作品一覧

  • 中世の秋(上下合本)

    中世の秋(上下合本)

    ビジネス・実用

    -
    1巻2,970円 (税込)
    二十世紀を代表する歴史家ホイジンガが、フランスとネーデルラントにおける十四、五世紀の人々の実証的調査から、中世から近代にかけての思考と感受性の構造を、絶望と歓喜、残虐と敬虔の対極的な激情としてとらえ、歴史の感動に身をおく楽しみを教える。中世人の意識と中世文化の全像を精細に描きあげた不朽の名著。 “この書物は、十四、五世紀を、ルネサンスの告知とはみず、中世の終末とみようとする試みである。中世文化は、このとき、その生涯の最後の時を生き、あたかも思うがままに伸びひろがり終えた木のごとく、たわわに実をみのらせた。古い思考の諸形態がはびこり、生きた思想の核にのしかぶさり、これをつつむ、ここに、ひとつのゆたかな文化が枯れしぼみ、死に硬直する――、これが、以下のページの主題である。この書物を書いていたとき、視線は、あたかも夕暮れの空の深みに吸いこまれているかのようであった。ただし、その空は血の色に赤く、どんよりと鉛色の雲が重苦しく、光はまがいでぎらぎらする。  いま、書いたものをよみかえしてみて、こう思う、もうすこし、この夕暮れの空に視線をとどまらせていたならば、にごった色もしだいに澄み、ついにはまったき澄明さにいたったのではなかったか、と。“(「第一版緒言」より)
  • 中世の秋(上)

    中世の秋

    ビジネス・実用

    3.0
    1~2巻1,320~1,650円 (税込)
    二十世紀を代表する歴史家ホイジンガが、フランスとネーデルラントにおける十四、五世紀の人々の実証的調査から、中世から近代にかけての思考と感受性の構造を、絶望と歓喜、残虐と敬虔の対極的な激情としてとらえ、歴史の感動に身をおく楽しみを教える。中世人の意識と中世文化の全像を精細に描きあげた不朽の名著。 【目次】 第一版緒言 Ⅰ はげしい生活の基調 Ⅱ 美しい生活を求める願い Ⅲ 身分社会という考えかた Ⅳ 騎士の理念 Ⅴ 恋する英雄の夢 Ⅵ 騎士団と騎士誓約 Ⅶ 戦争と政治における騎士道理想の意義 Ⅷ 愛の様式化 Ⅸ 愛の作法 Ⅹ 牧歌ふうの生のイメージ ⅩⅠ 死のイメージ ⅩⅡ すべて聖なるものをイメージにあらわすこと 史料解題
  • 中世ヨーロッパの歴史

    中世ヨーロッパの歴史

    ビジネス・実用

    3.7
    1巻1,749円 (税込)
    ヨーロッパとは何か。その成立にキリスト教が果たした役割とは――。ケルト的なるもの、ローマ的なるものに加えゲルマン的、東方的、ノルマン的、イスラム的等々、多様な要素を混和してヨーロッパは形成された。地中海古代世界を脱けだし、森林と原野の内陸部に繰り広げられたヨーロッパ世界創造のドラマを「中世人」の視点で鮮やかに描く中世通史。
  • 生活の世界歴史〈1〉古代オリエントの生活

    生活の世界歴史

    ビジネス・実用

    -
    1~10巻880円 (税込)
    灼熱の太陽と肥沃な粘土の地に地球最古の農民生活はいかに営まれたのか。パン食を始め、ビールを飲む古代人の心配事は、現代とほとんど変わらない。新しい史観にたって生活のディテールから意識までを描く。

ユーザーレビュー

  • 中世ヨーロッパの歴史

    Posted by ブクログ

    詳しくて良かった。西ローマ帝国崩壊直前から、百年戦争終結までの、長い期間を扱っており、最初と最後では社会が全く変わっていることに驚いてしまいます。
    事件や人物そのものより、「何故それが起こったか」という社会の底流を描くことに力点を置いている感じ。そのため、「そう! それが知りたかったの!」という部分が多い半面、勉強不足の時代については「アレ、待ってそれ誰」みたいなことになることも……。
    事件・人物に力点を置いた本を先に読み、「2冊目の概説書」として読むのが良いと思います。

    0
    2015年06月21日
  • 中世の秋(下)

    Posted by ブクログ

    自分が本書を読みこなす力がなく申し訳ない限り。
    でも、上巻より少し中世人の精神構造が分かった気がする。

    本書が扱うのは、14,15世紀のフランスからネーデルラントまでの地域。
    聖職者への尊敬と蔑視が混在するのは、単に聖職者の堕落が進んだからというわけではない、という。
    この地域ではキリスト教化が完全に進んでいたわけでなく、人々は騎士道にあこがれ、非暴力を唱える聖職者はどうも受けが良くなかった、という事情がある、なんて話が冒頭に出てくる。
    だから、一人の人間の中で恐ろしい暴力と信心が矛盾なく同居することも起きてくる。
    このあたり、自分の持っていたイメージも少し変わってくる。

    中世末期の精神的傾向は、象徴主義から実念論、そして比喩(アレゴリー)に移行していくという話も興味深かった。
    十分に理解できたとはいいがたいけれど。
    象徴には「階層的身分関係」があり、低いものが他のある高い存在を示す。
    そうすると、最高位の存在(神)は、恐ろしくたくさんのシンボルを持つことになり、「思考のポリフォニー状態」をなすというのだ。
    なんというややこしいことを…と思っていたら、実際当時の人にとってもその通りだったようで、うまくシンボルを操ろうという「遊び」と堕してしまうとのこと。
    そうやって、象徴主義は終わっていったようだ。
    アレゴリーの話は、「象徴主義の侍女」ということで、ひとくくりにされてしまっているが、ゲーテを引用して説明した違い(アレゴリーは意味を画定するが、象徴はいいつくせないものを生む)はどこ?
    読み飛ばしてしまったのだろうか?

    ちなみに、こういうところに「遊び」というタームが出てくる。
    ホイジンガと言えば『ホモ・ルーデンス』。
    本書とどちらが先なのかと思ったら、本書の方が先だった。

    後半は美学的な話に進んでいく。
    面白く読んだのは、この時代の人々の美的感覚の特徴。
    美しいものを感受した時、どう表すかという問題だ。
    輝きと生き生きとした動きを感受する感覚に関わっているらしい。
    特に光の概念を使って感じ取った美しさを表現する傾向があるという。

    「絵と言葉」「言葉と絵」という章が並んでいる。
    詩と絵画の分析であり、多くの作品が取り上げられていくが、残念なことに何一つ知っているものがない。
    その違いは何か…が残念ながらうまく理解できなかった。

    その中で、この時代の詩に見られる「フランス語のラテン語化」が取り上げられている箇所があり、それはしっかり日本語訳されている!
    訳者のご苦労がしのばれる。

    0
    2026年08月22日
  • 中世ヨーロッパの歴史

    Posted by ブクログ

    ローマから見た辺境地、ガリア戦記の時代から百年戦争を経るまでのヨーロッパの歴史。まさに、ここからヨーロッパは始まる、といった感。
    中世が暗黒時代ではなく、次の近代を予感させるべく動き出していたことを思う。

    0
    2020年06月28日
  • 中世ヨーロッパの歴史

    Posted by ブクログ

    ヨーロッパ史で有名な学者による通史。専門?のブルゴーニュ公家のくだりは思ったより少なく、かわりにすごく気になる12-13世紀の記事が多いのがよかった。ただし通史とはいえ、観点が多岐にわたるため、記述が前後しているのが難点。仕方ないところではあるけど。ある程度の予備知識があったほうが読みやすいと思う。

    0
    2011年11月23日
  • 中世の秋(上)

    Posted by ブクログ

    フランスとオランダの14、15世紀の人々の感情はどのようなものだったのか。
    それを文学作品や絵画まで含めた幅広い資料から解き明かしていく、ホイジンガの主著とのこと。

    14、15世紀というのは、ルネサンス=近代前夜の時期。
    地殻変動が起きつつある時期と思うと、興味深い…のだが。

    人々の感情の動きは激しい。
    魂の救いを熱心に希求したかと思えば、次の瞬間には俗世の楽しみを謳歌したがる。
    例えば騎士道。
    騎士道は、宗教的な理想と結びついて禁欲的な傾向を持っているが、男性的闘争欲を是とする思想でもあるため、同時に愛欲にも結び付いている。
    キリスト教への信仰が高まり、聖なるイメージを表そうとするあまり宗教に関わる言葉が濫用され、卑猥な用法を生んでしまう。
    このような矛盾を、矛盾と思わず生きている。
    きっといつの時代でも、どの場所でもそうなのだろう。
    が、その矛盾のありさまを、克明に描き出していくのが本書である。
    大きな見取り図といったものは得られない。
    むしろそう思って、細部を味わっていく本のような気がする。

    この上巻では、騎士道と愛、死、聖なるもののイメージが中心的な主題。
    下巻を読んでから、また読み返したら新たな発見があるに違いない…と思いたい。

    0
    2026年08月15日

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