奪っていき――。 世界34カ国展開。「2019年オーストラリアで一番売れた小説」がついに日本上陸。 *ABIA賞 大賞ほか4部門制覇 *インディ・ブック・アワーズ2019ブック・オブ・ザ・イヤー受賞 *MUD Literary Prize 2019金賞受賞 *New South Wales Premier's Literary Awards読者投票部門・新人部門受賞
  • 【3冊合本版】心屋仁之助の「イライラが消える!」
    -
    「なんであいつは言ったとおりにしないんだ!」と毎日イライラしている人、子どもの頃父親や母親に抑圧され恨みをもっている人、なにもかもうまくいかないという人……多いのではないでしょうか。そんな人たちとなにもかもうまくいっている人の「差」は、能力でも、運でも、なんでもありません。ただ「考え方」だということです。かつて毎日イライラムカムカしていた著者自身がのちに得た決定的な気づき。無礼な人、ずるい人、無視する人…許せないのは、なぜ? 「うまくいかない考え方」をはずして、イライラから自由になる方法を解説した厳選集。 ※本電子書籍は『心屋仁之助の「もうイライラしたくない」と思ったら読む本』『心屋仁之助の仕事・人間関係 「最近なにもかもうまくいかない」と思ったら読む本』『仕事・人間関係 どうしても許せない人がいるときに読む本』の合本版です。
  • プロジェクト・ファザーフッド
    3.5
    「殺し合いを今すぐやめなきゃならない。子供たちを救うんだ」 父を知らずに育った男たちが親になるとき――。 貧困、差別、暴力を超えて繋がる男たちのドキュメント ロサンゼルス南部の街ワッツは、ギャング抗争が頻繁に起こるスラム街。 死ととなり合わせの暴力やドラッグ汚染、警官の虐待行為が男たちを捕らえ、 父から子、子から孫へと連鎖していく。 人類学者でソーシャルワーカーの著者は、元ギャングメンバーに頼まれて、 子供をもつ男性たちの自助グループを運営。 毎週水曜日の夜、会合には十代の少年から中年層までが集まり、 語り合いながらともに「父になること」を手探りする。 たがいの喜びも不安もトラウマをも受けとめながら、子供たちを全力で守り、 コミュニティを再生していくことを胸に誓う――。 Zeebra氏(ヒップホップ・アクティビスト)推薦! 父親とはどんな存在であるべきか。そこに完璧な答えなど存在しない。 大切なのは自分と向き合う事。負の連鎖を断ち切るのは貴方です! 水無田気流氏(詩人、社会学者)推薦! 荒んだ街で生き延びるためにこそ、子どもには父親(俺たち)が必要。 繰り返されるその言葉は、あまりに重い。 父親を知らずに育った男たちが、父親になる意味を問い直し、 子どもを守り育てることを誓いながらも、挫折を重ねる。 「完璧」からはほど遠い彼らが父親たり得ること(ファザーフッド)を目指すこと。 困難で切実なこのプロジェクトの行方を、見守ってほしい。 「日頃から銃を使い、ドラッグを売買し、女たちを殴り、 刑務所に行き、どうしたら父親になれるのか見当もつかずにいる そうした男たちは、まず自分自身が父親を求めていたのだ。 彼らの喪失感の深さと強い欲求から、本人は直接 口にはしないが、一つの疑問がひしひしと伝わってくる。 『こんな俺がどうしたら父親になれるのか?』」 ――本書「父親としての傷」より 【目次より】 01 ワッツ 02 父親としての傷 03 地元 04 あんたも俺たちを見放すのか? 05 ブラザーズ 06 虐待 07 リーリー 08 ファザーフッド 09 父親っ子 10 ベビー・ママ 11 働くお父さん 12 雇用創出 13 ビッグ・ママ 14 光明が差す 15 チェックメイト 16 〈ネーション〉 17 地域のヒーロー 18 ツインズ 19 俺たちはみな家族だ 20 スコットランドからの手紙 21 写真判定 22 俺らがおまえたちのパパになる 23 フッド・デー 24 シュガーベア 25 あと十二日 26 ドアを通り抜けて 27 ジャメル
  • 遠い声、遠い部屋
    4.2
    新鮮な言語感覚と幻想に満ちた華麗な文体で構成された本作は、1948年に刊行されるやいなや、アメリカ中で大きな波紋を呼び起こした。父親を探してアメリカ南部の小さな町を訪れたジョエル少年の、近づきつつある大人の世界に怯え屈折する心理と、脆くもうつろいやすい感情とを描いた半自伝的なデビュー長編。
  • ばいばい、バッグレディ
    3.0
    高校2年生のあけびは両親をうらんでいた。自分を捨てて台湾で女優の道を進んだ母に、それをよしとしている売れないエッセイストの父に。そんなとき、父親がとんでもない災難を拾ってくる――様々な袋を大量に抱えた老人・バッグレディをマンションに連れて来た!?米国人の著者が日本語で書き上げた青春小説
  • 父 水上勉
    3.5
    1巻2,530円 (税込)
    日本の近代文学史上、稀代の私小説作家として知られ、数々のベストセラーを生み出した水上勉の生涯を、実子である無言館館主が書き下ろす、注目の力作。戦前、小説家になることを志し、福井から上京した水上は、食うや食わずの状態で転職を重ねながら、やがてある女性と同棲、彼女は一子を設ける。いろいろな事情で父母は幼な子を他家に養子に出すことになるのだが、その子が著者だったことは、これまで水上の『冬の光景』などに詳しい。一方戦後三十余年を経て、著者は「父」と奇跡の再会を果たす。二十年もかけて実父を捜し歩いた記録はNHKの連続テレビドラマで放映されたこともあり、感動的な物語としてよく知られるところとなっている。早い話、父母から捨てられた形ではあったが、その後著者は「父」を許すどころか、敬意をもって接することとなる。本書は〈わたしは父親の真実を知りたいという欲求におそわれる。その「人」に惹かれる。何とかして、その「人」を知りたいと思う〉という著者の強い意欲がもたらしたもので、丹念な資料収集や作品の精読はもとより、何よりも「父」との対話を通じて、評伝を超えた評伝としての姿を見せている。
  • スターウォーカー ラファエル少年失踪事件
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    ドイツ・ミステリーは、心優しい。ドイツ語圏で最も愛されている作家のベストセラー、待望の日本上陸! ラファエル・フォーゲル少年(九歳)は、最愛の祖父の死に衝撃を受け、埋葬の日に姿を消す。両親からの虐待を恐れての家出か、あるいは誘拐事件か。ミュンヘン警察失踪者捜索課が出動するも、成果はなし。少年の生命さえ危ぶまれ、警察への不審と不満が募る。失踪者捜索課の刑事たちの努力も虚しく、捜索は袋小路に。残る手は、あの問題児、奇人、一匹狼、森の中で修行中の、はぐれ刑事タボール・ズューデンを復帰させることしかなくなった。目と耳で相手の心を読む「見者」タボール・ズューデン刑事の推理は? 【目次】 プロローグ 第一部 1 鏡の中の美しい惑星 2 かみさまにきいてよ、どうしてなの? 3 夢に消えたホテル 4 嘘の揺籠 5 そのうちって、いつ? 6 夜のスペシャリスト 7 タボール・ズューデン 8 小さな世界の終わり 9 一番簡単な方法 第二部 10 迷子たちの待ち合わせ場所 11 煉獄への帰還 12 ビールとワインと血のふるさと 13 不吉な数字 14 一人きりの食事 15 ズューデン(南)、ノルデン(北)へ行く 16 勇敢な鳥たちの岩 17 神さまのいない礼拝 18 生けるものの幸せ エピローグ 解説 【著者】 フリードリッヒ・アーニ 1959年、南バイエルン生まれ。父親はシリア移民、母親はシュレージア難民。1996年に本作(原題は「別れの発明」)発表。児童文学、詩、脚本、ラジオドラマなども多数。作品は多くの外国語に翻訳され、数々の文学賞を受賞。現在に至るまで、同時に3つの作品(ズューデン・シリーズ)にドイツ・ミステリー大賞を1年で受賞した唯一の作家。2010年、小説『ズューデンとエアーギタリスト』の脚本化に対してアドルフ・グリム賞。2011年には長編『ズューデン』が、2014年には長編『M』がドイツ・ミステリー大賞を受賞。 鄭基成 翻訳家。上智大学外国語学部ドイツ語学科、同大学院博士課程単位取得退学、ドイツルール大学ボーフムにて言語学学術博士号取得、上智大学講師、茨城大学教授、同大学名誉教授。訳書に『メイク・ザット・チェンジー世界を変えよう。精神の革命家、マイケル・ジャクソンのメッセージと運命』(共訳)。
  • Ωの俺がβと初恋を叶える方法【豪華版】
    完結
    -
    全1巻2,475円 (税込)
    αの家系に生まれたΩの浩一は、父親から有能なαと番になって跡取りを生めとプレッシャーをかけられる毎日。そんな浩一の心の拠り所は幼馴染でβの弘。しかし家のことや自分がΩであることを考えると弘には気持ちを伝えられず…。それでも発情すると弘との行為を妄想して自慰をしてしまう自分に嫌気がさし、浩一は適当なαと番になろうと近寄ってきた男に抱かれようとするが…。一方、浩一の父親は浩一とαの婚約話を勝手に進めていて…!?その他「うぶ☆リーマン~妄想BL初体験~」、「麗し助教授の淫らな受難」、「奥様は部長♂!?」、「オレ限界!~テントde密着欲情旅行~」、「教師がAV監督と恋ができるか」を同時収録した豪華版!
  • 障害者の親亡き後プランパーフェクトガイド
    NEW
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    「親亡き後」を考えることは、自分たち両親が健在のうちに、障害のあるわが子を一人立ちさせることにもつながります。 弁護士であり、 重度知的障害児の父親である著者が 自身の親亡き後対策も例に挙げながら解説。 具体的な計算式・今ある制度の活用法で わが家の「いくらで」「どうやって」がわかる。 障害者の家族はもちろん 健常者の老後対策にも直結するアドバイス。 7つのステップで「何からどうすれば?」を迷わない!
  • 織物の文様と文学—— 絵絣からタペストリーまで
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    一枚の織られた布が繰り広げる文様と文学の世界/文様が語る死と再生のドラマをあなたに! これまで言及されることが少なかった、織物の文様と文学の関係を解き明かした画期的な書である。織物の中でも特に日本の絵絣の文様分析をした上で、人々の生活に染み込んでいる民話や神話や俳句などを取り上げ、幅広い観点から論じている。そうした絵絣の文様を単に日本的な視点だけで捉えるのではなく広く世界に目を向け、東西の文様の交流を明らかにした。摩滅しやすい布は残っていないことも多い為、文様が描かれている遺跡や絵画等も分析の対象とした。織ることの意味についても、文学を通して探っている。 発行元:ぽみえ書房 【目次】 序章 絵絣研究への新たな試み 絵絣の文様研究への本書の視点 絵絣とは何か なぜ今、絵絣なのか 本書の構成 第一章 絵絣の文化史 絵絣の歴史 絵絣の種類 絵絣の現状 堀江友聲と絵絣 第二章 絵絣の文様分析 亀の文様 竹の文様 鳥の文様 文字の文様 堀江友聲の画にみる絵と文字 第三章 東西の菱形文様にみる死と再生 イランの織物と絵絣の菱形文様─ターク・イ・ブスターン 古墳における文様─中国・ロシア 絵画における文様─フェルメール 西洋のタペストリー 終章 織ることの意味 織物と祈り─『死者の書』 言葉と織物─『水の神』 【著者】 星谷美恵子 獨協大学大学院外国語学研究科博士後期課程フランス語学専攻単位取得満期退学。博士(フランス文学)。フランス文学と織物の文様研究、建築の三分野に携わる。 『『失われた時を求めて』における父親像─赦しとエクリチュールの間に』(彩流社 2018年) 主な共著 「花菱の文様にみる東西交流─イラン織物と絵絣の関連から」(『東西交流とイラン文化』(アジア遊学137号)井本英一 編、勉誠出版、2011年) 「織物の文様」(『神話・象徴・図像』篠田知和基 編、楽瑯書院、2011年)
  • 書架の探偵、貸出中
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    図書館に収蔵され、書架に住むE・A・スミスは、推理作家の生前の記憶を持つ〈複生体〉。母親と暮らす愛らしい少女に貸し出された彼は、何年も前に姿を消した彼女の父親探しを頼まれる。そんななか彼は自身の古い〈版〉の死体を発見する!? 巨匠の未完の遺作
  • 君と出会って僕は父になる
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    彼氏や夫はいつ父になる?圧倒的な透明感で「人」を撮り続けた写真家が、100枚の写真と共に考える。 家族のために働いていたら、妻の心が離れていっていた。仕事人の彼らはそう言う。確かにキッチンには基本母がいて、父はあまり家にいないイメージだった。 でも、いつか息子も大人になる。その時に仕事のことでも家庭のことでも、自分でも頼ってくれるような、そんな人間になりたい。そう思えた時、僕はやっと父になった。絶対的な正解がない家族の形を、圧倒的な透明感で「人」を撮り続けた写真家である著者が、100枚の写真と共に考える。自由な生き方・働き方や多様性が重視される、令和ならではの子育てフォトエッセイ。 【目次】 はじめに chapter1.息子の誕生と、家族として歩んでいくためのこと 子どもが生まれる前の、親の準備 はじめての息子との生活 父親として、夫としてどう生きるか 両親を思い出し、親としての自分をつくる 家族をアップデートしていく 時間との闘いは家電に頼る 保育園の洗礼 理想を描く。父親として、夫として、個人として 理想を掲げた後にするべきこと 余白の必要も理解しておく 令和の父親として令和の家族になる 家庭を大事にするシンプルな心掛け 人間関係を崩すのはコミュニケーションの少なさ 息子とのコミュニケーション 仕事と家庭を両立するため、お客様との関係性を築く 核家族に社会のサポートは欠かせない chapter2.息子と、妻と、半径数メートルの世界 (100枚の写真で見つける家族の暖かさ) あとがき 【著者】 矢野拓実 1993年 宮崎県都城市出身。鎌倉在住。長崎大学卒業。IT企業、スタジオ・カメラマンアシスタントを経てフリーランスに。幼い頃にカメラを触らせてもらい、写真とカメラが側にある生活を過ごし、商業カメラマンとなる。クライアントワークとしてWEB、広告の写真・動画撮影のかたわら、作品制作を行う。生活者として半径数mを表現する。日々と生命の瞬間の記録、表現の合流点を目指す。2020年に息子が生まれ、家事と育児、仕事の日々を奮闘中。
  • ガラスの天井を破る戦略人事――なぜジェンダー・ギャップは根強いのか、克服のための3つの視点
    5.0
    知らぬ間に「母親ペナルティ」「父親ボーナス」を与えていませんか? 数百人のインタビューに基づく生の声から浮かび上がる女性たちの困難。ジェンダー差による職場経験の違い…… 「女性は、組織の壁にぶつかると、自分の実力不足のせいだと誤解することがあまりに多い。(中略)男性たちも、同じ組織の女性たちが男性とは非常に異なる環境で奮闘していることに気がつかず、男女の賃金格差や地位の格差は実力を反映しているのであって、構造的な問題ではないと誤解しがちだ」(「はじめに」より) 膨大な研究結果と事例から、ハーバード大教授らが実践的な処方箋を提示する。 人的資本経営、ESG経営のための1冊。 【本書の特徴】 ●心理学・経済学・社会学など多様な学問の知見を活かし、なぜジェンダー・ギャップが根強いのかを、納得感高く説明。それを踏まえ、処方箋も提示する実践的内容。 ●300人近くのインタビュー調査に基づく。客観的な学問的知見だけではなく、当事者のリアルな声を通して課題を認識することができる。 [構成] はじめに なぜ女性経営者は少ないのか 第1部 エリート女性がぶつかる無数のハードル 1 裏切られる「ガールパワー」――就職から中間管理職まで 2 女性エグゼクティブの誕生――厳しい競争を勝ち抜く秘訣 3 最高峰に立つ女性たち――取締役を目指せ 第2部 ジェンダー平等のために企業ができること 4 未活用の秘密兵器――男性アライのパワー 5 企業に贈る処方箋――ガラスの天井を取り除く組織的なアプローチ 6 変化を阻む中間管理職――インクルーシブなマネジャーになるための手引き 結論 ブレークスルーのときがきた エピローグ ジェンダー・バランスシート――ハーバード・ビジネス・スクールのケーススタディ
  • 夜明けまえ、山の影で エベレストに挑んだシスターフッドの物語
    4.0
    2016年、エベレスト。最も暗い夜明けまえ。性暴力の記憶の影を振り払い人生を取り戻すため、女たちはこの山を歩いた。 過去から、未来から、女たちの声が響き合う。連帯と共助の登山記。 「シルヴィアは戦士だ。その力強く温かい声は、彼女がいかに人生における最悪の瞬間から立ち上がり、誰かの標になろうとしてきたかを物語る。この本は弱さ、共感、無私の心がもつ力の証明だ。ここに描かれた、彼女が手にした強さと勇気に敬意を覚える」 ——セレーナ・ゴメス(俳優、本書原作映画主演) 幼少期の性的虐待や父による支配が少女に落とした影。 それはやがて、さらなる苦悩と喪失を連れてきた。 人生を取り戻すために登山家となった彼女が挑んだのは、同じ性暴力サバイバーの女性たちとエベレストを歩く旅。互いの心の傷を差し出しあい、守りあうことで得た力を手に、彼女はそのままひとり、この母なる山の頂上へと向かう。凍てつく吹雪、世界の果てまではびこる男性至上主義、そして幾たびも訪れる死線。その先に見た光景とは——。 オープンリー・レズビアン初の七大陸最高峰登頂者が実体験と半生を綴った、心震わせる極限のシスターフッドの記。 Silvia Vasquez-Lavado “In the Shadow of the Mountain”の完訳。 装丁:名久井直子 装画:朝野ペコ [本書について] 著者シルヴィア・ヴァスケス=ラヴァドはペルー生まれの登山家。2018年にオープンリー・レズビアン(レズビアンであることを公にしている人)として初の世界七大陸最高峰登頂を成し遂げています。 彼女は幼いころ近親者に継続的な性的虐待を受け、また権力志向の強く厳格な父親の支配する家父長制的な家庭環境に苦しんだトラウマから逃れるためアメリカにわたり、自分の心の傷を誰にも話せないまま過度の飲酒、ワーカホリック、野放図なセックス、無謀な行動などによってしか充実感を得られない20代を過ごしました。 やがて、アルコール依存症の自覚をきっかけに己のトラウマと向き合ううち登山と出会い、救いを求めるように世界の名だたる高山を登り始めます。その途上で他者と向き合うことを少しずつ覚え、自分と同じように性暴力を受けた経験のある若い女性たちが山や自然へと向かい、人生を取り戻すきっかけを作るための「カレイジャス・ガールズ(勇敢な女の子たち)」というNPOを立ち上げました。 そして2016年、エベレスト登山史に残る大規模雪崩の翌年に彼女が挑んだのは、同じ性暴力サバイバーの女性たちとエベレストを歩き、そのまま自身は初めての登頂に向かうという挑戦でした。悪質な人身売買の横行するネパールや自身の暮らすアメリカで性暴力を受けた経験のある、そして登山は完全に素人である5人の女性とともに、己の限界——そして「お前たちはしょせん無力な、奪われるだけの存在なのだ」と事あるごとに語りかけてくる過去の影を乗り越えること。 果たして自分は皆に光を示し、そして自分自身に巣くった心の影を振り払えるか。「世界の母神」と呼ばれるエベレストにそれを問いかけながら歩いた二か月間の思いを綴りつつ、著者自身の人生を振り返ったのが本書「In the Shadow of the Mountain(原題)」です。エベレストに挑む現在と、その人生に影を落とす過去が一章ごとに交互に描かれる構成となっています。 同じくラテン系の世界的なセレブリティ俳優であるセレーナ・ゴメスが彼女の人生に激しく共感し、自身のプロデュースと主演で映画化が決定。当初予定よりは遅れつつも、2023年には制作が開始される予定です。 「山」と「女」という、古くから男性の世界が「征服」の対象とみなしてきたふたつの存在。その魂と交信しながら自分の姿を探した一人の女性の独白が、読むものを力ではなく、共助の意思でエンパワーする回想録です。
  • ドナーで生まれた子どもたち 「精子・卵子・受精卵」売買の汚れた真実
    3.5
    私は、母と「誰かの精子」の間に生まれた―― 不妊治療と生殖ビジネスの深い闇を、当事者が暴く。 人間の倫理を問う、出色の科学ノンフィクション。オーストラリアの著名ジャーナリストである著者は、27歳のとき、自身がドナーによる精子提供で生まれたことを知り、生物学上の父親を探す調査を開始した。 いまやドナーによる懐胎(DC)は世間の認識以上に広く浸透しているが、その実情は世間の想像以上に異様で、多くの問題をはらんでいる。 DC児たちにドナーが誰かを知る権利は保証されていないため、持っているかもしれない遺伝性の疾患や、いるかもしれないきょうだいの存在、あるいはその数を知るすべはない。 本書は「第三者の生殖細胞から誕生した人間」について、また「人間を繁殖させること」について、DCの当事者が10年という歳月をかけて綴ったものである。 母の不妊治療医ヤン・カルバート自身が精子ドナーだと知り、 これまでに世界各地から75人の異母兄弟を見つけたジョーイ・ホフマンによる国連でのスピーチより: 「自分が大量生産された人間というモノのひとつに思えてきます。(中略) どうかお願いです。これからは子どもたちの基本的な権利や利益を、優先リストの最下位に置くのではなく、最優先にするように努めてください」
  • 辰巳芳子 ご飯と汁物 後世に伝えたい食べ物
    4.5
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 日本の2018年度の食料自給率はカロリーベースで約37%。先進国の中でもかなり低い。私たちは「持たざる国」に住んでいることを自覚せねばならない。しかし、米と大豆さえあればこの国は何とかやっていける。米は主食「ご飯」、大豆はみそ、しょうゆなど「汁物」の原料。 本書では、四月は胚芽米ご飯とあさりのみそ汁、五月はたけのこご飯と鶏のすっぽん仕立て、六月は梅干しご飯とえんどうのけんちん汁、十月はかやくご飯と天ぷらのみそ汁、十一月は麦ご飯ととろろ汁、三月は五目ずしとはまぐりの吸い物など、季節ごとに食べたいご飯と汁物を紹介し、その大切さを説く。 著者は、脳血栓で倒れて言語障害を伴う半身不随の父親の8年におよぶ介護を通じ、スープの重要性に気づくことになる。その代表的なスープである「玄米スープ」と「干ししいたけのスープ」も掲載している。 また、著者と親交のあるヒゲタ醤油株式会社・取締役相談役の濱口敏行氏が「しょうゆについて」を、合資会社八丁味噌(屋号カクキュー)・代表社員の早川久右衛門氏が「八丁味噌について」を寄稿し、しょうゆやみそが日本の食文化に欠かせない調味料であることを力説している。 ご飯と汁物のレシピだけでなく、米と大豆との向き合い方を考えさせる一冊である。
  • アメリカ市場創世記 ──1920-1938年大恐慌時代のウォール街
    -
    ビジネス作家のなかでも傑出した一人であるジョン・ブルックスが、史上最もよく知られた金融市場のドラマである1929年の世界大恐慌とその後遺症の雰囲気を完璧に伝えているのが本書である。遠い昔々のことと思っている現代の読者にとっても身近で興味深い話題が満載されている。 本書は戦争をはさんだ時代に起きたウォール街の盛衰と痛みを伴う再生を描いた劇的な年代記だ。この時代に生きた最も印象的なトレーダー、銀行家、推進者、詐欺師の人生と運命に焦点を当て、好景気にわいた1920年代の貪欲、残忍さ、見境のない高揚感、1929年の株式市場の大暴落による絶望、そしてそのあとの苦悩を生き生きと描き出している。 具体的には、大相場師のジェシー・リバモア、JFKの父親で仕手筋と有名だったジョセフ・P・ケネディ・シニア、ベンジャミン・ストロング・ニューヨーク連銀総裁、フランクリン・D・ルーズベルト大統領など当時のウォール街を彩ったそうそうたるメンバーや、のちに有罪判決を受けて刑務所に収監されるリチャード・ホイットニー・ニューヨーク証券取引所社長らの活躍や暗躍や暗闘を、映像が浮かぶように活写している。 本書の原題にも使われている「ゴルコンダ(GOLCONDA)」とは、「今ではすっかり廃墟となったが、昔はそこを通過するだけで、だれでもが金持ちになれたというインド南東部の町」のことである。富者は勢いを失い、美しい建物は廃れ果て、その輝ける栄光は失せ、二度と元には戻ることはなかった。株式に関心ある人には知識や常識として知っておきべき史実がいっぱい詰まっている! 再び、ゴルコンダが起こらないように(あるいは、ゴルコンダが起こったときに備えて)!
  • 各務原・名古屋・国立
    -
    老小説家の父親の出生地、岐阜県各務原市での講演という体で小説は書き始められる。その講演では岐阜近辺出身の文人が次々に召喚され、文化的磁場としての岐阜について語られるかと思いきや、認知症が進行していく妻とのやり取りの場面が挿入される。老小説家が関心を持って接してきた遠い過去からごく最近までの文学者たちの言葉と、日常生活を営むことが困難になりつつある妻の言葉が折り重なるように記されつづけたその奥からぼんやりと見えてくるのは、齢八十代半ばに至り健康体とはいえない老小説家が、どうしようもなく疲労しつつも生きて書くことの闘いをやめようとしない姿である。
  • 掃除機
    4.0
    世界を震撼させた超リアル日本語の「吸引力」 「本書に収められた四篇の戯曲は、そのうち三つはドイツ語への、残る一つはノルウェー語への翻訳によって(ついでに言えば、わたし自身の演出によって)初演されたものです。」(本書「あとがき」より)    * * * 80歳を超えた父親と、引きこもりの50代の娘、40代の息子が同居している家族。そして、この家族の停滞しつづける風景を長年見つめてきた掃除機。社会と折り合いのつかない家族が、鋭い筆致とユーモアで描かれてゆく──。 掃除機の目線で引きこもりの家族の情景を描いた「掃除機」は、ドイツ演劇界において高い評価を獲得し、ベルリン演劇祭テアタートレッフェンの「注目すべき10作品」に選出。 表題作のほか、同じく海外の劇場のために書き下ろされた戯曲(「ノー・セックス」「ドーナ(ッ)ツ」「部屋の中の鯨」)全4作品を同時収録。 世界を震撼させた、超リアル日本語の「吸引力」。読売文学賞・三島由紀夫賞受賞作家による待望の新刊! 表題作は、本谷有希子の演出により日本(語)初演。
  • 時々、慈父になる。
    3.8
    1983年5月、『優しいサヨクのための嬉遊曲』から40年。 いつまでも自分が主役だと思うなよ。 毀誉褒貶を顧みない作風で時代を駆け抜けた作家による、 デビュー40周年記念の自伝的父子小説。 第一部「父親の変わり身」 第二部「親バカでない親はいない」 第三部「運命なんて愛したくない」 第四部「後のことはおまえに任せた」 時は1991年、島田雅彦30歳。バブルは崩壊したとは言え、執筆の他にも世界中を旅する仕事が続く中、妻の妊娠が判明する。夫は、子育てに適した新居を探し、子どもの名前を考える。「永遠に実現しない希望」を意味する弥勒菩薩からミロクと名付け、生後間もない頃から世界中へと連れ回し、家族の記憶はいつも旅の記憶。自由奔放に子どもを育てたいと思いながらも、お受験へ。入園式当日に朝帰りをしたのは、父だったからか、作家だったからか。息子が生まれ、世界が一変したはずの作家による自伝的父子小説。
  • 彼女は水曜日に死んだ
    4.1
    ギャングの少年による殺人を目撃した女性は、報復を恐れて通報できず、苦悩する……(「ベイビー・キラー」)。1899年のフランス。8人の子供を殺して監獄に入れられた囚人と看守の、奇妙な交流の行方は……(「ボルドーの狼」)。メアリーローズは水曜日に死んだ。売人の家で麻薬を打った直後に死んだという。キャンベルは愛する人が死んだことで、世界の一部も死んでしまったような気がした……(「本能的溺水反応」)。メキシコとの国境地帯で大規模な山火事が起こる。密入国する途中で火事に巻き込まれたらしい親戚を探すという父親に連れられ、少年は荒野に足を踏み入れるが……(「灰になるまで」)。目撃者、看守、前科者、薬物中毒者、密入国者の親戚──。さまざまな形で犯罪に関わりを持ってしまった人々の孤独と希望を、美しく切なく真摯に描く。英国推理作家協会(CWA)賞最優秀短編賞受賞作ほか全10編収録の傑作短編集!/【目次】悪いときばかりじゃない/ベイビー・キラー/ボルドーの狼/万馬券クラブ/夕闇が迫る頃/本能的溺水反応/聖書外典/すべてのあとに/甘いささやき/灰になるまで/謝辞/解説=杉江松恋
  • リバー
    4.3
    《「本の雑誌」が選ぶ2022年度ベスト10 第一位!》 同一犯か? 模倣犯か? 群馬県桐生市と栃木県足利市を流れる渡良瀬川の河川敷で相次いで女性の死体が発見! 十年前の未解決連続殺人事件と酷似した手口が、街を凍らせていく。 かつて容疑をかけられた男。取り調べを担当した元刑事。 娘を殺され、執念深く犯人捜しを続ける父親。 若手新聞記者。一風変わった犯罪心理学者。新たな容疑者たち。 十年分の苦悩と悔恨は、真実を暴き出せるのか―― 人間の業と情を抉る無上の群像劇×緊迫感溢れる圧巻の犯罪小説!
  • 実践 子ども家庭支援論
    -
    改定保育所保育指針・新保育士養成課程に対応!実践力のある保育士の養成にピッタリ。 2019年度入学生から適用される新保育士養成課程に対応したテキスト。改定保育所保育指針等,保育を取り巻く社会情勢が変化する中において,より実践力のある保育士の養成に向けて,それぞれの科目における関連性が見直され整理された。これを受けて本書では,「資料」・「実践事例」・「コラム」を多く配置した。さまざまな場面の子どもと家庭・保育士・社会の今日的な様子から「子どもと家庭をめぐる状況,保育士養成教育において子育て家庭支援で強化する内容」につながる課題を読み取ることができる。 【発行・発売/ななみ書房】 【目次】 第1章 子ども家庭支援の意義と役割  1 子ども家庭支援の意義と必要性  2 家族・家庭の動向  3 現代の子育て困難  4 これからの子ども家庭支援 第2章 保育士による子ども家庭支援  1 子ども家庭支援の目的  2 子ども家庭支援の対象と内容  3 保育士に求められる基本的態度  4 育児モデルとなる伝承の育児法 第3章 多様な支援の展開と関連機関との連携  1 主な関連機関との連携  2 保育所利用家庭への支援  3 地域の子育て家庭への支援  4 父親の子育てへの支援  5 要保護児童家庭への支援 第4章 子育て家庭に対する支援の体制  1 子育て家庭の福祉を図るための社会資源  2 子育て家庭支援の制度  3 子育て家庭支援の政策動向と課題 第5章 世界の子育て  1  国際比較  2  スウェーデンの子育て家庭支援  3  カナダのファミリーサポート  4 フィンランドのネウボラ 【著者】 松本園子 お茶の水女子大学大学院家政学研究科児童学専攻修了・家政学修士 白梅学園大学名誉教授 著書等 『昭和戦中期の保育問題研究会- 保育者と研究者の共同の軌跡1936 〜 1943』新読書社 2003 『乳児の生活と保育』ななみ書房 2011(編著) 『実践・家庭支援論』ななみ書房 2011(共著) 『子どもと家庭の福祉を学ぶ』ななみ書房 2013(共著) 『証言・戦後改革期の保育運動—民主保育連盟の時代』新読書社 2013 『日本の保育の歴史-子ども観と保育の歴史150 年』萌文書林 2017(共著) 永田陽子 日本女子大学大学院家政学研究科児童心理学専攻修了・家政学修士 東京都北区子ども家庭支援センター・北区男女共同参画センター専門相談員 東洋英和女学院大学大学院非常勤講師 [著書等] 『乳児の保育臨床学』東京教科書出版 1991(共著) 『人育ち唄』エイデル研究所 2006 『子どもと親を幸せにする 保育者・支援者のための保育カウンセリング講座』フレーベル館 2007(共著) 『実践・家庭支援論』ななみ書房 2011(共著) 『0歳児保育革命1』ななみ書房 2017 福川須美 都立大学大学院社会科学研究科社会学専攻修了・社会学修士 駒沢女子短期大学名誉教授 [著書等] 『ここが違うよ,日本の子育て』学陽書房 2002(共著) 『世界に学ぼう!子育て支援』フレーベル館 2003(共著) 『実践・家庭支援論』ななみ書房 2011(共著) 『家庭的保育の基本と実践』福村出版 2017(共著) 森和子 お茶の水女子大学大学院人間文化研究科発達社会科学専攻修了・教育学修士・社会科学修士 文京学院大学教授 [著書等] 『里親入門-その理解と発展-』ミネルヴァ書房 2005(共著) 『臨床に必要な家庭福祉』弘文堂 2007(共著) 『実践から学ぶ-子どもと家庭の福祉』保育出版 2008(共著) 『子どもと家庭の福祉を学ぶ』ななみ書房 2013(共著)
  • 花の子ども
    3.9
    母が遺した珍しいバラを持って、僕は出発する。めざすは、外国の庭園。でも旅はトラブル続き。機内で腹痛にもだえ、森でさ迷う。当の庭園は荒れ果て、意外な客が現れる。僕と一夜だけ関係をもった女性が、赤ん坊を預けにきたのだ。父親ってどうなればいいの?
  • スキャンダルまみれな女たち【完全版】6
    -
    子供を奪い合う日米国際結婚破綻の修羅場! こともあろうに婚約者の父親に孕まされてしまうという修羅場! 職場で3人の男と同時に関係を持ってしまったOLの修羅場!女たちを見舞う苛烈な危機と衝撃のドラマがあなたの魂を揺さぶる、凄絶ショッキング・ストーリー満載!! 「スキャンダルまみれな女たち【完全版】6」には全14話収録!!
  • 【合本版】放課後の図書室でお淑やかな彼女の譲れないラブコメ 全3巻
    -
    母子家庭で育った十七歳の少年真壁静流は、事故で母を亡くし一人途方に暮れていた。そんな彼の元に父親と名乗る人物から「私の娘と三人で一緒に暮らさないか?」と提案され、一ヶ月だけ一緒に住むことに。そして数日後、静流を出迎えたのは、同じ高校に通う人気No.1と呼び声が高い美少女の蓮見紫苑だった!! 医者である父は家に帰ることが少ないため、静流は学園一の美少女との同棲という新しい生活を送ることになり……。大人気シリーズ『佐伯さんと、ひとつ屋根の下』のスペシャルストーリーも収録!! ※本電子書籍は『放課後の図書室』シリーズ全3巻を1冊にまとめた合本版です。
  • 【極!超合本シリーズ】ミスター味っ子&ミスター味っ子II 1巻
    続巻入荷
    -
    至高のマンガをもっと一気に読みたいアナタへ…ついに出ました! グルメマンガの金字塔を描いた伝説の寺沢大介作品、『ミスター味っ子』『ミスター味っ子II』シリーズ超合本版! 2タイトル、併せて32巻をなんと超合本6巻に凝縮してお届け!! 合本よりも超合本、1つに超絶多くの巻数が含まれた【極!超合本シリーズ】! <作品内容> 『ミスター味っ子』 日本料理界の至宝、全料理人を率いる総帥(そうすい)である“味皇(あじおう)”こと村田源二郎(むらた・げんじろう)が、町の安食堂で出会った少年、それは後に“ミスター味っ子”と呼ばれる味吉陽一(あじよし・よういち)だった――!!  『ミスター味っ子II』 前作の天才少年料理人「ミスター味っ子」味吉陽一(あじよし・よういち)が、海外放浪に出て7年。安くて美味いと愛される日之出食堂には、まさかまさかの立ち退き計画が出始めていた・・。陽一の父親から引き継いだ大切な店を守らなければ・・。陽一の息子・陽太がついに初めての料理バトルに!テーマは「ラーメン対決」!14歳になった息子と、帰国する陽一、前作からの戦友たちと一緒にウマいものを探求する料理バトルが今再び始まる! ※『ミスター味っ子』1~5巻を収録しています。
  • 神秘的じゃない女たち
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    ★第6回「書店員が選ぶ今年の本」選出(自己啓発・経営、経済、科学部門/韓国書店組合連合会発表) ★寄せられた賛辞 “女性の経験と共にあるさまざまな議論が複雑に入り混じった科学の話を読んでいるうちに、私自身も、科学と女性が出合うことで、目の前の壁を飛び越えられる日が来るかもしれないと夢見るようになった。”――キム・チョヨプ(韓国SFの俊英) “我々が今まで男性の立場から科学をしてきたことに気づかされた。(…)女性が参加し、女性の観点で創造されるフェミニズムと科学技術の研究は人類の希望だ。”――チャン・ハソク(科学史・科学哲学者/ケンブリッジ大学教授) ★本書の内容 受精は、能動的な精子が受動的な卵子を捕獲する過程ではない。 卵子凍結はあるのに、男性のための精子凍結がないのはなぜ? アシスタントロボットが「女型」である理由とは? 本書は、かつて科学者になる夢をあきらめた著者が、フェミニズムと科学技術社会論に出合い、憎んでいた科学と「和解」し、女性の観点から科学を見つめ、科学の観点から女性の体と経験を理解しようとした思索の軌跡をまとめたものだ。 “私は、科学と分かり合えなかった経験のある人たち、そのせいで科学の本にはなかなか手が伸びないという読者を思い浮かべながら本書を執筆した。ほかでもない、私がそういう人間だったからだ。”(「はじめに」より) 本書の探究は、「子どものような純粋無垢な好奇心」からばかり出発するわけではない。その出発点は、卵子凍結について悩むことかもしれないし、高校を卒業してすぐに受けた二重手術かもしれない。うつ病になること、摂食障害になること、妊娠とキャリアについて考えること、無責任な父親について考えること、かもしれない。さまざまな要素が混ざり合う、複雑な個人の暮らしから、本書は話を始めていく。 客観的で普遍的で価値中立的であることを装いつつ、じつのところ女性について無知だった科学にかけられた「呪い」を解き、「よき友」として付き合っていくためのエッセイ集だ。同時に、理系への進学を検討している学生や、その子らを見守る大人たちにもおすすめしたい。 “科学が本当の意味で変化するためには、賢い女子学生ではなく、平凡な女子学生こそもっと必要なのだ。(…)科学者や工学者になりたいという女の子や青少年が周囲にいたら、めいっぱい励ましてあげてほしい。(…)「実力さえあれば女でもなんだってできる」といった言葉の代わりに、「今までそこそこしか勉強してない男子学生だって科学者になれたし、科学界の80%に所属できているんだよ」と付け加えてあげてほしい。”(「おわりに」より)

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  • 【電子版限定特典つき】尾上右近 華麗なる花道
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    【電子版のご注意事項】 ※一部の記事、画像、広告、付録が含まれていない、または画像が修正されている場合があります。 ※応募券、ハガキなどはご利用いただけません。 ※掲載時の商品やサービスは、時間の経過にともない提供が終了している場合があります。 以上、あらかじめご了承の上お楽しみください。 歌舞伎界のプリンス・尾上右近。年間360食カレーという強すぎるカレー愛と、愛してやまない華麗なる歌舞伎の世界を熱く語る! 年間360食カレー! 歌舞伎界のプリンスによる 偏愛カレーエッセイ! 歌舞伎界のプリンスとして注目の尾上右近さん。実は年間360食がカレーという強すぎるカレー愛の持ち主! そのカレーマニアっぷりはTBS系『THE神業チャレンジ』、フジ系『アウト×デラックス』など数々のテレビ番組でも話題に。 「カレーと歌舞伎は共通点がある」という尾上右近さん。そんな右近さんにとって「人生最高のカレー」とは!?  カレーへのこだわりはもちろん、最愛のカレー店、激押しのレトルトカレー、歌舞伎や舞台など出演作品とカレーの思い出、御用達のカレーそばやカレーパンも紹介します。カレースナックの食べ比べによる、右近的オススメも掲載! 師匠や先輩とのカレー話、激熱なカレー対談、恋愛とカレーの関係に至るまで濃厚に語る、熱すぎ注意のカレーエッセイ! 電子版には限定特典12ページがつきます。 掲載しきれなかった尾上右近さんの未公開写真や 書籍の制作裏話のほか、写真がすべてカラーで掲載されます。 【Contents】 はじめに  第1章  カレー愛を語る 第2章  華麗なる最愛カレー 第3章  華麗なる出演作とカレー 第4章 役者・清元・ケンケンとカレー ・銀座ナイルレストラン店主・ナイル善己さんと語る「華麗なるカレー対談」 ・最愛カレー店ベスト3 ・溺愛レトルトカレー ・おすすめデリバリー&テイクアウトカレー ・カレーそば&カレーパン ・カレースナック食べてみた ……and more! 尾上 右近(オノエウコン):1992年5月28日生まれ。曽祖父は六代目尾上菊五郎。母方の祖父に昭和のスター鶴田浩二、父親に歌舞伎伴奏音楽、七代目清元延寿太夫(きよもと えんじゅだゆう)を持つ。7歳で歌舞伎座にて初舞台を踏み、以後歌舞伎の道へ。歌舞伎伴奏音楽の清元唄方も務める。大河ドラマ『青天を衝け』をはじめ、ミュージカル、バラエティー、歌番組や情報番組のキャスターなど多方面に活躍。映画『燃えよ剣』にて第45回日本アカデミー賞 新人俳優賞受賞。

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  • 砂時計 警視庁強行犯係捜査日誌
    3.8
    1巻2,200円 (税込)
    マンションの一室で三十八歳の女性が死亡。大量の睡眠薬をアルコールとともに服用したことで昏睡状態となり死に至ったようだ。テーブルには「疲れました。ごめんなさい」と印字された遺書らしきプリントも。 自死と思われたが、所轄は警視庁捜査一課の大河内茂雄部長刑事に現場への臨場を依頼した。不自然なことが多かったのだ。部屋のパソコンからはここ数カ月のメールが消去されていたし、死の前日にスーパーの宅配サービスに注文を入れていることもわかった。 マンション住人からの聞き込みから、複数の男の出入りが確認され、事件当夜には男女の言い争う声も聞かれていた。 大河内刑事は、被害者が中学生のときに父親が殺人を犯していたことをつきとめる。また被害者は二年前にも大量の睡眠薬を服用し病院に搬送されたこともわかった。 捜査を進めるうちに、被害者のまわりでうごめく黒い影に存在に気づく…… 書下ろし警察ミステリー。
  • サイレントマザー 貧困のなかで沈黙する母親と子ども虐待
    3.0
    1巻2,200円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 虐待と貧困の連鎖の渦にいながら、助けを求める声を上げられない母親たち=サイレントマザー。 育児放棄や暴力などの子どもへの虐待、父親の娘への性暴力を見て見ぬふりをする、ついには子どもを殺してしまう……。社会問題にもなった虐待事件のルポルタージュや資料を丹念に読み込み、不登校と向き合う母親、子を愛せない母親、破壊衝動をもつ母親、子を病気に仕立てる母親などの調査事例も多角的に検証する。 サイレントマザーは夫の暴力や経済的な貧困に苦しみ、自身の子ども時代の暴力経験から心身を害している場合も多いことを明らかにして、「助けて!」を言えずに沈黙・貧困・虐待のスパイラルから抜け出せないと指摘する。児童虐待防止の関係者が「沈黙しないで! 助けを求めて! 自分と子どもの命を輝かせて!」と訴えて、すべての機関・関係者に対抗策・防止策を提示する。
  • からさんの家 まひろの章
    3.9
    1巻2,200円 (税込)
    まひろの家族事情は、ちょっと複雑。実の両親は幼い頃に離婚。父親は再婚した母親とともに事故で死亡。義母の妹に引き取られるも、彼女が結婚した相手の転勤で北海道へ行くことになるが、高校卒業間近だったので、同行せず、新しい父親の母が住む家に引っ越すことになった。義理の祖母となった三原伽羅は、詩人で小説家で画家で、女優だったうこともある多彩な女性。彼女が住む東京・千駄木の古い洋館には、新進の芸術家、建築家志望の学生、バーを営む歌手の女性といった個性的な面々が住んでいる。新しい環境の中、ユニークな同居人たちとともに暮らすまひろの日常を描く。ドラマ化もされた「東京バンドワゴン」や「花咲小路」などの人気シリーズをもつ著者が描く、新しい家族小説。
  • 芥子はミツバチを抱き
    -
    南アフリカ出身の母親と日本人の父親との間に生まれたダブルの少年・ジェリコは、小学校でいじめに遭ってから不登校になり、VRドローンレースにのめり込む。しかし、出場していたイスタンブールでのレースの最中に制御を奪われた彼のドローンが爆弾テロに使用されてしまう……。日本に居られなくなったジェリコは、母の遠縁を名乗る男性・マルグッドに導かれて、ミャンマーとタイの国境地帯にある小さな村に潜伏することになった。そこで出会ったのは、芥子を栽培する少女のリィ・レイと、ドローンを「歌」でコントロールする「ミツバチ」の女、ノーンとプロイだった。やがてジェリコは、自分と同年代ながら「戦争」「貧困」「ブラックビジネス」に向き合う少年少女たちと触れ合う中で、残酷過ぎる世界の真実を目の当たりにしていく。
  • ボートみたいなパパのうで
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 こんな静かな夜は、はじめてだった。 眠れないぼくは、パパに抱かれて庭に出た。 赤い鳥は眠ってるの? キツネはパンを食べないかな?  幻想的な絵と静謐な言葉が織りなす、喪失と愛と癒しの物語。 【北欧ノルウェー“最も美しい本”受賞作】 これまでにないほど静かな夜。 眠ることができない少年は、父親の腕に抱かれ、質問を始めます。 鳥について。キツネについて。お母さんが目覚めるかどうかについて。 外に出て星空を眺める二人。一瞬見えた流れ星。揺れるボートのような腕の中、 父親の答えを聞きながら、少年は心を落ち着かせていきます。 「だいじょうぶだよ」「本当?」「ああ、本当さ」 切り紙を取り入れた幻想的なアートワークと静謐なテキストの中に 不安や寂しさを乗り越える、親子のつながりと静かな強さを湛えた一冊。 「あふれる感情をミニマルに表現している。文章と絵が補い合い、細やかな部分がまとまって豊かで複雑な全体を作り出す。刺激的で、示唆に富み、詩的な一冊」――ノルウェー文化庁 最優秀絵本賞選評 「悲しみを抱えて眠れない少年が、父親の腕の中に温もりと安心を見出す。喪失、愛、癒しについての光り輝く物語。息をのむ傑作」――カーカス・レビュー ・ノルウェー文化庁 最優秀絵本賞受賞(Kulturdepartementets Bildebokpris 2008) ・ノルウェー「最も美しい本」賞受賞(Årets vakreste bøker 2008) ・ドイツ児童文学賞ノミネート(Deutscher Jugendliteraturpreis 2011) ・ミルドレッド・L・バチェルダー賞ノミネート(Milded L. Batchelder Honor Book 2014) ・米国児童図書評議会「世界の優れた児童書リスト」選出(USBBY Outstanding International Books List 2014) ・バンクストリート教育カレッジ「最優秀児童書」選出(Bank Street College of Education Best Children's Book of 2013) ・Brain Pickings「最優秀児童書・絵本」選出(Best Children's, Illustrated, and Picture Books of 2013)
  • 王子失踪す
    3.0
    1巻2,200円 (税込)
    「あんたは子供の顔をした淫婦だわ」――。8歳の娘とミカちゃん人形の間に恋愛バトルが勃発。はたして父親は家庭の安寧を守れるか。王子をめぐる争いがフツーの一家を惨劇に陥れる表題作ほか、予想のつかない展開と飛び切りシニカルな笑いに悶絶必至! 退屈な毎日に倦んだ紳士淑女に贈る、タブーとエロス満載の艶笑滑稽譚。
  • 小児期トラウマがもたらす病 ACEの実態と対策
    4.8
    ACE=逆境的小児期体験、理解に向けた1冊 最新の研究によれば、子どものころに繰り返し予測不能なストレス、喪失、困難に直面すると、大人になってからの健康状態が影響を受けるという。具体的には、自己免疫疾患、線維筋痛症、うつ病などの重篤な病気の一因になりうる。それだけでなく、他人との関わり、恋愛、子育てにおけるパターンも決まってしまうようだ。 著者のナカザワ氏は、自身も8歳の時に父親と死別。子育てとジャーナリストとしての仕事を両立しながら、10年以上ものあいだ、何度か死に至るような自己免疫疾患と戦ってきた。40代では、ギランバレー症候群を2度経験。慢性的な病気に悩む女性の力になろうと、サイエンスライターとして、神経科学と免疫システム、人間の心の最も深い部分の働きの関係について書いてきた。 そして2012年、ACE(Adverse Childhood Experiences:逆境的小児期体験)という画期的な公衆衛生調査研究に出あう。ACE研究では、さまざまな子ども時代の逆境と、成人後の身体疾患および精神障害の発症には、明らかに科学的な因果関係があることが証明されている。逆境には、暴言や侮辱、精神的または物理的なネグレクト(育児放棄)、身体的または性的虐待、親のうつ病、精神疾患、アルコールや他の物質への依存などが含まれる。当初は10項目が挙げられていたが、その後の研究によって、他の小児期のトラウマ(親との死別、きょうだいの虐待など)も長期間にわたる影響を及ぼすことが明らかになった。 そうしたナカザワ氏の研究の集大成ともいえるのが本書である。小児期の経験が大人になってどのように影響するのかが、アメリカの複数の家庭の例を挙げながら解説されていく。日本でも逆境的体験を余儀なくされる子どもは多いが、アメリカでは深刻で痛ましい例が多く、研究も進んでいる。今後の日本でのACE研究と対策の道しるべになる1冊と言えるだろう。
  • 【イッキ読み!】堕ちた兄妹~耽美&戦慄!あまりにもいやらしいゴスエロ・グリム童話 ヘンゼルとグレーテル
    完結
    -
    【人気作品を全巻まとめ読み!気になる結末まですべてが読める、大満足×お得な1冊!!】名門学園一の美女・みちると美貌の兄・ワタルは、幸せの日々を送っていた。ところが、父親の会社が倒産したことですべてを失ってしまう。父も母もいなくなり、二人だけで生きていくことになった兄妹は“お菓子の家”を訪ねることに――…。ところがその施設にはセックス奴隷に調教するゴージャスな美魔女姉妹がいて!? 処女のみちるはポチと呼ばれる男性に迫られ、周りに人がいるのに何度もイかされて…。もうイヤなのに、カラダは従順になりはじめて――…。究極の現代版ヘンゼルとグレーテル!! 【収録作品】 甘美と淫靡の「犯しの家」~堕ちた兄妹~ ※本作品は『耽美&戦慄!あまりにもいやらしいゴスエロ・グリム童話 ヘンゼルとグレーテル』に収録されています。重複購入にご注意ください。
  • 「男らしさ」はつらいよ
    4.3
    まずは、鏡に映る男から変えないか。 なぜ女性や少数者を見下し、なぜ父親を憎みつつ強者に服従し、なぜ他者を攻撃したくなるのか? 男性中心社会を強固に形づくる「男らしさ」の呪縛について著者の個人史から考察する、愛と迷いのジェンダー・エッセイ。英国の人気コメディアン/文筆家、ロバート・ウェッブの半生記を邦訳。 「恐れはダークサイドに通じる」――かつてヨーダはそう言った。 男たちは何を恐れて「男らしさ」の暗黒面に逃げ込み、人を傷つけるのか。 ある時は剣に、ある時は盾にもしてきたその言葉から自由になる勇気を、今こそ。
  • 沈黙のWebマーケティング ─Webマーケッター ボーンの逆襲─ アップデート・エディション
    4.1
    【Web集客で悩むすべての人へ! 成果を上げる「極意」を伝える。】 Webマーケティングで成果を出すための考え方やノウハウを伝える解説書。 2015年に刊行された書籍の改訂版となります。 本書は、初心者の方にもわかりやすいよう、Webマーケッター「ボーン・片桐」が活躍するマンガ風のストーリーと、理解を深めるための解説記事を交えた構成になっています。 今回の改訂では、Webマーケティングの世界の変化に合わせるため、主に解説記事をアップデートしました。 本書では、Webマーケティングを「Webを通し、その商品の価値をあらゆる形で顧客に届ける一連の施策」と位置づけています。 そして、Webマーケティングとは、商品が本来もつ「価値」を2倍、3倍……と膨らませる魔法ではありません。 Webマーケティングで伝えられるのは、その商品が本来もっている価値の「100%まで」です。 だからこそ、実直かつ真摯に商品と向き合い、その価値を顧客へと適切に届ける導線づくりが大切になります。 本書には、そのためのエッセンスや具体的な施策の考え方が詰まっています。 Webマーケッターであるボーン・片桐たちは、どのようにして商品の「価値」を「人」に伝えていくのか……。 あなたご自身のWebサイトに置き換えながら、本書をご一読ください! 【あらすじ】 ヒロイン・松岡めぐみの父親が経営するオーダー家具の販売会社「マツオカ」。 そのWebサイトは、ある理由から検索結果の表示順位が急激に低下する。 マツオカの売り上げが激減し経営危機に瀕したとき、めぐみの前に謎のWebマーケッター「ボーン・片桐」が現れる。 〈こんな方にオススメ!〉 ・Webマーケティングを初歩から学んでみたい方 ・WebサービスやECサイトの成果が上がらず悩んでいる方 ・Webサイトを通じて商品の「価値」を正しく届けたい方 〈ストーリー 目次〉 EPISODE 01 夜明けのSEOペナルティ解除 EPISODE 02 偽りと本質のWebデザイン EPISODE 03 Webライティングは二度輝く EPISODE 04 逆襲のSWOT分析 EPISODE 05 コンテンツSEOの誘惑 ほか 〈解説記事 目次〉 ○現在のSEOの潮流を押さえる ○ガイドラインを順守したサイトづくり ○人工リンクの「手動による対策」の解除 ○Webデザインの本質は“言葉” ○セールスレターで気持ちに訴えかける! ○マイナスをプラスに転換する! ○人間心理に響くコンテンツを作れ! ほか
  • スター・ウォーズによると世界は
    4.0
    著者は『スター・ウォーズ』シリーズの大ファン。その彼が、ひとりの父親として、そして法学や行動経済学の泰斗としての立場から、『スター・ウォーズ』をよりよく観ることが、コミュニケーション、意思決定、マネージメント、経済、政治にいかに役に立つかを説く。
  • 沈黙のWebマーケティング -Webマーケッター ボーンの逆襲- ディレクターズ・エディション
    4.5
    【Webマーケティングの実用入門書! 人気Web連載がついに書籍化】 数多のWebサイトを救ってきた伝説のWebマーケッター「ボーン・片桐」が活躍するストーリーを通じて、Webマーケティングの基本や考え方を学ぶ実用入門書。本書は、Web上で連載され大人気を博したコンテンツの書籍化企画です。連載ストーリー全9話に、本書の書き下ろしとなる本編ストーリーのエピローグとWebマーケティングの基本解説を加えています。 解説記事ではSEOの現在の潮流をはじめ、Googleウェブマスターツールの活用術、Twitterをはじめとしたソーシャルメディアの効果的な運用法、コンテンツマーケティングの極意など、Webマーケッターが必ず押さえておくべき事柄をわかりやすく説明しています。ストーリーを読み、解説記事を通じて理解を深めることで、Webマーケティング施策の「基本と本質」を身につけることができます。 〈ストーリー紹介〉 ヒロイン・松岡めぐみの父親が経営するオーダー家具の販売会社「マツオカ」。そのWebサイトは、ある理由から検索結果の表示順位が急激に低下する。マツオカの売り上げは激減し経営危機に瀕したとき、めぐみの前に謎のWebマーケッター「ボーン・片桐」が現れる。
  • 世界で最も危険な男 ~「トランプ家の暗部」を姪が告発~
    3.3
    トランプ家の暗部を臨床心理学者の姪が告発。 11月の大統領選で再選を目指すトランプ大統領。そのトランプの兄の娘で臨床心理学者のメアリー・トランプ氏による衝撃の告発本。 メアリー氏が、「自分のおじが、どのようにして世界の安全や経済、社会の仕組みを脅かす男になったか」を、一族の闇の歴史に光を当ててすべてを詳らかにした。 トランプが替え玉受験で名門ペンシルバニア大学に入学したエピソードから、父親の脱税を手伝っていた決定的証拠まで、家族だけが知る驚愕の事実が次々に明かされる。 この本を執筆したメアリー氏に対し、トランプ大統領は大激怒! 大統領の弟が出版差し止めの訴訟を起こしたが、裁判所が最終的に出版を許可した。世界騒然、全米でヒットした大ベストセラーついに日本発売! <著者紹介> メアリー・トランプ(Mary L. Trump) 1965年生まれ。ドナルド・トランプ大統領の兄、フレッド・トランプ・ジュニアの娘。臨床心理学者(博士)。現在、ニューヨーク在住。
  • 【合本版】ぷいぷい! 全11巻
    値引きあり
    -
    学生寮に暮らす高校一年生・新木陣が、考古学者の両親から送られてきた荷物の中にあったランプを磨くと……突然、学園の人気者・座堂シエラが現れた!しかもメイド姿で!! あとから現れた彼女の父親によると、なんとシエラはランプの魔神の末裔で、ご主人様の願いを叶えて一人前の魔神にならないといけないのだという。新米魔神なのでまだ魔法が使えないくせに気が強いシエラの闖入で、女の子が苦手な陣の暮らしは喧騒に包まれることに。わがままお嬢様の新米魔神・シエラとむりやりご主人様にされた陣のファンタジックな学園ストーリー! ※本電子書籍は『ぷいぷい!』1~11巻を1冊にまとめた合本版です。
  • 紫式部の父親たち 中級貴族たちの王朝時代へ
    4.0
    1巻2,090円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 もし紫式部の父親が、出世していたら、『源氏物語』は存在しなかったかも。王朝時代の中級貴族たちの暮らしぶりを、当時の手紙から復元し、生き生きと蘇らせる。紫式部であれ、清少納言であれ、和泉式部であれ、みんな、中級貴族の娘だった。
  • 誰かがジョーカーをひく
    3.6
    胸のすくノンストップアクション。平凡な主婦が巻き込まれる誘拐事件! わくわくドキドキ冒険の日々。 女性たちの爽快な行動力が一気読みさせる書き下ろし長編! 地方都市にすむ本作な平凡な主婦・沙代子はおんぼろ軽四・ピンクのラパンで走行中、飛び出してきたキャバラ嬢・紫苑と接触事故で遭遇。 現金3千万円入りのボストンバッグを受け取る羽目に。 入れあげていたホストの俊に依頼された紫苑は、沙代子と折半にしようと、金の持ち逃げを提案。 この金があれば実家の倒産はまぬがれる。しかし、その金は誘拐事件の身代金だった。 紫苑と沙代子はやばい組織からも追いかけられる。そして、人質の女子高生・船場陽向(ひなた)は、より、したたかだった。 隙を見て、ホストの俊の部屋に逃げ込んできた。俊を巡る紫苑と陽向の争いに、陽向のいとこ・夏凜(かりん)という娘もからんできて、 追われるなか、船場陽向の父親の会社の権力抗争も背後に見え、事件は四つ巴、5つ巴の様相を呈してきた。 巻き込まれる過程で、変化してくる沙代子の意識…。 陽向の家の入船家は、光洋物産の社長の座にいる父・史郎と、双子の弟孝和が権力争いをしている様子。孝和はライバル社と密かに通じて、二社の合併を画策している。光洋物産内の重要な情報を流し、合併後は兄を失脚させ、自分が重役の座につく胸算用をしている。史郎には陽向、孝和には夏凜という同い年の娘が一人ずついる。弾けて遊び回る陽向と違い、夏凜は成績も優秀で、将来性のある娘。親からも期待をかけられている。 陽向が見せてくれたいとこの夏凜の写真は、黒髪眼鏡で生真面目そうな正反対の少女だった。主婦とキャバ嬢、ホストと誘拐されたJKという4名の隠れ家生活の中で、陽向は家には帰らず、誘拐の依頼人あぶり出しを画策し、紫苑もなにか隠している。 誘拐を実行した犯罪集団も黙ってはいない。犯罪集団にこの誘拐を持ちかけ、裏で糸を引いているらしき人物も見え隠れしてきた。目まぐるしく状況が変化して全貌が見えない中、とうとう史郎が警察に通報したようで、身代金の受け渡し現場に現れた垢抜けない中年女の画像がニュースで流れる。仰天する沙代子。知り合いが見れば、沙代子だとわかるのではないか? 特に夫が見れば。青くなっているのでは? 沙代子はおんぼろ軽四・ピンクのラパンで、夜の街を疾走する。胸のすくコンゲーム・ハードボイルド!
  • ライトニング・メアリ 竜を発掘した少女
    4.3
    赤ん坊の頃,落雷に直撃された少女,メアリ・アニング.父親からは「稲妻メアリ」と呼ばれ,観光や避暑にくる客に売りつける「珍しい石」をライム・リージスの海岸で見つける仕事を手伝う.これらの化石は大昔の生物ではと考えたメアリは,身分を超えて友情を結んだヘンリーやエリザベスと,地質学や自然科学への情熱を育んでいく.

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  • 父と息子の物語
    -
    1巻2,090円 (税込)
    ユダヤ系文学の原点「父と息子の関係」に光を当てる論集! ユダヤ民族の族長アブラハムが、神の命に従い一人息子イサクを生贄として捧げる絶対神への信仰心(アケダー)、また疑うことなく父アブラハムの言葉に従うイサクに見られる「父と息子」の揺らぐことのない信頼関係からユダヤ民族の宗教は始まる。本書を手にした読者は、今まで目にしたことのないようなユダヤ系の親子関係の普遍性と特殊性を味わうことになるだろう。 【目次】 第1章 〈怒りの神(父)─息子〉と〈慈愛の母─息子〉(広瀬佳司) 第2章 父と息子を結ぶ光──スタンリー・クニッツの描く父、母、息子(風早由佳) 第3章 アンジア・イージアスカの描く「親子の継承」──『パンをくれる人』から『白馬の赤リボン』への変遷(江原雅江) 第4章 不在の父を求める息子──アイザック・バシェヴィス・シンガー『モスカット一族』を中心に(大﨑ふみ子) 第5章 アイザック・バシェヴィス・シンガー『父の法廷』における父親像──ノア、あるいはモーセ(アダム・ブロッド) 第6章 アイザック・バシェヴィス・シンガーの作品に見る母と息子の絆(今井真樹子) 第7章 父親はラビ、息子は作家──アイザック・バシェヴィス・シンガーの小説(佐川和茂) 第8章 マラマッドの「ある殺人の告白」──そのタイトルの重層的な意味について(鈴木久博) 第9章 「ジ・エンド」をめぐる父と娘──グレイス・ペイリーの「父との会話」(大場昌子) 第10章 父の怒り、息子の涙──『男としての我が人生』における苦悩と失意(岩橋浩幸) 第11章 ポール・オースターの「父と息子」の物語──『孤独の発明』における語りの作法(内山加奈枝) 第12章 父子をめぐる〈虚─実〉のトポス──スピルバーグの『未知との遭遇』から『フェイブルマンズ』まで(中村善雄) 第13章 アーサー・ミラー『セールスマンの死』に見るユダヤ系の父と息子──レヴィンソンとシュレンドルフの解釈を基点に(伊達雅彦)
  • 蒼い水の女
    3.5
    1巻2,090円 (税込)
    石神井公園の三宝寺池に浮かんだ不可解な水死体。肺から発見場所とは異なる水質の水が検出されたことから、刑事・片倉康孝は事件を“他殺”と推理し、被害者の男がSNSに残した写真を頼りに静岡県の大井川鐵道へ向かう。一方、父親を失った幼い娘は何かを知っているように、奇妙な言動で捜査を翻弄。事件の謎は思わぬ方向へと迷走をはじめるが……。本格警察小説の醍醐味が詰まった傑作!
  • 郊外のフェアリーテール キャサリン・マンスフィールド短篇集
    -
    薔薇、お茶、リボン、焼き菓子……。 完璧な幸福の中にひそむ死、誘拐、心変わりや別離。 ――外から来た少女は、世界の裂け目を覗き込む。 ニュージーランドに生まれたマンスフィールドは、ヨーロッパに暮らす人々の優雅な幸福を活写する。同時に日常の翳に見え隠れする、死、階級差、裏切り、別離なども、彼女の眼は射抜いていく。 小さなお菓子のような短篇には、毒や皮肉も混ざっていて、人間社会の普遍を描く。 ヴァージニア・ウルフのよきライバルで、短篇の革新者。 マンスフィールドの比類なきコレクション。 -------------------------------------- 【目次】 ■風が吹く……The Wind Blows ■ガーデンパーティー……The Garden Party ■少女……The Young Girl ■幸福……Bliss ■見知らぬ人……The Stranger ■パール・ボタンはどんなふうにさらわれたか……How Pearl Button Was Kidnapped ■ミス・ブリル……Miss Brill ■ある上流婦人のメイド……The Lady’s Maid ■父親と娘たち……Father and the Girls ■郊外のフェアリーテール……A Suburban Fairy Tale ■一杯のお茶……A Cup of Tea ■人形の家……The Doll’s House ■風味のピクルス……A Dill Pickle ■船の旅……The Voyage ■入江にて……At the Bay ■解説 キャサリン・マンスフィールドという事象――西崎憲
  • 庭師の娘
    3.8
    メスメル博士のお屋敷に,庭師の父親と住むマリーは,修道院で勉強中です.だけど,マリーが考えているのは植物のことばかり.本当は父親のように庭の仕事をやりたいのです…….18世紀末のオーストリアで,時代や社会の制約にもめげず,自分の道をひらいていく少女を描く歴史フィクション.

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  • マルセロ・イン・ザ・リアルワールド
    4.1
    「リアルな世界」を経験してほしいという父親の望みに応え,ひと夏の間,法律事務所で働くことになった,マルセロ.心を揺さぶられる日々のなかで,次第に自らの進むべき道を見いだしていきます.社会に出ていく若者が経験する不安や成長を,発達障害をもつ17歳の少年の内面から描いた,さわやかな青春小説.

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  • サイコセラピスト
    4.1
    抑圧的な父親のもとで育ち、苦しんだセオ。自分と似た境遇の人々を救いたいと願う彼は、心理療法士になった。順調にキャリアを重ねるうち、彼はずっと気になっていた六年前の殺人事件の犯人――夫を射殺した画家――を収容する施設の求人広告を目にする。事件以降ずっと沈黙している彼女の口を開かせることができるのは、僕しかいない。そう思ったセオは彼女の担当に志願するが……。《ニューヨーク・タイムズ》ベストセラー・リストに連続23週ランクイン。巧みなプロットと戦慄のラストに圧倒される傑作ミステリ
  • 鳥獣戯画
    4.0
    1巻2,090円 (税込)
    人間が考えることなど動物は何もかもお見通しなのだ。二十八年間の会社員生活を終え自由の身となった小説家。並外れた美貌を持ちながら結婚に破れた女優。「鳥獣戯画」を今に伝える名刹を興した高僧。父親になる三十歳の私。恋をする十七歳の私。語りの力で、何者にもなりえ、何処へでも行ける。小説の可能性を極限まで追い求める、最大級の野心作。
  • 氷川清話 夢酔独言
    3.0
    江戸文化の熟成が勝海舟を産み落とす。英知があり「実務」に秀で、なお遠くを見通す力があった政治的人間の奮闘記。父親の手記も併せた二代の言行録で知る幕末史。
  • vN
    3.4
    5歳のエイミーはフォン・ノイマン式自己複製ヒューマノイド「vN」の子ども。vNの母親の「複成」で、人間の父親と3人で暮らしている。しかし、彼女の日常は、卒園式の日に現れたvNの「お祖母ちゃん」、ポーシャの襲撃で一変した。エイミーが母親を助けようと、ポーシャに噛みついて呑み込んだ途端、彼女の身体は急成長し、大人になったのだ……。実はエイミーたちは、vNなら必ず備わっているはずの人間を傷つけないための安全機構が壊れていた。危険なvNとして、あるいは人間の支配からvNを解き放つ鍵として、エイミーは追われることになるが……。波乱万丈のジェットコースターSF。
  • ゴルファーズ・キャロル
    4.0
    米国の人気作家が贈る感動のオマージュ小説。  1986年のアラバマ。開催中のマスターズで、J・ニクラウスが伝説の勝利を収める直前。40歳のランディは、テネシー川の橋から身を投げようとしていた。若かりし日、今は亡き父親から現実的に生きるように諭され、夢を諦めたランディ。幸せな家庭を築いていたものの、幼い息子を病気で亡くし、治療費による借金苦に陥った彼は、愛する妻とプロゴルファーを目指す娘のためには自分が死ぬしかない、と思いつめていた。そんな彼の前に、かつて共にプロゴルファーを目指し、事故で亡くなったばかりの親友の幽霊が現れ「4人のヒーロー、4つのラウンド」を贈るという。ボビー・ジョーンズ、ベン・ホーガン、アーノルド・パーマーら往年の名プレイヤーたちとの不思議なレッスンを経た先にランディが見つけたものとは…。  親子とは、夢とは、人生にもっとも大切なこととは――胸アツ法廷シリーズ『ザ・プロフェッサー』シリーズの著者が、80年代のゴルフシーンを背景にあたたかくファンタジックに描く、名作『クリスマス・キャロル』のオマージュ小説。
  • ばくうどの悪夢
    4.0
    「眠れば、死ぬ」 東京から父の地元に引っ越してきて以来、悪夢に悩まされていた「僕」は、現実でもお腹に痣ができていることに気づく。 僕だけでなく、父親の友人の子供たちもみな現実に干渉する悪夢に苦しめられていた。 やがて、そのうちひとりが謎の死を遂げる。 夢に殺されたのか。次に死ぬのは誰か。なぜ、悪夢を見るのか。 理由を探る中でオカルトライターの野崎と真琴からお守りをもらい、僕らの苦悩はいったん静まったかのように思われた。 しかし、今度は不気味な黒ずくめの女に襲われる悪夢を見るようになる。 「比嘉琴子」と名乗るその女は、夢の中で僕を殺そうとしてきて──。
  • くたばれ!!涙くん 大合本1 1~4巻収録
    完結
    -
    全2巻2,024円 (税込)
    【1~4巻収録】喜び、涙、葛藤、仲間、恋愛。人生の全てをサッカーにささげ、サッカーを通して父親の姿を追い続ける主人公、風巻俊。このドラマは小さなサッカーボールに青春をかけた 若い青き狼の物語である。

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