ケヴィン・ブロックマイヤーのレビュー一覧

  • いろいろな幽霊

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    『いろいろな幽霊』
    奇妙なゴースト短編集。なんと100の物語が収録されている。バリエーションに富みどの話も飽きずに読めた。「あなたの靴が好き」はある日自分に向けられた不思議なメッセージが現れる話。「数」は生後間も無く聞こえてきた数字を唱える声に関する怖い話。
    この本では非常に色々な幽霊が登場します。その1つひとつの描写がとても自然なのでまるで本当にあるかのように感じます。冒頭の一文がまず面白い。魔法のランプを描く「願い事」もお気に入りの話です。

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    2024年05月21日
  • いろいろな幽霊

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    一編一編は短い短編集なんだけどものすごく読むのに時間がかかった。
    いろいろな幽霊が読むごとに自分の体を通り抜けていくような不思議な読後感。
    倦怠、諦念、切なさ、思慕、絶望などの埃っぽい感情の中に漂ってるような気がする。
    ゾウたちと幽霊兄弟が好き。

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    2025年04月08日
  • いろいろな幽霊

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    幽霊を考えてみるそのことは世界のありよう組み立てること//幽霊譚はSFである/幽霊は物理的に存在する/幽霊は時間を気にしない/幽霊ごとに法則はある/人間でないものの幽霊もある(宇宙とか蚊とか音楽とか言葉とか)/幽霊とは魂である/幽霊とは皮肉な存在である/幽霊にも苦労はある/幽霊にも人生がある/幽霊は特に怖くない/幽霊は世界を変えることもある/生きていても幽霊にはなれる/幽霊は必ずしも死後に登場するとは限らない/幽霊は思索である。

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    2024年12月17日
  • いろいろな幽霊

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    幽霊とは?という命題に対して、さまざまな角度からの答えとなる物語を100個敷きつめたような短編集でした。

    ときに感傷的に、または哲学的に、視点や距離もばらばらにたった2ページの物語を繰り返す。どこか執念的でさえあるこの積み重なりそのものが、どこか空恐ろしく感じさせる幽霊という存在の寄る辺なさ、つかみどころの無さを示しているかのようにも思いました。

    全編を通して思うのは、人は死んだらそれで終わりでなく、幽霊という別の個体となってどこかで漂っているかもしれない、人の見える世界がすべてではない、というような作者の視線の奥深さでした。空想やファンタジーではなく、現実に実は寄り添っていたら面白いよね

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    2024年08月13日
  • いろいろな幽霊

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    100編の幽霊の物語。日本の幽霊のじめじめと暗い感じとは違って、からりとしたイメージ。生と地続きのようなあちらの世界。あちらなのかこちらなのか、自分もひょっとすると幽霊の世界にいるのかもと思えたり。

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    2024年08月11日
  • いろいろな幽霊

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    失恋した瞬間を繰り返す幽霊。数年おきに年を取って現れる男性は自分を見るたび驚いている…。
    「幽霊」にまつわる100話もの短編がぎっしり。中には「これ幽霊関係ある?」と疑問に感じるものもあるけど、それはそれ、よく100話も集めたなと。1話2P程なので、寝る前や隙間時間に読んだりするのにちょうどいい(私は一気読みしてしまったが)。

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    2025年05月31日
  • いろいろな幽霊

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    ネタバレ

    幽霊を題材にした100のSS。怪談ではないので特に怖いということはなくどちらかといえばSFとかファンタジーのような感じでさらっと読める。海外の本なので時々その感性はよく分からないみたいなこともあるけど概ね面白く読めた。13もうすぐ死ぬ人も含めたアワードにノミネートされて自分の死を知ってしまう話と96ポルターガイストしか起こせない幽霊が本の表題を使って意思疎通する話が好き。

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    2025年02月09日
  • いろいろな幽霊

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    幽霊譚というよりブラックユーモア的な感じ。何しろ短い! ほとんどがが2ページ。 内容に関する索引まであるのが、気が利いている。

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    2024年08月20日