ケヴィン・ブロックマイヤーの作品一覧

「ケヴィン・ブロックマイヤー」の「いろいろな幽霊」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • いろいろな幽霊
    3.8
    1巻2,600円 (税込)
    失恋した瞬間を永遠に繰り返す幽霊、方向音痴の幽霊、雨となって降り注ぐ幽霊、転送装置が生み出す幽霊……イタロ・カルヴィーノ短編賞受賞作家が贈る、時に切なく、時におかしく、そして時にはちょっぴり怖い幽霊たちの物語を100編収めた、ふしぎな短編集。/【目次】[幽霊と記憶]一 注目すべき社交行事/二 進路指導カウンセラー/三 手斧(ておの)、数本の燭台(しょくだい)、針刺し、シルクハット/四 マイロ・クレイン/五 記憶喪失/六 きのうの長い連なり/[幽霊と運命]七 ヒッチハイカー/八 願い事/九 遊び方/十 運命の天秤(てんびん)/十一 どんなにささやかな一瞬であれ/十二 集まり/十三 ミラ・アムスラー/[幽霊と自然]十四 ゾウたち/十五 白馬/十六 さらなる諸動物/十七 ミツバチ/十八 風景を損なうもの/十九 木々の納骨堂/二十 空から降ってくるもの/二十一 作中で太鼓が鳴る物語/二十二 お砂場計画/二十三 再生可能資源/[幽霊と時間]二十四 十三回の出現/二十五 来世と死の事務処理機関/二十六 死亡記事/二十七 中間地点/二十八 時の巡り/二十九 ヒメハヤ/三十 前後に揺れる物語/三十一 小さなロマンスとハッピーエンドを含むタイムトラベルの物語/[幽霊と思弁]三十二 ファンタズム対スタチュー/三十三 足跡/三十四 乗客たち/三十五 新たな生、新たな文明/三十六 暗黒は震えつつ通り過ぎた/三十七 プリズム/三十八 彼の女性性/三十九 人々がいて、彼らはかつて生きていた/四十 第一一五連隊の兵士たち/[幽霊と視覚]四十一 アクション!/四十二 円(まる)い堀が魚の安らぎとなるように/四十三 スペクトル/四十四 あらゆる家の鍵、あらゆる消火栓、あらゆるコンセント/四十五 壁/四十六 遊びの時間/四十七 生涯にわたって/四十八 いっしょに連れていく/四十九 霧の向こうにちらちら見える物語/[幽霊とその他の感覚]五十 一生分の接触/五十一 二番手/五十二 かくもたくさんの歌/五十三 音響の問題/五十四 香り(ブーケ)/五十五 野原で解けていく雪の泥くさいにおい/五十六 道具学/五十七 陽射しがほとんど消えて部屋が静かなとき/五十八 男のようなもの/五十九 ささやかな感情/[幽霊と信仰]六十 現実の小さな崩壊/六十一 異常派と尋常派/六十二 不動産/六十三 どちらが結晶、どちらが溶液/六十四 無数の奇妙な結合と分離/六十五 携挙(けいきょ)/六十六 666/[幽霊と愛と友情]六十七 失われて見出(みいだ)され/六十八 鏡の中のもう一人の男/六十九 アポストロフィ/七十 鏡の中の男/七十一 回転式改札口/七十二 実話/七十三 弾丸とそれを避けるために必要なもの/七十四 膝/七十五 彼女が忘れようとしている男/七十六 永遠/七十七 遅すぎた/七十八 居残り/七十九 あなたの靴が好き/[幽霊と家族]八十 幽霊の仮の姿/八十一 困惑の元/八十二 見えない、さわれない/八十三 幽霊兄弟/八十四 第二の実話/八十五 人生/八十六 非凡な才能/八十七 遺伝性疾患/八十八 空港のターミナルからの祈り/八十九 孵化(ふか)/九十 左右対称/[幽霊と言葉と数]九十一 インコ/九十二 婉曲(えんきょく)表現/九十三 およそ八十グラム/九十四 幽霊文字/九十五 言語学の問題/九十六 夕暮れとほかの物語/九十七 電話/九十八 数/九十九 人口調査/百 かつて書かれた中でもっとも恐ろしい幽霊譚(たん)/主題の不完全な索引/謝辞/解説=勝山海百合

ユーザーレビュー

  • いろいろな幽霊

    Posted by ブクログ

    『いろいろな幽霊』
    奇妙なゴースト短編集。なんと100の物語が収録されている。バリエーションに富みどの話も飽きずに読めた。「あなたの靴が好き」はある日自分に向けられた不思議なメッセージが現れる話。「数」は生後間も無く聞こえてきた数字を唱える声に関する怖い話。
    この本では非常に色々な幽霊が登場します。その1つひとつの描写がとても自然なのでまるで本当にあるかのように感じます。冒頭の一文がまず面白い。魔法のランプを描く「願い事」もお気に入りの話です。

    0
    2024年05月21日
  • いろいろな幽霊

    Posted by ブクログ

    一編一編は短い短編集なんだけどものすごく読むのに時間がかかった。
    いろいろな幽霊が読むごとに自分の体を通り抜けていくような不思議な読後感。
    倦怠、諦念、切なさ、思慕、絶望などの埃っぽい感情の中に漂ってるような気がする。
    ゾウたちと幽霊兄弟が好き。

    0
    2025年04月08日
  • いろいろな幽霊

    Posted by ブクログ

    幽霊を考えてみるそのことは世界のありよう組み立てること//幽霊譚はSFである/幽霊は物理的に存在する/幽霊は時間を気にしない/幽霊ごとに法則はある/人間でないものの幽霊もある(宇宙とか蚊とか音楽とか言葉とか)/幽霊とは魂である/幽霊とは皮肉な存在である/幽霊にも苦労はある/幽霊にも人生がある/幽霊は特に怖くない/幽霊は世界を変えることもある/生きていても幽霊にはなれる/幽霊は必ずしも死後に登場するとは限らない/幽霊は思索である。

    0
    2024年12月17日
  • いろいろな幽霊

    Posted by ブクログ

    幽霊とは?という命題に対して、さまざまな角度からの答えとなる物語を100個敷きつめたような短編集でした。

    ときに感傷的に、または哲学的に、視点や距離もばらばらにたった2ページの物語を繰り返す。どこか執念的でさえあるこの積み重なりそのものが、どこか空恐ろしく感じさせる幽霊という存在の寄る辺なさ、つかみどころの無さを示しているかのようにも思いました。

    全編を通して思うのは、人は死んだらそれで終わりでなく、幽霊という別の個体となってどこかで漂っているかもしれない、人の見える世界がすべてではない、というような作者の視線の奥深さでした。空想やファンタジーではなく、現実に実は寄り添っていたら面白いよね

    0
    2024年08月13日
  • いろいろな幽霊

    Posted by ブクログ

    100編の幽霊の物語。日本の幽霊のじめじめと暗い感じとは違って、からりとしたイメージ。生と地続きのようなあちらの世界。あちらなのかこちらなのか、自分もひょっとすると幽霊の世界にいるのかもと思えたり。

    0
    2024年08月11日

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