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ファインミネラル ―美しい鉱物標本の世界―
芸術的な鉱物結晶たち 長い年月をかけて自然が作り上げた、その結晶美 自然が作り出した鉱物結晶の芸術性を楽しむ「ファインミネラル」。美しい結晶となる鉱物の原石の中でも宝石にもなるようなクオリティで、近年単なる標本としてではなく、自然が作り出した芸術、アートピースとして注目される存在です。 その逸品たち約300点を紹介する本格的ガイドブックが登場! 日本随一のコレクターである著者が、圧倒的なボリュームで構成する図鑑を中心に、飾り方や見立て方などコレクションを楽しむためのコツを丁寧に紹介します。 ※この商品は固定レイアウトで作成されており、タブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 -
キャリル・チャーチル 前衛であり続ける強さと柔軟さ
現代イギリス演劇を代表する劇作家の一人、キャリル・チャーチルの演劇の多様な側面を提示し、彼女の作品世界が一貫した主題や態度を示し続けているとともに、豊かな多様性を持っている点を明らかにする。時系列に沿ってチャーチルの創作活動を追いながら、各章でその時期の代表作や特に注目に値する作品を考察し、劇作家としてのチャーチルの全体像を示す。 シリーズ〈英語〉文学の現在(いま)へ 第二次世界大戦前後から現代まで、激動の時代に翻弄される世界各地で〈英語〉という表現媒体を共有しつつ、なおそれを問い直してきた作家たちが、文学の「現在(いま)」をどのように切り開いてきたのか――「イギリス」や「英語圏」といった従来の領域的思考を超える〈英語〉文学をあらたに考えるためのシリーズです。 -
潜水鐘に乗って
【サマセット・モーム賞受賞、ホリヤー・アン・ゴフ賞受賞】48年ぶりに夫と再会するため、旧式の潜水鐘で海にはいっていく老婦人(表題作)、身体が石になる予兆を感じた女性が過ごす最後の一日(「石の乙女たち」)、やがて巨人になる少年と、人間の少女のなにげない日常のひととき(「巨人の墓場」)、数百年を生き、語るべき話を失いながらも再び物語を紡ごうとする語り部(「語り部(ドロール・テラー)の物語」)……妖精、巨人、精霊、願い事をかなえる木、魔犬……さまざまな伝説や伝承がいまなお息づく現代の英国コーンウォール地方を舞台に、現実と幻が交錯する日々をあるがまま受け入れ、つつましく暮らす人々の姿を、新鋭ルーシー・ウッドが繊細かつ瑞々しい筆致で描く12編を収録した短編集。/【目次】潜水鐘に乗って/石の乙女たち/緑のこびと/窓辺の灯り/カササギ/巨人の墓場/浜辺にて/精霊たちの家/願いがかなう木/ミセス・ティボリ/魔犬(ウイシット)/語り部(ドロール・テラー)の物語/訳者あとがき=木下淳子 -
寂聴 源氏物語
読みやすく美しい瀬戸内寂聴の現代語訳で甦る、史上最高の恋愛小説。350万部のベストセラー、寂聴訳「源氏物語」が一冊で読める!全五十四帖から再編集した入門書にして決定版。解説(高木和子)、あらすじ、主要人物紹介、主要人物系図付き。 私が源氏物語の現代語訳を手がけたのは、日本が世界に誇る最高の文化遺産であるこの千年前の傑作小説を、すべての人々に読んでもらい、日本人として生れた心の誇りを取りもどしてほしいと願ったからであった。光源氏という絶世のハンサムで、あらゆる才能を生れながらに恵まれた主人公が、次々起すラブアフェアは、二十一世紀の現代でも決して旧(ふる)くはない。どれほど文明が進んでも、人間の心というものは、千年前も今も、根本に於てはほとんど変らないし、人を愛する喜びと悩みもまた、千年をへだてても一向に変っていないからである。 ――瀬戸内寂聴 -
漢文ノート
春夏秋冬を味わい、ことばの脈動を感じる―― 漢詩・漢文を存分に堪能する珠玉のエッセイ。 漢字圏では、文学という語は古典と近代で意味の断絶をともないつつ、同じ語の形である「文学」がなお用いられている。その糸をたぐり寄せ、新たな視界へと導くエッセイ集。四季おりおりの話題をからめながら、ことばの交わりをたどり、漢文脈の森にわけいり、文学のありかを探る。PR誌『UP』の好評連載を書籍化。 【主要目次】 はじめに 春 霞を食らう ともに詩を言う 双剣 年年歳歳 走馬看花 悼亡 夏 瓜の涙 斗酒なお辞せず 口福 帰省 スクナシジン 友をえらばば 秋 満目黄雲 蟬の声 菊花の精 隠者の琴 読書の秋 起承転結 冬 書斎の夢 郎君独寂寞 二人組 詩のかたち 杜甫詩注 漢詩人 -
シェルフ・ライフ カイロで革新的な書店を愛し育て、苦悩した記録
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 2000年に入る頃、数十年にわたる社会主義の失敗により、出版や流通、 書籍販売が疲弊しきっていたエジプト。書店を開くことなど不可能だと 思われた時代に、彼女は小さな書店「Diwan(ディーワーン)」を始めました。女性店主はあらゆる困難に直面しますが、それでもエジプトを代表する独立系書店チェーンへと成長を遂げます。 西欧と中東が出合うカイロで、それぞれの文化を共存させ、後世に伝えるということ、読書家や女性たちの心安らぐ場所であるということ。書店としての使命をまっとうすべく、彼女は闘います。分断されたこの世界を変え、希望をつなぐために。 これは、一冊分ず つ、世界を変えていこうとした、カイロの革新的な書店主の実話の物語です。 -
もうすぐ二〇歳
少年ミシェルはJ.D.サリンジャーの『ライ麦畑でつかまえて』のホールデン・コールフィールド、 あるいは忘れがたいレジャン・デュシャルムの『曖昧なる鼻』のミルミル加わって、 私たちの小説の記憶の中に長く留まるだろうことを断言する ―J.M.G ル・クレジオ 舞台は1970年代終わり頃のコンゴの大都市ポワント=ノワ ール。主人公はアルチュール・ ランボーの『地獄の季節』を愛読し、ブラッサンスを愛聴する少年ミシェル、12歳。ガールフレンドは愛くるしい同級生のカロリヌ。父親はフランス人所有のホテルで働き、白人客が残した本を家に持ち帰ってくる。母親はもう一人子供をほしがっていて、「お腹を開く鍵」はミシェルがもっていると呪術師が告げる。飛行機が頭上を横切り、ミシェルと年上の友人ルネスは着陸する国を夢見ている。自国はマルクス• レーニン主義一党独裁体制。ラジオからはテヘランアメリカ大使館人質事件、イラン皇帝シャーの死などのニュースが流れる。少年ミシェルの周りにおこる数々の波瀾、ユーモラスな出来事、不思議な経験を作家アラン・ マバンクは淡々と暖かい眼差しで描いていく。幼年・青春の思い出を下敷きにした感動の自伝小説。フランス語圏ブラック・アフリカを代表する作家の代表作待望の翻訳。 -
ふしぎとぼくらはなにをしたらよいかの殺人事件
長らく入手困難だった幻の傑作が遂に復刊!! 僕、分ったんです。人を探るということは、実は、それと同じ分だけ、自分自身を探るということが必要なんだということに。これが僕の探偵法、だったのです――1980年代、東京――東大出のイラストレーター・田原高太郎が、鬼頭家で起こった殺人事件の謎を解く。橋本治による青春ミステリーの傑作! 仲俣暁生氏「では、これから私たちは「なにをしたらよい」のか。その答えは、十年の時を隔てたこの二つの「政治小説」のなかにすでに書き込まれている。」(解説 十年の時を隔てた二つの「政治小説」――――『人工島戦記』と『ふしぎとぼくらはなにをしたらよいかの殺人事件』より) -
千年の歓喜と悲哀 アイ・ウェイウェイ自伝
父は詩人だった。中華人民共和国の設立に関わった芸術家だったが、私が十歳の時、文化大革命により父は追放された。家族は屈辱にまみれた極貧生活を余儀なくされた。父の名誉が回復されるには十二年の歳月が必要だった。砂漠地帯から戻り、北京電影学院の学生となった私は、当局との攻防に嫌気がさし、それまで国交を絶っていたアメリカに留学する千載一遇のチャンスを捉え、ニューヨークに移り住んだ。美大に通い自由を満喫した私だったが、北京に戻り活動を始めると、再び公安局員が訪れるようになった。スイスの建築家と北京五輪スタジアム「鳥の巣」を手掛け、ネットで積極的に発信するようになると、公権力の介入は激しくなり、ついに私は投獄されてしまう--。権力の弾圧を受ける詩人の父、美術家の息子。闘う二人の芸術家を通し、激変する中国の現代史を描いた、感動の自伝。 -
左川ちか全集
詩の極北に屹立する詩人・左川ちかの全貌がついに明らかになる──。 詩の極北に屹立する詩人・左川ちかの全貌がついに明らかになる──。 萩原朔太郎や西脇順三郎らに激賞された現代詩の先駆者、初の全集。 すべての詩・散文・書簡、翻訳を収録。編者による充実の年譜・解題・解説を付す。 【目次】 詩篇 翻訳詩 散文・日記・書簡 翻訳文 年譜 解題 島田 龍 解説 詩人左川ちかの肖像 島田 龍 ブックガイド 【著者】 左川ちか 詩人・翻訳家。本名川崎愛。1911年生まれ。北海道余市町出身、十勝地方の本別町で幼少期を過ごす。庁立小樽高等女学校卒業後に上京。10代で翻訳家としてデビュー。J・ジョイス、V・ウルフ、ミナ・ロイなど、詩・小説・評論の翻訳を残す。1930年に筆名を「左川ちか」と改め詩壇に登場する。同郷の伊藤整を始め、北園克衛・春山行夫・西脇順三郎・萩原朔太郎らに高く評価、詩誌『詩と詩論』『椎の木』『マダム・ブランシュ』などで活躍した。将来を嘱望されたが1936年に死去。享年24。 島田龍 東京都中野区出身。立命館大学文学研究科日本史専修博士後期課程単位取得退学。現・立命館大学人文科学研究所研究員。専門は中世~近現代における日本文化史・文学史。関連論考に「左川ちか研究史論―附左川ちか関連文献目録増補版」(『立命館大学人文科学研究所紀要』115号)、「左川ちか翻訳考:1930年代における詩人の翻訳と創作のあいだ―伊藤整、H・クロスビー、J・ジョイス、V・ウルフ、H・リード、ミナ・ロイを中心に」(『立命館文学』677号)など。 -
ルパン三世 PART6 OFFICIAL GUIDE BOOK
2021年10月~2022年3月までテレビ地上波でオンエアされたアニメ「ルパン三世PART6」を完全紹介した公式ブック! 0話~24話までの全てのエピソードや、ルパンファミリー、各話登場キャラクターの紹介、スタッフ・声優インタビューなど盛りだくさんの内容でお届けします。スペシャル企画として、第9話のシナリオを執筆した有名ミステリー作家・湊かなえ氏と、本作シリーズ構成でやはりミステリー作家である大倉崇裕氏の対談も収録! ※この商品は固定レイアウトで作成されており、タブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 -
慶応三年生まれ 七人の旋毛曲り 漱石・外骨・熊楠・露伴・子規・紅葉・緑雨とその時代
夏目漱石、宮武外骨、南方熊楠、幸田露伴、正岡子規、尾崎紅葉、斎藤緑雨の七人がみな、幕末維新動乱真っ只中の慶応三年生まれの同い年だということに、著者が興味を感じ続けてきたことからすべてが始まる。明治期の文学に造詣の深い著者が膨大な文献を渉猟することで浮かび上がってきた、七人の傑物たちの姿や相互に絡み合う関係を生き生きと筆致で描くことで、明治初期から日清戦争までの時代を鮮やかに浮かび上がらせる本書は、2001年講談社エッセイ賞を受賞した。鋭い批評性を保ちながらも、ひたすら頁を繰っていきたくなる面白さに満ちた文芸評論の傑作。 -
火の柱【合本版】
世界2000万部の突破の第ベストセラー『大聖堂』の正統なる続編! 著者 ケン・フォレットの最高傑作! と翻訳者が絶賛する究極の歴史大河ロマン ※このコンテンツは、扶桑社刊「火の柱(上)」「火の柱(中)」「火の柱(下)」(ケン・フォレット[著] 戸田裕之[訳])の合本版です。 【あらすじ】 16世紀中葉のイングランド。大聖堂を擁する河畔の商業都市キングズブリッジで貿易を営むウィラード家は、カトリックでありながらもプロテスタントに対しても寛容な家柄だった。一方、商売敵でもあるフィッツジェラルド家は頑ななカトリックで、両家の仲は決していいとは言えなかった。 ネッド・ウィラードとマージェリー・フィッツジェラルドは恋仲だったが、彼女の両親の反対にあって引き裂かれる。失意のネッドはサー・セシルを頼ってエリザベス・チューダーの下で仕事をするようになるが…エリザベス・チューダーは、メアリー・ステュアートとイングランドの王位をめぐって争っている最中だった。 その争いは次第に暴力的な傾向を帯びて、ついにはフランス、スペインをも巻き込む宗教戦争へと突入していく。 英仏宗教戦争、激動の16世紀。争う、エリザベスとメアリー・ステュアート。二人の女王とともに運命に翻弄される市井の民の運命は? 圧倒的な筆力と、波瀾万丈の展開。大ベストセラー『大聖堂』『大聖堂-果てしなき世界』につづく、キングズブリッジ・シリーズ最新作! -
土星の環:イギリス行脚
何世紀もの破壊の爪痕をめぐる イギリス南東のサフォーク州の海岸線や内陸にひっそりとある町々をめぐる徒歩の旅。荒涼とした風景に思索がよびさまされ、過去の事跡からつぎつぎに連想の糸がたぐられていく。アフリカから戻ったコンラッドが寄港した保養地、中国皇帝が乗るはずだった列車が走行していた鉄橋……そして本書の同伴者となる17世紀の医師、トマス・ブラウンをはじめとした、魂の近親者である古今の人々との出会い。 〈私〉という旅人は、どこか別世界からやってきた人のように、破片を拾い上げ、想起によって忘れ去られた廃墟の姿を甦らせる。人間の営みを、人間によって引き起こされる破壊と惨禍を、その存在の移ろいやすさとともに見つめようとする眼。歴史を見つめるその眼差しは、そこに巻き込まれた個々の人間の生、その苦痛に注がれている。 「作中入れ替わり立ち替わり現われる奇妙なエピソードは、それぞれ独自の奇怪さを有していて、印象としては、すべてが次第にひとつに収斂していくのではなく、何もかもがいつまでも横滑りしていく感がある。」柴田元幸氏による解説「この世にとうとう慣れることができなかった人たちのための」より引用。 -
アウステルリッツ
ウェールズの建築史家アウステルリッツは、帝国主義の遺物である駅舎、裁判所、要塞、病院、監獄の建物に興味をひかれ、ヨーロッパ諸都市を巡っている。そして、彼の話の聞き手であり、本書の語り手である〈私〉にむかって、博識を開陳する。それは近代における暴力と権力の歴史とも重なり合っていく。 歴史との対峙は、まぎれもなくアウステルリッツ自身の身にも起こっていた。彼は自分でもしかとわからない理由から、どこにいても、だれといても心の安らぎを得られなかった。彼も実は、戦禍により幼くして名前と故郷と言語を喪失した存在なのだ。自らの過去を探す旅を続けるアウステルリッツ。建物や風景を目にした瞬間に、フラッシュバックのようによみがえる、封印され、忘却された記憶……それは個人と歴史の深みへと降りていく旅だった……。 多くの写真を挿み、小説とも、エッセイとも、旅行記とも、回想録ともつかない、独自の世界が創造される。全米批評家協会賞、ハイネ賞、ブレーメン文学賞など多数受賞、「二十世紀が遺した最後の偉大な作家」による最高傑作。 多和田葉子氏の解説「異言語のメランコリー」を巻末に収録。 -
【合本版】興亡と夢(全5巻)
平成時代の基礎となった昭和の時代。戦争から経済大国へ、激動の昭和をもたらしたものは何だったのか。「二・二六事件」によって幕あけた狂気の時代を、壮大なスケールで捉えた感動の昭和史。『この作品は、日本人の運命と日本の針路を決定づけた「二・二六事件」から十数年間の歴史をつづったもので、執筆に五年の歳月を費やした。日本の動きだけでなく、世界史のなかの日本という視点に立って書いた。いいかえれば、ヒットラーやルーズベルトが何を考えたかによって、わたしたち日本人の運命も変わってきた。戦争を知らぬ世代にも経験してきた世代にも読んでいただきたいと思う。(三好徹)』 -
AIR ART WORKS
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 人気ゲームブランド「Key 」の初期作品「AIR」の製作素材が詰まった原画集です。 【あの夏の日々を、憶えていますか…】 さびしがり屋の観鈴、いつもいっしょだった美凪とみちる、元気な佳乃とポテトのコンビ。彼女たちの夏の出来事が、この一冊にいっぱい詰まっています! ・線画や影指定に加え、各シーン、イメージ段階のラフカットや未使用カットが満載!! ・販促用グッズなどに使用された、描き下ろしのヒロイン達も網羅しています。 ・ゲーム内のCGや設定資料を完全収録。スタッフコメントも入った、永久保存版資料集です。 -
宮沢賢治/中島敦
病床で綴られた連作詩「疾中」や「ポラーノの広場」「ひかりの素足」など宮沢の18篇と、「環礁」「李陵・司馬遷」など中島の7篇を収録。周縁から文学の核心に迫った二人の世界。 月報=夢枕獏、古川日出男 -
谷崎潤一郎
室町時代の瀬戸内海、宝物をめぐって海賊や遊女、幻術使いたちが縦横無尽に躍動する幻の長篇エンタテインメント活劇「乱菊物語」。「妹背山婦女庭訓」「義経千本桜」「葛の葉」などの浄瑠璃や和歌と、母恋いを巧みに織り交ぜて綴る吉野探訪記「吉野葛」。女性への思慕を夢幻能の構図を用いて描く「蘆刈」。王朝文学に材を取った奇譚「小野篁妹に恋する事」、異国情緒に彩られる「西湖の月」、エッセイ「厠のいろいろ」を収録。巨人が紡いだ豊饒幻妖な物語たち。 解説=池澤夏樹 年譜=千葉俊二 月報=桐野夏生・皆川博子 -
好色一代男/雨月物語/通言総籬/春色梅児誉美
江戸、そして大坂――百花繚乱に咲き誇った、17世紀から19世紀の江戸期の文学。井原西鶴・上田秋成・山東京伝・為永春水の、粋で美しく鮮やかな四作をすべて全訳・新訳で収録。 解説=池澤夏樹 解題=佐藤至子 月報=田中優子・宮部みゆき -
日本霊異記/今昔物語/宇治拾遺物語/発心集
人間のユーモアと機知とエロスに満ちた野蛮な魅力そのものが生き生きと語られる、「瘤取り爺」の原話等古来よりの説話100余篇を収録。「日本霊異記」「宇治拾遺物語」「発心集」は新訳で。 解説=池澤夏樹 解題=小峯和明 月報=高樹のぶ子・朝吹真理子 -
大江健三郎
死と再生、終末と救済を一貫して問い、闘い続ける圧倒的な大江文学。 女性原理を主軸にした長篇二篇に短篇とエッセーで全体像を提示する。 著者による加筆修訂。 [収録作品] 悲しみは人生の親戚――子どもの死に見舞われながら人生の事業に乗り出す女性を描いた長篇「人生の親戚」と汚染させた地球が舞台の近未来SF「治療塔」。 部屋に閉じ籠り<鳥たち>と暮らす青年を描く「鳥」、隣人となった「山の人」の自由への希求が市民たちを戦慄させる「狩猟で暮したわれらの先祖」。他に『ヒロシマ・ノート』より「人間の威厳について」、『私という小説家の作り方』より「ナラティブ・つまりいかに語るかの問題」。 解説=池澤夏樹 年譜=尾崎真理子 月報=中村文則・野崎歓 -
南方熊楠/柳田國男/折口信夫/宮本常一
民衆の紐帯であり自然の宝庫でもある社(やしろ)の破壊に反対する、南方熊楠の画期的論考「神社合祀に関する意見」。 伊良湖岬の浜辺で目にした椰子の実から日本人の来し方を想起する、柳田國男「海上の道」。 後に中将姫と呼ばれる藤原南家の姫君と、非業の死を遂げた大津皇子の交感を軸に綴られる、折口信夫「死者の書」。 近代女性の生き様を活写する「海女たち」「出稼ぎと旅」「女工たち」ほか、宮本常一「生活の記録」。 神話、伝承、歴史、生活、自然など、日本のすべてを包摂する厖大な文業から、傑作29篇を精選。 【ぼくがこれを選んだ理由】 民俗学は文学のすぐ隣にある。 南方熊楠の鎮守の森を擁護する論は今のエコロジーにつながっている。 柳田國男と宮本常一の論考を連ねると、正面から描かれた近代日本人の肖像が見えてくる。 折口信夫はもうそのまま文学。読んでいると古代の日本人とすぐにもハグできるような気持になる。(池澤夏樹) 解説=池澤夏樹 解題=鶴見太郎 月報=恩田陸・坂口恭平 -
樋口一葉 たけくらべ/夏目漱石/森鴎外
吉原の廓の隣町を舞台に、快活な十四歳の美少女・美登利と、内向的な少年・信如の淡い想いが交錯する、一葉「たけくらべ」(新訳・川上未映子)。 東大入学のために上京し、初めて出会う都会の自由な女性や友人に翻弄される青年を描いた、漱石「三四郎」。 謎めいた未亡人と関係を重ねる作家志望の文学青年・小泉純一が、芸術と恋愛の理想と現実の狭間で葛藤する、鴎外「青年」。 明治時代に新しい文学を切り開いた文豪三人による、青春小説の傑作三作を収録。 【ぼくがこれを選んだ理由】 明治になって社会の重心は若い人たちの方にシフトした。いきなり未来を預けられた青年たちの戸惑いを漱石は「三四郎」に書き、鴎外は「青年」に書いた。「たけくらべ」の色調は江戸期への郷愁だが、その一方でこれはモダニズムの都会小説でもある。(池澤) 【新訳にあたって】一葉が今「たけくらべ」を書いたら絶対にこうなったにちがいないと信じきって&あの匂いあの話し声あの時間に持てるすべてを浸しきって、全力全愛でとりくむ所存です。(川上未映子) 解題・年譜・参考資料=紅野謙介 解説=池澤夏樹 月報=高橋源一郎・水村美苗 -
ポクスル・ウェスト最後の飛行
元イギリス空軍所属のポクスルおじさんは、イライジャ少年の憧れの存在。おじさんが語ってくれる第二次大戦の逃走劇、燃え上がる恋、そしてナチス爆撃作戦の物語に、少年は夢中になった。やがておじさんが戦争体験記を出版し、ベストセラー作家になると、少年はますます誇らしく思った。だが、おじさんは少年の前から姿を消してしまう。おじさんが去った後も、少年は体験記に没頭するが、おじさんにまつわる良からぬ噂に心をかき乱される。そしておじさんが決して語らなかった真実を知ることになる――類まれなストーリーテリング、卓抜な構成、綿密な調査によって、戦争に巻き込まれた人々の愛と喪失の物語を、いま蘇らせる。 -
夢遊の大地
現代アフリカ文学の最前線を紹介する、新海外文学シリーズ《アフリカ文学の愉楽》第2回配本! 現代アフリカ文学最重要作家、モザンビーク出身のミア・コウトの長篇デビュー作にして映画化もされた代表作がついに登場! 長引く内戦に荒廃した東アフリカ、モザンビーク。 ひとりの老人と、記憶を失った少年が、戦火を逃れ、どこまでも続く道路を歩いている。 焼け焦げたバスの傍らで、彼らは血まみれの死体と殴り書きされた何冊ものノートを見つける。頁に残された男の名はキンヅ。文字の読める少年は老人にノートを読み聞かせはじめ、やがて物語はキンヅの遍歴とパラレルに進んでゆく。 現実とおぼしき老人と少年の世界、夢とも事実ともつかないキンヅの旅と人生。過去と現在が溶け合い、記憶と語りが幻想へと変容する。 果たして夢遊の大地に翻弄されるふたりの行き着く先は……。 その業績に対して、2007年にはアフリカ人としてはじめてラテン連合文学賞を、2013年にはポルトガル語圏でもっとも重要な文学賞のカモンイス賞を、そして2014年にはノーベル文学賞に次ぐ権威があるとされるノイシュタット国際文学賞を受賞。さらに2025年には、ポルトガル語圏の作家としてはじめてPEN/ナボコフ賞国際文学賞を受賞するなど、現在に至るまで精力的に詩・短篇・長篇・評論とさまざまな作品を発表し続けているミア・コウト。 ポルトガル語圏を超えて世界中で読み継がれている長篇デビュー作にして代表作がついに登場! ◉《アフリカ文学の愉楽》全6巻◉ 【編集委員】 粟飯原文子、桑田光平、中尾沙季子、中村隆之、福島亮 ◆アラン・マバンク(コンゴ共和国) 【第1回配本】 『割れたグラス』桑田光平 訳 バー"ツケ払いお断り"を舞台に繰り広げられる、酔いどれたちのめくるめく狂想曲! コンゴ共和国出身、現代アフリカ文学随一のヒップスターによる代表作。 『ヤマアラシの回想』桑田光平・福島亮 訳 その国には分身遣いがいるという―― 人間の〈分身〉として生き、殺人を定めとされた一匹の雄ヤマアラシが語る人間界の悲喜劇。 人間の内奥を抉り出す、マバンクのルノドー賞受賞作。 ◆ミア・コウト(モザンビーク) 【第2回配本】 『夢遊の大地』伊藤秋仁 訳 長引く内戦で荒廃したモザンビーク。 記憶喪失の少年とひとりの老人の幻想的な彷徨を、言葉遊びや詩的な描写を自由自在に駆使して、アフリカ的な幻想と現実が入り混じったイメージを浮かび上がらせる、カモンイス賞受賞作家のデビュー作にして世界中で読み継がれている代表作。 ◆サミ・チャック(トーゴ) 『エルミナ』福島亮 訳 キューバやメキシコなどのさまざまな場所を舞台に、魔性の美少女とそれに魅せられた青年の淫靡な実践の数々。 「アフリカのサド」の異名をほしいままにするサミ・チャックが、プラトンから山田詠美、さらには作中小説『エルミナ』まで、めくるめく引用を重ねながら綴る、悦楽と残酷に満ちた代表作。 ◆レオノラ・ミアノ(カメルーン) 『影の季節』粟飯原文子 訳 カメルーンのドゥアラを舞台のモデルに、口承によって受け継がれてきた大西洋横断奴隷貿易の起源に迫るフェミナ賞、メティス小説大賞受賞作。 ◆アクウェケ・エメズィ(ナイジェリア) 『フレッシュウォーター』粟飯原文子 訳 ナイジェリア南部に暮らすアダは気性の激しい扱いにくい子どもだった。イボの言い伝えによれば、精霊オバンジェとして生まれた子はたいてい幼いときに死ぬが、オバンジェのアダは生き延びて16歳で大学進学のために渡米する。やがてアダの中の精霊/自己たちが力を増していき、痛ましい事件の後、名前を持つ存在が前面に現れ、身体を支配するようになるが……。 「複数のわたし」と対話し、折り合いをつけることとはどういう経験なのか。 いま世界でもっとも注目される作家のひとり、エメズィの鮮烈なデビュー作にして自伝的小説。 PEN/ヘミングウェイ賞最終候補作。 -
カーペンターズ・ゴシック
超高密度文体で紡がれる黙示録的ゴシック・サスペンス! 全米図書賞&日本翻訳大賞受賞作『JR』の作家ギャディスによる、一軒の古いゴシック式洋館を舞台に繰り広げられる、世界的陰謀と底無しの悪意が渦巻く狂騒劇―― * 今は亡き大鉱山主の娘エリザベス・ブースは、ハドソン河畔にある古いカーペンター・ゴシック様式の屋敷に、夫ポールと暮らしていた。 山師気質で粗暴なポールは、メディアコンサルタントとしての成功を目論見、いくつもの胡散臭い事業の立ち上げを画策し動き回っている。 ひっきりなしに屋敷にかかってくるいくつもの電話、そして訪ねてくる怪しい男たち。 彼らが交わす錯綜した会話の断片からは、CIA、FBI、放送局、種子販売会社、鉱山開発会社などの影が垣間見え、やがて巨大利権をめぐる遠大な世界的陰謀へと話は広がり、エリザベス自身もそこで起こる事件へと巻き込まれていく…… 全米図書賞受賞『JR』の作家ギャディスによる、一軒の屋敷を舞台に繰り広げられる、超絶技巧×超高密度文体のゴシック・サスペンス&黙示録的狂騒会話劇。 (1985年作) -
暗い庭
爛熟の世紀末文学 マリオ・プラーツが『肉体と死と悪魔』において言及した数少ないスペイン作家バリェ=インクラン。W・B・イェイツやガルシア=ロルカを想起させる作品など、この世ならぬ場所へと誘う、17の短篇小説。頽廃の園へ。 神秘主義的なキリスト教と土俗的な民間信仰、背徳的な罪咎の宴―― 高貴な輝きと隠遁の雰囲気を湛えた昏い廃園は、夢うつつに微睡みながら訪れる客人を待ちわびる。 「放しません。貴女は僕のもの、貴女の魂は僕のものです……肉体は欲しません、いずれ死がそれを奪いに来るでしょうから。」 ――「我が姉アントニア」より 装丁:岡本洋平(岡本デザイン室) -
「孤狼の血」シリーズ【全4冊合本版】
昭和63年、広島。所轄署の捜査二課に配属された新人の日岡は、ヤクザとの癒着を噂される刑事・大上のもとで、暴力団系列の金融会社社員が失踪した事件の捜査を担当することになった。飢えた狼のごとく強引に違法行為を繰り返す大上のやり方に戸惑いながらも、日岡は仁義なき極道の男たちに挑んでいく。やがて失踪事件をきっかけに暴力団同士の抗争が勃発。衝突を食い止めるため、大上が思いも寄らない大胆な秘策を打ち出すが……。正義とは何か、信じられるのは誰か。日岡は本当の試練に立ち向かっていく――。日本推理作家協会賞受賞、映画化され大ヒットした著者代表作にして不滅の警察小説! ※本作品は『孤狼の血』シリーズ全4巻を収録しています。 ※本商品は1冊に全巻を収録した合本形式での配信となります。あらかじめご了承ください。
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