作品一覧

  • 画鬼と娘 明治絵師素描
    4.0
    1巻638円 (税込)
    日本のアートシーンが大きく変化した明治期に活動した三組の画家の親子の物語。巨匠河鍋暁斎とその画業を継いだ娘、暁翠の矜持(画鬼と娘)。早熟の天才、五姓田義松の苦悩と見守る父芳柳。洋画の技術と画材の研究に尽力した高橋由一と息子の源吉。世の中や市場の変化に翻弄されながら彼らが貫いた画業と、達した境地に迫らんとする歴史連作小説。美術鑑賞への意欲を喚起する、興奮に満ちた一冊。
  • 隠密絵師事件帖
    4.0
    1~4巻638~660円 (税込)
    安政6(1859)年。明治まであと9年の混乱期。絵師で用心棒の誠之進が暮らすのは陸海運の要衝、品川宿。一筋縄ではいかぬ者どもが跋扈する町。誠之進も隠密という裏の顔を持っている。彼に下された任務は、藩主の肖像を描いた男を追い、お家を狙う敵の正体を探ること。緊迫の剣戟、当代随一の絵師・暁斎との邂逅、人気娼妓・汀との艶めくやり取り。全方位から楽しめる、瞠目の時代小説シリーズが開幕!

ユーザーレビュー

  • いきづまり 隠密絵師事件帖

    Posted by ブクログ

    作者は年齢不詳、謎だらけ。デビュー作品になる。



    主人公、『誠之進』は次男坊で剣術と絵が好きな男。

    江戸生まれ江戸育ちで、父親は磐城平藩江戸屋敷側用人、今は嫡男にかわり、隠居。

    品川という江戸と地方の交差点で、情報収集を

    父親から依頼され、食えない絵師として、

    旅籠の用心棒などして『誠さん』と呼ばれ

    町人の生活に慣れ親しんでいる。



    ひょんなことから当代一の絵師「河鍋暁斎(この時は狂の字)」

    に出会い、弟子となった。



    数々の事件が起こるのだが、幕末の混乱が全て影響して

    教科書では長年スッキリしなかった当時の状況が

    敗者の側からも描かれる。

    歴史通り、巻を重ねるご

    0
    2021年09月15日
  • 隠密絵師事件帖

    Posted by ブクログ

    雰囲気に惹かれて初めて読んだ作家さん。
    最初は完全オリジナルだと思っていたら、河鍋暁斎や更には吉田松陰まで登場して驚いた。
    デビュー作としては充分すぎる濃い内容で、動乱の幕末を少し変わったところから描いているシリーズの行方が楽しみです。
    印象深い汀さんにもっと登場して欲しいな。

    0
    2025年04月15日
  • 画鬼と娘 明治絵師素描

    Posted by ブクログ

    河鍋父娘を書いた小説としては澤田瞳子の「星落ちて、なお」のほうが面白いが、こちらは五姓田義松や高橋由一のエピソードもあり、それはそれで興味深かった。

    0
    2025年03月30日
  • 赤心 隠密絵師事件帖

    Posted by ブクログ

    江戸末期から明治に至る部分の歴史。
    いつもなんとなく、スッキリしなかった。
    江戸のことを知ると、確かに世界の情報は入ってはこなかったが平和であった。飢饉に関しても、地域によっては大変だったが全土を考えると、通常の範囲以内。

    文化は成熟し独自の美意識、価値観を作った。

    が、突如江戸沖に外国船がやってきて、人口の大きな江戸は混乱。そして、薩摩や長州のような中央から遠い外様に密輸貿易を簡単にさせ、薩摩に至っては沖縄から奄美地方までを幕府には内緒に領土化して圧政をしいていたのだ。
    薩摩は域内の領民にも武士にも同じようにして、大きな金で武器を購入。反乱の機会を与えてしまった。

    しれば知るほど、クー

    0
    2021年09月14日
  • ひとだま 隠密絵師事件帖

    Posted by ブクログ

    前回の「ひとだま」は、材木商が、木材の高騰を狙い、火薬を入れた油紙に線香を差し放火を目論んだ事件。黒幕がいる。

    幕末の嵐のような日々は着実に近づいている。

    吉田松陰は首を切られ、尊王攘夷派の暗躍は井伊大老の暗殺を成功させ、そのアメリカと結んだ通商条約により横浜は外国人の居留地ができ、新しい貿易が行われていた。

    反乱を企てる人々は武器を買い。


    土方歳三、山岡鉄舟、高杉晋作ら豪華メンバーの出番。

    0
    2021年09月12日

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