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-『田中角栄研究』『宇宙からの帰還』『脳死』など、ジャーナリストとして膨大な著作を残した「知の巨人」は、なぜ晩年、あえて非科学的な領域に踏み込み、批判を浴びたのか……。 「語り得ない領域」に触れる詩や信仰の言葉を弄ぶことを禁じて、ファクトを積み重ねて突き進んでいた立花が、最晩年に小説や詩が醸す豊潤な世界に身を委ね、宗教と和解する必然を描きだした渾身のルポルタージュ。現代社会に問いを立て続け、書き、疾走した立花隆の原点と到達点を解き明かす。大江健三郎氏との未公開対談「創作と現実の間」を収録。
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-いま、批評の「海賊の唄」を聴け――。天才的頭脳、喧嘩、結核、そして真実を熱愛する心。「孤高の批評家」の激動の人生を通して描く戦後日本精神史! 片山杜秀氏推薦――「イデアを徹見し、犬語を解し、珊瑚海に日本兵の幽霊を幻視する。それが本当の江藤淳だ。そんな彼が「廃墟」と「奴隷」の戦後と闘う。にもかかわらず江藤は反近代的詩人になれぬ。あくまで近代的散文家。その断裂が江藤を謎めかせる。詩心旺盛な著者はその難関を猛突破。江藤の真実を今日的に解き放つ。雄渾な江藤論かつ激烈な戦後批判の書」。 【目次】 第一章「廃墟」と「奴隷」という主題系 第二章 埴谷雄高と丸山眞男との遭遇 第三章「作家は行動する」季節 第四章「批評の批評」という活路 第五章 国家と私 第六章 文芸時評は戦場である 第七章 小説江藤学校 第八章「戦後」との訣別 第九章「閉された言語空間」への憤怒 第十章 名辞以前の世界へ
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-◎もくじ 1 大量収容の弊害 2 なぜ無実の人々が罪を認めるのか 3 なぜ目撃者の証言はしばしば間違っているのか 4 死刑制度はなくなるのか? 5 科学捜査の誤りと未来 6 脳科学と法律―相容れない仲間たち 7 高い地位にある重役が訴追を免れる理由 8 司法の延期は正義の否定 9 法的監視の縮小 10 「テロとの戦い、の法との戦い 11 行政府に対する最高裁判所の不当な服従 12 裁判所をあてにしてはならない 13 法廷に立つ日は来ない コーダ 謝辞 訳者解説 索引
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-日本文学は「どうしても翻訳できない言葉」で書かれてきた、と大江健三郎は言う。事実、谷崎も川端も三島も、英訳時に改変され、省略され、時に誤読もされてきた。なぜそのまま翻訳することができないのか。どのような経緯で改変され、その結果、刊行された作品はどう受け止められたのか。米クノップフ社のアーカイヴ資料等をつぶさに検証し、一九五〇~七〇年代の作家、翻訳者、編集者の異文化間の葛藤の根源を初めて明らかにする。
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4.0聖ヨハネ騎士団(通称・マルタ騎士団)は、創設から約千年を経た今なお国際社会から独立国としてパスポートの発行を許され、1万人を超える騎士を擁する現存世界最古の騎士団である。テンプル騎士団、ドイツ騎士団と並ぶ中世ヨーロッパの三大騎士修道会の一つが、なぜ21世紀の現代まで存続し、国連に席を与えられ、100カ国以上と国交を結んでいるのだろうか? 謎に包まれた知られざる騎士の国、その栄光と流転の歴史を、日本国籍として約1世紀ぶりに騎士に叙任された筆者が紐解く。 緒言 救貧と信仰の守護者 歴史序章 十字軍(ヨーロッパ、1095-1099) 叙説Ⅰ 騎士と騎士道、そして騎士団 歴史第一章 誕生(聖都エルサレム、1099-1149) 歴史第二章 防衛(シリア・パレスチナ地方、1150-1291) 歴史第三章 海へ(キプロス島、1291-1307) 歴史第四章 覇者(ロードス島、1307-1452) 歴史第五章 勝利(ロードス島、1453-1520) 叙説Ⅱ マルタ騎士の戒律、そして一生 歴史第六章 死闘(ロードス島、1520-1522) 歴史第七章 家(マルタ島、1523-1564) 歴史第八章 大包囲(マルタ島、1564-1565) 歴史第九章 守護者(マルタ島、1565-1675) 叙説Ⅲ マルタ騎士団総長列伝 歴史第十章 衰退(マルタ島 1675-1798) 歴史第十一章 漂流(ヨーロッパ、1798-1834) 歴史第十二章 再起(ローマ、1834-2012) 歴史終章 現代(全世界、2013-) 叙説Ⅳ 「領土なき国家」としてのマルタ騎士団 後記 騎士から見たマルタ騎士団
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4.0奴隷制時代から南北戦争、公民権運動をへて真の解放をめざす現代まで。アメリカ黒人の歴史とは、壮絶な差別との闘いであり、その反骨の精神はとりわけ音楽の形で表現されてきた。しかし黒人音楽といえば、そのリズムやグルーヴが注目された反面、忘れ去られたのは知性・暗号・超絶技巧という真髄である。今こそ「静かなやり方で」(M・デイヴィス)、新しい歴史を紡ごう。本書は黒人霊歌からブルース、ジャズ、ファンク、ホラーコア、ヒップホップまで、黒人音楽の精神史をひもとき、驚異と奇想の世界へと読者をいざなう。古今東西の文献を博捜した筆者がおくる、新たな黒人音楽史。
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-ロンドン下町出身の優柔不断な中年男・アーチーと、バングラデシュ出身の誇り高きムスリム・サマード。第二次大戦で親友になったふたりは、ロンドンで新たな人生を模索する。 成長したアーチーの娘・アイリーとサマードの双子の息子・ミラトとマジドは、遺伝子工学者のチャルフェン一家と関わり、生命倫理にふれる研究をめぐる問題の渦中へ……。 移民家族が直面する悲喜劇を知的でユーモラスに描く、ジャマイカ系イギリス人作家の衝撃作。カリブ海やインド亜大陸からヨーロッパにわたる壮大な家族の物語を背景に、歴史、信条、遺伝子などさまざまな差異を抱えて混沌の街ロンドンで生きる人々を描く。分断と混沌の深まる時代に希望の光を放つ、21世紀の必読書 ブレイディみかこさん推薦! 「この本、いちおう社会派で、すでに古典と呼ばれているんです。 こんなにヤバくて笑えてぶっ飛んでるのに。 繚乱と咲く、移民たちのサーガ! ストリートの歴史はなんと猥雑でカオスなことか。 多文化共生の諸問題をごった煮にしておおらかに笑い飛ばす、才気煥発な本である。」 西加奈子さん推薦! 「これはすべての呪われた、そして祝福された人間の物語だ。 きっと100年後も、200年後も読み継がれるだろう。 人間がどうしようもなく、抗い難く、救い難く、人間でしかないことを、こんなに面白おかしく、鮮やかに、完璧に書かれた小説がこの世界に存在することに感謝したい。 20年前に誕生したこの傑作を、これから初めて読むことが出来る人に嫉妬する。そう思っていたけれど、何度目だって衝撃は変わらなかった。いや、増した。著者が描いたこの世界に、私たちは近づけているのだろうか。」
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-わが国最初の正史。720年(養老4年)5月、舎人親王らが完成させた。神代から持統天皇の代までを漢文で編年体で記す。30巻。添えられた系図一巻は散逸。六国史の第一で、『日本紀』とも呼ばれ、『古事記』と併せて「記紀」という。しかし編集に使われた資料は『古事記』のように特定の帝紀や旧辞だけでなく、諸氏や地方の伝承、寺院の縁起、朝鮮や中国の歴史書なども参照している。文学性のある『古事記』に比べ、『書紀』は敬遠されがちだった。だが、「日本誕生」を知るには、『書紀』のほうがより重要だ。日本古代史の専門家による、わかりやすい現代語によって『書紀』はぐんと身近になった。 上巻は、神代(巻第一)~武烈天皇(巻第十六)を収録。 下巻は、継体天皇(巻第十七)~持統天皇(巻第三十)を収録。六世紀から七世紀にいたる時代。中国・朝鮮半島からの制度・文物の流入により、天皇を中心とした国家的統一が完成する。 巻末寄稿・『日本書紀』と史実とのあいだ 大津 透
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3.0大戦末期、連合軍はいかにして勝利への道筋を固めたのか―― 史実を克明にたどることで、 戦場の悲惨な現実、 軍人、政治家、司令官の実像が甦る。 凡百の戦記を凌駕する無類の歴史読み物。 〈詳細攻勢図収録〉
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4.0政治家と軍人の軋轢、第一線の兵士の辛苦、失策、偶然、そして英雄的行為……。錯綜する戦況を俯瞰し、臨場感たっぷりに人間模様をも再現。大戦の帰趨を決した「奇跡」の舞台裏を活写する、稀有の戦記発掘。〈主要線戦闘地図収録〉
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-『ゴリオ爺さん』『谷間の百合』ほか全九一篇、登場人物二〇〇〇人による壮大な「人間喜劇」を構想したバルザック(一七九九―一八五〇)。富と名声を求めて旺盛な創作活動に邁進し、天才と俗物の間を生きた。その彼を終生敬してやまなかった伝記作家が、五一年の生涯を情熱的に描いた遺作にして最高傑作。〈解説〉宮下志朗 目次 第一篇 青春と初舞台 第一章 少年期の悲劇 第二章 運命への早まった問いかけ 第三章 オラース・ド・サン・トーバン小説工場 第四章 ベルニー夫人 第五章 商業的幕間狂言 第六章 バルザックとナポレオン 第二篇 仕事部屋のバルザック 第七章 三十男 第八章 書斎のうちとそと 第九章 カストリー侯爵夫人 第十章 バルザック自己の秘密を発見す 第三篇 小説を地で行く 第十一章 未知の女 第十二章 ジュネーヴ 第十三章 ウィーンの別れ 第四篇 小説家バルザックの栄光と悲惨 第十四章 破局の年一八三六年 第十五章 イタリア旅行 第十六章 転機の年 第十七章 サルデーニャの銀山 第十八章 芝居の投機 第五篇 『人間喜劇』の作者 第十九章 ハンスカ夫人征服の戦い 第二十章 『人間喜劇』 第二十一章 最初の挫折 第二十二章 蒐集家バルザック 第六篇 事の成就と終り 第二十三章 最後の傑作 第二十四章 ウクライナのバルザック 第二十五章 結婚と帰国 第二十六章 おわり
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-二十世紀を代表する歴史家ホイジンガが、フランスとネーデルラントにおける十四、五世紀の人々の実証的調査から、中世から近代にかけての思考と感受性の構造を、絶望と歓喜、残虐と敬虔の対極的な激情としてとらえ、歴史の感動に身をおく楽しみを教える。中世人の意識と中世文化の全像を精細に描きあげた不朽の名著。 “この書物は、十四、五世紀を、ルネサンスの告知とはみず、中世の終末とみようとする試みである。中世文化は、このとき、その生涯の最後の時を生き、あたかも思うがままに伸びひろがり終えた木のごとく、たわわに実をみのらせた。古い思考の諸形態がはびこり、生きた思想の核にのしかぶさり、これをつつむ、ここに、ひとつのゆたかな文化が枯れしぼみ、死に硬直する――、これが、以下のページの主題である。この書物を書いていたとき、視線は、あたかも夕暮れの空の深みに吸いこまれているかのようであった。ただし、その空は血の色に赤く、どんよりと鉛色の雲が重苦しく、光はまがいでぎらぎらする。 いま、書いたものをよみかえしてみて、こう思う、もうすこし、この夕暮れの空に視線をとどまらせていたならば、にごった色もしだいに澄み、ついにはまったき澄明さにいたったのではなかったか、と。“(「第一版緒言」より)
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-英国の情報組織の生成発展のドラマを描きながら、能力と魅力あふれるスパイ、二重スパイたちの活動を二度の世界大戦とロシア革命期を中心に活写。暗号解読のスリリングな事情にも筆を及ばせた決定版。
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-本書は21世紀に入って刊行された最も優れた歴史小説であり、一人の作家が生涯に一度書けるかどうかというほどの名作である。 ――縄田一男(日本経済新聞書評より) その個人史を書くことが、彼なり彼女なりの属する共同体の歴史を書くこととほぼ重なる、という人物がいる。榎本武揚も間違いなくそのひとりであった。自分はその武揚について、これだけ存分に書かせてもらえたのだ。小説家としてなんと幸福なことかと、いま感じている。 ――単行本『決定版 武揚伝』あとがきより 黒船来航に揺れる幕末。海軍伝習所を経てオランダに留学した榎本武揚は、幕臣としての務めを全うせんとするが、ついに幕府が崩壊。徳川艦隊を率いて蝦夷地へ向かった武揚は、箱館を攻略し自治州を樹立する。だが、新政府軍が海峡を突破。五稜郭に拠り奮戦するも、土方歳三は倒れ、武揚は……。 “時代の先覚者”の半生を描く畢生の歴史巨篇、改稿決定版! 全三巻(上中下)を合本。
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-(一)神話から楚辞へ 中国文学の原点である『詩経』と『楚辞』の成立、発想、表現を、『記紀万葉』と対比し考察する。古代共同体的な生活が破壊され封建制が根付いたとき、人々はそれぞれの運命におそれを抱き、そこに古代歌謡が生まれた。斬新で美しい論の展開、すべてを網羅した知識、知的興奮が味わえる白川静の世界。 (二)史記から陶淵明へ 古い国家の羈絆から解き放たれ、自らの運命に生きはじめた孤独な生活者たち。彼ら「士人」は体制への埋没を拒否し、自然の情感に沿って天の道に合しようとした。「天道是なるか非なるか」と厳しく問うことによる文学精神の成立から、現実を避けて桃源郷を求める創作詩にまでいたる、文化の道筋を探る。 (全二巻)
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-謝辞 まえがき――「ダグラス・マッカーサーとは誰だったのか?」 第1章 始まり 第2章 参謀総長 第3章 中心から外辺へ 第4章 大惨事 第5章 高くついた教訓 第6章 パラメーター 第7章 見習い期間 第8章 突破口 第9章 帰還と償還 第10章 回帰、侵攻、そして降伏 第11章 青い眼の大君 第12章 勝利と課題 第13章 朝鮮半島での勝利 第14章 朝鮮半島での敗北 第15章 総括 あとがき 「マッカーサーの遺産と戦後日本」
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4.1「彼の一生は失敗の一生也。彼の歴史は蹉跌の歴史也。彼の一代は薄幸の一代也。然れども彼の生涯は男らしき生涯也。」――芥川龍之介 平安末期。十二歳の少年・駒王丸は、信濃国木曽の武士・中原兼遠の養子として、自然の中でのびのびと育つ。兼遠の息子たちとも実の兄弟のように仲良く過ごすが、彼は父と母の名も自分が何者なのかも、いまだ知らずにいた。 ある日、駒王丸はささいなきっかけから、同じく信濃の武士の子・根井六郎と喧嘩になる。だが、同等の家格であるにもかかわらず、六郎と根井家当主が後日謝罪に訪れる。二人は畏れ多そうに深々と頭を下げて言う。 「駒王丸殿はいずれ、信濃を束ねる御大将となられる御方。我ら信濃武士は、ゆくゆくは駒王丸殿の旗の下に集わねばならぬ」 初めて知る実父の存在、自らの壮絶な生い立ち。駒王丸、のちの木曽義仲の波乱の生涯が始まろうとしていた。 類い希なる戦の腕で平家を追い落とし、男女貴賤分け隔てない登用で、頼朝・義経より早く時代を切り拓いた武士。 彼が幕府を開いていれば、殺戮の歴史はなかったかもしれない。 日本史上最も熱き敗者、「朝日将軍」木曽義仲の鮮烈なる三十一年。
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3.7ベルリンの壁崩壊から三〇年以上を経た二〇二一年に、民主主義とその根底にある価値観を擁護しなければならなくなるとは思っていなかった。 国際政治がふたたび景気後退、軍備拡張、社会不安、恐怖に支配されるとは想像しがたかった。現在の権威主義的な傾向とナショナリスト的な保護貿易主義が束の間の現象として終わるのか否かは、わたしたち民主主義諸国の強さにかかっている。 民主主義諸国はいま直面している課題にうまく対処できるのか。できないのなら、民主主義諸国をより回復力あるもの(レジリエント)にするにはどうすればいいのか。 ――本書編者 マチルデ・ファスティング
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-明治初期に日本を訪れた仏海軍士官ロチ。開業間もない鉄道と人力車で神戸・京都・奈良・東京・日光などを巡る。日本人と日本の風物に鋭い観察眼を向け、鮮烈な筆致で驚きを綴る。 目 次 第一章 京都 聖なる都 第二章 江戸の舞踏会 第三章 二人の老人がつくる驚きの料理 第四章 皇后の装束 第五章 三つの田舎の言い伝え 第六章 日光の聖なる山 第七章 サムライたちの墓にて 第八章 江戸 第九章 「春」皇后
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3.0「戦略」については、古今多くの論考がなされ、広く注目を集めてきた。しかし現在、欧米の軍事専門家が最重要視しているのは「戦略(strategy)」と「戦術(tactics)」を架橋する「作戦(operation)」の考え方である。日本ではもともと作戦という言葉が幅広い使われ方をしていることもあり、この概念はいまだ理解が進んでいないが、戦争を取り巻く状況が変化した現代にあって、その役割を学ぶのは喫緊の課題であろう。本書では「作戦」の歴史的経緯をふまえたうえで、現在論議されている具体的な事例を検討する。 目次 序論 ポスト冷戦時代における作戦の特色―「軍隊行動の三レベル」 第一部 作戦の起源 第1章 作戦のない軍隊運用―絶対君主時代の戦闘回避主義 第2章 「大戦術」の開発とナポレオン戦争 第3章 ジョミニとアメリカ南北戦争 第4章 クラウゼヴィッツの「戦略」とモルトケの作戦 第二部 冷戦期までの作戦 第5章 米軍の消耗戦方式―封印された作戦の概念 第6章 ソ連軍の縦深作戦 第7章 フラーとハートの士気喪失作戦 第三部 ポスト冷戦時代の作戦 第8章 「緊要で、脆弱な『重心』」の追求 第9章 「影響」重視の考え方 第10章 複雑な「問題」と「システミック作戦デザイン」 おわりに
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-「とうとう来てしまったのね」「賽は振られたのさ」行き詰まった二人の関係を清算するため、詩人と妻は希望も計画もないまま日本を出た。上海、マレー半島、インドネシア、パリ――四年に及ぶ放浪の旅を綴った自伝三部作を合本。 『どくろ杯』 詩集『こがね蟲』で詩壇に登場した詩人はその輝きを残し、夫人と中国に渡る。長い放浪の旅が始まった。 『ねむれ巴里』 深い傷心を抱きつつ三千代夫人と日本を脱出した詩人はヨーロッパをあてどなく流浪する。自伝第二部 『西ひがし』 三千代夫人はひとりベルギーに残った。暗い時代を予感しながら、詩人は暑熱と喧噪の東南アジアにさまよう。
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5.0ジャンルの始祖・清張にとって、「社会派推理」とは何だったのか? 『或る「小倉日記」伝』(1952)で芥川賞を受賞し、『点と線』(1958)でブレイク、『小説帝銀事件』(1959)で現実の事件に取り組み、『日本の黒い霧』(1960)でノンフィクションへ――と、松本清張はデビュー以来、瞬く間に新たな領域を開拓し、のちに「社会派推理の祖」と称された。 1950~60年代の日本を背景に、本格派/社会派、純文学/エンターテインメント、フィクション/ノンフィクション……といった複数のジャンルの枠を超えて成立した「社会派推理」の実像は、清張没後30年を経てなお、いまだ広く知られていない。 本書では、その「社会派推理」をテーマに、初書籍化となる中篇(表題作)はじめ、これまで単著・全集未収録だった貴重な小説・トーク・エッセイを中心にセレクトした。 本人およびその同時代作家たちによる証言を通して、「社会派推理」が求められた原点、そしてその展開の軌跡と可能性の中心をさぐる。 【目次】 [小説] 閉じた海(1973) よごれた虹(1962) 雨(1966) [対談・座談] 私小説と本格小説――対談・平野謙(1962) 推理小説の作者と読者――座談・高木彬光/水沢周(1962) 作家と批評家――対談・権田萬治(1973) [エッセイ・インタビュー] 広津和郎(1968) 石川達三(1985) 白の謀略(1977) 世界が激動しても、人間は変わらないんだよ――生前最後のインタビュー(1992) 解説・藤井淑禎
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4.0社会派推理の開拓のみならず、小説、ノンフィクション、古代史、現代史など、領域を自在に超えた執筆活動を展開し、「国民作家」の名をほしいままにした松本清張。その膨大な仕事のなかでも、自らの同時代史に取り組んだ『昭和史発掘』『日本の黒い霧』は重要な柱といえる。清張は、軍部をはじめとする国家権力、二・二六事件で蹶起した将校たちにどのような眼差しをむけていたか。占領期に起きた不可解な事件をいかに捉えていたか。没後30年を経て、清張史観はいかに評価されるべきか。松本清張から「時代の記録者」としてバトンを託された著者が清張史観の核心を平易な文体で伝える。阿刀田高、加藤陽子各氏との対話を収録。
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4.2米陸軍特殊部隊と同じ異名をとるチームは、いかにして世界の食品市場を攻略してきたのか。立ちはだかる、国家の動乱と異文化の壁!
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4.0福島第一原発事故、さかのぼれば薬害エイズ、水俣病……。専門家による政府への科学的助言はいつも空回りした。このコロナ禍でもまた、政治と科学(専門家)は幾度も衝突した。専門家はその責任感から、自らの役割を越えて「前のめり」に提言したこともあった。 専門家たちは何を考え、新型コロナに向き合ったのか。政治と科学の間には、どのようなせめぎ合いがあったのか。そして、コロナの教訓を新たな感染症の脅威にどう生かすのか……。 尾身茂・新型コロナウイルス感染症対策分科会長への計12回、24時間以上にわたるインタビューを通じ、政治と科学のあるべき関係を模索する。
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-岡倉(天心)先生は「諸君は売れるものをお作りになるから売れないので、売れないものをお作りになれば必ず売れる」と言われた。どうもえらいことを言われる先生だなと思って、それが強く心に残った。――本書より 【目次】 刊行にあたって 平櫛弘子 1 生いたち 2 大阪と中谷一家 3 奈良と森川杜園 4 東京に出る 5 禾山和尚 6 長安寺の生活 7 茶屋町の生活 8 米原雲海と山崎朝雲 9 岡倉天心と日本彫刻会 10 岡倉天心の思い出 11 日本美術院の再興 12 上野桜木町の家とその頃の諸作 13 二児を失う 14 色々の天心像 15 素材と用具と伝統技法の復活 16 帝展参加と《霊亀随》 17 肖像彫刻 18 鏡獅子の制作 19 六代目尾上菊五郎の手紙 20 第二次鏡獅子の制作と弟子達 21 美術学校に勤めた頃 略年譜 解 説
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4.0貧乏なのに、紙幣の顔。生まれは裕福、晩年は借金三昧。いくら稼ぎ、いくら借り、何を買い、何を思ったのか?金銭事情で読み解く、日本初の女性職業作家の新しい姿。
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3.5太平洋戦争さなかの昭和17年。日本統治下のパラオ・コロール島。小学校教員である宮口恒昭の長男・智也はある事件をきっかけに、パラオ人少年のシゲルと親友となった。だが、父の転勤で智也も隣島へ転校することに。二年が過ぎ偶然再会したふたりは喜び合うが、戦争の冷たく暗い影は、この長閑な南の島々にも迫っていた――。時は流れ、昭和63年末。パラオ共和国独立準備で訪日したシゲルは、天皇の容体悪化が報じられる中、戦後すぐ消息が途絶えた宮口家の人々を捜しはじめるのだが……。日本人とパラオ人の歴史と心の交流、戦争の悲惨さ、そして日本人の未来(エレアル)を問う、感動長篇。
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4.0知らなかった「キーンさん」がここにいる! 同時代のカワバタ、ミシマの話から「超大国日本論」、そして美味しい料理屋の紹介まで、本邦初訳の27編。 これらは、ドナルド・キーンという類い希な日本文学者が、アメリカの読者に向かって日本をどう紹介したかを示すとともに、アメリカがどんな時に日本について知りたいと思ったか、日本文化を理解しようとしたかを示す、もう一つの戦後日米文化史でもある。 目次より 〈書評〉谷崎潤一郎『蓼喰ふ虫』E・サイデンステッカー訳 〈書評〉大岡昇平『野火』アイヴァン・モリス訳 〈エッセイ〉日本文学の翻訳について 〈エッセイ〉大歌舞伎、初のニューヨーク興行 〈エッセイ〉戦後、日本人は変わったか? 〈投稿〉編集主幹へ――日本の選挙を分析する 〈書評〉コルタサル『石蹴り遊び』 〈エッセイ〉日本文学者という「専門家」の告白 〈エッセイ〉川端康成のノーベル文学賞受賞 〈エッセイ〉ミシマ――追悼・三島由紀夫 〈エッセイ〉超大国日本の果敢ない夢 〈エッセイ〉大都会東京の「素顔」 など
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3.01989年6月4日―。強権独裁「習近平中国」のルーツはここにある。日本の外交官たちはその日、「人民の流血」をいとわない中国共産党の本質を見抜くべきだった。「今孤立させると排外的になる。いずれ民主化する」。計3・6兆円の援助を注ぎ込んだ日本政府は皮肉にも中国を排外的な「モンスター」に変えてしまった。 建国以来最大の危機だった天安門事件を通じて「強国」となった中国。その背景には、中国共産党と裏で手を握る米国、実利優先の欧州、常に米中の「呪縛」から逃れられない日本の存在があった。ウクライナ戦争・台湾有事で中国はどう動くか。その答えは、33年前の極秘記録にある。日本はどうすべきか。歴史の教訓を読み解く。 日中国交正常化50年の節目に一石を投じる渾身のドキュメント。
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-それは「奥田プロジェクト」と呼ばれた――トヨタが世界企業へと勇躍した時代、ロシア進出はいかに行われたか。エコノミストからロシア現地法人の社長へと転身した著者は粗野で不条理な社会と戦いながら、その大きな可能性を追いかける。しかし、ヨーロッパ有数の規模に成長した市場は、リーマンショックによって一気に崩壊するのだった……。一企業の変革の原動力と変革を担った人々の姿、そしてグローバル経済の本質を描ききる。 目次より プロローグ 第一章 ロシア進出 第二章 未成熟社会 第三章 一燈を提げていく 第四章 シベリア鉄道紀行譚 第五章 リーマンショック、その後 エピローグ
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5.0内田百閒、阿川弘之につらなる鉄道紀行の第一人者・宮脇俊三の世界が今よみがえる! 宮脇の深い教養に裏打ちされた、「写真のいらない」紀行文学。国鉄がJRとなり、寝台特急がほとんど廃止され、北海道や九州からローカル線がほぼ消えるなど、宮脇が書いた鉄道風景はずいぶん変わってしまった。その点からも、懐かしさとともに、発見の多い内容となるだろう。今はなき鉄路の地図、多数収載。 第1章 『時刻表2万キロ』――国内紀行① 第2章 『最長片道切符の旅』――国内紀行② 第3章 『終着駅へ行ってきます』――国内紀行③ 第4章 『時刻表おくのほそ道』――国内紀行④ 第5章 『失われた鉄道を求めて』――国内紀行⑤ 第6章 『台湾鉄路千公里』――海外紀行① 第7章 『インド鉄道紀行』――海外紀行② 第8章 『殺意の風景』――小説 第9章 『古代史紀行』『平安・鎌倉史紀行』『室町・戦国史紀行』 ――歴史① 第10章 『時刻表昭和史』――歴史② 宮脇俊三(1926~2003年) デビュー作『時刻表2万キロ』で第5回日本ノンフィクション賞受賞。短篇集『殺意の風景』は泉鏡花賞を受賞し、直木賞候補にも挙げられた。1999年には菊池寛賞受賞。
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4.0関容子氏が、銀座で逢ったひととの思い出を綴る、PR誌「銀座百点」人気連載エッセイの書籍化。特別な街への憧れが募る1冊。 登場する人物 吉行淳之介/丸谷才一/堀口大學/戸坂康二/ドナルド・キーン/梅原猛/池内紀/色川武大/小松左京/井上ひさし/石垣りん/早坂暁/十七代目中村勘三郎/初代中村獅童/六代目中村歌右衛門/十二代目市川團十郎/四代目中村雀右衛門/二代目尾上松緑/十八代目中村勘三郎/沢村貞子/岸田今日子/加藤治子/池内淳子/太地喜和子/岡田嘉子/長岡輝子/平幹二朗/池部良/小沢栄太郎/小沢昭一/北村和夫/加藤武/桂米朝/古今亭志ん朝/安野光雅/岩城宏之/五十嵐喜芳/兄、眞之助
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-この本を読まずに劉生の事を知ろうとする人は、劉生の画業を麗子像をぬかして話そうとする人に似ている――(武者小路実篤「序」より) 〈麗子像〉を通じて誰もが知る愛娘が、父・劉生の日記や手紙を引きつつ、その幼年時代から死までを綴った手記。新たな表現を求めて苦悩し、角力を愛し、時に癇癪を起こす――画家・劉生、そして人間・劉生を知るうえで欠かせない一冊。カラー口絵8P、著者が劉生の死後を綴った単行本初収録の随筆4篇、麗子の娘である画家・岸田夏子による解説を増補した新版。図版多数収載。【岸田劉生生誕130年記念企画】 【目次より】 序(武者小路実篤) ○ 幼年時代から結婚まで 代々木時代 鵠沼時代 京都時代 鎌倉時代 満州へ ○ 解 説(谷川徹三) 〈巻末付録〉岸田麗子随筆選 父の遺してくれたもの ある女の講演草稿 あれから三十年 母のこと ――劉生を夫に選んだひと ○ 岸田麗子 ――「麗子像」の先へ(岸田夏子)
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「多くの企業が、ESGとSDGsを別箇の課題として捉えています。 しかし、両方をうまく活かせば、成功するビジネスを開拓できるのです」 ESGとSDGsを正しく理解し、社会と自社の両方にとって良い仕組みを構築することが、これからの時代に求められる会社のかたちです。本書では、専門用語に触れたことのない人から目の前の課題として取り組む人まで使えるものを目指し、用語解説から実践例まで網羅しました。経営者、企業担当者必読の1冊です。 第1章 基礎編その1 登場する言葉を理解しよう 第2章 基礎編その2 企業に求められるESG/SDGs対応とは何か 第3章 実践編その1 ESG/SDGs対応の好事例を見てみよう 第4章 実践編その2 あなたの会社でESG/SDGs経営をするには
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-デモクラシーにこそ、「野蛮」を生み出す危険性が潜んでいる。文明の極まりに生じる自由と平等の葛藤をいかに乗り越えるか。デモクラシーの在り方を問い直す試み。 はじめに 第Ⅰ部 デモクラシーと市場の選択 第1章 高齢社会のデモクラシー 第2章 ナショナリズムと経済政策 第3章 メディアの役割と読者の責任 第Ⅱ部 教育と学問が向かうところ―高等教育を中心に 第4章 社会研究における人文知の役割 第5章 大学の理念とシステム 第6章 「大学改革」をめぐって 第Ⅲ部 文明から野蛮へ? 第7章 歴史に学ぶとは 第8章 格差と分断 第9章 文明から野蛮へ
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-16世紀後半に来日し30年余り滞在したイエズス会の宣教師フロイスによる「日本史」の完訳版。毎日出版文化賞、菊池寛賞受賞作。全12巻のうち豊臣秀吉篇Ⅰ・Ⅱ(4・5巻)を収録する。 豊臣秀吉篇Ⅰ(4巻) 大坂築城がなりバテレン一行を接見する秀吉と城内の様相を臨場感豊かに描く。諸国征伐を終えた秀吉は、高山右近を追放し、キリシタン禁教令を布く。 豊臣秀吉篇Ⅱ(5巻) 後陽成天皇の聚楽行幸、遣欧使節の謁見、小田原北条氏征伐など、全盛期の秀吉を描く。天下人となった「暴君」秀吉の野望はついに朝鮮侵寇に至る。
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5.0今や看護師は、社会に欠かせない職業である。専門知識や技能を身につけ、国家試験に受かってはじめて就くことのできる専門職であり、人の健康や命を守る尊い職業として広く認知されている。しかしかつては「カネのために汚い仕事も厭わず、命まで差し出す賤業」と見なされていた。 家老の娘に生まれながら、この「賤業」につき、生涯をかけて「看護婦」の制度化と技能の向上に努めたのが、大関和である。和は離婚して二人の子を育てる母親でもあった。 これは近代日本において、看護婦という職業の礎を築いたシングルマザーの物語である。 【目次より】 ●第一章 故郷黒羽 家老の娘/「嫁田」の友/田打桜/物言う嫁 ●第二章 鹿鳴館 パン・ペルデュ/牧師植村正久/「看病婦」と「看護婦」/婦人慈善市/大山捨松からの誘い/リディア・バラの決意/メアリー・トゥルー/横浜の貧民窟 ●第三章 桜井看護学校 「東の慈恵」「西の同志社」/校長矢島楫子/断髪の新入生/『看護覚え書』/病院実習/「器械出し」の名人/花魁心中騒動/「泣キチン蛙」/トレインド・ナースの誕生 ●第四章 医科大学附属第一医院 「白衣の天使」/松浦里子と本多銓子/「我朝のナイチンゲールとならん」/医師との軋轢/「求めよ、さらば与えられん」 ●第五章 越後高田「知命堂病院」 高田女学校/「廃娼演説会」/瀬尾原始との再会/鈴木雅、天然痘と戦う/日本初の派出看護婦会/婦人矯風会の授産施設/赤痢の村へ/「避病院」の改良/日清戦争と看護婦/「衛生園」にかけた夢/岡見京との邂逅 ●第六章 東京看護婦会 派出看護婦会の乱立/後藤新平との約束/木下尚江からの求婚/相馬愛蔵の誠意/遊郭から逃げた少女/『派出看護婦心得』/鈴木雅の引退/「貴官の剣を貸し給え」/『婦人従軍歌』/慰問袋運動 ●第七章 大関看護婦会 「生まれては苦界、死しては浄閑寺」/大関看護婦会/内務省「看護婦規則」/大山捨松、スペイン風邪に倒れる/鈴木雅との別れ/関東大震災
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3.0昭和11年夏、満洲国・奉天の街。新聞社の飛行士・鷲尾順之介は、殺人事件に端を発した銃撃戦に遭遇し、謎めいた美貌の歌手・宋麗淋を偶然助けた。それは運命の出会いだった。一方、関東軍参謀本部の梶清剛大尉は、同志とともに「ある計画」を遂行していた。そして、彼らの運命の糸は複雑に絡み始める――。ライバル社の行方不明機を発見した順之介は、突如現れた梶から銃を突きつけられる。内蒙古で「荷物」を引き取り、空輸しろと命令されるのだが……。否応なく操縦桿を握り、空へ上がった彼を待つ運命とは? そして、次々と明らかになる、驚愕の真実とは!? 壮大なスケールで描く冒険エンタテイメント!!
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-広島に生まれた少女は3歳でバレエに出会い、長じて世界中で「東洋の真珠」と絶賛された。偉大なアーティスト、ヌレエフやフォンテインからの宝物のような学び、日本バレエ界を共に牽引してきた清水哲太郎との珠玉の絆、松山バレエ団が紡ぐ命慈しむ舞台への祈り……。唯一無二の歩みを秘蔵エピソードと共に語る。読売新聞連載「時代の証言者」に大幅加筆のうえ単行本化。
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-〈八女の玉露はなぜ高級? なぜうま味が濃い? 〉 日本茶のなかでも高品質な玉露の産地として知られる福岡県八女。 室町時代、明より茶の種が持ち帰られ、栽培方法が伝えられてから、2023年で600年の節目を迎えた。 全国的にみると小さな産地である八女は、いかに高級茶葉の産地となったのか。 独特な気象条件のもと機械化をせず、手摘みにこだわるなど徹底した手法を貫き、品評会で全国に名を轟かせる「八女伝統本玉露」の圧倒的なうま味、甘み、冴え。一杯の茶が忘れられない体験になるとも言われる。 今、八女茶は世界的シェフやソムリエとコラボレーションにより、世界へ羽ばたこうとしている。 日本一の玉露を作る茶の匠を追いかけ、八女茶の魅力に迫る一冊。八女茶の六百史掲載。
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3.0戦前日本を代表する自由主義者、言論人だった石橋は、戦後、活動の場を政界に移す。大蔵大臣、通産大臣などを歴任し、1956年には自民党総裁に当選、首相になるも、病気のため、65日で辞任した。石橋は、自らの政治理念を現実政治の中で実現できたのか。没後50年、その真価を問う。 目次より 第一章 政治家・石橋湛山の誕生 第二章 運命の七票――一九五六年の自民党総裁選 第三章 明暗を分けた閣僚人事 第四章 「私の政治的良心に従います」――65日間の内閣 第五章 日中国交正常化への努力 第六章 理想主義者から現実主義者への転回 終 章 晩年の石橋湛山
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5.0戦争の過酷さは“戦後”も続いていた。1945年3月、日本軍が仏領インドシナ北部の町で300人を超える捕虜を殺害したランソン事件。その6年後、戦犯裁判を経て、捕虜殺害という上層部の命令に従わざるを得なかった4人の将校が銃殺刑に処された。その一方、捕虜殺害の命令者が罪に問われることはなかった。命令を拒むという選択肢があり得ない日本軍にあって、罪を負うべきはいったい誰だったのか。無謀な作戦、敵味方を問わない人命の軽視、曖昧な責任の所在、個人と組織の間に生じる相克……。知られざる事件の顛末と、裁きを受けた将校たちの思索を手掛かりに日本人が避けられない問題に向き合う歴史ノンフィクション。梯久美子氏、推薦。
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-埼玉と神奈川で、連続無差別通り魔事件が発生。それぞれの犯人は逮捕直後に急死したが、身に着けていたデバイスにより遠隔操作を受けていた痕跡が見つかった。 その頃、米中ソでは、政府高官や軍のトップに対し核攻撃を匂わせる脅迫状が届いていた。受信経路とその内容からAIの暴走が疑われ、デフコン3が発令。世界に緊張が走った。 そして21世紀末の火星――。ロゼッタ渓谷の底で発見されたのは、溶岩チューブを利用した正体不明の遺跡だった。入念な準備の末、内部調査で見つかったのは……。 謎が謎を呼ぶ怒濤のSF開幕!
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4.4炒米粉、魯肉飯、冬瓜茶……あなたとなら何十杯でも――。 結婚から逃げる日本人作家・千鶴子と、お仕着せの許婚をもつ台湾人通訳・千鶴。 ふたりは底知れぬ食欲と“秘めた傷”をお供に、昭和十三年、台湾縦貫鉄道の旅に出る。 「私はこの作品を過去の物語ではなく、現在こそ必要な物語として読んだ。 そして、ラストの仕掛けの巧妙さ。ああ、うまい。ただ甘いだけではない、苦みと切なさを伴う、極上の味わいだ。」 古内一絵さん大満足 1938年、五月の台湾。 作家・青山千鶴子は講演旅行に招かれ、台湾人通訳・王千鶴と出会う。 現地の食文化や歴史に通じるのみならず、料理の腕まで天才的な千鶴とともに、 台湾縦貫鉄道に乗りこみ、つぎつぎ台湾の味に魅了されていく。 しかし、いつまでも心の奥を見せない千鶴に、千鶴子は焦燥感を募らせる。 国家の争い、女性への抑圧、植民地をめぐる立場の差――― あらゆる壁に阻まれ、傷つきながら、ふたりの旅はどこへ行く。
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3.7「屍体の重量がずしりと腕先にきたとき、はじめて私に任務らしい感情が充実しました」――。国民作家が終生描き続けた「組織・社会と個人との葛藤」をテーマに、これまで単著・全集未収録だった短篇小説を精選。自身の体験を反映した戦争小説から実在の事件をモデルにした小説まで、巨匠のエッセンスを凝縮した全十篇。 【目次】 任務(1955) 危険な広告(1954) 筆記原稿(1957) 鮎返り(1955) 女に憑かれた男(1956) 悲運の落手(1957) 秘壺(1960) 電筆(1961) 特派員(1979) 雑草の実(1976) 解説:権田萬治
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3.88人1部屋の全寮制。朝6時にラッパで起床。髪型、恋愛、外出の規則。朝から夜までみっちりと詰まった「日課時限」と、陸海空1005時間の実践訓練……。世間一般には、大学といえばモラトリアムともいわれる緩んだ期間だが、国防のために寸暇を惜しんで学び続ける若者たちがいる。厳しい日々にもかかわらず、多くの卒業生は「生まれ変わっても防大に入りたい」と口をそろえる。 他者のために生きるプライドを秘めた人材を育成する学び舎の実像、そのすべてを前防衛大学校長が語りつくした。
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4.0★★中国との「見えない戦争」を制する 戦略と指針がここにある! 警察官僚として日本の技術を盗もうと暗躍するスパイと闘い続け、 前国家安全保障局長として経済安全保障の強化に心血を注いだ著者が、 軍備を拡張し、現状変更も辞さない中国の野望と戦略を分析。 「スパイ天国」とまで揶揄された無防備なこの国を守るための指針を提示し、 最新の経済安全保障事情を解き明かす。全篇、著者渾身の書き下ろし。 人工知能(AI)を搭載したドローンが襲い掛かってくる、人工衛星を攻撃されて陸海空のオペレーションが混乱する、遠隔から原発をメルトダウンさせる……。現代戦は、科学技術の戦いだ。令和の戦争の勝敗を決するのは、AI、量子技術、生物工学の力といっていい。軍民融合が当たり前の中国は、世界の最先端技術を吸い取り続けている。「見えない戦争」は始まっている。安全保障の危機が経済、科学の領域に拡大している。 目次 ■1章 日本を狙うスパイ ■2章 経済、科学の領域に拡大する安全保障の危機 ■3章 経済安全保障とは何か ■4章 米中激突の最前線 ■5章 米国、欧州の政策 ■6章 我が国の政策と経済安全保障推進法 ■7章 中国の歴史的戦略思考と米国の誤算 ■8章 習近平の「中華民族の偉大な復興」「中国の夢」
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4.0愛する人たちの死について書くというのは、書くということそのものと同じくらい古い行為のはずだが、いざそれをするほうに自分が傾くと、即座にことばに詰まってしまう。メモを取っておこうと自分が考えていることにぞっとなり、恥じ入りながらメモを取り、メモを修正している自分を見損なう。情動的にかき乱される原因は、父が有名な人だったことにある。書きとめておく必要をおぼえる背後には、この野卑な時代の中で自分自身の名声を高めたいという誘惑が潜んでいるかもしれない。もしかすると書きたいという呼び声に抗して、謙虚に黙っていたほうがいいのかもしれない。謙虚なふるまいというのは、実のところ、僕の一番好きな虚栄の形態なのだ。しかし、書くということに関してよくあるように、主題のほうが書き手を選んでくるという面もあり、抵抗しても無駄なのかもしれない。 ――本書より
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-現在我が国が陥っている政治的窮境に一条の光を投ずる働きをするのではないかという思いから、九篇を数多くの評論の中から選んで訳した。――訳者 ★収録評論 一 書評:ヒットラー著『我が闘争』 二 聖職者特権―サルバドール・ダリについての覚書 三 ナショナリズムについての覚書 四 文学を阻むもの 五 政治と英語 六 なぜ書くか 七 作家とリヴァイアサン 八 書評:ジャン・ポール・サルトル著『反ユダヤ主義者の肖像』 九 ガンジーについて思うこと
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4.12010年代半ば、日本では、大学の「2018年問題」がさまざまに議論されていた。18歳人口の減少によって、日本の弱小私立大学は次々と経営破綻すると予想されたのだ。しかし、日本の私立大学の数は逆に増えている。なぜなのか。 著者たちは人類学者ならではのフィールドワークとデータの分析によってその謎に迫っていく。導き出されたのは、日本独自の「同族経営」の実態であり、それは私立大学のみならず、日本社会の本質をも炙り出している。他に例をみない私立大学論であり、卓抜な日本社会論ともなっている。 オクスフォード大学教授・苅谷剛彦氏による解説を付す。
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3.5早世した映画スター市川雷蔵の出自が歌舞伎役者だったことは知られている。では、雷蔵はなぜ歌舞伎から離れたのか? そして歌舞伎に戻りたかったのか? 1964年正月、日生劇場で10年ぶりに歌舞伎の舞台を踏み、「勧進帳」の富樫を演じた雷蔵の心のうちは? 生誕90年、初めて明らかになる「歌舞伎から見た雷蔵」。
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-「いかに速く走るか」。――近代の到来は「文明」に、国際スポーツの場で国と国とが同一ルールで競い合うという新しい要素を加えた。コーチングの技術などが革新的に発展を遂げるなか、「文明国」の名乗りを上げたばかりの明治日本はスポーツという洋学をどう受容したのか。漱石『三四郎』や嘉納治五郎の欧米視察記、画期的指導書など陸上競技にまつわるテクスト・写真を精読、世界の頂点とされたオリンピックに二人の若きアスリートが挑むまでを描く。
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-コロナ禍により、クラシックの演奏家たちは活動を制限された。演奏会はすべて中止、アンサンブルの練習もできない。自宅の防音室にこもる日々、彼らは音楽、職業、生活について何を考えたのか。 ――オーケストラのトッププレイヤーたちが外出自粛の中、自宅でたった一人音楽を奏でていく番組を作る。本書はNHKプロデューサーのそんな思いから始まった2020年の半年間のドキュメントである。 「孤独のアンサンブル」から「孤独のアンサンブル ~希望編」、そして「明日へのアンサンブル」へ。プレイヤー一人一人の思いとあの「音」が甦る。 *「孤独のアンサンブル 三部作」ブルーレイディスク、キングレコードより同時発売
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4.1ヒューゴー賞受賞作「折りたたみ北京」の郝景芳が描く〈中国×1984年〉。 一九八四年、春。天津市の工場でエンジニアとして働く沈智は、半年後に第一子の誕生を控えていた。ある日、友人の王老西から起業の計画を持ちかけられ、一度は断るが、自分が間もなく三十歳になること、毎日同じことを繰り返す日々を過ごしていることにふと気がつき愕然とする―― 二〇〇六年、春。〈私〉は父・沈智の暮らすプラハに来ていた。大学卒業を控え、十年以上会っていなかった父に留学の相談をしに来たのであった。父は優しく背を押すが、結局〈私〉は覚悟を固められない。友人たちが目標に向かって邁進していくなか、〈私〉は留学申請に失敗、祖父のコネで地元の統計局に職を得る。ところが、毎日同じことを繰り返す日々を過ごすうち、鬱を発症してしまう…… 時代の大転換に翻弄され、ついには家族を置いて国を出る決断をした父・沈智。現代中国で自分の生き方を見失う〈私〉。選択しなかったもう一つの人生への憧憬。二つの時代の中国で、人生の分岐をさまよい続けた父娘の物語が描く円環の先に、衝撃の結末を迎える!
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-鷹見泉石は1785年生まれ(1858年没)、古河藩主土井利厚、利位の二代に仕えて名家老として知られる一方、いち早く危機意識を持って海外情報の収集に努め、その知見は学者や幕府要人などに広く影響を与えた。 1804年のロシア使節レザノフ来航時、利厚が幕府の対ロシア問題の担当となったため、泉石も対外交渉のための調査に従事、これをきっかけに蘭学の学習と海外情報の収集を行うようになる。その後、泉石の収集した情報と知見は幕政にも生かされ、利位が主席老中に就任した頃には「土井の鷹見か、鷹見の土井か」とうたわれた。1853年、ペリー来航を受けての提言書「愚意摘要」は、退隠後の古河で書かれたものだが、開国と和親通商を主張するもので、彼の先見性を物語る。 「鷹見泉石日記」および関係書翰など、豊富な一次史料をもとにした初の評伝。
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-「海上権力史論」「海軍戦略」などの著作で近代列強に影響を与えた軍人・歴史家・戦略研究家でもあったマハンの思想と生涯。幕末日本の滞在時の書簡・日記や当時の新聞への寄稿、ドイツ皇帝ヴィルヘレム2世、セオドア・ルーズベルト、フランクリン・ルーズベルトなどとの交流歴から日本人移民排斥運動の中心の役割を担ったなど人間像を浮き彫りにする。図版や年表付 目次 第一章 おいたち (一)ウエストポイントと父 (二)アナポリス入学と南北戦争 第二章 日本来航 第三章 中南米艦長時代 第四章 海軍大学校と海上権力史論 (一)海軍大学校とルース少将 (二)海上権力史論 (三)ルーズベルト一族と海上権力史論 (四)ドイツ皇帝ヴィルヘルム二世 (五)文筆活動の開始 (六)米近代海軍の父トレーシー海軍長官 第五章 ドイツ海軍とマハン (一)ドイツ帝国の成立 (二)ドイツ大洋海軍の父ティルピッツ (三)英独関係の緊張 第六章 シカゴ号艦長として渡英 第七章 退役と文筆活動 第八章 ハワイ併合、米西戦争、比島領有、ハーグ平和会議 (一)ハワイ領有問題 (二)米西戦争 (三)ハーグ平和会議 (四)比島領有 (五)ボーア戦争 第九章 マハン、ルーズベルト、ロッジのトリオ (一)セオドア・ルーズベルト (二)ヘンリー・C・ロッジ (三)スペンサーの社会進化論 第十章 米国の海外政策 (一)門戸開放宣言 (二)ベネズエラ危機 (三)パナマ運河 (四)モンロー主義とドイツ海軍 第一一章 日本とマハン (一)秋山真之とマハン (二)海軍大学校のマハン招聘計画 (三)日英同盟と日露戦争 (四)日本人移民問題 (五)白色艦隊の日本巡航 (六)オレンジ計画 第一二章 近代海軍問題 (一)全巨砲艦論争 (二)海軍参謀本部設立問題 第一三章 晩年のマハン (一)「海軍戦略」と自叙伝「帆船から蒸気船」出版 (二)第一次大戦と死去
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-『初期万葉論』 万葉集の「見る」という語は、自然に対して交渉し、霊的な機能を呼び起こす語であった。人麻呂の解析を中心に、呪歌としての万葉歌、秘儀の方法としての歌の位置づけを明らかにする。 人麻呂の挽歌を中心に古代日本人のものの見方、神への祈りが鮮やかに描かれる、それまでの通説を一新した、碩学の独創的万葉論。 『後期万葉論』 中国の文学や思想の影響が強まった万葉後期、変容する古代国家が残した歌は、その時代の心のありようを伝える。旅人・憶良・家持の分析を中心に、七夕などこの時期からの風習や言葉についても明らかにする。 『初期万葉論』に続く、独創的万葉論。人麻呂以降の万葉歌の精神の軌跡を描き、文学の動的な展開を浮かび上がらせる。
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4.3忠臣か、異常者か。最恐の暗殺者の本性とは? 「死んだら助かるろう? 幸せになれるがよ」 元治元年(一八六四年)、土佐藩の獄卒・小田切聡介は尋問の場にあった。罪人の名は岡田以蔵。かつて幼なじみであったこの男は、数多の人々の命を奪った罪に問われ、さらには聡介の兄を殺害した下手人である可能性があった。張りつめた空気の中、以蔵は子どもの頃と変わらぬ笑顔で、自らが手を染めた殺人の記憶を語り始める。 幕末期の記録に残る岡田以蔵の不可解な言動。そこには、常人には理解しがたい恐るべき「道理」が存在した――。 気鋭の筆が「人斬り以蔵」の謎に迫る、戦慄の歴史サスペンス。
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 『男のお尻の描き方』著者・チカライヌ最新刊。「キャラクターに好きなポーズを取らせたい!」という声に応えた、絵師、必携の書! 「人体ってどうなっているのだろう?」「どうしたら、男らしく描けるのかな?」「女性との比較は?」……そんな悩みに答え、基本の立ち姿勢から座り、歩き、ちょっとしたポーズや、日常の仕草まで、全裸ポーズで徹底的に解説! 動きや角度によって、男子の筋肉や骨格の見え方がどうなっているのかがわかる、360°回転イラスト付き。理想的な男子の描き方のコツをあますところなくご紹介します。 【目次】 Lesson1 男子のからだ 基本のき 男らしいからだ 立たせる コラム1 胴体の3つのブロック リラックスさせる 左右非対称 Lesson2 男子の腕を動かす 男らしい上半身 腕を組む 肩と肘の立体感を出す 両腕を上げる 上腕と脇下で男らしさを描く 片腕を上げる 左右差を描き分けて躍動感を コラム2 コントラポスト Lesson3 男子を歩かせる 重心の移動 正面 V字のバランス 横 緩やかな「人」という字 後ろ お尻も歩いている Lesson4 男子を座らせる 男らしい下半身 椅子 座面を確認 正座 脚を折りたたむ 胡坐 大きな三角形 立膝 曲げた膝から足元 Lesson5 卒業制作 2人×3場面 体格差のある2人 皺の描き分け 見えないところを意識する
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