清水多吉の作品一覧
「清水多吉」の「戦争論」「戦争論」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「清水多吉」の「戦争論」「戦争論」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
小説・文芸
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Posted by ブクログ
カール・フォン・クラウゼヴィッツは、いまから230年まえの1780年7月1日に生まれたプロインセン王国の軍人・軍事学者。
ナポレオン戦争の経験を元に書かれたものですから、現代の私たちからすればだいぶ古くさいという感覚があって、こういう方面の著作でまず最初に私が手にしたのは、憧れのフランス五月革命というのも手伝って、アンドレ・グリュックスマンの『戦争論』(上下巻・岩津洋二訳・雄渾社・1971年)でしたが、これはいかにも哲学者が書いたというふうなバロック的な暗喩と黙示に富んだ文章だったような記憶がありますが、それに比べてクラウゼヴィッツのこの本は、例の有名な「戦争とは他の手段をもってする政治の継続である」が象徴するように、もっと本質的な具体的な考察に満ちた本で、戦争の当事者・専門家でない私たちが読んでも様々に示唆に富んだ含蓄のある記述がいっぱいある本です。
全体を8編に分けて、戦争の本質について、理論について、戦略一般について、戦闘、戦闘力、防御、攻撃、作戦計画というふうに戦争について細かく徹底した分析をした内容ですが、日本での需要はもちろん軍人中心に決まっていますが、なんと後に軍医にもなったあの文豪・森鴎外が独逸留学の際に読んでいたといいますから面白いですね。
この本を読んで堪能して、こうなると次は世界中の戦争論や革命論に興味が向いたのも不思議はないのかもしれません。
私はゲーマーではありませんが、純粋に空想・理論の産物として、もしくは現実の忠実なドキュメントとしての醍醐味にただ惹かれるだけですが。
エンゲルスの『ポー川とライン川』やレーニンの『国家と革命』『帝国主義論』、ゲバラの『ゲリラ戦争』やトロツキーの『永続革命論』や『裏切られた革命』や『赤軍の形成』、毛沢東の『持久戦論』『戦争と戦略の問題』やボー・グエン・ザップの『人民の戦争、人民の軍隊』、北一輝の『国体論及び純正社会主義』や石原莞爾の『最終戦争論』、ロレンスの『知恵の七柱』やバタイユの『呪われた部分』やレヴィナスの著作など、すべて興味津々と熱狂的に読んだのでした。
いやあ、戦争論ってなんて興味尽きないものなんでしょうか。早くこんなもの読まなくて済む世界に、なってほしいものですね。
Posted by ブクログ
上巻に続いて、下巻でも戦争のあり方を延々と述べているが、本書は上巻を含めて、リーダーがやるべき、人間の動かし方が説かれており、その辺りを注視して読むと、現代にも応用できる教訓がいくつか見られる。『戦争論』においては最高司令官が組織のリーダーとなるが、それを現代の企業等の組織のトップに置き換えて読み込むと、上に立つ者として求められる資質が見えてくる。
個人的に、著者が述べた司令官と国民皆兵、民衆群との関係については、組織間の役割分担を決める際に必要な要素がよくわかる箇所で、その判断力がリーダーが有能であるか否かがわかると思われる。
人間は個々人で能力差や分野ごとに向き、不向きがあり、場合によって努力では覆せられない要因もある。それだからこそ、組織で人を動かす者はいっそう各人ができること、できないことを見定めていく必要がある。そのため、人を動かす権限を持つリーダーは、それぞれの人々の特色を十分に知っておかないと、実際の仕事で苦労するということが、この本から読み取れる。他人の心情を汲み取れない者は、たとえその人の実力が十分であったとしても、組織を掌握する能力として不十分なのである。