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大人もぞっとする初版『グリム童話』
「ハッピーエンド」の裏に隠された、おぞましい、この「……」!初版『グリム童話』の登場人物たちの、生々しい息づかいを感じてください。これから寝かしつけようという幼い子どもに、手足を切断するような話など、とてもできない──。そんな批判を受けて改筆される以前の初版『グリム童話』では、残酷な刑罰、男女の性愛なども、あけっぴろげに語られていました。夢のように見えるおとぎ話の中に隠された残酷、狂気、不道徳の世界、そして、当時の人々のアクの強い知恵を、感じてください。収録内容ヘンゼルとグレーテルトゥルーデおばさん長靴をはいた猫わがままな子ども灰かぶり(シンデレラ)千匹皮赤ずきんガチョウ番の娘兄と妹 -
お隣さんの置き配がヤバすぎる
『ババヤガの夜』の王谷晶氏 推薦! めちゃくちゃな世の中にボコボコにされている女たち、世界よりもっとはちゃめちゃになってやれ!! 今、元気のある人もない人も読んで笑って泣いてほしい。 ・ 大御所作家からのセクハラで筆を折り、半引きこもり生活を送る漫画家・侑李。立派な家で何不自由なく暮らす隣人の専業主婦・花帆。 近所で連続通り魔事件が起こり、隣家には不穏な空気が……。花帆にはじつは秘密があったーー 交わるはずのなかった二人は「置き配」をきっかけに、「女である」だけで自分たちを削り取っていくものたちに、真っ向から挑むことに……。 バイオレンスと癒しの疾走するシスターフッドな復讐物語! ・ 人気音楽ユニットYOASOBIが楽曲化した「New me」の原作短編小説を書いた有手窓による、初めての長編小説。 -
お隣さんは小さな魔法使い
冴えない大学生・保科優一の住むおんぼろアパートの隣室に、母親と引っ越してきた美しい少女・シャルロット。 「魔法使い見習い」を名乗る彼女は、試験をパスするため、困っている人を助けて“銀色のリボン”を三つ集めなければならないという。なぜか優一はシャルロットの使い魔としてそれを手伝うことに――。 大きな後悔。忘れられない悲しみ。誰にも言えない誰かのSOSに、そっと気づいて救ってくれる可愛い魔法使い。気づけば涙があふれだす感動の物語が、ここだけで読める書き下ろしを収録して文庫化。 -
おとなりの晴明さん
一家で京都に引っ越してきた女子高生・桃花。隣に住んでいたのは、琥珀の髪と瞳をもつ青年・晴明さんだった。不思議な術で桃花の猫を助けてくれた晴明さんの正体は歴史に名を残す陰陽師・安倍晴明その人。晴明さんと桃花の前に現れるのは、優しい鬼や京都の街を守る平安京サル会議、美の御利益をもたらす女神様。晴明さんは、いつも憂鬱そうな顔で、けれど軽やかに不思議な世界の住人たちの願いを叶えていく。そして現世での案内係に任命された桃花も、晴明さんの術で思わぬ姿に変身して――。悠久の古都・京都で紡ぐ、あやかしファンタジー。 -
大人をお休みする日
「大人」をお休みする日があっても、 それは「わたし」を生きるため。 中原中也賞受賞詩人が贈る、恋と暮らしに寄り添う第五詩集。 雑誌「mina」「婦人之友」人気連載を含む、著者最多の45篇を収録。 恋をすること/自分を愛すること 暮らしていくこと/抗うこと 女ともだちへ/選択すること 別れを選ぶこと/心を生かすために ーーままならない日々のなかに光を見つける全8章。 自分の機嫌は、自分でとる。 そう努めることが、 よい「大人」の秘訣でしょうか。 「自分の機嫌くらい」、ね。 ちくりと刺された心地がしてうつむく。 「自分の機嫌だから」むずかしいのに。 世話を焼く対象が外にいてくれた方が そっと見守ることができるだろうに。 ーー「大きくなるために必要なこと 」より抜粋 ひとりの夜に思い出す。 もう交わることのない関係を、 会わなくなった人たちのことを。 雲間から、月と目を合わせるみたいに ぽっと記憶が灯る。 そんな過去からの小さな受け取りが わたしの心を、思わぬ角度で照らしてくれる。 ーー「冷めない夜」より抜粋 -
音に聞く
デビュー以来連続して芥川賞候補になってきた二十代天才女性作家が、沈黙を破り放つ決定打。 作曲に天賦の才をみせる15歳の妹。母語から離れ、自らの言語表現を模索する姉。『肉骨茶』『影媛』で注目を集める高尾長良が音楽の都ウィーンを舞台に繰り広げる待望の本格芸術小説! 芸術の都、ウィーンへ音楽理論の大家である父を尋ねた姉妹。 妹・真名は外界との接触を拒み、内から湧きあがる音楽を汲みだす。翻訳家の姉・有智子はその天分を生かすべく心を砕くが、父の言葉によって絶望と嫉妬を思い知らされる。 音楽が記憶に掬いきれない価値を刻印するなら、言葉は底に穴の空いた器に等しいのか――。 音楽と言葉がぶつかり合う新鋭の傑作。 -
〈乙姫警部〉シリーズ
あなたのことは、最初から疑っていました──大人気漫画家を殺してしまった週刊漫画誌の担当編集者、悪徳芸能プロモーターを手にかけた歌謡界の“元”スター、裏切った腹心の部下に鉄槌を下した人気タレント文化人、過去を掘り返そうとする同僚の口を封じた美大予備校の講師……。彼らは果たして、いつ、何を間違えてしまったのか。罪を犯した者たちを、死神めいた風貌の乙姫警部がじわりじわりと追い詰めていく。〈猫丸先輩〉シリーズや『星降り山荘の殺人』の倉知淳が挑む、〈刑事コロンボ〉の衣鉢を継ぐ大人気倒叙ミステリシリーズ!/【目次】愚者の選択/一等星かく輝けり/正義のための闘争/世界の望む静謐/解説=千街晶之 -
〈乙姫警部〉シリーズ
私の誇りを傷つけるなど、万死に値する愚挙である。絶対に許してはいけない。学内で“皇帝”と称される稲見主任教授は、来年に副学長選挙を控え、恐喝者の排除を決意し実行に移す。犯行計画は完璧なはずだった。稲見はそう確信していた。あの男が現れるまでは(表題作)。劇団を主宰する間宮想悟は、借金の即時返済の代わりに恋人の看板女優を差し出せと実の叔父に強要され、その場で彼を殺害するが――(「恋人たちの汀」)。倉知淳初の倒叙ミステリ・シリーズ、全四編を収録。〈刑事コロンボ〉の衣鉢を継ぐ警察官探偵が、またひとり誕生する。/解説=香山二三郎 -
乙女
古都・鎌倉にある、選ばれた者だけが通えるといわれる全寮制「桜の宮女学院」に、なぜか入学することになった風子。時間が止まったままのような、レトロで不思議な空気が漂う世界で、浮世離れした級友たちと過す甘美な12ヵ月――。そして次々とふりかかる試練を乗り越えながら、風子に隠された出生の秘密と入学の理由が明かされていく。その謎を解く鍵は、「秘密の花園」で出会った上級生・凪子が握っていた!? -
乙女座物語
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 娘を失った母の哀しみ。「人間の愛とは何か」を語っていく感動の物語。 -
乙女の本棚
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 太宰治の『女生徒』が人気イラストレーターとコラボレーション! 太宰治の『女生徒』が、ファッションブランドAngelic Prettyなど、乙女心をくすぐる作品で知られるイラストレーター・今井キラによって、鮮やかに現代リミックス。全イラスト書き下ろしで贈る、珠玉のコラボレーション・シリーズです。巻末には、『グッドモーニング』『死んでしまう系のぼくらに』などで知られ、今をときめく詩人・小説家である最果タヒのシリーズ共通エッセイを収録。自分の本棚に飾っておきたい。大切なあの人にプレゼントしたい。そんな気持ちになる「乙女の本棚」シリーズの1冊です。 -
おとめの流儀。
中学1年生になったさと子が入部したのは“なぎなた部”。部員不足によりさっそく廃部の危機にさらされたが、不安しかないメンバーが揃いなんとか回避。だけど部長の朝子さんから告げられた部の目標は、「剣道部を倒す」ことで――!? 13歳、部活も人生も、いざ真剣勝負! -
おともだちみつけた
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 この詩を書いたのは一年生の子どもたち、まだ数ヶ月前に平仮名を覚えたばかりです。ふつうの子どもと同じですがたったひとつだけ、かわっているところがあります。それは、朝いちばんに詩を書かないと気持ち悪いというのです。ある日の会話です。 「はい、一時間目のお勉強をはじめましょう。」 「魔女先生、何か大事なこと、忘れてない? 今日はまだ詩を書いてないよ。」 「たまには休もうよ。」 「だめ、書きたい! 書かないとお勉強する気になんない。」 人は二つの世界に住んでいるのでしょうか。ひとつは目に見える世界、もうひとつは心の中にある見えない世界です。詩を書くのは、心の中の世界へ旅すること、不思議な魔力に満ちた世界です。子どもたちは、たった十分間この世界に旅するだけで、安心して一日が始まるというのです。壁にぶつかった時、頼りになるのは心の中の世界。だから、自分で大きくたくましく育てていってほしいなあと思います。地球が生まれてから、植物は人にメッセージを送り続けています。この本は、そのメッセージを受け取った子どもたちのつぶやきをまとめたものです。(著者、あとがきより抜粋) -
囮姫の契約婚
「君を狙うすべてを祓うよ、僕の囮姫」――忌み嫌われる私を見初めた金髪碧眼の貴公子は、異形の影を討伐する『影斬り少尉』だった。 皇都の夜を騒がす異形の影を視認し誘き寄せてしまう体質で疎まれてきた真野青葉は、夜会で偶然出会った藤波家次男・千晃からその能力を買われ求婚される――影を釣る囮として。 仮初めの夫婦生活、千晃の軽薄な言葉、夜ごと任務に帯同する日々。でも、時折見せる彼の優しげな視線と一途な態度。千晃の言動のギャップに翻弄されながらも、青葉は忌み嫌われてきた自分の力が求められることで徐々に自信を取り戻していく。そして、欠けたものが満たされていくのは千晃も同じで……。 -
お道具怪談
アレを使えば、切れ味最強さ。良くも……悪くも (「研ぐということ」より) ホチキス/漬物石/聴診器/足踏みミシン/傘 彫刻刀/鑿/鉋/鉈/孫の手 孫の手/柳刃包丁/バケツ/砥石の台…ほか 人の怨みを吸い、呪具と化した物たちの怪! 生活と仕事の相棒、道具に纏わる恐怖怪談集。 パワハラで辞職した社員が遺した愛用の文具。ねこばばして持ち帰った上司を襲う惨劇の音…「笑うホッチキス」 亡き姑自慢の古漬けに使われていた漬物石。嫁が石に触ると焼けるように熱く…「つけてくる石」 神棚に祀られた鉋とその下の不気味な脂染み。かつて罪人の拷問に使用された物だというが…「滲む脂」 先輩大工が遺した道具箱。細工された隠し底に入っていた物は女の髪束と書き置き…「二人ハ夫婦」 祖父の道具箱に封印された曰くつきの古い鑿。他人が触れば祟られ、職人生命を断たれるというが…「鑿」 古民家宿から無理を言って譲り受けた孫の手。宿の主人から大事に使えと言われたが…「孫の手」 先祖代々受け継がれてきた砥石の台。最高の切れ味に仕上がる秘密はその材質に…「研ぐということ」 病床の父から怪異な物が見たくなった -
お毒見探偵
別れた夫に押し付けられた借金を返すため、故郷を遠く離れてロサンゼルスにやってきたイソベル。報酬の高い仕事を求めていきついたのが「毒見役」。あらゆる毒物やドラッグの味とにおいを覚え、クライアントが食べたり飲んだりするものすべてを彼らより先に口にして、異常がないかをチェックするのだ。命がけの研修を経てようやく初仕事へ向かうと、イソベルを待っていたのは美形の私立探偵。これからは毎日、彼の食事もおやつもコーヒーも、なにもかも毒見をしなければならない。しかも、周りの人が不審に思わないように、彼の恋人役を演じながら! 演技なんてハイスクール以来したことがないのに、と不安に思っていると、同僚が毒に倒れたとの連絡が入ってしまい……!? -
踊り子と探偵とパリを
1920年代、狂乱のパリ。 作家志望の英国青年ユージンは、呪われた赤いダイヤの噂を聞きつける。 アメリカ人探偵マークと共に、謎の宝石を狙って人気随一のキャバレーに乗り込むが、焔の色の瞳を持つ美貌の踊り子ブランシェにユージンは一目ぼれしてしまい……。 ミステリアスな展開に息つく隙もない恋と友情の華麗なる冒険物語! 彼女を運命から救え! 真実の愛を信じたい僕は、ある行動に出た――。 謎多き真紅のダイヤ「ディープ・レッド・ハート」。 美しい者が手に入れれば、その美しさを永遠に残したままに死んでいくという魅惑の宝石。 今、このダイヤを持っているのは、果たして誰なのか……!? -
踊り場姫コンチェルト
全国大会を目指すべく、県立伊佐美高校吹奏楽部に入部した梶浦康規。真面目で正確な演奏しか取りえがない康規が命じられたのは、天才的な音楽の才能を持ちながら、破滅的な指揮を振りつづける問題児「踊り場姫」藤野楡を、まともな指揮者に生まれ変わらせることだった。周囲に関心がなく自分の思う指揮を振る楡には取りつく島もなく、演奏は空回りを続けるばかり。どうすれば、彼女と周囲の歯車とを噛み合わせることができるのか。コンチェルトを奏でることができるのか……。青春の踊り場にいる彼女と僕の、吹奏楽ストーリー。 -
踊りませんか、榊高ノブといっしょに
原稿用紙十四枚の短篇「関誠」しか書いたことがないのに作家志望をきどっていた、わたし。二〇〇七年春、そんなわたしは大学院にあがった ―― 榊高ノブという一人の文学フリークとの出会いを機に、故・中上健次氏が創設した熊野大学にも参加し、短篇への講評も初めて受ける……文学とはいったい何なのか? 文学に憧れ、文学にたじろぎ、文学に嗤い、文学に振り回され続ける〝 二人 〟のドタバタ珍道中。(青木淳悟氏直筆のイメージイラストを付録として収録。) -
踊る黄金像
南米から密輸されてきた百万ドルの黄金像がちょっとした手違いから十五体の模造品にまぎれこみ、ニューヨーク中にばらまかれてしまった。一獲千金をめざす悪党たちが次から次へと登場し、一大争奪戦が始まるが――マルクス兄弟のパワーを凌ぐ究極のスラップスティック大作。 -
躍る古文書~苦い確執~
幼馴染みの2人。ひとりは日本の最高峰の大学を出て、いまは有名私大の文学部教授、専門が江戸元祿期の松尾芭蕉の研究で知られている小西。すでにテレビでも馴染みの顔になっている。もうひとりの浜木は、多様な職業を経験、紆余曲折の末に短大の講師になんとか潜り込んでいる身。神田の古本屋で偶然に江戸期の古文書を手に入れていた浜木は、3年前、真贋の鑑定をその分野の専門家である小西に依頼。その際、古文書の扱いをすべて小西に任せる。なんと、その古文書は掘り出し物で、発見者として解説付きで発表した小西は、それを機に一躍有名になり、そつのない巧みな話術と相まってマスコミの寵児になっている。 2年後、浜木は、戊辰戦争がらみの調査で訪れた会津田島で再び興味深い古文書を手に入れる。江戸時代初期の勘定奉行伊丹康勝の自筆のものらしい。浜木は約1年を費やしてその古文書の内容を精査し、得た結論の正否を問うために、いまや売れっ子教授になっている小西と再会する。当初、あまり興味を示さなかった小西だが、2代将軍秀忠時代の幕府内、幕閣土井利勝と切れ者本多正純の権力闘争に絡む解説、古文書の入手経路と関係する明治維新前後の話などを浜木から聞くうちにその古文書の価値を再認識する。小西のなかに芽生えてきたのは、3年前と同じようにうだつの上がらない浜木から古文書を安く買い取って自身の名前で大々的に公表すること。そうすれば、専門分野外での発見とはいえ、小西の学者としての実績と名声は不動のものになる……。浜木は、2度も同じ手で騙されてしまうほどお人好しの性格なのか。遠い記憶のなかで、鮮明に浮かび上がってくる苦い情景が浜木の心を衝き動かす。 江戸時代初期、幕末、現代と、時代を縦横に行き来しながら、互いの歴史観、人物観をぶつけ合う2人の心理葛藤が読者をハイテンションの世界へと誘う。哀愁に満ちたラストが出色の、歴史愛好家には必読の一書。 <目次> 1 会津田島で発見された古文書 2 幼馴染み 3 家康の冷酷と秀忠の逡巡 4 家康と側近本多父子の二重構造関係 5 西行、そして「いろは歌」の謎 6 苦い確執 7 駆け引きと罠 8 遠い情景 -
踊るジョーカー
類稀な推理力を持つ友人の音野順のため、推理作家の白瀬白夜は仕事場の一角に探偵事務所を開設する。しかし当の音野は放っておくと暗いところへ暗いところへと逃げ込んでしまう、世界一気弱な名探偵だった。依頼人から持ち込まれた不思議な事件を解決するため、音野は白瀬に無理矢理引っ張り出され、お弁当持参でおそるおそる事件現場に向かう……。大量のトランプが散らばった密室での殺人事件、見えないダイイング・メッセージ、令嬢の婿取り雪だるまコンテストで起きた不可能犯罪など五つの難事件を収録。キュートでコミカル、しかし心は本格ミステリ。名探偵音野順、第一の事件簿。 -
おどるでく 猫又伝奇集
室井光広とは誰だったのか? 誰でもない。宇宙を吹き渡るコトバの元気(げんき)、天籟(てんらい)だった。 ――辻原登 こんな凄い小説が書かれていたことに驚きました。 生きる悲しみが言葉の奥底に繋がっていることを知りました。 貪るように読みました。 ――町田康 カフカ、ボルヘス、ジョイスといった先達を読み/書くことを通して、日本という「辺境」から世界文学の最前線へ。詩と小説と批評の三位一体を追求した現代文学最高の精華が、ここに再生する――。 辻原登氏 町田康氏 多和田葉子氏 推薦! 表題作は第111回芥川賞(1994)を受賞しながらも、その余りに独特な内容と形態によって「はたしてこれは小説なのか?」と賛否両論を巻き起こした伝説の傑作。そのほか、著者の故郷・南会津を舞台にした関連作を「猫又」サーガとして初集成/初文庫化。 古今東西の博識を呼び込み、「言語」と「小説」そのものの謎を探究する室井光広の目眩くテクストによって、日本語文学は何を目指し、何を実現したのか。 遺作『エセ物語』へのイントロダクションともなる、まさに「室井入門」として最適な一冊。 今こそ、時代は室井光広に追いつくことができるか――? 【目次】 [本編] 猫又拾遺(1991) あんにゃ(1992) かなしがりや(1993) おどるでく(1994) 大字哀野(1994) 和らげ(1996)(初書籍化作品) [巻末資料] 単行本版あとがき(1994) 万葉仮名を論じて『フィネガンズ・ウェイク』に及ぶ(1994) インタビュー 室井光広氏と語る(1995) 巻末エッセイ=多和田葉子「海に向かえ山に向かえ言葉に向かえ」 解題=川口好美 《あらゆる翻訳は最終的に原作の行間にただようおどるでくを読者の心底にうつすことを目的とするといっていいだろう。そのうつし方は、病気をうつすようにしてなされる。私は再度キリシタン版の中にうつし方の現場をさがしにゆく。おどるでくをうつされるのを好む人は何よりも「写す」行為をいやがらないと露文氏はいっている。》――表題作より -
踊れ、かっぽれ
最高で最強の、夏。 つらい過去も自分の弱さも、踊ればきっと、みんな輝く。 静岡の風物詩〈港かっぽれ〉に夏を捧げた高校生の、汗と涙はじける感動作。 地元出身作家が放つ、祭×青春小説! ダサい――。熱血顧問の不格好なダンスに、望月夏希らはめまいを覚えた。 静岡の清水みなと祭りで港かっぽれを踊る部活に集まった、やる気なし、体力なし、連帯感なしの十人の高校生。練習を重ねサマにはなってきたものの、ひた隠す過去の傷や虚勢のせいで部員の気持ちはすれちがったまま。 汗と一緒に本音も弱音も大噴出して迎えた本番、彼らは最高のかっぽれを踊れるか!? -
同い年
登場する男たちは現在の島の男にも通じる これは戦争前、1940-41年頃の物語ではないだろうか。 壺井栄本人と思われる作家となったミネが島へ帰ると、 小学校同級会が急遽開かれる。8人の同い年が集まると40年の歳月が一挙に巻き戻される。 島の同級生たちの暮らしぶりが、現在の島のありようにも繋がっている。 【著者】 壺井栄 香川県小豆郡坂手村(現内海町坂手)生まれ。 坂手郵便局や役場勤務後、同郷の壺井繁治を頼り1925年に上京。以後東京。 1941(昭和16年)『暦』が第4回新潮社文芸賞を受賞。 1955(昭和30年)『風』で第7回女流文学者賞を受賞。 『母のない子と子のない母と』で第2回芸術選奨文部大臣賞を受賞。 1954(昭和29年)映画「二十四の瞳」(木下恵介監督、高峰秀子主演)が公開され、全国的ヒットとなり、小豆島と壺井栄の名が一躍クローズアップされる。 -
おなじ緯度の下で
初めて好きになった女性は、スクリーンを経由して…… 季節は夏であり、登場人物はまだ幼さの残るハイティーン。そして両親は離婚もしくは死別している、という共通点を持つ短篇を集めた『夏と少年の短篇』に収録された一篇。この作品の鍵は、異母姉だ。ある男の前の妻と二番目の妻、それぞれの娘と息子という関係の4人は極めて仲が良いが、しかしこの息子と娘は兄弟でありながら他人でもある。そのことに対する隠れた意識に、17歳の男子は母親の故郷の映画館の、スクリーンに映った一人の女優の姿を経由してようやく気づくことになるのだが…… 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/ -
同じ名前の鳥が鳴く
「実は僕、青木さんは女の人が好きな人なのかなって思ってたんです」 ある日、七美はアルバイト先の後輩から思いを告げられる。 彼の思いに応える傍ら、七美は無自覚な感情に直面していく――。 複雑な現代を生きる若者の、等身大の苦悩や葛藤を鮮明に描いた短編集。 表題作の『同じ名前の鳥が鳴く』他、『積雪』、『ベスト・オブ・プリンセス』、『禁忌の崩壊』の全4作品を収録。 〈目次〉 同じ名前の鳥が鳴く 積雪 ベスト・オブ・プリンセス 禁忌の崩壊 〈著者紹介〉 なつきめい 1994年生まれ、東京都出身。 日本大学芸術学部卒業後、文筆家活動を開始。 小説のほか、作詞、現代詩、webライティングなど幅広い分野で文章表現を行っている。 趣味は音楽鑑賞、映画鑑賞、川にいる動物を眺めること。 -
おなじ日の数時間後
そこに女がいて男がいるなら、起きるときは何だって起きる 男が2人、女が2人。チームを組んで仕事の旅に出る。 長く続く出張だから良好な関係を保ったままでいたいが、 そもそもAとB、CとDという2組の恋人同士でできた4人組である。 そしてある時を境にBとCが急接近してしまい、 さあこれからどうしよう、という話を今、AとDがしているところだ。 いっそのこと、AとB、CとDのカップリングから AとD、BとCの組み合わせに変えればいいのではないか? いくらなんでもそれは安易? などと誰が言えるだろう。 人と人がいれば、そのようなことはいくらでも起きるのだ。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/ -
鬼嵐
新型コロナ騒動を予見したと話題の衝撃作! 「突然発症して、身体の中を嵐のように暴れまわる」――致死率100パーセントの殺人ウイルス《鬼嵐》が発生した! 感染症医の及川夏未は東京の大学病院での研究者生活に挫折し、離婚を経て、実家のクリニックを手伝うために北関東の町に戻ってきていた。外国人労働者の姿が目立つものの過疎化が進む地元では、町おこしの一環として、地元産の食肉をブランド化しようと若者たちが動き始めていた。そんな中、一人の老人の死を皮切りに、謎の感染死が連続して発生する。夏未は独自に調査を進めるが、それを妨げるような出来事が次々と起こり、真相に辿り着くのは困難を極めた。感染源は一体何なのか。そして、その裏側にあった戦慄の事実とは……。デビュー作『感染』以来、数々のベストセラーを生み出してきた医療ミステリーの第一人者が贈る、新型コロナ騒動を予見したと話題の衝撃作! ※この作品は単行本版『鬼嵐』として配信されていた作品の文庫本版です。 -
鬼怪談 現代実話異録
鬼は実在する――。 先祖が鬼だという資産家一族の子孫に掛けられた呪い。 その恐ろしき元凶とは…「受け継ぐ」より 鬼を見た人の証言、29話! 古来より語り継がれし異形のモノ、鬼。 実在か、はたまたお伽噺の産物か、或いは別のものを鬼と言い換えたのかその説は様々だが、いずれにせよ現代には縁遠いものと思われがちである。 だが、鬼に出会った者は今でも実在する。 本書は彼らの証言、体験談を聞き集めた実話の鬼怪談である。 ・どこからかついてきてしまった幼い鬼に情をかけた女。やがて鬼は成長し恐ろしいことが…「鬼の子」 ・先祖が鬼だという資産家一族に掛けられた呪い。そのおぞましきルーツとは…「受け継ぐ」 ・押し入れに鬼が棲む一家。節分の夜に鬼の声を聴いて吉凶が占うというのだが…「鬼が嗤う」 ――他、霊よりも怖い鬼の実話怪談29篇!
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