プロジェクト・ファザーフッド

プロジェクト・ファザーフッド

2,530円 (税込)

12pt

3.5

「殺し合いを今すぐやめなきゃならない。子供たちを救うんだ」
父を知らずに育った男たちが親になるとき――。
貧困、差別、暴力を超えて繋がる男たちのドキュメント

ロサンゼルス南部の街ワッツは、ギャング抗争が頻繁に起こるスラム街。
死ととなり合わせの暴力やドラッグ汚染、警官の虐待行為が男たちを捕らえ、
父から子、子から孫へと連鎖していく。

人類学者でソーシャルワーカーの著者は、元ギャングメンバーに頼まれて、
子供をもつ男性たちの自助グループを運営。
毎週水曜日の夜、会合には十代の少年から中年層までが集まり、
語り合いながらともに「父になること」を手探りする。
たがいの喜びも不安もトラウマをも受けとめながら、子供たちを全力で守り、
コミュニティを再生していくことを胸に誓う――。

Zeebra氏(ヒップホップ・アクティビスト)推薦!
父親とはどんな存在であるべきか。そこに完璧な答えなど存在しない。
大切なのは自分と向き合う事。負の連鎖を断ち切るのは貴方です!

水無田気流氏(詩人、社会学者)推薦!
荒んだ街で生き延びるためにこそ、子どもには父親(俺たち)が必要。
繰り返されるその言葉は、あまりに重い。
父親を知らずに育った男たちが、父親になる意味を問い直し、
子どもを守り育てることを誓いながらも、挫折を重ねる。
「完璧」からはほど遠い彼らが父親たり得ること(ファザーフッド)を目指すこと。
困難で切実なこのプロジェクトの行方を、見守ってほしい。


「日頃から銃を使い、ドラッグを売買し、女たちを殴り、
刑務所に行き、どうしたら父親になれるのか見当もつかずにいる
そうした男たちは、まず自分自身が父親を求めていたのだ。
彼らの喪失感の深さと強い欲求から、本人は直接
口にはしないが、一つの疑問がひしひしと伝わってくる。
『こんな俺がどうしたら父親になれるのか?』」
――本書「父親としての傷」より

【目次より】

01 ワッツ
02 父親としての傷
03 地元
04 あんたも俺たちを見放すのか?
05 ブラザーズ
06 虐待
07 リーリー
08 ファザーフッド
09 父親っ子
10 ベビー・ママ
11 働くお父さん
12 雇用創出
13 ビッグ・ママ
14 光明が差す
15 チェックメイト
16 〈ネーション〉
17 地域のヒーロー
18 ツインズ
19 俺たちはみな家族だ
20 スコットランドからの手紙
21 写真判定
22 俺らがおまえたちのパパになる
23 フッド・デー
24 シュガーベア
25 あと十二日
26 ドアを通り抜けて
27 ジャメル

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プロジェクト・ファザーフッド のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2021年11月01日

    ジェンダー全盛期の現代において、父親の役割を重要視する内容なのだけど、父親の役割が何なのかは最後までわからない。ただ、父親という存在が大事なのだと男親が思うことで、地域へ良い影響を与えているというのが、とても良い仕組みだと思った。結局、役割があるかどうかということが人にとってそのコミュニティ(地域、...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2021年11月19日

    子どもへのDVはいけないということがストーリーでわかる。

    米国の犯罪多発地区の話だが、貧困の連鎖や子どもへの虐待などニュースに出てくる日本でも他人事ではないと感じる。

    0

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