国内小説 - KADOKAWA - 角川文庫作品一覧
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3.8父の亡き後、常連客に支えられながら残された食堂『ののや』を守リ続ける継母の奈央と高校生の娘真子。客の笑い声があふれる店にある晩、新顔の青年が現れる。東山と名乗るその男は、ネットで評判の小説を読み、その舞台になっている『ののや』と登場人物のモデルを見にやって来たという。「小説? ののやが?」「いったい誰が?」みなの驚きをよそに、すっかり気に入って町に滞在する東山。しかし間もなく、胡散臭い探偵が町にやってきて……。「人は帰る場所があるから、旅立つことができる」小さな食堂を舞台に、毎日をせいいっぱい生きる人々の絆とそこから巣立っていく少女の成長を描いた傑作長編!
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4.3『警視庁文書捜査官』『緋色のシグナル 警視庁文書捜査官エピソード・ゼロ』『永久囚人 警視庁文書捜査官』の3冊合本版。 右手首のない遺体が発見された。現場に残されたのは、レシート裏のメモと不可解なアルファベットカード。 「捜査一課文書解読班」班長で極度の文字マニア、鳴海理沙警部補に、出動要請が下る。 遺留品のメモから身許を特定した理沙は、被害者宅にあった文章から第二の殺人現場を発見。 そこには、またもアルファベットカードが残されていた。共に見つかった手描きの地図が示す所を探すと―。 理沙の推理と閃きが、事件を解決に導く! ※本電子書籍は『警視庁文書捜査官』『緋色のシグナル 警視庁文書捜査官エピソード・ゼロ』『永久囚人 警視庁文書捜査官』(角川文庫)の合本版です。
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3.5美しい蔓薔薇と高麗芝の敷かれた洋館で、治子は五歳になる一人息子の信之と建材メーカーの社長である夫と明るい家庭を築いていた。だが、この家庭にも不安があった。それは、結婚後、数年たっても妊娠のきざしがないことから人工授精を受けて生まれた信之の本当の父親は、夫なのかドナー(精子提供者)なのか不明なことだった。そして、ある日――ドナーと名乗る男の出現によって平穏な家庭に大きな亀裂が生じていった……。治子の心を支えたのは脆い一本の試験管につながれた母と子の強い絆だった。表題作ほか日常生活のなかで遭遇する事件をテーマに、女性の微妙な心理を描いた作品集。
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3.3あなたの目を見て だいじょうぶだよと 言ってあげたい そんな物語です 萩尾望都(漫画家) 物語の主人公「あおの」はタウン誌の編集者になったばかりの新人社会人で、高千穂を思わせる神話の国のような山中にある鍼灸治療の「キシダ治療院」を取材で訪れる。幼少期に両親を亡くし、親戚の家で育ったあおのは、血の繋がった家族というものを知らずに育ち、ストレス性の病を患っていた。難病患者のどんな病も治してしまうという、どこか妖しげな治療院には、不思議な力を持つと言われている節子先生が暮らしていた。そこには、あおのと年齢の近い「つきの」という女の子が、手伝いとして住み込みながら治療を続けていた。ひょんなことからあおのも住み込んで治療に専念することになり、二人は規則正しい暮らしの中で、少しずつ距離を縮め、いつしか二人の病気は回復に向かっていくはずだったのだが……。ある日、庭に河童が顕れていることを発見したときから、二人の運命は大きな展開を迎えることに。二人を呼び寄せたものは何だったのか。物語のラストで驚きと共に感動に包まれることでしょう。文庫化にあたり、節子さんが“視える”ようになった幼少期の出来事を描いた「春の記憶」を収録。 ※幽ブックス「消えてなくなっても」を文庫化した作品です。
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4.3時は5代将軍・徳川綱吉公亡きあとの江戸時代。 男勝りで正義感あふれる武家の女・菊乃(きくの) は、病によって享年28で世を去るも何も未練はなかった。 ――はずだったのだがその15年後、7歳の姿で江戸の町に黄泉(よみ)がえってしまった! 年相応にすぐ腹が減り眠くなり、ふとしたことですぐゆるんでしまう涙腺とは裏腹に、体はなぜか身に覚えのない怪力と験力を宿していた。 菊乃はひょんなことから、天下の降魔師(ごうまし)を名乗る、整った顔だがどこか「騙り」めいたところのある破戒僧・鶴松(つるまつ)に出会いその力を見込まれ、 自身の成仏の方法を探してもらう代わりに、日本橋の薬種問屋に出るという獣の化け物退治を手伝うことに。 同時に、生前幼くして死に別れた息子・善太郎と再会するが、旗本の嫡男のはずの息子はなぜか浪人に身をやつしていて……? こんなバディを待っていた! ユニークな組合せと軽妙な会話が最高な2人組による、とことん痛快でほろりと泣かされるお江戸人情×怪異退治! 第8回 角川文庫キャラクター小説大賞〈大賞〉&〈読者賞〉ダブル受賞作。
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3.7あるホラー作家のもとに送られてきた手紙には、存在しない架空の歌手とラジオ番組のことが延々と綴られていたという。編集者たちの集まりによると、チェーンメールのように、何人かの作家にも届いているという。かくいう私にもその手紙は届いていた。その手紙のことを調べるうちに、文面の後ろのほう、文字が乱れて読み取れなくなっていた部分が、徐々に鮮明になってきている……。ある日、友人作家が手紙のことで相談があると言ってきた。なんと、その手紙、サイン会で手渡しされたという。誰がその人物だったかはわからない。けれど、確実に近づいてきているーー。(「手紙の主」)。その交差点はよく交通事故が起こる。かつてそこで亡くなった娘の霊が、巻き添えにしていると、事故死した娘の母親は言っているという。その娘が好きだったという「M」の字の入ったカップがいつもお供えされていた。ある雨の日、そのおばさんがふらふらと横断歩道にさしかかり……。死が母娘を分かつとも、つながろうとする見えない深い縁を繊細な筆致で描く「七つのカップ」。闇の世界の扉を一度開けてしまったらもう、戻れない。辻村深月が描く、あなたの隣にもそっとそこにある、後戻りできない恐くて、優しい世界。 【解説:朝霧カフカ】
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-常に〈優等生〉な木下柚葉は両親からの期待を一身に背負い、 カメラマンになる夢すらも諦めて勉強ずくめの日々を送っていた。 とあるきっかけで、柚葉はクラスで〈暴力男〉と噂されている広瀬絃と知り合う。 不器用だが悪評とはかけ離れた優しい性格の広瀬と親しくなる中で、柚葉は少しずつ自分の本心と向き合えるようになる。 しかし、ある事件を境に広瀬は教室に居場所を失い――。 「自由に生きる」方法を探す、感涙の青春物語。 ◇◇◇著者からのメッセージ◇◇◇ 誰かのなにげない言葉で救われたり、支えられたりすることってありますよね。 言葉ではなくても、そばにいるだけで心強くなることもある。 生きていたら嫌なことも辛いことも悲しいこともたくさんあるけれど、きっと人生はそれだけじゃない。 ほんの一瞬でも、この物語が誰かの心にそっと寄り添えるものになれば嬉しいです。 水月つゆ
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3.5時は大正。わけあって東京に逃げるように出てきた18歳の弓子(ゆみこ)は、自立した女性に憧れて張り切って仕事を探すも、門前払い続き。 そんな折、銀座の裏路地の小さな欧風雑貨店の求人を見つける。 ガラス小物などが所狭しと詰め込まれた、宝石箱のようなその店――琥珀屋雑貨店は、美しいが傲岸な店員・間 靖之(はざま・やすゆき)と、彼にかしずく店主の秋成伊三郎(あきなり・いさぶろう)という妙な男性2人が営んでいた。 商品に“縁結び”の力が宿るという不思議なこの店で働く中で、弓子は「縁」をめぐる不思議な事件に出会い、大切な想いを知っていくことに……。 孤独な神様と訳あり少女。一生ものの、運命の恋と縁の物語。 切なくも温かい、大正お仕事ファンタジー!