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  • 父から娘への7つのおとぎ話

    父から娘への7つのおとぎ話

    小説・文芸

    4.2
    1巻2,750円 (税込)
    イギリス南西部の建築事務所で非正規社員として働くレベッカは、幼いときに父親が家を出ていっていしまい、母親に育てられた。父親のレオには20年近く会っていない。ある日、男性記者エリスが取材目的でレオの行方を尋ねてきた。レオはかつてBBCの子ども番組に出演していた人気俳優だったのだ。エリスはレオが現在どこにいるのか見つけられないという。父親など存在しないかのように暮らしてきたレベッカが母親や親戚に聞いても、「ろくな男じゃない」としか教えてもらえず、生死すらわからない。だが、祖母がこっそり一冊の本を渡してくれる。それは、父親が自分のために書いてくれたらしいおとぎ話の本だった。レベッカはエリスの取材に協力しつつ、本を手がかりに父親を探そうとするが……。〈収集家と水の精〉〈世界の果てへの航海〉〈魔女とスフィンクス〉……7つの奇妙なおとぎ話が収められた本が、知らなかった父親の想いを描き出す。本をこよなく愛する著者が贈る、切なくも心温まる家族の物語。

ユーザーレビュー

  • 父から娘への7つのおとぎ話

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    イギリスの女性が父が書いたおとぎ話を元に行方を追う話。周りが見えず自分勝手すぎるなーと辟易する場面もいくつかあったけれど、自然な流れで最後まで面白かった。

    0
    2024年06月05日
  • 父から娘への7つのおとぎ話

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    ネタバレ

    かつて子ども向けTV番組『密航者』で名を馳せた父、レオを探す娘レベッカの物語。
    間も無く26歳になるレベッカは、幼い頃蒸発してしまったレオについて、彼に関する話題への家族のだんまり、拒絶も手伝い、ほとんど考えることなく過ごしてきた。
    あの世間を賑わせた『密航者』ですら観たことがないくらいに。
    ところが、とあるネット記者が「回顧記事に憧れのレオを取り上げたい、居所を知らないか」と協力を求めてきたことから、父との鮮やかな日々の思い出が蘇り、俄然自分ごととして父の行方が気になり始める。

    家族に当たりをつけても、不穏な空気になるばかり。
    そんな中、祖母から手渡された『7つのお話』。
    父が失踪の2年後に9歳のレベッカに向けて書いたおとぎ話だという。

    失踪した父の足跡を娘が辿る話、よくある話のようで、あれ、意外と思い浮かばない。
    7つのおとぎ話が作中作として全文掲載されているも特徴的。
    そして、調べを進めるうちにそのおとぎ話が暗示する解釈に胸がキリキリする。
    どうにも制御出来ない心と大切なものを失いたくない気持ち。
    共感できる部分ばかりではないけど、なんか分かるよその生きづらさ。

    なんと言っても18章で語られる父レオ目線での顛末に胸を打たれる。
    これが男性作家が書いたものならただの自己陶酔ではと感じてしまうが、女性作家に描かれることにより公平性が増すように思える。

    訳はラーラ・プレスコット『あの本は読まれているか』の吉澤康子さん。
    ミステリ度は低めだが、渋い良書を訳されますね。

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    2023年12月10日
  • 父から娘への7つのおとぎ話

    Posted by ブクログ

    建築事務所の非正規社員として働くレベッカは、幼い頃に父親が家を出てから、母親に育てられ、もう20年ほど父親と会ってない。

    そんな彼女のもとに、男性記者エリスから何度も連絡があり、父親とは連絡はとっていないのか?どこに住んでいるのか知らないのか?と尋ねられる。

    いつのまにか記憶にもなかった父親のことが、思い出され、自分と母は父親に捨てられていたと信じていたのだが…
    祖母から話を聞こうと、会ったときに手渡されたのは父親からレベッカへの一冊のおとぎ話の本だった。
    そこから父親のことを知りたくなり、記者エリスの取材に協力するという理由で、2人で父親を探す。

    父親のことが、おとぎ話の1話ごとに少しずつ明らかになっていく。
    中盤から記憶の奥底にある父親の姿を追い求める娘の複雑な心境が、胸に迫ってきて切なさややりきれなさを感じてしまう。

    7話の影のない男のおとぎ話を読むと自由でいたいのにできない、身動きできないもどかしさや息苦しさを覚える。


    父親の苦しみを知ることで、会いたさが募るレベッカだが、複雑になるエリスとの関係にも悩まされる。

    ゆるやかに進みながらもおとぎ話を挟んでいることによって、想像が膨らんでしまい、最後まで目が離せなくなる物語だった。

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    2023年11月15日
  • 父から娘への7つのおとぎ話

    Posted by ブクログ

    愛に包まれた家族の物語
    読み終えた今、胸がいっぱいで涙が溢れる
    そしてこれから訪れるであろう、主人公レベッカの未来に思いを馳せる……


    レベッカの幼い頃、父親のレオは姿を消した。
    レオは人気俳優だった。
    それ以来、母親や家族は父親など最初から存在しなかったかのように暮らしている。
    レベッカもそのように暮らしてきた。
    でも心の中から父親が消えたことはない。

    ある日職場に現れたのは、レオについて調べているという記者のエリス。
    これをきっかけにレベッカは父親を探していくのだが…

    捜索の手がかりになるのは、緑色の表紙の古い本。
    父親がレベッカのために書いた「おとぎ話」だ。
    これらの文章に隠されたものとは?
    七つのお話を慎重に読み解きながら父親の足跡を辿り、過去を知っていく。

    レベッカの住むデヴォン州エクセター(イギリス南西部の地方都市)からロンドン、ケント州、エディンバラへと父親探しのロード・ムービーのようでもあるこの物語。
    共に行動するのは記者のエリス。
    二人の距離感も気になるところ。
    Google Earthを見ながら読むのも楽しい。



    とってもとっても素敵なお話でした。
    レベッカは仕事や母親との関係に悩んだり、些細なことに傷ついたりと、ごく普通の26歳。
    そんな気持ちの揺れ動きが丁寧に描かれていて、親近感を持つ。
    そして魅力的な脇役たちが物語を彩るのです。
    それはレベッカの親友・エイミーや、エリスの友人・キャム。
    特にキャムは最高に素敵な男性で、きっとキュンしますよ❥


    この作品は、autumn522akiさんのレビューから手に取りました。
    ありがとうございます!

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    2023年11月04日
  • 父から娘への7つのおとぎ話

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    アマンダ・ブロックのデビュー作。
    ミステリに限りなく近い家族小説。

    7つのおとぎ話が書かれた絵本を残し、姿を消した父を探す物語。残された娘が、一つ一つのおとぎ話を手がかりに、家族や親戚が絶対に話そうとしない父の姿を追う。

    おとぎ話から父へアプローチする過程がミステリ風(それだけではなく、ある一点も非常にミステリな要素あり)。
    ただ本質は家族小説。なぜ父は姿を消したのか。父の本当の姿は。この辺りは、ベタといえばベタなのだが、読みたいものを読ませてくれる感じが非常に良い。
    心が暖かくなる小説を読みたい時に、ぜひおすすめしたい。

    0
    2023年09月28日

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