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新装版 いわくつき 日本怪奇物件
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 カップルの幽霊が現れるキャンプ場、死んだはずの患者が暴れる病院、コンクリートの中に佇む老婆、守護霊が見える社長が営むデザイン事務所……著者自身が取材・収集した、謎に包まれ、不可解な怪異と恐怖に満ち満ちた〝いわくつき〟の物件の数々。「SDトンネル」「K北橋」など、都内の有名心霊スポットも写真付きで紹介、実在する物件ばかりを集めた戦慄のコレクションが装いも新たに甦る。(解説・朝宮運河) -
新装版 百物語 実録怪談集
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「常人の見えない物が見えるというのは、これはなかなかスリリングで楽しい。時々迷い込む常ならぬ空間は、映画よりも、小説よりもリアルだ」――こう語る著者が三十年あまりにわたって体験、収集してきた怪奇譚の数々。本書の執筆を始めた途端起きた怪異現象を含む自身の体験から、知人の心霊エピソードまで、「嘘偽りなく」百話収録した実録怪談集が今、甦る! 巻末に大迫純一氏・市野清文氏を迎えての「怪奇鼎談」を収載。 -
この中のだれかがうんこをガマンしています 爆発寸前!? 5時間目はうんこ人狼の時間です
前代未聞の!!! うんこ人狼小説!!! 見知らぬ給食のおばさんにもらったプリンを、こっそり食べたぼくたち6人。でも、その中には強力な下剤(うんこを出したくなる薬だよ!)が入っていた!! 不審者騒動&プリンをかってに食べた犯人さがしでクラスは大混乱! トイレに行けば裏切り者確定の中、ぼくらは必死にうんこをガマンすることに!! 「――先生! この中のだれかがうんこをガマンしています!」 それは学校史上、もっとも最低な告げ口。そしてその高らかな声は、ぼくらの友情とおしりの限界をかけた「うんこ人狼ゲーム」のはじまりの鐘の音だった・・・!!! 本のはじめにまんがつき!!! 友情×裏切り×知略×便意×愛×爆笑のうんこ人狼が、今、はじまる――!!! -
くるり駅でさよならを 猫と珈琲と向日葵の家
改札の先に、 会いたかった人がいる。 そこは路線図にない、 大切な誰かと再び会える駅―― 涙あふれる、駅ものがたり第2弾! 小学生の隼斗には絶対に探し出したい猫がいた。祖母が大事にしていた愛猫で、去年の夏に家を飛び出してそれきりだ。入院中の祖母にどうかもう一度会わせてあげたい……そんなとき隼斗は、久留里線に乗ると〈二度と会えないはずの相手に会える駅〉に行けるらしいと聞き――。最愛の飼い主を守りたい犬、亡き両親を想う書店員。あの日の別れを忘れられない主人公たちの、涙の連作短編集第2弾。 -
二日月
幼年童話からYAまで幅広い対象年齢に向て児童書を執筆し、野間児童文芸賞、河合隼雄物語賞、坪田譲治文学賞、日本児童文学者協会賞など数々の受賞歴がある、いとうみく。 本作では、妹の誕生を待ち望んでいた小学生の杏(あん)が、障がいをもって生まれた妹の芽生(めい)を次第に受け入れていく成長の過程が瑞々しく描かれる。妹のことを他人から「かわいそう」と言われたり、からかれたりすることで怒りを感じる一方、姉の自分こそが妹のことを「恥ずかしい」と思っていたと自覚する……。少女の心模様と、妹の存在を正面から受け止める凜とした母の姿が、ふたつの柱となって読む者を引き込んでいく。 本作『二日月』は、夏の読書感想文全国コンクールの課題図書に選ばれたが、このたびの文庫化にあたり、小学生だった杏が成人し、結婚・出産を経て家庭をもった姿が描かれる『月立つ』を書きおろし。杏と芽生のその後が描かれる決定版。 文庫版解説は、『二日月』を舞台化した笹部博司氏(脚本家・演出家)。 -
鬼葛島の殺人
この謎から、生還せよ。 鬼の伝承になぞらえた、 孤島の連続殺人―― 理系×文系の大学生コンビ 謎解きミステリー第2弾! 大学生の進藤理人は知人の紹介で、京都の無人島で行われる宝探しツアーに招待された。聞けばその島で発見された平安期の刀と古地図が、島に宝が眠ると示しているらしい。友人の詩文と参加を決めた理人は、三泊四日のあいだ他の参加者と行動をともにすることになるが、そのうちの一人が死体で発見される。それは連続殺人という悪夢の始まりにすぎず――。すべての謎を解き、鬼の島を出られるか!? -
偽装婚約、謹んでお受けいたします
1900年代初頭、倫敦。日本の没落令嬢・爽子は、偽の婚約者と共に遠い異国の地に降り立った。 家族を支えるため、何でも屋を営む爽子の元に舞い込んだ「英国での偽装婚約」の依頼。英国貴族の御曹司・セドリックを望まぬ婚約から助けるため、偽の婚約者として海を渡った爽子だが、待っていたのは言葉も文化も違う異国の厳しい洗礼だった。 しかし、持ち前の明るさで困難すらも楽しむ爽子は、閉鎖的な英国上流社会に新風を吹き込み、セドリックと家族の確執をも解いていく。そんな姿に、最初こそ期間限定の関係と思っていたセドリックも次第に惹かれていき――。 英国貴族の御曹司と運命を変える、国境を越えたシンデレラロマンス開幕! ■□■□■□■□■□■□■□■□ 登場人物 花村爽子(はなむら・さわこ) 没落した家を支えるために何でも屋を営む没落令嬢。とある目的のために渡英を画策していたところ、偽装婚約の依頼を受けた。明るく前向きな性格で、どんな壁も笑顔で乗り越える。 セドリック・エヴァンズ 英国貴族の御曹司。家族との確執から日本に逃げてきていたが、勝手に決められた婚約を破棄するために爽子とともに帰国することに。性格はやや捻くれているが、愛するものには一途。 -
チリケン
「地図が好き」から始まる高校生たちの物語! 無類の地図好きの小桜佳純は、高校一年生ながらも地理学研究会、通称「チリケン」の新会長に任命された。 廃部寸前のチリケン、個性こってり濃いめのメンバー、新任顧問もなんだか頼りにならないし・・・・・・。 でも、千里の道も一歩から。 身近な世界の地理、歴史、地学にまつわる、魅惑のフィールドワークが始まる。 【著者プロフィール】 神戸遥真(こうべ・はるま) 作家。千葉県生まれ。明治大学文学部史学地理学科地理学専攻卒業。 『恋とポテトと夏休み』などの「恋ポテ」シリーズ(講談社)で第45回日本児童文芸協会賞受賞、『笹森くんのスカート』(講談社)で令和5年度児童福祉文化賞受賞。また、第21回千葉市芸術文化新人賞奨励賞受賞。主な著書に「見た目で好きになるってダメですか?」(講談社)、「ぼくのまつり縫い」シリーズ(偕成社)などがある。 -
穂束栞は夜を視る
小学4年生の穂束栞(ほづかしおり)は、車で移動していたところを怪異に襲われ、唯一の肉親だった祖父・千畝(ちうね)を亡くした。傷心中の栞を訪ねてきたのは、祖父の弟子を名乗る道士・白銀(しろがね)と獰猛な大男・窮奇(きゅうき)。二人は、怪異を惹き寄せる特異体質を持つ栞を守るためにやってきたのだという。霊能力者だった祖父の死をきっかけに、結界が解かれ、さまざまな妖魔が栞に襲い掛かる。この世ならざるモノから目を背けてきた栞だったが、白銀・窮奇と出会い、怪異に立ち向かうことを決意する。 『夜行堂奇譚』嗣人が放つ、スペクタクル・ホラーシリーズ開幕! -
わたしを忘れないで アンネが日記を書く前の物語
没後80年を経たいま、アンネ・フランクの生を静かに見つめ直す 没後80年を経てもなお世界中の人々の心に生き続けるアンネ・フランク。本書は、10歳のアンネが13歳で隠れ家に入り、日記を書き始めるまでの年月に光をあて、その内面と日常を丹念に描き出す。物語は史実に基づくパートと創作パートが交差しながら進み、アンネの成長と揺れる心を立体的に浮かび上がらせる。 舞台は第二次世界大戦下の1940年代、オランダ・アムステルダム。ナチスの迫害を逃れてドイツのフランクフルトから移り住んだフランク一家は、新天地での生活を始めるが、戦火は次第に彼らの身近にも迫り、日常は静かに、しかし確実に奪われていく。やがて一家は隠れ家へと身を寄せる決断を迫られ、その後アンネは日記と出合うことになる。 綿密な取材と研究を重ねて描かれた本書は、これまで『アンネの日記』からしか知ることのできなかったアンネの姿や思いを描き上げる。そこにいるのは歴史の象徴ではなく、夢をもちながら明るく生きようとしたひとりの生身の少女である。 21世紀にあってなお戦争が続くいま、自分に引き寄せて読みたい一冊。 【内容】 第一部 妹 第二部 オオカミ 第三部 言葉にされないもの 第四部 世界と地下世界 第五部 闇の時間と光の時間 -
シャドーゲーム
ロッキード事件を背景に日米の闇を描く 「俺たちは、切り捨てられたんだ。」 1976年、前総理逮捕。その裏側に日米関係の“陰”を追う者、隠そうとする者の熾烈な闘いがあった――。あの大疑獄事件に取材した、迫真の陰謀スパイ小説。 1974年、アメリカのヒクソン大統領がスキャンダルで辞任した。ヒクソン政権で国益のためには汚い手段も辞さなかった特別補佐官カール・サンドラーは、苛立っていた。政権の海外での非合法活動を追及する動きが止まないからだ。サンドラーは子飼いのCIA秘密工作員トム・ブロックを呼び、事態の収拾を命じる。一方、日本では「今太閤」と呼ばれた山本源太総理が金権政治家と批判を浴び、次第に追い詰められていた。そこにアメリカでの不正追及の余波が及び、CIAの日本人エージェント中井一郎は対処を迫られるが――。 1976年7月27日、田中角栄前総理逮捕から50年。ノンフィクション大作『ロッキード』の著者が、大疑獄事件に材をとった巨編。 -
夢の中の家
毎夜のごとく悪夢に悩まされる男の記憶が徐々にほどかれていく、そのプロセスを追ったホラータッチの短編。語り手の菊池幸男(59)は若い頃からもう何十年も、ある家の夢にうなされ続けてきた。舞台は昭和20年代から30年代に建てられたであろう、粗末な木造の一軒家で、主役は少年といっていい歳ごろの自分。人気のない屋内を進むと、廊下の突き当りに便所がある。汲み取り式で、夢の中でも酷く臭う。その便所で毎回、惨劇が起き、目を覚ます。既に間取りは勿論、細部や畳の感触まで正確に思い出せるほどなじんだ家は、気味が悪いほど現実味を帯びていた。にもかかわらず、自分には夢の中と同じ家に住んだ記憶はない。それ以上に、中学校はじめ頃までの記憶が完全に欠落していた。自分を育ててくれた祖父母からは、父親は死に、母親は家出をしたと聞かされたが、それと何か関係があるのか? あの家は実在するのか? 読む者さえ悪夢に引き摺り込む逸品。 -
家庭恐怖コレクション
なんでもないはずの日常に潜む闇をえぐり出す、練達の作家によるホラー短編コレクションの第1話。さいたま市内の調剤薬局に勤務する真砂子は、医療関係者が集まると聞かされた合コンで寛之と出会った。設計事務所に勤める寛之は、新規開業するクリニックの設計を手がけた縁で、その場にいた。三年間の交際を経て、二人は結婚。夫婦共働きの新婚生活は快適そのもの。夫になった寛之は思いやりがあり、家事の分担もすすんでやってくれる。そんな夫に対して、唯一つと言っていい気がかりを真砂子は感じていた。寛之の六歳上の姉・治美の存在だ。治美は高崎市の実家で両親と暮らしていて、未婚だった。寛之は治美にどうにも頭が上がらない。母親が病弱だったため、治美は若くして家事全般を担ってきた。いや、それ以上に姉弟の間には強い絆が存在した。やがて三十歳を過ぎ、真砂子は待望の妊娠を果たしたが……。女性の深層心理に肉薄して、背筋が粟立つほど怖い。 -
根腐れ
ベストセラー「姫川玲子」シリーズのオリジナル短編。今回は、ヒロインの姫川警部補が率いる警視庁捜査一課殺人犯捜査第十一係に属する“バタヤン”こと小幡浩一巡査部長を語り手に立て、芸能人の薬物犯罪事件を描く。売れっ子のモデル兼女優・小谷麻莉子(26)が港区内の交番に出頭し、覚せい剤を持っているので逮捕してほしい、と申し出た。所持品に覚せい剤が見つかり、小谷は所持容疑で逮捕された。小谷は1月16日、半グレの男・笛田から、使用目的で覚せい剤を買ったと供述したが、尿検査、毛髪検査はともに陰性。警視庁もマークしていた笛田には、当日、確かなアリバイがあった。薬物の出所は本当に笛田なのか? 事件を担当する麻布警察署組織犯罪対策課のベテラン刑事・下井から依頼を受け、姫川と小幡は、小谷が勾留されている湾岸署に取調べに出向く。小幡を含め、男性捜査員が軒並み小谷の美に無力化される中、姫川に白羽の矢が立ったのだが……。 -
六法全書
ストロベリーナイト」でおなじみのベストセラー警察小説「姫川玲子」シリーズのオリジナル短編。姫川警部補が所属する警視庁捜査一課殺人犯十一係、通称「姫川班」の中では、いぶし銀のような位置を占める中松信哉巡査部長に視点を置いた趣向が読みどころ。五日市署管内で死体遺棄事件が発生し、姫川班の五人が同署の特別捜査本部に出張る。近隣住民の通報により、古民家の住人で所有者でもある唐川由紀夫(42)が首を吊って自殺したとみられる死体がまず見つかり、さらなる腐臭を辿った結果、台所の床下で、女性の腐乱死体が発見された。女性は推定で50~70代、死亡時期は数週間前と推定された。唐川は6年前に結婚してこの地に住みはじめたが、2年半前に離婚、農作業もしていなかったらしい。唐川は自殺か他殺か? 床下の遺体は誰なのか? 不可解ではあるが、小さい事件だけに、中松はごく間近で、「姫川マジック」を目の当たりにする……。 -
令和の雑駁なマルスの歌
小説を書きあぐねている作家「私」の住むアパートに、旧知の室谷信夫が駆け込んでくる。室谷は私に抱き着くや、泣きじゃくるばかり。「いい加減にしろや」と突き飛ばすと、目を剥いて痙攣し、眠ってしまった。いったい何があったのか? 目を覚ました室谷が言うには――同じ会社に勤める半井寂美と交際し、将来を言い交わしていたが、4週間ほど前から様子がおかしくなった。連絡はつかず、会社で会っても目をそらす。社内の噂では、やはり同僚の男・新田と結婚が間近いという。奸智に長けた新田は仕事上でも、室谷を軽んじるばかりか罠に陥れて栄進し、室谷は無能呼ばわりされるに至った。憤懣やるかたない室谷は、新田を「滅ぼす」、それが「正義」だと言い張る。日中戦争のさなか、発禁処分を受けた石川淳の短編「マルスの歌」へのオマージュだろう。ウイルスが猛威を振るう令和二年、やがて踊り出す群衆を町田は幻視している。「優しさ」ってなんだ? -
でも、ほしい
ほしくて、ほしくて、たまらなくほしくて、いったいどうしてほしいのかも、本当にほしいのかももはやわからないーー。 寿退社から3年、優しい夫との生活に欠けているのは子供だけなのだが、ほしがっていることを誰にも悟られたくない中原多恵は、ひそかにネットから条件に合致した優良な男の精子を購入し、“普通”のレールに戻ろうと励んでいる。 多恵の大学時代の同級生、守山みつきは新卒から勤める出版社で現在はファッション雑誌の編集職に就いている。恋愛よりも仕事に精を出してきていたのだが、33歳となった今では若かった頃のような本能のままの恋愛はできず、頭でっかちに、自分にしか判別つかない理想を基準にマッチングアプリで出会う男を探求している。 20歳の安西桃の生きるモチベは推しのケイくんで、推し活のためには身体を売ることも厭わず、数少ない友人の彼氏とも寝ている。 一方、そんな向こう見ずな姪がかわいくて仕方のない田崎侑美は、食生活にも気をつかうなど妊活に力を注ぎ、夫を愛しているがゆえに夫の分身がほしいと強く望んでいる。 恋愛、結婚、出産について動機も熱量も異なる女性4人のドラマ。 欲望と葛藤の先、思いもよらない衝撃のラストへ―― -
作文
「ぼくのおじいちゃんは戦争で兵隊になって南方に行きました。」 家族に戦争体験を聞きまとめる宿題を夏休みに課された、1983年生まれ、小学6年生の千本慶輔は祖父の経験を提出した。慶輔が大学4年の時にその祖父も亡くなり、家族の間であの作文のことが話題に上がる。曰く、祖父は終生大事にしていて、祖父から直接聞いた記憶のない家族は「よくぞ書き残してくれた」と感極まっているのだが、書いた本人には落ち着かない背景があった。 一方、慶輔の同級生、夏目苑子は祖母の体験をまとめ、平和への祈念で締めた作文は先生やクラスから高く評価されたのだが、慶輔に「ウソなろうが」と糾弾される。 時は移り2024年。前年秋にイスラエルのガザ侵攻が起こり、苑子は元夫の妹のSNSと同僚の活動からパレスチナ問題に興味を持っていくのだが…。 -
レイアウトは期日までに
ひょんなことから天才装丁家・桐生青の元で働くことになった駆け出しのブックデザイナー・赤池めぐみ。10代の頃からセンスあふれる装丁を手掛け、業界でも注目されていた青のことを、めぐみはずっと憧れていた。青の元で働ける、と張り切って出社しためぐみは、1日目から夢破れる。職場にはパソコンも机もない。与えられた仕事は電話番。編集者からの催促をうまく受け流す事だった。ほんとに自分はここでやっていけるのだろうか、と不安に思うめぐみは、やがて自分が雇われた本当の理由を知るのだが……。育ってきた環境も性格も異なる二人は果たしてうまくいくのか? デザイン事務所の先行きは? -
みんな知ってる、みんな知らない
1995年6月4日、奇しくも同じ日に起こった“事件”により、49日間、一人きりでの軟禁を余儀なくされた9歳の二人の少女の痛ましい過去と、その二十年後を描く。小学校の同級生だった二人がたどった数奇な運命が、さながらDNAの二重らせんのように交錯する。ヒロインの一人、チョン・ヨヌは9歳のとき、何者かに誘拐・監禁され、49日目に無事、保護されたが、犯人は見つからないまま時効になった。誘拐犯がヨヌの声や写真など、一挙手一投足をメディアに送り付けていたため、ほぼ全国民が事件の細部まで知っているのに、当人は記憶を失い、ただ底知れぬ恐怖だけを体が覚えているという奇妙な状況が生じた。もう一人のヒロイン、ユシンの事件は自身が記憶を封印したせいで、その真相は誰も知らないまま。失われた記憶を取り戻すという核心部が徐々に明らかになっていくが——。韓国人女性作家の新星が放つサイコサスペンス中編。 -
隣の畑は青々と
家族で農家を営む修司は、気候変動や後継者不在の将来に漠然とした不安を抱いている。 一方、隣家の入り婿・一樹は、義父との不和に悩みながらも、理想の農業を目指そうと画策中。 また、修司の妻・亮子や母・由美子も、閉鎖的な土地での役割や過去の澱を抱えながらも、小さな希望を見出そうとしている。 そんな中、地元で一番の成功頭であるメガファームで、従業員が立てこもるセンセーショナルな事件が発生する。 修司の一人娘である千沙や、メガファームの社長夫人、移住してきたカフェ店主など、誰もが屈託を抱えながらも「隣の畑」を過度に羨むのではなく、自らの土を耕し、静かに明日へ踏み出そうとする姿が瑞々しく描かれる。 『ともぐい』で直木賞を受賞、人間の愚直な生きざまを描き続ける、元酪農家の著者・河﨑秋子さんによる地元・十勝を舞台にした【農業×家族×生き方】小説。 -
文藝 2026年秋季号
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【創作】 大前粟生「いつか、僕のしたことをきみに話せるだろうか」 作家仲間たちと公園で落ち合う深山。Iさんが最近は戦争のことばかり考えてしまうと言う。そして深山にもついに「その日」が訪れ――時代の生傷を照射する圧巻の日記文学。 金子薫「〇(まる)」 未解決事件の新展開を機に、自身の創作にひそむ妄想に取り憑かれた人形作家・宍戸。万物の球化を幻想し、生みだす手と殺める手が重なりかけた先で彼が出会う世界とは――。 日比野コレコ「ALL IS HONEY TO ALL」 建築学科生のしゅづきは、友だちの恋人で身長が3mの「六」と出会う。彼は金属製の竹馬のような装置を履き、まるで尖塔のようで――。奇想と日常が溶け合う青春短篇。 【特集1 失踪・家出・エスケープ】 ◎短篇 石田夏穂「私を某国に連れてって」 奥野紗世子「惑星と大銀杏」 木村友祐「握った手を放すかも」 相川英輔「丸洗い」 ◎短歌 穂村弘 選 “失踪”短歌10首 ◎ブックガイド 佐藤究・松永K三蔵・江南亜美子・駒田隼也・豊永浩平・杉江松恋・倉本さおり 作家・書評家7人による人生を揺さぶる「失踪」文学3選 ◎エッセイ・論考 島本理生「銀河鉄道には乗らない」 大森時生「thin たぬき」 いがらしみきお「リセット三題」 金川晋吾「いなくなって、戻ってくる父」 星野概念「星野狂セリ、みたいな」 森あらた「繰り返す、ニューノーマル」 村上靖彦「刑務所で出会ったAさんの逃走から教わる」 【特集2 AIは中原昌也を拡張できるか】 高橋源一郎「中原昌也と声帯AI中原昌也とオレ、エトセトラ」 高橋源一郎×中原昌也×宇川直宏「声帯AI中原昌也と未来の文学」 【紀行】 西加奈子「北米滞在記」 【第9回 日本語で読みたい韓国の本 翻訳コンクール 受賞者決定!】 ◎審査評 星野智幸、オ・ヨンア、古川綾子 ◎受賞の言葉 中井優子 ◎課題作 キム・メラ 著、中井優子 訳「エコール」 【特別寄稿 戦争がふたたび日常になったこの時代に】 皆川博子「声」 辻真先「戦争が日常だった時代のぼく」 【連載】 師田史子・柳谷あゆみ・須藤輝彦「世界の路上から」vol.2 アフマド・サアダーウィー 著、柳谷あゆみ 訳「ムタナッビー通りから世界へ バグダード──痛みと語りの街」 北村薫「日もすがら、夢みつつ……」【第2回】 星野智幸×シン・ミナ 往復書簡「地球から半歩」【第3回】キム・ソキ、清水知佐子 訳 円城塔「ホモ・ネクロ」【第5回】 いとうせいこう「難民移民モノローグ」【モノローグ6】 岸政彦「犬は人生」【第6回】 岸本佐知子「尻 on fire 日記」【第6回】 文芸季評 水上文「たったひとり、私だけの部屋で 立場性と文学」2026年4月~6月 山本貴光「文芸的事象クロニクル」2026年3月~5月 第64回文藝賞応募規定 【書評】 皆川博子『ジンタルスRED AMBER』【評】石井千湖 町屋良平『IDOL』【評】笠井康平 八木詠美『アンチ・グッドモーニング』【評】土門蘭 遠野遥『吸血鬼』【評】河野真太郎 土門蘭『戦争と五人の女』【評】植本一子 松田いりの『ハッピー山』【評】原宿 荻世いをら『彼女のカロート』【評】山本莉会 J.D.サリンジャー 著、柴田元幸 訳『サリンジャー初期短篇全集』【評】佐藤友哉 著者一覧 次号予告・編集後記 -
エマ
『レオン』『ニキータ』等 世界的名優ジャン・レノ 衝撃のデビュー小説 異国情緒溢れる中東を舞台に、サスペンス、ロマンス、アクションが織りなす ハリウッド映画さながらのエンターテインメント超大作 地元フランス・ブルターニュで療法士として働くエマ・モルヴァンは、会社からの要請に応じオマーンで新たに建てられる豪華リラクゼーション施設のインストラクターとして当地に滞在することになった。故郷と親友、また愛猫と離れることに寂しさと不安はあったが、想像を超える好待遇と、母親が目の前で喪った傷と決別する覚悟、オマーンで会うことになる男を想う気持ちからの決断であった。男は施設のオーナーであり、絶大な権力を持つ副首相の子息でもある。互いにひかれあうが、ある日、男を探れとフランス情報機関に命令される。いわく国際問題に発展しかねない大事が起こる可能性があり、そのカギである男を動かせるのはエマしかいないと。思いがけず巻き込まれたエマだったが、大胆な度胸と能力で道を切り拓いていく。 -
レオン、ザ・ゴラッソ~スラム街編
ワールド・カップ優勝の夢を抱き、東南アジアにあるカヤオ国のスラム街ドリーム・ヒルズから、世界へと飛び立つサッカー少年、レオン・メンドーサの挫折と希望の物語。サッカーに夢を託した少年、レオン・メンドーサの物語の第一章「スラム街編」です。東南アジアのある国の、トタン板に囲まれたスラム街ドリーム・ヒルズに生まれ育った少年レオン・メンドーサ。未来のない貧困に囲まれながらも、ある日サッカーに出会い日本のジュニア・チームとの試合で蒲田平介コーチの目にとまります。スラム街の男の子レオンが自分のそしてスラム街の人たちの夢をサッカーに託し、小さな身体でたくましく歩み成長する、友情と挫折と希望の長編物語。東南アジアから日本、日本から欧州へと、サッカーの真なる「野生」の強さ、清々しさを纏る、レオンがたどるサッカーの旅路を皆さんと楽しめればと願っています。本作は「スラム街編」です。 -
キヅカナイ
名門高校で学力が常にトップクラスの明石圭太は、1年生の時、五十嵐マナと同じクラスになり次第に仲良くなっていく。 マナは毎日のように学校を遅刻し、授業中は居眠り、嫌な授業はバックれるような学力が学年でも最下位の落ちこぼれの生徒だった。 また、中学時代から圭太と一緒だったゆずきもマナと親しくなっていく。 そんな落ちこぼれのバカ女のマナが妊娠、不倫と次々に問題を起こしていく。 そして圭太は色んな災難に巻き込まれていく事に…… ※本作は卯月青澄の個人誌作品の電子書籍版となります。【145ページ】 -
歌舞伎楽屋裏ばなし
【歌舞伎奮闘記シリーズ、第一弾!】 「この憂き世に夢を作り出すの」 当代一の女形・岩井半四郎の付き人になった希和が命じられたのは――? 〈あらすじ〉 今をときめく女形役者・五代目岩井半四郎の付き人として働く希和。 河原崎座の座元から、失踪した若手役者・藤助を千穐楽までに連れ戻すよう命じられる。 しかし、藤助の行方を尋ねる希和に河原崎座の人間は誰も口を開かない。 行き詰まったとき、大道具方の勘兵衛が教えてくれたのは、 藤助と同じ無名の役者だった亡き父の過去だった。 華やかな舞台の裏で働く少女の奮闘記が今、幕を開ける! 〈目次〉 第一章 幕ノ内 第二章 トチリ蕎麦 第三章 大入り 第四章 千穐楽 -
カミングアウト〈新装版〉
第1回エキナカ書店大賞を 受賞した超名作! だれだって腹の底に秘密を抱えてるけど…。 読んであなたも、ストレスフリー! 『トッカン』『上流階級』『グランドシャ トー』の気鋭が贈る、すっきりエンタメ。 心の中に抱えた秘密。言ってしまったら取り 返しのつかなくなるような言葉。いまなら、言 える――。コインロッカーに衣装を預けて複数 人格で男に会う、17歳のJKさちみ。ロリィタ 服趣味をひた隠しにしつつそろそろ結婚もした い、29歳OLリョウコ。“それ”をカミングアウ トしたとき、自分は、周囲は、どう変わる? 第1回エキナカ書店大賞受賞、ストレスフリー のすっきりエンタメ! ――おもな登場人物―― ●さちみ…17歳の女子高校生。自力で稼いだ お金ではやく一人暮らしをしたい。 ●仁科リョウコ…29歳のOL。ロリィタ服趣 味を職場ではひた隠しにしている。 ●史緒…38歳の人妻。子育てが終わり、セッ クスレスに悩んでいる。 ●井原臣司…46歳の男性。独身のまま老いる ことに寂しさを覚えつつある。 ●初恵…63歳の主婦。横暴な夫に復讐を誓っ て日々を過ごしている。 -
予幻
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ ノンストップ・ハードボイルド 〈ボディガード・キリ〉シリーズ第三弾! _/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ 世界を騙せ。彼女を護り抜け。 世界の未来を予測する禁断の文書を巡り 拉致、諜報戦、裏切り―― 欲望と謀略が火花を散らす! 本名・年齢不詳。古武術の遣い手、ボディガード・キリに、 以前の案件で知り合った大物フィクサー・睦月から警護の依頼が。 対象は岡崎紅火、東亜文化大学の大学院生。 病死した香港シンクタンク『白果』の主宰者・白中峰の娘だ。 白は生前「ホワイトペーパー」と呼ばれる会員向けの文書で、 近未来の国際情勢を驚くべき的中率で予測しており、 『白果』には多くの機密書類と未発表の「ホワイトペーパー」が 保管されていた。 母・静代は中国公安部の家宅捜索前にそれを紅火に託し、 日本に持ち出させたが、その後連絡が途絶えた。 睦月の依頼は紅火の護衛と機密書類の保護。 だが紅火を匿った新宿の民泊施設から紅火が拉致された! キリは紅火の手がかりを追う――。 -
おむこさんは殺人鬼
この謎は、私を強くする。 『此の世の果ての殺人』で江戸川乱歩賞を最年少受賞しデビュー、 第2作『ちぎれた鎖と光の切れ端』で吉川英治文学新人賞候補、 “Z世代のアガサ・クリスティ”の異名を持つミステリー界の新鋭・荒木あかねの待望の単著第3作は、 “人生の謎”に同志と共に立ち向かう、痛快なミステリー作品集! ◆収録作(全5編) ・同好のSHE 憎いあいつを殺すために乗り込んだ夜行バスで財布盗難が発生。疑われた私を嬉々として庇う女性の正体は? ・震える箱 「隣の女の貧乏ゆすりに腹を立てた」映画館で起きた傷害事件の真相に、“妙な被疑者”専門の取調官が挑む。 ・置き去りイヤリング 東海道新幹線のパーサーが見つけた片方だけのイヤリング。不可解な落とし物はある犯罪に繋がっていて…… ・答え合わせ 雪の上で血を流していた継父。彼の最後の言葉は、僕へのメッセージなのか、犯人を示すヒントなのか。 ・おむこさんは殺人鬼 婚約者は連続殺人鬼? ただの浮気者?「困ってるなら話を聞くよ」元探偵のおばあさんとの隠密調査の結末は。 -
県警の番人
伏線完全回収の連作×警察組織ミステリー! ・ Q県警の誰もが逃れられない、首席監察官・鏡真人とは何者だ? ・ 【推薦コメント】 繋がってからが真の闇。これが《連鎖式》警察ミステリの新定番だ! ──法月綸太郎氏 ・ 見たいもの、信じたいこと、守るべきなにか。それぞれの正義が事実を少しずつ歪め、事件を解くべき者たちが、次々と事件に搦めとられてゆく。すべては首席監察官・鏡真人の描いたシナリオなのか──? 高密度の謎解きに、一筋縄ではいかない警察組織の論理と倫理が絡み、連作ミステリーとしての読み応えは抜群だ。短編ひとつひとつが高い完成度を誇っているうえ、新たな視点で各エピソードをみつめなおした最終話は圧巻。なにより、読み進めるほど虚像のように思えてくる鏡真人という人物の実体を知りたくて、本を閉じることができなかった ──櫻田智也氏 ・ 【内容紹介】 Q県警内の不祥事を容赦なく暴き出し、市民からの信頼を劇的に回復させた異能の監察官・鏡真人。 〈県警の番人〉の異名を持つ彼に狙われた者は、絶対に逃れられない……。 定年前のハコ番巡査部長、所轄の生活安全課捜査員、刑事課の女性警部補、県警本部監察官警視、鏡の直属部下──五人の警察官視点で浮上する、〈県警の番人〉の正体とは。 ・ *本作は伏線上の意図により、必ず第一話から順にお読みください。 ・ [目次] ●第一話 組織の論理 定年目前の交番巡査部長の元へ、十年前に同僚が発砲した事件を想起させる手紙が送られてきた。 ・ ●第二話 正義の味方 鏡の命で、週刊誌の取材を受けさせられた生活安全課捜査官。彼に思い当たるのは、一本の通報だった。 ・ ●第三話 虚像の選択 鬱病で休職中の刑事課女性警部補が、痴漢容疑をかけられた同期警部補について再捜査を行う決意を。 ・ ●第四話 人事の波紋 女性がストーカーに襲われたらしき事件。監察官警視が、所轄の事前対応状況を鏡に報告すると思わぬ答えが──。 ・ ●第五話 番人の番人 鏡の直属部下である女性巡査部長は、彼の失脚を狙う。〈あの事件〉の真実を隠蔽させないために。 ・ 眼前の“真実”は、必ず第五話でくつがえる。 -
余命一週間の探偵として
ハロウィーンの晩。27歳のジェットは、何者かに殴打されて意識不明となってしまう。緊急手術を行い2日後に目覚めたものの、医師によると、彼女の脳内には確実に動脈瘤が形成されると考えられ、いずれ破裂して死に至るという。手術はほぼ不可能。余命1週間を宣告されたジェットは死ぬまでに自分を襲った犯人を見つけると誓い、幼なじみのビリーと調査を始める。だが、容疑者は身近な人物ばかりで……。究極のタイムリミットに挑む探偵役が、必死で謎を解き明かしていく。『自由研究には向かない殺人』の著者が放つ、圧巻の犯人当てミステリ!/解説=上條ひろみ -
P+D BOOKS 睡蓮の午後
辻邦生がコクトーなどの小品をパロディ化。 ――私が文章という形式を〈水面〉のように光らせようと考えたのも、小説を、現実の重みから解放し、自由な想像力に従わせたいと思ったからでした。小説はそのほうがはるかに面白くなりうるからです。 この十二篇は、いわばその最初の意識化された試みです。その作品の模作の仕方は一つ一つ異っています。また作品の基本のムードも多様であるように努めました。(あとがきより)―― ピカソがヴェラスケスの絵画をもとにユニークな一作を残したように、トーマス・マン、ジャン・コクトー、シュトルム、ブシォールなどの小品12篇を、辻邦生が自由な発想で書き換えた実験的作品。 元になった作品が邦訳されていないものもあり、作者のオリジナル短篇集として楽しめる佳作。 -
英国ちいさな村の謎
修道院から元夫が行方をくらましたことが判明した。もしかしたらアガサと離婚した理由すら嘘だったのかも? すっかり男性というものに失望したアガサは、村に若い副牧師が赴任してきたというのに珍しく無関心でいた。いっぽう天使のようなイケメンの副牧師とあって、村の女性たちが放っておくわけがなく、日曜の教会は超満員に。そんな副牧師からじきじきにディナーへ招かれたアガサはすっかり自尊心をくすぐられ、いつもの調子を取り戻した。しかしお酒が進むにつれて、聖職者らしからぬ彼の腹黒さが見え隠れするように。そして翌朝、牧師館の書斎で彼が遺体となって発見され……!? -
かさなりあう人へ
あの日、光がふたりを包み込む―― 愛を失くした女と、過去の傷が癒えぬ男。 いくつもの出会いを経てめぐりあったふたりに、 夕暮れの空の一瞬のきらめきが、奇跡を起こす。 「あなた」に贈る、愛の物語 会計前の商品を手にスーパーの外に出た野々宮志乃は、警備員に声をかけられ、駐輪場にいた男に思わず「あなた」と呼びかけた。 彼の機転で夫婦を装い難を逃れた一週間後、夕暮れに染まる橋の上でふたりは再会する。 夫を亡くした志乃と、妻と別れた箱根勇。ともに見た不思議な光に深い絆を感じるが、過去の癒えぬ傷はふたりを臆病にさせ……。 折り重なる出会いの神秘を描いた恋愛小説。 -
荒寥地にて
人間の魂の内なる神とサタンの闘いの果てに現出する、荒寥たる大地。神の祈りの先にあるものは何かを苛烈に問う、現代の黙示録。(富岡幸一郎) コロンビアでの凄惨壮絶な一夜を契機として、主人公は自己の崩壊と再生の淵へと歩み入る。極限の快楽は精神を解体しつつ、なお贖罪への微かな道をも照らし出す。聖と俗、生と死、信仰と堕落が深く交錯するなか、地下鉄サリン事件の残響、阿佐ヶ谷で覚えた日常からの乖離、さらに旧友・因幡との思想的対峙が、現実と幻惑の境界を静かに揺るがしてゆく。魂の暗夜をくぐり抜け、救済の可能性を問いかける、重厚な問題作。 神の声が聞こえないところへ行ってはならない。 【目次】 第一章 境界の地へ ―コロンビアの夜― 第二章 変貌した日常 ―阿佐ヶ谷の流離い─ 第三章 キリストの手を拒むもの ―因幡― 第四章 ディオニソスの宴 ―狂える者たち― 第五章 荒寥の地平 ―もはや戻る道はなく― 第六章 サンパウロのホテル ―ピント― 参考文献 【著者】 朔良 魁良 朔良 魁良(さくら かいら) 1959年、秋田県大館市生まれ。現在、横浜市在住。 東北大学卒業後、企業に勤め、中南米地域長、関西支店長、参与、関連会社社長などを経験。 海外在住歴10年、訪れた国は80か国以上にのぼる。 本書が初の著作となる。 -
アンティークショップ探偵 4枚のクイーン事件
トランプの4枚のクイーンと共に教授が遺した謎の言葉―― 容疑者は4人の女? 宣伝チラシ片手に聞き込み開始! 素人探偵コンビの名推理 英国コージーミステリ 〈あらすじ〉 イギリスの小さな町でアンティークショップを開いたベラは、知人の邸宅に泊めてもらった翌朝、屋敷に隣接した遺跡で、大学教授の死体を発見する。警察は事故として処理しようとしていたが、刑事の娘でもあるベラは殺人事件ではと考え、副店長のジョンと調査を開始。トランプのクイーン4枚と共に教授が残した謎を追う。“愛しすぎる者、恐れをなす者、不滅を追い求める者。そしてわたしを惑わせる者―― ” 過去も秘密も見逃さない、アンティークショップ探偵ベラの事件簿、開幕! -
愛する男
いつしか孤独を抱きしめていた―― 誰にも知られず、思い出されることもない。 真に孤独なそのひとは、けれども愛を知っていた。 「俺が好きになった人は、みんな死ぬんじゃないか」 数奇な運命を背負った青年が絶望の果てに見出した、究極の「愛」とは。 魂をゆさぶる衝撃作! そのひとの孤独を、誰も知らない。 愛らしい顔立ちの赤ん坊は、生まれてすぐに母を喪った。立て続けに祖父母を亡くし、父も死んだ。養護施設で育ったその少年・中川宙希は、聡明な友人や心優しい大人たちに囲まれ、愛情を注がれ、大きくなる。だがひとたび宙希が好意を抱くと、彼らは死んでしまうのだった。 やがて愛することを恐れるようになる宙希。それでも数々の出会いが宙希に訪れ、その愛はただならぬ気配を帯びていく――。
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