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不器用な君の、
高2の小町は、容姿端麗で成績優秀「エース」と呼ばれる呉月くんに憧れていた。週番の放課後、小町しかいない教室に呉月くんが現れる。仕事を手伝ってくれた呉月くんと2人きりの時間――。「こまち、って、かわいい。和歌好きなの?」お互いの名前の由来が和歌にあるという、小さな共通点を見つけた小町の心は有頂天に。でも、その帰り道、呉月くんには大切にしている彼女がいるとわかって……。 憧れが恋に変わった瞬間、小町の切ない片想いがはじまった。 この恋はまるで、古人が詠んだ悲しい恋の歌に似ていて――。和歌の調べに重ねるように紡がれる「好き」って気持ちに、読む人みんなが大感動。今年最高の片想いラブストーリーがついに! -
終わりの志穂さんは優しすぎるから
七月、咲留間島。東京のはるか南に位置するその島で、俺は絵を描いていた。もしこの夏の間に、画家として納得できる作品を描けなければ、その時は筆を折り、この島に骨を埋めようと覚悟して。 そんなある日、俺は織川志穂と名乗る女性と出会う。穏やかで可憐な彼女は、幽霊が見えるのだと言った。 その真偽はわからないまま、しかし俺は自然豊かなその島で彼女と時間を共有する。 蓮池の女霊、ハマユリに見える少女の呪い。そして、消えた彼女の父親。 俺はそうした謎に触れるうち、彼女が何かを隠していることに気付いてしまい――。 -
内気な美女には野獣を
如月そよ子。 鳥辺市の市会議員を務める彼女は、その美しさゆえ「愛らしすぎる市議」として全国でも知られている。しかし実は彼女、極度の人見知りで、いつもオドオドしている内気な性格。自分みたいな頼りない人間が市議を続けていいのだろうか?と悩み続ける日々を送っていた。 そんな彼女のもとに、ある日、野獣のように威厳たっぷりの一人(?)のイケメン秘書がやってきた――。 仕事に自信をもてず、あと一歩を踏み出せない貴女に贈る、元気になれるハートフルストーリー! -
わけありの方、歓迎します。
「入居者募集中 ご相談は斎藤家(大家)まで ※わけありの方も大歓迎です」という貼り紙のある、少々年季の入った〈斎藤ハイツ〉。一階と二階に二部屋ずつしかないこの小さなアパートには、変わった住人たちがひっそりと暮らしている。 近くにあるマンションを見張っている、犬連れの老人。漫才の練習に明け暮れている怪しげな二人組。押入れの奥に三千万円を隠している若者。一緒に暮らす少年に人の殺し方を教えている殺し屋……。 彼らは教えてくれる。 生きていくのは難しく、苦しいことばかり。けれど、人生は捨てたもんじゃない。 -
海の上の博物館
瀬戸内海に浮かぶ小さな島に建つ、茅埜辺市立博物館。遠くから見る光景は、まるでキラキラと輝く海に浮かんでいるかのよう。美しい自然に囲まれたその博物館では、個性豊かな学芸員たちが日々、懸命(?)に働いている。 いつも釣りばかりしている高垣館長、熊のような体格で無口な青年・秋吉、ニコニコしていて人当たりはいいが、ひ弱さ全開の桐谷……。 そんな人々に囲まれ、臨時職員として働きはじめたばかりの新人女子・若菜は、悪戦苦闘しながら成長していく。 憧れていた「博物館の学芸員」って、けっこう大変な仕事なんだなぁ~~~! -
桜かんざしの舞妓さんと怪盗大旦那
取り柄は気立てのよさ、まっすぐなところ。やる気だけが空回りしてしまう少女、一花。最近やっと、仕込みから新米舞妓になれたばかり。 そんなどんくさい一花を、ひいきにする青年がいる。石川総司は祇園の大旦那と呼ばれる花街の顔役。芸舞妓の憧れの総司が、なぜ一花に目をかけるのか。まったくの謎だが、ふたりの珍妙な掛け合いは花街の名物となっている。 最近、京のちまたが騒がしい。怪盗夜行――権力者の不正をただす義賊だという。実は夜行と面識がある一花。そのせいか、一花の行くところ面倒事ばかり。今日も大旦那と新米舞妓が事件に挑む!? -
星の眠る湖へ
侯爵家に幼少の頃から居候している静かな少年、廉。侯爵家の跡継ぎで、廉を本当の弟のように可愛がる、闊達な壮。そして壮の美しい婚約者、羽衣子。キラキラと輝く、まるで絵に描いたような青春時代を過ごした三人は、それぞれの運命に導かれ、やがて離ればなれになっていく。 数年後、絵描きを志してデザイン事務所で働くようになった廉のもとへ、壮と羽衣子が結婚したとの知らせが届く。忙しさにかまけ、二人と会えないまま、また数年が過ぎた頃、壮から連絡があり――。 繊細な心をもった三人の男女が紡ぐ、美しくも切ない愛と友情の物語。 -
五感を研ぎ澄ませて
夢のような音楽を 「聴く」、好きな相手の匂いを 「嗅ぐ」、素晴らしい料理を 「味わう」、懐かしい思い出に 「触れる」、美しい人を 「見つめる」。 いつの時代も、どんな国でも、身体に刻まれる鮮やかな五感で、人は愛を知る。 由緒あるチェロに導かれた大学院生、留学先のフランスで恋に落ちる美大生、特殊な才能を武器に世をわたる料理人……。一見なんのつながりもない人々の運命が思わぬところで絡み合い、不思議なストーリーを形作っていく――。 心の機微を細やかに描く作家・永田ガラによる、情感溢れるファンタジックな物語。 -
あなたのために、ネコはゆく
ゴルフ練習場でボール磨きのバイトをしている子ネコ「ねむりっこ」。仕事の合間に食べる昼飯がチャーハンとわかめスープという、とても人間くさいにゃんこでもあります。人間に喜んでもらうことが何よりも大好きなねむりっこは、それがたとえムチャな願いであっても、叶えてあげようと必死にがんばるのでした。 そんなねむりっこが、あるとき、死に神に出会います。この死に神がまた、妙に人間くさく、あまりに人間に尽くすねむりっこを見て、ついつい心配してしまい──。 身体は小さくても、健気で純粋な心をもつ子ネコの、愉快で切ない物語──。 -
アヤンナの美しい鳥
わたしはアヤンナ。醜い娘。 「おまえのような娘を妻にする男はいないよ。年頃になったら、市場で夫を買ってこなきゃなるまいね」 亡き祖母はわたしに向かってよくこういったものだ。 だからいまでもわたしは市場が大嫌い。家畜を買うように夫を買わなければ、だれも愛してくれないほど醜いといわれたことを思い出すから。けれど、魔女のわたしが見つけた美しいひとは、奴隷市場で出会った“彼”だった――神の呪い子として忌み嫌われて、誇り高くも孤独に生きる醜い魔女の娘と、美しい奴隷の王子。瓦解する帝国の辺境で二人は数多(あまた)の物語を紡ぐ。 -
SR サイタマノラッパー
北関東のド真ん中、「ライブハウスもクラブもレコード屋もない」埼玉県・深谷市。この片田舎で結成されたヒップホップ・グループ“SHO‐GUNG(ショーグン)”は、自分たちの曲での初ライブを計画中。しかし、世界に言葉を届けるラッパーになりたいと思いながら仕事もせず実家暮らしの“イック”と彼の仲間たちは、周囲から完全に馬鹿にされていた。そんな時、東京でAV女優として活躍していた高校時代の同級生・千夏が地元に帰ってくる。仲間たちに生じる微妙なすれ違い。ほんとにライブはできるのか?ここから東京、そしてアメリカまでって、いったいどれだけ離れてるんだろう?全編に溢れるおかしさとせつなさで’09年度邦画界を席巻した伝説的インディーズ・ムービーに、劇中では描かれなかった背景やサイドストーリーを大幅に加え、監督自ら、魂の小説化。 -
誰にも言わない
都内の進学校に通う高校3年生の妃望(ひの)は、父親とは生まれた時から引き離され、娘をかえりみない母親と二人で暮らしている。幼少の頃から自由を与えられなかった妃望は、学校では友達も作らず、家に帰っても一人、孤独な毎日を送っていた。 しかし母が留守になる週末には、隣の部屋の男と、締め切った部屋の中、ずっと二人で過ごしている。体の関係を重ねる二人は、恋人でもなければセフレでもない。安らぎを求めるように男の部屋に通う妃望は、何故かいつも記憶の一部を失くしている。男を「オッサン」と呼び、その名前を憶えることもない。 失くしてしまった妃望の記憶が戻った時――その中には、あまりにも残酷で悲しい真実が隠されていた。 -
偽造同盟
日米露、究極の騙し合い! 終戦直後、日本陸軍最後の兵器『偽ドル紙幣印刷機』を捜し出せ!! 1943年初頭、陸軍参謀本部は戦局転換を目的としたアメリカ経済打撃策「米ドル紙幣の偽造計画」を開始。だが、実行を目前に第二次世界大戦は終わり、偽ドルの原版と印刷機は陸軍特殊部隊によって破壊・隠蔽されたはずだった――。 1947年夏、東京で起こった殺人事件の現場で旧陸軍が製造したと思われる偽造ドル紙幣が発見された。消滅したはずの計画が露見することを恐れた日本政府は、印刷機回収のため秘密裏に捜索を始める。手がかりは当時、印刷機破壊を命じられたまま行方不明となった6人の将校。しかし、そこにはGHQによって巧妙に仕組まれた偽装の罠が待っていた!! -
リストカット
10分で読めるミニ書籍です(文章量12,000文字程度=紙の書籍の24ページ程度) 「役立つ」「わかりやすい」「おもしろい」をコンセプトに個性あふれる作家陣が執筆しております。自己啓発、問題解決、気分転換、他の読書の箸休め、スキルアップ、ストレス解消、いろいろなシチュエーションでご利用いただけます。是非、お試しください。 内容説明 過去の恋愛が引き金となって、リストカットを繰り返す女性の話。 OLをしているハルは、真夏でも長袖生活をしている。 リスカの傷を隠すためだ。 それにいつもスカートで通勤をしている。 傷を見せることなく、セックスするためだ。 リスカと『自分いじめ』と称したセックス依存症をどうにかしなくてはと思っているが自分ではどうすることもできない。 そんな時に現れた隣人、恭平との出会い。 彼との時間に心地よさを感じながらも、自分を止めることができない。 ハルは、腕に残る傷と心にある傷、リスカと『自分いじめ』の後悔をぬぐい去るために必死に何とかしようともがき苦しむ。 「不安と安心の間にあるものとは?」 そんな時、偶然恭平にリスカの現場を見られてしまう。 心の奥につらいものをしまい込んでいる人、思い出したくない恋の経験がある人に読んでもらいたい作品です。 心に残った傷を共感しませんか。 著者紹介 桜井 涼(サクライリョウ) 1978年新潟県生まれ。元学習塾講師。その頃より子どもの心に興味を持つ。2009年よりライターとして活動。子どもの心に関するコラム、子どもの心が正常に育つために夫婦へのアドバイスなども執筆中。心の闇を抱える子どもへの取材や心理学を学び、現在はメンタルケア心理士修了課程。資格取得を目指すべく勉学中。 -
放課後カイダン倶楽部
セーラー服姿の幽霊が出ると噂のある高校に赴任した岡村は、宿直の夜、校舎内に響く不審な足音を聞く。彼は噂の幽霊かと思い、その正体を確かめようとする。しかし、その足音の正体は、浜口と言う名の男子生徒が繰り返し校舎の階段を駆け上がる音だった。深夜の学校での奇妙な行動の理由を問い詰める岡村に、浜口は目標のタイムを出すためだと言うだけで納得できる答えは口にしなかった。だが、浜口の言動になぜか惹かれるものを感じた岡村は、階段を駆け上がる浜口に付き合うようになる。まるで部活の顧問でもするかのように。やがて岡村に心を開いた浜口は、なぜ階段を駆け上がるようになったのか、ようやくその理由を口にする……。 第4回「マイナビeBooks作品コンテスト」学園部門・優秀賞受賞! ■著者コメント■ 読みやすい短編小説です。タイトルにカイダンがつき、作中に幽霊も登場しますが、怖い話ではなく、さわやかな読後感です。 -
九十九耕一短編集
ぼくは畑のすみの小さな野菜売り場で出会った。「トゲなしサボテン 三百円」、そう書かれた紙とともに売られていたきみと。それから一緒に暮らしはじめて二ヶ月。相変わらず無口で名前さえ教えてくれないけれど、ぼくはなんとなく、きみの気持ちがわかるようになった。だけど突然、別れがやってきて……。 ――表題作『トゲなしサボテン』ほか、『さん・ちょっと・クッキー』『大臣のユウウツ』の3本を収録。 ■著者プロフィール■ 1970年10月10日生まれ。1994年『トゲなしサボテン』で「アンデルセンのメルヘン大賞」入賞。1995年『夜風のウィンディア』で同賞大賞受賞。以降、童話作家として活動。2000年に作品集『トゲなしサボテン』を愛育社より出版。WEBサイト「ストーリーゲート」に多数執筆。「つくも堂まめ本舗」として、豆本の制作やワークショップも行っている。 -
史上最低の女弁護士
弁護士。それは、基本的人権の擁護と社会正義の実現を職務とし、訴訟や申し立てをした依頼人のために戦う、清廉潔白な社会的エリート。 灰水縁も、そんな弁護士の一人だ。腕は確かで、超美人。ただし不健康なまでに白い肌は、まるで死人のよう。なぜなら……彼女は薬中だからだ。そう、四六時中ラリっている。口癖は「世の中、バレなきゃ何でもアリなんだ!」。法の穴をくぐりぬけ、今日も彼女は依頼人を救っていく――。 史上最低の美人弁護士と、純朴で腹黒の少年助手が繰り広げる、知的でポップなリーガルドラマ、登場! -
源氏 物の怪語り
千年の時を経て―― なお歴史にその名を残す希代の文人、紫式部。 中宮彰子に仕えつつ、『源氏物語』 を書き綴る彼女の傍らには、とうの昔に亡くなったはずの“姉”がいた。 愛娘の賢子にとり憑いたその姉に導かれ、紫式部が出会うのは、四人の歌人と四季を巡る四つの物語。 伊勢大輔、和泉式部、中宮彰子、赤染衛門 ―― 当代の歌詠み達の前に現れる物の怪は、時に恐ろしく、時に儚く……けれど人の心を映し、朧々としてそこに在る。 -
妄想ジョナさん。
これは、自らの妄想と現実の区別がつかない大学生 『僕』 の物語だ。大学一年生の春、恋する僕は確かに幸せだった。憧れの人が、自分の妄想の産物だと気付くまでは。大学二年の秋、傷心から立ち直れない僕の前にひとりの女性が現れる。その名はジョナさん。彼女もまた僕の妄想の産物だ。驚いたことに彼女は、僕を妄想から解放すると宣言した。 自らの妄想に導かれ、壮大な脱妄想計画が幕を開ける! 大学キャンパスがロンドンに変じ、ラブホテルが魔王の城と化す、妄想にまみれた東京多摩市で展開する、騒々しくも切なく、悲しくも情けない恋の物語。 -
思春期テレパス
学校で話題になった一つの噂。「そのサイトに空メール送ると、友達の“本音”を教えてくれるんだって」 秀才の大地、お調子者の学、そしてさばさば女子の翼は、帰宅部3人組。自然と集まってダラダラ時間を過ごす、心地良い距離感の友達だった。 だけど、夏祭りの夜――。 ふざけて登録した例のサイトから、一通のメールが届く。それは、翼の恋の本音――。 その気持ちを知った時から、彼らの距離は変わっていく。大人でも子供でもない時間、思春期というネバーランドは、もう彼らを待ってはくれないのだ。苦くて切なくて、でも温かい、高校生達の青春物語。 -
十六団子
抱腹絶倒! 笑いと涙の金字塔! 笑いに飢えたすべての読者に捧ぐ「夏目椰子」乾坤一擲の勝負作! その昔、じっさいに村八分のあったムラで起こったお葬式。そのたった1日の出来事を描いた、「十六団子」をめぐる悲喜こもごもな人間模様。 作者独特の軽妙な筆致とユーモアで描く、待望の長編小説! 全6巻の(1) -
モテない男の残念な7つの特徴。致命的な欠点があるから彼女ができない。結婚できない。
10分で読めるミニ書籍です(文章量8,000文字程度=紙の書籍の16ページ程度) 「役立つ」「わかりやすい」「おもしろい」をコンセプトに個性あふれる作家陣が執筆しております。 自己啓発、問題解決、気分転換、他の読書の箸休め、スキルアップ、ストレス解消、いろいろなシチュエーションでご利用いただけます。 是非、お試しください。 書籍説明 本書は女性にモテたい方の本です。 女性に引かれる残念な人の行動を参考にしながら、それを反面教師にして、自分を律していこうというものです。 モテる男になりたい方こそ、是非、ご覧ください。 気になる、あの子との距離が縮まるはずです。 女性にモテない人には、残念な特徴があります。 本書では、それを紹介します。 本書で紹介する特徴が少しでもある人は、女性に好かれる可能性は非常に低いです。 そのくらい致命的な特徴を集めました。 逆に考えると、その特徴を避けるように行動すれば好かれる可能性は非常に高くなります。 モテる人には、それなりの特徴があるし、モテない人には、モテないなりの特徴があります。 一番大好きなあの子と付き合いたい方、とにかく多くの女性に好かれたい方、 できる限り早く結婚したい方、これは、あなたの本です。 まえがき 初対面で女性につき合ってくださいと告白して成功する人は少ないでしょう。 だれでも成功率をあげるために、告白の前に良好な関係を築こうとします。 しかし、自身では良好な関係を築いているつもりでも相手にとってはそうでないこともあります。 その結果ごめんなさいと頭をさげられてしまいます。 そのようなとき、男性には理由がわかりません。 なぜわからないのか? 男性側は良好な関係を築いてきたと勘違いしているからです。 要するに独り善がりです。 それでは女性の心を射止めることはできません。 一般的に女性は断るときに理由を詳しくは話さずに「ごめんなさい」と簡潔な言葉を述べます。 しかし、胸の内にはそれなりの理由……ダメ出しがあります。 本書では、女性がダメ出しする致命的な7つの特徴を紹介します。 もし一つでも、あなたが持っているなら、致命的なので、急いで直すことをおすすめします。 それでは早速紹介いたします。 著者紹介 猫又にゃん太郎(ネコマタニャンタロウ) 三度の飯よりもおしゃべりが好物の三十代男。 二十代からサービス業に従事しているが、水商売の経験はなし。 -
カトマンズ・イエティ・ハウス
十四の街角を曲がり……喧噪から瞑想へ、現実から幻想への旅 言いわすれたが、おれはケイ。齢は二十二。日本の情報は少しは入る。いま、やっているバイトのせいさ。バイトは、いうならばガイドだった。二、三年前にここにいた日本から来た放浪族が、どういうぐあいか、つけたコネを、つぎつぎいろんなやつが引き継いで、おれのところまでまわって来ていた。(「カトマンズ・イエティ・ハウス」より) のっぺらぼうの人間などあり得ず、常ならぬ部分、ゆがんだ部分は誰にでもある。どこか「常ならぬ部分」をかかえこんだ人びとを描いた短篇集。 ・坂道 ・街角 ・草原 ・秋の日 ・広場 ・暴力 ・春の影 ・すばらしい冬の日 ・冬の日の鳩 ・サマータイム ・おれのバイオレンス ・炎のなか ・ラジャスタンの笛吹き ・カトマンズ・イエティ・ハウス ●河野典生(こうの・てんせい) 1935年1月高知県生まれ。詩作、劇作のかたわら1960年『陽光の下、若者は死ぬ』でデビュー。1964年『殺意という名の家畜』で推理作家協会賞を受賞。日本のハードボイルド小説の先駆者となる。幻想派SF小説、ジャズ小説など、多彩な執筆分野とジャズのフィーリングを持つ作家として特異な存在。 -
ルーシーは爆薬持って空に浮かぶ
ジャズとロックのリズムをバックに、幻想と笑いと反逆が爆発する あいつ、J・Lが死んだのは十二月八日、ニューヨーク時間の真夜中、おれが知ったのは、何となく寝ぼけまなこでボヤーッと見ていた昼間のテレビの短かいニュースだ。へえー、とおれは思っただけだ。あのJ・Lさんがねえ、お気の毒に、と言ったところ。だから、あいつという感じでもない。いや、とてもあいつなんて、言わせていただくわけにはゆかない、お偉いお方が亡くなったのだ、そういう感じだったというわけ。(「ルーシーは爆薬持って空に浮かぶ」より) ジョン・レノンの死と少年たちの生活を描いた表題作、『街の博物誌』を彷彿とさせる「ブルースマン」など、音楽との関わりが深い13作品が収められた短篇集。 ・ブルースマン ・あいつの夢 ・リヴァーサイドの不思議な空 ・アンダーグラウンド ・おジイさんの輝ける日々 ・笑い男 ・花 ・徳さんのヌートピア ・夜の会話――腹を割る ・犬神屋の一族 ・モンスター ・少年たちの夜 ・ルーシーは爆薬持って空に浮かぶ ●河野典生(こうの・てんせい) 1935年1月高知県生まれ。詩作、劇作のかたわら1960年『陽光の下、若者は死ぬ』でデビュー。1964年『殺意という名の家畜』で推理作家協会賞を受賞。日本のハードボイルド小説の先駆者となる。幻想派SF小説、ジャズ小説など、多彩な執筆分野とジャズのフィーリングを持つ作家として特異な存在。 -
黒部の太陽
1千万人に及ぶ巨大な人間の集団が働いた黒部の谷底。そそり立つコンクリートの岩壁に積み重なった7年の歳月の重さ―。黒部ダムを含む黒部川第四発電所の建設プロジェクト(通称くろよん)は、戦後の経済復興の本格化に伴う電力不足を受け、昭和31年に着手、38年に完成した。高さは186メートルで国内一。昭和39年、毎日新聞に連載された同名の記録小説に、数十枚の加筆を行ったこの作品は、「黒四で苦労した大勢の人たちの、人間の記録を書きたい。この工事で殉職した171人の人々のために、紙碑を立てたい」という著者、木本正次の強い意志によって産み出された。当時の関西電力会長、太田垣士郎は「ぜひ、生きた、血の通った文学の碑を立ててください。殉職者に限らず、黒四で苦労した人たちのために、どうか人間の記録を残してください」と答えたという。三船敏郎、石原裕次郎主演、熊井啓監督の大作映画の原作小説。 -
マジックバーでは謎解きを
新宿の古ぼけたビルの三階にそのマジックバーは存在する。店の名は「ファンタンドミノ」──それは、忽然と姿を消してしまった偉大なマジシャン・小鳥遊丈佳の忘れ形見であり、謎を持つ人物を引き寄せる不思議な店だった。 過去の失敗で舞台から遠ざかってしまったマジシャン・麻耶新二。彼は、師匠が残したこの店で、若きオーナー・小鳥遊紅音と出会いマジシャンとして再起する。その傍らで客が抱える謎を解き明かしていくのだが、やがて師匠が残した謎のメッセージの真相を知ることになり……。 -
悪夢のはじまり 「悪夢」シリーズ試し読みパック+書き下ろし短編「ときめき過ぎる男」
累計80万部の「悪夢」シリーズを一挙試し読み! さらにシリーズ第1作『悪夢のエレベーター』出版時の著者・木下半太の怪奇体験を基に書き下ろされた、短編小説『ときめき過ぎる男』も収録。 あの手この手で悪夢を見せる、木下半太ワールドを存分にご堪能ください。 後頭部の強烈な痛みで目を覚ますと、緊急停止したエレベーターに、ヤクザ、オカマ、自殺願望の女と閉じ込められていた。 浮気相手の部屋から出てきたばかりなのに大ピンチ!? しかも、三人には犯罪歴があることまで発覚。 精神的に追い詰められた密室で、ついに事件が起こる。 意外な黒幕は誰だ? 笑いと恐怖に満ちた傑作コメディサスペンス。(『悪夢のエレベーター』) この作品は「悪夢」シリーズ内の次の作品の一部と、書き下ろし短編を収録した電子書籍限定パックです。 <収録作品> 『悪夢のエレベーター』 『悪夢のドライブ』 『悪夢の観覧車』 『悪夢のギャンブルマンション』 『悪夢の商店街』 『悪夢のクローゼット』 『悪夢の身代金』 『悪夢の六号室』 『ときめき過ぎる男』(書き下ろし短編) -
君がいなくちゃだめなんだ-Waltz for Life Will Born-
【花澤香菜(映画版主演)×倉田健次(原作・脚本)スペシャル対談(完全版)特別収録】 花澤香菜主演で話題となった映画「君がいなくちゃだめなんだ」の原作。 あなたがいたから、私は今ここにいる― 再生したい父と娘を中心に想いと人がつながる、少し不思議で入り組んだ、でも真っ直ぐな物語。 映画をより楽しむためにも必読の一冊。 <STORY> 楓アンは絵本作家。処女作が偶然にも新人賞を獲ってしまい周囲に期待されるも、その後は泣かず飛ばずでスランプ状態に陥っていた。 しかし元々の気ままな性格のせいもあって、担当編集者のトモエとも軽ふざけをして日々の時間を潰す始末で創作の進む気配はない。 ある日、楓は失踪した飼い猫のペローを探す街角で見かけた伝言板で「ペローを蘇らせる代わりにこの世界から太陽を頂くよ。いいのかい?アン?」と書かれた謎のメッセージを見つける。 そして他にも街のあちこちの伝言板に残された不思議なメッセージたちを次々と探しだしていく楓。 楓はそれが幼い頃に失踪した小説家だった父・光平の文章であることに気づくのだが…。
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