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インド神話譚
たっぷりボリュームで、まるごとインド神話。 第三の眼から光線を発する怒りのシヴァ神、いくつもの化身で現れるヴィシュヌ神、入浴した牧女たちの衣服をとりあげるいたずらなクリシュナ神、密かに重婚して妻サラスヴァティー女神に問い詰められるブラフマー神。愛嬌たっぷり、破天荒な神さまたちが繰り広げるストーリー。 ランカー島に奪われたシーター姫を奪還するために旅に出るラーマの物語『ラーマーヤナ』、パーンダヴァ族とクル族の一大決戦を描く『マハーバーラタ』の二大叙事詩、珠玉のラブストーリー『シャクンタラー姫物語』、賭博に敗れた王と王女の遍歴をたどる『ナラ王物語』などの王道傑作群も収録。 インド人の考えかたやマジカルワールドの謎にせまる物語、5000年の大河が生んだインド神話をぎゅぎゅっといいとこチョイス。わかりやすい言葉でさくさく読める『インド神話譚』が登場! (註)初版本『印度神話』は1917年、群書堂書店より発行された。今回の新版にあたって、旧字体を現代仮名遣いに改めたほか、文語的語彙や言い回しを現代的表現に修正し、翻案を行った。 第1篇 ラーマーヤナ物語 第2篇 マハーバーラタ物語 第3篇 クリシュナ物語 第4篇 釈迦物語 第5篇 ブラフマー(創造神)物語 第6篇 ヴィシュヌ(保持神)物語 第7篇 シヴァ(破壊神)物語 第8篇 天父と、地母と、暁の女神物語 第9篇 サヴィトリ(太陽神)物語 第10篇 アシュヴィン(光明神)物語 第11篇 ドルヴァ(北極星)物語 第12篇 インドラ(司雨の神)物語 第13篇 アグニ(火神)物語 第14篇 ナチケータスとヤマ(死の神)物語 第15篇 サラスヴァティー(学問芸術の神)物語 第16篇 ラクシュミー(吉祥天=好運び女神)物語 第17篇 マナサー天女(蛇の女王)物語 第18篇 シャクンタラー姫物語 第19篇 プルーラヴァスとウルヴァシー物語 第20篇 カチャとデーヴァヤーニー(アリアンと土着民との争い)物語 第21篇 ナラ王(ナラとダマヤンティー)物語 第22篇 乳海の攪拌 第23篇 ガンガー(ガンジス河)の降下 -
インドとんち百譚
「中村屋のボース」が伝えたかったインドの昔がたり。 Point 1 ボリウッドに通じるユーモアがいっぱい!! Point 2 ひとつずつの話が短いのでさくさく読める!! Point 3 全編に散りばめられたデーヴァナーガリー文字でインド的臨場感を体感!! 「とても太刀打ちできなそうな力士(レスラー)にテナリラーマが放った技」「偽証人の嘘を暴いたマリアダ・ラーマンの名裁判」「死刑を宣告された絶体絶命のラジャ・ビルバルが見せた起死回生の一手」などなど。 戦前、日本にインドカリーをはじめて紹介したラース・ビハーリー・ボースと、児童文学作家の渋沢青花による物語を、アミール・ホスロー(1253‐1325)の詩を主題とした中世インド絵画とあわせて送る。子どもから大人まで楽しめる114の物語。 -
インドへの道
イギリスの植民地だった第一次大戦後のインドを舞台にした物語。英国人女性アデラはインド在住の治安判事で婚約したロニーのもとを訪ねてくる。二人はインド人医師アジズや哲学者ゴッドボール、英国人教授フィールディングらと近しくなる。だがある時、アジズの提案でマラバー洞窟へ出かけ、アジズとアデラは二人だけで洞窟に入ることに。アデラは原因不明の錯乱状態になって洞窟から出てきて、性的暴行を訴え、ついにアジズを告訴する。裁判の経過とともに、英国人とインド人との軋轢が高まっていく。最終的には和解にたどり着くが、それには長い道のりが必要だった。英国の作家フォースターの代表作。 -
インフェルノ(角川文庫 上中下合本版)
「地獄」。そこは“影”――生と死の狭間にとらわれた肉体なき魂――が集まる世界。目覚めたラングドン教授は、自分がフィレンツェの病院の一室にいることを知り、愕然とした。ここ数日の記憶がない。動揺するラングドン、そこに何者かによる銃撃が。誰かが自分を殺そうとしている? 医師シエナ・ブルックスの手を借り、病院から逃げ出したラングドンは、ダンテの『神曲』の〈地獄篇〉に事件の手がかりがあると気付く。 一方、大富豪のゾブリストは、「人類は滅亡の危機に瀕している」と主張し、人口問題の過激な解決案を繰り広げ、WHO〈世界保健機関〉と対立していた。ダンテのデスマスクに仕込まれた暗号に隠された恐ろしい野望。ラングドンは世界を破滅から救うことができるのか? ※本電子書籍は角川文庫「インフェルノ(上)」「インフェルノ(中)」「インフェルノ(下)」を1冊にまとめた合本です。 -
インフルエンサーのママを告発します
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 いくら親でも、わたしの同意なしに写真をのせるのは、まちがってるってことだよね? ダルムのママはインフルエンサー。ダルムが生まれてからのほぼすべて日々が、ママのSNSにのせられている。 インフルエンサーのママをもつばかりに、いつも「ほんとうの自分」でいられないダルム。 しかし、クラスメートのアラの言葉がダルムを変える。 SNSに勝手にだれかの写真をのせることは、なぜいけないのか? 自分がいやだと思ったときにどう行動できるのか? 韓国発、SNSを使うすべての人必読のものがたり。 目次 ママは#インフルエンサー 最初はそうじゃなかった みんなとちがうナム・ダルム 今日のコンセプト へいぼんなユン・アラ だれにも言えないひみつ 消えたぼうし うそのパレード いやだと言う勇気 わたしはわたし! インフルエンサーのママを告発します 善良な影響力 -
イーストレップス連続殺人
“ありそうもないこと”を具象化した グロテスクな犯人像に脳のざわめきが止まらない。 犯罪小説とフーダニットの区分を帳消しにする早すぎた傑作。 ――法月綸太郎氏(作家) 風光明媚なノーフォーク海岸沿いの保養地イーストレップスで、老婦人が友人宅を訪れた帰りにこめかみを刺されて殺害される。 続けて第二、第三の殺人が同様の手口で繰り返され、街は謎の殺人鬼「イーストレップスの悪魔」の影におびえることに。 地元警察はついに有力な容疑者を確保するに至るのだが……。 意を凝らしたミスディレクションと巧妙なレッドへリング、白熱の裁判シーン、フーダニットとしての完成度。 映画『白い恐怖』原作者による、本格ミステリー黄金期の知られざる傑作を本邦初訳!(解説・塚田よしと) 探偵小説オールタイムベスト10のひとつ。 ――ヴィンセント・スタリット(作家、シャーロック・ホームズ研究者) 鮮やかで独創的な連続殺人犯(シリアル・キラー)のフーダニット。 素晴らしい海辺の舞台設定と巧妙なツイスト。 ――マーティン・エドワーズ(作家・評論家) -
ウィガン波止場への道
イングランド北部の炭鉱町ウィガン。1936年、オーウェルがこの労働者の町を訪れたとき、不景気と失業がひろがっていた。炭鉱夫たちと生活をともにしながらオーウェルは、彼らの顔貌を独特な身体感覚のもと丹念に書きとめていく。ここは、中産階級下層の彼の階級意識が決定的に試される場所となった。たとえば、「労働者階級には悪臭がする」。社会主義への支持を表明しながら、越えられない階級間の「ガラスの間仕切り」。彼はこの違和感を、あえて率直に表明する。声高に語られるドグマではなく、人間らしい生活、すでに中産階級からは失われてしまった生活様式への愛が、未来を考えるひとつの指標として提示される。20世紀ルポルタージュの嚆矢。 -
ウィルヘルム・マイスターの修業時代
ウィルヘルムは、一芸に秀でたマイスターになろうとする。生まれつきミューズの恵みを受けた彼は、その天与の能力を育成することを自分の使命にする。タイトルは、中世ドイツの職人組合の慣行だった修業時代にちなんで名付けられているが、教養小説と呼ばれるように、広く人生の修業時代を描いている。ヘッセやトーマス・マンらが範としたドイツ教養小説の代表作である。ウィルヘルムは裕福な商人の家に生まれ、演劇に強く魅了されて舞台の世界に飛び込む。しかし次第に自身の生き方を模索するようになる。その過程には多くの人々との交流がある。俳優一座の仲間たち、恋愛関係に発展する多くの女性たち、神秘的な「塔の結社」の人々などは、成長の過程でそれぞれが重要な役割を果たす。第三巻で彼は軽業師一団に出くわし、座長から薄幸な少女ミニヨンを引き取る。ミニヨンはウィルヘルムに忠実に仕え、父親のように慕い、恋人のような切ない気持ちを抱くまでになるが……第三巻冒頭には有名な「ミニヨンの歌」がある。ミニヨン亡きあと、ウィルヘルムはミニヨンのふるさとへ、あこがれの南の国さして旅だつ。 -
文城 夢幻の町
生まれたばかりの娘を置いて、妻はどこへ消えたのか――。世界が新作を待ち望む作家、余華の8年ぶりの長編。 20世紀初頭の清末民初、匪賊が跋扈し自然災害が襲う混迷の時代、林祥福は、兄とともに南方の町「文城(ウェンチョン)」からやって来た女・小美を妻にする。束の間の幸せが訪れたが、小美は生まれたばかりの娘を置いて姿をくらましてしまう。林祥福は娘を連れて妻の故郷を探す旅に出るが……。人災と天災、過酷な運命に翻弄され、それでも強く生きていく人々を描く大河巨編。 中国で100万部突破! 余華が20年あまりの歳月をかけて書き上げた、世界的ベストセラー『活きる』の前史。 「この儚くも強靭な人生を見よ! 作家として嫉妬し、いち読者として感嘆し、中国にルーツを持つ者としての誇らしさが止まらない。」東山彰良氏推薦 -
ウエハース君
もう、気分は最高だ! 子どもが翼をつけて生まれ(「ウエハース君」)、宝石でできた蚊が人間の血と一緒に楽しかった記憶を吸い込み(「ジュエリーモスキート」)、結婚していない私が結婚した私を訪ね(「アナザーストーリー」)、健康な異性愛者だけを選別し、それ以外にはキノコになる液体が配られる(「キノコの国で」)……。 イ・ユリが描く14の世界を一つずつ通過すると、苛立ちや悩みはしばし遠くに追いやられ、私たちの手元から離れていた日常は鮮明になる。唯一無二のSFワールドに魅了される、韓国の大人気作家の傑作短編集。 大好評「I am I am I am」シリーズ、第4弾! -
魚座物語
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 愛の女神ヴィーナスの生誕からはじまり、活躍を綴った愛と冒険の物語。 -
ウサギ狩り人
世界1500部突破! ヨーナ・リンナシリーズ最高傑作! そこは天国ではなく地獄。 ヨーナとサーガが繰り広げる鬼気迫る追跡劇! ストックホルムの高級住宅街。売春婦の目の前で客が撃ち殺された。公安警察警部サーガが緊急出動するが、犯人はシリアのテロ集団と関わりのある男の名前を口にして、現場を立ち去ったあとだった。唯一の目撃者を尋問すると、犯人の頬には長い髪の束のようなものが垂れ、被害者に童謡をきかせ、ゆっくりと時間をかけて止めを刺したという。4年の刑で服役中の元国家警察警部ヨーナの元に、意外な人物が訪れる。ヨーナは国を揺るがす凶悪犯を追跡するために、復帰する。 犯人の奇妙な行動から、犯人が十人の殺害を計画していると見破ったヨーナは、サーガとともに連続殺人犯の動機に迫る。浮かび上がってきた被害者の共通点を見つけたヨーナは、30年前に起こった、陰惨な事件の真実を探るが――。 巧みな伏線とスピード感、ダイナミックな展開と精緻なディテールの融合からなる、シリーズ最高傑作! -
兎の島
川の中洲で共食いを繰り返す異常繁殖した白兎たち、 耳から生えてきた肢に身体を乗っ取られた作家、 レストランで供される怪しい肉料理と太古の絶滅動物の目撃譚、 死んだ母親から届いたフェイスブックの友達申請…… 今、世界の文芸シーンでブームの渦中にある〈スパニッシュ・ホラー〉の旗手による、11篇の鮮烈な迷宮的悪夢が本邦初上陸!!! 現実と地続きに現出する奇怪な歪み、底知れぬ不安と恐怖を、 生理的嫌悪感を催すような濃密で冷たい筆致で描き切った、 現代スペインホラー文芸の旗手による11篇の鮮烈な傑作怪奇幻想短編集! 〈スパニッシュ・ホラー文芸〉とは マリアーナ・エンリケス、ピラール・キンタナ、サマンタ・シュウェブリン、フェルナンダ・メルチョール、グアダルーペ・ネッテル――今、スペイン語圏の女性作家が目覚ましい躍進を遂げている。作家によっては三十か国以上で翻訳され、世界中で好評を博すなど、現代文芸シーンにおける一大ブームとなっている。中でも、社会的なテーマを織り込みながら、現実と非現実の境界を揺るがす不安や恐怖を描いた作品群である〈スパニッシュ・ホラー文芸〉は、特に高く評価され、全米図書賞などの著名な賞の候補にも作品が上がるなど、今、最も注目すべき熱い文芸ジャンルの一つである。そして、このほど本書で初めて邦訳紹介するスペインの新進作家エルビラ・ナバロも、その代表的な書き手として数えられる。 作者エルビラ・ナバロは世界最大の文学誌Granta誌(英)のスペイン語圏ベスト若手作家にも選出された気鋭の作家。 本書の英訳版(2021)は、ニューヨーク・タイムズ紙、ロサンゼルス・タイムズ紙などの各紙誌でも絶賛され、同年の全米図書賞翻訳文学部門ロングリストにノミネートされた。 「この作家は生まれながらの文学的才能に恵まれている」エンリケ・ビラ=マタス 「不安を掻き立てる、カフカ風ですばらしい語り口」マヌエル・ジョレンテ La isla de los conejos, 2019 【目 次】 ヘラルドの手紙 ストリキニーネ 兎の島 後戻り パリ近郊 ミオトラグス 地獄様式建築に関する覚書 最上階の部屋 メモリアル 歯茎 占い師 謝辞 訳者あとがき -
失われた世界
「描かれた世界は情熱的で、目が眩くらむほど壮大で、 遺伝子レベルで心を揺さぶる魅力を放つ」 解説・角幡唯介(探検家・ノンフィクション作家) 冒険SF小説の金字塔を読みやすい新訳で! ロンドンの若き新聞記者マローンが恋焦がれる才女グラディス。 彼女との結婚の条件は「英雄的な行いを為すこと」。博覧強記で乱暴者の 科学者・チャレンジャー教授が話す「未知の台地と恐竜の存在」。 その真偽を確かめるため、マローンとチャレンジャーはロクストン卿、サマリー教授と船で旅立つ。 たどり着いた台地で彼らを待ち受けるものとは――。 心揺さぶる冒険SF小説の古典的傑作を読みやすい新訳で贈る。 -
噓の口づけを真実に
ロンドンの仮装舞踏会で、ハードバリー侯爵の爵位を相続するために帰国したガイとアラベラは8年ぶりの再会を果たす。 許嫁のアラベラがいたにも関わらず、ほかの女性に振られたガイは海外へと逃げていたのだ。 ふたりの婚約は解消され、アラベラには別の縁談がもちあがるが、結婚を避けたい彼女はあるたくらみをめぐらせる。 それにはガイの助けが必要だった。単なる手段だったはずのふたりの関係はやがて熱を帯び、燃えあがっていく……。 RITA賞受賞作『不埒な夫に焦がれて』待望の続編! -
美しい夏
一人の少女が大人へと成長していく青春のひとこまを、鮮やかに描く。ジーニアは兄と二人暮らし、洋裁店で働いている。もうすぐ17歳になる夏、三つほど年上のアメーリアと出会う。アメーリアは画家のモデルをしているという。成熟した雰囲気を漂わせるアメーリアに、ジーニアは反発しつつも憧れを抱く。昼間は働き、夜はカフェやダンスホールで遊び、日曜は散歩に出かけたり湖でボートに乗ったり映画をみたり、あるときアメーリアは、モデルの仕事をしている画家のもとへジーニアを連れていく。ジーニアはその画家に恋するが……燦めくような夏はあっという間に過ぎ去る。パヴェーゼに惚れ込んだ訳者による名訳。 -
海風クラブ
白い犬の後を追いかけてきたタロコ族の少年と、自分を売ろうとする父親から逃げてきた少女。山の深い洞穴で二人は出会い、心を交わす。 少年が少女の村に、少女が少年の村へ入れ替わり出ていくのを、巨人は見つめていた。 山は巨人の体であった。人々に忘れ去られた最後の巨人ダナマイ。彼の言葉を解すのは、傷を負った動物たち。 時を経て再会する二人を軸に、様々な過去を背負う人々を抱えて物語は動き出す。 舞台は原住民と漢人、祖霊と神が宿る台湾東部の海豊村。 山を切り崩すセメント工場の計画が持ち上がり、村の未来を前にして、誇りを守ろうとする人々と、利益を享受しようとする人々が対立する。 巨人がなおも見つめ続ける中、かつてない規模の台風が村を襲い、巨人と人間の運命が再び交差する――。 物語を動かすのはつねに、大いなるものに耳を傾ける、小さき者たち。 ★2023年台湾書店大賞小説賞受賞 ★「博客来」ブックス・オブ・ザ・イヤー入選 -
海の奇談
書誌学研究のかたわら、世界の奇談・怪奇談などの紹介につとめ、「庄司浅水ワールド」とも呼ばれ、好評を博したシリーズ。タイタニック号の遭難や、漂流、反乱、海の怪獣談など、古来より数かぎりなくある海にまつわる奇談の代表作集。 -
裏組織の脚本家
人生の台本を書き換えられるとしたら、誰の人生を“サンプル”にしますか? 台北・西門町にある浮木(フームー)という居酒屋には、闇の組織「ワラビ」のメンバーが潜伏している。屋根裏の小部屋「ワラビの部屋」に「新しい人生の台本」を抱えて入れば、人生を変えることができる。ただし、それには条件があった……。 台湾発のSFファンタジー <あらすじ> 恋人と母を自動車事故で失った何景城(ホージンチョン)は、物語のなかで彼女たちを生かしたいと、二人が登場する小説をインターネットで発表していた。ある日、謎の組織「ワラビ」から声がかかり、人生の台本を書く「脚本家」として組織に加わることになる。 病気のため車椅子になった林雨琦は、順風満帆な羅夫人の人生をサンプルとし新しい人生を生きようとするが、彼女が亡くなったと聞き……「トラックを駆ける女」。事故死した恋人の劇団仲間、劉筱漁が事故のあと劇団を去り、借金のためナイトクラブで働いていると知った何景城は「ワラビの部屋」の話を持ち掛けるのだが……「マクベス夫人」など。 手に入れた人生は正しかったのか。恋人の死は偶然ではなかったのか。ワラビの部屋とは……。依頼者たちの人生が交錯していくミステリー仕立てのファンタジー小説。 【目次】 第1章 トラックを駆ける女 第2章 暗闇に覆われた英語教師 第3章 マクベス夫人 エピローグ 番外編 巨人の悩み 訳者あとがき 【著者】 林庭毅 1986年、台中生まれ。作家。主な著作に長編小説『災難預言事務所』(台北・奇幻基地出版、2023年)、『冤伸倶楽部』(台北・奇幻基地出版、2022年)、短編小説集『夜夜夜談 BBS marvel板詭異誌』(台北・城邦原創出版、2013年)など。 明田川聡士 1981年、千葉県生まれ。獨協大学国際教養学部准教授。早稲田大学第一文学部卒業、東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。専門分野は華語文学・華語映画。近年の主な著書に『戦後台湾の文学と歴史・社会』(単著、関西学院大学出版会、2022年)、『中国語現代文学案内』(共著、ひつじ書房、2024年)、『越境する中国文学』(共著、東方書店、2018年)など。近年の主な翻訳に劉梓潔『愛しいあなた』(書肆侃侃房、2022年)、黄崇凱『冥王星より遠いところ』(書肆侃侃房、2021年)など。 -
ウーマン・トーキング ある教団の事件と彼女たちの選択
WOMEN TALKING by Miriam Toews,2018 「これは必読!『侍女の物語』から抜けだしてきたよう」マーガレット・アトウッド(←NHK Eテレ「100分de名著」で話題) 「私たちは子どもを守りたい」 教団で起きた大量レイプ事件。「悪魔の仕業(しわざ)」「作り話」とされてきたが、実は身内による犯行だった。実話にもとづくサスペンス! あるキリスト教系団体の村(コロニー)で起きた大量レイプ事件。最年少の被害者は3歳の少女。それは「悪魔の仕業(しわざ)」「作り話」とされたが、実は身内の8人の男による犯行だった。彼らを保釈させようと村の男たちが外出する2日間。女たちは子どもを守るために未来を選ばねばならない。何もしないか、闘うか、村を出ていくか。文字の読めない女たちの会議(ウーマン・トーキング)が始まる。実話にもとづくサスペンス。マーガレット・アトウッドが「必読」と絶賛。第95回アカデミー賞脚色賞映画、原作! 「これは必読! この驚異的で、悲しく、衝撃的にして心を打つ小説は現実の事件を元にしており、まるで『侍女の物語』から抜けだしてきたようだ」M・アトウッド 「痛烈……悪の本質、自由意志の問題、集団的責任、文化決定論、そして何よりも赦しについてふれる」ニューヨーク・タイムズ カバーイラスト/千海博美 カバーデザイン/鈴木成一デザイン室 -
永遠の家
推理小説?シリアス?ユーモア? 虚構に潜む陰の真実。独特の語り口が読むものを霧の彼方へと誘いこむ。 芸術の破壊と再創造をめざすスペイン文学の奇才が綴る〈虚空への新たな跳躍〉を試みる腹話術師の悲しくも可笑しい幻想的連作短編集。 【目次】 ぼくには敵がいた 別の怪物 お払い箱 底流 古い連れ合い ぼくが願っている死に方 カルメン 展望台の塔 お話の効果 師のもとを訪れる 下着のままの逃走 永遠の家 解説 【著者】 エンリーケ・ビラ=マタス 1948年バルセロナ生まれ。1985年『ポータブル文学小史』がヨーロッパ諸国で翻訳され、2000年『バートルビーと仲間たち』、次いで2003年『パリに終わりはこない』で世界的に評価される。 木村榮一 1943 年、大阪市生まれ。神戸市外国語大学名誉教授。著書に『ラテンアメリカ十大小説』ほか、訳書にバルガス= リョサ『緑の家』、コルタサル『遊戯の終わり』、リャマサーレス『黄色い雨』ほか。 野村竜仁 1967 年、群馬県生まれ。現在、神戸市外国語大学イスパニア学科教授。おもな訳書に、ビオイ=カサーレス『 パウリーナの思い出に』(共訳)、セルバンテス『戯曲集』(共訳)がある。 -
英国の幽霊城ミステリー
今なお 城をさ迷う幽霊たちの物語の中に、 英国の歴史を読み解く鍵がある 英国においては、言ってみれば先住者である幽霊たちを追い出すという発想は一般的ではないようだ。日本のように、視たら祟られる、呪われる、というような話はほとんどなく、英国の幽霊はほとんどの場合、ただそこにいるだけだ。悪さをするわけでもないなら共存しよう、というのが英国人の考えらしい。むしろ、歴史を体現する存在である幽霊に親しみを感じ、価値を見出す向きすらある。(中略) 幽霊を恐れながらも尊重しようという英国人の姿勢からは、幽霊は歴史的事実に基づく存在であり、民衆の共感、同情、尊敬の念によってこの世にとどめられているものであるとする、彼らの幽霊に対する意識が見てとれる。 ――「CASE1 ウィンザー城と25人の幽霊」より抜粋 幽霊は英国の歴史を背負って現れる。 ハットフィールド・ハウスではエリザベス1世が少女の姿で現れる。 彼女が25歳で英国女王に即位する前の日々を過ごした、穏やかな記憶が残る場所だからだ。 エリザベス1世の母アン・ブーリンは、ロンドン塔を首のない姿で徘徊する。 ヘンリー8世がアンと離婚したいがために、彼女に姦淫罪を着せてロンドン塔で斬首したのだ。 男児欲しさに六回結婚し、妻を二度処刑したヘンリー8世は、埋葬されたウィンザー城内で足を引きずりながら歩き回っている。 晩年の彼は足の腫瘍に苦しみ、肥満した身体を引きずって移動したのだ。 幽霊を恐れず、追い出さず、寄り添う民衆の意識が彼らを城にとどめている。 幽霊を幽霊たらしめている背景をひも解くことで、英国の歴史が見えてくる。 ロンドン生まれの小説家・織守きょうや氏が英国の幽霊と城にまつわる歴史と、そこに隠された秘密を紐解いていく。 数多の英国の住宅を訪問し、その魅力を描いてきた山田佳世子氏がイラストで幽霊城を物語る。 英国の歴史の扉を開ける鍵となる一冊。 建築史家の中島智章氏による幽霊城の解説つき。 -
【英語版原文】アンの幸福/Anne of Windy Poplars
サマーサイド中学校の校長となったアン。 だが学校を支配するプリングル一族から「校長の座を奪った」と逆恨みされてしまい、学校の内外で嫌がらせを受けることに。 そんなある日、訪れた生徒の家で古い日記を貰うこととなったが、それはプリングル一族のミス・セイラにとって自慢の父であるエイブラハム船長と共に航海に出た船乗りの手記であったため、アンはその日記をミス・セイラへと送ることを決めたのだった。 ミス・セイラが日記を読んでいると、そこにはプリングル一族が絶対に口外したくない内容が記されており、ミス・セイラはアンはこのことを知っていて敢えて自分に日記を送った、と思うのだが……。 -
英米文学、多彩な文学解釈への誘い
これほど刺激的な学問の領域があったのだろうか…? 個性豊かな書き手により、文学を中心に、歴史、宗教、音楽、演劇等を 縦横無尽に論じる新しい試み。 本書の白眉となるものは、ケンブリッジ大学のモウズリー博士の夏期講座の 講義録、シェイクスピアの「恋人たちの死」の論考である。 また、古典的名作といわれるシドニーの『アーケイディア』の成立、構造、 語りを精緻に論じた論考も含まれよう。 そして、今論集で注目にあたいするといえるものは、新進気鋭の 中堅・若手研究者たちによる詩論である。 ハーバートの詩におけるシンボルのメカニズムを 論証した詩論、トマスの詩とイェイツとの関係を探求した論文や キャロル・アン・ダフィの五番目の詩集についての詩論。さらには1960年代の リヴァプール詩における代表的な詩人の音楽活動との関係に論及したもの、 現代詩人のR・S・トマスの詩を「否定神学」の観点から論じたもの等である。 それらに加え、コンラッドの「勝利」論、マードック『ブルーの夢』、 H・D・ソローの「住まい」、トウェインの実像をめぐる論考ほか、 J・D・パソスにおけるスペイン内戦、シェパードのアイルランドと演劇、 アトウッド『またの名をグレイス』を論じたものまで、様々な論点をさらに 切り開こうとする意欲的な論考に溢れた論集が本書ということになる。 【収録内容】 Ⅰ イギリス文学編 第1章 講義:世界を変えるシェイクスピアの二組の恋人たちの死 チャールズ・モウズリー(伊澤東一訳) 第2章 子供の反逆・『恋の骨折り損』と『御意のままに』 杉浦裕子 第3章 シドニーの『アーケイディア』 村里好俊 第4章 ジョージ・ハーバートと聖なる贈物のパラドックス 山根正弘 第5章 コンラッドの『勝利』論 吉岡栄一 第6章 アイリス・マードックの『ブルーノの夢』論 山本長一 第7章 ディラン・トマスの「言葉に彩り」とW・B・イェイツ 太田直也 第8章 キャロル・アン・ダフィの『ザ・ワールズ・ワイフ』における 女性の詩人たち 石田由希 第9章 リヴァプール詩、音楽、そしてリリー・ザ・ピンク 木村聡雄 第10章 R・S・トマスの主題の変遷と神の存在証明 永田喜文 Ⅱ アメリカ・カナダ文学編 第1章 H・D・ソローの小屋あるいは住まい 奥田穣一 第2章 『マーク・トウェイン 完全なる自伝』に探るトウェインの実像 有馬容子 第3章 ジョン・ドス・パソスの一九三〇年代の戦い・スペイン内戦体験 川成洋 第4章 サム・シェパードのアイルランドでの再生 古山みゆき 第5章 アトウッド『またの名をグレイス』における知の体得の意味 塚田英博 -
英和対訳 クリスマス・キャロル
チャールズ・ディケンズの名作『クリスマス・キャロル』の英文すべてに日本語訳と、必要に応じて単語の意味や解説がつけられ、英文の朗読ファイルも用意されています。 「英文の朗読を聞きながら英語の本を読む」という "視覚や聴覚などの五感をフルに活用して体全体で英語を感じる、まったく新しい読書体験" をお楽しみください。 『クリスマス・キャロル』は、経済的に成功したどケチで自己中心的な金貸しの老人スクルージが、クリスマスに過去・現在・未来の三人の精霊と出会い、時空を超えた旅をすることで改心するという、あまりにも有名な作品です。 目 次 はじめに この本の使い方 STEVE I 第一章 マーレイの幽霊 STAVE II. 第二章 第一の精霊 STAVE III. 第三章 第二の精霊 STAVE IV. 第四章 第三の精霊 STAVE V. 第五章 エピローグ あとがき -
エタンプの預言者
65歳、元大学教師。リベラルで、しがらみのないインテリのつもりだった。まちがえた選択をし続けて65年。どうやら私は、社会から取り残されたらしい。 フロール賞受賞のほか、ゴンクール賞、フェミナ賞、ルノードー賞、アカデミー・フランセーズ小説賞、ジャン・ジオノ賞の6賞候補! 現代社会への痛烈な批判を込めた超弩級の注目作! かつてタレント歴史学者を夢見たロスコフは、落ち目だった。95年に「冷戦下米国のソ連スパイ事件」を巡る書籍を刊行したが、翌日CIAが機密解除、本は一夜にして紙くずに。妻とは離婚し大学を退職、酒浸りだったロスコフは、同性愛者の娘のフェミニストの恋人に刺激され、研究を再開、サルトルやボリス・ヴィアンと親交があったアメリカの詩人・ウィローについての書籍を刊行する。客わずか5人の出版記念トークショーの席上、ロスコフはウィローが黒人であることを記述しなかった理由を問われる。翌朝掲載された匿名のブログ記事が炎上し、ロスコフはレイシストだという非難にさらされる。さらに自分を擁護するツイートに返信したロスコフは、炎上を煽ってしまう。ツイートした知人は、極右政党に入党していたのだ――。 -
エディ、あるいはアシュリー
「さて、エディ。こう呼ばれたいなって思う名前はあるの?」 「アシュリー」 本当はそんな名前、考えたこともなかった。〈自分は男じゃないらしい〉という認識は、〈どうも女性のようだ〉とは直結していなかったからだ。それなのに訊かれたら口をついて出た。アシュリーは子どもの頃に可愛がって大切にしていたぬいぐるみだ。 (「エディ、あるいはアシュリー」より) --------- 性の多様性。移民。失われた日々。喪失。再生。暴力……。 どこにでもあるリアルな世界を、時を越え、現実と幻想とを自由に行き来しながら、未来と希望を信じて描いた短編集。 ジェンダー・アイデンティティの不確かさを自らに問いかける表題作「エディ、あるいはアシュリー」、第63回現代文学賞受賞作「相続」など8作品を収録。 --------- 避けようのない過酷な現実と、その先にある柔らかな希望……。 韓国ファンタジー界の旗手が織りなす物語のタペストリー8編。 --------- 【目次】 ■レオニー ■エディ、あるいはアシュリー ■海馬と扁桃体 ■正常人 ■木の追撃者 ドン・サパテロの冒険 ■へその唇、嚙みつく歯 ■相続 ■メイゼル ■あとがき ■訳者あとがき -
エドウィン・ドルードの謎
嵐が過ぎ去ったクリスマスの朝、大聖堂の町から忽然と姿を消したエドウィン・ドルード。捜索の結果、河の堰で彼の懐中時計が発見され、以前からエドウィンと確執があり、前夜、一緒に河を見に行っていた青年ネヴィルに殺人の嫌疑がかけられる。だが事件の背後には、エドウィンの叔父で彼の許婚ローザに執着する大聖堂の聖歌隊長ジャスパーの暗い影があった……。19世紀英国の文豪ディケンズが初めて本格的に探偵小説に取り組み、その突然の死によって未完となった最後の長篇。阿片の幻夢、若い男女の交錯する恋心、深夜の地下納骨堂探検など、興味深い場面や人物を盛り込みながら、決定的な事件の日へと物語は進んでいく。また、ディケンズが初期作から追求してきた〈悪〉のキャラクターは、この作品において近代的に洗練され、複雑な魅力を放つ存在となった。残された手掛りからドルード事件の真相を推理する訳者解説も読み応え十分。原書挿絵を全点収録。 -
エドガア・ポオ論考 芥川龍之介とエドガア・ポオ
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 エドガア・アラン・ポー(1809ー1849)は、アメリカの詩人・小説家で、文筆活動で生計を立てた初期の著名な人物のひとりでもあります。 ゴシック風の恐怖小説「アッシャー家の崩壊」「黒猫」やはよく知られています。また、詩では「大鴉」がよく知られ、アメリカよりもむしろヨーロッパでの評判が高く、ボードレールの翻訳によって、紹介されました。後の象徴派に大きな影響を与えました。「モルグ街の殺人」は世界初の推理小説と目され、登場人物のオーギュスト・デュパンはその後の探偵の原型となりました。また、暗号小説の草分け「黄金虫」などの短編作品を多く発表しました。また、出版社を渡り歩き、編集者としても活動をした異才でした。しかし、人間関係でトラブルを引き起こすことが多かったとされています。 芥川竜之介(1892ー1927)とこの作家を比較することで、文学とはなにか? 日米の相違点、時代背景による文学のあり方などを読み解いていきます。 【目次】 序説 一 近代文学の創始者としてのポオ 二 アメリカ文学の疎外者としてのポオ観 三 ポオ観修正のこころみとその着眼点 四 世界の文学のなかに生きるポオ 第一部 二十世紀から見たエドガア・ポオの意義 第一章 ポオ評価の変遷 一 アメリカにおけるポオ評価の概観 二 ポオと同時代の人々の評価 三 十九世紀後半から二十世紀にかけてのポオの評価 第二章 ポオとその社会的環境 一 ポオの南部人気質について 二 社会批評家としてのポオ 三 文芸批評家としてのポオ 第三章 ポオとその文学的環境 一 ポオと「南方文学通信」 二 十九世紀前半の南部の文学趣味 三 南部におけるローマン作家の流行とポオ 四 当時の雑誌文芸とポオとの関係 第二部 芥川龍之介とエドガア・ポオ 第一章 芸術観と意識的制作 一 芸術家の肖像 二 芥川におよぼしたポオの影響 三 作家の資質 理知と情熱 四 芸術観 美の創造 五 意識的制作 六 芥川の回心 第二章 短篇小説の技法 一 短篇小説家としてのポオと芥川 二 虚構の文学 芸術と生活 三 制作の手法 1 芸術的効果 2 背景 3 事件又は題材 4 迫真性 リアリズムの手法 第三章 鬼趣と鬼気について 一 〈鬼趣〉と〈鬼気〉 二 神秘と怪異への関心 三 芥川の作品における怪異性 四 ポオの作品における〈魂の怪異〉 五 晩年の芥川の鬼気 結語 ふたたびポオについて エドガア・ポオ年譜 註 あとがき 文献書目 索引 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 -
NHK「100分de名著」ブックス アルベール・カミュ ペスト 果てしなき不条理との闘い
終わりなき災厄に見舞われたとき、人はそれにどう向き合うのか? 治療法のない疫病に突如襲われ、封鎖されたアルジェリアの都市オラン。そこに生きるひとびとの苦闘と連帯を描いた、ノーベル賞作家カミュの代表作『ペスト』の内容と文学的意義を、幅広い分野にわたる評論とフランス文学の翻訳で知られる中条省平氏が、当時の時代背景やカミュ自身の体験をまじえて詳述。カミュの高い先見性に触れながら、『ペスト』に描かれる普遍的で哲学的なテーマを、「コロナ後の世界」から検証・再考する「ブックス特別章」を収載! 【構成】 はじめに:海と太陽、不条理と犯行の文学 第1章:不条理の哲学 第2章:神なき世界で生きる 第3章:それぞれの闘い 第4章:われ反抗す、ゆえにわれら在り ブックス特別章:コロナ後の世界と『ペスト』 -
NHK「100分de名著」ブックス アンネの日記 言葉はどのようにして人を救うのか
苦難の日々を支えたのは、自らが紡いだ「言葉」だった。 ドイツからオランダに一家で移り住んだアンネ・フランクは、第二次世界大戦下の一九四二年、十三歳の誕生日に父親から贈られた日記帳に、思春期の揺れる心情と「隠れ家」での困窮生活の実情を彩り豊かに綴った。そこに記された「文学」と呼ぶにふさわしい表現と言葉は、コロナ禍に見舞われ、戦争を目の当たりにした私たちに静かな勇気と確かな希望を与えてくれる。 【以下「はじめに」より】 本書では、『アンネの日記』が本来持っている文学的な豊かさについて、真正面から考えてみたいと思います。思春期の少女が、なにを考え、なにを感じ、それをどのように表現したのか。ここにはみずみずしい青春の息吹がみなぎっています。(略)これほどリアルな少女の声が胸に響いてくる文学を、わたしは他に知りません。 -
NHK「100分de名著」ブックス カフカ 変身 「弱さ」という巨大な力
「朝目を覚ますと、自分が虫けらに変わっていた」――これって、もしかして私のこと? 主人公が「虫」になる小説の何がそんなにすごいのか? 2012年のテキスト刊行時は「自分を知るための鏡」として『変身』を紹介した著者だが、ポストコロナの現状を踏まえ、この作品は「個の孤立」だけでなく「家族の孤立」として読むことも可能だと説く。そこで書き下ろしの「ブックス特別章」では、ヤングケアラー、ビジネスケアラーの問題とからめた読み解きを試みる。カフカが遺したノートに「自分にあるのは人間的弱さだけ。だが、それは見方によっては巨大な力となる」という言葉がある。カフカ没後から100年、不安と孤独を抱える人が多い今、個の弱さを知ることで人と人とのつながりの大切さを考える「介護小説」として読み直す。 【内容】 はじめに――カフカを読むことは自分を知ること 第1章 しがらみから逃れたい 第2章 前に進む勇気が出ない 第3章 居場所がなくなるとき 第4章 弱さが教えてくれること ブックス特別章 ポスト・コロナの『変身』再読 -
絵本戦争 禁書されるアメリカの未来
アメリカではいま、保守派による禁書運動が暴走している 黒人、LGBTQ、アジア系、アメリカ先住民…マイノリティを描いた絵本がなぜ禁書されてしまうのか NY在住ライターが禁書となった数々の絵本を通して見る、アメリカの姿 非営利団体「ペン・アメリカ」によると2023-2024学校年度に、前学校年度の2.7倍にあたる4231種類の本が禁書指定された。アメリカでいま、何が起きているのか。 この禁書運動は2021年に突如として始まった。ターゲットになっているのは、禁書運動を推進する保守派の親や政治家が理想とする<古き良きアメリカ>にとって都合の悪い、子ども向けの本たちだ。 黒人、LGBTQ、女性、障害、ラティーノ/ヒスパニック、アジア系、イスラム教徒、アメリカ先住民……8つのトピックにわけて、禁書運動の犠牲となった数々の絵本を一冊ずつ見ていくことで、マイノリティの苦難の歴史と、その中で力強く生きる姿、そして深刻化している政治的な対立<文化戦争>の最前線を知る。トランプの大統領再選が決まったいま、必読の一冊。 -
エリザヴェータ・バーム/気狂い狼 オベリウ・アンソロジー
ダニイル・ハルムスの原点、伝説のグループ「オベリウ」の全貌がついに明らかになる──。 100年前、無名の若者たちによって結成された「オベリウ」(ОБЭРИУ)は、20世紀前半のロシアにおける文学的実験の極致をきわめた。ダニイル・ハルムスの「エリザヴェータ・バーム」「出来事」新訳、これまで未邦訳だったニコライ・ザボロツキー「気狂い狼」、コンスタンチン・ヴァーギノフ「スヴィストーノフの仕事と日々」、レオニード・リパフスキー「水論」など、この伝説のグループ周辺12名の代表作を網羅した世界初のアンソロジー。 ◎本書作品収録作家……ダニイル・ハルムス/アレクサンドル・ヴヴェジェンスキー/ニコライ・ザボロツキー/コンスタンチン・ヴァーギノフ/イーゴリ・バーフチェレフ/ドイヴベル・レーヴィン/ユーリイ・ウラジーミロフ/アレクサンドル・ラズモフスキー/クリメンチー・ミンツ/ニコライ・オレイニコフ/レオニード・リパフスキー/ヤコフ・ドゥルースキン 【目次】 100年前、無名の若者たちによって結成された「オベリウ」(ОБЭРИУ)は、20世紀前半のロシアにおける文学的実験の極致をきわめた。ダニイル・ハルムスの「エリザヴェータ・バーム」「出来事」新訳、これまで未邦訳だったニコライ・ザボロツキー「気狂い狼」、コンスタンチン・ヴァーギノフ「スヴィストーノフの仕事と日々」、レオニード・リパフスキー「水論」など、この伝説のグループ周辺12名の代表作を網羅した世界初のアンソロジー。 ◎本書作品収録作家……ダニイル・ハルムス/アレクサンドル・ヴヴェジェンスキー/ニコライ・ザボロツキー/コンスタンチン・ヴァーギノフ/イーゴリ・バーフチェレフ/ドイヴベル・レーヴィン/ユーリイ・ウラジーミロフ/アレクサンドル・ラズモフスキー/クリメンチー・ミンツ/ニコライ・オレイニコフ/レオニード・リパフスキー/ヤコフ・ドゥルースキン 【著者】 ダニイル・ハルムス 詩人・作家・劇作家。ペテルブルク生まれ。27年には詩人仲間と共に前衛的な芸術家グループ「オベリウ」を結成。30年代は主に児童文学の分野で活躍。スターリン政権下で弾圧に遭い、41年に逮捕。翌42年に監獄病院で餓死した。代表作に『エリザヴェータ・バーム』『出来事』『ばあさん』など。 アレクサンドル・ヴヴェジェンスキー 詩人・劇作家。31年に逮捕、翌年釈放されるが、流刑地を転々としたのちレニングラードに帰還。36年にハリコフへ移住。41年に再び逮捕、カザンへ移送される途中に肋膜炎で死去。代表作に『イワーノフ家のクリスマス』『灰色ノート』『挽歌』など。 ニコライ・ザボロツキー 詩人・翻訳家。ハルムスやヴヴェジェンスキーたちと共に「オベリウ」立ち上げに参加。「オベリウ宣言」の主要部分を執筆する。代表作に『気狂い狼』『農業の勝利』など。 コンスタンチン・ヴァーギノフ 詩人・作家。21年に「島民」グループを結成。その作品集において初めて詩が活字となる。20年代末から4つの長篇小説を次々と執筆。創作意欲は旺盛だったが、34年に結核で死去。代表作に『山羊の歌』『スヴィストーノフの仕事と日々』など。 イーゴリ・バーフチェレフ 詩人・作家・劇作家。詩の夕べでハルムスに出会う。26年、仲間と共に演劇グループ「ラジクス」を結成。やがて解散するが、このグループが母体のひとつとなり、27年に「オベリウ」が誕生。代表作に、ザボロツキーを始めとするオベリウ派の回顧録『私たちの若かった頃』、戯曲『冬の散歩』など。 ドイヴベル・レーヴィン 作家・脚本家。27年、「オベリウ」立ち上げに参加。「左翼の三時間」のパフォーマンスを考え、戯曲『エリザヴェータ・バーム』の演出をハルムスおよびバーフチェレフと共に担当した。代表作に長篇小説『十車両』『リホヴォ』など。 ユーリイ・ウラジーミロフ 詩人・作家。創作は全部で10篇程しか現存せず、本書収録の『スポーツマン』は唯一の大人向け作品。 アレクサンドル・ラズモフスキー 作家・劇作家・脚本家・映画評論家。「オベリウ」時代の友人バーフチェレフと共同で多くの作品を執筆したことでも知られ、とりわけ戯曲『スヴォーロフ元帥』は大成功を収めた。 クリメンチー・ミンツ 映画監督・脚本家。国立芸術史研究所附属芸術学高等コース映画科でラズモフスキーと出会い、27年、共に「オベリウ」に加入。脚本や監督を務めたコメディ映画は大成功を収めた。代表作に、映画『虎使いの女』、ラジオ番組『有名船長クラブ』など。 ニコライ・オレイニコフ 詩人・作家・編集者。25年からレニングラードの国立出版局児童書部門にて、マルシャークやシュワルツと共に編集者・作家として働く。編集を務めた児童雑誌『ハリネズミ』と『マヒワ』には「オベリウ」のメンバーも寄稿し、親しく交遊した。しかし37年に逮捕、銃殺される。代表作に『ゴキブリ』『ハエ』。 レオニード・リパフスキー 哲学者・児童文学作家。20年代から30年代にかけ、「チナリ」のメンバーたちを自宅に集め親しく交遊。41年にレニングラードの港湾都市ペテルゴフにて戦死。代表作に『水論』『恐怖の研究』『言葉の理論』。 ヤコフ・ドゥルースキン 哲学者・数学者・音楽研究家。独ソ戦が始まりレニングラードが封鎖されると、ハルムスの妻から夫の原稿の入ったトランクを託される。20年にわたりそのトランクを大切に保管しつづけたが、ハルムスの死が明らかになると、原稿を地下出版で広めはじめる。代表作にエッセイ『チナリ』、ヴヴェジェンスキー論『無意味の星』など。 小澤裕之 東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。現在、東京大学ほか非常勤講師。専門はロシア文学。著書に『理知のむこう――ダニイル・ハルムスの手法と詩学』(未知谷)、訳書にダニイル・ハルムス『言語機械――ハルムス選集』(未知谷)、サムイル・マルシャーク『森は生きている~12の月のおとぎ話~』(小学館)、最近の論文に「ゴーゴリ「査察官」の忘れられた初邦訳:底本・文体・受容」(『ロシア語ロシア文学研究』56号)がある。 -
Lの運動靴
1987年6月、韓国の民主抗争の最中、警察の発砲した催涙弾によって命を失った20歳の青年、大学生の「L」。28年後、彼のものだとされるボロボロの片方だけの運動靴が、修復家の元へ持ち込まれる。 「L」とは誰なのか? 運動靴の「欠けら」を修復する行為にどのような意味があるのか? 個人の「消せない記憶」とは? 人が生き、死して残す「物体」に、そしてその「修復」に、果たしてどのような意味があるのか? 主人公の美術修復家の視点を通して、静謐な時間の中で語られる「物質」と「記憶」をめぐる物語。現代アート作品の修復に関するエピソードが挿入され、修復室を訪れる寡黙な人々の人生が断片的に語られ、読者は静謐な美術修復室で繊細な思考を主人公とともに体験する。【モチーフ】 モチーフとなっているのは、以下のような事実。「L」こと李韓烈の運動靴の復元を知った作者が緻密な取材をへて創作した物語である。《李韓烈(イ・ハンニョル)は、1987年6月9日、延世大学で開かれた「6.10大会のための決意大会」のデモの最中、警官が発射した催涙弾に頭を打たれ、1カ月間死境をさまよい、7月5日、20歳で亡くなった。 彼の犠牲は、大統領直接選挙制の実現を目指す6月民主抗争の導火線となり、民主化運動の犠牲の象徴として広く国民の関心を集め、国民葬で行われた葬式には150万人が集まった。当時、彼が履いていた27.0センチの白い「タイガー運動靴」は、右側の片方だけが残されており、2015年、彼の28周忌を前に、美術品復元専門家のキム・ギョム博士の元に復元作業の依頼が寄せられた。キム博士はさまざまな葛藤を抱えながら、最新の美術品復元の技術をもってその運動靴を3カ月かけて復元した。現在、運動靴はイ・ハンヨル記念館に展示されている。彼が登場する映画作品にカン・ドンウォン監督「1987、ある闘いの真実」(2017)がある》 -
円環
北欧ミステリ界トップランナーの新境地! スウェーデン・ウプサラ市郊外の高速道路を走行中のBMWが、突然暴走し菜の花畑で炎上した。死亡したのは、運転中の大手製鉄会社幹部。一週間後、石油業界のキャンペーンを手がけていた広告会社幹部が第2の爆破事件で命を落とす。被害者はどちらも気温変動や環境破壊に関係していた。 容疑者に挙げられたのは、15年前に先端技術の活用を拒否したがためにある誘拐事件の解決に失敗して辞職し、森で隠遁生活を送る元警部ルーカス・フリセル。当時の彼の部下で今は国家作戦局(NOD)の主任警部エヴァ・ニーマン宛てに、彼からと思われる犯行予告の手紙が届いていたのだ。 エヴァは、立ち上げられた特捜班Novaの曲者たちを率いて事件の捜査にあたり、第3の事件を警戒しながらフリセルを追うが――。 『時計仕掛けの歪んだ罠』で翻訳ミステリファンの度肝を抜いた、北欧ミステリ界のトップランナーが贈る驚愕の新シリーズ、ここに誕生! -
美味しく楽しいフランス文学―文学から考えるフランスの飲食文化
文学を知らずしてフランスは理解できない 飲食文化を知らずしてもフランスは理解できない フランス文学を楽しく、そして美味しく読む手引書 フランス文学への新しい扉 □目次 第1章 ポトフとポテ―国民食としての煮込み料理 第2章 美食文学の誕生と展開 第3章 バルザックの描く食事場面 第4章 フロベールにみる食べ方の変容とその影響 第5章 ゾラの描く庶民の食欲とその深層構造 第6章 アルザス・ロレーヌを越えて広がる地域の魂シュークルート 第7章 南仏プロヴァンスの象徴ブイヤベース 第8章 新しいブルゴーニュの伝統郷土料―ブルゴーニュ愛を語るコレット 第9章 チーズ礼讃 第10章 フランス料理にデザートは欠かせない □著者 福田 育弘(ふくだ いくひろ) 早稲田大学教育・総合科学学術院教育学部複合文化学科教授。 1955年名古屋市生まれ。早稲田大学大学院文学研究科フランス文学専攻博士後期課程中退。1985年から88 年までフランス政府給費留学生としてパリ第3大学博士課程に留学。1991年流通経済大学専任講師、1993年同助教授を経て、1995年早稲田大学教育学部専任講師、1996年同助教授、2002年より同教授。専門は文化学(とくにポストコロニアルの文化と文学、飲食表象論)、フランス文化・文学。 □本文紹介(「はじめに」より) この著作は端的にいって、フランス文学を楽しく、そして美味しく読む手引き書である。 しかし、ありきたりのフランス文学の紹介ではない。そもそも、わたしにもそんな一般的なフランス文学の楽しみを書くつもりはない。フランスの小説を軸に、フランスの十九世紀の文学作品にひんぱんに登場する食事場面や料理に注目して、それらを料理史的観点を中心に、当時のフランスの飲食文化のなかに位置づけて、文化的に解説しようというのが、本書の趣向である。だから、楽しいだけでなく、美味しいフランス文学となる。いや、そうなってほしいというのが、著者の願いだ。できれば、楽しいと美味しいが相乗効果で、みなさんの興味がさらにフランス文学に引かれれば、これほどうれしいことはない。 大きなテーマは二つである。 一つめは、フランスの飲食文化発展の大きなばねとなった、多様な料理をいちどきに出したいわゆるフランス式サービスから、現在のように料理を一品一品出すロシア式サービスへの転換というテーマである。この転換は十九世紀のあいだに徐々に起こり、広く浸透していく。これを文学作品がどう描いたか。 二つめは、十四、五世紀から地方料理を統合してきたフランスの美食文化において、文学作品がいかに地方料理を描き、そこに積極的なイメージと価値、つまり社会的表象を付与してきたかというテーマである。 これら二つのテーマを、具体的な作品の検討をとおして明らかにしていきたい。 文学作品の飲食の場面を分析するということは、当時の飲食文化をそこに探るということにほかならない。したがって、この著作は、楽しく美味しいだけでなく、文学研究を文化の研究へとつなぐ著作である。つまり、文学を包含する文化学研究の著作でもあるのだ。 そして、そのような多少とも学問的な野心をもった著作が、みなさんに楽しく美味しく読んでもらえたら、著者としては望外の幸せである。 -
オイディプース王
ギリシア悲劇の最高傑作と評される本作は、詩人ソポクレース(前496頃-前406年頃)によって、前441年から前432年のあいだに書かれたと推定される。 フロイトの「エディプス・コンプレクス」をはじめ、後世に多大な影響を及ぼし、今日まで読み継がれてきた本作のあらすじは、よく知られている。 ――劇の冒頭、オイディプースはテーバイの王として登場する。かつてスピンクスによるテーバイの危機を救った王は、新たに疫病が国を襲った今、神のごとき救い主として市民たちの嘆願を受け、自信にあふれた姿でこれに対処しようとしている。それは劇の最後で、父を殺し、母と交わって恥ずべき子供をつくったことが判明し、わが手で目をつぶし、みずから呪われた身となる男とはあまりにも対照的な姿である。そして、冒頭の姿がオイディプースの「非・真実」、最後の姿が「真実」であり、詩人は「非・真実」と「真実の対照」を示しているように見える。しかし、冒頭の姿はスピンクスを退治した功績によるものである以上、「非・真実」とは言いきれない。ここにあるのは真実を恐れると同時に真実を求めるオイディプース自身に重なる。訳者は言う。 「この劇においてわれわれの心をはげしく揺さぶるのは、真実を恐れて逃げようともがき、かえって真実に引きつけられて破滅するオイディプースの姿である。父を殺し母と交わる定めを告げられたとき、誰がこれを恐れずにいられようか。〔…〕だが真実にたいする恐怖が真実を見失わせるのはオイディプースだけではない。〔…〕われわれの中には暗い未知のものがある。われわれは、自分が何者なのか本当に知っているのか。日常の生活において見せかけ(非・真実)の中で暮らしているのではないか。〔…〕 『オイディプース王』がわれわれの心を揺さぶってやまないとすれば、それはわれわれ自身の中にオイディプースが宿るからにほかならない。」(「訳者解説」より) このあまりも有名な作品には数々の日本語訳があり、文庫版も複数存在している。しかし、1990年に『ギリシア悲劇全集』のために訳し下ろされた名訳が、顧みられないままになっていた。キケロー『国家について 法律について』に続き、碩学が残した貴重な仕事を学術文庫に収録し、後世に継承するべく、ここに刊行する。 [本書の内容] [プロロゴス] [パロドス] [第一エペイソディオン] [第一スタシモン] [第二エペイソディオン] [第一コンモス] [第二スタシモン] [第三エペイソディオン] [第三スタシモン] [第四エペイソディオン] [第四スタシモン] [エクソドス] [第二コンモス] ヒュポテシス(古伝梗概) 訳者解説
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