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罪を見つめて、人を憎まず――その男、服部惣十郎
浅草の薬種問屋で火事が起き、二体の骸があがった。定町廻同心の服部惣十郎は岡っ引の完治らを使い犯人を捕らえるが、医者らしき指示役の足取りは掴めない。一方、町医者の梨春は惣十郎の調べを手伝う傍ら、小児医療書を翻訳刊行せんと奔走していた。浮世を騒がす事件の数々を追ううちに、惣十郎がたどり着いた驚愕の真実とは。
一人のかすかな心の揺れが、大事を引き起こすこともある。
信じるもののため、それぞれの場であがく先に正義はあるのか――
【読売新聞好評連載】
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Posted by ブクログ
「この感想をご覧の方々、この本をそこいらの時代小説といっしょにされちゃあ困っちまうぜ。そう思わねぇか、完治」と、同意を求める主人公惣十郎。
「わっちも含めて個性豊かで人情味あふれる登場人物が読み手にとっちゃあ面白さこの上なしに仕上がってますぜ」完治もまたそれに従う。
そんな二人を横目に佐吉は「さっき書肆を覗いたんですがね、売り切れ御免入荷待ちってなぁ札が貼られて驚いたぁ次第で」
という感じで江戸の言葉で本作は綴られて、最後まで読み飽きさせない。
北町奉行所定町廻同心の服部惣十郎が、取り巻きの完治と与助、佐吉と共に巻き起こる怪事件を次々と解決に導く、いわばミステリー要素も含んだ捕物帖なのである。
またそれだけでなく、要所要所に旬の素材を使った料理の美味そうなこと請け合いなし。
惣十郎も通う湯屋の重蔵に垢すりしてもらいたいなぁ。
てことで江戸の文化も学べますよ。
Posted by ブクログ
これも新聞小説だと知って驚いた。
新聞小説「かたばみ」が書籍として発行されたばかりなのに、次の新聞小説を執筆していたとは。
一体どれだけの引き出しとパワーをもっているのか。恐るべし木内昇。
苦手な時代小説ではあるが、木内昇ならきっと面白いに違いないと思った。
予想通り。
続きが気になって、ほんの少しの隙間時間にも没頭した。
これはテレビドラマになるに違いない。NHKですよね、きっと笑
ところどころに披露される人間観、なるほどね、と納得することばかり。木内昇だから、鋭くイヤミがない。そして右往左往する人を肯定する懐の大きさ。それが上から目線でないところがまたいい。
江戸が舞台でも、現代社会の人間たちと心性は同じ。私たちの周りに起こっていることとなんら変わらない。(そういう描き方をしているのだよねとわかった上で)どの時代も人間って同じなんだよねと思う。
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