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「きみという女は、からだじゅうのホックが外れている感じだ」。親の決めた許婚(いいなずけ)と結婚した園子は、ある日突然、恋を知った。相手は、夫の上司。そして……。平凡な若妻が男性遍歴を重ね完璧な娼婦になっていく姿を描き、発表当初「子宮作家」のレッテルを貼られ文壇的沈黙を余儀なくされた表題作他、瀬戸内晴美時代の幻の傑作5編を収録。
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Posted by ブクログ
瀬戸内晴美。若き日にこの素晴らしくも、迫力ある作品を世に出したからこその寂聴先生なんだと改めて実感した。読み返したい作品。女性のすごさ、その一言でしょう。
『子宮作家』ねぇ……そんなに下品な作品では全然ない、と思うのは、書かれた当時と今の風俗が変化しているからだろうか。 むしろ、恋のなんたるかも知らないうちに、親が勝手に決めた好きでもない男性と結婚し、子供まで生んでしまった後に、恋を知り、夫を愛していないと気づいてしまう女性のなんと可哀想なことか、と同...続きを読む情すらしてしまう。 そこで、妻とは、母とはどうあるべきかということを、自分自身がどう生きたいか、よりも大切だと考える女性だったなら、心と身体を別物として生きられたのかもしれない。 けれど園子は、既成概念などに囚われない女性であり、心と身体を別物とは思えない女性だった。 夫や子供を置き去りにしてまでも恋い焦がれた相手と、結ばれたと同時に恋が終わったというのも、なんというか……。 でも、分からなくもない。 わたしも、わたしの周りの友人たちも、20代の頃は同じような感じだった。 この作家の男女関係に対する考え方は、数十年後を先取りしていたのかもしれない。
「きゅうきょくの、しょうふ」ですよホントに! 僕がこれまで女性に漠然と感じていた、なんとなくな恐怖を見事に体現してくれた作品でした。 男女関係なく人間にはきっとこういう衝動が潜んでいて、その動物的な本能は誰にも止められないし摂理なのです。 だからこの作品を読んで、「うわ、なんか気持ち悪い、、、」と...続きを読むか言っちゃう人は全員ウソつきなんじゃないかなー。 「花芯」というタイトルも素晴らしい。花の、女性の芯とは一体何なのか。それは最後の一文に全て集約されています。
瀬戸内寂聴の文章というか、言葉選びのセンスがとても好きで、尊敬する。 いちいちきれいで、ムダがなく、性について書いているのに厭らしさはなく、品がある。 押し付けがましくなく、真理をついてくるので一気に読んでしまう。 また別の本も読んでみよう。
寂聴さんのエッセイ本は何冊か読んでいるけど、小説を読んだのは初めて。曰く付きの作品を読んでみたかった。50年位前とは思えない生生しさ。私は好きだ。辛いし痛いしけど。女の性。分かる自分も痛みを抱えている。
こんなにも人間の性愛を、深く、上品さを持った淫らさで表現できるのはこのひとが女性だからだと痛感させられる短篇集。 女性こそが強さをもって人間のしがらみを隠すことなく、官能を通して表現し切れるのだ こんな小説、現代では望むべくもない
ザ文学といった感じ。 多くを語らないので、一度さらっと読んだだけでは分からないことがたくさん。 もう一度じっくり読み直したい。 文章の表現はさすが、、うっとりしてしまう。 物語に引きずり込まれてしまい、現実に戻ってきにくくなるのが難点。
現代文学に食傷気味だった頃、開いた一冊。 長らく本棚の中で眠っていたが、パンドラの匣を思わせる素晴らしさだった。 尻切れ蜻蛉の様に終わる表題作は、最後の三行に瞠目させられる。 何と切れ味が良く、格好良い物言いだろう。 読者を突き放して尚嘲笑う事、物書きになるべく生まれた妖怪の如し。 流石です。
繊細で且つ深い描写にゆらゆらと揺られて文字を追う心地よさ。美しい日本語とはこういうことなんだなぁ、と酔ったような心地にさせてくれます。女性の性愛を語っているにも拘わらず、品のある文章ゆえ下品にならずむしろ清らかに感じられた。
子宮作家。最高の誉め言葉です。 昭和の匂いがします。TV等で拝見する作者像とはかなり異なりますが、こんな官能的な小説を書いたのが尼さんだと思うとそれもそれでなんという背徳美。
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