小説作品一覧
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4.0大人気作家リンゼイ・サンズのキュートでホットなヒストリカル・ロマンス! ユーモラスな場面に大笑いし、優しさに心揺さぶられる作品!/ロマンティック・タイムズ誌 伯父であるヒルクレスト伯爵が亡くなるが、爵位を継ぐには、ウィラという村娘と結婚するのが条件だと知ってヒューは愕然とする。村娘と結婚? だが実際に会ったウィラは美しく、ヒューは即座に結婚を決めた。明らかに男女のことに疎いウィラに初夜の悦びを教えるのを夢見て、ヒューは式の準備を進め、一方のウィラも、初めての営みの苦痛をなくすために様々な方法を試そうとする。ついに初夜――待ちかねたヒューはいそいそと花嫁の床に向かうが……。 原題:What She Wants
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4.0「本書はわが人生のアンソロジーです」。二・二六事件、太平洋戦争、沖縄密約……昭和に翻弄された女性たちに寄り添って、時代の声を刻み続けた約50年にわたる仕事を一冊に凝縮。 女性ノンフィクション作家の草分けとして知られる著者。昭和の戦争や重大事件を扱った重厚な作品から、着物について書かれたエッセイ、友人との交遊など描いた軽妙な作品まで、その魅力を余すことなく収録した「澤地久枝入門」に最適の一冊! 【目次】 序 その仕事を貫くもの I わたしの満州 戦前から戦中を過ごして II 棄民となった日々 敗戦から引揚げ III 異郷日本の戦後 わが青春は苦く切なく IV もの書きになってから 出会ったひと・考えたこと V 心の海にある記憶 静かに半生をふりかえる VI 向田邦子さん 生き続ける思い出
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4.0ある年に、最後に名前を呼ばれた男たちを追って――。 球界の片隅にあった驚き、苦悩、思いがけない栄光を描く。 公式戦登板なしでプロ入りした男 高橋顕法/再生された男 田畑一也/最下位から千葉の誇りになった男 福浦和也/最下位を拒否した男 高瀬逸夫/球団幹部に出世した男 大木勝年/日米野球でやってきた男 鈴木弘/隠しダマの男 清水清人/9並びの男 吉川勝成/ゼロ契約の男 橋本泰由/勘違いしない男 松下圭太/2年連続最下位指名を受けた男 由田慎太郎/ありえなかった男 三輪正義/ポテンシャルが眠る男 鈴木駿也/怪物だった男 伊藤拓郎/1と99の男 今野龍太/育成の星になった男 長谷川潤
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4.0ガーナ出身でベルリンに住む青年コージョは、ねぐらにしている空きビルの窓から、向かいのアパートで男が金髪の売春婦を殺した瞬間を目撃した。不法残留者であるため恐怖と不安を抱えて生きているコージョは、強制送還を恐れて通報できない。だが気になってそのアパートに向かうと、犯人と思しき男とすれ違う。そのとき別の部屋の住人に姿を見られ、コージョは容疑者として警察に追われてしまう。町を疾走し、逃げ続けながら友人たちと真犯人を捜す彼を、さらなる危機が襲う。ドイツ・ミステリ大賞受賞作家が贈るノンストップ追跡サスペンス!
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4.0得意先とトラブルを起こし、営業部から監査部に異動になった、ななほし銀行入行一年目の小林高。ところが異動先は、監査部なのに普通の監査はやらない(?)個人取引担当――通称「コトリ班」。配属されたはいいものの、舞い込む「要・調査事項」は予測不能の出来事ばかり。銀行から出た偽札? 毎回使えなくなる通帳? どれも一筋縄じゃいかない裏事情があるわけで……?【目次】序章/一章 偽札が出ました!/二章 通帳が使えません!/三章 それは本当に苦情ですか?/四章 グレーは白には戻れません!/五章 これがコトリのお仕事です!
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4.0罪や不安を嗅ぎ取る能力を活かしスウェーデンの税関で働くティーナはある日、虫の孵化器を持った不思議な男と出会う。彼の秘密が明らかになるとき、ティーナが出会う新しい世界とは……映画原作である『ボーダー 二つの世界』の他、『MORSE―モールス―』番外篇の『古い夢は葬って』、集合住宅に這い寄る恐怖を描く『坂の上のアパートメント』、高齢女性の明るくも悲しい犯罪譚『マイケン』など、現実と異界の境界を問う11の物語。
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4.0レオは、自他ともに認めるイケてる中学2年生。軽音部ではメインボーカルだし、運動だってできる。トークスキルもばつぐんだし、みんなが自分を頼ってくるのも当然だ。学校でひとりになることほど、こわいものはない。だから、一人でいることを気にしていない風の藍上が気になる。クラスのやつにこれ以上いじめられないように、藍上を軽音部に誘うが……。ちょっとしたことから、クラスの最下層に転落したレオ。自分といることで、人気者にしてやろうと、無意識に見下していた藍上にも去られてしまう。どうする、レオ!最後まで一瞬も目が離せない、ちょっぴり切なく、さわやかな読後感のYA小説! この本は、読み終わったら、必ず、読み返したくなる!
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4.0有名女優のあなたは、夫と3人の子供に恵まれ幸福の絶頂。それに比べてご近所に住むわたしは、不妊治療を諦め夫に捨てられ、幸せもキャリアの未来も何もない……でも、あなたを一番理解しているのは、毎日の生活を見守るこのわたし。今度のご近所パーティで絶対あなたとお友達になれるはず――不幸の連鎖から目を逸らすべく、女優と仲良くなることに固執していく、わたし。羨望と落胆が人生を狂わせる、痛恨の心理スリラー
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4.0抑圧的な父親のもとで育ち、苦しんだセオ。自分と似た境遇の人々を救いたいと願う彼は、心理療法士になった。順調にキャリアを重ねるうち、彼はずっと気になっていた六年前の殺人事件の犯人――夫を射殺した画家――を収容する施設の求人広告を目にする。事件以降ずっと沈黙している彼女の口を開かせることができるのは、僕しかいない。そう思ったセオは彼女の担当に志願するが……。《ニューヨーク・タイムズ》ベストセラー・リストに連続23週ランクイン。巧みなプロットと戦慄のラストに圧倒される傑作ミステリ
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4.0悲しみの淵にいた私を、そこから連れ出してくれたのは、きのこだった――。マレーシア人の著者は、文化人類学を学ぶ交換留学生としてやって来たノルウェーでエイオルフと出会い、恋に落ちた。夫婦となった二人は深く愛し合い、日々のささやかなことも人生の一大事についても、何でも話し合う仲だった。ある朝、いつものように自転車で職場に向かったエイオルフが突然倒れ、そのまま帰らぬ人となる。最愛のパートナーを失った著者は、喪失の痛みのさなか、ふと参加したきのこ講座で、足下に広がるもうひとつの世界、きのこ王国に出会う。きのこたちの生態は、不可思議な魅力に満ち満ちていた。苔むす森でのきのこ狩りの効用と発見の喜び。きのこ愛好家間の奇妙な友情と不文律。専門家・鑑定士への「通過儀礼」。絶品きのこトガリアミガサタケ。悪名高いシャグマアミガサタケ。色・形・匂いの個性とその奥深さ。とっておきの、きのこレシピ。悲しみの心象風景をさまよう内面世界への旅と、驚きと神秘に満ちたきのこワンダーランドをめぐる旅をつづけ、魂の回復のときを迎える、再生の物語。約120種類のきのこが登場。
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4.0このコンテンツは扶桑社刊【ハリー・ボッシュ・シリーズ(1)】「ナイトホークス(上)」「ナイトホークス(下)」の合本版になります。
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4.035歳女子(マーケティングのプロ)が手に入れた“計画的スピード婚”実践法。いかにして顧客(彼)に商品(私)を買って(プロポーズ)もらうのか? 尽くされ婚で思い通りの幸せを手に入れる新しい恋愛スキル! 中里桃子(Momoko Nakazato)同志社大学を卒業後、広告会社に入社。会社員の傍ら、自らのマーケティング力・企画力を武器に複業を行い、後に起業。それらと並行して、結婚を視野に入れた男性とお付き合いをするも、1年経たずして関係が破綻したり、結婚の見込みが立たず別れるなどを繰り返し、5年間を棒に振る。そこで、それまでの恋愛の方法を捨て、自らが結果を残してきたマーケティングを活用しようと思い立つ。これが功を奏し、運命の彼を見つけて1ヵ月でプロポーズさせ、3ヵ月後には入籍を果たす。現在は、会社の経営、多数の書籍の執筆など、夢も家事も、全面的にサポートしてくれる、理想の夫と幸せな日々を送っている。
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4.0吉敷竹史シリーズはここから始まった。 トラベルミステリーに新機軸を持ち込んで絶賛された傑作が復活! ある日の明け方、双眼鏡で豪華マンションの一室を覗き見していた作家の安田は、入浴中の女性を目撃する。 だが、いくら時間が経っても女性は浴槽に浸かったままだった。翌朝、ふたたび女性が入浴していた浴室を覗いた安田は、顔の皮膚が剥がされた無残な遺体を発見する。 被害者は九条千鶴子、銀座のクラブの看板ホステスだった。 吉敷刑事らは捜査を始めるが、千鶴子が殺害されたと思われる時間帯、彼女は寝台特急はやぶさに乗っていたことが判明する! 「大きく波打った長髪、二重まぶたで鼻筋が通ったファッションモデルのよう」と描写された吉敷竹史刑事が初めて世に登場した記念碑的作品!
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4.0メイ、どこにも行かないで。ずっと私と一緒にいて。いつかきっと、私のおびえが私を殺すから…… 今まさに消滅しようとしている国がある。最大多数の最大幸福のための選択が、やがて多くの国民に生への嫌悪感を抱かせるようになった。あるのは勝者と敗者、嫉妬、羨望、憎悪……。この国を訪れた文化人類学者がひとりの若い女性と出会った。彼女は国により選別され、多くをあきらめて生きてきた。しかし「私は私を殺さなかった」。彼女が静かに語り出したのは―― 辻原登氏推薦 「これほど深く、巧みに、愛と憎しみ、絶望と救済を描き切ったエンターテイメントを私は知らない。2019年は、『幸福な星』が彗星のように出現した年として記憶されるだろう。」
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4.0蘇える木枯しの文士“どうで死ぬ身の一踊り”を実践し、自ら破滅へと向かった大正・昭和初期の私小説家。その生涯を賭した、不屈の「負」の結晶。藤澤清造生誕一三〇周年貧苦と怨嗟を戯作精神で彩った作品群から歿後弟子・西村賢太が精選し、校訂を施す。新発見原稿を併せ、不屈を貫いた私小説家の“負”の意地の真髄を照射する。芝公園で狂凍死するまでの、藤澤清造の創作活動は十年に及んだ。貧苦と怨嗟を戯作精神で彩ったその作品群から歿後弟子・西村賢太が十九篇を精選、校訂を施す。不遇作家の意地と矜恃のあわいの諦観を描く「狼の吐息」、内妻への暴力に至る過程が遣る瀬ない「愛憎一念」、新発見原稿「乳首を見る」、関東大震災直後の惨状のルポルタージュ等、不屈を貫いた私小説作家の“負”の真髄を照射する。西村賢太登場時すでにして古めかしいと評され、冷笑視されてもいたその文体だが、当然、小説が日記やレポートの類と違うのは、それが読者に読ませるものでなければならない点にある。その上では何んと云っても文体がモノを言ってくるわけだが、清造の場合、自らの古風、かつ独自の文体をより強固に支えるに戯作者の精神を持ってきた。そこが良くも悪くも、凡百の自然主義作品とは大きく異なるところである。「解説」より
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4.0小中高一貫校でスクールカウンセラーとして働く奥貫千早のもとに現れた高校1年の生徒・野津秋成は、ごく普通の悩みを打ち明けるように、こう語りだす。「ぼくは人を殺してみたい。できるなら、殺すべき人間を殺したい」千早の住む町に、連続一家監禁事件を起こした入壱要が暮らしていることがわかる。入壱は、複数の女子高生を強姦のうえ執拗に暴行。それでも死に至らなかったことで、懲役15年の刑となり刑期を終えていた。「悪はある。悪としか呼びようのないものが」殺人衝動を抱える少年、犯罪加害者、職場の仲間、地域住民、家族……そして、夫婦。はたして人間は、どこまで「他人」を受け入れられるのか。社会が抱える悪を問う、祈りに溢れた渾身の書き下ろし長編。
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4.0三十間近な日比野隆道和尚が高校三年生の妹・ゆかりと暮らす寺に、泣きぼくろが印象的な美女が行き倒れ!? 着の身着のまま「夫から逃げてきた」という千尋と日比野兄妹の暫定的三人暮らしが始まる。進路問題に悩むゆかり、真意の見えない千尋、思い出せない記憶を辿る隆道。「縁」の力は三人を救えるのか? あたしにとって、お寺は家だ。お釈迦さんの説いた教えは今一つピンとこなくても、お父さんや、歳の離れた兄ちゃんが頑張って守り、顔なじみのお檀家さんが優しい顔でお参りに来てくれるお寺は、あたしには一番大事な場所だ。──そんな、あたしの大好きなお寺に、あたしの「大っ嫌い」な、あの女はやってきたのだ。(本文より)
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4.0200%ピュアな恋愛小説、待望の文庫化! 夏休み中、交通事故に遭った古谷野真樹(高2)。命に別状はなかったが後遺症ですべての記憶を失った。新学期が始まり、現在では見知らぬ人ばかりになってしまった学校生活に復帰する古谷野。友人達は温かく迎えてくれるが妙な孤独感は否めない。 同じクラスで同じ写真部の生駒桂佑と春日まどかとの友情を支えに、古谷野の日常は戻りつつあった。そんなある日、文化祭の準備に明け暮れる高校で謎の落書き事件が勃発。当初、他愛ないいたずらかと思われていた落書きだったが、体育館の壁→クラス日誌→クラスの黒板→文化祭の公式Twitter、とどんどんエスカレートしていく。そして、その落書きはあたかも古谷野に向けられたメッセージのようだった。 最初はとまどっていたが、自分を取り戻す大切な秘密が隠されているのでは、と気づき、落書きの謎を追い始めた古谷野。その謎を追っていくうちに次々に見えてきてしまった親友の秘密。そして、最後の最後に見えてきた真相とは……。 疾走感のある文章に引っ張り込まれ、ラスト、驚きの展開が待っている。学園ミステリーの向こうに見えてくる切ない切ない想いが胸に迫る、極上の一冊。 ※この作品は『君はレフティ』(単行本版)の文庫版となります。
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4.0RITA賞受賞作家が描く愛と憎しみの物語! 静かな町で起きた連続殺人事件の生き残りサーシャ。10年ぶりに町に戻ると、酷似した事件が――。 小さな町を震撼させた連続殺人事件。その唯一の生き残りサーシャは、10年ぶりに町に戻る。今もこの町にいると動悸がして足が震えるが、10年前にとぎれた人生を取り戻さなくては。だが町の人の好奇の目はいまだに冷たく、車の窓が全部割られるという事件も起きる。翌日、やってきたFBI捜査官を見てサーシャは動揺した。かつての恋人コール――愛していたけど、あの事件がふたりの恋を引き裂いたのだ。そんな折、また恐ろしい出来事が……。2017年ロマンティック・タイムズ誌、ロマンティック・サスペンス大賞受賞作! 原題:Till Death
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4.0これは悪夢か、地獄か、小説か。 否、すべては現実。 「あなた」だったかもしれない誰かの恐怖体験! 令和となり、シリーズ生誕28年目を迎えた「超」怖い話、最新作。 五代目編著者・松村進吉を筆頭に、深澤夜、原田空が支える究極のトライアングルが描き出すリアルで禍々しい恐怖のうねり。 体験者の記憶と魂に限界まで肉薄し、彼らの人生そのものを怪奇とともに炙り出し、紙面に焼き付けた話の数々は、いっときの怖気やスリルを超えた永久不滅の衝撃がある。 我々が日常、何気なく呼吸する空気には死者たちの様々な残留思念が溶けている。 怨み、妬み、憎しみ、痛み……それに気づいた時、本書に収められた実話の数々が真の恐怖となってあなたの胸に落ちるだろう。 著者について 1979年、栃木県生まれ。2006年にデビュー。 2014年から冬の「超」怖い話〈干支シリーズ〉に参加、2017年『「超」怖い話 丁』より〈十干シリーズ〉の共著も務める。 単著に『「超」怖い話 鬼胎』(竹書房文庫)、松村との共著に『恐怖箱 しおづけ手帖』(竹書房文庫)がある。
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4.0かつての作品の引用から、実在する家族や郷里の友人らとの関係のなかから、ひとつの物語が別の物語を生み出し、常に物語が増殖しつづける<開かれた>小説の世界。<思考の生理>によって形造られる作品は、自由闊達に動きながらも、完結することを拒み、いつしか混沌へと反転していく。メタ・フィクションともいえる実験的試み9篇を、『別れる理由』以降の作品を中心に自選した作品集。物語のあらゆるコードから逸脱し続ける作品世界!〇小島信夫 私は、彼女がいなくなると、何か安心したように、いっきょに、たいへんな速さで娘時代から幼い頃へとさかのぼり、そのあたりのところに、自分が停滞するというか、そんな状態に見舞われた。その時代から、ゆっくりと先へ進みはじめ、不意に彼女がカチンと音を立てる。我に返ると、それがほかならぬこの私であった。――<「月光」より>
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4.0片田舎に暮らす少年・江都日向(えとひなた)は劣悪な家庭環境のせいで将来に希望を抱けずにいた。 そんな彼の前に現れたのは身体が金塊に変わる致死の病「金塊病」を患う女子大生・都村弥子(つむらやこ)だった。彼女は死後三億で売れる『自分』の相続を突如彼に持ち掛ける。 相続の条件として提示されたチェッカーという古い盤上ゲームを通じ、二人の距離は徐々に縮まっていく。しかし、彼女の死に紐づく大金が二人の運命を狂わせる──。 壁に描かれた52Hzの鯨、チェッカーに込めた祈り、互いに抱えていた秘密が解かれるそのとき、二人が選ぶ『正解』とは?
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4.0端整な顔立ちに幼さを残す少年──エゼアル・スラヴァード。フェガリ皇国に彗星のごとく現れた将校は、内に恐るべき戦の才を秘めていた。 隣国、アウルム王国にも時同じくして、一人の少女が出現する。神将と名高い元帥の秘蔵っ子ルーナ・ミセリア。 後世、革新の年と呼ばれる大陸暦547年。宿命を背負う少年と少女が出会う時、戦乱の世は大きく動き出す。数多の勇将、知将が交錯する大陸の覇権の行方は? 読み出したら止まらない! 傑作ヒロイックファンタジー登場!
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4.0豪雨、台風、地震洪水、大水害への備えと最善の避難策とは!? 土木・災害の専門家による警告の書。 日本は世界有数の自然災害多発地であり、巨大災害が発生すれば、その及ぼす被害は、わが国の存立発展に致命的な影響を及ぼしかねません。ゼロメートル地帯が広範囲に広がる東京・大阪・名古屋は危険です。とくに危ないのが首都東京なのです。 首都東京における「地震洪水」は、ゼロメートル地帯を大規模に擁する首都圏に甚大な被害をもたらします。この地域の安全と国民の生活の安寧を確保できなければ、日本という国の存立そのものを失うことにも繋がってしまいます。 【目次】 第1章 なぜ大水害は起こるのか 第2章 西日本豪雨の教訓 第3章 防災という罠 第4章 ゼロメートル地帯江戸川区のハザードマップ作り 第5章 マニュアルの充実は防災力を脆弱にする 第6章 首都直下型地震により発生する「地震洪水」 第7章 大水害にどう立ち向かえばいいのか? 第8章 見えない津波防波堤を実現した女川町 第9章 たゆまず続けられてきたゼロメートル地帯の「命山」建設 第10章 先人の知恵に学ぶ
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4.0絶対に君を守ってみせる――隔絶された街でコロシアイ選挙が始まる!☆☆☆発売前から絶賛の嵐!声優・上村祐翔氏「真実を求めて進み続ける神谷才。その「愛」に心が震えました」声優・木村良平氏「前日譚? スピンオフ? そんな油断は、この物語の前では命取りでした」声優・朴ロ美氏(ロは王へんに路)「まるで仮想世界のギリシャ悲劇。リリックとトリックに満ちた世界で『自分と向き合うこと』への重さがズシンと響きました」☆☆☆「君を守る、たとえこの手を血に汚してでも」渋谷の異空間に隔離された政治一族・神谷家。そこは投票で選出された人を殺す、残酷な“剪定選挙”が支配する空間だった。冷徹な父を嫌悪する才は愛する咲恵を守るため、選挙に参加するが――。完璧な兄、不穏な叔父、奔放な姉貴分、そして最愛の人……あなたは誰を殺しますか? 大人気VRゲーム「東京クロノス」完全新作ストーリー。
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4.0貴婦人のコンパニオンを勤めるフレイヤは、没落した公爵家の娘で、実はイングランドの女性の自由を守る秘密結社〈ワイズ・ウーマン〉のメンバー。ある任務を果たす最中、ハーロウ公爵クリストファーに15年ぶりに再会する。幼い頃フレイアは家族が離散する憂き目に遭ったが、その原因となる事件に関わったのが彼だった。一方クリストファーは、突然馬車に乗り込んできた女性が、なぜ憎しみの目を向けてくるのか不審に思う。その夜以来、気づけば彼女のことばかり考えていた。 二週間後、パーティで顔を合わせた二人。クリストファーの手には、フレイヤの兄がかつて身につけていた指輪が光っている。彼は兄の親友だったのだ。それなのに……真相を知ろうとするうち、いつしか二人は情熱のうずに巻き込まれていく。《ミッドナイト・シークレット》第一弾。
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4.0北朝鮮、中国と対峙する実働部隊の知られざる海防録。 初の“生え抜き長官”だから書けた、壮絶なる極秘作戦。 「苦しい 疲れた もうやめたでは 人の命は 救えない」 「海洋立国日本」を24時間護り続ける海上保安庁。 その幹部養成大学校を卒業し、特殊警備隊(SST)基地長などを経て、 尖閣諸島の領海警備問題に揺れる2013年、初の生え抜き長官に。 幾多の危難をくぐり抜けて辿り着いた、あるべき「海の護り」の姿。 初公開!「極秘重大事案」の内幕 ・ソ連漁船を検挙せよ ・台湾密漁船を逮捕せよ ・船内暴動を鎮圧せよ ・北朝鮮工作員を探せ ・関西国際空港テロを防止せよ ・核燃料輸送船を護衛せよ ・薬物密輸船を検挙せよ ・尖閣諸島を護れ ・不審船を捕捉せよ 能登半島沖事件 ・九州南西海域工作船事件 ・中国漁船の襲来を防げ 巡視船衝突事件 ・中国公船に対峙せよ
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4.0PL学園時代の清原和博が甲子園で放った通算13本塁打は、今後破られることがないであろう不滅の記録だろう。この13本は、ただの記録として残っているわけではない。甲子園の怪物に出会い、打たれた球児たちは、あの瞬間の“記憶”とともに、その後の歳月を歩んできた――。 2016年6月、清原和博は覚せい剤取締り法違反で有罪が確定した。甲子園歴史館からは清原和博の痕跡が消え、踏み入れてはいけない領域に手を染めてしまったヒーローの名前は世間の表舞台から消えていった。そんな中、甲子園で13本塁打を浴びたライバル全員が、30年以上の時を経て、あえて今、静かに口を開いた。これは、18歳の清原と49歳(2016年当時)の清原への、打たれた者たちからの“30年越しの告白”である。13本のホームランが生んだ真実が、ここに蘇る。 ※この電子書籍は2017年1月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
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4.0横浜生まれ、横浜育ちの著者初の社会派ミステリー。 東京オリンピックの開催を翌年に控え、活気に満ちていた横浜。そんな時、横浜港で若い女性の死体が発見される。死体にはネイビーナイフの刺し傷、爪の間には金髪が残っていた。立ちはだかる米軍の壁に事件は暗礁に乗り上げたが、神奈川県警外事課の若い警察官・ソニー沢田は単身、米海軍捜査局に乗り込んだ。日系三世の米軍SP・ショーン阪口は、ソニーの熱意に応え捜査協力を決意する。事件の真相に迫ろうともがく二人の前に、戦争の大きな負の遺産が立ちはだかる。 解説 誉田龍一 カバー写真 三浦憲治 〈著者からのメッセージ〉 私は1960年に横浜で生まれました。実は現在も同じ場所に住んでいます。生まれ故郷が好きかと問われれば、何とも答えようがないのですが、とくに引っ越しの必要性もなかったので、流れに任せて住んでいる感じです。ところが55歳という年齢になり(注釈 : 2019年現在は59歳)、さすがに昔の横浜が懐かしくなってきました。平成に入ってからの横浜は大きな変貌を遂げ、昔の風景が、どんどんなくなってきたこともあります。数年前、いつか当時の横浜を舞台にした小説を書いてみたいと思い始めました。1960年代前半の雑然とした横浜の空気を再現したかったのです。それだけ、当時の横浜は不思議な魅力に満ちていました。 その提案を受け入れてくれた版元により、このほど初のミステリーとして本作を上梓することができました。これまで歴史小説しか書いてこなかった私としては、新たな挑戦になりましたが、書き始めてみるとスムースに筆が走ったのには驚きました。やはり、よくも悪くも横浜への思いがたまっていたのでしょうね。とくに今回は、視覚、聴覚、嗅覚、感覚に関する表現を駆使して、1963年の横浜を再現することに力を入れました。「文字の力はバーチャル・リアリティに勝る」ということを唱えてきた私としては、読者に1963年の横浜に行ってもらうことを心掛けました。それゆえ行間には、当時の雰囲気が息づいているはずです。過去の横浜を知っている読者も、知らない読者も、それぞれの横浜を脳内に再現できると思います。また私は、この作品の中に多くのメッセージを込めました。現在、世界は中国やロシアといった覇権主義国家の台頭によって混迷を深め、これまで以上に日本は、同じ民主主義を国是とする米国と密接な関係を保っていかねばならない時代になりました。だが戦後、日米はどのような関係にあったのか、詳しく知る人がどれだけいるのでしょう。とくに駐留軍と共存してきた日本の庶民が、彼らに対して、どのような感情を抱いていたかについて書かれたものは極めてまれです。そうした巷間に生きた人々の息遣いを再現し、そこから、これからの日米関係はどうあるべきかを、読者個々に考えてもらいたいというのも、本書を書く動機になりました。時代は移り変わっていきます。それだけは止めようがありません。ただ過去を知る者が、少しでもその痕跡を残そうと努力することで、当時の人々も現在を生きるわれわれと変わらず、懸命に生きていたことを伝えられるのではないでしょうか。伊東潤初のミステリー『横浜1963』を読み、一人でも多くの読者に「当時の横浜に行ってみたい」と思っていただければ、作者としてはこの上ない喜びです。
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