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安居酒屋で働く、190センチ超の大男・獅子男。人生を持て余した困窮高校生のうた子。松戸駅前で出会ったふたりの奇妙な連帯。生と暴力の火花が飛び散る、ヤンキー×哲学青春長編!
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Posted by ブクログ
体も名前も自分をこの世に位置付ける上で絶対的に必要なものなのに、どちらも他者から与えられるしか方法がないんだよなと、そんなことを改めて思った。ふたりが各々の中に作り上げるルールは他者からすると首を傾げるものかもしれないけれど、買ったわけではない肉だからこそ、時に理解されることよりも一点の意思が大切な...続きを読むものを築いてゆくのに重要だったりする。都市の中で疾走する獅子男とうた子はそういう意味において私と遠く隔たるほど強い。
うた子と獅子男のちょっと変わった恋愛物語食い逃げを捕まえたり、面白さもありいまだかつてない偏愛、恋愛物語ラストの意外な結末にあなたも酔いしれて下さい。
結末を明言しないところも、獅子男がうた子含め周囲の世界と自分の成れ果ての行き着きたかった関係性も、この世の単語にまとめきれずに、ある現象だとか、ただその時に抱いた欲望のまま描写するのがとても良かった だからこの作品で、私の中に響く言葉ははっきり言ってほとんどなく、唯一、市太が怒りという財産を抱える...続きを読むと表明したシーンだった でも、書かれなかった(書くことが無粋だし、型にはめられるほど私たちはこの世界から見て単純ではなかったし、合法でもなかった)感情が執着が祈りがあった 自分の肉体でないからどうでもいいといううた子の諦めを三花は許せなかった でも獅子男はうた子を傷つけた相手にさえ怒りという感情を手に入れることはできなかった それは変わらずだが全ての人生が間違っていたのかもしれなくてもうた子となら合法非合法曖昧な世界を生きられた希望が獅子男にはあった この作品の良かったところは名言しないことを最後まで貫いたことだ 獅子男は後悔していたかもしれない、でもお酒の勢いかもしれない 獅子男は正義に生きるべきだったかもしれない、でも肉体は暴力に強かった うた子は暴力を覚えるべきでなかったかもしれない、でも彼女は諦めを知ってしまっていた そういった要素の掛け合わせが、あの結末を呼び寄せ、そしてその結末さえ明かさないのはこの作品の美点だと感じる これは青春の話であり、ある熱の話というよりは私たちの信念と、それを育んでくれた誰か教育者との関わりであり、そしてその関わりは必ずしも自分を正しい世界に導けるものではなかった 正しくなくても、自分の性質を知って、心の内に衝動と覚悟があって、それが言葉にできないからなんだというのか その表せないすべてこそが、「連帯」というものの根幹になっていて、それが決して善であるという前提ではないことを知っておかなければならない 私たちは、覚えたことを暴力にできる うた子のいうとおり、反抗するのはめんどくさい 本当のことを言ってしまって自分の好きな自分の秩序崩すのだって億劫だ 全部どうでもいい、めんどくさい、それを間違ってるって外から断言するべきだが、それは自分自身がしなければならない これまで抑圧されてきたその肉体をもってして、抵抗しなければならない 自分の財産を、いかに正しく育て、どのように活かし、生きていくのか 周囲の影響もあるけど、それこそが自由で、意思決定で、人生の博打要素と救いの種になる
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