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古代アンデス文明の最終期、一五世紀に台頭した巨大な政治組織を、現在われわれはインカ帝国と呼んでいる。その領域は南北四〇〇〇キロに及び、およそ八〇もの民族集団を統治した。本書では当時の人々が使用した言葉と具体的なモノに着目し、個別的な分析を積み重ねながらインカ帝国の全体像を生き生きと再現する。ひいては、文字を持たなかったアンデス文明を普遍的な人類史的視野のもとに位置づけることを目指す野心的な試みである。
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Posted by ブクログ
わくわくする。限られた文字資料と図像、考古学資料、構造主義的見地などを駆使して、インカ帝国やプレインカ文明の当時の実際を紐解いていく様が、謎解きのようでわくわくした。 南米旅行の前準備として読んだが、ますます旅行が楽しみになった。現存する遺跡を巡るときの視点が増えたし、街を歩く際にもかつてありし風景...続きを読むを想像できそう。 また、これまであまり触れてこなかった考古学のプロセスが体感できた。筆者の思考の過程に併走させてもらった感覚。自分にとって重要な体験になったと思う。
デイビッド・グレーバーの万物の黎明を読んで、新世界ではモノの所有を基本とする社会は少なかったことを知り、その一つのインカ帝国を詳しく知りたくて手に取った本。 本書籍でもそのことが記載されている。物の所有ではなく、人を所有することで中央集権的社会を構成していた。 なぜテクノロジーが発達しなかったのか、...続きを読む近隣周辺の民族の征服に明け暮れていたにもかかわらず武器は進化しなかった。 読みながらいくつも謎がでてきたが、インカ研究の最新情報を知ることができ、もう一度熟読したい、さらに他の関連本でインカを知りたいと感じた。
インカ帝国について細かく書かれています。 最初の方を読むと大体の歴史は掴めますが、その後は文化も含め細かく書かれています。少し読みにくいです。
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インカ帝国 歴史と構造
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渡部森哉
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